四半期報告書-第27期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/08/10 15:04
【資料】
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【項目】
42項目
1. 財政状態の状況
(1) 資産
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて3,325百万円(0.0%減)減少し、6,693,354百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・現金及び現金同等物の主な増減理由は、「キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
・銀行事業のコールローンは、短期間の資金貸付を実行した結果、前連結会計年度末と比べて増加しました。
・営業債権及びその他の債権は、主に2021年3月に実施された超PayPay祭の影響で前連結会計年度末の残高が例年より多かったため、その反動により減少しました。
(2) 負債
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて32,165百万円(0.9%増)増加し、3,739,248百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・営業債務及びその他の債務は、主に2021年3月に実施された超PayPay祭の影響で前連結会計年度末の残高が例年より多かったため、その反動により減少しました。
・銀行事業の預金は、顧客からの預金の増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・有利子負債は、主にコマーシャルペーパー発行により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・未払法人所得税は、主に法人税等の納付により前連結会計年度末と比べて減少しました。
(3) 資本
当第1四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末と比べて35,491百万円(1.2%減)減少し、2,954,106百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・利益剰余金は、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上による増加があったものの、配当金の支払いにより前連結会計年度末と比べて減少しました。
・資本剰余金および非支配持分は、主に(株)ZOZOによる非支配株主からの(株)ZOZO普通株式取得により前連結会計年度末と比べて減少しました。
2. 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、2021年3月にLINE(株)を経営統合により連結子会社化したことや広告の需要回復等により、広告関連売上収益が大幅に伸長したこと、またアスクルグループおよび(株)ZOZOを含めコマース事業も堅調に成長したこと等により、第1四半期においては過去最高となる3,733億円(前年同期比36.3%増)となりました。
調整後EBITDAは、増収およびLINE(株)の連結化等により、863億円(前年同期比11.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。なお、各事業の成長フェーズに合わせ、当第1四半期連結累計期間より、下表のとおり報告セグメントを変更しています。
報告セグメント
主な事業内容
メディア事業メディア・広告、検索、マーケティングソリューション、バーティカル、コンテンツ、スタンプ
コマース事業ショッピング、リユース、アスクル、O2O、LINE FRIENDS
戦略事業決済、金融、AI、ヘルスケア

(注) 1 戦略事業は、メディア事業やコマース事業に次いで新たな収益の柱となるよう取り組んでいく、Fintechを中心とした事業が含まれます。
2 取扱商品の詳細は、30ページ「各セグメントの主な商品」に掲載しています。
(1) メディア事業
2021年3月にLINE(株)を経営統合により連結子会社化したことに加え、広告の需要回復、プロダクト改善施策等により、メディア事業の広告関連売上収益は前年同期比で大きく増加しました。特に、ヤフー(株)では検索広告を中心に前年同期比で増加し、LINE(株)ではディスプレイ広告を中心に前年同期比で増加しました。 以上の結果、当第1四半期連結累計期間におけるメディア事業の売上収益は1,484億円(前年同期比96.1%増)、調整後EBITDAは624億円(前年同期比76.9%増)となりました。なおメディア事業の売上収益が全売上収益に占める割合は39.8%となりました。
(2) コマース事業
2021年3月にLINE(株)を経営統合により連結子会社化したことおよび(株)ZOZOが成長したことによるショッピング事業の増収に加え、アスクルBtoB事業等の増収により、コマース事業の売上収益は前年同期比で増加しました。 また、eコマース取扱高(※1)は8,172億円(前年同期比15.5%増)となり、うち物販系取扱高は、6,908億円(前年同期比5.7%増)となりました。 以上の結果、当第1四半期連結累計期間におけるコマース事業の売上収益は1,959億円(前年同期比11.8%増)、調整後EBITDAは354億円(前年同期比14.6%減)となりました。なおコマース事業の売上収益が全売上収益に占める割合は52.5%となりました。
(※1) eコマース取扱高は、30ページ「各セグメントの主な商品」に掲載している「物販EC」、「サービスEC」およびメディア事業の「その他」の有料デジタルコンテンツなどにおける取扱高の合算値です。
(3) 戦略事業
2021年3月にLINE(株)を経営統合により連結子会社化したことに加え、Fintech領域の売上が成長したことにより、戦略事業の売上収益は前年同期比で増加しました。 また、PayPay取扱高は、ユーザー数の拡大や利用頻度の増加に伴い決済回数が増加したことにより、1兆2,167億円(前年同期比65.2%増)と好調に推移し、ワイジェイカード(※2)クレジットカード取扱高は6,866億円(前年同期比23.4%増)、PayPay銀行(※3)口座数は547万口座(前年同期比16.4%増)と着実に増加しました。 以上の結果、当第1四半期連結累計期間における戦略事業の売上収益は283億円(前年同期比35.1%増)となりました。なお戦略事業の売上収益が全売上収益に占める割合は7.6%となりました。
(※2) ワイジェイカード(株)は、2021年10月1日にPayPayカード(株)へ商号変更予定です。(※3) PayPay銀行(株)は、2021年4月5日にジャパンネット銀行(株)から商号変更しました。
3. キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ12,370百万円増加し、1,078,096百万円となりました。このうち銀行事業に関する日銀預け金は316,762百万円です。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の納付があったものの、主に銀行事業の預金の増加および税引前四半期利益の計上により52,759百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に株式、有形固定資産、無形資産の取得により29,741百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、コマーシャルペーパーの発行による収入があったものの、主に配当の支払いおよび(株)ZOZOの自己株式の取得により11,135百万円の支出となりました。
4. 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
5. 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費は5,469百万円であり、主にAIやFintech等の研究開発に係るものです。
6. 従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループおよび当社の従業員数に著しい変動はありません。
7. 主要な設備
(1) 主要な設備の状況
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの主要な設備に重要な変動はありません。
(2) 設備の新設、除却等の計画
前連結会計年度末において計画中であった当社グループの重要な設備の新設、除却等について、重要な変更はありません。