訂正有価証券報告書-第44期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/08/27 10:21
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141項目

(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(業績の概況)
当連結会計年度における当社グループの営業収益は127,481百万円(前期比0.3%増)となりました。その主な内訳といたしましては、営業貸付金利息が74,041百万円(前期比2.2%増)、包括信用購入あっせん収益が18,646百万円(前期比1.1%減)、信用保証収益が14,524百万円(前期比4.5%減)となっております。
営業費用につきましては、15,408百万円減少の109,950百万円(前期比12.3%減)となりました。その主な要因といたしましては、当連結会計年度において利息返還損失引当金繰入額を計上していないことや、新型コロナウイルス感染症拡大による消費活動の落ち込みを受けて販売促進費が減少したことであります。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの営業利益は17,530百万円(前期比943.8%増)、経常利益は、19,305百万円(前期は1,716百万円の経常利益)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、非支配株主に帰属する当期純損失642百万円を計上した結果、18,437百万円(前期は1,390百万円の純利益)となりました。
なお、当連結会計年度より、新たに設立した、主に後払い決済事業を営むAGミライバライ株式会社、ローン事業を営むアイフルメディカルファイナンス株式会社の2社を連結の範囲に含めております。
また、アイフルメディカルファイナンス株式会社は2021年5月1日付けでAGメディカル株式会社に商号変更しております。
当連結会計年度におけるセグメント別の状況は次のとおりであります。
(アイフル株式会社)
[ローン事業]
ローン事業につきましては、テレビCMやWEBを中心とした効果的な広告戦略のほか、カードレスで入出金可能な「スマホATMサービス」を利用できるコンビニ設置のATMの拡大、24時間対応可能な自動振込貸付の開始などによるお客様へのサービス向上に取り組み、新規成約件数や営業貸付金残高の増加に努めておりますが、当連結会計年度における当社の無担保ローン新規成約件数は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け16万1千件(前期比21.8%減)、成約率は40.1%(前期比3.6ポイント減)となりました。
また、当連結会計年度末における無担保ローンの営業貸付金残高は425,848百万円(前期末比0.8%増)、有担保ローンの営業貸付金残高は4,813百万円(前期末比30.8%減)、事業者ローンの営業貸付金残高は7,638百万円(前期末比8.4%減)、ローン事業全体の営業貸付金残高は438,300百万円(前期末比0.1%増)となりました(債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金15,878百万円が含まれております。)。
[信用保証事業]
信用保証事業につきましては、個人及び事業者の与信ノウハウや独立系の強みを活かし、保証残高拡大に向けた商品の多様化や新規保証提携の推進に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度末における個人向け無担保ローンの支払承諾見返残高は113,516百万円(前期末比15.8%増)、事業者向け無担保ローンの支払承諾見返残高は25,838百万円(前期末比13.9%減)となりました。
なお、事業者向け無担保ローンの支払承諾見返残高のうち6,627百万円はアイフルビジネスファイナンス株式会社への保証によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における当社の営業収益は78,826百万円(前期比1.7%増)、営業利益は10,473百万円(前期は413百万円の営業利益)、経常利益は11,973百万円(前期比592.6%増)となりました。なお、当社が保有する連結子会社 AIRA & AIFUL Public Company Limited の株式について減損処理を実施し、関係会社株式評価損4,464百万円を計上したことから、当期純利益は9,583百万円(前期比484.7%増)となりました。
(ライフカード株式会社)
[包括信用購入あっせん事業]
包括信用購入あっせん事業につきましては、ネットショッピング等の利用が引き続き堅調であることに加え、政府の各種政策等による消費活動の持ち直しに伴い、緩やかではありますが回復傾向にあります。そのような中、新規提携カードの発行など入会申込の拡大に努めるとともに利用限度額の増額推進により、買上額の拡大に取り組んでまいりましたが、上半期における買上の伸び悩みに伴い、当連結会計年度における取扱高は817,830百万円(前期比0.01%減)、当連結会計年度末における包括信用購入あっせん事業に係る割賦売掛金残高は100,347百万円(前期末比5.1%減)となりました(債権の流動化によりオフバランスとなった割賦売掛金6,994百万円が含まれております。)。
[カードキャッシング事業]
同様に、カードキャッシング事業における、当連結会計年度末の営業貸付金残高も25,278百万円(前期末比18.0%減)となりました(債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金1,729百万円が含まれております。)。
[信用保証事業]
信用保証事業につきましては、個人及び事業者の与信ノウハウや独立系の強みを活かし、保証残高拡大に向けた商品の多様化や新規保証提携の推進に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度末における個人向け無担保ローンの支払承諾見返残高は25,112百万円(前期末比8.3%増)、事業者向け無担保ローンの支払承諾見返残高は1,078百万円(前期末比35.0%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるライフカード株式会社の営業収益は32,303百万円(前期比5.5%減)、営業利益は3,551百万円(前期比60.4%増)、経常利益は4,248百万円(前期比82.0%増)、当期純利益は3,139百万円(前期比176.4%増)となりました。
(AIRA & AIFUL Public Company Limited)
タイ王国では、新型コロナウイルス対策として2020年3月に発令された非常事態宣言により経済活動が制限されました。その後の新規感染者は低位で推移したことから、5月以降、段階的に制限措置が緩和され、経済活動は回復基調が続いております。このような中、AIRA & AIFUL Public Company Limitedにおきましては、債権ポートフォリオの良質化を図るため、新スコアリングシステムを導入し優良顧客の獲得に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるAIRA & AIFUL Public Company Limitedの営業収益は5,957百万円(前期比8.6%減)となり、営業損失は118百万円(前期は1,097百万円の営業損失)、経常損失は131百万円(前期は1,064百万円の経常損失)、当期純損失は前期から986百万円減少の190百万円(前期は1,176百万円の純損失)となりました。
(その他)
当連結会計年度における報告セグメントに含まれない連結子会社7社(アイフルビジネスファイナンス株式会社、AG債権回収株式会社、AGキャピタル株式会社、アイフルギャランティー株式会社、AGミライバライ株式会社、アイフルメディカルファイナンス株式会社、すみしんライフカード株式会社)の営業収益は12,162百万円(前期比16.6%増)、営業利益は2,248百万円(前期は300百万円の営業損失)、経常利益は3,302百万円(前期は366百万円の経常損失)、当期純利益は1,993百万円(前期は505百万円の純損失)となりました。
(資産、負債及び純資産の状況)
当連結会計年度末における資産は、前期末に比べ2,847百万円増加の863,354百万円(前期末比0.3%増)となりました。増加の主な要因は、支払承諾見返が12,694百万円増加したこと、敷金及び保証金が3,651百万円増加したことなどによるものであります。
負債につきましては、前期末に比べ15,914百万円減少の715,662百万円(前期末比2.2%減)となりました。減少の主な要因は、利息返還損失引当金が12,119百万円減少したことなどによるものであります。
純資産につきましては、前期末に比べ18,761百万円増加の147,692百万円(前期末比14.6%増)となりました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加などによるものであります。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(アイフル株式会社)
当連結会計年度末における資産は、支払承諾見返の増加を主な要因として前期末に比べ3,184百万円増加の 638,868百万円(前期末比0.5%増)となりました。負債につきましては、前期末に比べ6,860百万円減少の 536,213百万円(前期末比1.3%減)、純資産につきましては、前期末に比べ10,045百万円増加の102,655百万円となりました。
(ライフカード株式会社)
当連結会計年度末における資産は、営業貸付金や割賦売掛金の減少を主な要因として前期末に比べ5,187百万円減少の 192,050百万円(前期末比2.6%減)となりました。負債につきましては、前期末に比べ9,065百万円減少の 140,177百万円(前期末比6.1%減)、純資産につきましては、前期末に比べ3,878百万円増加の51,873百万円と なりました。
(AIRA & AIFUL Public Company Limited)
当連結会計年度末における資産は、営業貸付金の減少を主な要因として前期末に比べ1,773百万円減少の21,638百万円(前期末比7.6%減)となりました。負債につきましては、前期末に比べ269百万円減少の16,691百万円(前期末比1.6%減)、純資産につきましては、前期末に比べ1,504百万円減少の4,947百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前期末に比べ7,574百万円減少の35,945百万円(前期末比17.4%減)となりました。
当連結会計年度における、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは20,280百万円の収入(前期は51,133百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは9,274百万円の支出(前期比241.2%増)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは18,813百万円の支出(前期は55,356百万円の収入)となりました。これは主に、借入金の返済や社債の償還による支出などによるものであります。
③営業実績
ア.当社グループの営業実績
(ア) 営業店舗数及びATM台数
区分前連結会計年度
(2020年3月31日)
当連結会計年度
(2021年3月31日)
店舗数(店)921904
営業店舗(有人)7269
営業店舗(無人)849835
ATM台数(台)203,744200,161
当社グループ分473463
提携分203,271199,698

(イ) 営業収益の内訳
セグメント
の 名 称
項目前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
アイフル
株式会社
営業貸付金利息無担保ローン55,69543.858,55945.9
有担保ローン1,2961.04750.4
事業者ローン6900.56970.5
57,68245.359,73246.8
包括信用購入あっせん収益30.020.0
信用保証収益11,6109.111,1368.7
その他の金融収益00.000.0
その他の営業収益償却債権回収額6,2154.95,8824.6
その他1,9781.81,8811.7
8,1936.77,7636.3
小計77,49161.178,63561.8
ラ イ フ
カ ー ド
株式会社
営業貸付金利息無担保ローン5,1284.04,4193.5
有担保ローン00.000.0
事業者ローン1140.01040.0
5,2434.04,5243.5
包括信用購入あっせん収益17,74414.016,78513.2
信用保証収益1,5211.21,5921.2
その他の金融収益00.010.0
その他の営業収益償却債権回収額3910.34510.4
その他8,5916.88,0886.3
8,9837.18,5406.7
小計33,49226.331,44324.6

セグメント
の 名 称
項目前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
AIRA & AIFUL Public Company Limited営業貸付金利息無担保ローン5,8834.65,2624.1
事業者ローン00.000.0
5,8844.65,2634.1
その他の金融収益50.020.0
その他の営業収益償却債権回収額2740.24020.3
その他3550.32890.2
6300.56910.5
小計6,5195.15,9574.6
そ の 他営業貸付金利息有担保ローン1,2601.01,3581.1
事業者ローン2,3731.93,1622.5
3,6342.94,5203.6
包括信用購入あっせん収益1,1130.91,8581.5
信用保証収益2,0711.61,7951.4
その他の金融収益20.020.0
その他の営業収益営業投資有価証券売上高860.1400.0
買取債権回収高1,6621.31,5731.2
償却債権回収額140.0250.0
その他9480.71,6281.3
2,7122.13,2672.5
小計9,5347.511,4449.0
合計127,038100.0127,481100.0

(注)1.セグメント区分は、セグメント情報の区分と同一であります。
2.ライフカード株式会社における「その他の営業収益」の「その他」は、カード会費収入等であります。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
イ.当社グループの「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」に基づく記載項目
(ア) 営業貸付金残高の内訳
a.貸付金種別残高
貸付種別前連結会計年度
(2020年3月31日)
当連結会計年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
平均約定
金利(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
平均約定
金利(%)
消費者向
無担保
(住宅向を除く)
1,441,28896.9486,11984.816.211,387,39597.3481,68787.015.78
有担保
(住宅向を除く)
3,9970.36,0191.16.892,8030.24,1290.86.69
住宅向
小計1,445,28597.2492,13885.916.101,390,19897.5485,81787.815.70
事業者向
貸付41,3612.880,94114.113.7035,0072.567,57212.213.56
手形割引
小計41,3612.880,94114.113.7035,0072.567,57212.213.56
合計1,486,646100.0573,080100.015.761,425,205100.0553,389100.015.44

(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前連結会計年度56,119百万円、当連結会計年度37,049百万円)を含めて記載しております。
b.業種別貸付金残高
業種別前連結会計年度
(2020年3月31日)
当連結会計年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
製造業2,8340.25,4850.92,3010.24,4330.8
建設業10,9820.717,1333.09,9180.715,2062.7
電気・ガス・熱供給・
水道業
6590.04,6680.85300.03,5990.7
運輸・通信業2,4330.24,3420.82,0600.13,6280.7
卸売・小売業・飲食店8,7050.618,8393.36,8910.515,1042.7
金融・保険業730.0730.0560.0550.0
不動産業1,2600.13,1380.51,0960.12,8880.5
サービス業6,6230.512,4152.25,4270.410,0961.8
個人1,445,28597.2492,13885.91,390,19897.5485,81787.8
その他7,7920.514,8442.66,7280.512,5592.3
合計1,486,646100.0573,080100.01,425,205100.0553,389100.0

(注)1.無担保ローン及び消費者向けの有担保ローンにつきましては、「個人」に含めて記載しております。
2.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前連結会計年度56,119百万円、当連結会計年度37,049百万円)を含めて記載しております。
c.担保種類別残高
担保種類別前連結会計年度
(2020年3月31日)
当連結会計年度
(2021年3月31日)
残高(百万円)構成比(%)残高(百万円)構成比(%)
有価証券
(うち株式)

(―)

(―)

(―)

(―)
債権
(うち預金)
9,951
(2)
1.7
(0.0)
8,181
(1)
1.5
(0.0)
商品
不動産12,5822.210,0991.8
財団
その他
22,5333.918,2813.3
保証34,3826.027,1144.9
無担保516,16490.1507,99391.8
合計573,080100.0553,389100.0

(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前連結会計年度56,119百万円、当連結会計年度37,049百万円)を含めて記載しております。
d.期間別貸付金残高
期間別前連結会計年度
(2020年3月31日)
当連結会計年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
リボルビング1,390,88593.5470,70382.11,333,15393.5455,59282.3
1年以下8120.11,8300.35990.12,1370.4
1年超5年以下24,8221.724,3974.321,8041.521,0253.8
5年超10年以下69,7354.773,23712.869,3234.971,85813.0
10年超15年以下2230.01,2080.21760.08620.1
15年超20年以下1210.08620.11070.09770.2
20年超25年以下250.04460.1240.05420.1
25年超230.03930.1190.03930.1
合計1,486,646100.0573,080100.01,425,205100.0553,389100.0
1件当たりの平均期間6.92年7.08年

(注)1.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前連結会計年度56,119百万円、当連結会計年度37,049百万円)を含めて記載しております。
2.1件当たりの平均期間にはリボルビング契約を含んでおりません。
(イ) 信販事業における部門別取扱高
部門別前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)金額(百万円)
包括信用購入あっせん817,906
(816,225)
817,830
(816,248)

(注)1.取扱高の主な内容及び範囲は、次のとおりであります。
包括信用購入あっせん………………クレジットカードによるあっせん取引
(範囲)アドオン方式:クレジット対象額+顧客手数料
リボルビング方式:クレジット対象額
2.( )内は、元本取扱高であります。
3.取扱高には消費税等が含まれております。
(ウ) 信販事業におけるクレジットカード発行枚数
区分前連結会計年度
(2020年3月31日)
当連結会計年度
(2021年3月31日)
クレジットカード(発行枚数)(枚)5,758,7515,382,600

(注) 発行枚数は、連結会計年度末における有効会員数であります。
(エ) 信販事業における部門別信用供与件数
部門別前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
包括信用購入あっせん(件)468,697346,293

(注) 包括信用購入あっせんにおける「信用供与件数」は、クレジットカードの期中新規発行枚数であります。
(オ) 資金調達の内訳
借入先等前連結会計年度
(2020年3月31日)
当連結会計年度
(2021年3月31日)
残高
(百万円)
平均調達金利
(%)
残高
(百万円)
平均調達金利
(%)
金融機関等からの借入301,6891.63304,1631.55
その他174,2040.95153,4750.94
社債・CP35,2451.4730,0751.42
合計475,8941.38457,6391.34
自己資本227,541240,256
資本金・出資額94,02894,028

(注)1.「自己資本」は、資産の合計額より負債及び非支配株主持分の合計額を控除し、引当金(特別法上の引当金を含む)の合計額を加えた額を記載しております。
2.「平均調達金利」は、連結会計年度末の借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
ウ.当社の営業実績
(ア) 営業店舗数及びATM台数
区分前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
店舗数(店)869855
営業店舗(有人)2020
営業店舗(無人)849835
ATM台数(台)68,49568,834
自社分450441
提携分68,04568,393

(イ) 営業収益の内訳
項目前事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
営業貸付金利息無担保ローン55,69571.958,55974.3
有担保ローン1,2961.64750.6
事業者ローン6900.96970.9
小計57,68274.459,73275.8
その他の金融収益00.000.0
その他の営業収益償却債権回収額6,2158.05,8827.5
信用保証収益11,61015.011,13614.1
その他1,9952.62,0742.6
小計19,82125.619,09324.2
合計77,504100.078,826100.0

(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
エ.当社の「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」に基づく記載項目
(ア) 営業貸付金増減額及び残高
項目前事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
件数(件)金額(百万円)件数(件)金額(百万円)
期首残高876,770396,540950,913437,679
期中貸付5,694,892209,0804,805,373181,887
期中回収9,835,358150,44210,033,158161,554
破産更生債権等振替額2,3271,0862,1511,150
貸倒損失額51,64316,41155,07018,561
期末残高950,913437,679933,539438,300

(注)1.期中貸付及び期中回収の件数は取引件数を示しているため、件数の加減算の結果は期末残高の件数と一致いたしません。
2.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度23,965百万円、当事業年度15,878百万円)を含めて記載しております。
(イ) 営業貸付金残高の内訳
a.貸付金種別残高
貸付種別前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
平均約定
金利(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
平均約定
金利(%)
消費者向
無担保
(住宅向を除く)
937,36198.6422,38296.515.58922,00998.8425,84897.215.29
有担保
(住宅向を除く)
3,9380.46,0161.46.882,7560.34,1280.96.69
住宅向
小計941,29999.0428,39997.915.46924,76599.1429,97698.115.21
事業者向
貸付9,6141.09,2802.113.698,7740.98,3231.913.69
手形割引
小計9,6141.09,2802.113.698,7740.98,3231.913.69
合計950,913100.0437,679100.015.42933,539100.0438,300100.015.18

(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度23,965百万円、当事業年度15,878百万円)を含めて記載しております。

b.業種別貸付金残高
業種別前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
製造業3970.03600.13240.03010.1
建設業4,2780.54,0680.94,0920.43,8390.9
電気・ガス・熱供給・水道業20.030.010.020.0
運輸・通信業6200.15310.15810.15020.1
卸売・小売業・飲食店1070.02330.0880.02040.0
金融・保険業670.0600.0510.0450.0
不動産業1960.04550.11730.03050.1
サービス業2350.02660.12080.02370.0
個人941,29999.0428,39997.9924,76599.1429,97698.1
その他3,7120.43,2990.83,2560.42,8840.7
合計950,913100.0437,679100.0933,539100.0438,300100.0

(注)1.無担保ローン及び消費者向けの有担保ローンにつきましては、「個人」に含めて記載しております。
2.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度23,965百万円、当事業年度15,878百万円)を含めて記載しております。
c.男女別・年齢別消費者向無担保ローン残高
男女別・年齢別前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
男性20才~29才208,77422.377,53918.4201,93621.977,04418.1
30才~39才160,54317.182,74019.6158,81217.284,25019.8
40才~49才133,28714.282,99019.6128,59214.082,04519.3
50才~59才99,25810.663,53415.099,85110.865,34815.3
60才以上59,0256.328,2376.758,3586.328,1636.6
小計660,88770.5335,04179.3647,54970.2336,85179.1
女性20才~29才80,6618.622,4565.381,7298.924,0455.7
30才~39才56,5536.017,7184.256,2876.118,0264.2
40才~49才65,5747.022,3965.361,9846.721,5625.1
50才~59才48,5375.217,1314.149,1925.317,5934.1
60才以上25,1492.77,6371.825,2682.87,7681.8
小計276,47429.587,34020.7274,46029.888,99620.9
合計937,361100.0422,382100.0922,009100.0425,848100.0

(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度21,132百万円、当事業年度13,627百万円)を含めて記載しております。
d.担保種類別残高
担保種類別前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
残高(百万円)構成比(%)残高(百万円)構成比(%)
有価証券
(うち株式)

(―)

(―)

(―)

(―)
債権
(うち預金)

(―)

(―)

(―)

(―)
商品
不動産6,9581.64,8131.1
財団
その他
6,9581.64,8131.1
保証6930.25070.1
無担保430,02798.2432,97998.8
合計437,679100.0438,300100.0

(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度23,965百万円、当事業年度15,878百万円)を含めて記載しております。
e.貸付金額別残高
貸付金額別前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
無担保
ローン
10万円以下229,96124.213,9723.2203,80521.810,8652.5
10万円超
20万円以下
101,74810.715,5193.5103,02811.115,6493.5
20万円超
30万円以下
113,52811.929,1616.7111,47712.028,4966.5
30万円超
40万円以下
87,5179.230,8417.191,8049.832,3377.4
40万円超
50万円以下
165,01617.477,15517.6168,18218.078,46417.9
50万円超
100万円以下
143,21115.1109,58825.0142,96415.3108,05624.7
100万円超96,38010.1146,14233.4100,74910.8151,97734.7
小計937,36198.6422,38296.5922,00998.8425,84897.2
有担保
ローン
100万円以下2,0890.29230.21,5240.26750.2
100万円超
500万円以下
1,8410.23,9960.91,2540.12,7590.6
500万円超
1,000万円以下
2000.01,3260.31340.08900.2
1,000万円超
5,000万円以下
390.06610.2290.04870.1
5,000万円超
1億円以下
10.0500.0
1億円超
小計4,1700.46,9581.62,9410.34,8131.1
事業者
ローン
100万円以下6,7890.73,6890.86,1290.73,2660.7
100万円超
200万円以下
2,1260.23,3150.82,0100.23,0870.7
200万円超4670.11,3330.34500.01,2840.3
小計9,3821.08,3381.98,5890.97,6381.7
合計950,913100.0437,679100.0933,539100.0438,300100.0

(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度23,965百万円、当事業年度15,878百万円)を含めて記載しております。
f.貸付期間別残高
当初貸付期間別前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
無担保
ローン
リボルビング861,04490.6350,42780.1845,21690.6353,19380.6
1年以下2420.0240.02820.0260.0
1年超
5年以下
12,3701.36,9571.612,4801.37,6151.8
5年超
10年以下
63,7026.764,96814.864,0296.965,00914.8
10年超30.050.020.030.0
小計937,36198.6422,38296.5922,00998.8425,84897.2
有担保
ローン
リボルビング1,2820.11,8130.49250.11,2660.3
1年以下290.02250.1110.01230.0
1年超
5年以下
1,4190.21,3430.38200.17580.2
5年超
10年以下
1,1350.12,3520.59500.11,7030.4
10年超
15年以下
1740.05430.11300.04280.1
15年超
20年以下
1040.04810.1850.03630.1
20年超
25年以下
120.0500.080.0350.0
25年超150.01480.1120.01340.0
小計4,1700.46,9581.62,9410.34,8131.1
事業者
ローン
リボルビング7,5830.87,1641.67,4900.86,8351.5
1年以下980.0540.0380.0300.0
1年超
5年以下
1,6980.21,1150.31,0580.17680.2
5年超
10年以下
10年超30.030.030.040.0
小計9,3821.08,3381.98,5890.97,6381.7
合計950,913100.0437,679100.0933,539100.0438,300100.0

(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度23,965百万円、当事業年度15,878百万円)を含めて記載しております。
g.期間別貸付金残高
期間別前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
リボルビング869,90991.5359,40482.1853,63191.4361,29582.4
1年以下3690.03040.13310.11800.1
1年超5年以下15,4871.79,4162.214,3581.59,1422.1
5年超10年以下64,8376.867,32115.464,9797.066,71215.2
10年超15年以下1800.05510.11350.04350.1
15年超20年以下1040.04810.1850.03630.1
20年超25年以下120.0500.080.0350.0
25年超150.01480.0120.01340.0
合計950,913100.0437,679100.0933,539100.0438,300100.0
1件当たりの平均期間7.49年7.53年

(注)1.1件当たりの平均期間にはリボルビング契約を含んでおりません。
2.債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度23,965百万円、当事業年度15,878百万円)を含めて記載しております。
h.貸付金利別残高
貸付金利別前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
件数
(件)
構成比
(%)
残高
(百万円)
構成比
(%)
無担保
ローン
年利15.0%以下250,59026.4210,90448.2264,47128.3220,44650.3
年利15.0%超16.0%以下3,0760.32,2050.53,4520.42,3610.5
年利16.0%超17.0%以下4,6710.52,7430.65,3640.63,2590.8
年利17.0%超18.0%以下667,84770.2201,89046.1639,73068.5196,02444.7
年利18.0%超19.0%以下600.0790.0470.0640.0
年利19.0%超20.0%以下950.01100.0770.0900.0
年利20.0%超21.0%以下510.0720.0400.0560.0
年利21.0%超22.0%以下3860.14110.13150.13370.1
年利22.0%超23.0%以下2540.02310.12070.01900.0
年利23.0%超24.0%以下3770.02750.12980.02240.1
年利24.0%超25.0%以下6550.14870.15240.13980.1
年利25.0%超9,2991.02,9690.77,4840.82,3950.6
小計937,36198.6422,38296.5922,00998.8425,84897.2
有担保
ローン
年利13.0%以下3,5500.45,9011.42,5110.34,0710.9
年利13.0%超14.0%以下630.02200.1480.01620.1
年利14.0%超15.0%以下4130.05790.12930.04210.1
年利15.0%超16.0%以下120.0380.070.0250.0
年利16.0%超17.0%以下70.0180.060.0130.0
年利17.0%超18.0%以下50.080.050.070.0
年利18.0%超1200.01910.0710.01100.0
小計4,1700.46,9581.62,9410.34,8131.1
事業者
ローン
年利15.0%以下4,9610.56,0571.44,7830.55,7411.3
年利15.0%超28.0%以下4,4130.52,2790.53,8000.41,8940.4
年利28.0%超29.0%以下30.000.030.000.0
年利29.0%超50.010.030.010.0
小計9,3821.08,3381.98,5890.97,6381.7
合計950,913100.0437,679100.0933,539100.0438,300100.0

(注)債権の流動化によりオフバランスとなった営業貸付金(前事業年度23,965百万円、当事業年度15,878百万円)を含めて記載しております。
(ウ) 資金調達の内訳
借入先等前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
残高
(百万円)
平均調達金利
(%)
残高
(百万円)
平均調達金利
(%)
金融機関等からの借入206,5891.62220,5551.48
その他174,2040.95153,4750.94
社債・CP35,2451.4730,0751.42
合計380,7931.31374,0301.26
自己資本163,155168,740
資本金・出資額94,02894,028

(注)1.「自己資本」は、資産の合計額より負債の合計額を控除し、引当金(特別法上の引当金を含む)の合計額を加えた額を記載しております。
2.「平均調達金利」は、事業年度末の借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
ア.貸倒引当金
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」をご参照ください。
イ.利息返還損失引当金
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」をご参照ください。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染者数の増加や全国的な広がりを背景に、更なる感染症拡大への警戒感や、雇用環境の悪化、これに伴う経済活動への影響が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状態が続いております。
消費者金融業界においても、新型コロナウイルス感染症拡大による消費活動の落ち込みを受け、市場規模は縮小しております。また、利息返還請求については、着実に減少しているものの、外部環境の変化等の影響を受けやすいことから、引き続き注視が必要な状態です。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、経営課題の一つである利息返還請求へ対応しつつ、グループ全体で営業アセットの拡大と金融事業の多角化に努め、「安全性」「収益性」「成長性」のバランスを重視した経営に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における当社グループの財政状況、経営成績の状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状況及び経営成績の状況」に記載のとおり、営業収益が127,481百万円(前期比0.3%増)、営業利益が17,530百万円(前期比943.8%増)、経常利益が19,305百万円(前期は1,716百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純利益が18,437百万円(前期は1,390百万円の純利益)となり、資産が863,354百万円(前期末比0.3%増)、負債が715,662百万円(前期末比2.2%減)、純資産が147,692百万円(前期末比14.6%増)となりました。
(営業収益)
当連結会計年度における当社グループの営業収益は127,481百万円(前期比0.3%増)となりました。その主な内訳といたしましては、営業貸付金利息が74,041百万円(前期比2.2%増)、包括信用購入あっせん収益が18,646百万円(前期比1.1%減)、信用保証収益が14,524百万円(前期比4.5%減)となっております。
(営業費用)
営業費用につきましては、15,408百万円減少の109,950百万円(前期比12.3%減)となりました。その主な要因といたしましては、当連結会計年度において利息返還損失引当金繰入額を計上していないことや、新型コロナウイルス感染症拡大による消費活動の落ち込みを受けて販売促進費が減少したことであります。
(営業利益)
以上の結果、当連結会計年度における前連結会計年度に比べ、15,850百万円増加の17,530百万円(前期比943.8%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ、17,589百万円増加の19,305百万円(前期は1,716百万円の経常利益)となりました。増加の主な要因は営業利益が15,850百万円増加したほか、投資有価証券売却益367百万円、為替差益560百万円を計上したことなどを理由に営業外収益が1,398百万円増加したことによります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ、17,046百万円増加の18,437百万円(前期は1,390百万円の純利益)となりました。増加の主な要因は、経常利益が17,589百万円増加したことによります。
(財政状態)
当連結会計年度末における資産は、前期末に比べ2,847百万円増加の863,354百万円(前期末比0.3%増)となりました。増加の主な要因は支払承諾見返が12,694百万円増加したこと、並びに敷金及び保証金が3,651百万円増加したことなどによるものであります。
負債につきましては、前期末に比べ15,914百万円減少の715,662百万円(前期末比2.2%減)となりました。減少の主な要因は、利息返還損失引当金が12,119百万円減少したことなどによるものであります。
純資産につきましては、前期末に比べ18,761百万円増加の147,692百万円(前期末比14.6%増)となりました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加などによるものであります。
(総資産経常利益率(ROA))
当社グループは、経営における収益性と安定性の観点から、総資産経常利益率(ROA)の向上を重要な指標の一つとして掲げております。当連結会計年度における期中平均の総資産は、支払承諾見返並びに、敷金及び保証金の増加を主な要因として51,383百万円増加の861,931百万円となった一方で、経常利益においては、営業利益の増加などによって19,305百万円となりました。その結果、当連結会計年度における総資産経常利益率は前期末に比べ2.0ポイント増加の2.2%となりました。
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、借入金の返済や社債の償還による資金の減少が、新たな借入れや社債の発行による資金の増加を上回った結果、前期末に比べ7,574百万円減少の35,945百万円(前期末比17.4%減)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、とりわけ、利息返還損失に関する分析・検討結果は以下のとおりであります。
(利息返還損失)
2021年3月期の利息返還請求件数は1万3千件(前期比19.3%減)となりました。ピーク時からは着実に減少しており、足元の請求件数においても大きな減少幅が見受けられますが、未だ注視が必要な状況です。
利息返還損失引当金及び利息返還請求にかかる貸倒引当金の取崩額は13,046百万円(前期比18.8%減)となりました。その内訳は、利息返還11,961百万円(前期比18.7%減)、債権放棄1,084百万円(前期比20.5%減)となっております。また、将来の利息返還請求に備えるため、足元の利息返還の状況等を踏まえ、貸倒引当金2,249百万円を計上した結果、利息返還にかかる引当金残高は15,651百万円となりました。その内訳は、利息返還損失引当金12,913百万円、貸倒引当金2,737百万円となっております。
当社グループの利息返還損失引当金の残高は、過去の返還実績や足元の返還状況などに基づき見積られています。2006年の最高裁判決から10年以上が経過し、今後の利息返還請求が増加に転じる可能性は極めて低いですが、想定した減少予測よりも利息返還請求や返還実績が増加した場合、増加分にかかる追加での引当金繰入を行う可能性があります。
③キャッシュ・フロー
ア.キャッシュ・フローの状況
「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
イ.流動性及び資金需要
当社グループは、以下に掲げる事項に対して流動性のある資金を必要としております。
(ア) 運転資金
当社グループは、金融事業を主たる事業としており、ローン事業におけるお客様の資金需要に対する資金、信販事業における信用購入あっせんに対する資金、債権管理回収事業における金融機関等からの債権の買い取りに対する資金、ベンチャーキャピタル事業における新興企業に対する投資のための資金を必要としております。
また、支払利息等の金融費用をはじめ、人件費や賃借料等の運転資金を必要としております。
(イ) 設備投資
当社グループは、事業の営業基盤拡充を目的とした設備やIT機器への投資に対して資金を必要としております。
(ウ) 法人税等の支払い
当社グループは、法人税等の納付に対する資金を必要としております。
ウ.資金調達
当社グループは、金融事業を主たる事業としており、事業拡大に必要な資金は外部から調達しております。安全性の観点及び強固な調達基盤構築のため、金融機関からの間接調達と社債等の直接調達の双方を行うことで資金調達の多様化を図っております。また、その時々の調達環境を考慮したうえで当社グループにとって有利な調達手法を選択することで、資本コストの引き下げにも努めております。
事業活動によって得た貸付金の利息入金から必要経費を除いた資金においては、貸付資金としての事業資金や株主還元のための資金、手元現預金とすることを基本方針としております。
当社グループは、各事業における営業活動、新規事業・海外事業に対する投資及び債務の返済等に対応するため、手元現預金が必要であり、当連結会計年度の決算日の資金、今後の事業活動によって確保されるであろう将来のキャッシュ・フローは、翌1年間の営業活動を維持するのに十分な水準にあるものと考えております。
エ.契約債務
当社グループは、お客様へのご融資などの営業活動等に対して資金を必要としており、金融機関等からの借入れや社債の発行等により資金調達を行っております。
(ア) 短期有利子負債
当社グループの短期有利子負債は、金融機関等からの借入れによっております。当連結会計年度末の短期有利子負債は100,750百万円であります。その平均利率は1.59%であります。
(イ) 長期有利子負債
当社グループの長期有利子負債は、社債及び金融機関等からの借入れによっております。当連結会計年度末における長期有利子負債(1年以内に返済又は償還が予定されている長期借入金及び社債を含みます。)は356,889百万円であります。長期有利子負債のうち、金融機関等からの借入れは326,814百万円であり、その平均利率は1.26%であります。また社債の発行による資金調達は30,075百万円であり、その平均利率は1.42%であります。社債に係る償還満期までの最長期間は1年3ヶ月(2022年6月)であります。