四半期報告書-第30期第3四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/07/31 15:07
【資料】
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【項目】
19項目
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結累計期間(以下、当四半期)の期末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績に関する説明
当四半期において、新型コロナウイルス感染症(以下、「COVID-19」)拡大による緊急事態宣言が解除され、経済活動が緩やかに再開していくとともに、3月後半から減少を続けていた広告需要も5月には底打ちし、6月以降、回復の傾向が徐々に強くなってきております。
このような環境のもと、主力のデジタルマーケティング事業では、電通グループとの協業が進展した一方、COVID-19感染拡大による広告需要の減少が大きく影響し、収益が減少いたしました。メディアプラットフォーム事業では、マンガアプリ「GANMA!」を含む各事業の成長により、収益が大幅に増加いたしました。 これらの結果、収益は12,928百万円(前年同四半期比2.2%増)、営業利益は1,267百万円(前年同四半期は244百万円の営業損失)、Non-GAAP営業利益は1,428百万円(前年同四半期比12.1%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は783百万円(前年同四半期は1,014百万円の親会社の所有者に帰属する四半期損失)となりました。
当社グループは、経営者が意思決定する際に使用する社内指標(以下、Non-GAAP指標)及びIFRSに基づく指標の双方によって、連結経営成績を開示しております。Non-GAAP営業利益は、IFRSに基づく営業利益から、一時的要因を調整した恒常的な事業の業績を測る利益指標であります。経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来の見通しを理解する上で有益な情報を提供できると判断しております。なお、一時的要因とは、将来見通し作成の観点から一定のルールに基づき除外すべきと当社グループが判断する減損損失、固定資産の売却損益等の一過性の利益や損失のことであります。さらに、財務諸表利用者にとって有用であると考えていることから、IFRSに準拠した開示ではありませんが、全ての取引について総額により表示した収益を「売上高」として任意開示しております。
営業利益からNon-GAAP営業利益への調整及び売上高は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前年同四半期
(前第3四半期連結累計期間)
当四半期
(当第3四半期連結累計期間)
増減額増減率
営業利益(△は損失)△2441,2671,511-
調整額(減損損失)1,81247△1,765
調整額(その他)5611458
Non-GAAP営業利益1,6241,428△196△12.1%
売上高58,48354,685△3,798△6.5%

報告セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、当四半期より、従来ネットマーケティング事業、メディアコンテンツ事業としていた報告セグメントの名称をデジタルマーケティング事業、メディアプラットフォーム事業に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。また、前第3四半期連結累計期間のセグメント情報についても変更後の名称で記載しております。
当該内容の詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 (6)要約四半期連結財務諸表に関する注記4.セグメント情報」をご参照ください。
①デジタルマーケティング事業
デジタルマーケティングを中心として、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の総合的な支援を行う事業セグメントによって構成されております。
当四半期においては、電通グループ協業の顧客数が堅調に増加いたしました。一方で、国内市場におけるブランド広告の取扱高は、第2四半期連結累計期間では堅調に増加しておりましたが、COVID-19感染拡大による影響を大きく受け、第3四半期連結会計期間において減少いたしました。海外市場ではアジア圏を中心に低調な推移となりました。
これらの結果、収益は11,327百万円(前年同四半期比1.0%減)、Non-GAAP営業利益は3,503百万円(前年同四半期比4.7%減)となりました。
②メディアプラットフォーム事業
マンガコンテンツ事業「GANMA!」、採用プラットフォーム事業「ViViViT」、社会貢献プラットフォーム事業「gooddo」、医療プラットフォーム事業「Pharmarket」、育児プラットフォーム事業「ベビフル」等の事業セグメントから構成されております。
当四半期においては、マンガアプリ「GANMA!」の広告収益は、第2四半期連結累計期間では堅調に増加しておりましたが、COVID-19感染拡大による影響を大きく受け、第3四半期連結会計期間において減少いたしました。一方で、累計ダウンロード数は2020年6月末時点で約1,432万件となり、サブスクリプション課金が堅調に増加いたしました。また、その他事業の成長により、収益が大幅に増加いたしました。
これらの結果、収益は1,868百万円(前年同四半期比32.1%増)、Non-GAAP営業損失は704百万円(前年同四半期は686百万円のNon-GAAP営業損失)となりました。
(2)財政状態に関する説明
当四半期の資産は、前連結会計年度に比べて154百万円減少し、30,259百万円となりました。これは主に、使用権資産が1,212百万円増加した一方で、現金及び現金同等物が1,460百万円減少したことによるものであります。
当四半期の負債は、前連結会計年度に比べて529百万円減少し、15,075百万円となりました。これは主に、営業債務が935百万円減少したことによるものであります。
当四半期の資本は、前連結会計年度に比べて375百万円増加し、15,184百万円となりました。これは主に配当金の支払253百万円が発生した一方で、四半期利益を790百万円計上したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当四半期における「現金及び現金同等物」は前連結会計年度に比べて1,460百万円減少し、13,028百万円となりました。当四半期における各キャッシュ・フローの状況と主な内容は、次のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当四半期における営業活動の結果、698百万円の資金流入(前年同四半期は1,579百万円の資金流入)となりました。これは主に、法人所得税の支払額762百万円があった一方で、税引前四半期利益1,271百万円を計上したことによるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当四半期における投資活動の結果、642百万円の資金流出(前年同四半期は387百万円の資金流出)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出803百万円が発生したことによるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当四半期における財務活動の結果、1,515百万円の資金流出(前年同四半期は1,178百万円の資金流出)となりました。これは主に、リース負債の返済による支出624百万円、長期借入金の返済による支出638百万円及び配当金の支払額253百万円が発生したことによるものであります。
(4)対処すべき課題
当四半期において、当社グループが対処すべき課題に、重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。