有価証券報告書-第99期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/18 15:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の財政状態は、次のとおりであります。
前連結会計年度末当連結会計年度末増減額増減率
百万円百万円百万円%
総資産732,824764,24731,4234.3
負債478,765515,65236,8867.7
純資産254,058248,595△5,463△2.2

②経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率
百万円百万円百万円%
営業収益317,103253,419△63,683△20.1
営業利益31,123△1,265△32,388-
経常利益29,886238△29,647△99.2
親会社株主に帰属する
当期純利益
20,121△4,574△24,695-

セグメント別の営業成績は、次のとおりであります。
当連結会計年度のセグメント別営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
運輸業93,36565,694△29.610,862△9,658-
不動産業110,228110,2700.016,90618,59010.0
流通業98,18683,109△15.43,2581,192△63.4
レジャー・サービス業32,0819,724△69.71,336△10,823-
その他の事業2,9083,0615.3△921△1,401-
336,770271,861△19.331,443△2,100-
調 整 額△19,667△18,441-△319835-
連 結317,103253,419△20.131,123△1,265-

(運輸業)
運輸業全体の営業収益は65,694百万円(前期比27,670百万円、29.6%減)、営業損失は9,658百万円(前期は10,862百万円の営業利益)となりました。営業損益の悪化は、新型コロナウイルス感染症の影響などによるものです。
(不動産業)
不動産業全体の営業収益は110,270百万円(前期比41百万円、0.0%増)、営業利益は18,590百万円(前期比1,684百万円、10.0%増)となりました。営業利益の増益は、不動産賃貸業における前期に取得した物件の通期寄与などによるものです。
(流通業)
流通業全体の営業収益は83,109百万円(前期比15,077百万円、15.4%減)、営業利益は1,192百万円(前期比2,066百万円、63.4%減)となりました。営業利益の減益は、新型コロナウイルス感染症の影響などによるものです。
(レジャー・サービス業)
レジャー・サービス業全体の営業収益は9,724百万円(前期比22,356百万円、69.7%減)、営業損失は10,823百万円(前期は1,336百万円の営業利益)となりました。営業損益の悪化は、新型コロナウイルス感染症の影響などによるものです。
(その他の事業)
その他の事業全体の営業収益は3,061百万円(前期比153百万円、5.3%増)、営業損失は1,401百万円(前期は921百万円の営業損失)となりました。営業損益の悪化は、新型コロナウイルス感染症の影響などによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
百万円百万円百万円
営業活動による
キャッシュ・フロー
32,03315,282△16,751
投資活動による
キャッシュ・フロー
△26,363△24,9401,422
財務活動による
キャッシュ・フロー
△12,13821,30133,440
現金及び現金同等物の
増減額
△6,46811,64318,111

④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、交通用役を提供する運輸業から、販売商品が一様でない不動産販売業、空間を提供する不動産賃貸業やホテル業、そして日用品などを販売する流通業などまで多様な事業を営んでおります。提供品目は広範囲かつ多種多様であり、同種のサービス、製品であっても、その内容、容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
そのため生産、受注及び販売の実績については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析」においてセグメントごとに業績と関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、個人消費が急速に減少したほか、企業収益も大幅に減少し、極めて厳しい状況が続きました。
このような経済情勢のもとにおきまして、当社グループでは、各事業にわたり積極的な営業活動を行って、業績の向上に努めましたが、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産につきましては、現金及び預金に加えて、販売土地及び建物や有形固定資産が増加し
たことなどにより、764,247百万円(前期末比31,423百万円、4.3%増)となりました。
負債につきましては、有利子負債が増加したことなどにより、515,652百万円(前期末比36,886百万円、7.7%増)となりました。なお、有利子負債(借入金、社債、短期社債の合計額)は、351,600百万円(前期末比24,468百万円増)となりました。
純資産につきましては、利益剰余金が減少したことなどにより、248,595百万円(前期末比5,463百万円、2.2%減)となりました。
この結果、自己資本比率は32.0%(前期末比2.1ポイント低下)となりました。
②経営成績の分析
<営業収益及び営業利益>当連結会計年度の営業収益は253,419百万円(前期比63,683百万円、20.1%減)、営業損失は1,265百万円(前期は31,123百万円の営業利益)となりました。これは、新型コロナウイルス感染症拡大によるインバウンド需要の減少や国内における外出自粛の影響などによるものです。
なお、新型コロナウイルス感染症が当連結会計年度の営業収益及び営業利益に及ぼした影響は、次のとおりであります。
当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症の影響
営業収益営業利益主な影響
億円億円
運輸業△321△299鉄道・バスの旅客数減少
不動産業△21△6展示場・貸し会議室利用数の減少
流通業△154△26商業施設の利用者数減少
レジャー・サービス業△274△137ホテル・レジャー施設の利用者数減少
その他の事業△18△7商業施設の利用者数減少
連 結△789△478

セグメント別の分析内容は、次のとおりであります。
(運輸業)
a.当連結会計年度における主な取組み
鉄道事業におきましては、京阪電気鉄道㈱において、2021年1月31日、京阪線のダイヤを改定いたしました。座席指定の特別車両「プレミアムカー」の運転本数を拡大し、昼間時の原則すべての特急列車で利用可能となりましたほか、全車両座席指定の「ライナー」列車を増発し、プレミアムカー券及びライナー券を購入できるキャッシュレス券売機を特急停車駅のホーム上に新設するなど、サービス向上と旅客誘致に努めました。また、2021年3月13日、京阪線全線への新型ATS(多情報連続式自動列車停止装置)の導入が完了するなど、一層の運転保安度の向上を図りました。
バス事業におきましては、京阪バス㈱において、京阪沿線から梅小路への交通ネットワークを強化するため、2020年7月23日、七条駅と京都駅(ホテル「THE THOUSAND KYOTO」前)を結ぶ「ステーションループバス」を梅小路へ延伸するなど、競争力の強化と利便性の向上を図りました。
b.営業成績の分析
運輸業営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
鉄道事業76,18455,051△27.79,272△6,674-
バス事業27,48018,479△32.81,541△3,006-
消 去△10,299△7,836-4923-
93,36565,694△29.610,862△9,658-

鉄道事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で旅客数が大幅に減少したことなどにより、営業収益は55,051百万円(前期比21,132百万円、27.7%減)となりました。営業費につきましては、不要不急のコスト削減や運営体制の見直しを実施したことにより修繕費や人件費などが減少しましたが、減収により、営業損失は6,674百万円(前期は9,272百万円の営業利益)となりました。
バス事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による乗合収入や定期観光収入の減少などにより、営業収益は18,479百万円(前期比9,001百万円、32.8%減)となりました。営業費につきましては、コスト削減の取り組みを実施したことにより人件費や修繕費などが減少しましたが、減収により、営業損失は3,006百万円(前期は1,541百万円の営業利益)となりました。
c.京阪電気鉄道㈱の運輸成績
定期旅客収入につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う在宅勤務の増加や学校の臨急休校などの影響により、13,974百万円(前期比3,128百万円、18.3%減)となりました。定期外旅客収入につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うインバウンドの減少や沿線イベントの中止、国や地方公共団体による外出自粛要請などの影響により、21,566百万円(前期比12,812百万円、37.3%減)となりました。
京阪電気鉄道㈱ 運輸成績
種 別単位当連結会計年度
自 2020年4月1日
至 2021年3月31日
対前連結会計年度
増減率
%
営業日数365△0.3
営業キロキロ91.1-
客車走行キロ千キロ89,464△0.6
旅客
人員
定期千人117,522△20.3
定期外90,676△37.7
208,198△29.0
旅客
収入
定期百万円13,974△18.3
定期外21,566△37.3
35,541△31.0
運輸雑収3,209△15.6
収 入 計38,750△29.9
乗車効率%24.25-

(注)乗車効率の算出は、延人キロ/(客車走行キロ×平均定員)×100によります。
京阪電気鉄道㈱ 旅客収入(対前年同月比)
0102010_001.png
(不動産業)
a.当連結会計年度における主な取組み
「えきから始まるまちづくり」として、かねてより当社グループが参画してまいりました枚方市駅周辺地区第一種市街地再開発事業について、2021年2月10日、権利変換計画の認可を受け、同事業におきまして、当社グループは、引き続き商業、オフィス、ホテル、住宅、行政等の機能を備えた複合施設の整備を推進してまいります。これにより、ニューノーマルに即した、理想的な郊外における豊かなくらしと働き方を実現する拠点の創出をめざします。
不動産販売業におきましては、「京阪東ローズタウン」「フォレストローズ奈良登美ヶ丘」などの土地建物を販売いたしました。また、マンションでは、「ファインレジデンス南草津」「THE HIGH HORIE」「ファインシティ西宮甲子園」などのほか、関西圏以外におきましても積極的な事業展開に努め、「ファインシティ新越谷」「ファインシティ札幌平岸」「グランアリーナレジデンス」などを販売いたしました。
不動産賃貸業におきましては、更なる事業の拡大・強化を目指し、2021年3月2日、「TODABUILDING 豊中」(大阪府豊中市、地上4階建)を取得いたしました。
b.営業成績の分析
不動産業営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
不動産事業91,41390,802△0.716,32417,9309.8
不動産販売業63,75361,968△2.85,5256,17811.8
不動産賃貸業23,87224,9744.610,39611,3489.2
その他3,7873,8591.94034030.1
建設事業24,76224,9220.6705609△13.5
消 去△5,947△5,454-△12350-
110,228110,2700.016,90618,59010.0

不動産販売業におきましては、戸建事業の販売が堅調に推移したものの、前期に「ザ・京都レジデンス御所東」などのマンションを販売した反動が大きく、営業収益は61,968百万円(前期比1,785百万円、2.8%減)となりました。しかしながら、戸建事業や事業用物件一棟売却の寄与により営業利益は6,178百万円(前期比653百万円、11.8%増)となりました。
不動産賃貸業におきましては、前期に取得した「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(当社は区分所有権を保有)「GOOD NATURE STATION」が通期寄与したほか、不動産ファンド収入が増加したことなどにより、営業収益は24,974百万円(前期比1,102百万円、4.6%増)、営業利益は11,348百万円(前期比952百万円、9.2%増)となりました。
(流通業)
a.当連結会計年度における主な取組み
ショッピングモールの経営におきましては、「KUZUHA MALL」において、2021年2月以降、順次一部店舗を新規・リニューアルオープンし一層の施設の魅力向上に努めましたほか、マスターリース事業を行う東京都渋谷区の商業ビル「髙木ビルディング」において、「イケア・ジャパン」を誘致するなど、収益力の強化を図りました。
ストア業におきましては、「SWEETS BOX JR中山店」「ユニクロ阪急大阪梅田駅店」を出店するなど、積極的な店舗展開に努めました。
そのほか、㈱ビオ・マーケットにおきましては、新型コロナウイルス感染症拡大を受けた新しい生活様式の浸透及び健康意識の高まりを背景とした消費者の需要を着実にとらえ、積極的な営業活動に努め、有機野菜等宅配サービスの会員数を堅調に伸ばしました。
b.営業成績の分析
流通業営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
百貨店業50,79642,444△16.4586△60-
ストア業29,83125,525△14.4592545△7.8
ショッピングモール
の経営
14,81812,344△16.71,9861,001△49.6
その他7,6246,569△13.878△309-
消 去△4,883△3,774-1515-
98,18683,109△15.43,2581,192△63.4

百貨店業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による各店舗の一部休業などにより、営業収益は42,444百万円(前期比8,351百万円、16.4%減)、営業損失は60百万円(前期は586百万円の営業利益)となりました。
ストア業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により駅近・空港内の商業施設が苦戦したことなどにより、営業収益は25,525百万円(前期比4,305百万円、14.4%減)、営業利益は545百万円(前期比46百万円、7.8%減)となりました。
ショッピングモールの経営におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による「KUZUHA MALL」の休業などにより、営業収益は12,344百万円(前期比2,474百万円、16.7%減)、営業利益は1,001百万円(前期比985百万円、49.6%減)となりました。
(レジャー・サービス業)
a.当連結会計年度における主な取組み
ホテル事業におきましては、2020年4月3日、「ホテル京阪名古屋」を、2020年7月1日、「ホテル京阪京都駅南」を、2020年8月1日、「ホテル京阪仙台」を開業するなど、収益力の強化に努めました。また、GO TO トラベル事業による需要を積極的に取込むとともに、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて変容する生活様式を踏まえ、「京都タワーホテルアネックス」をはじめとする各ホテルにおいてコワーキングスペースを開業したほか、その他のホテルにおいても、部屋食プランや長期滞在者向けプランの販売を行うなど、新規需要の獲得に努めました。そのほか、「京都タワーホテル」において、京阪電車や叡山電車、京阪バスとコラボレーションしたコンセプトルームを販売するなど差別化を図り、立地の優位性を最大限に活かして積極的な営業活動に努めました。
b.営業成績の分析
レジャー・サービス業営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
ホテル事業28,3377,492△73.61,379△10,203-
レジャー事業3,7722,257△40.2△62△637-
消 去△27△24-1817-
32,0819,724△69.71,336△10,823-

ホテル事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による各店舗の休業や営業規模の縮小などにより、営業収益は7,492百万円(前期比20,845百万円、73.6%減)となりました。営業費につきましては、コスト削減を実施したことにより経費などが減少したほか、新型コロナウイルス感染症の影響により休業した店舗に係る固定費の特別損失への振替計上もありましたが、減収により、営業損失は10,203百万円(前期は1,379百万円の営業利益)となりました。
レジャー事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による運休・休業などにより、営業収益は2,257百万円(前期比1,514百万円、40.2%減)となりました。営業費につきましては、コスト削減を実施したことにより経費などが減少しましたが、減収により、営業損失は637百万円(前期は62百万円の営業損失)となりました。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、前期に開業した複合型商業施設「GOOD NATURE STATION」が通期で寄与しました。新型コロナウイルス感染症拡大を受けて日常生活が変容し、人にも地球にも良いものごとへの関心が高まる中、健康的で美しくクオリティの高い生活を実現し循環型社会に寄与するライフスタイル「BIOSTYLE」として、各種商品・サービスを展開し、積極的な営業活動を行いました。
これらの結果、その他の事業全体の営業収益は3,061百万円(前期比153百万円、5.3%増)となりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響による同施設の一部休業・営業規模の縮小などにより、営業損失は1,401百万円(前期は921百万円の営業損失)となりました。
<営業外損益及び経常利益>経常利益は238百万円(前期比29,647百万円、99.2%減)となりました。これは、雇用調整助成金や新型コロナウイル感染症対策補助金などにより営業外損益が改善したものの、営業利益が減少したことによるものです。
<特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益>特別損益は前連結会計年度に比べ589百万円悪化しました。これは、当連結会計年度に計上した減損損失の増加などによるものです。
これらの結果、税金等調整前当期純利益は977百万円(前期比30,237百万円、96.9%減)となり、これから法人税等及び非支配株主に帰属する当期純損失を控除した親会社株主に帰属する当期純損失は4,574百万円(前期は20,121百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
③キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比較して11,643百万円増加し、当連結会計年度末には26,554百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が減少したことなどにより、前連結会計年度に比較して16,751百万円の収入減となり、15,282百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が増加したことなどにより、前連結会計年度に比較して1,422百万円の支出減となり、24,940百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債が増加したことなどにより、21,301百万円の収入(前連結会計年度は12,138百万円の支出)となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
<財務戦略の基本方針>当社グループは、財務健全性を維持した上で、獲得した利益や有利子負債による調達資金、資産売却による回収資金を、将来の成長を実現するための事業投資に優先的に配分することを財務戦略の基本方針としております。
基本方針の詳細は下記(1)~(5)に記載しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2022年3月期を含む当面の間においては、今後の事業の方向性として掲げる「安全安心」「構造改革」「BIOSTYLE」に基づく施策を遂行し、経営基盤の立て直しを図ることを最優先として、財務状態を勘案しながら事業投資や資金調達の実施を判断してまいります。
(1)当社グループが考える財務健全性について
当社グループは自己資本比率、ネット有利子負債/EBITDA倍率等を勘案して、財務健全性を維持してまいります。
(2)将来の成長を実現するための事業投資について
当社グループは長期経営戦略の主軸戦略である「沿線再耕」「観光共創」「共感コンテンツ創造」に基づき、withコロナ・afterコロナの社会を見据え、事業環境の変化に応じた見直しを図りながら、企業価値と京阪ブランドの向上に資する成長投資を実行してまいります。
(3)資金需要について
当社グループの資金需要には、営業活動に係る資金として主に運輸業における鉄道運行のための動力費、設備の修繕費、不動産業における販売用不動産の取得等があり、設備投資資金として、運輸業における鉄道設備への安全性、快適性の向上のための投資、不動産業における賃貸施設の建設資金等があります。
このような資金需要に対し、自己資金または借入、社債発行等により資金調達することとしております。また、運転資金の効率的な運用を行うため、複数の金融機関の間で当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。
(4)資金調達の方針について
当社グループは財務健全性を確保した上で、金利動向を見極めながら将来の金利上昇リスクに備え、長期での社債発行等、調達期間の長期化を図ってまいります。
(5)株主還元の方針について
当社グループの株主還元方針においては、積極的な投資と合わせ資本効率の改善により、中長期的にROEの維持・向上に取り組むとともに、成果に応じた安定的な配当を継続いたします。資本効率の改善については、市場環境や投資機会等を総合的に勘案したうえで、その時期や規模を判断し、自己株式取得により機動的に実施いたします。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している「重要な会計方針」については、「第5 経理の状況 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。
また、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルスの影響に関する仮定については、「第5 経理の状況 注記事項 追加情報」に記載のとおりです。
なお、当社グループにおける会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりです。
(固定資産の減損)
当社グループは、使用中の資産または資産グループ、処分予定の資産または資産グループの減損の兆候を定期的に確認しております。減損の兆候がある資産または資産グループについては、割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較し、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。割引前将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的に行われたものと考えておりますが、見積りを修正した場合には、評価の結果が変わり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、将来の収益力に基づく課税所得の見積りにより繰延税金資産の回収可能性を判断しております。将来の収益力に基づく課税所得の見積りは合理的に行われたものと考えておりますが、見積りを修正した場合には、繰延税金資産の取崩しが発生し、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2027年3月期を目標年次とする長期経営戦略において「EBITDA」、「ネット有利子負債/EBITDA倍率」、「ROE」及び「営業利益」を重要な指標として位置付けております。
当連結会計年度の各指標は、前連結会計年度に比較して次のとおり推移いたしました。前連結会計年度からの変動は、営業利益の減少などによるものです。
経営指標前連結会計年度
(2020年3月期)
当連結会計年度
(2021年3月期)
EBITDA ※51,908百万円19,967百万円
ネット有利子負債/EBITDA倍率6.01倍16.28倍
ROE8.3%△1.9%
営業利益31,123百万円△1,265百万円

経営指標翌連結会計年度予想
(2022年3月期)
長期経営戦略数値目標
(2027年3月期)
EBITDA ※33,900百万円72,000百万円以上
ネット有利子負債/EBITDA倍率10.68倍6倍台
ROE-8%以上
営業利益12,500百万円43,000百万円以上

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