有価証券報告書-第32期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 9:32
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107項目

(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境や企業収益の改善が見られ、個人消費も緩やかに回復している等回復基調が続いているものの、世界経済の動向、自然災害や消費動向など不確実性も見られ、先行き不透明な状況で推移しました。
本県経済においては、海外経済の不確実性や人手不足の進行の中で、個人消費や設備投資においては緩やかに拡大し、雇用・所得状況も着実に改善傾向で推移しました。
このような状況の中、当社は地域住民の生活や地域内外との交流・観光に不可欠な公共交通機関として、列車の安全運行を第一に、関係機関・団体等や地域の方々との協力や支援をいただきながら、イベント列車の企画・運行、県外からの団体利用の誘客など、全力で利用促進に取り組むとともに、観光列車「のと里山里海」号を軸とした県外からの団体誘客に努めてまいりました。
当事業年度においては、県外からの団体旅行客が増加し、学校選択の変動等により定期利用客が増加したことに伴い、鉄道事業や物品販売業等の営業収益が増加したことにより、営業収益は257,708千円(前年同期比2.0%増)となりました。営業費は、軽油単価の上昇に伴う動力費の増加や修繕費が増加したことにより、522,549千円(前年同期比3.0%増)となり、営業損失は264,840千円(前年同期比4.0%増)となりました。また、営業外収益として、補助金等208,577千円を計上したことにより、経常損失は56,263千円(前年同期比28.3%減)となりました。
また、当期純損益は、特別利益として、施設整備に対する補助金、災害に対する補助や運営費補助など74,715千円の計上、特別損失として、固定資産圧縮損等46,171千円の計上により、28,255千円の当期純損失(前年同期比35.6%減)の計上となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
鉄道事業
鉄道事業は、地域住民の生活の足を支え、また地域内外との交流を支える不可欠な公共交通機関として、安全・安定輸送を第一に、関係機関・団体等の協力・支援を得ながら、利用促進に取り組んでまいりました。利用者は、県外からの団体旅行客及び定期利用者が増加したことにより、輸送人員は626千人で前年同期比で0.8%増加となりました。これにより、営業収益は180,569千円(前年同期比1.2%増)となりました。
一方、営業費は、動力費や修繕費等が増加したことに伴い、452,327千円(前年同期比3.4%増)となりました。
これらの結果、営業損失は271,757千円(前年同期比5.0%増)となりました。
国内旅行業
国内旅行業は、主催旅行が減少し、営業収益は8,253千円(前年同期比1.1%減)、営業費は6,591千円(前年同期比5.6%減)となりました。
結果として、営業利益は1,662千円(前年同期比21.8%増)となりました。
物品販売業
物品販売業は、穴水町から委託を受け、穴水駅に隣接した穴水町物産館「四季彩々」の営業を行なっております。
営業収益は、団体利用客の増加による来客数の増加や切手類の販売の増加により58,455千円(前年同期比1.2%増)と若干増加し、営業費は仕入等の増加に伴い、56,680千円(前年同期比0.1%増)となりました。結果として、営業利益は、1,775千円(前年同期比56.7%増)となりました。
その他事業
その他事業として、冬期間限定で能登地域の冬の名産である牡蠣を炉端焼き等にて提供する飲食業の営業を行いました。
当事業年度は、商品構成の見直しによる顧客単価の上昇や天候にも恵まれたことにより来客数は増加し、営業収益は10,430千円(前年同期比28.2%増)、営業費は6,950千円(前年同期比10.3%増)となり、結果として営業利益は3,479千円(前年同期比90.1%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、補助金の受入、営業活動や設備投資において支出があり、前事業年度末に比べ9,173千円増加し、当事業年度末には35,887千円となりました。
また当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は260,802千円(前年同期は237,935千円の使用)となりました。
これは、主に減価償却費を除く営業損失254,669千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は37,582千円(前年同期は25千円の獲得)となりました。
これは、固定資産の取得により38,090千円を使用し、土地等の売却により507千円獲得したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は307,558千円(前年同期は214,723千円の獲得)となりました。
これは、地方公共団体等補助金の受入によるものであります。
③財政状態の分析
財政状態の分析は前事業年度末との比較で記載しております。
(流動資産)
流動資産は前事業年度末に比べ28,430千円減少し、181,902千円となりました。これは、主に年度末における補助金等の未収計上額が減少したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産は前事業年度末に比べ3,005千円増加し、66,313千円となりました。これは、主に設備投資など固定資産の取得による増加と地方公共団体等補助金の受入による固定資産の圧縮及び減価償却費の計上による減少によるものであります。
(流動負債)
流動負債は前事業年度末に比べ2,614千円増加し、71,451千円となりました。これは、主に未払金が増加したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債は前事業年度末に比べ216千円増加し、9,213千円となりました。これは、主に退職給付引当金の増加によるものであります。
(純資産)
純資産は前事業年度末に比べ28,255千円減少し、167,549千円となりました。これは、当期純損失28,255千円の計上によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.鉄道事業の輸送実績
当事業年度における輸送実績は次のとおりであります。
区分前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
営業日数365日365日
営業区間七尾~穴水七尾~穴水
営業キロ33.1㎞33.1㎞
延日キロ12,081日キロ12,081日キロ
輸送量人 員
(人)
金 額
(千円)
人 員
(人)
金 額
(千円)
前年同期比
(%)
定期外227,54494,570224,68494,645100.1
定期393,60063,025401,40064,320102.1
通勤64,50015,31865,64015,520101.3
通学329,10047,706335,76048,799102.3
運輸雑収-20,823-21,604103.8
621,144178,418626,084180,569101.2

(注)前年同期比は、金額に対する比較であります。
b.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称第32期
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
鉄道事業(千円)180,569101.2
国内旅行業(千円)8,25398.9
物品販売業(千円)58,455101.2
報告セグメント計(千円)247,278101.1
その他(千円)10,430128.2
合計(千円)257,708102.0

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。なお、個々の重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、基幹事業である鉄道事業において、地域住民の生活の足を支え、また地域内外との交流を支える不可欠な公共交通機関として、安全・安定輸送を第一に取り組むとともに、鉄道事業の損失を軽減すべく国内旅行業、物品販売業及び飲食業を営業してまいりました。
鉄道事業においては、県外からの団体誘客の増加、沿線企業への通勤定期利用への営業による通勤定期利用者が増加したことにより、営業収益は前年同期に比べ1.2%増加の180,569千円となり、営業費は今冬の倒木による車両修繕費の増加や動力費が増加したことにより、前年同期に比べ3.4%増加の452,327千円となりました。結果として、営業損失は前年同期に比べ5.0%増加の271,757千円となりました。
国内旅行業は、JR券の売上や手配旅行が若干増加したものの、主催旅行の減少が響き、前年同期に比べ1.1%減少の8,253千円となり、営業費は前年同期に比べ5.6%減少の6,591千円となりました。結果として、営業利益は前年同期に比べ21.8%増加の1,662千円となりました。
物品販売業は、穴水町から委託を受けた物産館「四季彩々」を営業しており、当事業年度は県外からの団体客の増加に伴う来店者数の増加や切手類の販売の増加に伴い、営業収益は前年同期に比べ1.2%増加の58,455千円となり、営業費は前年同期に比べ0.1%増加の56,680千円となりました。結果として、営業利益は前年同期に比べ56.7%増加の1,775千円となりました。
その他事業としては、冬場に落ち込む鉄道の旅客対策として能登地域の冬の名産である牡蠣を炉端焼き等にて提供する飲食業を営業しております。当事業年度は、商品構成の見直しによる顧客単価の上昇や暖冬による来店者数の増加により、営業収益は前年同期に比べ28.2%増加の10,430千円、営業費用は前年同期に比べ10.3%増加の6,950千円となりました。結果として、営業利益は前年同期に比べ90.1%増加の3,479千円となりました。
当社全体としては、営業収益は257,708千円(前年同期比2.0%増)、営業費は522,549千円(前年同期比3.0%増)、営業損益は264,840千円の損失(前年同期比4.0%増)となっており、厳しい経営状況が続いております。
今後も、地域人口の減少や設備の老朽化に伴う対策など厳しい経営環境が続くと予想され、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)対処すべき課題及び経営戦略」に記載した増収施策を行い、営業損失の削減・経営の安定化に努めてまいります。
③資本の調達及び資金の流動化について
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、鉄道事業に関する運送費や、その他事業における商品仕入、共通するものとして販売費及び一般管理費等の営業費用があります。また、設備資金需要としては主に鉄道事業における列車運行の安全確保を目的とした鉄道施設への設備投資であります。
資金調達の確保については、自己資金の他、国・県等の補助金を活用しております。
④重要事象等について
当社は、「2 事業等のリスク (5)将来にわたって事業活動を継続するとの前提に関する重要事象等」に記載のとおり、継続的な営業損失及び営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスを計上しております。
これにより、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社は、当該状況を解消すべく、県外からの団体誘客及び地域住民への利用促進など自助努力を行うとともに、関係自治体等から補助金等による支援を受けており、当面の資金繰りに関しましては、概ねの見通しは立っております。しかしながら、今後も厳しい経営状況が予想され、利用促進をはじめ、更なる合理化・効率化に取り組み経営改善を行っていく必要があると認識しております。

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