四半期報告書-第28期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)
1. 財政状態の状況
(1) 資産
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて136,695百万円(1.9%増)増加し、7,247,081百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・現金及び現金同等物の主な増減理由は、「3.キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
・銀行事業の貸付金は、主に住宅ローン債権が増加したことにより前連結会計年度末と比べて増加しました。
(2) 負債
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて131,047百万円(3.2%増)増加し、4,259,236百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・有利子負債は、主に借入金の増加、およびコマーシャル・ペーパー発行による増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
(3) 資本
当第1四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末と比べて5,647百万円(0.2%増)増加し、2,987,844百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・利益剰余金は、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上による増加があったものの、配当金の支払いにより前連結会計年度末と比べて減少しました。
・その他の包括利益累計額は、主に円安の影響に伴う在外営業活動体の換算差額の増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
2. 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、コマース事業の増収に加え、LINE(株)における広告関連売上収益が増加したことにより、当第1四半期連結累計期間において過去最高となる3,905億円(前年同期比4.6%増)となりました。
調整後EBITDAは、LINEグループ等における費用の増加があったものの、上記増収に加え「ヤフージャパンライセンス契約」の終了に伴うロイヤルティ支払い解消等により、当第1四半期連結累計期間において過去最高となる865億円(前年同期比0.2%増)となりました。
セグメント毎の経営成績は次のとおりです。なお、2023年3月期第1四半期より、戦略事業に区分されていたヤフー(株)の金融サービスをメディア事業に移管しています。また、LINE(株)において、調整額に区分されていたサービスを各セグメントに移管しています。これに伴い、過去のデータおよび比較については現在のセグメントに合わせて遡及修正しています。
(1) メディア事業
当第1四半期連結累計期間におけるメディア事業の売上収益は1,537億円(前年同期比3.3%増)、調整後EBITDAは652億円(前年同期比6.4%増)となりました。なおメディア事業の売上収益が全売上収益に占める割合は39.4%となりました。
LINE(株)では、LINE公式アカウントの新規顧客獲得と大手顧客の配信数増により、アカウント広告の売上が前年同期比で20%以上増加しました。ディスプレイ広告も一部業種で景況感の影響があったものの、前年同期比で売上が増加、広告関連売上収益は前年同期比で大きく増加しました。
またヤフー(株)では、検索広告における、経済活動再開による旅行関連を中心とした需要回復の取込み等により、前年同期比で広告関連売上収益が増加しました。
(2) コマース事業
コマース事業の売上収益は、アスクルグループやZOZOグループにおける増収や、経済活動の再開によるトラベル事業の伸長等により、前年同期比で大きく増加しました。
eコマース取扱高(※1)は上記トラベル事業の回復と海外EC等の高い成長により9,895億円(前年同期比15.1%増)となり、うち国内物販系取扱高は、7,316億円(前年同期比5.9%増)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間におけるコマース事業の売上収益は2,056億円(前年同期比4.9%増)、調整後EBITDAは373億円(前年同期比5.3%増)となりました。なおコマース事業の売上収益が全売上収益に占める割合は52.6%となりました。
(※1) eコマース取扱高は、要約四半期連結財務諸表注記 11.売上収益 「各セグメントの主な商品」に掲載している「物販EC」、「サービスEC」およびメディア事業の「その他」の有料デジタルコンテンツ等における取扱高の合算値です。
(3) 戦略事業
戦略事業の売上収益は、Fintech領域が成長したことにより、前年同期比で増加しました。
また、PayPay取扱高は、ユーザー数の拡大や利用頻度の増加に伴い決済回数が増加したことにより、1兆6,776億円(前年同期比37.9%増)と好調に推移し、PayPayカード(株)のクレジットカード取扱高は8,416億円(前年同期比22.6%増)、PayPay銀行の口座数は622万口座(前年同期比13.7%増)と着実に増加しました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における戦略事業の売上収益は303億円(前年同期比9.8%増)、調整後EBITDAは△71億円となりました。なお戦略事業の売上収益が全売上収益に占める割合は7.8%となりました。
3. キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ51,741百万円増加し、1,179,265百万円となりました。このうち銀行事業に関する日銀預け金は332,976百万円です。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、銀行事業の貸付金の増加および法人所得税の支払があったものの、主に銀行事業の預金の増加および税引前四半期利益の計上により22,027百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、銀行事業の有価証券の売却または償還による収入があったものの、主に銀行事業の有価証券、株式、有形固定資産、無形資産の取得により25,295百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払があったものの、主に短期借入金の純増および長期借入れによる収入により47,782百万円の収入となりました。
4. 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた 課題はありません。
5. 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費は7,420百万円であり、主にAIやFintechの研究開発活動に係るものです。
6. 従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループおよび当社の従業員数に著しい変動はありません。
7. 主要な設備
(1) 主要な設備の状況
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの主要な設備に重要な変動はありません。
(2) 設備の新設、除却等の計画
前連結会計年度末において計画中であった当社グループの重要な設備の新設、除却等について、重要な変更はありません。