有価証券報告書-第28期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/24 16:02
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【項目】
163項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善が見られ、円安に起因するインバウンド需要も景気を後押ししていますが、物価・各種コストの上昇傾向や、ウクライナ情勢の長期化や米国の政治動向、為替相場の不安定さなどの不確実性があります。インターネット業界においては、生成AIのビジネス利用が注目され、各種コンテンツ生成に加え、デジタルトランスフォーメーション(DX)における活用によって、関連市場が広がっております。
こうした環境下で、当社グループは動画ソリューション事業において、放送局をはじめとするメディアコンテンツ事業者の事業展開や、企業・団体等が実施する各種イベント等のインターネットライブ配信、社内情報共有・教育等の動画活用ニーズに対応するため、「ライブ中継サービス」、「J-Stream Equipmedia」等の動画配信サービスとともに、関連するシステム開発、制作・運用受託などの役務提供を進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は13,185百万円となり、前連結会計年度末に比べ682百万円増加いたしました。
このうち流動資産は10,439百万円となり、前連結会計年度末より793百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が増加したことによるものであります。
また、固定資産は2,746百万円となり、前連結会計年度末より110百万円減少いたしました。これは主に償却により、のれんが減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は2,127百万円となり、前連結会計年度末より495百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等、未払消費税等、流動負債その他に含まれる前受金が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は11,058百万円となり、前連結会計年度末に比べ186百万円増加いたしました。これは主に剰余金の配当により397百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益550百万円を計上したことによるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、連結売上高11,800百万円(前年同期比4.7%増)、連結営業利益916百万円(前年同期比61.7%増)、連結経常利益951百万円(前年同期比62.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益550百万円(前年同期比84.7%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ971百万円増加し、7,832百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と資金の増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,089百万円の収入(前年同期比157.3%増)となりました。これは主に法人税等の支払額が153百万円あったものの、税金等調整前当期純利益951百万円の計上、減価償却費685百万円の計上、その他負債の増減額に含まれる前受金の増加などの資金の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、617百万円の支出(前年同期比52.8%減)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出が630百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、500百万円の支出(前年同期比1.5%増)となりました。これは主に配当金の支払額が397百万円、リース債務の返済による支出が71百万円あったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
当連結会計年度の受注状況を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
動画ソリューション事業12,884,240109.13,932,696112.1

(注)1.金額は販売価格によっております。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
動画ソリューション事業11,800,312104.7

(注)1.金額は販売価格によっております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度における財政状況の分析につきましては「4 経営者による財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」を参照ください。当期利益の計上により資金は前年に比べ充実しており、積極的な事業展開と投資実施により事業の成長を図ります。
2) 経営成績
(売上高)
販売面においては、戦略市場を医薬業界のEVC(Enterprise Video Communication)領域、医薬以外の金融等各業種のEVC領域、放送・メディアコンテンツ業界を中心としたOTT領域、の3領域に区分して営業活動を展開しました。
EVC領域(医薬)においては、主力であるWeb講演会用途のライブ配信、Web講演会実施に伴う集客や諸手配の関連業務など、製薬企業のDX展開に伴う受注は継続しておりますが、薬価改定や、円安に伴う日本市場の相対的な地位低下に加え、製剤の上市や販売状況等によってDX展開への注力度合いは製薬各社で差異が見られます。第3四半期連結会計期間においては、12月決算の外資系企業を中心に、期末を意識したWeb講演会の開催や、集客のための広告出稿が活況となりました。しかしながら通期全体の傾向としては、前年度対比で大型のWeb講演会を中心としたプロモーションが少なく、販促活動費の絞り込みを行う企業が多く見られました。こうした状況に対応するため、医薬品マーケティングのためのプロモーション計画・実施に有効なインサイトを提供するデータ分析ツール「WebinarAnalytics」、及びグループ会社が中心に専門性の高いコンテンツ制作を組み合わせて受注獲得に努めましたが、上述の市況を受けて年度累計では前年に及ばない水準となりました。
EVC領域(医薬以外)においては、企業や団体が実施するウェブセミナーやオンラインイベント、企業・団体内部での教育や情報共有に向けた動画の活用が底堅く推移しました。これに伴い、動画等の配信・共有機能を提供する主力サービス「J-Stream Equipmedia」や「J-Stream CDNext」等の定常的な利用が堅調に推移しました。また、企業の販促・情報提供向けのWebサイトや映像制作、周年記念や大規模なオンラインミーティングのような社内イベントや、展示会場を交えたハイブリッドなライブ配信、ディスプレイを含む多様な制作についても大口の受注がありました。6月に需要が集中するバーチャル株主総会については、新型コロナウイルス感染症対応で実施してきた一部企業ではリアル回帰する動きも見られましたが、前年を上回る実績を確保しました。これらの結果、この領域全体では前年を上回る結果となりました。
OTT領域においては、放送・メディアコンテンツ業界におけるシステム開発、サイト運用や関連する制作運用業務、配信ネットワークの売上が中心となりました。顧客各社の動画配信サービスの拡大を背景に、この領域におけるシステム開発、高度なノウハウを必要とする運用業務には引き続き高い需要があります。第2、4四半期連結会計期間においては、大口のシステム機器納品と関連するSI業務を実施しました。また、放送局のネット配信サービスの拡充や大規模イベント中継に伴う配信ネットワーク売上、既存システムの更新や新機能導入に伴うシステム開発売上に加え、放送局や専門チャンネル事業者に対する運用サービス提供を通じた継続的な売上により、前年を上回る結果となりました。
これらの結果、前連結会計年度に比べ4.7%増の11,800百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価については、EVC領域(医薬)において、グループ子会社を中心に内製比率が高いコンテンツの制作が好調であったことにより外注費が減少したほか、サービス開発の一巡により、業務委託手数料についても削減できました。サービス開発進展に伴うソフトウエアを中心とした償却費の増加や、クラウドインフラ利用の増大と円安による外貨建てロイヤリティ支出の増加はありましたが、前年度の子会社を含めたオフィス面積縮小、移転に伴う費用削減効果が発揮されたこともあり、売上総利益率は前年比で改善できました。人員に関しては、新卒を除いた新規増員採用を抑制し、経費節減と組織運営効率化に注力しました。これらの結果、全体では前年同期を若干上回り、7,259百万円(前年比1.2%増)となりました。売上増加幅が原価の上昇を上回ったことから、売上総利益率は前年比2.2ポイント向上しました。
販売費及び一般管理費については、営業支援のための活動費用や、イベント出展やセミナー実施、広告出稿や関連するデジタルマーケティング等の各種販売促進活動に伴う支出が前年比で増加しましたが、人員増抑制もあり、全体では売上増に対し経費の増加は抑制できました。販売費及び一般管理費は3,624百万円(前年比2.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の経常利益は951百万円と前連結会計年度に比べ62.6%の増加となりました。税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ63.1%増の951百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ84.7%増の550百万円となりました。
3) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
4) 資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、受注から開発納品、顧客からの支払受領までの期間と、外注支払等とのギャップ部分の運転資金に加え、各事業についての一般管理費などがあります。設備資金の需要としては、サーバ等の設備、比較的少額のオフィス等の機器に関する設備資金需要があります。無形固定資産に関連するものでは、サービスソフトウエア関連の開発投資、サービス開発投資に加え、社内のシステムに関する開発投資に関する資金需要があります。この他、企業や事業の買収に関する資金需要があります。
(財務政策)
近年の売上増大に伴う運転資金需要の増加や、ソフトウエア開発等の資金需要は自己資金で賄っております。運転資金につきましてはグループ企業を含め事業拡大に伴い需要が増加しておりますため、借入等短期資金を効率的に確保する手法を検討いたします。M&Aによる人材・開発能力の確保や新規事業開拓等に伴う資金については、2021年3月期におきまして自己株式の処分による調達を実施し、その後の投資環境、実績を鑑み、2023年3月期第4四半期において、その支出時期を2028年3月までと延長いたしました。こうした状況を鑑み、当面不足は発生しないものと判断しております。
5) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループにおいては、インターネット動画を利用したマーケティング活動や情報発信、情報共有や、各種コンテンツ配信市場は成長基調にあると認識しております。こうした環境下においては、導入顧客の動画利用を促進する知識や情報を提供し、利用実績を積み重ねることで目的達成への効果を実感頂き、取引規模を順次拡大していくことが重要であると判断しております。この方針の達成状況を判断するために重視している指標は、特に継続的売上と利益が期待できる配信系のプラットフォーム売上高や取引先数(サービスによっては同一企業に複数アカウントを発行する場合もあるため、アカウント数)、既存取引先の維持率、また新規の取引先獲得数であります。また、構築した配信基盤を利用して、こうした顧客に適切なサービスを提供して利益を上げられているかの目安として、営業利益率を重要な指標としております。営業利益率については、人員増の影響や管理系システム開発費用の影響が大きく、当連結会計年度において7.8%となり、前期比2.8ポイント向上しております。
当社の主力サービスである「J-Stream Equipmedia」については、競合企業対策、顧客への配慮から現時点での契約アカウント数は公開しておりませんが、サービス利用の累計アカウント数を随時公表しております。2024年6月末時点で4,000件を超えており、イベントによるスポット的利用には波があるものの、企業内コミュニケーションのインフラとしての定常利用は着実に獲得が進んでおります。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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