有価証券報告書-第42期(2022/12/01-2023/11/30)

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2024/02/28 13:02
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行したことにより社会経済の正常化が進み、国内景気は緩やかな回復傾向に向かっている一方、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化、燃料・資源の価格高騰、円安の進行、欧米を中心とした世界的な金融引き締め等、依然として先行きが不透明な状況にあります。
当社グループの属する不動産業界においては、賃貸マンションに関しては景気動向やコロナ禍の影響を受けにくいことから、稼働率、賃料水準及び物件の販売価格のいずれも堅調に推移しております。ホテル業界においては、全国旅行支援や円安の影響を受けた訪日外国人観光客の増加により、稼働率、客室単価は、おおよそコロナ禍前の水準に達しており、国内外の旅行需要は順調に回復している状況にあります。
このような事業環境のもと、国内外の機関投資家の旺盛な投資意欲に支えられ、自社賃貸マンションブランド「S-RESIDENCE」シリーズを含む販売用不動産126物件を販売いたしました。物件の仕入れにつきましては、金利や売買価格、キャップレート(還元利回り)等の市場動向を多角的に検討しながら進めております。また、2023年1月16日付公表の「2022年11月期通期決算発表日の延期ならびに特別調査委員会設置に関するお知らせ」のとおり、当社グループにおいて判明した特定の取引先との取引状況の分析、検討をするための特別調査委員会に係る一過性の費用9億円を特別調査費用等として特別損失に計上しております。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,986億円(前連結会計年度比54.6%増)、営業利益195億円(前連結会計年度比38.7%増)、経常利益158億円(前連結会計年度比9.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益103億円(前連結会計年度比5.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(不動産開発事業)
不動産開発事業は、自社賃貸マンションブランド「S-RESIDENCE」シリーズ等の企画開発・販売を行っております。
当連結会計年度においては、66物件の販売用不動産を販売いたしました。
この結果、当該事業の売上高は1,026億円(前連結会計年度比39.7%増)、営業利益は161億円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。
(不動産ソリューション事業)
不動産ソリューション事業は、収益不動産等の取得・再生・販売を行っております。
当連結会計年度において60物件の販売用不動産を販売いたしました。
この結果、当該事業の売上高は535億円(前連結会計年度比86.8%増)、営業利益は65億円(前連結会計年度比66.8%増)となりました。
(海外事業)
海外事業は、海外における投資、分譲住宅事業を行っております。2021年11月期より販売を開始したベトナム国ハノイ市におけるスマートシティ分譲住宅事業プロジェクトについては、販売が順調に進捗しております。
この結果、当該事業の売上高は166億円(前連結会計年度は74億円の売上高)、営業利益は12億円(前連結会計年度は5億円の営業損失)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業は、マンション、オフィスビル、商業施設の賃貸を行っております。
当連結会計年度において物件取得が順調に推移し、53物件、合計約325億円の収益物件を取得したほか、54物件の開発物件を竣工いたしました。
この結果、当該事業の売上高は86億円(前連結会計年度比0.3%減)、営業利益は40億円(前連結会計年度比3.5%減)となりました。
(ホテル賃貸・運営事業)
ホテル賃貸・運営事業は、ホテルの賃貸及び管理を行っております。当連結会計年度において、「メルキュール東京羽田エアポート(東京都大田区)」等をはじめとした当社グループが参画するホテルは21物件となりました。
当連結会計年度においては、全国旅行支援や、訪日外国人観光客の増加により、保有・運営ホテルの稼働率、客室単価は回復傾向にあります。なお、「ホテルサンシャイン宇都宮(栃木県宇都宮市)」について、栃木県より宿泊療養施設確保の要請があり、当社グループとして、企業の社会的責任及び地域社会への貢献の観点から本要請を受け入れ、一棟全体を療養施設として栃木県に賃貸しておりましたが、2023年4月1日より、宿泊療養施設としての賃貸を終了し、通常営業を再開しております。
この結果、当該事業の売上高は129億円(前連結会計年度比104.6%増)、営業損失は10億円(前連結会計年度は27億円の営業損失)となりました。
(不動産管理事業)
不動産管理事業は、マンション、オフィスビル、商業施設の管理を行っております。
この結果、当該事業の売上高は42億円(前連結会計年度比10.4%増)、営業利益は4億円(前連結会計年度比38.6%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末と比べ、1億円減少し、4,134億円となっております。主な増減要因は、販売用不動産、仕掛販売用不動産、有形固定資産が213億円の減少、投資その他の資産が88億円の増加、現金及び預金が7億円の減少によるものであります。
(負債)
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末と比べ、8億円減少し、3,023億円となっております。主な増減要因は、短期借入金が177億円の減少、1年内返済予定の長期借入金が236億円の増加、長期借入金が84億円の減少によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ7億円増加し、1,111億円となっております。主な増減要因は、利益剰余金が61億円の増加、非支配株主持分が60億円の減少、為替換算調整勘定が7億円の増加によるものであります。

③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により420億円増加、投資活動により292億円減少、財務活動により119億円減少したことなどによる結果、前連結会計年度末と比べ、10億円増加し、当連結会計年度末には441億円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により獲得した資金は、420億円(前連結会計年度は148億円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益155億円、棚卸資産の減少額303億円、利息の支払額48億円、法人税等の支払額40億円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、292億円(前連結会計年度は520億円の支出)となりました。これは主に、預け金の預入による支出101億円、有形固定資産の取得による支出81億円、投資有価証券の取得による支出96億円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により使用した資金は、119億円(前連結会計年度は389億円の収入)となりました。これは主に、短期借入れによる収入375億円、短期借入金の返済による支出553億円、長期借入れによる収入1,469億円、長期借入金の返済による支出1,318億円、社債の発行による収入55億円、配当金の支払額41億円などによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、不動産開発事業、不動産ソリューション事業及び不動産賃貸事業を主要な事業としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
b. 受注実績
当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2022年12月1日
至 2023年11月30日)
前年同期比(%)
金額(百万円)
不動産開発事業102,627+39.7
不動産ソリューション事業53,523+86.8
海外事業16,640+122.9
不動産賃貸事業8,679△0.3
ホテル賃貸・運営事業12,987+104.6
不動産管理事業4,202+10.4
合計198,66054.6

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2021年12月1日
至 2022年11月30日)
当連結会計年度
(自 2022年12月1日
至 2023年11月30日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
MFTJPN3特定目的会社17,77713.8
サムティ・レジデンシャル投資法人17,67213.7
MFTJPN2特定目的会社15,79912.3

3.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績につきましては、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める顧客がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債や収益及び費用等の額に不確実性がある場合、過去の実績や取引の状況に照らし合理的と考えられる見積り及び判断を行っております。当該見積り及び判断について当社グループは継続的に評価を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.販売用不動産の評価
当社グループは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に従い、収益性の低下により正味売却価額が帳簿価額を下回っている販売用不動産(仕掛販売用不動産を含む)の帳簿価額を、正味売却価額まで切り下げる会計処理を適用しております。
会計処理の適用に当たっては、個別物件ごとに販売価格、建築工事原価追加発生額及び販売経費等を見積もって正味売却価額を算定しており、正味売却価額が帳簿価額を下回った場合に、帳簿価額を正味売却価額まで切り下げる評価減を行っております。
経済情勢の悪化や不動産市況の悪化等により評価損の認識が必要となった場合、また、見積りの前提条件の変更等により正味売却価額が減少することとなった場合には、追加の評価減の処理が必要となる可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理を適用しております。
会計処理の適用に当たっては、継続的な営業損失や営業キャッシュ・フローの赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等によって減損の兆候がある場合に減損損失の認識の要否を検討しております。減損損失を認識するかどうかの検討には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合は、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。なお、回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い金額によって決定しております。
将来の継続的な営業損失や営業キャッシュ・フローの赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等により減損損失の認識が必要となった場合、また、見積りの前提条件の変更等により将来キャッシュ・フローの見積金額及び正味売却価額が減少することとなった場合には、追加の減損損失の計上が必要となる可能性があります。
また、以上の会計上の見積り等に関する新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、収束が長引く場合、不動産開発事業において進行中のホテル開発計画の見直しや、ホテル賃貸・運営事業において保有中のホテル資産の評価の見直しにより、評価減や減損の処理が必要となる可能性があります。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高につきましては、前連結会計年度の1,284億円から701億円増加(前期比54.6%増)し、1,986億円となりました。これは主に、不動産開発事業における賃貸マンション、ホテル等の販売に伴う売上高の増加によるものであります。
重点的に補充を実施したレジデンスが当期において販売が順調に進んだことにより不動産開発事業の売上高が増加し、2021年11月期より販売を開始したベトナム国ハノイ市におけるスマートシティ分譲住宅事業プロジェクトについて、販売が順調に進捗したことにより海外事業の売上高が増加しております。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価につきましては、前連結会計年度の1,013億円から612億円増加(前期比60.5%増)し、1,625億円となりました。これは主に、不動産開発事業及び海外事業における売上高の増加に伴う売上原価の増加によるものであります。詳細な要因は上記(売上高)に記載のとおりであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度の130億円から34億円増加(前期比26.6%増)し、165億円となりました。これは主に、従業員の増加及び社員の賃金のベースアップに伴う給与手当の増加、業容の拡大に伴う支払手数料の増加等によるものであります。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益につきましては、前連結会計年度の60億円から43億円減少し、16億円となりました。これは主に、前期において円安進行により海外子会社の外貨建て負債について為替差益を認識したことによるものであります。
当連結会計年度における営業外費用につきましては、前連結会計年度の56億円から2億円減少し、53億円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度における特別利益につきましては、前連結会計年度の0億円から6億円増加し、7億円となりました。これは主に、受取補償金を計上したことによるものであります。
当連結会計年度における特別損失につきましては、前連結会計年度の0億円から10億円増加し、10億円となりました。これは主に、当社グループにおいて判明した特定の取引先との取引状況の分析、検討をするための特別調査委員会に係る一過性の費用を特別調査費用等として特別損失に計上したことによるものであります。
セグメントごとの概要は以下のとおりです。
a.不動産開発事業
重点的に補充を実施したレジデンスが当期において販売が順調に進んだことにより、売上高は前年比39.7%の増収、営業利益につきましては、前年比3.6%の増益となりました
b.不動産ソリューション事業
世界的な低金利を背景とした旺盛な不動産需要のもと、サムティ・レジデンシャル投資法人への物件供給、オフィスビルの売却を行いました。売上高は前年比86.8%の増収、営業利益につきましては、前年比66.8%の増益となりました。
c.海外事業
2021年11月期より販売を開始したベトナム国ハノイ市におけるスマートシティ分譲住宅事業プロジェクトについては、コロナ禍においても販売が順調に進捗したことにより、売上高は前年比122.9%の増収、営業利益は12億円(前年は5億円の営業損失)となりました。
d.不動産賃貸事業
当連結会計年度において物件取得が順調に推移し53物件、約325億円の収益不動産を取得したほか、54物件(自社ブランド「S-RESIDENCE」シリーズ)の開発物件を竣工いたしました。
この結果、売上高は前年比0.3%の減収、営業利益につきましては、前年比3.5%の減益となりました。
e.ホテル賃貸・運営事業
当連結会計年度において、全国旅行支援や、訪日外国人観光客の増加により、保有・運営ホテルの稼働率、客室単価は回復したことにより、売上高は104.6%の増収、営業損失は前年に比べ減少しました。
f.不動産管理事業
サムティ・レジデンシャル投資法人の資産規模拡大に伴うアセットマネジメント・プロパティマネジメント報酬の増加により、売上高は前年比10.4%の増収、営業利益につきましては、前年比38.6%の減益となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主力事業である不動産開発事業及び不動産ソリューション事業においては、顧客への引渡し時期の変動、天災その他予期し得ない事態による建築工事の遅延、経済情勢の変動による業績への影響、有利子負債への依存による事業展開への影響等、経営成績に重要な影響を与える様々な要因が挙げられます。新型コロナウイルス感染症の影響を含め、詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものは、不動産開発事業における開発用地の取得資金及び建築資金、不動産ソリューション事業における販売用不動産の取得資金、不動産賃貸事業における賃貸用不動産の取得資金であり、その調達手段は主として金融機関からの借入金によっており、また、効率的な調達を行うため取引銀行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。なお、全社費用の運転資金につきましては、原則自己資金を充当しております。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2021年1月27日に公表した新中期経営計画「サムティ強靭化計画(アフターコロナ版)」において、本業の稼ぐ力として営業利益を、投資効率を図る指標としてROE及びROAを、財務健全性を図る指標として自己資本比率をそれぞれ重視することとしております。当該計画では2023年11月期のこれら指標について、営業利益20,000百万円以上、ROE12.0~15.0%水準、ROA6.0~7.0%水準、自己資本比率27.0~30.0%以上、2025年12月期においては、営業利益35,000百万円以上、ROE15.0%水準、ROA7.0%水準、自己資本比率30.0%以上という目標を掲げておりますが、当期は営業利益19,533百万円、ROE10.1%、ROA4.7%、自己資本比率が25.5%となりました。今後も投資効率と財務健全性の維持、向上に努めつつ、営業利益目標を達成してまいります。
また、各指標の推移は以下のとおりです。
2019年11月期2020年11月期2021年11月期2022年11月期2023年11月期
営業利益(百万円)15,39517,3559,46114,08319,533
ROE(%)14.714.311.711.410.1
ROA(%)8.17.43.23.74.7
自己資本比率(%)32.530.727.023.925.5

(注)各指標はいずれも当社連結ベースの数値を用いて算出しております。
・ROE:当期純利益÷期首・期末平均自己資本
・ROA:営業利益÷期首・期末平均総資産
・自己資本比率:自己資本÷総資産

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