有価証券報告書-第53期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、賃上げの継続及びインバウンド需要の拡大を背景に、緩やかな回復基調を維持いたしました。物価面ではエネルギー価格の動向や円安の影響もあり、サービス価格を含めた広範な価格上昇が定着し、企業の価格転嫁も進展するなどインフレ環境への移行が一段と進みました。金融政策においては、日本銀行による政策正常化の流れが継続し、金利には上昇圧力が見られたものの、その水準は依然として低位にとどまっております。一方で、海外においては、欧米の金融引き締めの長期化や中国経済の減速に加え、地政学的リスクの高まりなどにより、先行き不透明な状況が続いております。
不動産業界においては、地価は引き続き上昇基調を維持し、建築資材価格や人件費の上昇による建築コストの高止まりが継続しており、新築住宅価格は引き続き高水準で推移いたしました。また、金利上昇の影響が懸念される局面も見られましたが、雇用・所得環境の改善を背景に実需は堅調に推移し、新築物件価格の高止まりを背景に中古流通市場は活況を呈し、賃貸住宅を中心とした投資用不動産市場も安定的に推移いたしました。
このような環境下において、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高については、安定的な収益基盤である賃貸及び管理事業に加え、大型分譲マンションの竣工引渡しがあった分譲住宅事業及び住宅流通事業が伸長したことで全体を牽引し、主要な4つの事業全て増収となりました。利益面においては、賃貸及び管理事業等において増収に伴って限界利益が上昇し、人件費を中心とした販売費及び一般管理費の増加や政策金利引き上げに伴う金融コストを一定程度吸収することができました。その結果、売上高・各段階利益ともに期初予想を上回り、前連結会計年度実績に対しても当期純利益は微減となりましたが、売上高・売上総利益・営業利益・経常利益ともに上回る結果となりました。
このような状況のもと、当社グループは住宅・不動産に関するあらゆる住まいのワンストップサービス企業として、不動産事業の中での多角化によるバランス経営を図り、より収益性が高く効率性の高い賃貸及び管理事業の比率を高め、長期的な安定経営・つぶれない会社づくりを重点に事業を展開して参りました。
当社グループの対処すべき課題に対する当連結会計年度の主な取組みは、次のとおりであります。
・優秀な人財の採用と育成、並びに働きやすい環境の整備について
積極的なテレワークの活用による柔軟な働き方の推進やスニーカー通勤の奨励、昇降式スタンディングデスクの導入、毎日午後3時をストレッチの時間として設定する等、健康保持増進に向けた様々な取組みを実施して参りました。また、健康診断では法定外検査項目の大腸がん、乳がんエコー、腫瘍マーカー、胃がんの原因にもなりうるピロリ菌検査、NT-proBNP検査に加え、2022年4月よりすい臓がん、胆管がん、胆のうがんを調べるCA19-9も導入しており、パート社員を含め全役職員が100%受診することを目標に設定し、過去10年以上受診率100%を達成しております。また、当連結会計年度においては、経済産業省が日本健康会議と共同で認定を行う「健康経営優良法人2026 大規模法人部門(ホワイト500)」において9回目の認定を受けるほか、スポーツ庁が社員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な取組みを実施している企業を認定する「スポーツエールカンパニー2026」にも7年連続で選ばれる等、当社の取組みは公的にも高い評価を受けており、健康で働きやすい職場の整備や、優秀な人財の確保に繋がっております。
・気候変動リスクへの対応について
脱炭素社会の実現に向けて、オフィスの最大需要電力を監視し電力コントロールを行うデマンド監視装置の設置、請求書受領システム、電子契約サービス、住宅仕様確定クラウドサービスや電子給与明細等の導入によるペーパレス化を図るとともに、顧客のニーズに応えながら環境保全に配慮し、持続可能な未来を目指す取組みを実現しております。また、全営業車にハイブリッド車を導入しているほか、和歌山県日高郡日高川町の「フジ住宅の森」では当社グループのボランティアによる植林並びに育林活動により二酸化炭素の削減に貢献しております。更に、当社の新築戸建住宅につきましては、換気に伴う熱エネルギーの喪失を防ぐ「全熱交換システム」を採用する等、省エネに配慮した住宅となっております。断熱材はその製造過程においてエネルギーの発生が少なく、天然系素材であり、リサイクル材を主原料とする「セルローズファイバー」を採用する等、省エネ住宅の供給に努めており、環境保全・地域社会への影響に責任を持った事業活動を行っております。
・収益基盤の維持・強化について
ストック型ビジネスの一環として、収益性・競争優位性が高い中古住宅アセット事業を強化することにより、再販による売却益だけではなく、賃料収入による安定した収益基盤を確立しております。中古住宅アセット事業は、賃貸入居者付きの区分所有の中古マンション(オーナーチェンジ物件)を取得し、入居者様が退去するまでの賃料で収益を上げ、退去後にリノベーションを施し再販を行う事業です。最近では、オーナーチェンジ物件を収益物件として再賃貸、投資用物件として居付き販売を行う等、出口戦略も多様化しており、当社グループの賃貸管理部門を活用することで物件の属性に応じた柔軟な運用が可能となっております。2020年3月期以降は減少傾向にあった物件保有戸数は、積極的な仕入の推進により増加し、適正かつ安定的な在庫水準を維持しております。中古住宅アセット事業は、安定収益源となる賃貸及び管理事業の拡大に繋がりますので、今後も物件保有戸数を維持することで収益基盤の維持・強化に努めて参ります。
・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進について
全社的な業務効率化のため次世代基幹情報システム構築プロジェクトを推進するとともに、更なる全社的な業務効率化及び付加価値創出を目指して生成AIを積極的に活用しております。具体的な生成AIの活用として、IR情報の英文同時開示への対応、議事録作成、過去データを活用した業績分析、お客様からの問い合わせ対応のレベル均一化、お客様への提案資料の作成等に活用しております。今後も適切なガバナンス及び情報セキュリティ体制のもと、生成AIの活用領域を段階的に拡大して参ります。
近年深刻化するサイバー攻撃への対応として、社内外通信の監視、不正アクセス防止、メールを起点とする攻撃対策、端末管理等の多層防御体制を構築するとともに、外部専門機関と連携した監視・対応体制を整備しております。2024年10月よりMS&ADインターリスク総研株式会社が提供する「サイバーインシデントガード」を導入し、サイバーリスク対策の定期的な見直しを実施するとともに、有事の際の支援体制を整備しております。今後も標的型サイバー攻撃を想定した訓練や役職員への教育・啓発を継続的に実施し、サイバーセキュリティ強化に取り組んで参ります。
また、対処すべき課題としまして、SDGs及びESGへの取組みがあげられます。
当社は地域密着型経営を標榜しており、特に「社会」との関わりにおける社会貢献活動や従業員の健康や働きやすさに配慮した諸施策等については前段のとおりであり、更に、2025年6月に株式会社紀陽銀行より、10億円の「紀陽ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」融資を受けました。本融資は、事業活動により環境・社会・経済に影響を及ぼすポジティブ・インパクトの拡大及びネガティブ・インパクトの抑制を通じて、サステナビリティ経営の高度化に繋げていくものです。ポジティブ・インパクトを拡大するテーマとしては、「顧客満足度も環境性能も高い住居(ZEH-M:環境配慮型マンション)の提供強化」「サービス付き高齢者向け住宅の供給促進」「働きやすい職場環境の整備など、人的資本戦略の推進」、ネガティブ・インパクトを抑制するテーマとしては、「環境対応(ガソリン使用量の抑制・OSAKAゼロカーボン・スマートシティ・ファウンデーションへの参加)の推進」を特定しております。ポジティブ・インパクト・ファイナンスを活用した資金調達は当社では初めての取組みであり、本融資の活用により、さらなる企業価値の向上と持続可能な社会の実現に向けた取組みを一層発展させて参ります。その他ESGに関する当社の取組みの概要につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略」に記載しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(分譲住宅セグメント)
当連結会計年度の自由設計住宅の引渡戸数が515戸(前期は486戸)と前連結会計年度に比べ増加となり、分譲マンションにおいても引渡戸数が新規竣工物件3棟分を含め334戸(前期は284戸)と前連結会計年度に比べ大幅な増加となった結果、当セグメントの売上高は36,737百万円(前期比5.8%増)となりましたが、売上総利益率が低下したこと及び前連結会計年度に収益性の高い素地販売があったことにより、セグメント利益は1,595百万円(前期比29.1%減)となりました。
(住宅流通セグメント)
当連結会計年度の中古住宅の引渡戸数は1,272戸(前期は1,081戸)と前連結会計年度に比べ大幅に増加した結果、当セグメントの売上高は35,122百万円(前期比31.7%増)となり、セグメント利益は1,236百万円(前期比41.0%増)となりました。
(土地有効活用セグメント)
当連結会計年度の個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引渡棟数が129棟(前期は135棟)と微減となった一方で、賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け住宅の引渡件数は65件(前期は51件)と増加することとなり、建築請負工事が順調に進行した結果、当セグメントの売上高は32,042百万円(前期比0.1%増)となり、セグメント利益は3,101百万円(前期比12.2%増)となりました。
(賃貸及び管理セグメント)
主として土地有効活用事業にリンクした賃貸物件の引渡しに伴い管理物件の取扱い件数が増加したこと及び前連結会計年度において自社保有のサービス付き高齢者向け住宅が増加したことにより、当セグメントの売上高は33,864百万円(前期比9.3%増)となり、セグメント利益は4,452百万円(前期比13.4%増)となりました。
(建設関連セグメント)
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度並みとなりました。その結果、当セグメントの売上高は2,527百万円(前期比2.8%減)となり、セグメント利益は10百万円(前期比89.0%減)となりました。
(その他セグメント)
保険代理店事業に係る収益を計上しており、当連結会計年度における当セグメントの売上高は221百万円(前期比24.3%増)となり、セグメント利益は163百万円(前期比23.1%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高138,332百万円(前期比11.6%増)を計上し、営業利益8,294百万円(前期比5.1%増)、経常利益6,995百万円(前期比0.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,757百万円(前期比0.1%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ384百万円の減少となり、当連結会計年度末には21,178百万円(前期比1.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は8,912百万円(前期比225.4%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上額6,933百万円(前期比0.8%減)並びに棚卸資産の減少額2,101百万円(前期は2,114百万円の獲得)、仕入債務の増加額782百万円(前期は2,426百万円の使用)及び法人税等の支払額2,438百万円(前期比8.9%増)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は13,509百万円(前期比17.1%減)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出1,510百万円(前期比24.5%減)、定期預金の払戻による収入500百万円(前期比75.0%減)、有形固定資産の取得による支出12,301百万円(前期比23.7%減)及び無形固定資産の取得による支出156百万円(前期比5.4%増)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は4,213百万円(前期比62.9%減)となりました。これは主に、長短借入金の純増加額6,157百万円(前期比54.7%減)、社債の償還による支出550百万円(前期比21.4%減)及び配当金の支払額1,233百万円(前期比11.8%増)等によるものであります。
③ 販売及び契約の実績
a.販売実績
当連結会計年度及び前連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度に、販売実績が総販売実績の100分の10以上の相手先はありません。
2.住宅流通セグメントの「その他」は、仲介手数料収入等であります。
b.受注契約実績
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメントごとの受注契約実績は、次のとおりであります。
(注) 期中契約高に記載された金額は、期中契約高と期中解約高を純額表示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、現行の見積りを必要とする会計処理については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりの方法によっており、会計基準等の新設・更新や連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事象が発生した場合は、基本的には会計処理基準に準拠する方法によることとしており、新たに見積りを必要とする場合は、蓋然性の高い見積り方法による方針としております。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(棚卸資産)
当社グループの棚卸資産の評価については、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価損を計上しております。今後、市場状況の悪化による処分価額の低下が生じた場合、棚卸資産の評価損を計上する可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは、営業未収入金等の回収事故に対処するため、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加の引当金が必要となる可能性があります。
(有価証券の減損)
当社グループのその他有価証券については、期末日における時価が取得価額の50%以上下落した場合、または、2年間にわたり連続して取得価額の30%以上下落した場合に、減損処理を行うこととしております。
将来、投資先の株価の著しい下落があった場合には、投資有価証券の評価損を計上する可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループの繰延税金資産については、中長期の損益見込みに基づいて将来の課税所得を検討し、回収可能性を考慮して計上しております。当連結会計年度末において計上されている繰延税金資産は十分回収できると判断しておりますが、予測し得なかった損失の発生が見込まれた場合、当該繰延税金資産が法人税等調整額として費用化される可能性があります。
② 財政状態の状況、分析及び検討
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ9,830百万円増加して193,040百万円(前期比5.4%増)となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ6,757百万円増加して125,865百万円(前期比5.7%増)となり、固定資産は、前連結会計年度末に比べ3,072百万円増加して67,174百万円(前期比4.8%増)となりました。
流動資産増加の主な要因は、現金及び預金の増加額125百万円(前期比0.6%増)及び棚卸資産の増加額6,597百万円(前期比7.0%増)等を反映したものであります。
固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ2,114百万円増加して60,445百万円(前期比3.6%増)となりました。この増加の主な要因は、中古住宅アセット事業に係る土地・建物の取得、自社保有サービス付き高齢者向け住宅に係る土地・建物の取得、本社設備並びに分譲住宅事業及び住宅流通事業に係る販売センター設備等の取得による増加額12,385百万円等の増加要因並びに所有目的の変更及び減価償却実施による減少額10,194百万円等の減少要因を反映したものであります。無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ35百万円減少の546百万円(前期比6.1%減)となりました。また、投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ993百万円増加の6,182百万円(前期比19.2%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ6,192百万円増加して134,727百万円(前期比4.8%増)となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ3,772百万円増加して58,961百万円(前期比6.8%増)となり、固定負債は、前連結会計年度末に比べ2,419百万円増加して75,765百万円(前期比3.3%増)となりました。
流動負債増加の主な要因は、支払手形・工事未払金の増加額138百万円(前期比3.2%増)並びに短期借入金の増加額3,487百万円(前期比9.9%増)及び契約負債の増加額48百万円(前期比1.9%増)等を反映したものであります。
固定負債増加の主な要因は、長期借入金の増加額2,669百万円(前期比3.7%増)並びに社債の減少額350百万円(前期比51.9%減)及びその他固定負債の増加額89百万円(前期比50.9%増)を反映したものであります。
当連結会計年度末の純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ3,637百万円増加して58,312百万円(前期比6.7%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益4,757百万円の計上及び自己株式の処分による増加額549百万円による資金増加要因並びに配当金の支払額1,233百万円及び自己株式の取得による減少額776百万円の資金減少要因等を反映したものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の29.84%から30.21%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,518.50円から1,629.03円となりました。
当連結会計年度末の財政状況は、需要が極めて旺盛で、販売が大幅に増加している住宅流通セグメントにおける買取再販事業において積極的に仕入れを実施したことや、中古住宅アセット事業においても引き続き居付き販売が好調であり、仕入れ活動が活発であったこと、また、大阪市内中心部の物件仕入れに注力したことで仕入れ単価が上昇したこと等により、棚卸資産・有形固定資産ともに増加し、フリー・キャッシュ・フローが減少、有利子負債の増加に伴って財務活動によるキャッシュ・フローは増加しました。しかしながら、現金及び現金同等物の期末残高は適切な水準を維持できており、純資産も順調に積み上がりましたので、自己資本比率は30.21%と前連結会計年度末の29.84%を上回りました。純資産に対するネット有利子負債の水準は前連結会計年度末と比較して若干下降しており、適切にレバレッジコントロールが機能しているものと認識しております。引き続き、健全な財務基盤の維持に努めて参ります。
③ 経営成績の分析・検討
当連結会計年度の連結損益計算書に重要な影響を与えた要因につき、以下にご説明します。
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ14,405百万円増加して、138,332百万円(前期比11.6%増)を計上することとなり、期初公表予想を9.8%上回る結果となりました。分譲住宅セグメントにおいては、自由設計住宅及び分譲マンションの引渡戸数が前期に比べ増加し増収となったため、当セグメントの売上高は、前連結会計年度に比べ5.8%増加の36,737百万円となりました。住宅流通セグメントにおいては、中古住宅に対する需要は根強く、販売は総じて好調に推移しており、売上高は前連結会計年度に比べ31.7%増加し35,122百万円となりました。土地有効活用セグメントにおいては、当連結会計年度の個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引渡棟数が129棟(前期は135棟)と前連結会計年度に比べて微減となった一方で、賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け住宅の引渡件数は65件(前期は51件)と増加しました。その結果、売上高は前連結会計年度に比べ0.1%増加して32,042百万円となりました。賃貸及び管理セグメントにおいては、主として土地有効活用事業にリンクした賃貸物件の引渡しに伴い管理物件の取扱い件数が増加したこと並びに前連結会計年度に自社保有のサービス付き高齢者向け住宅が増加したことにより、売上高は、前連結会計年度に比べ9.3%増加し33,864百万円となりました。建設関連セグメントにおいては、当連結会計年度における建設工事が工程どおり順調に進捗しましたが、売上高は前連結会計年度に比べ2.8%減少し2,527百万円となりました。
b.営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ400百万円増加して、8,294百万円(前期比5.1%増)となりました。主な要因としては、分譲住宅セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ29.1%減少の1,595百万円となったこと並びに住宅流通セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ41.0%増加の1,236百万円となったこと、土地有効活用セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ12.2%増加の3,101百万円となったこと及び賃貸及び管理セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ13.4%増加の4,452百万円となったこと等によるものであります。
c.経常利益
当連結会計年度の営業外損益は、営業外収益が前連結会計年度に比べ11.2%増加し428百万円となり、営業外費用が主として分譲住宅セグメント、土地有効活用セグメントの開発用土地購入並びに住宅流通セグメントの中古住宅取得及びアセット物件取得に付随する借入金に係る費用の増加により、前連結会計年度に比べ33.7%増加し1,727百万円となりました。
以上の結果、営業利益に営業外収益・費用を加減算した経常利益は6,995百万円(前期比0.1%増)となり、売上高経常利益率は5.1%(前期は5.6%)となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は微減となり、特別損失は減損損失の計上等により62百万円(前期は1百万円)となりました。また、税金費用は、前連結会計年度に比べ2.1%減少し2,175百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ0.1%減益となり4,757百万円を計上しました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
① キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、不動産(棚卸資産、固定資産)の取得・開発をはじめとする事業への投資資金等であり、金融機関からの短期借入金、長期借入金を基本としております。その中で、中古住宅等の取得資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と当座貸越契約及びコミットメントライン契約並びにコミット型タームローン契約を締結しております。当連結会計年度において、中古住宅仕入資金のためのコミットメントライン型シンジケートローン契約2件(契約締結額合計10,000百万円、期末借入額合計3,500百万円)を金融機関と締結いたしました。また、社会課題の解決と企業価値向上の両立を目的としたポジティブ・インパクト・ファイナンス及びサステナブルオーダーローンを計2件(実行額合計2,000百万円)実行いたしました。現金及び預金は21,703百万円(前連結会計年度は21,578百万円)となりました。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、株主重視の経営という観点から、企業価値の向上と継続的・安定的な成長を図るため、企業の経営効率を判断する指標である自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標として位置付けており、ROE10%以上の達成を目指しております。また、財政状態の安全性及び健全性の確保のため、自己資本比率25%以上を目標としております。
当連結会計年度は、ROEにつきましては8.42%で未達成となりましたが、自己資本比率は30.21%で目標を達成しました。
過去5年間におけるROE及び自己資本比率の推移は、以下のとおりであります。
中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)の初年度である当連結会計年度のROEを含めた各経営指標の達成・進捗状況は以下のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、賃上げの継続及びインバウンド需要の拡大を背景に、緩やかな回復基調を維持いたしました。物価面ではエネルギー価格の動向や円安の影響もあり、サービス価格を含めた広範な価格上昇が定着し、企業の価格転嫁も進展するなどインフレ環境への移行が一段と進みました。金融政策においては、日本銀行による政策正常化の流れが継続し、金利には上昇圧力が見られたものの、その水準は依然として低位にとどまっております。一方で、海外においては、欧米の金融引き締めの長期化や中国経済の減速に加え、地政学的リスクの高まりなどにより、先行き不透明な状況が続いております。
不動産業界においては、地価は引き続き上昇基調を維持し、建築資材価格や人件費の上昇による建築コストの高止まりが継続しており、新築住宅価格は引き続き高水準で推移いたしました。また、金利上昇の影響が懸念される局面も見られましたが、雇用・所得環境の改善を背景に実需は堅調に推移し、新築物件価格の高止まりを背景に中古流通市場は活況を呈し、賃貸住宅を中心とした投資用不動産市場も安定的に推移いたしました。
このような環境下において、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高については、安定的な収益基盤である賃貸及び管理事業に加え、大型分譲マンションの竣工引渡しがあった分譲住宅事業及び住宅流通事業が伸長したことで全体を牽引し、主要な4つの事業全て増収となりました。利益面においては、賃貸及び管理事業等において増収に伴って限界利益が上昇し、人件費を中心とした販売費及び一般管理費の増加や政策金利引き上げに伴う金融コストを一定程度吸収することができました。その結果、売上高・各段階利益ともに期初予想を上回り、前連結会計年度実績に対しても当期純利益は微減となりましたが、売上高・売上総利益・営業利益・経常利益ともに上回る結果となりました。
このような状況のもと、当社グループは住宅・不動産に関するあらゆる住まいのワンストップサービス企業として、不動産事業の中での多角化によるバランス経営を図り、より収益性が高く効率性の高い賃貸及び管理事業の比率を高め、長期的な安定経営・つぶれない会社づくりを重点に事業を展開して参りました。
当社グループの対処すべき課題に対する当連結会計年度の主な取組みは、次のとおりであります。
・優秀な人財の採用と育成、並びに働きやすい環境の整備について
積極的なテレワークの活用による柔軟な働き方の推進やスニーカー通勤の奨励、昇降式スタンディングデスクの導入、毎日午後3時をストレッチの時間として設定する等、健康保持増進に向けた様々な取組みを実施して参りました。また、健康診断では法定外検査項目の大腸がん、乳がんエコー、腫瘍マーカー、胃がんの原因にもなりうるピロリ菌検査、NT-proBNP検査に加え、2022年4月よりすい臓がん、胆管がん、胆のうがんを調べるCA19-9も導入しており、パート社員を含め全役職員が100%受診することを目標に設定し、過去10年以上受診率100%を達成しております。また、当連結会計年度においては、経済産業省が日本健康会議と共同で認定を行う「健康経営優良法人2026 大規模法人部門(ホワイト500)」において9回目の認定を受けるほか、スポーツ庁が社員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な取組みを実施している企業を認定する「スポーツエールカンパニー2026」にも7年連続で選ばれる等、当社の取組みは公的にも高い評価を受けており、健康で働きやすい職場の整備や、優秀な人財の確保に繋がっております。
・気候変動リスクへの対応について
脱炭素社会の実現に向けて、オフィスの最大需要電力を監視し電力コントロールを行うデマンド監視装置の設置、請求書受領システム、電子契約サービス、住宅仕様確定クラウドサービスや電子給与明細等の導入によるペーパレス化を図るとともに、顧客のニーズに応えながら環境保全に配慮し、持続可能な未来を目指す取組みを実現しております。また、全営業車にハイブリッド車を導入しているほか、和歌山県日高郡日高川町の「フジ住宅の森」では当社グループのボランティアによる植林並びに育林活動により二酸化炭素の削減に貢献しております。更に、当社の新築戸建住宅につきましては、換気に伴う熱エネルギーの喪失を防ぐ「全熱交換システム」を採用する等、省エネに配慮した住宅となっております。断熱材はその製造過程においてエネルギーの発生が少なく、天然系素材であり、リサイクル材を主原料とする「セルローズファイバー」を採用する等、省エネ住宅の供給に努めており、環境保全・地域社会への影響に責任を持った事業活動を行っております。
・収益基盤の維持・強化について
ストック型ビジネスの一環として、収益性・競争優位性が高い中古住宅アセット事業を強化することにより、再販による売却益だけではなく、賃料収入による安定した収益基盤を確立しております。中古住宅アセット事業は、賃貸入居者付きの区分所有の中古マンション(オーナーチェンジ物件)を取得し、入居者様が退去するまでの賃料で収益を上げ、退去後にリノベーションを施し再販を行う事業です。最近では、オーナーチェンジ物件を収益物件として再賃貸、投資用物件として居付き販売を行う等、出口戦略も多様化しており、当社グループの賃貸管理部門を活用することで物件の属性に応じた柔軟な運用が可能となっております。2020年3月期以降は減少傾向にあった物件保有戸数は、積極的な仕入の推進により増加し、適正かつ安定的な在庫水準を維持しております。中古住宅アセット事業は、安定収益源となる賃貸及び管理事業の拡大に繋がりますので、今後も物件保有戸数を維持することで収益基盤の維持・強化に努めて参ります。
・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進について
全社的な業務効率化のため次世代基幹情報システム構築プロジェクトを推進するとともに、更なる全社的な業務効率化及び付加価値創出を目指して生成AIを積極的に活用しております。具体的な生成AIの活用として、IR情報の英文同時開示への対応、議事録作成、過去データを活用した業績分析、お客様からの問い合わせ対応のレベル均一化、お客様への提案資料の作成等に活用しております。今後も適切なガバナンス及び情報セキュリティ体制のもと、生成AIの活用領域を段階的に拡大して参ります。
近年深刻化するサイバー攻撃への対応として、社内外通信の監視、不正アクセス防止、メールを起点とする攻撃対策、端末管理等の多層防御体制を構築するとともに、外部専門機関と連携した監視・対応体制を整備しております。2024年10月よりMS&ADインターリスク総研株式会社が提供する「サイバーインシデントガード」を導入し、サイバーリスク対策の定期的な見直しを実施するとともに、有事の際の支援体制を整備しております。今後も標的型サイバー攻撃を想定した訓練や役職員への教育・啓発を継続的に実施し、サイバーセキュリティ強化に取り組んで参ります。
また、対処すべき課題としまして、SDGs及びESGへの取組みがあげられます。
当社は地域密着型経営を標榜しており、特に「社会」との関わりにおける社会貢献活動や従業員の健康や働きやすさに配慮した諸施策等については前段のとおりであり、更に、2025年6月に株式会社紀陽銀行より、10億円の「紀陽ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」融資を受けました。本融資は、事業活動により環境・社会・経済に影響を及ぼすポジティブ・インパクトの拡大及びネガティブ・インパクトの抑制を通じて、サステナビリティ経営の高度化に繋げていくものです。ポジティブ・インパクトを拡大するテーマとしては、「顧客満足度も環境性能も高い住居(ZEH-M:環境配慮型マンション)の提供強化」「サービス付き高齢者向け住宅の供給促進」「働きやすい職場環境の整備など、人的資本戦略の推進」、ネガティブ・インパクトを抑制するテーマとしては、「環境対応(ガソリン使用量の抑制・OSAKAゼロカーボン・スマートシティ・ファウンデーションへの参加)の推進」を特定しております。ポジティブ・インパクト・ファイナンスを活用した資金調達は当社では初めての取組みであり、本融資の活用により、さらなる企業価値の向上と持続可能な社会の実現に向けた取組みを一層発展させて参ります。その他ESGに関する当社の取組みの概要につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略」に記載しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(分譲住宅セグメント)
当連結会計年度の自由設計住宅の引渡戸数が515戸(前期は486戸)と前連結会計年度に比べ増加となり、分譲マンションにおいても引渡戸数が新規竣工物件3棟分を含め334戸(前期は284戸)と前連結会計年度に比べ大幅な増加となった結果、当セグメントの売上高は36,737百万円(前期比5.8%増)となりましたが、売上総利益率が低下したこと及び前連結会計年度に収益性の高い素地販売があったことにより、セグメント利益は1,595百万円(前期比29.1%減)となりました。
(住宅流通セグメント)
当連結会計年度の中古住宅の引渡戸数は1,272戸(前期は1,081戸)と前連結会計年度に比べ大幅に増加した結果、当セグメントの売上高は35,122百万円(前期比31.7%増)となり、セグメント利益は1,236百万円(前期比41.0%増)となりました。
(土地有効活用セグメント)
当連結会計年度の個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引渡棟数が129棟(前期は135棟)と微減となった一方で、賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け住宅の引渡件数は65件(前期は51件)と増加することとなり、建築請負工事が順調に進行した結果、当セグメントの売上高は32,042百万円(前期比0.1%増)となり、セグメント利益は3,101百万円(前期比12.2%増)となりました。
(賃貸及び管理セグメント)
主として土地有効活用事業にリンクした賃貸物件の引渡しに伴い管理物件の取扱い件数が増加したこと及び前連結会計年度において自社保有のサービス付き高齢者向け住宅が増加したことにより、当セグメントの売上高は33,864百万円(前期比9.3%増)となり、セグメント利益は4,452百万円(前期比13.4%増)となりました。
(建設関連セグメント)
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度並みとなりました。その結果、当セグメントの売上高は2,527百万円(前期比2.8%減)となり、セグメント利益は10百万円(前期比89.0%減)となりました。
(その他セグメント)
保険代理店事業に係る収益を計上しており、当連結会計年度における当セグメントの売上高は221百万円(前期比24.3%増)となり、セグメント利益は163百万円(前期比23.1%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高138,332百万円(前期比11.6%増)を計上し、営業利益8,294百万円(前期比5.1%増)、経常利益6,995百万円(前期比0.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,757百万円(前期比0.1%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ384百万円の減少となり、当連結会計年度末には21,178百万円(前期比1.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は8,912百万円(前期比225.4%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上額6,933百万円(前期比0.8%減)並びに棚卸資産の減少額2,101百万円(前期は2,114百万円の獲得)、仕入債務の増加額782百万円(前期は2,426百万円の使用)及び法人税等の支払額2,438百万円(前期比8.9%増)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は13,509百万円(前期比17.1%減)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出1,510百万円(前期比24.5%減)、定期預金の払戻による収入500百万円(前期比75.0%減)、有形固定資産の取得による支出12,301百万円(前期比23.7%減)及び無形固定資産の取得による支出156百万円(前期比5.4%増)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は4,213百万円(前期比62.9%減)となりました。これは主に、長短借入金の純増加額6,157百万円(前期比54.7%減)、社債の償還による支出550百万円(前期比21.4%減)及び配当金の支払額1,233百万円(前期比11.8%増)等によるものであります。
③ 販売及び契約の実績
a.販売実績
当連結会計年度及び前連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |||
| 数量 | 金額(千円) | 数量 | 金額(千円) | ||
| 分譲住宅 | |||||
| 自由設計住宅等 | 486戸 | 20,818,577 | 515戸 | 21,790,478 | |
| 分譲マンション | 284戸 | 11,569,251 | 334戸 | 14,069,502 | |
| 土地販売 | 9,336㎡ | 2,330,344 | 5,462㎡ | 877,533 | |
| 計 | 770戸 9,336㎡ | 34,718,174 | 849戸 5,462㎡ | 36,737,515 | |
| 住宅流通 | |||||
| 中古住宅(一戸建) | 111戸 | 2,895,518 | 110戸 | 2,763,636 | |
| 中古住宅(マンション) | 970戸 | 23,757,519 | 1,162戸 | 32,348,581 | |
| その他 | - | 8,241 | - | 10,568 | |
| 計 | 1,081戸 | 26,661,279 | 1,272戸 | 35,122,785 | |
| 土地有効活用 | |||||
| 賃貸住宅等建築請負 | 37件 | 4,677,239 | 51件 | 6,765,071 | |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 14件 | 4,026,988 | 14件 | 4,113,653 | |
| 個人投資家向け一棟売賃貸アパート | 135棟 | 21,416,408 | 129棟 | 20,090,403 | |
| 計 | 51件 135棟 | 30,120,636 | 65件 129棟 | 30,969,127 | |
| 賃貸及び管理 | |||||
| 賃貸料収入 | ――― | 22,459,845 | ――― | 24,649,507 | |
| サービス付き高齢者向け住宅事業収入 | ――― | 7,443,738 | ――― | 8,087,872 | |
| 管理手数料収入 | ――― | 1,085,425 | ――― | 1,126,763 | |
| 計 | ――― | 30,989,009 | ――― | 33,864,143 | |
| 建設関連 | 113件 | 1,259,327 | 75件 | 1,416,713 | |
| 報告セグメント計 | ――― | 123,748,425 | ――― | 138,110,285 | |
| その他 | ――― | 178,587 | ――― | 221,903 | |
| 合計 | 1,851戸 9,336㎡ 164件 135棟 | 123,927,013 | 2,121戸 5,462㎡ 140件 129棟 | 138,332,189 | |
(注)1.最近2連結会計年度に、販売実績が総販売実績の100分の10以上の相手先はありません。
2.住宅流通セグメントの「その他」は、仲介手数料収入等であります。
b.受注契約実績
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメントごとの受注契約実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |||||||
| 期中契約高 | 期末契約残高 | 期中契約高 | 期末契約残高 | ||||||
| 数量 | 金額(千円) | 数量 | 金額(千円) | 数量 | 金額(千円) | 数量 | 金額(千円) | ||
| 分譲住宅 | |||||||||
| 自由設計住宅等 | 538戸 | 22,992,963 | 355戸 | 15,062,089 | 593戸 | 25,309,115 | 433戸 | 18,580,726 | |
| 分譲マンション | 291戸 | 12,047,089 | 282戸 | 11,858,863 | 275戸 | 12,473,694 | 223戸 | 10,263,055 | |
| 土地販売 | 9,009㎡ | 2,382,954 | 1,676㎡ | 288,739 | 5,627㎡ | 911,084 | 1,841㎡ | 322,290 | |
| 計 | 829戸 9,009㎡ | 37,423,008 | 637戸 1,676㎡ | 27,209,692 | 868戸 5,627㎡ | 38,693,894 | 656戸 1,841㎡ | 29,166,071 | |
| 住宅流通 | |||||||||
| 中古住宅(一戸建) | 117戸 | 3,021,604 | 14戸 | 313,806 | 132戸 | 3,368,360 | 36戸 | 918,530 | |
| 中古住宅(マンション) | 997戸 | 24,305,973 | 132戸 | 3,203,478 | 1,194戸 | 34,014,911 | 164戸 | 4,869,808 | |
| その他 | ― | 8,241 | ― | - | ― | 10,568 | ― | - | |
| 計 | 1,114戸 | 27,335,818 | 146戸 | 3,517,284 | 1,326戸 | 37,393,840 | 200戸 | 5,788,339 | |
| 土地有効活用 | |||||||||
| 賃貸住宅等建築請負 | 54件 | 6,031,410 | ― | 8,771,394 | 63件 | 8,316,602 | ― | 10,322,925 | |
| サービス付き高齢者向け 住宅 | 14件 | 3,885,654 | ― | 5,285,296 | 11件 | 4,042,175 | ― | 5,213,818 | |
| 個人投資家向け一棟売賃貸アパート | 135棟 | 20,978,408 | 95棟 | 14,323,000 | 140棟 | 22,302,403 | 106棟 | 16,535,000 | |
| 計 | 68件 135棟 | 30,895,473 | 95棟 | 28,379,691 | 74件 140棟 | 34,661,180 | 106棟 | 32,071,744 | |
| 建設関連 | 110件 | 1,683,690 | ― | 1,031,523 | 82件 | 1,198,116 | ― | 812,983 | |
| 合計 | 1,943戸 9,009㎡ 178件 135棟 | 97,337,990 | 783戸 1,676㎡ 95棟 | 60,138,192 | 2,194戸 5,627㎡ 156件 140棟 | 111,947,031 | 856戸 1,841㎡ 106棟 | 67,839,138 | |
(注) 期中契約高に記載された金額は、期中契約高と期中解約高を純額表示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、現行の見積りを必要とする会計処理については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりの方法によっており、会計基準等の新設・更新や連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事象が発生した場合は、基本的には会計処理基準に準拠する方法によることとしており、新たに見積りを必要とする場合は、蓋然性の高い見積り方法による方針としております。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(棚卸資産)
当社グループの棚卸資産の評価については、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価損を計上しております。今後、市場状況の悪化による処分価額の低下が生じた場合、棚卸資産の評価損を計上する可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは、営業未収入金等の回収事故に対処するため、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加の引当金が必要となる可能性があります。
(有価証券の減損)
当社グループのその他有価証券については、期末日における時価が取得価額の50%以上下落した場合、または、2年間にわたり連続して取得価額の30%以上下落した場合に、減損処理を行うこととしております。
将来、投資先の株価の著しい下落があった場合には、投資有価証券の評価損を計上する可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループの繰延税金資産については、中長期の損益見込みに基づいて将来の課税所得を検討し、回収可能性を考慮して計上しております。当連結会計年度末において計上されている繰延税金資産は十分回収できると判断しておりますが、予測し得なかった損失の発生が見込まれた場合、当該繰延税金資産が法人税等調整額として費用化される可能性があります。
② 財政状態の状況、分析及び検討
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ9,830百万円増加して193,040百万円(前期比5.4%増)となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ6,757百万円増加して125,865百万円(前期比5.7%増)となり、固定資産は、前連結会計年度末に比べ3,072百万円増加して67,174百万円(前期比4.8%増)となりました。
流動資産増加の主な要因は、現金及び預金の増加額125百万円(前期比0.6%増)及び棚卸資産の増加額6,597百万円(前期比7.0%増)等を反映したものであります。
固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ2,114百万円増加して60,445百万円(前期比3.6%増)となりました。この増加の主な要因は、中古住宅アセット事業に係る土地・建物の取得、自社保有サービス付き高齢者向け住宅に係る土地・建物の取得、本社設備並びに分譲住宅事業及び住宅流通事業に係る販売センター設備等の取得による増加額12,385百万円等の増加要因並びに所有目的の変更及び減価償却実施による減少額10,194百万円等の減少要因を反映したものであります。無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ35百万円減少の546百万円(前期比6.1%減)となりました。また、投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ993百万円増加の6,182百万円(前期比19.2%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ6,192百万円増加して134,727百万円(前期比4.8%増)となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ3,772百万円増加して58,961百万円(前期比6.8%増)となり、固定負債は、前連結会計年度末に比べ2,419百万円増加して75,765百万円(前期比3.3%増)となりました。
流動負債増加の主な要因は、支払手形・工事未払金の増加額138百万円(前期比3.2%増)並びに短期借入金の増加額3,487百万円(前期比9.9%増)及び契約負債の増加額48百万円(前期比1.9%増)等を反映したものであります。
固定負債増加の主な要因は、長期借入金の増加額2,669百万円(前期比3.7%増)並びに社債の減少額350百万円(前期比51.9%減)及びその他固定負債の増加額89百万円(前期比50.9%増)を反映したものであります。
当連結会計年度末の純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ3,637百万円増加して58,312百万円(前期比6.7%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益4,757百万円の計上及び自己株式の処分による増加額549百万円による資金増加要因並びに配当金の支払額1,233百万円及び自己株式の取得による減少額776百万円の資金減少要因等を反映したものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の29.84%から30.21%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,518.50円から1,629.03円となりました。
当連結会計年度末の財政状況は、需要が極めて旺盛で、販売が大幅に増加している住宅流通セグメントにおける買取再販事業において積極的に仕入れを実施したことや、中古住宅アセット事業においても引き続き居付き販売が好調であり、仕入れ活動が活発であったこと、また、大阪市内中心部の物件仕入れに注力したことで仕入れ単価が上昇したこと等により、棚卸資産・有形固定資産ともに増加し、フリー・キャッシュ・フローが減少、有利子負債の増加に伴って財務活動によるキャッシュ・フローは増加しました。しかしながら、現金及び現金同等物の期末残高は適切な水準を維持できており、純資産も順調に積み上がりましたので、自己資本比率は30.21%と前連結会計年度末の29.84%を上回りました。純資産に対するネット有利子負債の水準は前連結会計年度末と比較して若干下降しており、適切にレバレッジコントロールが機能しているものと認識しております。引き続き、健全な財務基盤の維持に努めて参ります。
③ 経営成績の分析・検討
当連結会計年度の連結損益計算書に重要な影響を与えた要因につき、以下にご説明します。
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ14,405百万円増加して、138,332百万円(前期比11.6%増)を計上することとなり、期初公表予想を9.8%上回る結果となりました。分譲住宅セグメントにおいては、自由設計住宅及び分譲マンションの引渡戸数が前期に比べ増加し増収となったため、当セグメントの売上高は、前連結会計年度に比べ5.8%増加の36,737百万円となりました。住宅流通セグメントにおいては、中古住宅に対する需要は根強く、販売は総じて好調に推移しており、売上高は前連結会計年度に比べ31.7%増加し35,122百万円となりました。土地有効活用セグメントにおいては、当連結会計年度の個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引渡棟数が129棟(前期は135棟)と前連結会計年度に比べて微減となった一方で、賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け住宅の引渡件数は65件(前期は51件)と増加しました。その結果、売上高は前連結会計年度に比べ0.1%増加して32,042百万円となりました。賃貸及び管理セグメントにおいては、主として土地有効活用事業にリンクした賃貸物件の引渡しに伴い管理物件の取扱い件数が増加したこと並びに前連結会計年度に自社保有のサービス付き高齢者向け住宅が増加したことにより、売上高は、前連結会計年度に比べ9.3%増加し33,864百万円となりました。建設関連セグメントにおいては、当連結会計年度における建設工事が工程どおり順調に進捗しましたが、売上高は前連結会計年度に比べ2.8%減少し2,527百万円となりました。
b.営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ400百万円増加して、8,294百万円(前期比5.1%増)となりました。主な要因としては、分譲住宅セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ29.1%減少の1,595百万円となったこと並びに住宅流通セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ41.0%増加の1,236百万円となったこと、土地有効活用セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ12.2%増加の3,101百万円となったこと及び賃貸及び管理セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ13.4%増加の4,452百万円となったこと等によるものであります。
c.経常利益
当連結会計年度の営業外損益は、営業外収益が前連結会計年度に比べ11.2%増加し428百万円となり、営業外費用が主として分譲住宅セグメント、土地有効活用セグメントの開発用土地購入並びに住宅流通セグメントの中古住宅取得及びアセット物件取得に付随する借入金に係る費用の増加により、前連結会計年度に比べ33.7%増加し1,727百万円となりました。
以上の結果、営業利益に営業外収益・費用を加減算した経常利益は6,995百万円(前期比0.1%増)となり、売上高経常利益率は5.1%(前期は5.6%)となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は微減となり、特別損失は減損損失の計上等により62百万円(前期は1百万円)となりました。また、税金費用は、前連結会計年度に比べ2.1%減少し2,175百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ0.1%減益となり4,757百万円を計上しました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
① キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、不動産(棚卸資産、固定資産)の取得・開発をはじめとする事業への投資資金等であり、金融機関からの短期借入金、長期借入金を基本としております。その中で、中古住宅等の取得資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と当座貸越契約及びコミットメントライン契約並びにコミット型タームローン契約を締結しております。当連結会計年度において、中古住宅仕入資金のためのコミットメントライン型シンジケートローン契約2件(契約締結額合計10,000百万円、期末借入額合計3,500百万円)を金融機関と締結いたしました。また、社会課題の解決と企業価値向上の両立を目的としたポジティブ・インパクト・ファイナンス及びサステナブルオーダーローンを計2件(実行額合計2,000百万円)実行いたしました。現金及び預金は21,703百万円(前連結会計年度は21,578百万円)となりました。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、株主重視の経営という観点から、企業価値の向上と継続的・安定的な成長を図るため、企業の経営効率を判断する指標である自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標として位置付けており、ROE10%以上の達成を目指しております。また、財政状態の安全性及び健全性の確保のため、自己資本比率25%以上を目標としております。
当連結会計年度は、ROEにつきましては8.42%で未達成となりましたが、自己資本比率は30.21%で目標を達成しました。
過去5年間におけるROE及び自己資本比率の推移は、以下のとおりであります。
| 経営指標 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
| ROE | 9.02% | 8.35% | 9.30% | 9.02% | 8.42% |
| 自己資本比率 | 28.89% | 30.45% | 30.32% | 29.84% | 30.21% |
中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)の初年度である当連結会計年度のROEを含めた各経営指標の達成・進捗状況は以下のとおりであります。
| 経 営 指 標 | 2026年3月期 (中期経営計画) | 2026年3月期 (実 績) | 2026年3月期 (計画比) |
| 売上高 | 126,000百万円 | 138,332百万円 | 12,332百万円( 9.8%増) |
| 経常利益 | 5,700百万円 | 6,995百万円 | 1,295百万円(22.7%増) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,700百万円 | 4,757百万円 | 1,057百万円(28.6%増) |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 6.60%以上 | 8.42% | 1.82ポイント増 |