有価証券報告書-第40期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 15:51
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【項目】
122項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 当期の経営成績
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)の経済概況は、新型コロナウイルス感染症蔓延により、都市封鎖や消費の蒸発等が続く中、株式市況は活況を呈し、一部の国でワクチン接種の効果も見られました。
国内消費は、消費者の行動変化等により、在宅関連消費が好調に推移する一方で、運輸・宿泊・娯楽・飲食等のサービス業態では、未曽有の危機的影響が続きました。
外食産業全般でも、同感染症拡大が、前連結会計年度末頃からの第1波に続き、当連結会計年度7月には第2波、11月からは第3波と続き、都心型立地や飲酒主体の店舗等では売上が低迷し、ウィズコロナ、アフターコロナと呼ばれる新たなビジネス環境へと激変しました。
このような環境下で当社グループは、コロナ禍に即して、行政の要請への対応、顧客・従業員への安全配慮、手元資金の充分な確保、不動産賃借料の軽減要請等、緊急事態対応を進めつつ、都心型および飲酒重点型店舗の一部を退店する一方で、郊外型店舗の出店、フランチャイズ事業および製造食材販売事業の拡大、同業他社との後方業務の協業等を進めることで、アフターコロナへの収益構造改革を図り、1月には新株予約権発行による資本増強も開始しました。
当連結会計年度の出退店等としては、出店2店舗(愛知県1店舗、三重県1店舗)、リロケーション1店舗、改装5店舗、フランチャイズ店舗への転換3店舗、および退店5店舗(東京都2店舗・愛知県1店舗・奈良県1店舗・兵庫県1店舗)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末のグループ店舗数は、直営店85店舗、フランチャイズ店4店舗の合計89店舗、前年同期比3店舗の減少となり、それらの内訳は下表の通りです。
(単位:店舗、後ろの数字は内フランチャイズ店舗数)
部門/業態当連結会
計年度末
店舗数
前期
末比
関東
地区
東海
地区
関西
地区
中国
地区
九州
地区
合 計89/4-3/+3868/4553
ラーメン部門小計57/4-1/+3353/4-1-
一刻魁堂47/4-3/+3343/4-1-
桶狭間タンメン5±0-5---
有楽家(横浜家系ラーメン)4+2-4---
ロンフーエアキッチン1±0-1---
中華部門小計21-218543
ロンフーダイニング16-114533
ロンフービストロ3-1-2-1-
ロンフーパティオ1±0-1---
ロンフーキッチン加木屋中華1±0-1---
その他小計11±047---
コメダ珈琲店8±044---
ドン・キホーテ3±0-3---

営業施策として、コロナ禍による売上急減時は、食材フレッシュローテーション維持やクレンリネス徹底に尽力し、テイクアウト強化やデリバリーサービス等も導入しました。ラーメン・中華事業ではブランドポートフォリオ戦略に従い、従前業態の競争力維持に努めるとともに、前期に開発の「横浜家系ラーメン」業態は4店舗へ拡大し、期末の3月には店舗別に異なっていた屋号を「有楽家」へと統一を進めました。しかしながら、店舗休業や営業時間短縮を余儀なくされた結果、既存店売上高は前年比80.1%に落ち込みました。
原価面では、休業および時間短縮等によるロス増大の他、フランチャイズ事業および製造食材販売事業の拡大に伴う原価構造の変化もあり、売上原価率29.6%と前年同期比1.3ポイント悪化しました。
販売費及び一般管理費は、不動産賃借料の減額交渉等、精力的に経費圧縮を図った上、行政要請により店舗営業休止した期間に対する正社員人件費、固定資産の減価償却費・リース料、および不動産賃借料等の固定費の一部を特別損失へ振替計上したものの、売上高の大幅減少が響き、その売上高に占める割合は71.8%となり、同0.8ポイントの悪化となりました。
以上により、当連結会計年度の売上高は5,978百万円(前年同期比19.6%の減収)となりました。
利益面では、営業損失87百万円(前年同期は営業利益51百万円)、経常損失84百万円(同経常利益58百万円)となりました。
また、コロナ禍に関連した行政からの給付金等240百万円を特別利益に計上する一方、将来の投資回収が見込めない12店舗の資産価値を減じたことによる減損損失318百万円、臨時休業等による損失164百万円、5店舗の退店を決定したことによる退店に伴う損失52百万円、改装5店舗に伴う固定資産除却損5百万円等、合計543百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は386百万円(同親会社株主に帰属する当期純損失83百万円)となりました。
部門別の状況は、次のとおりです。
なお、前連結会計年度末までは、「ラーメン部門」および「中華部門」の2部門を表示していましたが、それら両部門に属さない売上高の割合が増加した為、当連結会計年度の第1四半期連結累計期間より「その他部門」を追加し、両部門に属さない売上高等を表示しています。また、「ラーメン部門」および「中華部門」は、当社の直営店舗による収益のみを含めるものとし、フランチャイズ事業での収益に関しては「その他部門」に含めています。
(ラーメン部門)
当部門の業態は、直営店の「一刻魁堂」、「桶狭間タンメン」、および当期間3月に「有楽家」へと屋号の統一を進めた横浜家系ラーメン、ならびに「ロンフーエアキッチン」です。
当連結会計年度の新規出店は、「有楽家」2店舗(片場店・桑名店)で、「一刻魁堂」4店舗(岐阜島店・垂井店・可児店・緑店)、および「有楽家」1店舗(莪原店)で改装を実施しました。また「一刻魁堂」3店舗(小牧下末店・可児店・ポートウォークみなと店)をフランチャイズ店へと転換するとともに、同3店舗(金山小町店・大和郡山店・イオンモール神戸北店)を退店しました。
これらの結果、当連結会計年度末の当部門の店舗数は、57店舗(前連結会計年度末比1店舗減少)となり、その内訳等は、前掲の表の通りです。なお、中部国際空港内の「ロンフーエアキッチン」セントレア店は、コロナ禍による当連結会計年度中の営業休止が188日間に至りました。
ラーメン部門の店舗は、郊外型および近隣商圏型ショッピングセンター内立地の店舗が大半を占めていることにより、コロナ禍の影響は比較的弱めに推移しました。
ブランドポートフォリオ戦略で体制維持と位置付ける「一刻魁堂」業態では、フランチャイズ店舗への転換を進めつつ、メニュー集約や商品ポーション最適化等を実施し、利益体質の強化を図りました。また、同積極出店と位置付ける「有楽家」業態は、新店の立地開発を強化しつつ、商品構成の見直しや個別商品力の改善等の差別化策を推進し、利益体質が改善しました。同じく将来開発と位置付ける「桶狭間タンメン」業態は、商品等の磨き上げを一層進めるとともに、広告宣伝を「一刻魁堂」業態と共通化する等、ブランド浸透策を推進しました。
以上の結果、当部門の既存店売上高は、前年同期比82.2%となり、客数は同80.5%となりました。
また、新店等を含めた部門合計の売上高は3,735百万円(前年同期比20.0%の減収)となり、全体売上高に占める割合は62.5%となりました。
(中華部門)
当部門の業態は、「ロンフーダイニング」、その派生業態である「ロンフービストロ」および「ロンフーパティオ」、ならびに郊外型の「ロンフーキッチン加木屋中華」です。
当連結会計年度は、当部門で「ロンフーダイニング」1店舗(アスナル金山店)がリロケーションを行った他、「ロンフービストロ」1店舗(丸の内オアゾ店)、「ロンフーダイニング」1店舗(御徒町吉池店)を退店しました。
これらの結果、当連結会計年度末の当部門の店舗数は21店舗(前連結会計年度末比2店舗の減少)となり、その内訳等は、前掲の表の通りです。
中華部門の店舗は、大商圏型ショッピングセンターおよび駅ビル内立地の店舗が大半を占め、加えて飲酒の利用動機も割合が高いため、コロナ禍の影響を全面的に被り大変厳しい状態が継続しました。デリバリーサービス導入店舗の拡大や、テイクアウト販売の強化等を図ることで、一定の成果はみられましたが、従来の売上高をカバーするまでには至りませんでした。また、当部門では、唯一の郊外型立地であり、ブランドポートフォリオ戦略で将来開発と位置付ける「ロンフーキッチン加木屋中華」業態では、メニュー構成の見直しや核商品の強化等を進め、自社デリバリー等にも取り組みました。
以上の結果、当部門の既存店売上高は、前年同期比70.6%となり、客数は同68.6%となりました。
また、部門合計の売上高は1,214百万円(前年同期比37.3%の減収)となり、全体売上高に占める割合は20.3%となりました。
(その他部門)
当部門は、フランチャイズ事業としての「一刻魁堂」フランチャイジーからの収益、当社グループがフランチャイジーとして運営する喫茶店の「コメダ珈琲店」、直営の洋食店「ドン・キホーテ」、および製造食材の販売事業により構成されています。
当連結会計年度には、「一刻魁堂」3店舗が直営店からフランチャイズ店へと転換された結果、当連結会計年度末の当部門の店舗数は15店舗に増加し、その内訳等は、前掲の表の通りです。
当連結会計年度は、フランチャイズ事業が1店舗から4店舗へ増加したことにより、ロイヤリティ収入や食材販売収入等が大きく伸びました。「コメダ珈琲店」業態では、コロナ禍の影響は軽微で、組織力向上と労働時間コントロールを徹底した結果、収益の大幅拡大を実現しました。また、前期10月より、新たに当社グループに加わった「ドン・キホーテ」業態では、当社グループ理念の組織浸透を図りつつ、メニュー全般の見直しや、設備の更新等を進めました。製造食材の販売事業では、外食他社への販売は低迷しましたが、家庭内消費の増大に伴い工場直売や通信販売等が追い風に乗って急拡大し、売上高前年同期比160.0%に達しました。
以上の結果、当部門合計の売上高は、1,029百万円となり、全体売上高に占める割合は17.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,646百万円となりました。
なお、連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動により支出した資金は41百万円となりました。これは、主に税金等調整前当期純損失388百万円、および減損損失318百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動により支出した資金は166百万円となりました。これは、主に新店の出店等に伴う有形固定資産の取得による支出133百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動により得られた資金は984百万円となりました。これは、主に長期借入による収入1,990百万円の一方で、同返済による支出1,020百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、飲食事業ならびにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しています。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績を品目別に示すと、次のとおりです。
品目生産高(千円)前年同期比(%)
127,66590.4
チャーシュー93,29359.8
ギョーザ65,88463.4
マーボーミンチ49,96149.7
その他234,98157.4
合計571,78462.7

(注)1 上記は名古屋センター、有松工場における生産実績です。
2 金額は製造原価によって表示しています。
3 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
4 その他は、タレ・調味料等です。
b.受注実績
当社グループは、受注販売をしていないため、該当項目はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績を部門別に示すと、次のとおりです。
部門販売高(千円)前年同期比(%)
ラーメン部門3,735,24780.0
中華部門1,214,04062.7
その他1,029,420123.6
合計5,978,70880.4

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
2 その他は、食材売上、珈琲所コメダ珈琲店、ドン・キホーテ店舗売上、FCロイヤルティ収入です。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。
この連結財務諸表の作成に当たりまして、会計方針の選択・適用と、資産・負債の評価等の会計上の判断・見積りを必要とし、会社はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループが採用する重要な会計方針および見積に用いた仮定は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる事項」、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」および「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しています。
② 財政状態および経営成績等の状況に関する分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末における流動資産は2,252百万円となり、前連結会計年度末に比べ971百万円増加しました。主な要因は、長期借入金の実行等により現金及び預金が776百万円、および行政からの時短協力金収入等の計上により未収入金が136百万円増加したことによるものです。
固定資産は3,080百万円となり、前連結会計年度末に比べ431百万円減少しました。主な要因は、退店および減損損失の計上等により有形固定資産が358百万円、および差入保証金が49百万円減少したことによるものです。
流動負債は1,678百万円となり、前連結会計年度末に比べ1百万円増加しました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が70百万円、および買掛金が6百万円増加した一方で、未払消費税等が75百万円減少したことによるものです。
固定負債は2,870百万円となり、前連結会計年度末に比べ884百万円増加しました。主な要因は、長期借入金が898百万円増加したことによるものです。
b.経営成績
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①当期の経営成績」に記載のとおりです。
③ キャッシュフローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、店舗食材などの原材料の仕入、販売費および一般管理費等の営業・本社費用であります。また、設備資金需要の主なものは、新規出店・店舗改装、名古屋センターおよび有松工場の投資費用等です。
運転資金および設備資金については、主に金融機関からの借入れにより調達しています。
c.財務政策
当社グループは現在、運転資金については、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分については金融機関からの短期借入れによる資金調達を行っています。設備資金については事業計画に基づき、長期借入金により、調達しています。当連結会計年度末現在、1年以内返済予定の長期借入金の残高は961百万円、長期借入金の残高は2,508百万円となっています。
なお、当社グループではバランスシートの改善として下記のとおり取り組んでいます。
(イ)新規出店先条件の的確な判断や収益性の向上が図れない店舗の業態転換、または退店などの設備投資の効率的な配分。
(ロ)各業態の成長性および収益性の一層の向上と多店舗化を推進する一方、借入金返済等により有利子負債を削減し、健全な財務体質確立。

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