有価証券報告書-第179期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(経営成績等の状況の概要)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、国際間の貿易摩擦問題により企業の生産活動が鈍化し、消費税率の引き上げに伴う消費マインドの低下や相次ぐ自然災害などにより景気の停滞感が見られましたが、特に第4四半期以降は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により経済環境が激変し、これまでに経験がない危機的な状況に直面することになりました。
ホテル・観光業界も直接その影響を受けることとなり、渡航制限による訪日外国人客数の激減や政府のイベント自粛要請に伴う宴会利用の取り消し等、営業活動の大幅な縮小を余儀なくされました。
当社グループにおきましては、昨年開催されたG20首脳会議、即位の礼やラグビーワールドカップにおいて万全な態勢で臨み、グループの総力を挙げ高品質なサービスの提供に努めた結果、大きな成果を挙げその社会的責務を全うすることができました。また、11月からは本年の開業130周年に向け、「歴史にふさわしく 未来にふさわしく(More Imperial than ever)」をスローガンに掲げ、周年を記念した各種商品の販売やイベントを開催するなど、集客増とブランド力のさらなる向上に邁進してまいりました。
しかしながら第4四半期に入り、特に2月以降は感染症拡大による甚大な影響を受け、3月の客室販売数は前年比8割減少し、ほとんどの宴会が取り消しとなるなど、大幅な売上げの減少となりました。当社グループといたしましては政府の方針に則り、ホテル主催イベントの自粛、レストランにおける店舗休業や営業時間短縮、ブフェ形式のサービス方法の見直しなど感染症拡大の防止に全面的に協力するとともに、全従業員に対してはマスクの着用や手洗い消毒の徹底に加え、罹患リスクを避けるべく営業縮小に併せた出勤体制を執るなど、顧客および従業員の安全と安心の確保に全力を注いでまいりました。
以上の結果、当期における当社グループの売上高は、前期比6.6%減の54,558百万円、営業利益は、前期比37.3%減の3,160百万円、経常利益は、前期比34.2%減の3,495百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比34.8%減の2,404百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①ホテル事業
イ 帝国ホテル本社
宿泊は、即位の礼やラグビーワールドカップに伴う各国賓客の受け入れや販売政策等により一室単価は10.5%増の39,823円と過去最高となりましたが、特に2月以降は国内外ともに需要が急激に低下し、稼働率は前期比11.2ポイント減の70.9%となり、売上高は前期比4.3%減の9,624百万円となりました。
食堂は、新たに就任した東京料理長による趣向を凝らした各種企画商品が好調でしたが第4四半期の営業時間の短縮や外出自粛等の影響により来客数が激減したことから、売上高は前期比4.9%減の6,456百万円となりました。
宴会は、一般宴会は、総じて大型の法人宴会の受注が低調だったことに加え、2月以降の政府のイベント自粛要請に伴い取り消し等が相次いだことから大幅な売上減となりました。婚礼も単価は増加したものの、競合施設の改装等による販売競争の激化から、件数、人数ともに減少し、売上減となりました。その結果、売上高は前期比12.0%減の12,202百万円となりました。
ロ 帝国ホテル大阪
宿泊は、G20首脳会議参加国の受け入れがあり個人団体ともに価格政策が奏功し、一室単価は6.2%増の20,207円となりましたが、2月以降は訪日外国人客数が減少し、稼働率は前期比10.2ポイント減の73.5%となり、売上高は前期比6.5%減の2,070百万円となりました。
食堂は、「スイーツブフェ」等の企画商品が好調でしたが、一部店舗の営業を縮小したことから、売上高は前期比3.5%減の1,516百万円となりました。
宴会は、一般宴会は、大型宴会が伸び悩み、また、第4四半期後半に入り自粛要請による取り消しや延期が相次ぎ売上減となりました。婚礼は、各種販売促進活動による集客増に努めたものの、婚礼市場が縮小するなか、件数、人数、単価ともに減少し、売上減となりました。その結果、売上高は11.6%減の4,655百万円となりました。
以上のことなどから、ホテル事業の売上高は前期比7.3%減の50,649百万円となり、営業利益は前期比35.3%減の3,561百万円となりました。
②不動産賃貸事業
新規テナントの入居が好調であったことなどから、売上高は前期比3.5%増の3,929百万円となり、営業利益は前期比7.4%増の2,120百万円となりました。
財政状態の概要は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,494百万円減少し79,572百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べて2,785百万円減少し18,945百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末と比べて1,291百万円増加し60,627百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、37,231百万円となり、前期と比べ4,462百万円(13.6%)増加いたしました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や未払費用などが前期に比べて減少したことなどにより、前期と比べ1,325百万円(21.8%)減少し、4,748百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得が前期に比べて減少したことなどにより、前期と比べ1,568百万円増加し、723百万円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いなどにより、1,008百万円の支出となりました。
(生産、受注及び販売の実績)
(1) セグメント売上高
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
(2) 主要な事業所の収容能力及び収容実績
① 帝国ホテル本社
(注) 1 客室の収容能力は客室数により算出しております。
2 食堂及び宴会の収容能力は着席数により算出しております(宴会についてはディナー形式の着席数として
おります)。
当連結会計年度及び前連結会計年度の宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合は次のとおりであります。
② 帝国ホテル大阪
(注) 1 客室の収容能力は客室数により算出しております。
2 食堂及び宴会の収容能力は着席数により算出しております(宴会についてはディナー形式の着席数として
おります)。
当連結会計年度及び前連結会計年度の宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合は次のとおりであります。
(経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。
(1) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産の合計は79,572百万円(前連結会計年度末81,067百万円)となり、1,494百万円減少いたしました。うち流動資産は43,926百万円(同42,788百万円)と、1,138百万円増加いたしました。これは現金及び預金が増加したことなどによるものであります。固定資産は35,645百万円(同38,278百万円)と、2,632百万円減少いたしました。これは有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の合計は18,945百万円(同21,731百万円)となり、2,785百万円減少いたしました。うち流動負債は、6,429百万円(同9,029百万円)と、2,600百万円減少いたしました。これは未払費用の減少などによるものであります。固定負債は12,516百万円(同12,701百万円)と、185百万円減少いたしました。これは退職給付に係る負債の減少などによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の合計は60,627百万円(同59,335百万円)と、1,291百万円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによるものであります。この結果、自己資本比率は76.2%となりました。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は54,558百万円(前年同期比6.6%減)、材料費・販売費及び一般管理費の合計額は51,398百万円(同3.7%減)、営業利益は3,160百万円(同37.3%減)、経常利益は3,495百万円(同34.2%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,404百万円(同34.8%減)となりました。
売上高の主な減少要因は、宿泊、食堂、宴会が2月以降の感染症拡大による影響を受けたことなどであります。販売費及び一般管理費の主な減少要因は、売上連動に加えて、業務全般の効率化による諸経費の削減に努めたことなどであります。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の減少は、上記要因によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前年同期と比べ1,325百万円(21.8%)減少し、4,748百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,492百万円、減価償却費2,658百万円などの計上、法人税等の支払額1,600百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は、723百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入2,000百万円、有形固定資産の取得による支出1,344百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、1,008百万円となりました。これは主に、配当金の支払いなどによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は37,231百万円となり、前連結会計年度末より4,462百万円増加いたしました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、材料費、販売費及び一般管理費などの運転資金及び設備投資資金であり、全て自己資金を充当しております。なお、資金調達につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(金融商品関係)1.金融商品の状況に関する事項 (1)金融商品に対する取組方針」に記載の通り、必要に応じて金融機関からの借入をする方針であります。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(追加情報)及び(退職給付関係)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 退職給付関係
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、退職給付の支払額、利息費用、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
② 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴う、繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、国際間の貿易摩擦問題により企業の生産活動が鈍化し、消費税率の引き上げに伴う消費マインドの低下や相次ぐ自然災害などにより景気の停滞感が見られましたが、特に第4四半期以降は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により経済環境が激変し、これまでに経験がない危機的な状況に直面することになりました。
ホテル・観光業界も直接その影響を受けることとなり、渡航制限による訪日外国人客数の激減や政府のイベント自粛要請に伴う宴会利用の取り消し等、営業活動の大幅な縮小を余儀なくされました。
当社グループにおきましては、昨年開催されたG20首脳会議、即位の礼やラグビーワールドカップにおいて万全な態勢で臨み、グループの総力を挙げ高品質なサービスの提供に努めた結果、大きな成果を挙げその社会的責務を全うすることができました。また、11月からは本年の開業130周年に向け、「歴史にふさわしく 未来にふさわしく(More Imperial than ever)」をスローガンに掲げ、周年を記念した各種商品の販売やイベントを開催するなど、集客増とブランド力のさらなる向上に邁進してまいりました。
しかしながら第4四半期に入り、特に2月以降は感染症拡大による甚大な影響を受け、3月の客室販売数は前年比8割減少し、ほとんどの宴会が取り消しとなるなど、大幅な売上げの減少となりました。当社グループといたしましては政府の方針に則り、ホテル主催イベントの自粛、レストランにおける店舗休業や営業時間短縮、ブフェ形式のサービス方法の見直しなど感染症拡大の防止に全面的に協力するとともに、全従業員に対してはマスクの着用や手洗い消毒の徹底に加え、罹患リスクを避けるべく営業縮小に併せた出勤体制を執るなど、顧客および従業員の安全と安心の確保に全力を注いでまいりました。
以上の結果、当期における当社グループの売上高は、前期比6.6%減の54,558百万円、営業利益は、前期比37.3%減の3,160百万円、経常利益は、前期比34.2%減の3,495百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比34.8%減の2,404百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①ホテル事業
イ 帝国ホテル本社
宿泊は、即位の礼やラグビーワールドカップに伴う各国賓客の受け入れや販売政策等により一室単価は10.5%増の39,823円と過去最高となりましたが、特に2月以降は国内外ともに需要が急激に低下し、稼働率は前期比11.2ポイント減の70.9%となり、売上高は前期比4.3%減の9,624百万円となりました。
食堂は、新たに就任した東京料理長による趣向を凝らした各種企画商品が好調でしたが第4四半期の営業時間の短縮や外出自粛等の影響により来客数が激減したことから、売上高は前期比4.9%減の6,456百万円となりました。
宴会は、一般宴会は、総じて大型の法人宴会の受注が低調だったことに加え、2月以降の政府のイベント自粛要請に伴い取り消し等が相次いだことから大幅な売上減となりました。婚礼も単価は増加したものの、競合施設の改装等による販売競争の激化から、件数、人数ともに減少し、売上減となりました。その結果、売上高は前期比12.0%減の12,202百万円となりました。
ロ 帝国ホテル大阪
宿泊は、G20首脳会議参加国の受け入れがあり個人団体ともに価格政策が奏功し、一室単価は6.2%増の20,207円となりましたが、2月以降は訪日外国人客数が減少し、稼働率は前期比10.2ポイント減の73.5%となり、売上高は前期比6.5%減の2,070百万円となりました。
食堂は、「スイーツブフェ」等の企画商品が好調でしたが、一部店舗の営業を縮小したことから、売上高は前期比3.5%減の1,516百万円となりました。
宴会は、一般宴会は、大型宴会が伸び悩み、また、第4四半期後半に入り自粛要請による取り消しや延期が相次ぎ売上減となりました。婚礼は、各種販売促進活動による集客増に努めたものの、婚礼市場が縮小するなか、件数、人数、単価ともに減少し、売上減となりました。その結果、売上高は11.6%減の4,655百万円となりました。
以上のことなどから、ホテル事業の売上高は前期比7.3%減の50,649百万円となり、営業利益は前期比35.3%減の3,561百万円となりました。
②不動産賃貸事業
新規テナントの入居が好調であったことなどから、売上高は前期比3.5%増の3,929百万円となり、営業利益は前期比7.4%増の2,120百万円となりました。
財政状態の概要は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,494百万円減少し79,572百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べて2,785百万円減少し18,945百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末と比べて1,291百万円増加し60,627百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、37,231百万円となり、前期と比べ4,462百万円(13.6%)増加いたしました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や未払費用などが前期に比べて減少したことなどにより、前期と比べ1,325百万円(21.8%)減少し、4,748百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得が前期に比べて減少したことなどにより、前期と比べ1,568百万円増加し、723百万円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いなどにより、1,008百万円の支出となりました。
(生産、受注及び販売の実績)
(1) セグメント売上高
セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
金額(百万円) | 金額(百万円) | |
ホテル事業 | 54,650 | 50,649 |
帝国ホテル本社 | 41,813 | 38,710 |
帝国ホテル大阪 | 11,045 | 10,110 |
その他 | 1,791 | 1,828 |
不動産賃貸事業 | 3,775 | 3,909 |
合計 | 58,426 | 54,558 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
(2) 主要な事業所の収容能力及び収容実績
① 帝国ホテル本社
項目 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||||
収容能力 | 収容実績 | 利用率 | 一日平均 | 収容能力 | 収容実績 | 利用率 | 一日平均 | |
客室 | 339,815室 | 279,045室 | 82.1% | 765室 | 340,746室 | 241,691室 | 70.9% | 660室 |
食堂 | 431,795名 | 1,444,514名 | 3.3回転 | 3,958名 | 432,978名 | 1,306,453名 | 3.0回転 | 3,570名 |
宴会 | 1,387,000名 | 683,749名 | 0.5回転 | 1,873名 | 1,390,800名 | 588,126名 | 0.4回転 | 1,607名 |
委託食堂 | 198,925名 | 221,693名 | 1.1回転 | 607名 | 199,104名 | 191,166名 | 1.0回転 | 522名 |
(注) 1 客室の収容能力は客室数により算出しております。
2 食堂及び宴会の収容能力は着席数により算出しております(宴会についてはディナー形式の着席数として
おります)。
当連結会計年度及び前連結会計年度の宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合は次のとおりであります。
項目 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 比率(%) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比率(%) | ||
利用客数(名) | 宿泊 | 計 | 利用客数(名) | 宿泊 | 計 | |
宿泊客 | ||||||
外国人客 | 202,146 | 47.0 | 182,809 | 48.7 | ||
邦人客 | 227,629 | 53.0 | 192,365 | 51.3 | ||
小計 | 429,775 | 100.0 | 16.8 | 375,174 | 100.0 | 16.5 |
食事客 | 1,444,514 | 56.5 | 1,306,453 | 57.6 | ||
宴会客 | 683,749 | 26.7 | 588,126 | 25.9 | ||
合計 | 2,558,038 | ― | 100.0 | 2,269,753 | ― | 100.0 |
② 帝国ホテル大阪
項目 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||||
収容能力 | 収容実績 | 利用率 | 一日平均 | 収容能力 | 収容実績 | 利用率 | 一日平均 | |
客室 | 139,065室 | 116,414室 | 83.7% | 319室 | 139,446室 | 102,479室 | 73.5% | 280室 |
食堂 | 213,160名 | 342,208名 | 1.6回転 | 938名 | 208,986名 | 318,668名 | 1.5回転 | 871名 |
宴会 | 963,600名 | 347,993名 | 0.4回転 | 953名 | 966,240名 | 310,637名 | 0.3回転 | 849名 |
委託食堂 | 38,325名 | 48,413名 | 1.3回転 | 133名 | 38,430名 | 44,543名 | 1.2回転 | 122名 |
(注) 1 客室の収容能力は客室数により算出しております。
2 食堂及び宴会の収容能力は着席数により算出しております(宴会についてはディナー形式の着席数として
おります)。
当連結会計年度及び前連結会計年度の宿泊客、食事客及び宴会客の利用割合は次のとおりであります。
項目 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 比率(%) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比率(%) | ||
利用客数(名) | 宿泊 | 計 | 利用客数(名) | 宿泊 | 計 | |
宿泊客 | ||||||
外国人客 | 85,061 | 47.4 | 76,062 | 49.1 | ||
邦人客 | 94,558 | 52.6 | 78,853 | 50.9 | ||
小計 | 179,619 | 100.0 | 20.7 | 154,915 | 100.0 | 19.8 |
食事客 | 342,208 | 39.3 | 318,668 | 40.6 | ||
宴会客 | 347,993 | 40.0 | 310,637 | 39.6 | ||
合計 | 869,820 | ― | 100.0 | 784,220 | ― | 100.0 |
(経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。
(1) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産の合計は79,572百万円(前連結会計年度末81,067百万円)となり、1,494百万円減少いたしました。うち流動資産は43,926百万円(同42,788百万円)と、1,138百万円増加いたしました。これは現金及び預金が増加したことなどによるものであります。固定資産は35,645百万円(同38,278百万円)と、2,632百万円減少いたしました。これは有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の合計は18,945百万円(同21,731百万円)となり、2,785百万円減少いたしました。うち流動負債は、6,429百万円(同9,029百万円)と、2,600百万円減少いたしました。これは未払費用の減少などによるものであります。固定負債は12,516百万円(同12,701百万円)と、185百万円減少いたしました。これは退職給付に係る負債の減少などによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の合計は60,627百万円(同59,335百万円)と、1,291百万円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによるものであります。この結果、自己資本比率は76.2%となりました。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は54,558百万円(前年同期比6.6%減)、材料費・販売費及び一般管理費の合計額は51,398百万円(同3.7%減)、営業利益は3,160百万円(同37.3%減)、経常利益は3,495百万円(同34.2%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,404百万円(同34.8%減)となりました。
売上高の主な減少要因は、宿泊、食堂、宴会が2月以降の感染症拡大による影響を受けたことなどであります。販売費及び一般管理費の主な減少要因は、売上連動に加えて、業務全般の効率化による諸経費の削減に努めたことなどであります。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の減少は、上記要因によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前年同期と比べ1,325百万円(21.8%)減少し、4,748百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,492百万円、減価償却費2,658百万円などの計上、法人税等の支払額1,600百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は、723百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入2,000百万円、有形固定資産の取得による支出1,344百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、1,008百万円となりました。これは主に、配当金の支払いなどによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は37,231百万円となり、前連結会計年度末より4,462百万円増加いたしました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、材料費、販売費及び一般管理費などの運転資金及び設備投資資金であり、全て自己資金を充当しております。なお、資金調達につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(金融商品関係)1.金融商品の状況に関する事項 (1)金融商品に対する取組方針」に記載の通り、必要に応じて金融機関からの借入をする方針であります。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(追加情報)及び(退職給付関係)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 退職給付関係
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、退職給付の支払額、利息費用、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
② 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴う、繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。