有価証券報告書-第48期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/27 14:21
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、緊急事態宣言が断続的に発出されるなど、厳しい状況が続きました。また、ウクライナ問題などの地政学的なリスクも顕在化し、先行きは不透明な状況が続いております。
不動産業界では、首都圏における2021年度の分譲マンションの供給戸数は前年度より増加し、32,872戸(前年度比13.2%増)となり、2018年度以来の3万戸台となりました(不動産調査機関調べ)。
建設業界では、2021年の全国の受注高は、106兆9,495億円(前年比3.3%増)となりました。公共工事は減少傾向にあり、民間工事は増加傾向となっております(国土交通省 建設工事受注動態統計調査報告)。
こうした中、当社グループの当連結会計年度の売上高は81,465百万円(前年同期比0.8%増)となり、売上総利益は12,350百万円(前年同期比4.9%減)、営業利益が5,214百万円(前年同期比1.0%減)、経常利益が5,017百万円(前年同期比0.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,522百万円(前年同期比2.9%増)となりました。
報告セグメントにて区分した場合の売上高は以下のとおりです。
a.不動産事業
不動産販売事業の新築マンションの売上の減少を中古マンション及び不動産証券化事業向けの売上が吸収し、売上高は、32,103百万円(前年同期比4.5%増)となりましたが土地及び建築費の高騰により、セグメント利益は2,571百万円(前年同期比2.9%減)となりました。
(不動産事業セグメントにおける営業状況)
ア.新築マンション
2021年3月期
(2020年4月~2021年3月)
2022年3月期
(2021年4月~2022年3月)
期間(月)4~67~910~121~34~67~910~121~3
期首在庫(戸)20022214219450781
当期完成(戸)14037145277309550291
当期引渡(戸)11811793407699457286
振替(戸)000144000
期末在庫(戸)222142194507816

イ.中古マンション(買取再販)
2021年3月期
(2020年4月~2021年3月)
2022年3月期
(2021年4月~2022年3月)
期間(月)4~67~910~121~34~67~910~121~3
期首在庫(戸)1427202828364637
当期仕入(戸)1915252931301821
当期引渡(戸)622172923202736
期末在庫(戸)2720282836463722

ウ.戸建
2021年3月期
(2020年4月~2021年3月)
2022年3月期
(2021年4月~2022年3月)
期間(月)4~67~910~121~34~67~910~121~3
期首在庫(戸)712301242
当期完成(戸)1000352015
当期引渡(戸)593240214
期末在庫(戸)123012423

エ.未完成在庫(事業支出金)
2021年3月期
(2020年4月~2021年3月)
2022年3月期
(2021年4月~2022年3月)
6月末9月末12月末3月末6月末9月末12月末3月末
事業支出金
(百万円)
12,51214,19813,68310,25913,25815,82819,04012,578

(注)1 事業支出金は主に土地代及び建築代金の一部です。
2 2022年3月末に計上している事業支出金にかかる物件の販売計画は、売上高約39,100百万円です。
b.建設事業
多田建設株式会社の建設受注の進捗につきましては堅調に推移しましたが、建築資材の納品の遅れや予期せぬ地中障害の発生の影響により工程進捗に遅れが生じたため、売上高は35,505百万円(前年同期比0.7%減)となりました。また、原材料費・労務費の高騰により、セグメント利益は1,608百万円(前年同期比5.3%減)となりました。
c.不動産管理事業
不動産管理事業は、マンションの共用部分の管理、ビル管理、賃貸物件の管理受託、これら管理業務に伴うリフォームや大規模修繕等の工事及び賃貸物件の販売を行っております。
賃貸物件の販売の減少及び賃貸物件の減少により賃貸収入が減少したため、売上高は13,829百万円(前年同期比3.5%減)、セグメント利益は1,486百万円(前年同期比3.7%減)となりました。
営業収入の内訳
区分前事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当事業年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)
不動産売上高7,742,09116.47,454,117△3.4
工事完成売上高2,076,794△11.91,970,528△4.4
受託料収入3,475,7035.13,453,5191.3
賃借料収入731,64414.7523,359△28.5
その他409,548△5.1427,8824.5
合計14,435,7837.813,829,407△3.5

d.その他
「その他」は日神ファイナンス株式会社他1社となっております。日神ファイナンス株式会社は、少額の新規貸付を若干行っておりますが、縮小均衡を目指しております。
売上高は27百万円(前年同期比17.0%増)、セグメント損失は20百万円(前年同期38百万円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べて210百万円増加して37,200百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は840百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,081百万円、売上債権の増加額5,296百万円、仕入債務の増加額2,622百万円、法人税等の支払額1,659百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果増加した資金は2,484百万円となりました。これは主に定期預金の払戻しによる収入38,086百万円、定期預金の預入による支出41,304百万円、有形及び無形固定資産の売却による収入918百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,854百万円となりました。これは主に借入による収入32,656百万円、借入金の返済による支出29,603百万円及び配当金の支払額843百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.受注状況
ア.不動産事業の受注状況(契約状況)
前事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当事業年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
期中契約高期末契約残高期中契約高期末契約残高
戸数
(戸)
金額(千円)戸数
(戸)
金額(千円)戸数
(戸)
金額(千円)戸数
(戸)
金額(千円)
分譲マンション77024,072,157762,710,19397031,566,15843412,863,791

イ.建設事業の受注状況
期首繰越残高
(千円)
期中受注高
(千円)
期中完成工事高
(千円)
期末繰越残高
(千円)
前事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
建築工事外部取引35,899,72232,937,56433,529,81935,307,467
内部取引3,695,0504,169,1173,223,7474,640,420
土木工事425,2401,818,6511,682,368561,523
40,020,01238,925,33238,435,93440,509,410
当事業年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
建築工事外部取引※35,315,52936,303,72433,792,93937,826,314
内部取引4,640,420526,3933,710,5491,456,264
土木工事561,5231,541,719831,0491,272,193
40,517,47238,371,83638,334,53740,554,771

※「収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号 2020年3月31日)」等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。その結果、当第4四半期累計期間の期首繰越残高が8,062千円増加しております。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)
不動産事業30,711,03230.132,103,0314.5
建設事業35,748,693△20.535,505,613△0.7
不動産管理事業14,332,2717.613,829,407△3.5
その他23,341△89.827,31417.0
合計80,815,338△1.681,465,3660.8

(注)1 「その他」セグメントは、ゴルフ場事業、賃貸ゴルフ場事業、信用保証業から成っております。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
なお、参考のため不動産事業の営業収入の内訳は次のとおりであります。
区分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
金額
(千円)
前年同期比(%)金額
(千円)
前年同期比(%)
不動産販売事業29,915,91030.931,466,5285.2
不動産賃貸事業424,42630.2329,954△22.3
その他附帯事業370,695△12.2306,547△17.3
合計30,711,03230.132,103,0314.5

不動産販売事業における販売の明細は次のとおりであります。
区分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
数量金額
(千円)
数量金額
(千円)
前年同期比(%)前年同期比(%)
新築マンション735戸22,922,72822.1506戸18,253,158△20.4
中古マンション(買取再販)74戸1,899,406234.9106戸3,159,40266.3
不動産証券化事業7物件4,479,02047.47物件9,321,530108.1
戸建19戸614,75528.120戸732,43719.1
合計-29,915,91030.9-31,466,5285.2

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要と考えるものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大が当連結会計年度の業績に与える影響は軽微でありました。また、感染拡大の影響は翌連結会計年度末まで続くものと仮定しておりますが、不動産販売事業が好調に推移していること及び建設事業における工事の進捗が正常化していることから、重要な会計上の見積りの変更は見込んでおりません。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、減損の兆候が認められる資産又は資産グループについて、減損の認識の判定を実施したうえで、回収可能価額(当該資産又は資産グループから得られる割引後将来キャッシュ・フローの総額もしくは当該資産又は資産グループの正味売却価額のいずれか高い方の金額)が帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、減損した当該金額を減損損失として計上しております。そのため、当該資産又は資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損損失が発生する可能性があります。
(販売用不動産及び不動産事業支出金の評価)
当社グループは、販売用不動産及び不動産事業支出金について、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を正味売却価額まで減額し、当該減少額を評価損として計上しております。そのため、販売計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には評価損が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2021年4月1日付で「日神グループ 長期ビジョン・中期経営計画」を発表いたしました。長期ビジョンでは、グループ各社が独自にかつ連携しながら「住みやすさ」のみならず「資産形成」や「投資対象の創出」などの複合的な価値提供を行う「総合不動産・建設業」としてグループの発展を図ってまいります。中期経営計画は、長期ビジョンを達成するための基盤づくりのための期間と位置付けており、人材の確保・育成が最も重要な課題であると認識しております。
(マンション分譲事業)
土地の価格・建設費上昇の懸念要因は残りますが、単身世帯の増加に合わせ、コンパクトタイプのデュオステージシリーズの開発に注力します。特に、女性視点による使いやすさとデザインや品質の高さを訴求し、女性購入者の割合の拡大を図ります。ファミリータイプについても、神奈川・埼玉・千葉エリアにおいて効率的な空間設計や、柔軟な間取りの変更、リモートワークスペースの設置等、コンセプトを明確にした物件の開発に注力します。
(建設事業)
建設需要については減少傾向がみられますが、九州営業所・東北営業所での事業展開を強化するとともに、学校・老健施設等非住宅事業への進出を図ります。
(不動産管理事業)
賃貸管理事業・建物管理事業において、顧客との長期にわたる取引から得た大量データ・情報のストックをシステムの向上とAI技術により、業務の省力化を進めます。
また、不動産管理事業へ組み込むことを主眼としたOEM開発についても引き続き進めてまいります。
(不動産証券化事業)
マンション分譲事業同様、地価上昇により用地の取得が難しくなっておりますが、日神不動産株式会社の住宅開発のノウハウや、マンション建設に強みを持つ多田建設株式会社の技術など、グループ会社の経営資源を生かし、優良な賃貸住宅の供給を進めてまいります。
③ 経営成績の分析
a.売上高
連結売上高は、不動産事業セグメントの売上高は増加しましたが、建設事業セグメント及び不動産管理事業セグメントの売上高の減少した結果、81,465百万円(前年同期比0.8%増)にとどまりました。
b.売上総利益
売上高は増加しましたが、土地や建築資材の高騰により各セグメントとも利益率が低下したため、売上総利益は12,350百万円(前年同期比4.9%減)となりました。
c.営業利益・経常利益
売上総利益は減少しましたが、販売費及び一般管理費の削減等により、営業利益及び経常利益はそれぞれ5,214百万円(前年同期比1.0%減)、5,017百万円(前年同期比0.2%増)となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
固定資産売却益の増加により、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,522百万円(前年同期比2.9%増)となりました。
④ 財政状態の分析
a.総資産
前連結会計年度末より7,508百万円増加し、114,969百万円(前年度末比7.0%増)となりました。
この主な原因は、現金及び預金の増加3,428百万円、受取手形・完成工事未収入金等の増加4,955百万円、不動産事業支出金の増加2,086百万円、販売用不動産の減少2,392百万円であります。
b.負債
前連結会計年度末より4,942百万円増加し、50,837百万円(前年度末比10.8%増)となりました。
この主な原因は、支払手形・工事未払金等の減少819百万円、短期借入金の減少4,032百万円、長期借入金の増加7,085百万円、電子記録債務の増加3,386百万円であります。
c.純資産
前連結会計年度末より2,565百万円増加し、64,132百万円(前年度末比4.2%増)となりました。
この主な原因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加3,522百万円、自己株式の取得による減少87百万円、剰余金の配当による減少844百万円によるものであります。
⑤ 流動性及び資金の源泉
a.キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.財務政策
当社グループの中心となる、マンション分譲事業は、物件ごとに土地の購入からマンションの建設、販売までを1つのプロジェクトとしております。従来から、新規プロジェクトにあわせ、主に用地購入資金を金融機関より借入しており、物件竣工時には該当する借入金を全額返済しており、金融機関との取引動向は良好に推移しております。

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