有価証券報告書-第97期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/30 15:50
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなど景気は緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、経済活動が停滞するなど一転して厳しい状況となり、依然として収束の目処が立たないことから、先行きに対する不透明感は強まっております。
このような状況のもと、大井競馬をはじめとする地方競馬におきましては、インターネット投票による勝馬投票券売上が増加し、引き続き好調な成績を収めました。
この間、当社グループにつきましては、大井競馬及び伊勢崎オートレースの無観客開催、東京サマーランドにおける休園期間延長など、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けたものの、公営競技事業のSPAT4(南関東4競馬場在宅投票システム)の売上増加などにより、安定した収益を確保いたしました。
その結果、第97期連結会計年度の業績につきましては、売上高は28,789百万円(前期比15.9%増)、営業利益は11,172百万円(同40.0%増)、経常利益は11,280百万円(同40.8%増)となりましたが、遊園地事業の固定資産の減損損失を計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は5,175百万円(同0.5%減)となりました。
なお、財政状態につきましては、資産合計は98,349百万円(同4.7%増)、負債合計は27,815百万円(同3.2%増)、純資産合計は70,534百万円(同5.3%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[公営競技事業]
大井競馬は99日開催され、浦和競馬、船橋競馬、川崎競馬の大井場外発売は計28日、その他各地方競馬の広域大井場外発売が131レース実施されました。
SPAT4では、各地方競馬の発売が延べ1,298日、14,933レース実施されました。
大井競馬におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、2月27日以降、無観客での競馬が開催されておりましたが、感染防止対策を徹底したうえで、9月7日より入場者数を制限し、有観客での開催が再開されました。12月29日に行われた「東京大賞典」競走では1レースの勝馬投票券売上が60億円となり、2019年の売上レコードを更新いたしました。
この間、お客様の利便性とサービスの向上を図るため、南関東4競馬場公式ウェブサイト「nankankeiba.com」及びSPAT4プレミアムポイントサイトのリニューアルを実施し、競走馬・騎手データの充実やキャンペーンの達成状況を分かり易くするなど、競馬をより楽しんでいただける内容といたしました。
また、イルミネーションイベント「東京メガイルミ2020-2021」につきましては、感染防止対策を徹底するとともに、1日の入場者数を制限したうえで、10月24日よりオープンいたしました。
伊勢崎オートレースは新たな施策として行ったナイターレース「アフター6ナイター」を含め114日開催され、他場の場外発売は延べ205日実施されました。
この間、伊勢崎オートレース場におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、3月4日より無観客でのオートレースが開催され、その間は電話・インターネット投票のみの発売となりましたが、感染防止対策を徹底したうえで、6月29日より有観客での開催が再開されました。
以上の結果、公営競技事業の売上高は21,007百万円(前期比34.8%増)、セグメント利益は9,853百万円(同60.2%増)となりました。
[遊園地事業]
東京サマーランドにおきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、プール・遊園地エリアの営業開始を当初予定していた3月1日から7月3日に変更いたしました。
営業を行うにあたっては、政府の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を踏まえて作成された「遊園地・テーマパークにおける新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」に則り、感染防止対策を徹底するとともに、「来園日指定チケット(日付指定券)」を導入するなど来園者の人数制限を実施いたしました。
また、11月24日からの冬季休園期間においても、ドラマ制作会社やイベント会社への会場貸しを行うなど収益の確保に努めました。
アウトドア複合施設「Wonderful Nature Village(わんダフルネイチャーヴィレッジ)」やゴルフ練習場につきましても、一定期間営業を見合わせておりましたが、共用部分の消毒液による拭き上げなど感染防止対策を強化したうえで、4月18日より段階的に営業を再開し、6月1日より通常営業を開始いたしました。
以上の結果、営業日数の短縮や入場制限の影響などから東京サマーランドの入場人員は前期比47.5%減となる45万人となり、遊園地事業の売上高は1,350百万円(前期比49.6%減)、セグメント損失は982百万円(前期はセグメント損失384百万円)となりました。
[倉庫賃貸事業]
勝島地区既存倉庫1棟の建替え工事につきましては、解体工事が完了し、4月より免震構造を取り入れた新倉庫の建設を進めております。
このほか、勝島地区のマルチテナント型倉庫において、積載量50tの大型エレベーター改修工事に着手するなど施設の安全性維持に努めました。
また、賃貸料収入は、千葉県習志野市に建設した「習志野茜浜倉庫」が2019年4月より稼働を開始したことに伴い増加いたしました。
以上の結果、倉庫賃貸事業の売上高は4,820百万円(前期比1.4%増)、セグメント利益は3,031百万円(同4.2%増)となりました。
[サービス事業]
オフィスビル「ウィラ大森ビル」において安定的な収益確保に努めたほか、大井競馬場前ショッピングモール「ウィラ大井」では、政府の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を踏まえて作成したガイドラインに則り、安心安全な施設運営に努めました。
しかしながら、ウィラ大井内の一部テナントとの契約変更に伴う賃貸料の減額や、新型コロナウイルス感染症の影響により、空調設備事業において、すでに受注が決定していた工事の延期や中止が重なったことなどから、売上は前年同期を下回りました。
以上の結果、サービス事業の売上高は1,963百万円(前期比8.3%減)、セグメント利益は443百万円(同3.9%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、15,161百万円と前連結会計年度末に比べ5,985百万円(65.2%)の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額2,378百万円などの支出に対し、税金等調整前当期純利益7,771百万円、減価償却費4,358百万円、減損損失3,269百万円などの収入により、13,178百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ3,606百万円(37.7%)の収入増加となりました。この主な要因は、公営競技事業における在宅投票システム(SPAT4等)賃貸料収入が伸長したことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2,226百万円、無形固定資産の取得による支出1,190百万円などにより、4,613百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ5,177百万円(52.9%)の支出減少となりました。この主な要因は、前期においてSPAT4リニューアルに伴う設備投資が増加したためであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額1,562百万円、長期借入金の返済による支出1,000百万円などにより、2,578百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ146百万円(6.0%)の支出増加となりました。この主な要因は、配当金支払額の増加によるものであります。
③ 営業収益の状況
当連結会計年度の売上高等をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分売上高セグメント利益又は
セグメント損失(△)
金額(千円)前期比金額(千円)前期比
公営競技事業21,007,48034.8%9,853,64060.2%
遊園地事業1,350,052△49.6%△982,761-
倉庫賃貸事業4,820,7071.4%3,031,3344.2%
サービス事業1,963,075△8.3%443,752△3.9%
セグメント間取引の消去等△351,939-△1,173,612-
合計28,789,37515.9%11,172,35440.0%

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の売上高に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
特別区競馬組合6,581,51926.58,012,28127.8


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計額は、98,349百万円と前連結会計年度末に比べ4,406百万円(4.7%)増加いたしました。
流動資産は25,681百万円と前連結会計年度末に比べ8,210百万円(47.0%)増加いたしました。これは、現金及び預金が4,545百万円、有価証券が2,499百万円、受取手形及び営業未収入金が1,524百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
固定資産は72,668百万円と前連結会計年度末に比べ3,804百万円(5.0%)減少いたしました。有形固定資産については、減価償却に加え、遊園地資産の減損損失計上等により、前連結会計年度末に比べ5,108百万円(7.2%)減少いたしました。無形固定資産については、SPAT4のリニューアル等により、前連結会計年度に比べ375百万円(17.3%)増加いたしました。投資その他の資産については、繰延税金資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ928百万円(24.4%)増加いたしました。
当連結会計年度末における負債合計額は、27,815百万円と前連結会計年度末に比べ863百万円(3.2%)増加いたしました。
流動負債は7,910百万円と前連結会計年度末に比べ1,832百万円(30.1%)増加いたしました。これは、工事他に係る費用の支払い等により未払金が416百万円減少したものの、未払法人税等が1,286百万円、未払消費税等が960百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
固定負債は19,905百万円と前連結会計年度末に比べ968百万円(4.6%)減少いたしました。これは、長期借入金が1,000百万円減少したことが主な要因であります。
当連結会計年度末における純資産合計額は、70,534百万円と前連結会計年度末に比べ3,542百万円(5.3%)増加いたしました。これは、期末配当金及び中間配当金の支払いにより1,570百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益5,175百万円の計上により、利益剰余金が3,604百万円増加したことが主な要因であります。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は前連結会計年度末の71.3%から71.7%に上がり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の2,346.03円から2,470.40円に増加いたしました。
② 経営成績の分析
当連結会計年度の連結業績における売上高については、公営競技事業において、在宅投票システム(SPAT4)の売上が順調に推移していることなどにより増収となりました。この結果、売上高は28,789百万円と前連結会計年度に比べ3,952百万円(15.9%)増収となりました。
売上原価は、増収となった公営競技事業において、「SPAT4プレミアムポイント」のキャッシュバック費用や広告宣伝費に加え、SPAT4のシステム更新に伴い減価償却費が増加したことにより、15,866百万円と前連結会計年度に比べ740百万円(4.9%)増加となりました。また、販売費及び一般管理費は1,750百万円で前連結会計年度に比べ22百万円(1.3%)増加となりました。この結果、営業利益は11,172百万円と前連結会計年度に比べ3,190百万円(40.0%)の増益となりました。
営業外収益については、受取保険金43百万円、受取配当金30百万円等を計上いたしました。また、営業外費用については、支払利息31百万円等を計上いたしました。この結果、経常利益は11,280百万円と前連結会計年度に比べ3,271百万円(40.8%)の増益となりました。
特別損失については、遊園地資産の減損損失3,269百万円、勝島第1地区における7号倉庫の建替えに伴う固定資産撤去費用239百万円を計上いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は7,771百万円と前連結会計年度に比べ270百万円(3.6%)の増益となりました。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は2,596百万円と前連結会計年度に比べ296百万円(12.9%)増加いたしました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は5,175百万円と前連結会計年度に比べ25百万円(0.5%)の減益となりました。また、1株当たり当期純利益は前連結会計年度の182.11円から181.24円に減少いたしました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは運転資金及び設備投資資金であります。
当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入れ及び社債の発行により資金調達を行っております。
なお、設備投資の概要及び重要な設備の新設に関する計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2016年12月期2017年12月期2018年12月期2019年12月期2020年12月期
自己資本比率(%)68.870.268.371.371.7
時価ベースの自己資本比率(%)92.2142.784.6104.6135.9
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)2.42.92.01.91.3
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)70.562.6106.5290.7422.1

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利息を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2017年12月期から2021年12月期までの第2次中期経営計画「Road to 『NEXT STAGE』」において、売上高230億円、営業利益60億円、親会社株主に帰属する当期純利益40億円を最終年度の目標に掲げております。
同計画の4年度目である当連結会計年度の売上高は28,789百万円(前期比15.9%増)、営業利益11,172百万円(同40.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,175百万円(同0.5%減)となり、前連結会計年度に引き続き、2021年に設定をしておりました業績目標を上回る結果となりました。
業績目標の早期達成を受けて、当社グループは、新たに2021年12月期から2025年12月期までの5年間を計画期間とする第3次中期経営計画「~Galloping into the future~」を策定・公表いたしました。なお、最終年度となる2025年12月期の業績目標につきましては、売上高400億円、営業利益150億円、親会社株主に帰属する当期純利益100億円を掲げ、参考指標として自己資本利益率(ROE)10%を設定しております。
また、株主還元の方針につきましては、当社は安定性・継続性を踏まえ、安定配当を基本としており、原則的には金銭での配当による還元を行っております。
第3次中期経営計画の期間中は、年間配当金50円/株をベースラインとし、事業環境等を勘案のうえ、業績に応じて配当性向20%~30%を指針として利益還元を行ってまいります。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針及び新型コロナウイルスの影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(追加情報)」に記載のとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
なお、繰延税金資産につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (税効果会計関係)」に記載しております。
(固定資産の減損損失)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、将来キャッシュ・フローの見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、固定資産の減損につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係)」に記載しております。

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