有価証券報告書-第112期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響により、企業収益の大幅な落ち込みが続き、極めて厳しい状況となりました。
このような経済情勢のもと、当社グループは、経営環境が大きく変化する中においても、持続的な成長に向けて目標と計画を明確にし、経営基盤の強化と企業価値の向上に繋げていくことを方針に据え、2020年度を初年度とする中期経営計画「広電グループ経営総合3ヵ年計画2022」を策定し、様々な施策を推進しました。
当社グループ各社は、お客様や従業員の安全を最優先に考え、感染防止対策を講じて事業継続に向けた取り組みを推進するとともに、中期経営計画に基づく設備投資計画におきましても必要な見直しを行い、固定費の削減にも努めてまいりましたが、外出や移動の自粛の要請などによる社会経済活動の制限や、消費需要の低下などが大きく影響し、一部の事業を除き減収となりました。
この結果、当連結会計年度における営業収益は、運輸業、流通業およびレジャー・サービス業において新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、前連結会計年度と比較して22.8%、7,501百万円減少して、25,409百万円となりました。利益につきましては、営業損益は、前連結会計年度の営業損失309百万円に対し、6,057百万円の営業損失となり、経常損益は、前連結会計年度の経常損失290百万円に対し、6,049百万円の経常損失となりました。ホテル事業に係る固定資産一式および、楽々園ファミリータウン内のテナント商業施設「ナイスディ」棟について減損損失を計上したものの、新型コロナウイルス感染症に係る各種助成金1,822百万円の受領により、自動車事業に係る「運行補助金」を含めた特別損益は改善し、親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度の629百万円の当期純利益に対し、3,291百万円の当期純損失となりました。
当期につきましては、このような業績結果を踏まえ、今後の財務状況などを勘案いたしました結果、誠に遺憾ではございますが、配当は無配とさせていただきたく、何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます。
各セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(運輸業)
運輸業におきましては、新型コロナウイルス感染予防のため、乗務員のマスク着用の義務づけ、電車・バス車内の定期的な消毒、空調機やドア・窓開けによる車内の換気などの予防対策を実施するとともに、お客様に車内の混雑状況をお知らせし、時差通勤やオフピーク利用のご協力をお願いすることにより、お客様や従業員の安全の確保を図りました。
地域の公共交通を巡る状況は、従来からの少子高齢化の進行に新型コロナウイルス感染症の影響が加わり、益々厳しさを増していますが、当社グループは、お客様の利便性と事業の効率性の両立を図り、公共交通の路線ネットワークを確保するため、将来にわたって持続可能な新たな交通システムの構築を目指し、様々な取り組みを実施しました。
2021年2月に、広島都市圏におけるMaaS事業の中核であるデジタルチケットサービス「MOBIRY(モビリー)」について、経路検索機能やシェアサイクルなどの交通モードとの連携機能などを追加し、さらなる利便性向上と機能強化を図りました。また、広島都市圏のMaaS構築に向けた新たな交通システムとして、AIオンデマンド交通「SMART MOVER(スマートムーバー)」を広島市佐伯区の五日市湾岸地区で運行を開始するとともに、SMART MOVERと当社電車の乗車券がセットになった乗車券をMOBIRY限定で販売を開始しました。
当社グループの将来の事業活動に大きな影響のある事業計画につきましては、見直しを余儀なくされた設備投資計画もありますが、若干の遅れはあるものの計画どおり実施しました。宮島口整備事業につきましては、2020年8月に鉄道施設変更認可を取得し、9月から工事に着手しました。広島駅南口再整備事業につきましては、2020年11月から電車の広島駅前大橋ルートの工事に着手しました。
鉄軌道事業では、旅客サービスの向上とバリアフリー化の推進に向けて、2021年3月に超低床車両5200形2編成を導入したほか、輸送の安全確保のため、2021年3月にATS地上設備更新工事を完了しました。
自動車事業では、計画的な車両代替の必要性や、鉄軌道事業と同様に旅客サービスの向上とバリアフリー化の推進に向けて、ノンステップハイブリッドバスのほか、2020年11月には、広島空港リムジン線(広島~広島空港線)に、新たに「車いす対応リフト付バス車両」を導入しました。
鉄軌道事業、自動車事業ともに、お客様の行動様式の変化により、利用者数が日中時間帯及び深夜時間帯を中心に大幅に減少したため減収となりましたが、最終便運行時刻の繰り上げや、お客様の利用実態に応じた運転本数、運行間隔の調整によるダイヤ改正などの運行効率化を行い、原油価格の下落に伴う燃料費の減少のほか、不要不急の経費見直しなど、費用の削減に努めました。
海上運送業では、宮島航路を運航するフェリーの燃料費の減少や、新造船「安芸」の経年による減価償却費の減少などにより、前連結会計年度と比較して営業費用は減少しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により宮島への来島者が大幅に減少したことから、減収となりました。
航空運送代理業では、国内便、国際便ともに、新型コロナウイルス感染症により、お客様の移動が制限されたことなどにより、航空便のかつてない運休、減便が行われ、減収となりました。
この結果、当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度と比較して32.4%、7,073百万円減少して14,782百万円となり、営業損益は前連結会計年度の営業損失1,682百万円に対し、7,174百万円の営業損失となりました。なお、運行補助金を含めた損益は、前連結会計年度の12百万円の利益に対し、4,881百万円の損失となりました。
提出会社の運輸成績表
(鉄軌道事業)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2020.4.1~2021.3.31) | 対前期増減率(%) | |
| 営業日数 | 日 | 365 | △0.27 | |
| 営業キロ | キロ | 35.1 | ― | |
| 客車走行キロ | 千キロ | 10,356 | △11.52 | |
| 輸送人員 | 定期 | 千人 | 13,872 | △13.35 |
| 定期外 | 〃 | 24,581 | △36.45 | |
| 計 | 〃 | 38,454 | △29.68 | |
| 旅客運輸収入 | 定期 | 百万円 | 1,032 | △12.91 |
| 定期外 | 〃 | 3,195 | △37.29 | |
| 計 | 〃 | 4,228 | △32.69 | |
| 運輸雑収 | 〃 | 470 | △17.95 | |
| 運輸収入合計 | 〃 | 4,698 | △31.46 | |
| 1日平均収入 | 〃 | 12 | △31.27 | |
| 乗車効率 | % | 25.8 | △24.34 | |
(注) 乗車効率の算出方法
乗車効率=延人キロ/延定員走行キロ×100
(自動車事業)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2020.4.1~2021.3.31) | 対前期増減率(%) | |
| 営業日数 | 日 | 365 | △0.27 | |
| 営業キロ | キロ | 1,327.9 | △0.58 | |
| 客車走行キロ | 千キロ | 25,106 | △9.40 | |
| 乗合旅客人員 | 定期 | 千人 | 5,882 | △25.36 |
| 定期外 | 〃 | 23,019 | △28.83 | |
| 計 | 〃 | 28,902 | △28.15 | |
| 乗合旅客 運送収入 | 定期 | 百万円 | 1,596 | △20.07 |
| 定期外 | 〃 | 5,290 | △34.49 | |
| 計 | 〃 | 6,887 | △31.62 | |
| 貸切旅客運送収入 | 〃 | 48 | △38.72 | |
| 旅客運送雑収 | 〃 | 362 | △16.23 | |
| 運送収入合計 | 〃 | 7,298 | △31.05 | |
| 1日平均収入 | 〃 | 19 | △31.05 | |
| 乗車効率 | % | 10.7 | △29.14 | |
(注) 乗車効率の算出方法
乗車効率=延人キロ/延定員走行キロ×100
業種別営業成績
| 業種別 | 当連結会計年度 (2020.4.1~2021.3.31) | |
| 営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
| 鉄軌道事業 | 4,698 | △31.46 |
| 自動車事業 | 8,984 | △31.65 |
| その他 | 1,994 | △33.79 |
| 消去 | △895 | ― |
| 計 | 14,782 | △32.36 |
(流通業)
流通業におきましては、廿日市市宮島口の観光商業施設「etto(エット)」の施設運営管理事業を新たに開始しましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により休業を余儀なくされました。宮島口整備事業に伴い、宮島口もみじ本陣を2019年12月に閉店したことや、山陽自動車道の宮島、下松の両サービスエリア店舗におきましても、レストランなど飲食部門の営業の休止や営業時間を短縮したことにより減収となりました。
この結果、当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度と比較して49.8%、1,291百万円減少して1,300百万円となり、営業損益は前連結会計年度の営業利益28百万円に対し、123百万円の営業損失となりました。
業種別営業成績
| 業種別 | 当連結会計年度 (2020.4.1~2021.3.31) | |
| 営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
| 物品販売業 | 1,300 | △49.82 |
| 消去 | ― | ― |
| 計 | 1,300 | △49.82 |
(不動産業)
不動産業におきましては、不動産賃貸業では、新型コロナウイルス感染拡大によるテナントの収益減少などに対応して賃料を減額したため、減収となりました。不動産販売業では、広島市中区の分譲タワーマンション「hitoto 広島The Tower」が2020年4月に竣工、8月から分譲引渡しを開始したことにより、増収となりました。また、広島県安芸郡府中町の分譲マンション「ザ・府中レジデンス」について、2021年5月の分譲引渡しに向け、建設及び販売活動を進めました。
この結果、当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度と比較して26.9%、1,082百万円増加して5,107百万円となり、営業利益は前連結会計年度の営業利益1,266百万円に対し、20.2%、255百万円増加し、1,522百万円となりました。
業種別営業成績
| 業種別 | 当連結会計年度 (2020.4.1~2021.3.31) | |
| 営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
| 不動産販売業 | 1,934 | 163.45 |
| 不動産賃貸業 | 3,175 | △3.56 |
| 消去 | △2 | ― |
| 計 | 5,107 | 26.90 |
(建設業)
建設業におきましては、グループ会社の本社屋新築工事など当社グループ向け工事や、民間工事の受注は増加したものの、砂防堰堤工事、下水道建設工事などの大型の公共工事の減少により、減収となりました。
この結果、当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度と比較して2.6%、124百万円減少して4,666百万円となり、営業利益は前連結会計年度の営業利益188百万円に対し、11.9%、22百万円減少し、166百万円となりました。
業種別営業成績
| 業種別 | 当連結会計年度 (2020.4.1~2021.3.31) | |
| 営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
| 土木・建築業 | 4,666 | △2.59 |
| 消去 | ― | ― |
| 計 | 4,666 | △2.59 |
(レジャー・サービス業)
レジャー・サービス業におきましては、ホテル業では、新型コロナウイルス感染拡大の影響により訪日外国人観光客、国内観光客ともに大幅に減少し、宴会部門におきましても感染拡大の懸念から、ほとんどの予約がキャンセルになりました。また、建物の老朽化や、新型コロナウイルス感染拡大による事業の低迷が長期にわたると見込まれることから2021年1月末日をもって営業を終了したことも影響し、前連結会計年度と比較して大幅な減収となりました。
ゴルフ業では、広島県三原市の「グリーンバーズゴルフ倶楽部」におきましても、広島県ゴルフクラブ連盟主催の大会を開催するなど来場者の増加に努めましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による大会の中止や企業主催のコンペのキャンセルなどにより来場者が減少し、減収となりました。広島市東区のゴルフ練習場「広電ゴルフ」におきましては、個人利用が多く打席間隔も広く取れることから新型コロナウイルス感染に関しては比較的安全と考えられ、来場者が増加し、増収となりました。
この結果、当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度と比較して45.7%、817百万円減少して、970百万円となり、営業損益は前連結会計年度の営業損失9百万円に対し、432百万円の営業損失となりました。
業種別営業成績
| 業種別 | 当連結会計年度 (2020.4.1~2021.3.31) | |
| 営業収益(百万円) | 対前期増減率(%) | |
| ゴルフ業 | 240 | △15.70 |
| ホテル業 | 217 | △76.81 |
| その他 | 513 | △9.34 |
| 消去 | △0 | ― |
| 計 | 970 | △45.74 |
② 生産、受注及び販売の実績
当社グループが扱うサービス・商品は多種、多様にわたり、その内容が一様でないため、生産能力の画一的表示が困難であり、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
そのため生産、受注及び販売の状況については、「(1)① 経営成績の状況」における各セグメントごとに業績に関連付けて示しております。
③財政状態の状況
当連結会計年度末の財政状態は、総資産は前連結会計年度に受注した建設工事の売上代金回収による「受取手形及び売掛金」が349百万円減少したものの、「現金及び預金」が742百万円増加し、保有する上場株式の時価上昇に伴い「投資有価証券」が1,131百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末と比較して2,290百万円の増加となりました。負債は、借入金、社債を含めた有利子負債が1,654百万円増加したほか、宮島口整備事業に係る収用等補償金の前受けにより流動負債「その他」が1,332百万円増加し、新型コロナウイルス感染症に関連して社会保険料および各種税金の支払猶予特例を受けたことなどにより「未払金」「未払費用」「預り金」が合わせて1,740百万円増加したため、前連結会計年度末と比較して5,180百万円の増加となりました。純資産は、保有する上場株式の時価上昇に伴い「その他有価証券評価差額金」が増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したため、前連結会計年度末と比較して2,890百万円の減少となり、自己資本比率は、4.1ポイント減少の41.7%となりました。
④キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、新型コロナウイルスに関連して社会保険料および各種税金の支払猶予特例を受けたものの、税金等調整前当期純損失の計上が大きく響いたことにより前連結会計年度と比較して1,076百万円少ない2,889百万円の資金収入となりました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、設備投資に係る支出が前連結会計年度並みにあるものの、宮島口整備事業に係る収用等補償金を前受けしたことにより、前連結会計年度と比較して1,398百万円少ない2,939百万円の資金支出となりました。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、有利子負債が増加し、前連結会計年度と比較して1,177百万円多い1,246百万円の資金収入となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して1,196百万円増加の5,210百万円となりました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
当連結会計年度の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③財政状態の状況」に記載しております。
(経営成績の分析)
当連結会計年度の経営状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
(キャッシュ・フローの分析)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ④キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループが運輸業を中心とする公共性の高い業種であることに鑑みて、安全性の確保を最優先としながら、長期にわたって経営基盤を充実させ、財務健全性を維持していく中で、着実に収益性の確保を行っていく方針を数値目標として表現するために「有利子負債/EBITDA倍率」を指標として掲げております。
| KPI | 2019年度 実績 | 2020年度 実績 | 2022年度 計画 | 2025年度 目標 | |
| 有利子負債/EBITDA倍率 | 見直し前 (2020年5月14日発表) | 4.5 | ― | 5.1 | 4.8 |
| 見直し後 (2021年5月13日発表) | 4.5 | ― | 6.5 | 6.0 |
※1 有利子負債:借入金と社債の合計額
※2 EBITDA:営業利益に減価償却費と自動車事業に係る運行補助金を加えて算出
当連結会計年度においては、運輸業、流通業およびレジャー・サービス業において新型コロナウイルス感染症の影響を受け、大幅な減収減益となったことにより、EBITDAがマイナスとなり、指標としては表示できない状況となりましたが、このコロナ禍において「社会インフラとしての地域公共交通の確保」という社会的要請に応えるかたちで電車・バスの運営を維持し、国や各自治体より「新型コロナウイルス感染症に係る助成金」を受領したことや、新型コロナウイルス感染症に関連して社会保険料および各種税金の支払い猶予特例を受けたことなどにより、キャッシュ・フロー計算書上の「営業活動によるキャッシュ・フロー」はプラスを維持しており、7,501百万円という大幅減収のなかでも、有利子負債の増加は1,654百万円にとどまっております。
2021年5月13日に行った中期経営計画の見直しに伴って、数値目標についても見直しを行っております。
来期以降の新型コロナウイルス感染症に伴う影響の収束については、現時点で予測が非常に難しいものの、一定の制約の下、以前には完全には戻らずとも、交通に係る移動需要は徐々に回復するものと想定しておりますが、IT点呼導入による営業拠点集約、鉄軌道連接車両のワンマン化などによる固定費削減を進める一方で、これまで通勤・通学需要に頼っていた運送収入については、都市圏における電車やバスの共通乗車やゾーン運賃、時間制運賃制度などの導入、乗継利便性向上に合わせた路線再編などを進め、出かけたくなる街づくりにも寄与しながら新たな需要を喚起するなど、見直し前の中期経営計画に対して運輸業の事業構造強化を前倒しで行うことで、現在計画を進めている宮島口整備事業や電車の広島駅前大橋ルート整備工事に加えて、新型コロナウイルス感染症による影響に伴って見込まれる有利子負債の増加により指標が若干後退するものの、健全性の保たれる「有利子負債/EBITDA倍率」6.0倍を維持することを目指しております。
②重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり経営者は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5章 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主要な資金需要は、運輸業を中心とする車両や各種施設に対する設備投資、改修及び安定した人材確保のための労務費、また、沿線地域の活性化を目的とした収益不動産物件への投資であります。手許の運転資金については、2015年度より当社及び連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中させ、一元管理を行うことで資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるように当座貸越契約を締結し、流動性リスクに備えております。