有価証券報告書-第98期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/19 15:00
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153項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の財政状態は、次のとおりであります。
前連結会計年度末当連結会計年度末増減額増減率
百万円百万円百万円%
総資産731,750732,8241,0730.1
負債493,055478,765△14,289△2.9
純資産238,695254,05815,3636.4

②経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率
百万円百万円百万円%
営業収益326,159317,103△9,056△2.8
営業利益33,71531,123△2,592△7.7
経常利益32,10829,886△2,222△6.9
親会社株主に帰属する
当期純利益
21,48020,121△1,359△6.3

セグメント別の営業成績は、次のとおりであります。
当連結会計年度のセグメント別営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
運輸業93,92693,365△0.611,22110,862△3.2
不動産業118,607110,228△7.117,46816,906△3.2
流通業98,72798,186△0.52,9233,25811.5
レジャー・サービス業30,62132,0814.81,8171,336△26.5
その他の事業1,8432,90857.8△57△921-
343,726336,770△2.033,37331,443△5.8
調 整 額△17,567△19,667-342△319-
連 結326,159317,103△2.833,71531,123△7.7

(運輸業)
運輸業全体の営業収益は93,365百万円(前期比561百万円、0.6%減)、営業利益は10,862百万円(前期比358百万円、3.2%減)となりました。営業利益の減益は、新型コロナウイルス感染症の影響などによるものです。
(不動産業)
不動産業全体の営業収益は110,228百万円(前期比8,378百万円、7.1%減)、営業利益は16,906百万円(前期比562百万円、3.2%減)となりました。営業利益の減益は、不動産販売業における前期の大型マンション販売の反動減などによるものです。
(流通業)
流通業全体の営業収益は98,186百万円(前期比541百万円、0.5%減)、営業利益は3,258百万円(前期比335百万円、11.5%増)となりました。営業利益の増益は、人件費や経費の減少などによるものです。
(レジャー・サービス業)
レジャー・サービス業全体の営業収益は32,081百万円(前期比1,460百万円、4.8%増)、営業利益は1,336百万円(前期比481百万円、26.5%減)となりました。営業利益の減益は、ホテル事業における競合との価格競争激化や新型コロナウイルス感染症の影響による稼働率及び客室単価の低下などによるものです。
(その他の事業)
その他の事業全体の営業収益は2,908百万円(前期比1,065百万円、57.8%増)、営業損失は921百万円(前期は57百万円の営業損失)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
百万円百万円百万円
営業活動による
キャッシュ・フロー
36,47332,033△4,439
投資活動による
キャッシュ・フロー
△48,059△26,36321,695
財務活動による
キャッシュ・フロー
12,655△12,138△24,794
現金及び現金同等物の
増減額
1,069△6,468△7,538

④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、交通用役を提供する運輸業から、販売商品が一様でない不動産販売業、空間を提供する不動産賃貸業やホテル業、そして日用品などを販売する流通業などまで多様な事業を営んでおります。提供品目は広範囲かつ多種多様であり、同種のサービス、製品であっても、その内容、容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
そのため生産、受注及び販売の実績については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析」においてセグメントごとに業績と関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析
当連結会計年度のわが国経済は、企業収益が高い水準で推移したことに加え、雇用及び所得環境の改善による個人消費の持ち直しにより、緩やかに回復しておりましたが、期の終盤に急拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により景気は大幅に下押しされるなど、厳しい状況となりました。
このような経済情勢のもとにおきまして、当社グループでは、各事業にわたり積極的な営業活動を行って、業績の向上に努めましたが、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産につきましては、受取手形及び売掛金が減少したものの、販売土地及び建物や有形固定資産が増加したことなどにより、732,824百万円(前期末比1,073百万円、0.1%増)となりました。 負債につきましては、有利子負債が減少したほか、工事代金などの支払いに伴い未払金が減少したことなどにより、478,765百万円(前期末比14,289百万円、2.9%減)となりました。なお、有利子負債(借入金、社債、短期社債の合計額)は、327,132百万円(前期末比7,214百万円減)となりました。 純資産につきましては、利益剰余金が増加したことなどにより、254,058百万円(前期末比15,363百万円、6.4%増)となりました。 この結果、自己資本比率は34.1%(前期末比2.0ポイント上昇)となりました。
②経営成績の分析
<営業収益及び営業利益>当連結会計年度の営業収益は317,103百万円(前期比9,056百万円、2.8%減)、営業利益は31,123百万円(前期比2,592百万円、7.7%減)となりました。これは、不動産業における前期の大型マンション販売の反動減や、新型コロナウイルス感染症の影響などによるものです。
なお、新型コロナウイルス感染症が当連結会計年度の営業収益及び営業利益に及ぼした影響は、次のとおりであります。
当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症の影響
営業収益営業利益主な影響
億円億円
運輸業△20△19鉄道・バスの旅客数減少
不動産業△0△0展示場・貸し会議室利用のキャンセル
流通業△14△5商業施設の利用者数減少
レジャー・サービス業△33△22ホテル・レジャー施設の利用者数減少
その他の事業△1△0商業施設の利用者数減少
連 結△70△49

セグメント別の分析内容は、次のとおりであります。
(運輸業)
a.当連結会計年度における主な取組み
鉄道事業におきましては、京阪電気鉄道㈱において、観光需要の一層の獲得を図るため、2019年6月19日、鋼索線におきまして、車両のデザインを一新し、2019年10月1日より通称を「石清水八幡宮参道ケーブル」に変更するとともに、京阪本線「八幡市駅」を「石清水八幡宮駅」に駅名変更いたしました。また、同社においては全車両座席指定の「ライナー」列車及び座席指定の特別車両「プレミアムカー」が引き続き堅調に推移いたしました。このほか、叡山電鉄㈱においては、2020年3月19日、安全性や利便性の向上を目的として鞍馬線「貴船口駅」をリニューアルいたしました。また、京福電気鉄道㈱においては、交通ネットワークの強化等を目的として、北野線「北野白梅町駅」のリニューアルを行い、2020年3月20日より新しい駅施設が供用開始となるなど、鉄道事業全体で一層のサービス向上と旅客誘致に努めました。
バス事業におきましては、京阪バス㈱において、京阪沿線から京阪グループの重要な拠点である京都駅前への交通ネットワークを強化するため、2019年4月1日より、七条駅と京都駅(ホテル「THE THOUSAND KYOTO(ザ・サウザンド キョウト)」前)を結ぶ新たな路線である「京阪七条-京都ステーションループバス」の運行を開始するなど、積極的な営業活動を行い競争力の強化を図りました。
b.営業成績の分析
運輸業営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
鉄道事業76,63476,184△0.69,7889,272△5.3
バス事業27,62027,480△0.51,3931,54110.6
消 去△10,327△10,299-3949-
93,92693,365△0.611,22110,862△3.2

鉄道事業におきましては、前期の自然災害の反動増に加え、京都方面観光客数の増加や「プレミアムカー」の好調などにより、営業成績は堅調に推移しておりましたが、2020年2月以降の新型コロナウイルス感染症の影響で旅客数が大幅に減少したことなどにより、営業収益は76,184百万円(前期比450百万円、0.6%減)となりました。営業費につきましては、退職給付に係る数理計算上の差異償却額が増加したほか、消費税率改定に伴う駅務機器改修などにより修繕費が増加しました。これらの結果、営業利益は9,272百万円(前期比516百万円、5.3%減)となりました。
バス事業におきましては、一般路線やリムジンバス(関西国際空港線)の乗合収入が堅調に推移しておりましたが、2020年2月以降の新型コロナウイルス感染症の影響で旅客数が大幅に減少したことなどにより、営業収益は27,480百万円(前期比139百万円、0.5%減)となりました。しかしながら、退職給付に係る数理計算上の差異償却額の減少や運転士不足による人件費の減少などにより、営業利益は1,541百万円(前期比147百万円、10.6%増)となりました。
c.京阪電気鉄道㈱の運輸成績
定期旅客収入につきましては、雇用情勢の改善などにより、17,102百万円(前期比235百万円、1.4%増)となりました。しかしながら、定期外旅客収入につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、34,379百万円(前期比808百万円、2.3%減)となりました。
京阪電気鉄道㈱ 運輸成績
種 別単位当連結会計年度
自 2019年4月1日
至 2020年3月31日
対前連結会計年度
増減率
%
営業日数3660.3
営業キロキロ91.1-
客車走行キロ千キロ89,9780.8
旅客
人員
定期千人147,4611.5
定期外145,643△2.8
293,104△0.7
旅客
収入
定期百万円17,1021.4
定期外34,379△2.3
51,481△1.1
運輸雑収3,8020.3
収 入 計55,284△1.0
乗車効率%35.01-

(注)乗車効率の算出は、延人キロ/(客車走行キロ×平均定員)×100によります。
京阪電気鉄道㈱ 旅客収入(対前年同月比)
0102010_001.png
(不動産業)
a.当連結会計年度における主な取組み
不動産販売業におきましては、「京阪東ローズタウン」「ローズプレイス交野駅前」「ローズプレイス京都三宅八幡」などの土地建物を販売いたしました。また、マンションでは、「ザ・京都レジデンス御所東」「ファイン エクストラ シティ」「ファインシティ千里津雲台」などのほか、関西圏以外におきましても積極的な事業展開に努め、「ファインシティ札幌ザ・ノースゲート」「ファインシティ武蔵野富士見」などを販売いたしました。
不動産賃貸業におきましては、更なる事業の拡大・強化を目指し参画してまいりました、虎ノ門一丁目地区第一種市街地再開発事業におきまして、2020年1月15日、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(東京都港区、地上36階・地下3階建、当社は区分所有権を保有)が竣工いたしました。
b.営業成績の分析
不動産業営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
不動産事業100,25091,413△8.816,84116,324△3.1
建設事業24,57824,7620.7817705△13.8
消 去△6,222△5,947-△190△123-
118,607110,228△7.117,46816,906△3.2

※不動産事業内訳
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
不動産販売業74,90763,753△14.96,5635,525△15.8
不動産賃貸業21,82623,8729.49,90010,3965.0
その他3,5163,7877.73774036.9
100,25091,413△8.816,84116,324△3.1

不動産販売業におきましては、東京都内において2棟の事業用物件を売却したものの、前期に「ザ・ファインタワー梅田豊崎」「北浜ミッドタワー」などの大型マンションを販売した反動が大きく、営業収益は63,753百万円(前期比11,154百万円、14.9%減)、営業利益は5,525百万円(前期比1,038百万円、15.8%減)となりました。
不動産賃貸業におきましては、前期に取得した「THE THOUSAND KYOTO及び京都センチュリーホテル」「ホテル京阪京都八条口」の通期寄与などにより、営業収益は23,872百万円(前期比2,045百万円、9.4%増)、営業利益は10,396百万円(前期比495百万円、5.0%増)となりました。
(流通業)
a.当連結会計年度における主な取組み
百貨店業におきましては、インバウンド需要が好調に推移いたしましたほか、前期に開業した「無印良品 京阪ひらかた」が通期で寄与いたしました。
ストア業におきましては、前期に開業した「ひらかた もより市」が通期で寄与いたしましたほか、首都圏におきまして「SWEETS BOX」を新規出店し積極的な店舗展開に努めるなど、収益力の強化を図りました。
ショッピングモールの経営におきましては、東京都足立区の商業施設「パサージオ西新井」のプロパティマネジメント業務を受託したほか、大丸山科店の閉店に伴い「ラクト山科ショッピングセンター」の一部区画を賃借し「無印良品 京都山科」を誘致するなど、収益力の強化を図りました。
b.営業成績の分析
流通業営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
百貨店業50,88650,796△0.2292586100.1
ストア業30,14329,831△1.0730592△19.0
ショッピングモール
の経営
14,78814,8180.21,8391,9868.0
その他7,8667,624△3.18878△11.5
消 去△4,958△4,883-△2815-
98,72798,186△0.52,9233,25811.5

百貨店業におきましては、暖冬による冬物衣料の苦戦や新型コロナウイルス感染症の影響などにより、営業収益は50,796百万円(前期比90百万円、0.2%減)となりました。しかしながら、人件費や電灯電力料の減少などにより、営業利益は586百万円(前期比293百万円、100.1%増)となりました。
ストア業におきましては、新型コロナウイルス感染症や前期に閉店したCVS店舗の影響などにより、営業収益は29,831百万円(前期比312百万円、1.0%減)、営業利益は592百万円(前期比138百万円、19.0%減)となりました。
ショッピングモールの経営におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響があったものの、「京阪シティモール」の改装効果に加え、電灯電力料の減少などもあり、営業収益は14,818百万円(前期比29百万円、0.2%増)、営業利益は1,986百万円(前期比147百万円、8.0%増)となりました。
(レジャー・サービス業)
a.当連結会計年度における主な取組み
ホテル事業におきましては、前期に開業した「THE THOUSAND KYOTO」、「ホテル京阪京都八条口」、「ホテル京阪築地銀座グランデ」及び「ホテル京阪東京四谷」が通期で寄与いたしましたほか、積極的な営業活動を行い競争力の強化に努めました。
b.営業成績の分析
レジャー・サービス業営業成績
営業収益営業利益
前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率
百万円百万円%百万円百万円%
ホテル事業26,80028,3375.71,6881,379△18.3
レジャー事業3,8483,772△2.0107△62-
消 去△27△27-2118-
30,62132,0814.81,8171,336△26.5

ホテル事業におきましては、競合との価格競争激化や新型コロナウイルス感染症の影響があったものの、前期に開業した「THE THOUSAND KYOTO」ほか3店舗の通期寄与などにより、営業収益は28,337百万円(前期比1,536百万円、5.7%増)となりました。しかしながら、稼働率及び客室単価が低下したことなどにより、営業利益は1,379百万円(前期比308百万円、18.3%減)となりました。
レジャー事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による遊覧船などの利用者数の減少に加え、ゴルフ場改装に伴う減価償却費や修繕費の増加などもあり、営業収益は3,772百万円(前期比76百万円、2.0%減)、営業損失は62百万円(前期は107百万円の営業利益)となりました。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、2019年12月9日、健康的で美しくクオリティの高い生活を実現し、循環型社会に寄与するライフスタイル「BIOSTYLE(ビオスタイル)」を具現化するフラッグシップ施設として、複合型商業施設「GOOD NATURE STATION(グッド ネイチャー ステーション)」を開業いたしました。
これらの結果、その他の事業全体の営業収益は2,908百万円(前期比1,065百万円、57.8%増)となりましたが、同施設開業に伴う費用の増加などにより、営業損失は921百万円(前期は57百万円の営業損失)となりました。
<営業外損益及び経常利益>経常利益は29,886百万円(前期比2,222百万円、6.9%減)となりました。これは、支払利息の減少などにより営業外損益が改善したものの、営業利益が減少したことによるものです。
<特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益>特別損益は前連結会計年度に比べ1,388百万円の改善となりました。これは、前連結会計年度に計上した災害による損失の反動減などによるものです。
これらの結果、税金等調整前当期純利益は31,214百万円(前期比834百万円、2.6%減)となり、これから法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は20,121百万円(前期比1,359百万円、6.3%減)となりました。
③キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比較して6,466百万円減少し、当連結会計年度末には14,911百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度に比較して4,439百万円の収入減となり、32,033百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出が減少したことなどにより、前連結会計年度に比較して21,695百万円の支出減となり、26,363百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は有利子負債が増加しましたが、当連結会計年度は減少に転じたことなどにより、12,138百万円の支出(前連結会計年度は12,655百万円の収入)となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
<財務戦略の基本方針>当社グループは、財務健全性を維持した上で、獲得した利益や有利子負債による調達資金、資産売却による回収資金を、将来の成長を実現するための事業投資に優先的に配分することを財務戦略の基本方針としております。
基本方針の詳細は下記(1)~(5)に記載しておりますが、2021年3月期においては新型コロナウイルス感染防止抑制と業績悪化への対応を最優先とし、事業投資の実施や資金調達において、財務状態を勘案しながら規模や時期を含め判断してまいります。
(1)当社グループが考える財務健全性について
当社グループは自己資本比率、ネット有利子負債/EBITDA倍率等を勘案して、財務健全性を維持してまいります。
(2)将来の成長を実現するための事業投資について
当社グループは中期経営計画「くらし・まち・ときめき創造」の主軸戦略である「沿線再耕」「観光共創」「共感コンテンツ創造」に基づき、3ヵ年で合計1,000億円を「戦略投資」に設定し、企業価値と京阪ブランドの向上に資する成長投資を積極的に実行してまいります。
(3)資金需要について
当社グループの資金需要には、営業活動に係る資金として主に運輸業における鉄道運行のための動力費、設備の修繕費、不動産業における販売用不動産の取得等があり、設備投資資金として、運輸業における鉄道設備への安全性、快適性の向上のための投資、不動産業における賃貸施設の建設資金等があります。なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおりです。
このような資金需要に対し、自己資金または借入、社債発行等により資金調達することとしております。また、運転資金の効率的な運用を行うため、複数の金融機関の間で当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。
(4)資金調達の方針について
当社グループは健全な財務体質であり、資本効率の観点からも有利子負債を増加させる余地があると考えております。また、現在の低金利環境を活用し、将来の金利上昇に備え、超長期での社債発行等、調達期間の長期化を図ってまいります。
(5)株主還元の方針について
当社グループの株主還元方針においては、積極的な投資と合わせ資本効率の改善により、中長期的にROEの維持・向上に取り組むとともに、成果に応じた安定的な配当を継続いたします。資本効率の改善については、市場環境や投資機会等を総合的に勘案したうえで、その時期や規模を判断し、自己株式取得により機動的に実施いたします。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している「重要な会計方針」については、「第5 経理の状況 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。
なお、当社グループにおける会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりです。
(固定資産の減損)
当社グループは、使用中の資産または資産グループ、処分予定の資産または資産グループの減損の兆候を定期的に確認しております。減損の兆候がある資産または資産グループについては、割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較し、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響は事業によって程度は異なるものの、国内需要については2020年9月末頃までに、インバウンド需要については年末までに徐々に回復するとの仮定を置き、割引前将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りを行っております。割引前将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的に行われたものと考えておりますが、見積りを修正した場合には、評価の結果が変わり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2021年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画及び2027年3月期を目標年次とする長期経営戦略において「EBITDA」、「ネット有利子負債/EBITDA倍率」、「ROE」及び「営業利益」を重要な指標として位置付けております。
当連結会計年度の各指標は、前連結会計年度に比較して次のとおり推移いたしました。前連結会計年度からの変動は、営業利益の減少などによるものです。
なお、翌連結会計年度の予想につきましては、ライフスタイルの変化やインバウンドの激減といった新型コロナウイルス感染症拡大による影響を、現段階では合理的に算出することが困難なことから、未定としております。
経営指標前連結会計年度
(2019年3月期)
当連結会計年度
(2020年3月期)
EBITDA ※53,535百万円51,908百万円
ネット有利子負債/EBITDA倍率5.85倍6.01倍
ROE9.4%8.3%
営業利益33,715百万円31,123百万円

経営指標翌連結会計年度予想
(2021年3月期)
中期経営計画数値目標
(2021年3月期)
長期経営戦略数値目標
(2027年3月期)
EBITDA ※未定57,000百万円72,000百万円以上
ネット有利子負債/EBITDA倍率未定6倍台6倍台
ROE-8%以上8%以上
営業利益未定33,500百万円43,000百万円以上

※営業利益+減価償却費

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