四半期報告書-第85期第3四半期(平成26年10月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/02/13 9:49
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【項目】
22項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府・日銀の各種景気刺激策の効果や円安などから企業収
益を中心に改善が見られたものの、消費税引上げや円安に伴う輸入原材料価格の上昇などから消費低迷による景
気全体の下振れリスクが懸念されました。海外経済は、米国経済の回復基調は続いているものの、欧州経済の低
迷や中国経済の成長率鈍化、さらに原油価格急落が与える資源国経済への悪影響の懸念などから依然として不透
明な状況が続いております。
海運市況は、大型原油船(VLCC)につきましては、各国石油会社が定期修理を終えた6月下旬から8月末
頃までは、WS40台半ばからWS50台半ばまでの間で堅調に推移いたしましたが、9月になり一時的な需要の減少に
よりWS30台まで下落しました。その後10月になり原油価格下落を背景に中国などが輸入量を増やしたことなどか
ら市況が上昇し、12月には一時WS80を突破しました。石油製品船は、第2四半期までは全般的に低迷しましたが、秋以降堅調な輸送需要に支えられ市況が改善しました。ばら積船は、秋に穀物の輸送需要により一時的に上昇し
ましたが、船腹供給過多による船腹需給の悪化により低迷が続きました。
当社グループはVLCCを中心とする長期貸船契約を主体に安定した経営を目指し、5月には平成27年度第4
四半期竣工予定のばら積船の取得契約を締結することにより収益基盤の強化に努めました。一方で、今後の損益
改善を図るため、市況に比べ割高となっているばら積船1隻の定期用船契約の期限前解約を10月に行いました。
こうした状況の下、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、前期末に船隊に加わりましたVLCCとばら積船
がフル稼働したこと、6月に高齢のVLCCを売船したこと、さらに為替相場が円安で推移したことなどにより
以下のとおりとなりました。
海運業収益は96億3千万円(前年同期比3億3千1百万円増)となり、営業利益は14億5千8百万円(前年同
期比2億3百万円増)、経常利益は9億7千3百万円(前年同期比3億6千6百万円増)となりました。また、前述のVLCC売船などによる特別利益とばら積船の定期用船契約の期限前解約による特別損失の計上により四
半期純利益は3億4百万円(前年同期比1億2千3百万円減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産の部は、前連結会計年度末に比べ8億2千8百万円減少し588億4千1百万
円となりました。
流動資産は、現金および預金の増加などにより14億7百万円増加し44億6千2百万円となりました。固定資産
は、船舶の減価償却の進捗などにより22億3千5百万円減少し543億7千8百万円となりました。
負債の部は、長期借入金の減少などにより7億2千4百万円減少し510億6千4百万円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)主要な設備
主要な設備の新設
当第3四半期連結累計期間に新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。
会社名セグメント
の名称
設備の内容投資予定金額
(百万円)
資金調達方法起工竣工重量屯数(K/T)
総額既支払額
共栄タンカー外航海運業船舶3,800737借入金平成27年7月平成28年1月90,000

②主要な設備の売却
当第3四半期連結累計期間に売却した重要な設備は次のとおりであります。
会社名セグメントの名称設備の内容前期末帳簿価格
(百万円)
売却の年月重量屯数
(K/T)
OCEAN LINK MARITIME S.A.外航海運業船舶570平成26年6月279,999