有価証券報告書-第52期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 16:07
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144項目
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当企業集団の経営成績等の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の業績につきまして、売上高は、公共・産業関連部門において、システム構築の大幅増加及びクラウド案件やBPO案件増加によるシステム運用管理の増加があったほか、産業関連部門におけるシステム機器販売の大幅増加もあり、前年同期比1,888百万円(8.6%)増の23,833百万円と、2期連続の増収となりました。
損益面につきましても、社内システム再構築に伴う減価償却費や情報セキュリティ体制強化費用の増加などにより販売費及び一般管理費が増加した一方、増収効果に加えて、高採算案件の獲得や個々のプロジェクト収支の改善、要員の安定稼働などを主因とする売上総利益率の向上により売上総利益が増加いたしました。この結果、営業利益は前年同期比256百万円(49.0%)増の778百万円、経常利益も前年同期比249百万円(41.9%)増の845百万円、親会社株主に帰属する当期純利益も前年同期比89百万円(23.4%)増の473百万円と、いずれも2期連続の増益となりました。なお、特別損益として、当社の連結子会社である株式会社KCSソリューションズの本社事務所移転に伴う移転補償金33百万円及び投資有価証券売却益20百万円を特別利益に、投資有価証券評価損139百万円を特別損失にそれぞれ計上しております。
連結のセグメント別売上高は、次のとおりです。
① 金融関連部門
SMBCグループ向け取引が新規案件の獲得や既存案件の規模拡大等により増加しましたが、SMBCグループ向け以外での大規模プロジェクトの縮小影響等によりシステム構築が減少したことから、売上高は6,596百万円と前年同期比74百万円(1.1%)の減収となりました。
② 公共関連部門
システム機器販売が前期に大規模案件があった反動により大幅減となりましたが、消費税率引き上げに伴うプレミアム付商品券対応案件や改元対応案件などにより自治体向けシステム構築及びシステム運用管理が増加したことに加え、大手ベンダー経由のシステム構築案件も増加したことから、売上高は6,038百万円と前年同期比317百万円(5.6%)の増収となりました。
③ 産業関連部門
一般民需分野におけるお客さまの情報化投資が総じて堅調に推移したことから、ERPソリューションや大手ベンダー経由のシステム構築案件及びBPO案件が順調に増加したほか、消費税率引き上げに伴うシステム機器の駆け込み需要や消費税軽減税率制度へのシステム対応案件の増加など一時的な要因により直販案件が増加したことも相まって、全品目で増収となった結果、売上高は11,198百万円と前年同期比1,645百万円(17.2%)の大幅増収となりました。
当連結会計年度末における財政状態は、期末日時点における現金及び預金の増加等を主因として、総資産が前期比895百万円増加し、21,546百万円となりました。また、純資産につきましても、利益剰余金の増加等を主因として、前期比133百万円増加し、15,686百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比2.5%低下し、72.8%となっております。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末比986百万円増加し、8,314百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比1,001百万円増加し、1,673百万円のプラスとなりました。前年同期比で資金が増加した主な要因は、増収に伴う売上債権の回収による収入の増加に加え、前連結会計年度において期末に集中した売上に対する債権回収が進んだことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比265百万円増加し、111百万円のマイナスとなりました。資金減少の主な要因は、固定資産の取得によるものであります。前年同期比で資金が増加した主な要因は、前連結会計年度において社内システムの再構築に伴う固定資産の増加があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比85百万円減少し、576百万円のマイナスとなりました。資金減少の主な要因は、リース債務の返済及び配当金の支払いによるものであります。
(3) 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分生産高(百万円)前年同期比(%)
金融関連部門
システム構築4,881100.7
システム運用管理1,46090.9
その他の情報サービス13590.5
小計6,47698.1
公共関連部門
システム構築2,966121.6
システム運用管理1,437111.9
その他の情報サービス833113.5
小計5,237117.5
産業関連部門
システム構築5,366116.5
システム運用管理2,052114.7
その他の情報サービス1,362100.5
小計8,781113.3
合計20,496109.0

(注) 1 システム構築の生産高については、当連結会計年度の販売実績高に仕掛増減額の販売高相当額を加味し、算出しております。なお、それ以外につきましては、販売高を記載しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
金融関連部門
システム構築5,04488.62,441113.4
小計5,04488.62,441113.4
公共関連部門
システム構築2,942107.3955104.7
小計2,942107.3955104.7
産業関連部門
システム構築5,375110.51,623106.8
小計5,375110.51,623106.8
合計13,362100.45,019109.5

(注) 1 システム構築以外の業務については、継続業務が大半であり、業務も多岐にわたり把握することが困難なため、システム構築についてのみ記載しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分販売高(百万円)前年同期比(%)
金融関連部門
システム構築4,75698.8
システム運用管理1,46090.9
その他の情報サービス13590.5
商品売上高244235.0
小計6,59698.9
公共関連部門
システム構築2,899120.0
システム運用管理1,437111.9
その他の情報サービス833113.5
商品売上高86767.5
小計6,038105.6
産業関連部門
システム構築5,271116.3
システム運用管理2,052114.7
その他の情報サービス1,362100.5
商品売上高2,511134.0
小計11,198117.2
合計23,833108.6

(注) 1 主な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高
(百万円)
割合
(%)
販売高
(百万円)
割合
(%)
富士通㈱3,50216.04,08317.1
㈱三井住友銀行1,9558.92,0718.7

なお、上記の販売実績以外に、㈱三井住友銀行の情報システム部門で行っているシステム関連機能については、㈱日本総合研究所を通じて取引しており、同社、同社子会社の㈱日本総研情報サービスへの販売実績は、次のとおりであります。
㈱日本総合研究所1,2545.71,2155.1
㈱日本総研情報サービス1450.71450.6

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当企業集団の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、また、新型コロナウイルス感染症による影響は十分織り込んでおりません。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当企業集団の当連結会計年度の経営成績等につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当社の経営課題は収益力の向上と考えており、外部環境の変化に影響を受けない収益体質への転換を図っております。具体的には、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおり、安定的な礎を一層強化することを目的として重点的に取り組む5項目を確実に進めてまいります。
当企業集団の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当企業集団の当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
翌連結会計年度のキャッシュ・フローの見通しにつきましては、アウトソーシングセンター設備の更改等の設備投資による支出839百万円を見込んでおりますが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や売上債権の回収により営業活動によるキャッシュ・フローが増加する見込みであり、その結果、翌連結会計年度の資金は当連結会計年度末に比べて増加する見込みであります。なお、設備投資の所要資金については、主に自己資金を充当し、必要に応じてリースを利用する予定であります。
セグメントごとの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであり、セグメントごとの課題・対策については、次のとおりであります。
① 金融関連部門
マイナス金利政策が継続する中、依然として金融機関の情報化投資が大きく回復する見込みは立っておらず、当社にとっては厳しい状況が続く見込みであります。このため、主要顧客であるSMBCグループ向け取引に最注力し、新たなグループ会社・業務領域への対応強化や既存案件に対する取組方法の見直しを進めるとともに、AI(人工知能)やRPA等の新しいIT技術を活用する分野への対応力強化を進めてまいります。
② 公共関連部門
自治体との直接取引は、既存顧客における基幹システムの更改案件が一巡していることに加え、大きな制度改正等も予定されていない状況であり、兵庫県下の自治体に対する取引深耕と全国の自治体に対する周辺業務システムの拡販や大手ベンダー経由の確実な受注等に注力いたします。また、文教分野についても、学費収納等の決済関連案件等の獲得を図ってまいります。
③ 産業関連部門
一般民需分野における情報化投資は、これまで増加基調で推移していましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、総じて減退する見込みであります。一方で、新型コロナウイルス感染症対策の一環として導入が進むテレワークを含め、働き方改革等を目的とした情報化投資ニーズは増加を見込むことから、兵庫県下の地元企業のニーズに確実に対応するほか、首都圏においても対応力の強化を図ってまいります。また、主力品目であるシステム構築については、案件獲得状況に応じた開発力の最適化等により収益力を確保するとともに、自社ソリューションを拡充することにより、その強化に引き続き注力いたします。
加えて、直販ビジネスにおいては、BPOサービス等の強化・拡充によるストックビジネスやITインフラサービスビジネスの拡大により、収益基盤の安定化を図ってまいります。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当企業集団の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 受注損失引当金
当企業集団は、ソフトウェアの請負契約に基づく開発案件のうち、当連結会計年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについては、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額に対して、受注損失引当金を計上しております。
開発案件の総原価の見積りに当たっては、お客さまからの要求事項をもとに、見積範囲、システム規模、リスク等を踏まえ、システム開発原価基準に基づき工数、原価を算出し、見積原価額を決定しておりますが、仕様の変更や作業内容に想定外の不具合が生じた等の事象が発生した場合に、総原価の金額に影響を与える可能性があります。
このため、一定規模以上の開発案件については、事業部に加え、社内において品質・生産性の全般を管理している品質管理部による「見積検討会」を開催し、見積審査を行うとともに、経営会議メンバーによる「システム案件協議会」において案件毎の進捗状況の確認を行う体制としております。加えて受注損失引当金を計上する案件については決算期毎に品質管理部にて引当金額の妥当性を検証しております。
なお、新型コロナウイルス感染症につきましては、今後2021年3月期の一定期間にわたり当該影響が継続すると仮定しておりますが、個々の開発作業の見積原価に与える影響は、開発原価の大部分を人件費が占めており変動要素が少ないことから、現状軽微であると判断しております。
その一方で、同感染症による世界的な経済活動の悪化に伴う情報化投資抑制等により、翌連結会計年度の当企業集団の財政状況、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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