有価証券報告書-第36期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の当社グループの主要顧客である建設業界を取り巻く環境に関しては、全体的に資材価格の高騰、人手不足等の影響を受けつつも、概ね堅調に推移しました。公共投資については、国土強靭化計画に基づく防災対策等の底堅い需要があるとともに、民間投資についても地域差はあるものの、全体としては底堅く推移しました。他方で、資材価格の高騰、人手不足に加え、働き方改革や職場環境改善の取り組み等もあり、工事件数は概ね横ばいで推移しました。今後においても、特に人手の確保が困難であることから、予断を許さない状況が続いております。
こうした状況において、2024年3月期から2026年3月期までの3ヵ年を対象とした中期経営計画を推進してまいりました。当社グループでは従来、建設業・建設現場を主要顧客として、主に建設現場を支援する商品・サービスの開発と提供に努め、ハードレンタルを主としたITインフラ環境の構築支援を積極的に展開してまいりました。対してこの中期経営計画期間においては、ハードレンタルを主としたビジネスから脱却し、建設現場の業務支援に特化してデータ・情報関連サービスを統合的に提供していくことで生産性の向上に貢献し、付加価値を創出するビジネスへと事業転換を図り、活動してまいりました。その中核がDDS事業において統合的なサービスとして提案を進めている「サイトアシストパッケージ(略称:SAP(サップ))」です。「SAP」では、当社が建設現場向けに提供している各種ICTサービス(「クラウドストレージサービス」・「クラウド映像サービス」・「コミュニケーションサービス」・「通信・ネットワークサービス」・「多機能ディスプレイ」等)を統合し、建設現場の遠隔支援など効率的に行える情報共有インフラとして普及を推進しております。これにより建設業界における現場の見える化及びデータ・情報の利活用の推進を強力に支援し、建設業界の生産性の向上に貢献してまいります。
<中期経営方針>『ハードを主体としたITインフラのレンタル企業』から、『データ・情報関連サービスを統合的に提供し
(SAP)、建設現場の業務を支援する建設ICTの専門企業』へ変身する
■建設市場開拓
□何を
① SAPの普及(建設市場)
□どこへ
② 全国の地場ゼネコン 約2,600社 ※年間の最低元請施工現場数で10現場以上を見込める企業が対象
□どのように
③ 営業部長による、顧客キーマンへの定期訪問による顧客基盤の構築推進(BtoB)
④ 支店営業による、現場キーマンへの水平展開による効率的な顧客開拓(BtoC)
⑤ マーケティング・インサイドセールス・カスタマーサクセス機能の強化
■新市場開発
□どこへ
① 官公庁市場の開拓
□何を
② クラウド映像サービス一式 (ネットワークカメラ、通信・ネットワーク、クラウド録画)
□どのように
③ 簡易型河川監視カメラの入替・増設
④ 河川管理部署から道路・観光等への水平展開
<中期経営目標>・売上高 128億円(2023年3月期対比 +19%)
・営業利益 33億円(2023年3月期対比 +24%)
・営業利益率 25%超
・ROE 20%超
・リピート率(※) 90%超
※リピート率は、直接的なユーザーである現場代理人を対象に、下記の計算式で算出しております。
リピート率 = 前期取引があり、かつ当期取引があった現場代理人数 ÷ 前期取引があった現場代理人数
当連結会計年度の業績につきましては、既存顧客及び中期経営方針に掲げたターゲットを中心に、DDS事業の営業に注力した結果、既存顧客を中心に受注が堅調に推移し、売上高は12,747百万円(前期比7.8%増)となりました。利益面では、付加価値の高いDDS事業のSAPを主としたレンタル・サブスクリプションサービスの売上高が順調に推移するとともに、SMS事業における販売売上も順調に推移したことから、売上総利益は6,548百万円(前期比7.8%増)となりました。販売費及び一般管理費においては、給与体系の変更を含む処遇改善等により人件費が増加したことに加え、マーケティング活動を含む営業活動費用や各種ITツールの活用に伴うシステム管理費が増加したこと等もあり、3,179百万円(前期比6.0%増)となりましたが、売上総利益の増加が大きく、営業利益は3,369百万円(前期比9.5%増)となりました。また、営業外収益において、レンタル資産の保全(※1)を目的とした投資有価証券の受取配当金増加の他、戦略的な出資先であるファイルフォース株式会社の黒字化に伴う持分法投資利益の計上により、経常利益は3,734百万円(前期比18.1%増)となりました。特別利益においては、政策保有目的株式のMBOによる売却(※2)に伴い生じた投資有価証券売却益を計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益においても前連結会計年度を上回る実績となりました。
また、リピート率につきましては、クラウドストレージサービス等のサブスクリプションサービスの提供拡大及び現場単位取引の法人契約化(BtoB取引化)等が進んだものの、既存顧客の工事受注動向の影響もあり、70.0%(前期比0.1pt減)となりました。
※1 「レンタル資産の保全」について
当社は、レンタルによる商品・サービスの提供が事業モデルの中核を担っており、それらにかかるハード・機器類のレンタル資産は、大半をリース契約により調達しております。これは現状、多種多量のレンタル資産運用にかかる維持管理コスト等を鑑みると、自前調達に比べて有利となっているためです。他方で税制、リース料率、取り扱い商材等の変化によっては、リースによる調達が利益を損ない、自前調達が大きく有利になる可能性が常に存在しております。こうしたリスクに対し、柔軟な対応が取れるよう手許流動性を確保することで備え、レンタル資産の保全を図っております。
また、こうした対応に関して、近年はインフレ環境への変化により資産価値が目減りするリスクが高まってきたことから、現在は流動性を維持しつつ資産価値を保全することを目的に純投資による投資有価証券の保有を行っております。
なお、当該投資有価証券の保有については、あくまで資産価値の保全を目的としており、積極的な売買による利益の獲得等は一切考えておりません。
※2 MBOによる株式売却
当社は株式会社トプコン(東証プライム:証券コード7732)の株式について、SMS事業の仕入取引に係る協力関係維持を目的に10,000株を保有してまいりましたが、全株式を売却いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の実績は、下記表のとおりとなりました。
▼当社グループ (単位:百万円、%)
▼主要KPI (単位:%)
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
当事業につきましては、建設会社の本社及び建設現場に対し、「クラウドストレージサービス」・「クラウド映像サービス」・「コミュニケーションサービス」・「通信・ネットワークサービス」・「多機能ディスプレイ」等を統合した「SAP」を提案してまいりました。「SAP」では上記の各種サービスの連携により、個々の現場において必要な情報を「サイトアシストダッシュボード」ツールを通じて一元化し、本社・協力業者等の関係者と共有するなど柔軟な運用が可能となっており、遠隔の現場支援から現場業務の便利ツールとしても使える情報共有インフラとして普及に努めてまいりました。また、国土交通省においてもi-Construction2.0の推進、ICT施工ステージ2の実現に向けた取り組みが進められており、その浸透に伴って「SAP」の導入・活用の増加が期待されます。そこで、積極的な営業活動及び各種展示会等への参加に加え、当社全国32支店における独自のセミナーを開催し、国土交通省が推進するi-Construction2.0の概要解説等とともに、より具体的な「SAP」のデモンストレーションを行う等、認知を促す活動に努めてまいりました。「SAP」の本格的な展開・浸透にはまだ時間を要する見込みですが、こうした取り組みを経て「SAP」が提供する利便性への理解・関心も徐々に高まってきており、BtoB取引化を通じて利用が拡大しております。その結果、収益面では主に統合的なサービス提案に基づく既存顧客からの受注が順調に推移し、当事業の売上高は7,510百万円(前期比8.9%増)となりました。利益面は、主に「SAP」の中核をなす「クラウドストレージサービス」「クラウド映像サービス」をはじめとしたレンタル・サブスクリプションサービスの売上高伸長により売上総利益が増加しました。また、上記のセミナー活動等を含む営業・マーケティング活動費用の増加に加え、処遇改善による人件費の増加等により、販売費及び一般管理費も増加いたしましたが、売上総利益の増加が大きく、セグメント利益(営業利益)は2,403百万円(前期比12.1%増)となりました。
当事業につきましては、中期経営計画に基づき、SMS事業における既存顧客に加えて、DDS事業における既存顧客及び同事業により取引開始に至った新規顧客をターゲットに、レンタルを中心とした測量計測システム等の提案を行ってまいりました。測量機器等については、メンテナンスなどの維持コスト、利用頻度、環境負荷等を踏まえると、レンタルの利便性が高いことから、レンタルによる利用の普及を進めてまいりました。また、販売にあたっても、活動エリア・商材を限定することで効率化を図りつつ、積極的な営業活動に努めてまいりました。その結果、レンタルについては堅調に推移するとともに、販売についても中小企業庁による中小企業省力化投資補助金の影響もあって受注が順調に推移したことから、当事業の売上高は3,870百万円(前期比10.4%増)となりました。利益面では、処遇改善等により人件費が増加したことから販売費及び一般管理費も増加いたしましたが、売上総利益の増加が大きく、セグメント利益(営業利益)は751百万円(前期比14.5%増)となりました。
<その他>その他につきましては、売上高は1,367百万円(前期比3.7%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は214百万円(前期22.6%減)となりました。
▼セグメント (単位:百万円、%)
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は4,171百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,339百万円(前連結会計年度末は2,842百万円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額1,025百万円が充当されたことに対して、税金等調整前当期純利益が3,763百万円、資金支出を伴わない費用である減価償却費957百万円による資金獲得をしたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,771百万円(前連結会計年度末は2,447百万円の使用)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出366百万円、関係会社株式の取得による支出1,007百万円によるものであります。
以上により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、1,567百万円の資金増加(前連結会計年度は394百万円の資金増加)となり、前連結会計年度末と比較して1,172百万円増加いたしました。これは上記のとおり、法人税等の支払額の充当、関係会社株式の取得をした一方で、営業活動により前事業年度を上回る税金等調整前当期純利益を獲得したことによるものであります。事業規模に比して安定した資金を確保しており、健全な財務体質を維持しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,926百万円(前連結会計年度末は2,816百万円の使用)となりました。これは主にリース債務の返済による支出784百万円、配当金の支払額1,095百万円によるものであります。
▼キャッシュ・フロー計算書 (単位:百万円)
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は20,607百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,527百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が3,421百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債は4,901百万円となり、前連結会計年度末と比較して693百万円増加いたしました。これは主に繰延税金負債が579百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産は15,706百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,834百万円増加いたしました。これは主に剰余金の配当1,094百万円を行った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益2,686百万円の計上、その他有価証券評価差額金が1,288百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は76.2%となりました。
また、当社グループは中期経営計画の最終年度である2026年3月期において達成すべき目標の一つとしてROE20%超を掲げておりましたが、当連結会計年度は18.8%(前期比1.3pt増)となり、目標達成には至りませんでした。これは、2025年3月期終了時点において中期経営目標の「売上高」及び「営業利益」を下方修正したことに加え、純投資目的で保有する上場株式の時価が上昇し、純資産に含まれるその他有価証券評価差額金が増加したことが主な要因であります。
新たに策定いたしました2027年3月期から2029年3月期までの3ヵ年を対象とした中期経営目標においてもROE20%超を目標に掲げ、目標達成に向けて取り組んでまいります。
▼連結貸借対照表 (単位:百万円)
▼指標 (単位:%)
② 経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概要につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当連結会計年度につきましては、主力事業のDDS事業・SMS事業のレンタル機器への投資等981百万円、関係会社株式の追加取得1,007百万円を行い、自己資金より充当しております。
翌連結会計年度以降につきましても、DDS事業・SMS事業のレンタル機器への投資を予定しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、合理的判断に基づき一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。また、これらの見積りについては不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の当社グループの主要顧客である建設業界を取り巻く環境に関しては、全体的に資材価格の高騰、人手不足等の影響を受けつつも、概ね堅調に推移しました。公共投資については、国土強靭化計画に基づく防災対策等の底堅い需要があるとともに、民間投資についても地域差はあるものの、全体としては底堅く推移しました。他方で、資材価格の高騰、人手不足に加え、働き方改革や職場環境改善の取り組み等もあり、工事件数は概ね横ばいで推移しました。今後においても、特に人手の確保が困難であることから、予断を許さない状況が続いております。
こうした状況において、2024年3月期から2026年3月期までの3ヵ年を対象とした中期経営計画を推進してまいりました。当社グループでは従来、建設業・建設現場を主要顧客として、主に建設現場を支援する商品・サービスの開発と提供に努め、ハードレンタルを主としたITインフラ環境の構築支援を積極的に展開してまいりました。対してこの中期経営計画期間においては、ハードレンタルを主としたビジネスから脱却し、建設現場の業務支援に特化してデータ・情報関連サービスを統合的に提供していくことで生産性の向上に貢献し、付加価値を創出するビジネスへと事業転換を図り、活動してまいりました。その中核がDDS事業において統合的なサービスとして提案を進めている「サイトアシストパッケージ(略称:SAP(サップ))」です。「SAP」では、当社が建設現場向けに提供している各種ICTサービス(「クラウドストレージサービス」・「クラウド映像サービス」・「コミュニケーションサービス」・「通信・ネットワークサービス」・「多機能ディスプレイ」等)を統合し、建設現場の遠隔支援など効率的に行える情報共有インフラとして普及を推進しております。これにより建設業界における現場の見える化及びデータ・情報の利活用の推進を強力に支援し、建設業界の生産性の向上に貢献してまいります。
<中期経営方針>『ハードを主体としたITインフラのレンタル企業』から、『データ・情報関連サービスを統合的に提供し
(SAP)、建設現場の業務を支援する建設ICTの専門企業』へ変身する
■建設市場開拓
□何を
① SAPの普及(建設市場)
□どこへ
② 全国の地場ゼネコン 約2,600社 ※年間の最低元請施工現場数で10現場以上を見込める企業が対象
□どのように
③ 営業部長による、顧客キーマンへの定期訪問による顧客基盤の構築推進(BtoB)
④ 支店営業による、現場キーマンへの水平展開による効率的な顧客開拓(BtoC)
⑤ マーケティング・インサイドセールス・カスタマーサクセス機能の強化
■新市場開発
□どこへ
① 官公庁市場の開拓
□何を
② クラウド映像サービス一式 (ネットワークカメラ、通信・ネットワーク、クラウド録画)
□どのように
③ 簡易型河川監視カメラの入替・増設
④ 河川管理部署から道路・観光等への水平展開
<中期経営目標>・売上高 128億円(2023年3月期対比 +19%)
・営業利益 33億円(2023年3月期対比 +24%)
・営業利益率 25%超
・ROE 20%超
・リピート率(※) 90%超
※リピート率は、直接的なユーザーである現場代理人を対象に、下記の計算式で算出しております。
リピート率 = 前期取引があり、かつ当期取引があった現場代理人数 ÷ 前期取引があった現場代理人数
当連結会計年度の業績につきましては、既存顧客及び中期経営方針に掲げたターゲットを中心に、DDS事業の営業に注力した結果、既存顧客を中心に受注が堅調に推移し、売上高は12,747百万円(前期比7.8%増)となりました。利益面では、付加価値の高いDDS事業のSAPを主としたレンタル・サブスクリプションサービスの売上高が順調に推移するとともに、SMS事業における販売売上も順調に推移したことから、売上総利益は6,548百万円(前期比7.8%増)となりました。販売費及び一般管理費においては、給与体系の変更を含む処遇改善等により人件費が増加したことに加え、マーケティング活動を含む営業活動費用や各種ITツールの活用に伴うシステム管理費が増加したこと等もあり、3,179百万円(前期比6.0%増)となりましたが、売上総利益の増加が大きく、営業利益は3,369百万円(前期比9.5%増)となりました。また、営業外収益において、レンタル資産の保全(※1)を目的とした投資有価証券の受取配当金増加の他、戦略的な出資先であるファイルフォース株式会社の黒字化に伴う持分法投資利益の計上により、経常利益は3,734百万円(前期比18.1%増)となりました。特別利益においては、政策保有目的株式のMBOによる売却(※2)に伴い生じた投資有価証券売却益を計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益においても前連結会計年度を上回る実績となりました。
また、リピート率につきましては、クラウドストレージサービス等のサブスクリプションサービスの提供拡大及び現場単位取引の法人契約化(BtoB取引化)等が進んだものの、既存顧客の工事受注動向の影響もあり、70.0%(前期比0.1pt減)となりました。
※1 「レンタル資産の保全」について
当社は、レンタルによる商品・サービスの提供が事業モデルの中核を担っており、それらにかかるハード・機器類のレンタル資産は、大半をリース契約により調達しております。これは現状、多種多量のレンタル資産運用にかかる維持管理コスト等を鑑みると、自前調達に比べて有利となっているためです。他方で税制、リース料率、取り扱い商材等の変化によっては、リースによる調達が利益を損ない、自前調達が大きく有利になる可能性が常に存在しております。こうしたリスクに対し、柔軟な対応が取れるよう手許流動性を確保することで備え、レンタル資産の保全を図っております。
また、こうした対応に関して、近年はインフレ環境への変化により資産価値が目減りするリスクが高まってきたことから、現在は流動性を維持しつつ資産価値を保全することを目的に純投資による投資有価証券の保有を行っております。
なお、当該投資有価証券の保有については、あくまで資産価値の保全を目的としており、積極的な売買による利益の獲得等は一切考えておりません。
※2 MBOによる株式売却
当社は株式会社トプコン(東証プライム:証券コード7732)の株式について、SMS事業の仕入取引に係る協力関係維持を目的に10,000株を保有してまいりましたが、全株式を売却いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の実績は、下記表のとおりとなりました。
▼当社グループ (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比 | |
| 売上高 | 11,821 | 12,747 | 7.8 |
| 営業利益 | 3,077 | 3,369 | 9.5 |
| 営業利益率 | 26.0 | 26.4 | 0.4pt |
| 経常利益 | 3,162 | 3,734 | 18.1 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 2,190 | 2,686 | 22.7 |
▼主要KPI (単位:%)
| 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比 | |
| リピート率 | 70.1 | 70.0 | △0.1pt |
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<その他>その他につきましては、売上高は1,367百万円(前期比3.7%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は214百万円(前期22.6%減)となりました。
▼セグメント (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比 | |
| DDS事業 | |||
| 売上高 | 6,896 | 7,510 | 8.9 |
| セグメント利益 | 2,144 | 2,403 | 12.1 |
| セグメント利益率 | 31.1 | 32.0 | 0.9pt |
| SMS事業 | |||
| 売上高 | 3,506 | 3,870 | 10.4 |
| セグメント利益 | 655 | 751 | 14.5 |
| セグメント利益率 | 18.7 | 19.4 | 0.7pt |
| その他 | |||
| 売上高 | 1,419 | 1,367 | △3.7 |
| セグメント利益 | 276 | 214 | △22.6 |
| セグメント利益率 | 19.5 | 15.7 | △3.8pt |
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は4,171百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,339百万円(前連結会計年度末は2,842百万円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額1,025百万円が充当されたことに対して、税金等調整前当期純利益が3,763百万円、資金支出を伴わない費用である減価償却費957百万円による資金獲得をしたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,771百万円(前連結会計年度末は2,447百万円の使用)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出366百万円、関係会社株式の取得による支出1,007百万円によるものであります。
以上により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、1,567百万円の資金増加(前連結会計年度は394百万円の資金増加)となり、前連結会計年度末と比較して1,172百万円増加いたしました。これは上記のとおり、法人税等の支払額の充当、関係会社株式の取得をした一方で、営業活動により前事業年度を上回る税金等調整前当期純利益を獲得したことによるものであります。事業規模に比して安定した資金を確保しており、健全な財務体質を維持しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,926百万円(前連結会計年度末は2,816百万円の使用)となりました。これは主にリース債務の返済による支出784百万円、配当金の支払額1,095百万円によるものであります。
▼キャッシュ・フロー計算書 (単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前期差 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 2,842 | 3,339 | 497 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,447 | △1,771 | 675 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 394 | 1,567 | 1,172 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △2,816 | △1,926 | 890 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | △2,422 | △358 | 2,063 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 6,952 | 4,529 | △2,422 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 4,529 | 4,171 | △358 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は20,607百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,527百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が3,421百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債は4,901百万円となり、前連結会計年度末と比較して693百万円増加いたしました。これは主に繰延税金負債が579百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産は15,706百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,834百万円増加いたしました。これは主に剰余金の配当1,094百万円を行った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益2,686百万円の計上、その他有価証券評価差額金が1,288百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は76.2%となりました。
また、当社グループは中期経営計画の最終年度である2026年3月期において達成すべき目標の一つとしてROE20%超を掲げておりましたが、当連結会計年度は18.8%(前期比1.3pt増)となり、目標達成には至りませんでした。これは、2025年3月期終了時点において中期経営目標の「売上高」及び「営業利益」を下方修正したことに加え、純投資目的で保有する上場株式の時価が上昇し、純資産に含まれるその他有価証券評価差額金が増加したことが主な要因であります。
新たに策定いたしました2027年3月期から2029年3月期までの3ヵ年を対象とした中期経営目標においてもROE20%超を目標に掲げ、目標達成に向けて取り組んでまいります。
▼連結貸借対照表 (単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前期差 | ||
| 流動資産 | 7,002 | 6,823 | △179 | |
| 固定資産 | 10,078 | 13,784 | 3,706 | |
| 資産計 | 17,080 | 20,607 | 3,527 | |
| 流動負債 | 2,393 | 2,417 | 23 | |
| 固定負債 | 1,814 | 2,484 | 669 | |
| 負債計 | 4,208 | 4,901 | 693 | |
| 純資産 | 12,872 | 15,706 | 2,834 | |
| 負債・純資産計 | 17,080 | 20,607 | 3,527 | |
▼指標 (単位:%)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前期差 | |
| 自己資本比率 | 75.4 | 76.2 | 0.8pt |
| 自己資本当期純利益率(ROE) | 17.5 | 18.8 | 1.3pt |
② 経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概要につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当連結会計年度につきましては、主力事業のDDS事業・SMS事業のレンタル機器への投資等981百万円、関係会社株式の追加取得1,007百万円を行い、自己資金より充当しております。
翌連結会計年度以降につきましても、DDS事業・SMS事業のレンタル機器への投資を予定しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、合理的判断に基づき一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。また、これらの見積りについては不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。