有価証券報告書-第58期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産の部合計は、915,564百万円(前期末比7.7%増)となりました。
流動資産は、現金及び預金の増加などにより、365,545百万円(同14.6%増)となりました。
固定資産は、有形固定資産の増加などにより、550,019百万円(同3.6%増)となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債の部合計は、193,588百万円(同7.4%増)となりました。
流動負債は、前受金の増加などにより、123,623百万円(同11.3%増)となりました。
固定負債は、繰延税金負債の増加などにより、69,965百万円(同1.1%増)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の部合計は、利益剰余金の増加などにより、721,976百万円(同7.8%増)となり、自己資本比率は78.9%(同0.1ポイント増)となりました。
②経営成績の状況
当社グループにおいては、テーマパーク入園者数が増加したことに加え、ゲスト1人当たり売上高が増加したことなどにより、売上高は479,280百万円(前期比0.3%増)となりました。また、テーマパークセグメントの人件費が増加したことなどから、営業利益は110,285百万円(同2.5%減)、経常利益は111,660百万円(同2.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は81,191百万円(同1.4%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりです。
(テーマパーク)
売上高は、テーマパーク入園者数が増加したことに加え、ゲスト1人当たり売上高が増加したことなどにより395,978百万円(前期比0.4%増)と増収となりました。
営業利益は、人件費が増加したことなどにより、91,636百万円(同4.4%減)と減益となりました。
(ホテル)
売上高は、宿泊収入が増加したことなどにより、66,447百万円(前期比0.5%増)と増収となりました。
営業利益は、諸経費の減少などにより、16,298百万円(同11.3%増)と増益となりました。
(その他)
売上高は、イクスピアリ事業の売上高が減少したことなどにより、16,854百万円(前期比3.1%減)と減収となりました。
営業利益は、イクスピアリ事業の営業利益が減少したことなどにより、2,071百万円(同13.7%減)と減益となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローが減少したものの、営業活動によるキャッシュ・フローが増加したことから、186,350百万円(前期末比44,548百万円増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは122,860百万円(前期比5,249百万円増)となりました。前期に比べ、収入
が増加した要因は、法人税等の支払額が減少したことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは△44,981百万円(同11,349百万円減)となりました。前期に比べ、支出が
増加した要因は、定期預金の預入による支出が増加したことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは△33,345百万円(同4,556百万円減)となりました。前期に比べ、支出が
増加した要因は、長期借入れによる収入が減少したことなどによります。
④販売の実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a.テーマパーク
(東京ディズニーランド及び東京ディズニーシーの入園者数)
b.ホテル
c.その他
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績等に重要な影響を与えた要因
当社グループにおいては、テーマパークセグメントのテーマパーク入園者数やゲスト1人当たり売上高が増加したことなどにより、売上高は増収となりました。また、テーマパークセグメントの人件費が増加したことなどにより、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は減益となりました。
セグメントごとの要因は次のとおりです。
(テーマパーク)
東京ディズニーランドでは、平成29年7月11日にナイトパレード「東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ」をリニューアルしたことに加え、スペシャルイベント「クリスマス・ファンタジー」の期間に、新規キャッスルプロジェクション「ディズニー・ギフト・オブ・クリスマス」を実施いたしました。東京ディズニーシーでは、同年5月12日に新規アトラクション「ニモ&フレンズ・シーライダー」を導入したことに加え、「ディズニー・パイレーツ・サマー」や「ピクサー・プレイタイム」などの新規スペシャルイベントを実施いたしました。
売上高は、新規アトラクション「ニモ&フレンズ・シーライダー」並びに両テーマパークで実施した季節感あふれるスペシャルイベントの好調などによりテーマパーク入園者数が増加したことに加え、チケット収入や飲食販売収入が増加したことによりゲスト1人当たり売上高が増加したことなどから、増収となりました。
営業利益は、準社員諸手当などの増加や業績賞与の計上により人件費が増加したことに加え、新規スペシャルイベント関連費用の増加などにより諸経費が増加したことから、減益となりました。
(ホテル)
売上高は、東京ディズニーセレブレーションホテルが通期稼働したことなどにより、増収となりました。
営業利益は、前期に東京ディズニーセレブレーションホテルの開業費用が発生していたことにより諸経費が減少したことなどから、増益となりました。
(その他)
売上高は、イクスピアリ事業の直営飲食店舗の売却などにより売上高が減少したことから、減収となりました。
営業利益は、イクスピアリ事業の営業利益が減少したことなどにより、減益となりました。
②中長期的な目標に照らした経営者の分析・評価
2021年度以降の方針として、コア事業である東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの長期持続的な成長に向けた開発計画や東京ディズニーリゾート全体の価値向上に向けた検討を進めております。
東京ディズニーランドではエリア規模での刷新、東京ディズニーシーでは複数の拡張用地を活用した大規模なパーク開発、さらには東京ディズニーリゾート内のホテル客室数の増加なども検討しております。新規事業については、目標時期を限定することなく、1セグメント化を目指し引き続き検討しております。
2020中期経営計画は、「長期持続的な成長に向けた事業基盤の強化」を方針としており、最終年度である2020年度に「高い満足度を伴ったパーク体験を提供出来ている状態とする」「過去最高の入園者数及び営業キャッシュ・フローを目指す」の2点を目標としております。当連結会計年度末現在、ハードの強化としては、「新鮮さ」と「快適さ」を提供するため、「ニモ&フレンズ・シーライダー」の導入や「タートル・トーク」のリニューアルなど、アトラクションを中心に各種施設の新規導入、リニューアルを推進しており、ほかにもITの活用や海外ゲストを受け入れる体制の強化も進めております。また、東京ディズニーランドの「美女と野獣エリア(仮称)」や、東京ディズニーシーの大型アトラクション「ソアリン(仮称)」の開発についても、オープンに向けて順調に進捗しております。ソフト(人財力)の強化としては、働きやすい環境の推進と成長を実感できる施策の実施により、「ホスピタリティ力」と「オペレーション力」双方を高めております。
このようなハード・ソフトの両面への投資により、「高い満足度を伴ったパーク体験を提供出来ている状態」を実現し、2020年度に「過去最高の入園者数及び営業キャッシュ・フロー」を目指してまいります。
③資本の財源及び資金の流動性
重要な資本的支出の予定に関しては、第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画をご覧ください。
上記を含め、今後の設備投資に係る資金については、創出された営業キャッシュ・フローを充当してまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産の部合計は、915,564百万円(前期末比7.7%増)となりました。
流動資産は、現金及び預金の増加などにより、365,545百万円(同14.6%増)となりました。
固定資産は、有形固定資産の増加などにより、550,019百万円(同3.6%増)となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債の部合計は、193,588百万円(同7.4%増)となりました。
流動負債は、前受金の増加などにより、123,623百万円(同11.3%増)となりました。
固定負債は、繰延税金負債の増加などにより、69,965百万円(同1.1%増)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の部合計は、利益剰余金の増加などにより、721,976百万円(同7.8%増)となり、自己資本比率は78.9%(同0.1ポイント増)となりました。
②経営成績の状況
当社グループにおいては、テーマパーク入園者数が増加したことに加え、ゲスト1人当たり売上高が増加したことなどにより、売上高は479,280百万円(前期比0.3%増)となりました。また、テーマパークセグメントの人件費が増加したことなどから、営業利益は110,285百万円(同2.5%減)、経常利益は111,660百万円(同2.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は81,191百万円(同1.4%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりです。
(テーマパーク)
売上高は、テーマパーク入園者数が増加したことに加え、ゲスト1人当たり売上高が増加したことなどにより395,978百万円(前期比0.4%増)と増収となりました。
営業利益は、人件費が増加したことなどにより、91,636百万円(同4.4%減)と減益となりました。
(ホテル)
売上高は、宿泊収入が増加したことなどにより、66,447百万円(前期比0.5%増)と増収となりました。
営業利益は、諸経費の減少などにより、16,298百万円(同11.3%増)と増益となりました。
(その他)
売上高は、イクスピアリ事業の売上高が減少したことなどにより、16,854百万円(前期比3.1%減)と減収となりました。
営業利益は、イクスピアリ事業の営業利益が減少したことなどにより、2,071百万円(同13.7%減)と減益となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローが減少したものの、営業活動によるキャッシュ・フローが増加したことから、186,350百万円(前期末比44,548百万円増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは122,860百万円(前期比5,249百万円増)となりました。前期に比べ、収入
が増加した要因は、法人税等の支払額が減少したことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは△44,981百万円(同11,349百万円減)となりました。前期に比べ、支出が
増加した要因は、定期預金の預入による支出が増加したことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは△33,345百万円(同4,556百万円減)となりました。前期に比べ、支出が
増加した要因は、長期借入れによる収入が減少したことなどによります。
④販売の実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前期比(%) |
テーマパーク(百万円) | 395,978 | 100.4 |
ホテル(百万円) | 66,447 | 100.5 |
報告セグメント計(百万円) | 462,426 | 100.4 |
その他(百万円) | 16,854 | 96.9 |
合計(百万円) | 479,280 | 100.3 |
a.テーマパーク
区分 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前期比(%) |
アトラクション・ショー収入(百万円) | 186,091 | 102.0 |
商品販売収入(百万円) | 134,922 | 97.4 |
飲食販売収入(百万円) | 68,907 | 101.6 |
その他の収入(百万円) | 6,056 | 108.7 |
合計(百万円) | 395,978 | 100.4 |
(東京ディズニーランド及び東京ディズニーシーの入園者数)
区分 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前期比(%) |
入園者数(千人) | 30,100 | 100.3 |
b.ホテル
区分 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前期比(%) |
東京ディズニーランドホテル(百万円) | 17,817 | 99.7 |
東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ(百万円) | 18,779 | 99.4 |
ディズニーアンバサダーホテル(百万円) | 14,222 | 102.6 |
その他(百万円) | 15,628 | 100.7 |
合計(百万円) | 66,447 | 100.5 |
c.その他
区分 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前期比(%) |
イクスピアリ事業(百万円) | 8,117 | 92.4 |
モノレール事業(百万円) | 4,513 | 100.7 |
その他(百万円) | 4,223 | 102.4 |
合計(百万円) | 16,854 | 96.9 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績等に重要な影響を与えた要因
当社グループにおいては、テーマパークセグメントのテーマパーク入園者数やゲスト1人当たり売上高が増加したことなどにより、売上高は増収となりました。また、テーマパークセグメントの人件費が増加したことなどにより、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は減益となりました。
セグメントごとの要因は次のとおりです。
(テーマパーク)
東京ディズニーランドでは、平成29年7月11日にナイトパレード「東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ」をリニューアルしたことに加え、スペシャルイベント「クリスマス・ファンタジー」の期間に、新規キャッスルプロジェクション「ディズニー・ギフト・オブ・クリスマス」を実施いたしました。東京ディズニーシーでは、同年5月12日に新規アトラクション「ニモ&フレンズ・シーライダー」を導入したことに加え、「ディズニー・パイレーツ・サマー」や「ピクサー・プレイタイム」などの新規スペシャルイベントを実施いたしました。
売上高は、新規アトラクション「ニモ&フレンズ・シーライダー」並びに両テーマパークで実施した季節感あふれるスペシャルイベントの好調などによりテーマパーク入園者数が増加したことに加え、チケット収入や飲食販売収入が増加したことによりゲスト1人当たり売上高が増加したことなどから、増収となりました。
営業利益は、準社員諸手当などの増加や業績賞与の計上により人件費が増加したことに加え、新規スペシャルイベント関連費用の増加などにより諸経費が増加したことから、減益となりました。
(ホテル)
売上高は、東京ディズニーセレブレーションホテルが通期稼働したことなどにより、増収となりました。
営業利益は、前期に東京ディズニーセレブレーションホテルの開業費用が発生していたことにより諸経費が減少したことなどから、増益となりました。
(その他)
売上高は、イクスピアリ事業の直営飲食店舗の売却などにより売上高が減少したことから、減収となりました。
営業利益は、イクスピアリ事業の営業利益が減少したことなどにより、減益となりました。
②中長期的な目標に照らした経営者の分析・評価
2021年度以降の方針として、コア事業である東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの長期持続的な成長に向けた開発計画や東京ディズニーリゾート全体の価値向上に向けた検討を進めております。
東京ディズニーランドではエリア規模での刷新、東京ディズニーシーでは複数の拡張用地を活用した大規模なパーク開発、さらには東京ディズニーリゾート内のホテル客室数の増加なども検討しております。新規事業については、目標時期を限定することなく、1セグメント化を目指し引き続き検討しております。
2020中期経営計画は、「長期持続的な成長に向けた事業基盤の強化」を方針としており、最終年度である2020年度に「高い満足度を伴ったパーク体験を提供出来ている状態とする」「過去最高の入園者数及び営業キャッシュ・フローを目指す」の2点を目標としております。当連結会計年度末現在、ハードの強化としては、「新鮮さ」と「快適さ」を提供するため、「ニモ&フレンズ・シーライダー」の導入や「タートル・トーク」のリニューアルなど、アトラクションを中心に各種施設の新規導入、リニューアルを推進しており、ほかにもITの活用や海外ゲストを受け入れる体制の強化も進めております。また、東京ディズニーランドの「美女と野獣エリア(仮称)」や、東京ディズニーシーの大型アトラクション「ソアリン(仮称)」の開発についても、オープンに向けて順調に進捗しております。ソフト(人財力)の強化としては、働きやすい環境の推進と成長を実感できる施策の実施により、「ホスピタリティ力」と「オペレーション力」双方を高めております。
このようなハード・ソフトの両面への投資により、「高い満足度を伴ったパーク体験を提供出来ている状態」を実現し、2020年度に「過去最高の入園者数及び営業キャッシュ・フロー」を目指してまいります。
③資本の財源及び資金の流動性
重要な資本的支出の予定に関しては、第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画をご覧ください。
上記を含め、今後の設備投資に係る資金については、創出された営業キャッシュ・フローを充当してまいります。