四半期報告書-第65期第2四半期(令和3年6月1日-令和3年8月31日)

【提出】
2021/10/14 10:00
【資料】
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【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2021年3月1日から2021年8月31日まで)の連結業績は、売上高が742億79百万円(前年同期比9.4%減)、営業利益7億23百万円(前年同期は営業損失59億70百万円)、経常利益49億19百万円(前年同期は経常損失50億4百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は31億27百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失57億8百万円)と減収・増益となりました。
売上高は国内においては緊急事態宣言の発令や延長に伴い非常に厳しい状況が続いております。加えて、株式会社京樽を連結の範囲から除外したことにより減収となりました。一方で前期に国内外で実行した大規模な営業時間の短縮、店舗休業の反動影響に加え、アメリカ、中国の既存店売上高が堅調に推移したこともあり、株式会社京樽の連結除外の影響を考慮すると、前年同期に対して増収となりました。
営業損益面では、緊急事態宣言による来客数への大きな影響があったものの、前期から実行しているコスト削減に加え、原価や販売管理費を低減したことにより、前年同期に比べて営業損益は66億93百万円改善し黒字化しました。
経常利益および親会社株主に帰属する四半期純利益は、営業外収益に各自治体からの営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金や雇用調整助成金などの助成金等収入41億32百万円を計上したことにより、前年同期に比べ大幅に改善しました。
セグメント概況につきましては、次のとおりです。
なお、第1四半期連結会計期間において、報告セグメントの区分を変更しており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は変更後の区分に基づいています。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)セグメント情報」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
[吉野家]
売上高は、513億35百万円と、対前年同期比1.1%の減収となりました。
減収の主な要因は、緊急事態宣言の発令や宣言期間の延長に伴い店舗の営業時間を短縮したことにより、既存店売上高が前年を下回ったことです。コア層の来店頻度向上のため、高付加価値牛肉商品として「牛焼肉丼」、「牛皿麦とろ御膳」を販売しました。新たな客層やライフタイムバリュー獲得のために「お子様割引」や「ポケモンGO」、「ポケ盛」といったコラボレーション販促を実施し、高タンパク質、低糖質メニューの第3弾「ライザップ辛牛サラダ」を販売しました。また、東京五輪による巣ごもり需要に対応するため、「牛丼3丁1,000円」キャンペーンを実施しました。テイクアウトの買いやすさ向上の取り組みとして専用窓口設置店の拡大に加え、専用タブレットの導入拡大を進めています。デリバリー需要の高まりに対応するため、デリバリー対応店舗を875店舗(前期末+124店)に拡大しました。各種施策は奏功したものの、営業時間短縮の影響により、既存店売上高前年比は96.8%と減収となりましたが、前期から実行しているコスト削減効果により、セグメント利益は30億83百万円と、前年同期に比べ24億94百万円の増益となりました。同期間の店舗数は、5店舗を出店し11店舗を閉鎖した結果、1,183店舗となりました。
[はなまる]
売上高は、106億35百万円と、対前年同期比14.8%の増収となりました。
増収の主な要因は、新型コロナウイルス感染症の来客数への影響は継続していますが、前年同期に比べ休業店舗数が減少したことや、昨年から実施しているテイクアウト・デリバリー需要の獲得により、既存店売上高が改善したことです。商品施策としては、3月には「とろ玉フェア」を、5月には「冷かけフェア」を、7月には「極寒白銀フェア」を、8月には「清涼辛旨! 冷やし担々フェア」を実施しました。お客様の様々なニーズにお応えするため、糖質が気になる方へ「うどん(小)半玉サイズ」の導入、つるっとした喉ごしの良さともっちり感が特徴の「夏麺」への切り替え、テイクアウト専用メニューの「はなまるうどん弁当」の販売等を行い、デリバリー対応店舗を239店(前期末+47店)に拡大しました。販売施策としては、3月には「鶏千から揚げ全店導入記念キャンペーン」を、4月には「肉祭り」を、5月には「かしわ天導入キャンペーン」を、7月には「鶏千から揚げ新定食・弁当導入キャンペーン」を実施しました。また、新しい生活様式へ対応した非接触型の新型モデル店舗の検証を進めています。既存店売上高の改善や前期から実行しているコスト削減効果により、セグメント損失は5億72百万円と、前年同期に比べ損失額は15億24百万円の減少となりました。同期間の店舗数は、2店舗を出店し11店舗を閉鎖した結果、466店舗となりました。
[海外]
売上高は、110億71百万円と、対前年同期比22.8%の増収となりました。
増収の主な要因は、前年同期に比べ営業時間の短縮、店舗の休業店舗数が減少したことや、経済活動再開が進むアメリカ、中国の既存店売上高が堅調に推移したことです。アメリカは3月から店内飲食が再開となったことに加え、テイクアウトおよびデリバリー需要を引き続き獲得できており既存店売上高は前年の水準を大きく上回って推移しています。中国は、前期の大規模な休業の反動によるプラス影響が大きいものの、既存店売上高は前年を大きく上回って推移しています。アセアンは、感染拡大が続いており売上高は厳しい状況が続いています。増収により、セグメント利益は、6億24百万円と、前年同期に比べ7億15百万円の増益となりました。同期間の店舗数は、36店舗を出店し、52店舗を閉鎖した結果、950店舗となりました。なお、海外は暦年決算のため1~6月の実績を取り込んでいます。
当第2四半期連結会計期間末の財政状態につきましては、次のとおりです。
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ246億27百万円減少し、1,072億93百万円となりました。
これは主に、金融機関からの借入金の返済を実施した結果、現金及び預金が123億14百万円減少したこと、および京樽セグメントの連結除外等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ281億72百万円減少し、636億5百万円となりました。これは主に、上記金融機関からの借入金の返済により短期借入金が164億83百万円減少したこと、および京樽セグメントの連結除外等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ35億45百万円増加し436億87百万円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末比で10.2%増加し40.2%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、換算差額を加え、期末残高は245億89百万円(前年同四半期は335億46百万円)となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、87億52百万円の収入(前年同四半期は43億69百万円の支出)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益が47億48百万円となったこと、および減価償却費31億8百万円によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、11億53百万円の収入(前年同四半期は43億66百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出14億23百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出18億58百万円、貸付金の回収による収入43億22百万円によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、223億17百万円の支出(前年同四半期は208億58百万円の収入)となりました。これは主として、短期借入金の減少による支出165億40百万円、長期借入金の返済による支出45億22百万円によるものです。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの四半期連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この四半期連結財務諸表の作成に当たりまして、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
四半期連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」の「(新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う会計上の見積りについて)」をご参照ください。
(4) 経営方針・経営戦略等
当社グループは、国や地域を超えた世界中の人々のために企業活動を行い、すべては人々のために『For the People』を経営理念としています。理念を具現化するための事業活動指針である6つの価値観「うまい、やすい、はやい」「客数増加」「オリジナリティ」「健全性」「人材重視」「挑戦と革新」を共有・実践していくことで、株主、お客様及び従業員などステークホルダーの満足度向上や信頼構築に努めることを基軸として経営展開を図っています。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 従業員数
第1四半期連結会計期間において、当社の連結子会社であった株式会社京樽は、2021年3月1日をみなし売却日として連結の範囲から除外したため、第1四半期連結会計期間より「京樽」を報告セグメントからも除外しています。これに伴い従業員数は526名減少しています。
(7) 主要な設備
第1四半期連結会計期間より、株式会社京樽を連結の範囲から除外したため、以下の設備が当社グループの主要な設備に該当しなくなりました。
国内子会社
2021年3月1日現在
会社名事業所名
(所在地)
設備の内容
(セグメント)
帳簿価額(百万円)従業
員数
(名)
土地建物及び
構築物
機械装置
及び運搬具
リース資産その他合計
面積(㎡)金額
㈱京樽営業店舗
(東京都中央区他)
286店舗
営業用設備
(京樽)
92.07811,5892352242,131391
工場等
(千葉県船橋市)
生産設備等
(京樽)
14,371.006925265521951,49831
本社等
(東京都中央区)
その他の設備
(京樽)
1,061.911092530138104

(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定の合計額です。なお、金額には消費税等は含まれていません。
2 従業員数は各事業所の在籍人員です。