有価証券報告書-第93期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類が5類に移行され、企業収益や雇用情勢に改善の動きが見られるなど、景気は緩やかに回復の兆しが見られました。一方で、原材料価格の高騰やロシアによるウクライナ侵攻の長期化、世界的な金融引き締めによる経済活動の減速など、先行きは未だ不透明な状況が続いています。
このような中、中期3カ年経営計画「MOVE 70」の2年目となる当社グループでは、4つの「3年後のあるべき姿」の実現に向けて、経営体質の強化を図ってきました。
・強みを活かした国内事業の収益基盤拡充
・将来の成長をけん引する海外事業の収益基盤確立
・国内・海外の成長を加速する経営基盤の強化
・ESG経営の推進
当連結会計年度の経営成績は、国内事業において各事業戦略に基づいた施策を実行し、取扱高の拡大に努めてきました。また、クレジット事業では市場環境の変化に対応するため、一部の加盟店で利上げを行うなど、収益基盤の強化に取り組んできました。海外事業では、ベトナム経済の景気低迷による影響を受け、非常に厳しい事業展開となりました。一方、インドネシア、フィリピン、カンボジアにおいては徐々に市場が回復し、営業エリアの拡大や加盟店開拓に注力してまいりました。
この結果、連結取扱高は5兆8,538億33百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
連結営業収益は、取扱高の増加に加え、割賦利益繰延残高と信用保証残高の積み上げにより1,847億82百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
連結営業費用は、取扱高の増加に伴い金融費用や貸倒関連費用が増加し、1,516億55百万円(前年同期比6.9%増)となりました。
以上の結果、連結経常利益は330億60百万円(前年同期比4.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は237億70百万円(前年同期比9.8%増)となりました。
セグメント別営業実績は、以下のとおりであります。
「国内事業」
(クレジット事業)
ショッピングクレジットは、注力分野のメディカルが好調に推移し、さらにハウスメーカーを中心とした住宅関連商品や二輪の取扱高が増加しました。一方、一部の加盟店で利上げを行った影響により高級腕時計等の取扱いに減速感が強まり、年度後半は厳しい状況で推移しました。また、ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社の後払い決済サービス終了の影響により、取扱高及び営業収益が減少しました。
オートローンは、半導体不足の解消による新車販売の回復を受け、各インポーターの販売戦略と連動した効果的なファイナンス施策を実行し、堅調に推移しました。また、大手中古車販売店での取扱高が大幅に減少したものの、地場の中古車販売店への施策を強化し、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高が横ばいとなりましたが、営業収益は増加しました。
(カード・ペイメント事業)
カードショッピングは、大型提携先の提携カードの利用が好調に推移し、さらに観光産業の回復や物価高の影響によるカードの利用単価が上昇したことにも後押しされ、取扱高及び営業収益が増加しました。
カードキャッシングは、資金需要の拡大に伴い取扱高が増加しましたが、キャッシング残高の反転には至らず、営業収益は減少しました。
家賃保証は、新規提携先による請求件数の拡大と主要提携先を中心とした安定的な取引により、取扱高及び営業収益が増加しました。
集金代行は、新規提携先の拡大に加え、不動産管理会社やスポーツクラブ関連の請求件数が増加したことにより、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
(ファイナンス事業)
投資用マンション向け住宅ローン保証は、提携金融機関と連携した施策を継続的に実行し、取扱高及び営業収益が増加しました。
銀行個人ローン保証は、半導体不足で低迷していた新車販売の回復を受け、株式会社三菱UFJ銀行をはじめとした提携金融機関でマイカーローンが好調に推移し、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
(その他の事業)
その他の事業は、事業資金融資の需要拡大により取扱高及び営業収益が増加しました。
また、リースは2023年4月に三菱オートリース株式会社と資本業務提携を行い、双方が持つノウハウを共有しながら個人向けオートリースの拡大に取り組み、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
以上の結果、国内事業におけるセグメント取扱高は5兆7,645億88百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント営業収益は1,588億2百万円(前年同期比5.1%増)、セグメント利益は333億48百万円(前年同期比12.9%増)となりました。
「海外事業」
(クレジット事業)
ベトナムでは、国内経済の減速により主力商品である二輪や四輪の販売台数が低迷し、さらに競合他社の攻勢も加わり取扱高が減少しました。営業収益は、営業債権残高の積み上げにより増加しました。
インドネシアでは、与信基準を引き締めリスクコントロールの強化を図ったことでオートローンの取扱高が減少しましたが、二輪加盟店の拡大を図り取扱高及び営業収益が増加しました。
フィリピンやカンボジアでは、支店開設による営業エリアの拡大や営業部門の人員強化により、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
(カード・ペイメント事業)
ベトナムで展開するカード事業は、未稼働会員の整理を継続的に行ったことでカード会員数が減少しました。一方、カードの利用限度額を引き上げ、会員の活性化を図ってきました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
(その他の事業)
ベトナムで展開する個人向け無担保ローンは、未収債権を抑制するため、新規の申込受付を規制したことで取扱高が減少しましたが、債権残高の積み上げにより営業収益は増加しました。
インドネシアで展開するリースは、市場の回復を受け取扱高が増加しましたが、リース残高の減少により営業収益は減少しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
以上の結果、海外事業におけるセグメント取扱高は892億45百万円(前年同期比4.3%増)、セグメント営業収益は260億16百万円(前年同期比15.9%増)となりましたが、金融費用及び貸倒関連費用の増加により、セグメント利益は1億92百万円(前年同期比91.1%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ252億52百万円増加し、1,874億91百万円となりました。
各事業活動におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は980億24百万円(前連結会計年度は2,140億円の使用)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益343億84百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額1,368億19百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は62億58百万円(前連結会計年度は81億61百万円の使用)となりました。
収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入22億99百万円であり、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出86億69百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は1,290億21百万円(前連結会計年度は2,460億60百万円の獲得)となりました。
収入の主な内訳は、債権流動化借入れによる収入3,643億23百万円、長期借入れによる収入2,679億84百万円であり、支出の主な内訳は、債権流動化借入金の返済による支出2,704億29百万円、長期借入金の返済による支出1,739億98百万円、社債の償還による支出611億98百万円であります。
③ 営業実績
当社グループにおけるセグメント別営業実績は、次頁のとおりであります。
連結セグメント別取扱高
連結セグメント別営業収益
(注)セグメント間の内部営業収益又は振替高は記載しておりません。
(参考)当社取扱高
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析
当連結会計年度における経営成績については、ウクライナ情勢、米国の金融政策等の影響による物価上昇や金融環境の変化がありましたが、コロナ禍からの社会・経済活動の正常化が進み、国内事業は総じて堅調に推移することができました。クレジット事業では、住宅関連商品の取扱いが底堅く推移したことに加え、メディカル分野への効果的な施策により取扱高の拡大を図ることができました。オートローンでは、インポーター及び輸入車ディーラーとのパートナーシップを軸に販売戦略に沿った施策を実行し、取扱高が大幅に増加しました。カード・ペイメント事業では、商品・サービスの拡充による提携先のカード会員数の拡大を図り、コロナ禍からの消費回復を受けたことで、取扱高が増加しました。ファイナンス事業では、提携先との強固な関係を背景とした施策の実行により、取扱高が増加しました。この結果、国内事業の営業収益は1,588億2百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
海外事業については、国内経済の低迷による影響を受けたベトナムの取扱高が減少しましたが、インドネシアとフィリピンでは二輪や四輪市場の回復、販売店への営業体制強化により取扱高が増加しました。この結果、海外事業の取扱高は拡大、営業収益は260億16百万円(前年同期比15.9%増)となりました。
費用面では、国内・海外ともに取扱高拡大に伴う総債権残高の増加により、貸倒関連費用や金融費用等が増加しました。
以上の結果、連結経常利益は330億60百万円(前年同期比4.1%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は237億70百万円(前年同期比9.8%増)となり過去最高益を更新しました。
ロ.財政状態
連結貸借対照表の概要
(注)上表の(内、有利子負債)には、リース債務は含めておりません。
(流動資産)
当連結会計年度の流動資産は、前連結会計年度に比べ1,934億51百万円増加し、3兆6,787億58百万円となりました。
これは、割賦売掛金、現金及び預金の増加等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度の固定資産は、前連結会計年度に比べ84億11百万円増加し、988億36百万円となりました。
これは、投資有価証券の増加等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度の流動負債は、前連結会計年度に比べ787億19百万円増加し、1兆9,308億55百万円となりました。
これは、1年内返済予定の長期借入金等有利子負債、支払手形及び買掛金、割賦利益繰延の増加等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度の固定負債は、前連結会計年度に比べ953億9百万円増加し、1兆6,082億99百万円となりました。
これは、債権流動化借入金等有利子負債の増加等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度の純資産は、前連結会計年度に比べ278億34百万円増加し、2,384億40百万円となりました。
これは、利益剰余金、その他有価証券評価差額金、非株主支配持分、退職給付に係る調整額の増加等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ.キャッシュ・フローの状況
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ.資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループのクレジット事業、カード・ペイメント事業における取扱いに伴う提携先への立替金やお客様への融資業務及び各事業についての一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、情報処理のための基幹システムに対する無形固定資産投資等があります。
ハ.財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、メインバンクを中心とした金融機関からの借入、社債、コマーシャル・ペーパーの発行、債権流動化により幅広く資金調達を行っております。資金調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入先・社債等の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段について資金計画を作成し、状況を適宜判断して実施しています。
当社グループの主要な事業資産である割賦売掛金の回収期間に応じて、有利子負債の調達を行っており、当期末の有利子負債残高は、2兆8,930億30百万円となりました。
また、資金調達コストの増加抑制に努める一方、過度の金利変動リスクに晒されないよう、資金調達の7割程度を固定金利で調達しております。
当社グループは、本報告書提出時点において、株式会社格付投資情報センター(R&I)から長期債はA+、コマーシャル・ペーパーはa-1、株式会社日本格付研究所(JCR)から長期債はA+、コマーシャル・ペーパーはJ-1の格付けを取得しております。また、国内金融機関において合計1,300億円のコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。
海外子会社につきましては、運転資金、設備資金ともに現地銀行、邦銀現地法人、親子ローン等より調達を行っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(3)特定金融会社等の開示に関する内閣府令(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく貸付金の状況
当社の貸付金の状況は次のとおりであります。
① 貸付金の種別残高内訳
② 資金調達内訳
(注)1.「自己資本」は、資産の合計額より負債の合計額並びに配当金の予定額を控除し、引当金(特別法上の引当金を含む)の合計額を加えた額を記載しております。
2.「平均調達金利」は、当事業年度末の借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
③ 業種別貸付金残高内訳
④ 担保別貸付金残高内訳
⑤ 期間別貸付金残高内訳
(注)期間は、約定期間によっております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類が5類に移行され、企業収益や雇用情勢に改善の動きが見られるなど、景気は緩やかに回復の兆しが見られました。一方で、原材料価格の高騰やロシアによるウクライナ侵攻の長期化、世界的な金融引き締めによる経済活動の減速など、先行きは未だ不透明な状況が続いています。
このような中、中期3カ年経営計画「MOVE 70」の2年目となる当社グループでは、4つの「3年後のあるべき姿」の実現に向けて、経営体質の強化を図ってきました。
・強みを活かした国内事業の収益基盤拡充
・将来の成長をけん引する海外事業の収益基盤確立
・国内・海外の成長を加速する経営基盤の強化
・ESG経営の推進
当連結会計年度の経営成績は、国内事業において各事業戦略に基づいた施策を実行し、取扱高の拡大に努めてきました。また、クレジット事業では市場環境の変化に対応するため、一部の加盟店で利上げを行うなど、収益基盤の強化に取り組んできました。海外事業では、ベトナム経済の景気低迷による影響を受け、非常に厳しい事業展開となりました。一方、インドネシア、フィリピン、カンボジアにおいては徐々に市場が回復し、営業エリアの拡大や加盟店開拓に注力してまいりました。
この結果、連結取扱高は5兆8,538億33百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
連結営業収益は、取扱高の増加に加え、割賦利益繰延残高と信用保証残高の積み上げにより1,847億82百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
連結営業費用は、取扱高の増加に伴い金融費用や貸倒関連費用が増加し、1,516億55百万円(前年同期比6.9%増)となりました。
以上の結果、連結経常利益は330億60百万円(前年同期比4.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は237億70百万円(前年同期比9.8%増)となりました。
セグメント別営業実績は、以下のとおりであります。
「国内事業」
(クレジット事業)
ショッピングクレジットは、注力分野のメディカルが好調に推移し、さらにハウスメーカーを中心とした住宅関連商品や二輪の取扱高が増加しました。一方、一部の加盟店で利上げを行った影響により高級腕時計等の取扱いに減速感が強まり、年度後半は厳しい状況で推移しました。また、ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社の後払い決済サービス終了の影響により、取扱高及び営業収益が減少しました。
オートローンは、半導体不足の解消による新車販売の回復を受け、各インポーターの販売戦略と連動した効果的なファイナンス施策を実行し、堅調に推移しました。また、大手中古車販売店での取扱高が大幅に減少したものの、地場の中古車販売店への施策を強化し、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高が横ばいとなりましたが、営業収益は増加しました。
(カード・ペイメント事業)
カードショッピングは、大型提携先の提携カードの利用が好調に推移し、さらに観光産業の回復や物価高の影響によるカードの利用単価が上昇したことにも後押しされ、取扱高及び営業収益が増加しました。
カードキャッシングは、資金需要の拡大に伴い取扱高が増加しましたが、キャッシング残高の反転には至らず、営業収益は減少しました。
家賃保証は、新規提携先による請求件数の拡大と主要提携先を中心とした安定的な取引により、取扱高及び営業収益が増加しました。
集金代行は、新規提携先の拡大に加え、不動産管理会社やスポーツクラブ関連の請求件数が増加したことにより、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
(ファイナンス事業)
投資用マンション向け住宅ローン保証は、提携金融機関と連携した施策を継続的に実行し、取扱高及び営業収益が増加しました。
銀行個人ローン保証は、半導体不足で低迷していた新車販売の回復を受け、株式会社三菱UFJ銀行をはじめとした提携金融機関でマイカーローンが好調に推移し、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
(その他の事業)
その他の事業は、事業資金融資の需要拡大により取扱高及び営業収益が増加しました。
また、リースは2023年4月に三菱オートリース株式会社と資本業務提携を行い、双方が持つノウハウを共有しながら個人向けオートリースの拡大に取り組み、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
以上の結果、国内事業におけるセグメント取扱高は5兆7,645億88百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント営業収益は1,588億2百万円(前年同期比5.1%増)、セグメント利益は333億48百万円(前年同期比12.9%増)となりました。
「海外事業」
(クレジット事業)
ベトナムでは、国内経済の減速により主力商品である二輪や四輪の販売台数が低迷し、さらに競合他社の攻勢も加わり取扱高が減少しました。営業収益は、営業債権残高の積み上げにより増加しました。
インドネシアでは、与信基準を引き締めリスクコントロールの強化を図ったことでオートローンの取扱高が減少しましたが、二輪加盟店の拡大を図り取扱高及び営業収益が増加しました。
フィリピンやカンボジアでは、支店開設による営業エリアの拡大や営業部門の人員強化により、取扱高及び営業収益が増加しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
(カード・ペイメント事業)
ベトナムで展開するカード事業は、未稼働会員の整理を継続的に行ったことでカード会員数が減少しました。一方、カードの利用限度額を引き上げ、会員の活性化を図ってきました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
(その他の事業)
ベトナムで展開する個人向け無担保ローンは、未収債権を抑制するため、新規の申込受付を規制したことで取扱高が減少しましたが、債権残高の積み上げにより営業収益は増加しました。
インドネシアで展開するリースは、市場の回復を受け取扱高が増加しましたが、リース残高の減少により営業収益は減少しました。
この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。
以上の結果、海外事業におけるセグメント取扱高は892億45百万円(前年同期比4.3%増)、セグメント営業収益は260億16百万円(前年同期比15.9%増)となりましたが、金融費用及び貸倒関連費用の増加により、セグメント利益は1億92百万円(前年同期比91.1%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ252億52百万円増加し、1,874億91百万円となりました。
各事業活動におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は980億24百万円(前連結会計年度は2,140億円の使用)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益343億84百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額1,368億19百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は62億58百万円(前連結会計年度は81億61百万円の使用)となりました。
収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入22億99百万円であり、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出86億69百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は1,290億21百万円(前連結会計年度は2,460億60百万円の獲得)となりました。
収入の主な内訳は、債権流動化借入れによる収入3,643億23百万円、長期借入れによる収入2,679億84百万円であり、支出の主な内訳は、債権流動化借入金の返済による支出2,704億29百万円、長期借入金の返済による支出1,739億98百万円、社債の償還による支出611億98百万円であります。
③ 営業実績
当社グループにおけるセグメント別営業実績は、次頁のとおりであります。
連結セグメント別取扱高
| セグメントの 名称 | (内訳) | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比 (%) | ||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | |||
| 国内 | クレジット | 1,644,150 | 29.6 | 1,644,358 | 28.5 | 0.0 |
| カード・ペイメント | 2,799,212 | 50.4 | 2,867,575 | 49.7 | 2.4 | |
| ファイナンス | 639,935 | 11.5 | 742,046 | 12.9 | 16.0 | |
| その他 | 472,501 | 8.5 | 510,607 | 8.9 | 8.1 | |
| 国内計 | 5,555,800 | 100.0 | 5,764,588 | 100.0 | 3.8 | |
| 海外 | クレジット | 73,985 | 86.4 | 75,729 | 84.8 | 2.4 |
| カード・ペイメント | 943 | 1.1 | 1,397 | 1.6 | 48.2 | |
| その他 | 10,664 | 12.5 | 12,118 | 13.6 | 13.6 | |
| 海外計 | 85,592 | 100.0 | 89,245 | 100.0 | 4.3 | |
| 合計 | 5,641,393 | - | 5,853,833 | - | 3.8 | |
連結セグメント別営業収益
| セグメントの 名称 | (内訳) | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比 (%) | ||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | |||
| 国内 | クレジット | 62,047 | 41.1 | 63,348 | 39.9 | 2.1 |
| カード・ペイメント | 42,846 | 28.4 | 43,183 | 27.2 | 0.8 | |
| ファイナンス | 32,350 | 21.4 | 35,430 | 22.3 | 9.5 | |
| その他 | 13,159 | 8.7 | 13,505 | 8.5 | 2.6 | |
| 事業収益計 | 150,403 | 99.6 | 155,469 | 97.9 | 3.4 | |
| 金融収益 | 658 | 0.4 | 3,332 | 2.1 | 406.5 | |
| 国内計 | 151,061 | 100.0 | 158,802 | 100.0 | 5.1 | |
| 海外 | クレジット | 16,009 | 71.3 | 18,859 | 72.5 | 17.8 |
| カード・ペイメント | 202 | 0.9 | 248 | 0.9 | 22.7 | |
| その他 | 6,206 | 27.7 | 6,728 | 25.9 | 8.4 | |
| 事業収益計 | 22,418 | 99.9 | 25,836 | 99.3 | 15.2 | |
| 金融収益 | 26 | 0.1 | 179 | 0.7 | 570.9 | |
| 海外計 | 22,445 | 100.0 | 26,016 | 100.0 | 15.9 | |
| 国内・海外事業収益計 | 172,822 | 99.6 | 181,305 | 98.1 | 4.9 | |
| 国内・海外金融収益計 | 684 | 0.4 | 3,512 | 1.9 | 412.9 | |
| 合計 | 173,507 | 100.0 | 184,818 | 100.0 | 6.5 | |
(注)セグメント間の内部営業収益又は振替高は記載しておりません。
(参考)当社取扱高
| (内訳) | 前事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比 (%) | ||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | ||
| クレジット | 1,606,791 | 29.7 | 1,690,626 | 29.4 | 5.2 |
| カード・ペイメント | 2,747,515 | 50.7 | 2,857,615 | 49.7 | 4.0 |
| ファイナンス | 639,935 | 11.8 | 742,046 | 12.9 | 16.0 |
| その他 | 420,162 | 7.8 | 456,541 | 8.0 | 8.7 |
| 合計 | 5,414,405 | 100.0 | 5,746,830 | 100.0 | 6.1 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析
当連結会計年度における経営成績については、ウクライナ情勢、米国の金融政策等の影響による物価上昇や金融環境の変化がありましたが、コロナ禍からの社会・経済活動の正常化が進み、国内事業は総じて堅調に推移することができました。クレジット事業では、住宅関連商品の取扱いが底堅く推移したことに加え、メディカル分野への効果的な施策により取扱高の拡大を図ることができました。オートローンでは、インポーター及び輸入車ディーラーとのパートナーシップを軸に販売戦略に沿った施策を実行し、取扱高が大幅に増加しました。カード・ペイメント事業では、商品・サービスの拡充による提携先のカード会員数の拡大を図り、コロナ禍からの消費回復を受けたことで、取扱高が増加しました。ファイナンス事業では、提携先との強固な関係を背景とした施策の実行により、取扱高が増加しました。この結果、国内事業の営業収益は1,588億2百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
海外事業については、国内経済の低迷による影響を受けたベトナムの取扱高が減少しましたが、インドネシアとフィリピンでは二輪や四輪市場の回復、販売店への営業体制強化により取扱高が増加しました。この結果、海外事業の取扱高は拡大、営業収益は260億16百万円(前年同期比15.9%増)となりました。
費用面では、国内・海外ともに取扱高拡大に伴う総債権残高の増加により、貸倒関連費用や金融費用等が増加しました。
以上の結果、連結経常利益は330億60百万円(前年同期比4.1%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は237億70百万円(前年同期比9.8%増)となり過去最高益を更新しました。
ロ.財政状態
連結貸借対照表の概要
| 2023年3月期末 (百万円) | 2024年3月期末 (百万円) | 増減 (百万円) | 増減率 (%) | |
| 流動資産 | 3,485,306 | 3,678,758 | 193,451 | 5.6 |
| 固定資産 | 90,425 | 98,836 | 8,411 | 9.3 |
| 資産計 | 3,575,732 | 3,777,595 | 201,863 | 5.6 |
| 流動負債 | 1,852,135 | 1,930,855 | 78,719 | 4.3 |
| 固定負債 | 1,512,990 | 1,608,299 | 95,309 | 6.3 |
| 負債計 | 3,365,126 | 3,539,155 | 174,029 | 5.2 |
| (内、有利子負債) | (2,751,237) | (2,893,030) | (141,792) | (5.2) |
| 純資産 | 210,605 | 238,440 | 27,834 | 13.2 |
| (内、自己資本) | (204,040) | (230,422) | (26,382) | (12.9) |
(注)上表の(内、有利子負債)には、リース債務は含めておりません。
(流動資産)
当連結会計年度の流動資産は、前連結会計年度に比べ1,934億51百万円増加し、3兆6,787億58百万円となりました。
これは、割賦売掛金、現金及び預金の増加等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度の固定資産は、前連結会計年度に比べ84億11百万円増加し、988億36百万円となりました。
これは、投資有価証券の増加等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度の流動負債は、前連結会計年度に比べ787億19百万円増加し、1兆9,308億55百万円となりました。
これは、1年内返済予定の長期借入金等有利子負債、支払手形及び買掛金、割賦利益繰延の増加等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度の固定負債は、前連結会計年度に比べ953億9百万円増加し、1兆6,082億99百万円となりました。
これは、債権流動化借入金等有利子負債の増加等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度の純資産は、前連結会計年度に比べ278億34百万円増加し、2,384億40百万円となりました。
これは、利益剰余金、その他有価証券評価差額金、非株主支配持分、退職給付に係る調整額の増加等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ.キャッシュ・フローの状況
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ.資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループのクレジット事業、カード・ペイメント事業における取扱いに伴う提携先への立替金やお客様への融資業務及び各事業についての一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、情報処理のための基幹システムに対する無形固定資産投資等があります。
ハ.財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、メインバンクを中心とした金融機関からの借入、社債、コマーシャル・ペーパーの発行、債権流動化により幅広く資金調達を行っております。資金調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入先・社債等の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段について資金計画を作成し、状況を適宜判断して実施しています。
当社グループの主要な事業資産である割賦売掛金の回収期間に応じて、有利子負債の調達を行っており、当期末の有利子負債残高は、2兆8,930億30百万円となりました。
また、資金調達コストの増加抑制に努める一方、過度の金利変動リスクに晒されないよう、資金調達の7割程度を固定金利で調達しております。
当社グループは、本報告書提出時点において、株式会社格付投資情報センター(R&I)から長期債はA+、コマーシャル・ペーパーはa-1、株式会社日本格付研究所(JCR)から長期債はA+、コマーシャル・ペーパーはJ-1の格付けを取得しております。また、国内金融機関において合計1,300億円のコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。
海外子会社につきましては、運転資金、設備資金ともに現地銀行、邦銀現地法人、親子ローン等より調達を行っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(3)特定金融会社等の開示に関する内閣府令(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく貸付金の状況
当社の貸付金の状況は次のとおりであります。
① 貸付金の種別残高内訳
| 2024年3月31日現在 |
| 貸付種別 | 件数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) | 平均約定金利 (%) |
| 消費者向 | |||||
| 無担保(住宅向を除く) | 169,234 | 98.24 | 41,659 | 15.52 | 16.43 |
| 有担保(住宅向を除く) | 2,227 | 1.29 | 39,626 | 14.76 | 1.69 |
| 住宅向 | - | - | - | - | - |
| 計 | 171,461 | 99.53 | 81,286 | 30.28 | 8.82 |
| 事業者向 | |||||
| 計 | 807 | 0.47 | 187,210 | 69.72 | 1.17 |
| 合計 | 172,268 | 100.00 | 268,496 | 100.00 | 3.28 |
② 資金調達内訳
| 2024年3月31日現在 |
| 借入先等 | 残高(百万円) | 平均調達金利(%) | |
| 金融機関等からの借入 | 2,137,688 | 0.58 | |
| その他 | 662,500 | 0.23 | |
| 社債・CP | 662,500 | 0.23 | |
| 合計 | 2,800,188 | 0.50 | |
| 自己資本 | 244,496 | - | |
| 資本金・出資額 | 16,138 | - | |
(注)1.「自己資本」は、資産の合計額より負債の合計額並びに配当金の予定額を控除し、引当金(特別法上の引当金を含む)の合計額を加えた額を記載しております。
2.「平均調達金利」は、当事業年度末の借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
③ 業種別貸付金残高内訳
| 2024年3月31日現在 |
| 業種別 | 先数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) |
| 製造業 | - | - | - | - |
| 建設業 | - | - | - | - |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | - | - | - | - |
| 運輸・通信業 | - | - | - | - |
| 卸売・小売業、飲食店 | 18 | 0.01 | 1,367 | 0.51 |
| 金融・保険業 | 3 | 0.00 | 161,300 | 60.08 |
| 不動産業 | 39 | 0.03 | 24,391 | 9.08 |
| サービス業 | - | - | - | - |
| 個人 | 164,545 | 99.96 | 81,286 | 30.27 |
| その他 | 1 | 0.00 | 150 | 0.06 |
| 合計 | 164,606 | 100.00 | 268,496 | 100.00 |
④ 担保別貸付金残高内訳
| 2024年3月31日現在 |
| 受入担保の種類 | 残高(百万円) | 構成割合(%) | |
| 有価証券 | - | - | |
| うち株式 | - | - | |
| 債権 | - | - | |
| うち預金 | - | - | |
| 商品 | 1,367 | 0.51 | |
| 不動産 | 64,018 | 23.84 | |
| 財団 | - | - | |
| その他 | - | - | |
| 計 | 65,386 | 24.35 | |
| 保証 | - | - | |
| 無担保 | 203,110 | 75.65 | |
| 合計 | 268,496 | 100.00 | |
⑤ 期間別貸付金残高内訳
| 2024年3月31日現在 |
| 期間別 | 件数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) |
| 1年以下 | 151,003 | 87.66 | 64,971 | 24.20 |
| 1年超 5年以下 | 11,163 | 6.48 | 164,416 | 61.24 |
| 5年超 10年以下 | 8,192 | 4.75 | 2,354 | 0.88 |
| 10年超 15年以下 | 52 | 0.03 | 119 | 0.04 |
| 15年超 20年以下 | 16 | 0.01 | 43 | 0.01 |
| 20年超 25年以下 | 32 | 0.02 | 295 | 0.11 |
| 25年超 | 1,810 | 1.05 | 36,294 | 13.52 |
| 合計 | 172,268 | 100.00 | 268,496 | 100.00 |
| 一件当たり平均期間 | 1.81年 | |||
(注)期間は、約定期間によっております。