有価証券報告書-第102期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/03/25 14:45
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果に支えられ、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられるなど、国内景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の通商政策による影響や、物価上昇の継続が消費行動に及ぼす影響、金融資本市場の変動等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の下、全国の地方競馬では入場者数が前年に比べ増加するとともに、インターネット投票の普及により勝馬投票券売上も増加基調を示しました。当社グループにおきましても、インターネット投票サービスSPAT4(南関東4競馬場在宅投票システム)を中心とした公営競技事業が堅調に推移したほか、各セグメントにおける新施設の稼働が収益基盤強化に寄与いたしました。
以上の結果、第102期連結会計年度の業績につきましては、売上高は41,758百万円(前期比3.3%増)、営業利益は15,414百万円(同10.7%増)、経常利益は15,448百万円(同11.0%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は10,461百万円(同7.8%増)となりました。
なお、財政状態につきましては、資産合計は125,785百万円(同2.8%増)、負債合計は30,882百万円(同1.2%減)、純資産合計は94,902百万円(同4.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[公営競技事業]
大井競馬におきましては、開催日数は98日となりました。
この間、当社では、前年から継続して馬場の排水機能強化を実施するとともに、公正かつ安全なレース開催に不可欠である特別高圧受変電所の更新工事に着手するなど、施設の機能強化に努めました。
SPAT4におきましては、全国の地方競馬を15,082レース発売いたしました。
この間、SPAT4では、公式アプリの新機能として「推し馬機能」のリリースをはじめ、ユーザーの操作性・利便性を意識したサービス強化を進めるとともに、新規会員獲得を目的とした「本日は!ウマ曜日!キャンペーン」などを実施いたしました。
さらに、YouTubeや全国の地方競馬場において、WEBとリアルの両面でイベントを積極的に実施したほか、SPAT4プレミアムポイントにおいても各種キャンペーンを継続的に展開し、既存会員の満足度向上に取り組みました。これら施策の効果もあり、12月29日に実施された「第71回東京大賞典競走」を含む年末開催では、地方競馬における1レース及び1開催の売上レコードが更新されました。また、大井競馬の年間売上につきましても2年ぶりにレコードが更新されるなど、堅調に推移いたしました。
このほか、8季目となる大井競馬場の冬季限定イルミネーションイベント「東京メガイルミ2025-2026」は、2025年11月1日から2026年1月11日までの53日間営業いたしました。近隣自治体や企業・団体との連携イベントをはじめ、ファミリー層をターゲットとしたステージショーなどを積極的に行った結果、前期比9.5%増の約20万人のお客様にご来場いただきました。
伊勢崎オートレースにおきましては、オートレースの本場開催が139日、他場の場外発売は延べ300日実施され、勝車投票券売上は引き続き好調に推移いたしました。
以上の結果、公営競技事業の売上高は29,694百万円(前期比3.6%増)、セグメント利益は12,180百万円(同9.4%増)となりました。
[遊園地事業]
東京サマーランドにおきましては、夏季期間に先立ち、ゴールデンウィーク限定で屋外プールエリアの一部を先行オープンし、親子で楽しめる各種イベントを開催するなど、集客強化に努めました。
また、2024年6月にオープンした新プール「MONSTER STREAM(モンスターストリーム)」をはじめとする園内施設の魅力度を効果的に発信するため、SNSやWEB媒体を活用した広報活動を強化いたしました。さらに、1dayパスや有料席の料金改定を行ったほか、人気コンテンツとのIPコラボ企画による新たな顧客層の獲得に向けた取り組みや、アウトドア用品ブランドの販促を兼ねた特別有料席の新設などにより、顧客単価は上昇し、売上面では一定の成果がみられました。
しかしながら、入場人員は前期を下回る結果となりました。酷暑を含む外部環境の変化等がお客様の来園行動に影響を及ぼしたと推測されます。
以上の結果、東京サマーランド及び各施設の入場人員は、前期比4.5%減となる92万人となり、遊園地事業の売上高は3,783百万円(前期比1.1%減)、セグメント利益は475百万円(同11.1%減)となりました。
[倉庫賃貸事業]
倉庫賃貸事業におきましては、勝島第2地区のマルチテナント型倉庫において新規テナントの誘致を進めるとともに、一棟貸し倉庫を含む既存契約の更新に際しては、市場動向や周辺賃料水準を踏まえ交渉を実施し賃料の増額に至るなど、収益の向上に取り組みました。
このほか、勝島地区倉庫においては屋上防水工事を実施し、施設の安全性・耐久性向上に取り組んだほか、平和島地区倉庫のトイレ改修工事等を実施するなど、引き続き施設の維持管理・顧客の快適性の向上に努めました。
以上の結果、倉庫賃貸事業の売上高は6,094百万円(前期比4.7%増)、セグメント利益は3,998百万円(同15.0%増)となりました。
[サービス事業]
サービス事業におきましては、オフィスビルやショッピングモールの賃貸事業、空調設備事業等において安定的な収益確保に努めました。
この間、ショッピングモール「ウィラ大井」のさらなる認知度向上施策として、地域と連携した季節ごとのイベントを積極的に開催し、多くのお客様にご来場いただきました。
また、2024年3月に竣工いたしました「ウィラ大井2号館」及び劇場「シアターH」につきましても順調に稼働し、当事業の収益基盤強化に貢献いたしました。
以上の結果、サービス事業の売上高は2,372百万円(前期比3.9%増)、セグメント利益は343百万円(同57.9%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、14,243百万円と前連結会計年度末に比べ1,623百万円(10.2%)の減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益15,110百万円、減価償却費6,484百万円などの増加要因に対し、法人税等の支払額4,460百万円などの減少要因により、19,901百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ3,800百万円(23.6%)の収入増加となりました。この主な要因は、当期において公営競技事業における在宅投票システム(SPAT4等)賃貸料収入が増加したことにより、税金等調整前当期純利益が増加したことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の純増減額3,050百万円、有価証券の純増減額3,000百万円、有形固定資産の取得による支出6,248百万円、無形固定資産の取得による支出582百万円などにより、12,821百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ4,188百万円(48.5%)の支出増加となりました。この主な要因は、当期において定期預金及び有価証券が増加したことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額3,138百万円、自己株式の取得による支出3,858百万円などにより、8,703百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ3,342百万円(62.3%)の支出増加となりました。この主な要因は、前期において長期借入れによる収入があったことによるものであります。
③ 営業収益の状況
当連結会計年度の売上高等をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分売上高セグメント利益
金額(千円)前期比金額(千円)前期比
公営競技事業29,694,1963.6%12,180,0139.4%
遊園地事業3,783,442△1.1%475,144△11.1%
倉庫賃貸事業6,094,2574.7%3,998,72715.0%
サービス事業2,372,1513.9%343,84857.9%
セグメント間取引の消去等△185,298△1,583,598
合計41,758,7493.3%15,414,13510.7%

(注) 主な相手先別の売上高に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
当連結会計年度
(自 2025年1月1日
至 2025年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
特別区競馬組合10,085,63724.910,552,58225.3

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計額は、125,785百万円と前連結会計年度末に比べ3,379百万円(2.8%)増加いたしました。
流動資産は27,162百万円と前連結会計年度末に比べ3,272百万円(13.7%)増加いたしました。これは、現金及び預金が1,426百万円、有価証券が3,000百万円増加したことが主な要因であります。
固定資産は98,622百万円と前連結会計年度末に比べ106百万円(0.1%)増加いたしました。有形固定資産については、大井競馬場特別高圧受変電設備更新工事(着手金)を建設仮勘定に計上したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,471百万円(1.7%)増加いたしました。無形固定資産については、SPAT4及びnankankeiba.comにおける機能追加等による計上がありましたが減価償却により、前連結会計年度に比べ1,399百万円(22.4%)減少いたしました。投資その他の資産については、繰延税金資産が減少したものの、投資有価証券の増加により前連結会計年度末に比べ34百万円(0.6%)増加いたしました。
当連結会計年度末における負債合計額は、30,882百万円と前連結会計年度末に比べ381百万円(1.2%)減少いたしました。
流動負債は20,915百万円と前連結会計年度末に比べ11,219百万円(115.7%)増加いたしました。これは、1年内償還予定の社債が10,000百万円、未払消費税等が1,745百万円増加したことが主な要因であります。
固定負債は9,966百万円と前連結会計年度末に比べ11,600百万円(53.8%)減少いたしました。これは、社債が流動負債への振り替えにより10,000百万円、長期借入金が1,700百万円減少したことが主な要因であります。
当連結会計年度末における純資産合計額は、94,902百万円と前連結会計年度末に比べ3,760百万円(4.1%)増加いたしました。これは、自己株式の増加3,849百万円、期末配当金及び中間配当金の支払により3,149百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益10,461百万円の計上により、利益剰余金が7,312百万円増加したことが主な要因であります。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は前連結会計年度末の74.4%から75.3%に上がり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の3,410.48円から3,639.47円に増加いたしました。
② 経営成績の分析
当連結会計年度の連結業績における売上高については、公営競技事業において、在宅投票システム(SPAT4)の売上が順調に推移していることに加えて、2024年4月に稼働を開始した習志野茜浜2号倉庫の通期稼働などにより増収となりました。この結果、売上高は41,758百万円と前連結会計年度に比べ1,314百万円(3.3%)増収となりました。
売上原価は、前期に発生した習志野茜浜2号倉庫に係る不動産取得税の剥落や、その他費用の減少などにより前期並みに推移し、24,081百万円と前連結会計年度に比べ274百万円(1.1%)減少となりました。また、販売費及び一般管理費は2,262百万円で前連結会計年度に比べ101百万円(4.7%)増加となりました。この結果、営業利益は15,414百万円と前連結会計年度に比べ1,487百万円(10.7%)の増益となりました。
営業外収益については、受取利息45百万円、受取配当金50百万円等を計上いたしました。また、営業外費用については、支払利息74百万円等を計上いたしました。この結果、経常利益は15,448百万円と前連結会計年度に比べ1,535百万円(11.0%)の増益となりました。
特別利益については、補助金収入64百万円、固定資産売却益26百万円、受取保険金25百万円等を計上いたしました。特別損失については、新潟場外発売所閉鎖に伴う減損損失467百万円等を計上いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は15,110百万円と前連結会計年度に比べ1,024百万円(7.3%)の増益となりました。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は4,621百万円と前連結会計年度に比べ284百万円(6.6%)増加いたしました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は10,461百万円と前連結会計年度に比べ755百万円(7.8%)の増益となりました。また、1株当たり当期純利益は前連結会計年度の359.94円から392.22円に増加いたしました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは運転資金及び設備投資資金であります。
当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入れ及び社債の発行により資金調達を行っております。
なお、設備投資の概要及び重要な設備の新設に関する計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2021年12月期2022年12月期2023年12月期2024年12月期2025年12月期
自己資本比率(%)66.264.474.974.475.3
時価ベースの自己資本比率(%)106.283.2105.099.0117.6
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.81.71.51.20.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)488.0307.9295.8334.4269.2

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利息を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2021年12月期から2025年12月期までの5年間を計画期間とする「第3次中期経営計画~Galloping into the future~」において、売上高400億円、営業利益150億円、親会社株主に帰属する当期純利益100億円、自己資本利益率(ROE)10%以上、投下資本利益率(ROIC)8.5%以上を最終年度の目標に掲げております。
2024年2月には「長期経営ビジョン2035-未来の想像、空間の想造、笑顔の創造-」を策定し、現行の中期経営計画と連動させることで、当社グループの持続的成長・発展をより確実なものとし、さらなる企業価値の向上につなげてまいります。
なお、第3次中期経営計画の最終年度である当連結会計年度の売上高は41,758百万円(前期比3.3%増)、営業利益15,414百万円(同10.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10,461百万円(同7.8%増)、自己資本利益率11.3%、投下資本利益率9.7%となり、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益において同計画で定める当連結会計年度の業績目標を上回る結果となりました。
なお、当社グループでは、新たに2026年12月期から2030年12月期までの5年間を計画期間とする「未来の空間創造プロジェクト the 1st Furlong ―東京都競馬株式会社 中期経営計画2030―」を策定・公表いたしました。本計画期間の目標・還元方針につきましては、以下のとおり設定しております。
項目対象目標・方針
①成長目標売上高2030年目標:480億円以上
(年平均 +3%程度)
営業利益2030年目標:190億円以上
(年平均 +5%程度)
②効率性ROE5年平均:10.0%以上
ROIC5年平均:9.0%以上
③財務規律ネットD/Eレシオ0.5倍以内
信用格付けA格維持
④還元方針配当性向35%(基準)
1株当たり配当金137円(目安)

⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
なお、繰延税金資産につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (税効果会計関係)」に記載しております。

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