有価証券報告書-第38期(平成30年12月1日-令和1年11月30日)

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2020/02/28 15:05
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、堅調な企業収益を背景に雇用環境の改善が続くなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。但し、米中通商摩擦の動向や中国経済の先行き、英国のEU離脱による影響や金融資本市場の変動等、先行きは不透明な状況が続いています。
当社グループの属する不動産業界におきましては、開発用地の購入価格や建築費の高騰等、懸念材料はあるものの、継続する低金利環境や外国人観光客の増加などによる店舗・ホテル需要の高まり、主要都市でのオフィス空室率の低下などによる収益性の向上等を背景に、不動産需要は依然旺盛な状況が続くなど、総じて好調を維持しています。
このような事業環境下におきまして、当社グループは、2018年9月に公表いたしました新中期経営計画「サムティ強靭化計画」において、(1)フィー収入事業の強化・拡大(2)ホテル開発事業・オフィス開発事業の強化(3)財務基盤の強化の3点を重点施策として掲げ、事業を積極的に推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高85,552百万円(前連結会計年度比1.5%増)、営業利益15,395百万円(前連結会計年度比9.7%増)、経常利益13,193百万円(前連結会計年度比13.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9,740百万円(前連結会計年度比14.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(不動産事業)
不動産事業は、自社ブランド「S-RESIDENCE」シリーズ等の企画開発・販売及び収益不動産等の企画開発、再生・販売を行っております。
「S-RESIDENCE」シリーズとして「S-RESIDENCE新御徒町East(東京都台東区)」、「S-RESIDENCE千種(名古屋市千種区)」、「S-RESIDENCE阿波座West(大阪市西区)」ほか計12棟、収益マンションとして「サムティレジデンス南8条(札幌市中央区)」、「サムティレジデンス藤が丘(横浜市青葉区)」、「サムティ長崎大学病院前(長崎県長崎市)」等計32棟を販売したほか、「サムティ姫島LIBELE(大阪市西淀川区)」等を分譲いたしました。また、ホテルアセットとして「エスペリアイン大阪本町(大阪市西区)」、「エスペリアホテル長崎(長崎県長崎市)」、「メルキュール京都ステーション(※)(京都市下京区)」、その他商業施設等を売却いたしました。
この結果、当該事業の売上高は74,793百万円(前連結会計年度比0.5%減)、営業利益は17,272百万円(前連結会計年度比11.1%増)となりました。
(※)「メルキュール京都ステーション」の売却は、2019年5月31日付信託受益権譲渡契約に基づく土地の引渡しによるものであります。なお、建物については現在開発中であり、2020年5月に引渡しを行う予定です。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業は、マンション、オフィスビル、商業施設、ホテル等の賃貸及び管理を行っております。
賃料収入の増加を図るべく、「サムティ阿倍野昭和町(大阪市阿倍野区)」、「サムティレジデンス平和大通り(広島市中区)」、「サムティ博多駅南(福岡市博多区)」、「ヘリオスビル(東京都品川区)」、「広小路YMDビルディング(名古屋市中区)」、「大和証券大阪支店ビル(大阪市北区)」等計46棟を取得したほか「S-RESIDENCE旭ヶ丘(札幌市中央区)」を竣工するなど営業エリアの拡大並びに収益不動産の仕入・開発の強化に継続して努めております。
この結果、当該事業の売上高は6,666百万円(前連結会計年度比2.1%減)、営業利益は2,462百万円(前連結会計年度比29.1%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業は、、「エスペリアホテル京都(京都市下京区)」、「ネストホテル広島八丁堀(広島市中区)」「センターホテル東京(東京都中央区)」の保有・運営及び「エスペリアイン日本橋箱崎(東京都中央区)」、「エスペリアイン大阪本町(大阪市西区)」、「エスペリアホテル博多(福岡市博多区)」、「エスペリアホテル長崎(長崎県長崎市)」、「ホテルサンシャイン宇都宮(栃木県宇都宮市)」、「センターホテル大阪(大阪市中央区)」の運営のほか、分譲マンション管理事業及び建設・リフォーム業等を行っております。
この結果、当該事業の売上高は4,092百万円(前連結会計年度比75.7%増)、営業利益は75百万円(前連結会計年度比10.1%減)となりました。
② 財政状態の状況
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度末との比較・分析を行っております。
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ、56,303百万円増加し、218,803百万円となっております。このうち流動資産は14,524百万円増加し、122,428百万円となっており、固定資産は41,779百万円増加し、96,374百万円となっております。流動資産の主な増加要因は、販売用不動産が2,455百万円、仕掛販売用不動産が11,453百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。固定資産の主な増加要因は、有形固定資産が31,880百万円、投資その他の資産が9,898百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ、47,113百万円増加し、147,175百万円となっております。このうち流動負債は2,802百万円増加し、22,581百万円となっており、固定負債は44,311百万円増加し、124,593百万円となっております。流動負債の主な増加要因は、短期借入金が974百万円、1年内返済予定の長期借入金が6,916百万円それぞれ増加する一方で、未払法人税等が3,357百万円減少したことなどによるものです。固定負債の主な増加要因は、長期借入金が33,861百万円、新株予約権付社債が10,000百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が9,740百万円増加する一方で、配当金の支払いにより利益剰余金が3,960百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末と比べ9,189百万円増加し、71,627百万円となっております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により4,425百万円増加、投資活動により53,337百万円減少、財務活動により48,683百万円増加した結果、前連結会計年度末と比べ、230百万円減少し、新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額251百万円と合わせ、当連結会計年度末には44,102百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により獲得した資金は、4,425百万円(前連結会計年度は31,828百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益14,241百万円、法人税等の支払額7,572百万円、有形固定資産売却益1,702百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、53,337百万円(前連結会計年度は744百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出50,675百万円、投資有価証券の取得による支出8,800百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により獲得した資金は、48,683百万円(前連結会計年度は11,836百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入れによる収入25,622百万円、短期借入金の返済による支出25,278百万円、長期借入れによる収入94,241百万円、長期借入金の返済による支出53,832百万円、新株予約権付社債の発行による収入10,000百万円、配当金の支払額3,957百万円などによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、不動産事業及び不動産賃貸事業を主要な事業としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
b. 受注実績
当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称区分当連結会計年度
(自 2018年12月1日
至 2019年11月30日)
前年同期比(%)
金額(百万円)
不動産事業開発流動化
(「S-RESIDENCE」シリーズ等の企画開発・販売)
35,280△9.4
再生流動化 (既存収益不動産等の再生・販売)37,164+29.2
アセットマネジメント1,003△38.8
投資分譲 (投資用マンションの企画開発・販売)1,345△76.7
小計74,793△0.5
不動産賃貸事業住居 (マンション)4,197+11.0
オフィスビル416+15.1
その他 (商業施設、ホテル、駐車場、物流施設等)2,052△23.0
小計6,666△2.1
その他の事業4,092+75.7
合計85,552+1.5

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2017年12月1日
至 2018年11月30日)
当連結会計年度
(自 2018年12月1日
至 2019年11月30日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
サムティ・レジデンシャル投資法人12,77015.224,38228.5
合同会社京都堀川ホテルマネジメント13,00015.2
HSJPN特定目的会社10,53012.3
APJNRP特定目的会社11,34013.5
合同会社博多ホテルマネジメント9,80011.6


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの連結財務諸表の作成にあたり、たな卸資産、租税公課、財務活動等に関して、過去の実績や取引の状況に照らし合理的と考えられる見積り及び判断を行っております。当該見積り及び判断について当社グループは継続的に評価を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高につきましては、前連結会計年度の84,274百万円から1,277百万円増加(前期比1.5%増)し、85,552百万円となりました。これは主に、その他の事業におけるホテルの新規開業に伴う売上高の増加によるものであります。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価につきましては、前連結会計年度の63,170百万円から2,377百万円減少(前期比3.8%減)し、60,793百万円となりました。これは主に、不動産事業において前連結会計年度に計上した、たな卸資産評価損の影響によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度の7,070百万円から2,293百万円増加(前期比32.4%増)し、9,363百万円となりました。これは主に不動産の積極的な仕入れに伴い発生した登記費用に係る租税公課の増加や、当社及び当社グループの事業所の新設、人員増に伴う移転、拡張に伴い、賃借料等が増加したことによるものであります。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益につきましては、前連結会計年度の50百万円から5百万円増加し、56百万円となりました。
当連結会計年度における営業外費用につきましては、前連結会計年度の2,448百万円から189百万円減少し、2,258百万円となりました。これは主に、有利子負債の調達コストが減少したことによるものであります。
(特別損益)
当連結会計年度における特別利益につきましては、前連結会計年度の980百万円から721百万円増加し、1,702百万円となりました。これは主に保有資産の入れ替えによる固定資産売却益の増加によるものであります。
当連結会計年度における特別損失につきましては、前連結会計年度の123百万円から530百万円増加し、654百万円となりました。これは主に当連結会計年度において過年度消費税等を計上したことによるものであります。
セグメントごとの概要は以下のとおりです。
a.不動産事業
旺盛な不動産需要のもと、サムティ・レジデンシャル投資法人や不動産ファンドへの売却を中心に、開発流動化不動産及び再生流動化不動産の販売が順調に推移いたしました。売上高は前年比で微減したものの、営業利益につきましては、ホテルなど利益率の高い物件の売却により前年比11.1%増となりました。
b.不動産賃貸事業
当社グループが保有する賃貸等不動産は、雇用環境の改善や主要都市でのオフィス空室率の低下などにより高い稼働率を維持しており、住居(マンション)は前年比11.0%の増収、オフィスビルは前年比15.1%以上の増収となりました。但し、その他(商業施設、ホテル、駐車場、物流施設等)の物件につきましては、前連結会計年度末に行った商業施設の売却や当連結会計年度における保有資産の入れ替えによる物件の売却により、当該事業全体の売上高は前年比で若干の減少となりました。一方、当該商業施設等の売却や保有資産の入れ替えにより利益率が改善し、当該事業全体の営業利益につきましては前年比29.1%増となりました。
c.その他の事業
外国人観光客の増加などによるホテル需要の高まりを背景に、前連結会計年度末から当連結会計年度にかけて新規開業したホテルの売上が寄与し、当該事業の売上高は前年比75.7%増となりました。但し、当該ホテルの開業準備費用やリース料の負担等により、営業利益につきましては前年比10.1%減となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主力事業である不動産事業においては、顧客への引渡し時期の変動、天災その他予期し得ない事態による建築工事の遅延、経済情勢の変動による業績への影響、有利子負債への依存による事業展開への影響等、経営成績に重要な影響を与える様々な要因が挙げられます。詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要な主なものは、不動産事業における開発用地の取得資金、建築資金及び販売用不動産の取得資金並びに不動産賃貸事業における賃貸用不動産の取得資金であり、その調達手段は主として、金融機関からの借入金によっております。運転資金につきましては、原則自己資金を充当しております。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2018年9月18日に公表した新中期経営計画「サムティ強靭化計画」において、本業の稼ぐ力として営業利益を、投資効率を図る指標としてROE及びROAを、財務健全性を図る指標として自己資本比率をそれぞれ重視することとしております。当該計画では2021年11月期のこれら指標について、営業利益20,000百万円水準、ROE15.0%水準、ROA7.0%水準、自己資本比率30.0%以上という目標を掲げておりますが、当期は営業利益15,395百万円、ROE14.7%、ROA8.1%、自己資本比率が32.5%となりました。今後も投資効率と財務健全性の維持、向上に努めつつ、営業利益目標を達成してまいります。
また各指標の推移は以下のとおりです。
2015年11月期2016年11月期2017年11月期2018年11月期2019年11月期
営業利益(百万円)5,9328,58610,13114,03315,395
ROE(%)17.215.315.816.914.7
ROA(%)5.46.56.68.58.1
自己資本比率(%)23.123.123.437.932.5

(注)各指標はいずれも当社連結ベースの数値を用いて算出しております。
・ROE:当期純利益÷期首・期末平均自己資本
・ROA:営業利益÷期首・期末平均総資産
・自己資本比率:自己資本÷総資産

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