有価証券報告書-第181期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(経営成績等の状況の概要)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益に一部回復の動きがみられたものの、前期に引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により個人消費が低迷したことに加え、ウクライナ危機による不安定な国際情勢など依然として厳しい状況となりました。
特にホテル・観光業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は極めて深刻であり、長期間に亘るインバウンド需要の消失や都道府県を越える移動の自粛要請、会食や酒類提供の制限など未曽有の状況が継続いたしました。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、行政の方針に則った感染防止策を徹底したほか、従業員及びその家族並びにテナントスタッフを対象に計3回のワクチンの職域接種に取り組むなど、顧客と職場環境の安全安心に努めてまいりました。
営業面におきましては、『サービスアパートメント』をタワー館の全客室に拡張したほか、高まるテイクアウト需要に対応すべくホテルショップ『ガルガンチュワ』を移設拡充いたしました。また、日本料理としては初の直営店となる『帝国ホテル 寅黒』の開店やフランス料理『ラ ブラスリー』のリニューアルオープン、さらに両店舗の料理とお酒が楽しめる『ホテルバル』という新たなスタイルも提案いたしました。このほか、大阪においても特別フロア及びスイートご利用の宿泊者専用ラウンジ『インペリアルフロア ラウンジ』の開設やホテルショップを拡充するなど、コロナ禍においても新規事業や各種施策を積極的に展開いたしました。
さらに、東京オリンピック・パラリンピック期間中における各国賓客や大会関係者の宿泊受け入れに際しても万全の態勢で臨み、国家的行事を支える役割を果たすことができました。
また、SDGs(持続可能な開発目標)への関心が高まるなか、2022年4月1日施行の「プラスチック資源循環促進法」への対応として、対象品目の客室アメニティ等を中心に2022年度におけるプラスチック使用量を約7割削減する目標を定め対策を順次進めました。さらに、従業員食堂自営化による人材の活用、育成や従業員満足度の向上、食材の有効活用による食品ロス削減など、SDGsの達成に貢献すべく取り組んでまいりました。
経費面におきましては、政府の各種支援策も活用しつつ、業務委託の自営化や社員の外部出向の拡大など、収益の確保と雇用の維持に最大限努めてまいりましたが、原材料費及び水道光熱費の高騰や建て替え計画に伴う既存建物の減価償却費負担の増加等を補うには至りませんでした。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は前期比29.8%増の28,617百万円となりましたが、営業損失は11,121百万円、経常損失は7,827百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は7,886百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用が財政状態及び経営成績に与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①ホテル事業
イ 帝国ホテル本社
宿泊につきましては、ホテル客室は国内会員顧客に向けた積極的な販売促進活動もあり、稼働率は前期比11.6ポイント増の26.5%、一室単価は前期並みの43,902円となりましたが、インバウンド需要、国内需要ともに依然として厳しい状況が続きました。一方、2021年3月より販売を開始したサービスアパートメントは、セカンドハウスとしての需要やレジャー等の幅広い目的での利用により稼働率は約7割と好調に推移しましたが、コロナ禍の影響は甚大で売上高は前期比63.2%増となったものの3,582百万円にとどまりました。
食堂につきましては、来客数は緊急事態宣言等が解除された10月から12月は回復しましたが、その他の期間は営業時間の短縮や酒類提供制限の要請等により伸び悩み、売上高は前期比42.6%増の3,419百万円となりました。
宴会につきましては、一般宴会は会議需要に一部回復の動きはありましたが、飲食を伴う形式が低調でした。婚礼は積極的な販売促進活動に努め件数、人数ともに増加しました。その結果、売上高は前期比で67.1%増となったものの5,428百万円にとどまりました。
外販につきましては、ホテルショップ「ガルガンチュワ」の移設拡充やそれに伴う商品構成の見直し、また、巣ごもり需要に対応すべくオンラインショップでの取扱商品を増やしたことから売上高は前期比14.2%増の2,871百万円となりました。
ロ 帝国ホテル大阪
宿泊につきましては、感染症の長期化により宿泊需要は回復せず、また「Go Toトラベル」が今期は実施されなかったことなどが影響し、稼働率は前期並みの16.2%、一室単価も6.4%減の23,376円となったことから、売上高は前期比5.1%減の525百万円となりました。
食堂につきましては、「スイーツブフェ」などの各種企画商品の販売により集客に努めましたが、緊急事態宣言等に伴う営業時間短縮の影響もあり、売上高は前期比1.4%増の707百万円となりました。
宴会につきましては、一般宴会は展示会や会議利用を中心に受注が増え、婚礼も少人数化が進みましたが件数は増加しました。しかしながら、イベントや会食の自粛傾向が続き本格的な回復には至らず、売上高は前期比で68.2%増となったものの1,938百万円にとどまりました。
以上のことなどから、ホテル事業の売上高は前期比38.4%増の25,359百万円となり、営業損失は10,432百万円となりました。
②不動産賃貸事業
テナントの退去により空室率が増加し、売上高は前期比12.8%減の3,268百万円となり、営業利益は前期比37.0%減の1,344百万円となりました。
財政状態の概要は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて6,309百万円減少し59,111百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べて1,793百万円増加し21,141百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末と比べて8,102百万円減少し37,970百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、25,215百万円となり、前期と比べ3,436百万円(12.0%)減少いたしました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,723百万円の支出(前年同期は8,321百万円の支出)となりました。税金等調整前当期純損失が減少していることなどから、使用した資金は、前期と比べ6,598百万円減少いたしました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,430百万円の支出(前年同期は定期預金の払戻による収入などにより217百万円の収入)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、282百万円の支出(前年同期は474百万円の支出)となりました。配当金の支払いによる支出が前期に比べて減少したことなどにより、使用した資金は、前期と比べ192百万円減少いたしました。
(生産、受注及び販売の実績)
(1) セグメント売上高
(注) 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
(2) 主要な事業所の収容能力及び収容実績
① 帝国ホテル本社
(注) 1 客室の収容能力は客室数により算出しております。
2 食堂及び宴会の収容能力は着席数により算出しております(宴会についてはディナー形式の着席数としております)。
3 食堂、宴会、委託食堂は、緊急事態宣言等に応じた休業ならびに営業時間短縮など感染拡大防止の為の席数削減等を行っており、収容実績はその影響を大きく受けております。
4 サービスアパートメントは2021年3月15日より入居を開始した為、前連結会計年度の稼働日数は17日間となっております。
当連結会計年度及び前連結会計年度の宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合は次のとおりであります。
② 帝国ホテル大阪
(注) 1 客室の収容能力は客室数により算出しております。
2 食堂及び宴会の収容能力は着席数により算出しております(宴会についてはディナー形式の着席数としております)。
3 食堂、宴会、委託食堂は、緊急事態宣言等に応じた休業ならびに営業時間短縮など感染拡大防止の為の席数削減等を行っており、収容実績はその影響を大きく受けております。
当連結会計年度及び前連結会計年度の宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合は次のとおりであります。
(経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。
(1) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産の合計は59,111百万円(前連結会計年度末65,420百万円)となり、6,309百万円減少いたしました。うち流動資産は31,201百万円(同36,304百万円)と、5,103百万円減少いたしました。これは現金及び預金が減少したことなどによるものであります。固定資産は27,910百万円(同29,116百万円)と、1,206百万円減少いたしました。これは有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の合計は21,141百万円(同19,347百万円)となり、1,793百万円増加いたしました。うち流動負債は、6,813百万円(同4,706百万円)と、2,107百万円増加いたしました。これは未払費用の増加などによるものであります。固定負債は14,327百万円(同14,641百万円)と、313百万円減少いたしました。これは長期預り金の減少などによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の合計は37,970百万円(同46,073百万円)と、8,102百万円減少いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純損失の計上などによるものであります。この結果、自己資本比率は64.2%となりました。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は28,617百万円(前年同期比29.8%増)、材料費・販売費及び一般管理費の合計額は39,739百万円(同17.7%増)、営業損失は11,121百万円、経常損失は7,827百万円となり、親会社株主に帰属する当期純損失は7,886百万円となりました。
売上高の主な増加要因は、2021年3月より入居を開始したサービスアパートメントが好調に推移したことや、東京オリンピック・パラリンピック期間中において各国賓客や大会関係者の宿泊受け入れがあったこと、また、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の要請を受けた食堂の休業や営業時間短縮が、前連結会計年度と比較して少なくなったことなどであります。さらに宴会においては、国内個人顧客の需要が回復に向かい、婚礼の件数、人数が増加いたしました。一方で、業務全般の効率化による諸経費の削減に努めたものの、人件費や賃借料、減価償却費などの固定費の負担は大きく、雇用調整助成金や新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金などの各種経済対策も最大限利用しましたが、依然として営業損失を補うには至らず経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。
(3) キャッシュ・フローの分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は、前年同期と比べ6,598百万円減少し、1,723百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失7,874百万円、減価償却費2,970百万円の計上などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、1,430百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,408百万円、差入保証金の差入による支出1,000百万円、投資有価証券の償還による収入1,350百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、282百万円となりました。これは主に、配当金の支払いによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は25,215百万円となり、前連結会計年度末より3,436百万円減少いたしました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、材料費、販売費及び一般管理費などの運転資金及び設備投資資金であり、全て自己資金を充当しております。なお、資金調達につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(金融商品関係)1.金融商品の状況に関する事項 (1)金融商品に対する取組方針」に記載のとおり、必要に応じて金融機関からの借入をする方針であります。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益に一部回復の動きがみられたものの、前期に引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により個人消費が低迷したことに加え、ウクライナ危機による不安定な国際情勢など依然として厳しい状況となりました。
特にホテル・観光業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は極めて深刻であり、長期間に亘るインバウンド需要の消失や都道府県を越える移動の自粛要請、会食や酒類提供の制限など未曽有の状況が継続いたしました。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、行政の方針に則った感染防止策を徹底したほか、従業員及びその家族並びにテナントスタッフを対象に計3回のワクチンの職域接種に取り組むなど、顧客と職場環境の安全安心に努めてまいりました。
営業面におきましては、『サービスアパートメント』をタワー館の全客室に拡張したほか、高まるテイクアウト需要に対応すべくホテルショップ『ガルガンチュワ』を移設拡充いたしました。また、日本料理としては初の直営店となる『帝国ホテル 寅黒』の開店やフランス料理『ラ ブラスリー』のリニューアルオープン、さらに両店舗の料理とお酒が楽しめる『ホテルバル』という新たなスタイルも提案いたしました。このほか、大阪においても特別フロア及びスイートご利用の宿泊者専用ラウンジ『インペリアルフロア ラウンジ』の開設やホテルショップを拡充するなど、コロナ禍においても新規事業や各種施策を積極的に展開いたしました。
さらに、東京オリンピック・パラリンピック期間中における各国賓客や大会関係者の宿泊受け入れに際しても万全の態勢で臨み、国家的行事を支える役割を果たすことができました。
また、SDGs(持続可能な開発目標)への関心が高まるなか、2022年4月1日施行の「プラスチック資源循環促進法」への対応として、対象品目の客室アメニティ等を中心に2022年度におけるプラスチック使用量を約7割削減する目標を定め対策を順次進めました。さらに、従業員食堂自営化による人材の活用、育成や従業員満足度の向上、食材の有効活用による食品ロス削減など、SDGsの達成に貢献すべく取り組んでまいりました。
経費面におきましては、政府の各種支援策も活用しつつ、業務委託の自営化や社員の外部出向の拡大など、収益の確保と雇用の維持に最大限努めてまいりましたが、原材料費及び水道光熱費の高騰や建て替え計画に伴う既存建物の減価償却費負担の増加等を補うには至りませんでした。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は前期比29.8%増の28,617百万円となりましたが、営業損失は11,121百万円、経常損失は7,827百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は7,886百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用が財政状態及び経営成績に与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①ホテル事業
イ 帝国ホテル本社
宿泊につきましては、ホテル客室は国内会員顧客に向けた積極的な販売促進活動もあり、稼働率は前期比11.6ポイント増の26.5%、一室単価は前期並みの43,902円となりましたが、インバウンド需要、国内需要ともに依然として厳しい状況が続きました。一方、2021年3月より販売を開始したサービスアパートメントは、セカンドハウスとしての需要やレジャー等の幅広い目的での利用により稼働率は約7割と好調に推移しましたが、コロナ禍の影響は甚大で売上高は前期比63.2%増となったものの3,582百万円にとどまりました。
食堂につきましては、来客数は緊急事態宣言等が解除された10月から12月は回復しましたが、その他の期間は営業時間の短縮や酒類提供制限の要請等により伸び悩み、売上高は前期比42.6%増の3,419百万円となりました。
宴会につきましては、一般宴会は会議需要に一部回復の動きはありましたが、飲食を伴う形式が低調でした。婚礼は積極的な販売促進活動に努め件数、人数ともに増加しました。その結果、売上高は前期比で67.1%増となったものの5,428百万円にとどまりました。
外販につきましては、ホテルショップ「ガルガンチュワ」の移設拡充やそれに伴う商品構成の見直し、また、巣ごもり需要に対応すべくオンラインショップでの取扱商品を増やしたことから売上高は前期比14.2%増の2,871百万円となりました。
ロ 帝国ホテル大阪
宿泊につきましては、感染症の長期化により宿泊需要は回復せず、また「Go Toトラベル」が今期は実施されなかったことなどが影響し、稼働率は前期並みの16.2%、一室単価も6.4%減の23,376円となったことから、売上高は前期比5.1%減の525百万円となりました。
食堂につきましては、「スイーツブフェ」などの各種企画商品の販売により集客に努めましたが、緊急事態宣言等に伴う営業時間短縮の影響もあり、売上高は前期比1.4%増の707百万円となりました。
宴会につきましては、一般宴会は展示会や会議利用を中心に受注が増え、婚礼も少人数化が進みましたが件数は増加しました。しかしながら、イベントや会食の自粛傾向が続き本格的な回復には至らず、売上高は前期比で68.2%増となったものの1,938百万円にとどまりました。
以上のことなどから、ホテル事業の売上高は前期比38.4%増の25,359百万円となり、営業損失は10,432百万円となりました。
②不動産賃貸事業
テナントの退去により空室率が増加し、売上高は前期比12.8%減の3,268百万円となり、営業利益は前期比37.0%減の1,344百万円となりました。
財政状態の概要は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて6,309百万円減少し59,111百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べて1,793百万円増加し21,141百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末と比べて8,102百万円減少し37,970百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、25,215百万円となり、前期と比べ3,436百万円(12.0%)減少いたしました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,723百万円の支出(前年同期は8,321百万円の支出)となりました。税金等調整前当期純損失が減少していることなどから、使用した資金は、前期と比べ6,598百万円減少いたしました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,430百万円の支出(前年同期は定期預金の払戻による収入などにより217百万円の収入)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、282百万円の支出(前年同期は474百万円の支出)となりました。配当金の支払いによる支出が前期に比べて減少したことなどにより、使用した資金は、前期と比べ192百万円減少いたしました。
(生産、受注及び販売の実績)
(1) セグメント売上高
セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
金額(百万円) | 金額(百万円) | |
ホテル事業 | 18,323 | 25,359 |
帝国ホテル本社 | 13,799 | 19,651 |
帝国ホテル大阪 | 3,586 | 4,352 |
その他 | 937 | 1,355 |
不動産賃貸事業 | 3,727 | 3,258 |
合計 | 22,051 | 28,617 |
(注) 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
(2) 主要な事業所の収容能力及び収容実績
① 帝国ホテル本社
項目 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | ||||||
収容能力 | 収容実績 | 利用率 | 一日平均 | 収容能力 | 収容実績 | 利用率 | 一日平均 | |
客室 | ||||||||
ホテル | 338,132室 | 48,933室 | 14.5% | 134室 | 246,912室 | 65,344室 | 26.5% | 179室 |
サービス アパートメント | 1,683室 | 1,234室 | 73.3% | 72室 | 90,053室 | 61,477室 | 68.3% | 168室 |
食堂 | 431,795名 | 464,590名 | 1.1回転 | 1,273名 | 435,054名 | 589,644名 | 1.4回転 | 1,615名 |
宴会 | 1,387,000名 | 75,964名 | 0.1回転 | 208名 | 1,387,000名 | 130,473名 | 0.1回転 | 357名 |
委託食堂 | 198,560名 | 84,666名 | 0.4回転 | 232名 | 174,470名 | 102,442名 | 0.6回転 | 281名 |
(注) 1 客室の収容能力は客室数により算出しております。
2 食堂及び宴会の収容能力は着席数により算出しております(宴会についてはディナー形式の着席数としております)。
3 食堂、宴会、委託食堂は、緊急事態宣言等に応じた休業ならびに営業時間短縮など感染拡大防止の為の席数削減等を行っており、収容実績はその影響を大きく受けております。
4 サービスアパートメントは2021年3月15日より入居を開始した為、前連結会計年度の稼働日数は17日間となっております。
当連結会計年度及び前連結会計年度の宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合は次のとおりであります。
項目 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 比率(%) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 比率(%) | ||
利用客数(名) | 宿泊 | 計 | 利用客数(名) | 宿泊 | 計 | |
宿泊客 | ||||||
外国人客 | 1,935 | 2.2 | 7,523 | 3.7 | ||
邦人客 | 84,847 | 97.8 | 196,189 | 96.3 | ||
小計 | 86,782 | 100.0 | 13.8 | 203,712 | 100.0 | 22.1 |
食事客 | 464,590 | 74.1 | 589,644 | 63.8 | ||
宴会客 | 75,964 | 12.1 | 130,473 | 14.1 | ||
合計 | 627,336 | ― | 100.0 | 923,829 | ― | 100.0 |
② 帝国ホテル大阪
項目 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | ||||||
収容能力 | 収容実績 | 利用率 | 一日平均 | 収容能力 | 収容実績 | 利用率 | 一日平均 | |
客室 | 139,065室 | 22,165室 | 15.9% | 61室 | 138,519室 | 22,482室 | 16.2% | 62室 |
食堂 | 208,415名 | 120,299名 | 0.6回転 | 330名 | 190,165名 | 123,605名 | 0.6回転 | 339名 |
宴会 | 963,600名 | 34,985名 | 0.0回転 | 96名 | 963,600名 | 54,414名 | 0.1回転 | 149名 |
委託食堂 | 38,325名 | 21,921名 | 0.6回転 | 60名 | 38,325名 | 23,932名 | 0.6回転 | 66名 |
(注) 1 客室の収容能力は客室数により算出しております。
2 食堂及び宴会の収容能力は着席数により算出しております(宴会についてはディナー形式の着席数としております)。
3 食堂、宴会、委託食堂は、緊急事態宣言等に応じた休業ならびに営業時間短縮など感染拡大防止の為の席数削減等を行っており、収容実績はその影響を大きく受けております。
当連結会計年度及び前連結会計年度の宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合は次のとおりであります。
項目 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 比率(%) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 比率(%) | ||
利用客数(名) | 宿泊 | 計 | 利用客数(名) | 宿泊 | 計 | |
宿泊客 | ||||||
外国人客 | 29 | 0.1 | 311 | 0.9 | ||
邦人客 | 33,633 | 99.9 | 33,772 | 99.1 | ||
小計 | 33,662 | 100.0 | 17.8 | 34,083 | 100.0 | 16.1 |
食事客 | 120,299 | 63.7 | 123,605 | 58.3 | ||
宴会客 | 34,985 | 18.5 | 54,414 | 25.7 | ||
合計 | 188,946 | ― | 100.0 | 212,102 | ― | 100.0 |
(経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。
(1) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産の合計は59,111百万円(前連結会計年度末65,420百万円)となり、6,309百万円減少いたしました。うち流動資産は31,201百万円(同36,304百万円)と、5,103百万円減少いたしました。これは現金及び預金が減少したことなどによるものであります。固定資産は27,910百万円(同29,116百万円)と、1,206百万円減少いたしました。これは有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の合計は21,141百万円(同19,347百万円)となり、1,793百万円増加いたしました。うち流動負債は、6,813百万円(同4,706百万円)と、2,107百万円増加いたしました。これは未払費用の増加などによるものであります。固定負債は14,327百万円(同14,641百万円)と、313百万円減少いたしました。これは長期預り金の減少などによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の合計は37,970百万円(同46,073百万円)と、8,102百万円減少いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純損失の計上などによるものであります。この結果、自己資本比率は64.2%となりました。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は28,617百万円(前年同期比29.8%増)、材料費・販売費及び一般管理費の合計額は39,739百万円(同17.7%増)、営業損失は11,121百万円、経常損失は7,827百万円となり、親会社株主に帰属する当期純損失は7,886百万円となりました。
売上高の主な増加要因は、2021年3月より入居を開始したサービスアパートメントが好調に推移したことや、東京オリンピック・パラリンピック期間中において各国賓客や大会関係者の宿泊受け入れがあったこと、また、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の要請を受けた食堂の休業や営業時間短縮が、前連結会計年度と比較して少なくなったことなどであります。さらに宴会においては、国内個人顧客の需要が回復に向かい、婚礼の件数、人数が増加いたしました。一方で、業務全般の効率化による諸経費の削減に努めたものの、人件費や賃借料、減価償却費などの固定費の負担は大きく、雇用調整助成金や新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金などの各種経済対策も最大限利用しましたが、依然として営業損失を補うには至らず経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。
(3) キャッシュ・フローの分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は、前年同期と比べ6,598百万円減少し、1,723百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失7,874百万円、減価償却費2,970百万円の計上などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、1,430百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,408百万円、差入保証金の差入による支出1,000百万円、投資有価証券の償還による収入1,350百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、282百万円となりました。これは主に、配当金の支払いによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は25,215百万円となり、前連結会計年度末より3,436百万円減少いたしました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、材料費、販売費及び一般管理費などの運転資金及び設備投資資金であり、全て自己資金を充当しております。なお、資金調達につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(金融商品関係)1.金融商品の状況に関する事項 (1)金融商品に対する取組方針」に記載のとおり、必要に応じて金融機関からの借入をする方針であります。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。