四半期報告書-第27期第3四半期(令和4年5月1日-令和4年7月31日)

【提出】
2022/09/09 15:15
【資料】
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【項目】
33項目
第1四半期連結会計期間の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、財政状態及び経営成績に与える影響の詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間(2021年11月1日から2022年7月31日)におけるわが国経済は、コロナ禍からの経済正常化に伴い緩やかな回復基調となりました。また、海外におきましては台湾において新型コロナウイルス感染拡大がみられたものの、社会経済活動への影響は軽微にとどまりました。米国は力強い景気回復のもと好調な経済を継続いたしました。
国内外食産業におきましては、2022年4月以降、営業制限により2年以上に渡り営業自粛を続けていた居酒屋などの飲食店が再開するなど、外食市場は徐々に回復の兆しが見られます。しかしながら、正常化に伴う人件費の上昇がみられるなか、食品やエネルギー価格などの上昇に円安も加わり、厳しい経営環境が続いております。さらに2022年6月以降の新型コロナ感染症の第7波が人流を抑制し、先行き不透明な状況が続いています。
このような状況のもと、当社グループはお客様と従業員の安全を第一に考え、抗菌寿司カバー「鮮度くん」や「スマートくら寿司」導入など感染拡大を防止するための様々な取り組みを競合他社に先駆けて行い、当社のコンセプトである「見えないところを大切に」誠実に商品提供してまいりました。
店舗開発につきましては、日本において25店舗、米国5店舗、台湾6店舗を出店し、当第3四半期連結累計期間に3か国計36店舗を出店いたしました。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の店舗数は、全て直営で603店舗(「無添蔵」4店舗、「くら天然魚市場」1店舗、米国37店舗、台湾46店舗を含む)となりました。
引き続き日本国内に加え米国、台湾とも積極的な出店を行い、日本の食文化の海外発信に努めてまいります。
以上の結果、売上高は日米台3か国全てで過去最高を更新し、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,347億56百万円(前年同期比21.8%増)となりました。また、経常利益は29億89百万円(同111.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は17億11百万円(同121.0%増)となりました。
セグメント業績は次の通りであります。
① 日本
2022年1月、まん延防止等重点措置の適用により、人流の抑制や営業時間の短縮による影響を受けるなど厳しい事業環境が続きました。2022年3月にまん延防止等重点措置が解除された以降は客数に回復が見られましたが、6月以降再度オミクロン株の感染急拡大により人流の減少から客数減少などの影響を受けました。
当第3四半期連結累計期間におきましても、お客様の満足度を高めるべくさまざまな商品提案を行いました。 販売促進におきましては、流通網の混乱により原材料確保が困難になるなか、2022年7月には今年度4回目となる「かにフェア」や「とろといくらフェア」等を実施、お客様からご好評をいただきました。また、フェアに合わせ「コナン」、「ワンピース」等有力なコンテンツとタイアップし、コラボ商品の販売やオリジナルグッズが当たるキャンペーンを実施いたしました。
店舗開発につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束後をにらみ積極的な出店を継続いたしました。2022年5月にはグローバル旗艦店で導入している高級感ある「白木造り」や大迫力の「巨大浮世絵」を採用した「ジャパニーズモダン」が特長の「プラス型店舗」第1号店「京都店」をオープンし、7月には第2号店「大森店」をオープンいたしました。今後期待されるインバウンド需要の回復を見据え、引き続き都市部にも積極的に出店してまいります。
この結果、売上高1,122億37百万円(前年同期比12.7%増)、経常利益24億54百万円となりました。
② 北米
米国子会社 Kura Sushi USA,Inc.(KSU)におきましては、経済環境の好転に伴い消費全般が回復したことから好調な売上高となりました。前期までの、新型コロナ感染症による営業制限中にもかかわらず新規エリアに積極的に出店した効果や、人件費の急上昇にスライドした商品価格の改定を行い、コロナの感染拡大以降初めて、四半期での黒字化を達成し急速に回復致しました。
インフレの影響が強かった上期の損失を挽回しつつも、すべてを吸収することは難しく、売上高116億11百万円(前年同期比195.9%増)、経常損失3億11百万円となりました。
③ アジア
台湾子会社 亞洲藏壽司股份有限公司(KSA)におきましては、2022年5月以降急速に新型コロナ感染症の拡大がみられ、5月~6月にかけ人流の減少により客数に一定の影響を受けましたものの、人気アニメ「クレヨンしんちゃん」とのコラボなどの施策により、当第3四半期連結累計期間を通じて堅調な売上高となりました。
この結果、売上高109億7百万円(前年同期比52.5%増)、経常利益8億46百万円となりました。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当第3四半期連結会計期間末における資産総額は、1,092億17百万円となり、前連結会計年度末と比較して102億27百万円の増加となりました。これは、主に現金及び預金が22億61百万円減少した一方で、売掛金が11億68百万円、有形固定資産が122億13百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して65億25百万円増加し、508億57百万円となりました。これは、主に買掛金が17億90百万円、リース債務が48億87百万円それぞれ増加した一方で、未払法人税等が25億67百万円減少したこと等によるものであります。
純資産につきましては、為替換算調整勘定が13億3百万円、非支配株主持分が10億91百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末と比較して37億1百万円増加し、583億59百万円となりました。
(3)事業上及び財政上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。