有価証券報告書-第62期(2023/03/01-2024/02/29)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調を示す一方で、世界的な金融引き締めによる海外景気の下振れや中国経済の停滞が国内景気を下押しするリスクが懸念されるなど、依然として先行きの不透明な状況が継続しております。当社が属する食品スーパーマーケット業界においては、エネルギー・原材料価格の高騰に起因する食品価格の上昇がもたらした消費マインド低迷の影響を受けるとともに、人件費をはじめとした各種コスト負担の増加、業種・業態を超えた競争環境の激化といった経営課題も継続するなど、予断を許さない状況にあります。
このような中、当社グループは、ブランドメッセージである“想いを形に、「おいしい」でつながる。”を具現化すべく、お客さま、地域社会と向き合うことで、地域に根差した店舗づくりや商品・サービスの提供に取り組んでまいりました。
[国内事業]
営業面におきましては、時間帯に応じた品揃えや鮮度・出来たて商品の訴求といった基本の徹底に注力するとともに、デリカ商品の拡充や、冷凍食品の品揃え拡大に向けた冷凍ケースの入替を63店舗で実施するなど、成長カテゴリー商品の販売強化に取り組んでまいりました。食料品の値上げに伴う節約志向の高まりに対しては、火水曜市や感謝デーといった得意日の販促強化とともに、低価格・高品質な商品の提供に努める「トップバリュ」の展開強化に取り組んだほか、食べきり・使いきりに適した小容量商品の品揃え拡充に取り組んでまいりました。また、イオンのトータルアプリである「iAEON」の値引きクーポン配信など、デジタル販促を活用したお買い得情報の提供に努めてまいりました。また、レジ精算の利便性向上やレジ関連業務の削減に向けてキャッシュレスセルフレジを79店舗で導入し、導入店舗数を計230店舗まで拡大したほか、日本気象協会が提供する気象予測データを活用した生鮮食品の自動発注支援システムを全店舗の農産部門に導入し、発注精度の向上による在庫量の適正化を進め、より鮮度の高い商品の提供に努めるとともに、発注業務の負担軽減による生産性の向上に取り組んでまいりました。そのほか長泉工場(静岡県駿東郡長泉町)の惣菜自動盛付ロボットに新規ラインを導入し、機能追加による品質の向上に努めたほか、併せて新規の計量システムを実装するなど、更なる生産性向上に取り組んでおります。
新たな顧客接点の創出におきましては、2022年に静岡県で運行を開始した移動スーパーにつきまして、三重県での初稼働を含む11台の運行を開始し、総計17台の運行体制へと拡充いたしました。ネットスーパー事業につきましては、新規に1拠点を開設し、総計26拠点体制での運用を進めております。また、無人店舗「Maxマート」の新規出店を進め、総計47店舗体制へと拡大したほか、「Uber Eats」を利用した商品配達サービスの拠点として、4県下への新規展開を含めた39拠点を開設し、拠点数を総計60拠点まで拡大するなど、地域の様々なシーンにおける買い物機会の提供に取り組んでまいりました。そのほかミスタードーナツショップの展開に加えて、洋菓子店「不二家」ショップの展開を開始するなど、多様化するニーズに合わせた商品・サービスの充実に努めております。
商品面におきましては、「じもの」(注釈1参照)商品に関する取組みとして、昨年に引き続き「じもの商品大商談会」をリアルとオンラインで同時開催し、店舗従業員が選定した商品を自店で展開することにより「じもの」商品の品揃え拡大に努めたほか、「あなたが選ぶ!じものスター誕生」を静岡県・三重県で実施し、ご購入いただいたお客さまの生の声をメーカーさまへ共有し、より良い商品開発の機会提供につなげてまいりました。また、当社の推進する「ちゃんとごはん」(注釈2参照)の取組みでは、3拠点目となる「ちゃんとごはんSTUDIO」を開設し、食と健康に関する情報発信や料理体験の場の提供拡大に努めたほか、各地の自治体や大学生・高校生と協働し健康に配慮した体にやさしい商品を計7商品開発するなど、地域とのつながりを深めるとともに豊かな食生活の提案に取り組んでまいりました。
物流面におきましては、働き方の見直しに起因して物流業界が直面する課題に対し、配送便体制の見直しや積載効率改善などの取組みを進めてまいりました。
これらの取組みの結果、通期における全店売上高の前期比は104.6%、既存店売上高では103.5%となりました。なお、既存店売上高前期比においては、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用していない数値となります。
(教育体制)
2023年度における教育は、働き方に関する意識改革・労働環境改善の取組みを継続しながら、外部講師を招いた研修の機会を拡充するなど、より主体的に成長でき、働きがいにつながる社員教育・研修体制の充実に努めてまいりました。主な教育施策として、「次世代人材の育成」「理念・行動指針の浸透」「ワーク・ライフ・バランスの向上」「現職強化教育」に取り組んでおります。
・「次世代人材の育成」
新入社員のフォローアップを目的に「ブラザー・シスター制度」を導入し、若手社員間で双方向のコミュニケーションが可能な体制を整備したほか、中核的役職である店長と次席者である副店長の育成強化に向け、外部講師による戦略立案や市場分析の基礎知識を学ぶ機会を提供するなど、次世代を担う総合的な人材の養成に努めております。
・「理念・行動指針の浸透」
店舗・本社間における意思疎通を深めるべく、本社従業員がメンターとなり店舗との情報伝達・意見交換及びビジョンの浸透を進める「月例ミーティング」を実施することで、会社として目指すべき方向性の認識を統一し、全社一丸となった体制の推進に努めております。
・「ワーク・ライフ・バランスの向上」
従業員が自身のキャリアを描く機会として「キャリアデザイン研修」を実施しており、従業員一人ひとりが生きがいを持って働くことが可能な環境の整備に努めております。
・「現職強化教育」
副店長・管理担当・夜間業務管理者への実務的な内容で教育プログラムを組み立て、職場の課題抽出や意見交換の機会として活用したほか、DXを主題とした教育を実施し、ITリテラシーの向上による管理体制の強化に努めております。
また、ダイバーシティ経営推進の取組みとして、店舗管理者を目指す女性社員を対象とした「なでしこ勉強会」を実施し、研修の一環として受講者が開発した商品を店頭で販売するなど、多様性のある企業風土の醸成に努めてまいりました。加えて、健康経営の推進に向けて、特定保健指導の受診勧奨や「健康チャレンジキャンペーン」への参加を促進し、従業員の健康リテラシー向上に努めてまいりました。
(環境保全・社会貢献活動)
お客さまと同じ地域社会の一員として、店舗を通じて直接お客さまと接することができる事業特性を活かしつつ、様々な環境保全・社会貢献活動に積極的に取り組んでおります。
・「地域社会との共生」
地域社会に密着した取組みとして、当社は「しずおか富士山WAON」「あいち三英傑WAON」「伊勢志摩 WAON」など計9種類のご当地WAONを発行しており、お客さまのご利用金額の0.1%を当社が寄付し、地域の活性化にお役立ていただいております。地域における課題の解決に向けて、お客さまのペースに合わせてお会計が可能な「おもいやりレジ」の設置店舗を拡大し、地域の皆さまが安心して暮らせるまちづくりに取り組んだほか、「健康キャンペーン」と題し、健康測定の実施や栄養の効果的な摂取方法を案内し、地域の皆さまの健康保持・増進に努めてまいりました。また、被災地域の一日も早い復旧・復興を願い「令和6年能登半島地震 緊急支援募金」を実施したほか、地域の防災に関する協定の締結を進め、締結地域数を計5県41市17町まで拡大いたしました。そのほか、「NPO法人夢未来くんま」(浜松市天竜区)のご協力のもと新入社員を対象としたSDGs研修の一環としてボランティア活動を実施するなど、地域とのつながりを深めてまいりました。
・「脱炭素社会の実現」
お客さまのご協力のもと、2007年より買物袋持参運動を開始しており、三重県で開催の環境フェアにてオリジナルマイバッグの作製ブースを設営し、レジ袋使用量の削減につなげてまいりました。また、7月に新規開設したマックスバリュエクスプレス小山須走店(静岡県駿東郡小山町)、12月に新規開設したマックスバリュエクスプレス天竜春野町店(浜松市天竜区)で木造建築を採用するなど、環境面に配慮した店舗づくりに取り組んでまいりました。
・「資源循環の促進」
食品トレーや紙パック、アルミ缶、ペットボトルのリサイクル資源について、店頭に回収ボックスを設置し、資源の回収と再利用に努めるなど、循環型社会の構築に向けた取組みを行っております。
・「生物多様性の保全」
地域の皆さまとともに行う社会貢献活動の一環として多様な募金活動に取り組むほか、地域に生産拠点を持つお取引先さまや地元生産者さまのご理解とご支援のもと、売上の一部を地域の保全活動や活性化に活用いただく「ありがとうキャンペーン」活動を実施しております。また、昨年度よりグループ各社にて活動を開始した「イオン ハートフル・ボランティア」における取組みの一環として、三重県の海岸部清掃を継続的に実施するなど、持続可能な社会の実現に取り組んでおります。
(店舗開発)
店舗展開におきましては、2023年4月にマックスバリュ江南布袋店(愛知県江南市)とマックスバリュ湖西新居店(静岡県湖西市)、7月にマックスバリュエクスプレス小山須走店(静岡県駿東郡小山町)とマックスバリュ浜松助信店(浜松市中央区)、11月にマックスバリュエクスプレス志摩波切店(三重県志摩市)とマックスバリュ志摩和具店(三重県志摩市)、12月にマックスバリュエクスプレス天竜春野町店(浜松市天竜区)の計7店舗を新規開設いたしました。このうちマックスバリュ浜松助信店は既存店舗の建て替えにより開設したものであり、ネットスーパーやミスタードーナツショップ、ちゃんとごはんSTUDIOを併設し、同エリアの生活利便性向上に努めております。加えて、店舗の競争力を高め、より魅力ある商品とサービスの提供に努めるべく、計6店舗での改装を実施いたしました。このうちマックスバリュ鵜方店(三重県志摩市)につきましては、同市内に新規開設した2店舗とあわせて、志摩市におけるエリア戦略の一環として大型改装を実施しております。これらの結果、国内事業における店舗数は静岡県106店舗、愛知県55店舗、三重県48店舗、滋賀県6店舗、岐阜県8店舗、神奈川県16店舗、山梨県1店舗の計240店舗となりました。
[連結子会社]
中国事業であるイオンマックスバリュ(広州)商業有限公司におきましては、お値打ち価格を訴求した火曜日の「生鮮大市」・「超級火曜市」、美味しいごちそうメニューをイメージした週末の「超級週末」の展開を強化してまいりました。また、売上構成比の高い夕刻・夜間の有人試食の拡充に努めたほか、「10元均一」の実施による買上点数向上施策を基軸とした売上と客数の向上に取り組んでまいりました。
国内にて惣菜や米飯等を製造・加工するデリカ食品株式会社におきましては、地産域消の拡大に向けて「じもの」食材を使用した商品の開発に取り組んでまいりました。また、商品リニューアルを中心とした商品改廃により製造効率の改善に努めたほか、製造・出荷能力などの拡大を目的とする設備投資を進めてまいりました。
(注釈1)「じもの」・・・当社では、地元で長年親しまれている商品や地元企業さまが生産する商品など、そ
れぞれの地域に根ざした商品を「じもの」と呼び、これら商品の販売活動を通じて、地域の活性化
を応援しております。
(注釈2)「ちゃんとごはん」・・・当社では、お客さまに健康でいきいきとした生活を送っていただくため、
バランスの良い食事、すなわち“ちゃんとごはんを食べる”ことを知っていただく機会として、健
康的な食生活のご提案や、食事バランスを考慮したお弁当や惣菜の紹介などに取り組んでおり、こ
のような取組みの総称を「ちゃんとごはん」と呼んでおります。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。
(ア)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し、138億53百万円増加し、1,332億45百万円となりま
した。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比し、70億29百万円増加し、526億49百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比し、68億24百万円増加し、805億96百万円になりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度の業績は、営業収益3,667億42百万円(前期比4.5%増)、売上高3,589億88百万円(同4.5%増)、営業利益134億82百万円(同30.9%増)、経常利益135億16百万円(同31.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益83億13百万円(同34.7%増)となりました。
(ウ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比し96億44百万円増加し、407億77百万円となりました。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、182億28百万円(前連結会計年度は105億円の収入)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果支出した資金は、64億92百万円(前連結会計年度は71億47百万円の支出)となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果支出した資金は、21億16百万円(前連結会計年度は21億92百万円の支出)となりました。
当社グループは、「スーパーマーケット事業」と「その他事業(ミスタードーナツ、不二家のFC事業等)」の2つを事業セグメントとしております。「その他事業」については、報告セグメントとして区分する重要性が乏しいため、「その他事業」を「スーパーマーケット事業」に結合した結果、報告セグメントが単一となるため、セグメント情報の開示は省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在、または当有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。また、当社グループは、「スーパーマーケット事業」と「その他事業(ミスタードーナツ、不二家のFC事業等)」の2つを事業セグメントとしております。「その他事業」については、報告セグメントとして区分する重要性が乏しいため、「その他事業」を「スーパーマーケット事業」に結合した結果、報告セグメントが単一となるため、セグメント情報の開示は省略しております。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績
(ア) 財政状態
・資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し、138億53百万円増加し、1,332億45百万円となりました。これは現金及び預金の減少8億49百万円、関係会社預け金の増加105億円、有形固定資産の増加18億81百万円などによるものであります。
・負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比し、70億29百万円増加し、526億49百万円となりました。これは買掛金の増加9億42百万円、未払法人税等の増加33億38百万円、賞与引当金の増加13億61百万円などによるものであります。
・純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比し、68億24百万円増加し、805億96百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上83億13百万円、剰余金の配当による減少18億14百万円などによるものであります。
(イ) 経営成績
・営業収益
本年度は、国内事業において、小型店3店舗を含む7店舗の新規出店や店舗の大型改装を含む6店舗の改装を実施するとともに、消費動向の変化への対応に注力したことなどが客単価向上につながり、営業収益は3,667億42百万円(前期比104.5%)となりました。
営業収益を部門別、地域別に分解した情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
・売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、987億1百万円(前期比106.4%)となりました。その主な要因は、原材料高騰の影響を受ける中、イオン「トップバリュ」の販売強化により利益改善を進めたことなどによるものであります。
・販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、929億72百万円(前期比103.3%)となりました。人件費は、キャッシュレスセルフレジの導入や効率化投資により生産性が向上しました。また冷凍・冷凍ケース設備刷新に伴う電気使用量削減等により設備費が減少しました。
・営業利益
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ31億80百万円増加し、134億82百万円(前期比130.9%)となり、売上高営業利益率は3.8%となりました。
・経常利益
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ32億30百万円増加し、135億16百万円(前期比131.4%)となり、総資本経常利益率は、10.7%となりました。
・特別利益、特別損失
当連結会計年度における特別利益は、発生いたしませんでした。(前連結会計年度は1億38百万円)また、特別損失は前連結会計年度に比べ79百万円減少し、9億8百万円(前期比91.9%)となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ31億71百万円増加し、126億7百万円(前期比133.6%)となりました。税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度に比べ10億26百万円増加し、42億93百万円(前期比131.4%)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度を上回ったことなどによるものであります。以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ21億43百万円増加し、83億13百万円(前期比134.7%)となり、自己資本当期純利益率は10.8%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ア) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比し96億44百万円増加し、407億77百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、182億28百万円(前連結会計年度は105億円の収入)となりました。これは税金等調整前当期純利益126億7百万円、減価償却費46億58百万円、法人税等の支払額18億37百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、64億92百万円(前連結会計年度は71億47百万円の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出63億1百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、21億16百万円(前連結会計年度は21億92百万円の支出)となりました。これは、配当金の支払額18億14百万円などによるものであります。
(イ) 資本政策上の指標数値の実績
ROA(総資本経常利益率 =売上高経常利益率×総資本回転率)についての分析
当連結会計年度のROAは10.7%であり、前連結会計年度の8.7%に比し2.0ポイント増加しました。ROAを構成する売上高経常利益率は3.8%(前期は3.0%)であり、ROAを上げる方向に働いております。
ROE(自己資本当期利益率 =売上高当期利益率×総資産回転率×財務レバレッジ)についての分析
当連結会計年度のROEは10.8%であり、前連結会計年度に比し2.2ポイント増加しました。ROEを構成する売
上高当期利益率は2.3%(前期は1.8%)であり、ROEを上げる方向に働いております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
2025年2月期の連結成績予想(2024年3月1日~2025年2月28日)
連結経営成績の予想につきましては、上記のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。その他、経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度において、当社グループは、新店に25億84百万円、既存店舗の活性化5億87百万円の投資を行うとともに、他の既存店舗等につきましてもキャッシュレスセルフレジ導入や品揃え拡大に向けた冷凍ケースなどの導入を進めてまいりました。その総額は72億78百万円(未払金調整前)となりました。
当社は、フリー・キャッシュ・フローを営業活動により獲得したキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計として定義しており重要な資金の調達源として位置づけております。当連結会計年度にて獲得したフリー・キャッシュ・フローは117億36百万円であり、財務活動により支出した21億16百万円を含めて、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比し96億44百万円増加し、株主還元後のフリー・キャッシュ・フローの累計は407億77百万円となりました。小売業である当社グループは、日々の売上金の入金があり、運転資金とフリー・キャッシュ・フローの区分けが必要な財政状況下にはなく、十分な水準の手元流動性を確保しております。一方で、今後の事業展開に伴う新たなる資金需要に対しての機動的対応策として金融機関からの借入も選択の範囲においております。当社グループと各取引金融機関は現在良好な関係にあり、また、下記キャッシュ・フロー指標のトレンドの数値は、主としてリース会計上のリース債務及びその利息により構成されており、新たなる借入負担に対する余力を備えております。
(注) 各指標は以下の算式を使用しております。
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー÷利払い
営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調を示す一方で、世界的な金融引き締めによる海外景気の下振れや中国経済の停滞が国内景気を下押しするリスクが懸念されるなど、依然として先行きの不透明な状況が継続しております。当社が属する食品スーパーマーケット業界においては、エネルギー・原材料価格の高騰に起因する食品価格の上昇がもたらした消費マインド低迷の影響を受けるとともに、人件費をはじめとした各種コスト負担の増加、業種・業態を超えた競争環境の激化といった経営課題も継続するなど、予断を許さない状況にあります。
このような中、当社グループは、ブランドメッセージである“想いを形に、「おいしい」でつながる。”を具現化すべく、お客さま、地域社会と向き合うことで、地域に根差した店舗づくりや商品・サービスの提供に取り組んでまいりました。
[国内事業]
営業面におきましては、時間帯に応じた品揃えや鮮度・出来たて商品の訴求といった基本の徹底に注力するとともに、デリカ商品の拡充や、冷凍食品の品揃え拡大に向けた冷凍ケースの入替を63店舗で実施するなど、成長カテゴリー商品の販売強化に取り組んでまいりました。食料品の値上げに伴う節約志向の高まりに対しては、火水曜市や感謝デーといった得意日の販促強化とともに、低価格・高品質な商品の提供に努める「トップバリュ」の展開強化に取り組んだほか、食べきり・使いきりに適した小容量商品の品揃え拡充に取り組んでまいりました。また、イオンのトータルアプリである「iAEON」の値引きクーポン配信など、デジタル販促を活用したお買い得情報の提供に努めてまいりました。また、レジ精算の利便性向上やレジ関連業務の削減に向けてキャッシュレスセルフレジを79店舗で導入し、導入店舗数を計230店舗まで拡大したほか、日本気象協会が提供する気象予測データを活用した生鮮食品の自動発注支援システムを全店舗の農産部門に導入し、発注精度の向上による在庫量の適正化を進め、より鮮度の高い商品の提供に努めるとともに、発注業務の負担軽減による生産性の向上に取り組んでまいりました。そのほか長泉工場(静岡県駿東郡長泉町)の惣菜自動盛付ロボットに新規ラインを導入し、機能追加による品質の向上に努めたほか、併せて新規の計量システムを実装するなど、更なる生産性向上に取り組んでおります。
新たな顧客接点の創出におきましては、2022年に静岡県で運行を開始した移動スーパーにつきまして、三重県での初稼働を含む11台の運行を開始し、総計17台の運行体制へと拡充いたしました。ネットスーパー事業につきましては、新規に1拠点を開設し、総計26拠点体制での運用を進めております。また、無人店舗「Maxマート」の新規出店を進め、総計47店舗体制へと拡大したほか、「Uber Eats」を利用した商品配達サービスの拠点として、4県下への新規展開を含めた39拠点を開設し、拠点数を総計60拠点まで拡大するなど、地域の様々なシーンにおける買い物機会の提供に取り組んでまいりました。そのほかミスタードーナツショップの展開に加えて、洋菓子店「不二家」ショップの展開を開始するなど、多様化するニーズに合わせた商品・サービスの充実に努めております。
商品面におきましては、「じもの」(注釈1参照)商品に関する取組みとして、昨年に引き続き「じもの商品大商談会」をリアルとオンラインで同時開催し、店舗従業員が選定した商品を自店で展開することにより「じもの」商品の品揃え拡大に努めたほか、「あなたが選ぶ!じものスター誕生」を静岡県・三重県で実施し、ご購入いただいたお客さまの生の声をメーカーさまへ共有し、より良い商品開発の機会提供につなげてまいりました。また、当社の推進する「ちゃんとごはん」(注釈2参照)の取組みでは、3拠点目となる「ちゃんとごはんSTUDIO」を開設し、食と健康に関する情報発信や料理体験の場の提供拡大に努めたほか、各地の自治体や大学生・高校生と協働し健康に配慮した体にやさしい商品を計7商品開発するなど、地域とのつながりを深めるとともに豊かな食生活の提案に取り組んでまいりました。
物流面におきましては、働き方の見直しに起因して物流業界が直面する課題に対し、配送便体制の見直しや積載効率改善などの取組みを進めてまいりました。
これらの取組みの結果、通期における全店売上高の前期比は104.6%、既存店売上高では103.5%となりました。なお、既存店売上高前期比においては、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用していない数値となります。
(教育体制)
2023年度における教育は、働き方に関する意識改革・労働環境改善の取組みを継続しながら、外部講師を招いた研修の機会を拡充するなど、より主体的に成長でき、働きがいにつながる社員教育・研修体制の充実に努めてまいりました。主な教育施策として、「次世代人材の育成」「理念・行動指針の浸透」「ワーク・ライフ・バランスの向上」「現職強化教育」に取り組んでおります。
・「次世代人材の育成」
新入社員のフォローアップを目的に「ブラザー・シスター制度」を導入し、若手社員間で双方向のコミュニケーションが可能な体制を整備したほか、中核的役職である店長と次席者である副店長の育成強化に向け、外部講師による戦略立案や市場分析の基礎知識を学ぶ機会を提供するなど、次世代を担う総合的な人材の養成に努めております。
・「理念・行動指針の浸透」
店舗・本社間における意思疎通を深めるべく、本社従業員がメンターとなり店舗との情報伝達・意見交換及びビジョンの浸透を進める「月例ミーティング」を実施することで、会社として目指すべき方向性の認識を統一し、全社一丸となった体制の推進に努めております。
・「ワーク・ライフ・バランスの向上」
従業員が自身のキャリアを描く機会として「キャリアデザイン研修」を実施しており、従業員一人ひとりが生きがいを持って働くことが可能な環境の整備に努めております。
・「現職強化教育」
副店長・管理担当・夜間業務管理者への実務的な内容で教育プログラムを組み立て、職場の課題抽出や意見交換の機会として活用したほか、DXを主題とした教育を実施し、ITリテラシーの向上による管理体制の強化に努めております。
また、ダイバーシティ経営推進の取組みとして、店舗管理者を目指す女性社員を対象とした「なでしこ勉強会」を実施し、研修の一環として受講者が開発した商品を店頭で販売するなど、多様性のある企業風土の醸成に努めてまいりました。加えて、健康経営の推進に向けて、特定保健指導の受診勧奨や「健康チャレンジキャンペーン」への参加を促進し、従業員の健康リテラシー向上に努めてまいりました。
(環境保全・社会貢献活動)
お客さまと同じ地域社会の一員として、店舗を通じて直接お客さまと接することができる事業特性を活かしつつ、様々な環境保全・社会貢献活動に積極的に取り組んでおります。
・「地域社会との共生」
地域社会に密着した取組みとして、当社は「しずおか富士山WAON」「あいち三英傑WAON」「伊勢志摩 WAON」など計9種類のご当地WAONを発行しており、お客さまのご利用金額の0.1%を当社が寄付し、地域の活性化にお役立ていただいております。地域における課題の解決に向けて、お客さまのペースに合わせてお会計が可能な「おもいやりレジ」の設置店舗を拡大し、地域の皆さまが安心して暮らせるまちづくりに取り組んだほか、「健康キャンペーン」と題し、健康測定の実施や栄養の効果的な摂取方法を案内し、地域の皆さまの健康保持・増進に努めてまいりました。また、被災地域の一日も早い復旧・復興を願い「令和6年能登半島地震 緊急支援募金」を実施したほか、地域の防災に関する協定の締結を進め、締結地域数を計5県41市17町まで拡大いたしました。そのほか、「NPO法人夢未来くんま」(浜松市天竜区)のご協力のもと新入社員を対象としたSDGs研修の一環としてボランティア活動を実施するなど、地域とのつながりを深めてまいりました。
・「脱炭素社会の実現」
お客さまのご協力のもと、2007年より買物袋持参運動を開始しており、三重県で開催の環境フェアにてオリジナルマイバッグの作製ブースを設営し、レジ袋使用量の削減につなげてまいりました。また、7月に新規開設したマックスバリュエクスプレス小山須走店(静岡県駿東郡小山町)、12月に新規開設したマックスバリュエクスプレス天竜春野町店(浜松市天竜区)で木造建築を採用するなど、環境面に配慮した店舗づくりに取り組んでまいりました。
・「資源循環の促進」
食品トレーや紙パック、アルミ缶、ペットボトルのリサイクル資源について、店頭に回収ボックスを設置し、資源の回収と再利用に努めるなど、循環型社会の構築に向けた取組みを行っております。
・「生物多様性の保全」
地域の皆さまとともに行う社会貢献活動の一環として多様な募金活動に取り組むほか、地域に生産拠点を持つお取引先さまや地元生産者さまのご理解とご支援のもと、売上の一部を地域の保全活動や活性化に活用いただく「ありがとうキャンペーン」活動を実施しております。また、昨年度よりグループ各社にて活動を開始した「イオン ハートフル・ボランティア」における取組みの一環として、三重県の海岸部清掃を継続的に実施するなど、持続可能な社会の実現に取り組んでおります。
(店舗開発)
店舗展開におきましては、2023年4月にマックスバリュ江南布袋店(愛知県江南市)とマックスバリュ湖西新居店(静岡県湖西市)、7月にマックスバリュエクスプレス小山須走店(静岡県駿東郡小山町)とマックスバリュ浜松助信店(浜松市中央区)、11月にマックスバリュエクスプレス志摩波切店(三重県志摩市)とマックスバリュ志摩和具店(三重県志摩市)、12月にマックスバリュエクスプレス天竜春野町店(浜松市天竜区)の計7店舗を新規開設いたしました。このうちマックスバリュ浜松助信店は既存店舗の建て替えにより開設したものであり、ネットスーパーやミスタードーナツショップ、ちゃんとごはんSTUDIOを併設し、同エリアの生活利便性向上に努めております。加えて、店舗の競争力を高め、より魅力ある商品とサービスの提供に努めるべく、計6店舗での改装を実施いたしました。このうちマックスバリュ鵜方店(三重県志摩市)につきましては、同市内に新規開設した2店舗とあわせて、志摩市におけるエリア戦略の一環として大型改装を実施しております。これらの結果、国内事業における店舗数は静岡県106店舗、愛知県55店舗、三重県48店舗、滋賀県6店舗、岐阜県8店舗、神奈川県16店舗、山梨県1店舗の計240店舗となりました。
[連結子会社]
中国事業であるイオンマックスバリュ(広州)商業有限公司におきましては、お値打ち価格を訴求した火曜日の「生鮮大市」・「超級火曜市」、美味しいごちそうメニューをイメージした週末の「超級週末」の展開を強化してまいりました。また、売上構成比の高い夕刻・夜間の有人試食の拡充に努めたほか、「10元均一」の実施による買上点数向上施策を基軸とした売上と客数の向上に取り組んでまいりました。
国内にて惣菜や米飯等を製造・加工するデリカ食品株式会社におきましては、地産域消の拡大に向けて「じもの」食材を使用した商品の開発に取り組んでまいりました。また、商品リニューアルを中心とした商品改廃により製造効率の改善に努めたほか、製造・出荷能力などの拡大を目的とする設備投資を進めてまいりました。
(注釈1)「じもの」・・・当社では、地元で長年親しまれている商品や地元企業さまが生産する商品など、そ
れぞれの地域に根ざした商品を「じもの」と呼び、これら商品の販売活動を通じて、地域の活性化
を応援しております。
(注釈2)「ちゃんとごはん」・・・当社では、お客さまに健康でいきいきとした生活を送っていただくため、
バランスの良い食事、すなわち“ちゃんとごはんを食べる”ことを知っていただく機会として、健
康的な食生活のご提案や、食事バランスを考慮したお弁当や惣菜の紹介などに取り組んでおり、こ
のような取組みの総称を「ちゃんとごはん」と呼んでおります。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。
(ア)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し、138億53百万円増加し、1,332億45百万円となりま
した。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比し、70億29百万円増加し、526億49百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比し、68億24百万円増加し、805億96百万円になりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度の業績は、営業収益3,667億42百万円(前期比4.5%増)、売上高3,589億88百万円(同4.5%増)、営業利益134億82百万円(同30.9%増)、経常利益135億16百万円(同31.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益83億13百万円(同34.7%増)となりました。
(ウ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比し96億44百万円増加し、407億77百万円となりました。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、182億28百万円(前連結会計年度は105億円の収入)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果支出した資金は、64億92百万円(前連結会計年度は71億47百万円の支出)となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果支出した資金は、21億16百万円(前連結会計年度は21億92百万円の支出)となりました。
当社グループは、「スーパーマーケット事業」と「その他事業(ミスタードーナツ、不二家のFC事業等)」の2つを事業セグメントとしております。「その他事業」については、報告セグメントとして区分する重要性が乏しいため、「その他事業」を「スーパーマーケット事業」に結合した結果、報告セグメントが単一となるため、セグメント情報の開示は省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在、または当有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。また、当社グループは、「スーパーマーケット事業」と「その他事業(ミスタードーナツ、不二家のFC事業等)」の2つを事業セグメントとしております。「その他事業」については、報告セグメントとして区分する重要性が乏しいため、「その他事業」を「スーパーマーケット事業」に結合した結果、報告セグメントが単一となるため、セグメント情報の開示は省略しております。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績
(ア) 財政状態
・資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し、138億53百万円増加し、1,332億45百万円となりました。これは現金及び預金の減少8億49百万円、関係会社預け金の増加105億円、有形固定資産の増加18億81百万円などによるものであります。
・負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比し、70億29百万円増加し、526億49百万円となりました。これは買掛金の増加9億42百万円、未払法人税等の増加33億38百万円、賞与引当金の増加13億61百万円などによるものであります。
・純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比し、68億24百万円増加し、805億96百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上83億13百万円、剰余金の配当による減少18億14百万円などによるものであります。
(イ) 経営成績
| 2024年2月期 | ||||||
| 当社 | 増減額 | 前期比 | 連結 | 増減額 | 前期比 | |
| 営業収益 | 361,880 | 15,743 | 104.5 | 366,742 | 15,634 | 104.5 |
| 売上高 | 354,150 | 15,533 | 104.6 | 358,988 | 15,431 | 104.5 |
| 売上総利益 | 97,538 | 5,867 | 106.4 | 98,701 | 5,952 | 106.4 |
| 営業利益 | 13,356 | 3,052 | 129.6 | 13,482 | 3,180 | 130.9 |
| 経常利益 | 13,385 | 3,082 | 129.9 | 13,516 | 3,230 | 131.4 |
| 当期純利益または親会社株主に帰属する当期純利益 | 8,140 | 2,033 | 133.3 | 8,313 | 2,143 | 134.7 |
・営業収益
本年度は、国内事業において、小型店3店舗を含む7店舗の新規出店や店舗の大型改装を含む6店舗の改装を実施するとともに、消費動向の変化への対応に注力したことなどが客単価向上につながり、営業収益は3,667億42百万円(前期比104.5%)となりました。
営業収益を部門別、地域別に分解した情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しております。
・売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、987億1百万円(前期比106.4%)となりました。その主な要因は、原材料高騰の影響を受ける中、イオン「トップバリュ」の販売強化により利益改善を進めたことなどによるものであります。
・販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、929億72百万円(前期比103.3%)となりました。人件費は、キャッシュレスセルフレジの導入や効率化投資により生産性が向上しました。また冷凍・冷凍ケース設備刷新に伴う電気使用量削減等により設備費が減少しました。
・営業利益
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ31億80百万円増加し、134億82百万円(前期比130.9%)となり、売上高営業利益率は3.8%となりました。
・経常利益
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ32億30百万円増加し、135億16百万円(前期比131.4%)となり、総資本経常利益率は、10.7%となりました。
・特別利益、特別損失
当連結会計年度における特別利益は、発生いたしませんでした。(前連結会計年度は1億38百万円)また、特別損失は前連結会計年度に比べ79百万円減少し、9億8百万円(前期比91.9%)となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ31億71百万円増加し、126億7百万円(前期比133.6%)となりました。税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、前連結会計年度に比べ10億26百万円増加し、42億93百万円(前期比131.4%)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度を上回ったことなどによるものであります。以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ21億43百万円増加し、83億13百万円(前期比134.7%)となり、自己資本当期純利益率は10.8%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ア) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比し96億44百万円増加し、407億77百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、182億28百万円(前連結会計年度は105億円の収入)となりました。これは税金等調整前当期純利益126億7百万円、減価償却費46億58百万円、法人税等の支払額18億37百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、64億92百万円(前連結会計年度は71億47百万円の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出63億1百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、21億16百万円(前連結会計年度は21億92百万円の支出)となりました。これは、配当金の支払額18億14百万円などによるものであります。
(イ) 資本政策上の指標数値の実績
| (連結) | |||||
| 2020年2月期 | 2021年2月期 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | |
| 売上総利益率 (%) | 26.6 | 27.3 | 27.4 | 27.0 | 27.5 |
| 売上高営業利益率 (%) | 2.7 | 3.4 | 3.2 | 3.0 | 3.8 |
| ROA(総資本経常利益率)(%) | 7.2 | 9.4 | 9.1 | 8.7 | 10.7 |
| ・売上高経常利益率 (%) | 2.6 | 3.4 | 3.2 | 3.0 | 3.8 |
| ・総資本回転率 (回転) | 2.8 | 2.8 | 2.8 | 2.9 | 2.7 |
| ROE(自己資本当期利益率)(%) | 4.9 | 7.3 | 10.6 | 8.6 | 10.8 |
| ・売上高当期利益率 (%) | 1.1 | 1.5 | 2.2 | 1.8 | 2.3 |
| ・総資本回転率 (回転) | 2.8 | 2.8 | 2.8 | 2.9 | 2.7 |
| ・財務レバレッジ (倍) | 1.6 | 1.7 | 1.7 | 1.7 | 1.6 |
ROA(総資本経常利益率 =売上高経常利益率×総資本回転率)についての分析
当連結会計年度のROAは10.7%であり、前連結会計年度の8.7%に比し2.0ポイント増加しました。ROAを構成する売上高経常利益率は3.8%(前期は3.0%)であり、ROAを上げる方向に働いております。
ROE(自己資本当期利益率 =売上高当期利益率×総資産回転率×財務レバレッジ)についての分析
当連結会計年度のROEは10.8%であり、前連結会計年度に比し2.2ポイント増加しました。ROEを構成する売
上高当期利益率は2.3%(前期は1.8%)であり、ROEを上げる方向に働いております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
2025年2月期の連結成績予想(2024年3月1日~2025年2月28日)
| (%表示は、対前期増減率) |
| 営業収益 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 1株当たり 当期純利益 | |||||
| 百万円 | % | 百万円 | % | 百万円 | % | 百万円 | % | 円 銭 | |
| 通期 | 377,000 | 2.8 | 13,700 | 1.6 | 13,600 | 0.6 | 8,400 | 1.0 | 263.68 |
連結経営成績の予想につきましては、上記のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。その他、経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度において、当社グループは、新店に25億84百万円、既存店舗の活性化5億87百万円の投資を行うとともに、他の既存店舗等につきましてもキャッシュレスセルフレジ導入や品揃え拡大に向けた冷凍ケースなどの導入を進めてまいりました。その総額は72億78百万円(未払金調整前)となりました。
当社は、フリー・キャッシュ・フローを営業活動により獲得したキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計として定義しており重要な資金の調達源として位置づけております。当連結会計年度にて獲得したフリー・キャッシュ・フローは117億36百万円であり、財務活動により支出した21億16百万円を含めて、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比し96億44百万円増加し、株主還元後のフリー・キャッシュ・フローの累計は407億77百万円となりました。小売業である当社グループは、日々の売上金の入金があり、運転資金とフリー・キャッシュ・フローの区分けが必要な財政状況下にはなく、十分な水準の手元流動性を確保しております。一方で、今後の事業展開に伴う新たなる資金需要に対しての機動的対応策として金融機関からの借入も選択の範囲においております。当社グループと各取引金融機関は現在良好な関係にあり、また、下記キャッシュ・フロー指標のトレンドの数値は、主としてリース会計上のリース債務及びその利息により構成されており、新たなる借入負担に対する余力を備えております。
| キャッシュ・フロー指標のトレンド | 2021年2月期 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 13.5 | 36.6 | 20.0 | 9.9 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | 90.9 | 26.0 | 53.2 | 117.2 |
(注) 各指標は以下の算式を使用しております。
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー÷利払い
営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。