四半期報告書-第39期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態および経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2020年4月1日から2020年6月30日まで。以下、「当第1四半期」という。)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた政府の緊急事態宣言の発令により全国的に大きく落ち込んだものの、緊急事態宣言解除後は政府・日銀の大規模な景気支援策により持ち直しの動きが見られました。
緊急事態宣言により対面での事業活動が制限される中、当社グループはWeb会議システム導入やテレワーク環境整備によるリモート営業、テレワークによるITサポートおよびソフトウェア開発支援にて、総稼働率90%以上を目標とし、事業活動を推進しました。
ソリューションデザイン事業は、引き続き大きな成長が見込まれる、車載、ネットビジネス、IoT、ロボット/AI、業務システムの分野の拡大に注力し、地方拠点を活用したニアショア開発およびベトナムでのオフショア開発の一層の活用による更なる受注拡大と収益性の向上に取り組みました。
フレームワークデザイン事業は、基幹システムの刷新に伴う開発や業務自動化に伴うライセンス販売、導入支援、開発支援などを軸に、テレワークへの移管、営業のWeb対応、遠隔サポートの充実を進めました。
ITサービス事業およびソリューション営業は、「テレワーク支援」をキーワードとした機器販売、セキュアでシームレスなインフラ環境の構築およびシステムサポート業務等を積極的に受注しました。
サブスクリプションビジネスモデルの推進を担う新企隊本部は、自社商材『Canbus.\キャンバスドット』、『Cloudstep』の機能拡張を実施、Webマーケティングによる販売促進を積極的に展開しました。また、IoT、セキュリティ、ブロックチェーンをキーワードとした商材開発と国内外の子会社やベンチャー企業との協業を推進して、グローバルでの販売に取り組んでおります。
以上の結果、当第1四半期の連結業績は、売上高14,856百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益1,765百万円(同5.3%減)、経常利益1,831百万円(同0.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,246百万円(同1.3%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高または振替高を含めております。
①ソリューションデザイン事業
ソリューションデザイン事業は、「車載」、「社会インフラ」、「ネットビジネス」、「スマートデバイス/ロボット/AI」および「業務システム」の5つのカテゴリーに区分しており、当事業の売上高は5,739百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益は752百万円(同22.5%減)となりました。
(車載)
自動運転、車載インフォテインメント、テレマティクス(*1)およびECU(電子制御ユニット)の開発といった車載分野では、得意とする車載インフォテインメント関連が順調に推移したほか、車載事業の経験と通信事業の経験を駆使した技術力が競合他社との差別化となりモビリティサービス関連での受注を獲得しております。
車載インフォテインメント、テレマティクスは一時的に冷え込みが予想されるものの、モビリティサービス関連での需要は伸張していくと予想されます。当分野は長期的な重点注力分野として、MONETコンソーシアム(*2)への参加を通じてモビリティ分野での更なる存在価値の向上を目指してまいります。
(*1)テレマティクス(Telematics)とは、テレコミュニケーション(Telecommunication)とインフォマティクス(Informatics)から作られた造語で、自動車などの移動体に携帯電話などの移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称。
(*2)MONETコンソーシアムとは、次世代モビリティサービスの推進と移動における社会課題の解決や新たな価値創造を目的にソフトバンク株式会社とトヨタ自動車株式会社の共同出資会社であるMONET Technologies株式会社が設立したコンソーシアムのこと。
(社会インフラ)
電力、交通、航空、宇宙、防衛、通信など、生活を支えるシステムに関わる分野では、5G通信のインフラ整備に関わる業務で売上を大きく伸ばしました。また、5G通信と社会インフラに関するサービス開発の引き合いを多くいただいており、今後さらに注力してまいります。
(ネットビジネス)
通信キャリア、eコマース、教育など、ネットビジネスに関わる分野では、通信キャリアの5Gに向けたサービス改修や、eコマースに関わるキャッシュレス決済、個人データの利活用に関連するシステム開発・検証で堅調に推移しております。特にeコマースでは、サービス強化を図る企業からの引き合いを多くいただき、受注が旺盛な状況でした。また、教育分野では、GIGAスクール構想実現に向けたサービス強化の引き合いが旺盛な状況でした。
(スマートデバイス/ロボット/AI)
スマートフォン、家電、ロボットなど、プロダクト開発に関わる分野では、スマートフォンの開発業務は「ロボット・情報家電」、「人工知能(AI)」、「IoT関連機器」へのシフト、品質検証業務は収益性の高いネットビジネス、社会インフラへのシフトを推進しております。特に、「ロボット・情報家電」に関わる分野では、得意とするコミュニケーションロボットの開発・検証に加え、省人力化に向けた業務用途ロボットなど新分野で受注を拡大しております。
(業務システム)
業務システムの分野は、デジタルトランスフォーメーション(DX:ITの浸透により生活やビジネスなどあらゆる面が向上するという概念)の実現に向け需要が増加する中、顧客課題を柔軟に解決することで売上を伸ばしております。当第1四半期においては、テレワークへの対応やオフピーク通勤など働き方の急速な変化を求められる中で、システム対応に迫られる企業からの引き合いが旺盛な状況でした。引き続き、オフショア開発やOSS(Open Source Software)を駆使し、短納期・低コストのサービスで当分野を推進してまいります。
当事業における新型コロナウイルス感染症への対応状況や事業活動への影響につきましては、多くの事業分野でテレワークでの業務にシフトしたことにより、事業活動の継続に向けてリスクを低減できている状況です。
しかしながら、テレワークでは難しい業務支援においては、引き続き一時的に受注延伸が発生しうる状況にあり、特に車載分野、社会インフラ分野、ロボット/AI分野の一部の業務において懸念されます。このような事業分野においては、ソーシャルディスタンス確保やオフピーク通勤など感染症リスクを低減する取り組みを行い事業推進しております。また、顧客の経費削減や投資抑制の影響による受注延伸も短期的には懸念される状況であります。
一方、ネットビジネスや5G通信関連業務では、今日の状況においても引き合いは堅調に推移しております。
このような状況の中、当事業では選択と集中を行い、より需要の大きい分野へのシフトを目指してまいります。
②フレームワークデザイン事業
当事業は、既存顧客を中心とした金融分野と、業務自動化(RPA)ソリューションを中心とした新規サービス分野にカテゴライズし、双方の顧客ニーズを捉えて受注に繋げております。
既存金融分野は、生損保、銀行の保守開発プロジェクトが体制維持で進むものの、新型コロナウイルス感染拡大により、新規案件については延伸、中断が発生したため、営業方針を訪問営業、対面営業からWeb営業に切り替え、新規業務系開発、基盤構築(クラウド)を中心にWebセミナー等を活用しながら受注活動を推進しました。
新規サービス分野では、前期に続き業務自動化(RPA)ソリューションのライセンス販売を軸にしたプロダクトベンダーとの協業に注力しました。新型コロナウイルス感染拡大を受け、展示会やセミナーを中心とした対面営業からWebセミナー、専用サイトの開設、ホワイトペーパー対応等を活用したWeb営業への切り替えを実施するともに、セキュリティ、BIツール、業務フロー、遠隔制御等のプロダクトを追加しサービスを拡充しました。
しかしながら、既存金融分野、新規サービス分野ともに新型コロナウイルス感染拡大による営業機会の減少、2020年度の新卒の研修・配属の遅れが影響し、減収減益となりました。
これらの結果、当事業の売上高は1,279百万円(前年同期比5.2%減)、営業利益は183百万円(同20.1%減)となりました。
③ITサービス事業
ITサービス事業は、DX促進や新型コロナウイルス対応に取り組む企業が業界を問わず増加する中、「働き方改革」の推進を背景としたテレワーク環境構築やBCP対策など短期間での積極的なIT導入が進んでいます。
このような状況の中で当事業は、従来の人員動員型のサービスの提供から培ったノウハウをもとに、高い付加価値を有したITサポートの一括請負型サービスで、より顧客の事業継続に直結したサービスの提供にシフトし、更なる事業の拡大と収益性の向上を図ってまいりました。
新型コロナウイルス感染拡大への対応状況につきましては、常駐型中心のワークスタイルからテレワークやリモートでのサービス提供へと迅速かつ柔軟に対応ができる体制を構築し進めてまいりました。事業活動においては、新たな働き方や業務フロー、セキュリティ意識の変革が見込まれる中、アライアンスの強化、場所に依存しないオフサイトやリモートサービスの強化を行うことで、顧客のテレワーク推進等に関するソリューションの更なる拡充を図ってまいりました。
また、事業拡大に不可欠な人材の拡充に関しても、早期の取組みと採用手法の多様化により順調に推移しました。
これらの結果、当事業の売上高は2,245百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益は341百万円(同35.4%増)となりました。
④ソリューション営業
IT関連商品の法人向け販売および外資・中堅企業向けを中心としたシステムインテグレーションを主な業務とする当事業は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言の発令により、テレワーク環境の整備が急務となったお客様を支援すべく、テレワークに必要な機器の販売、構築、導入支援など、幅広いサービスを提供してまいりました。
具体的には、モバイルPCとマイクロソフト365を連携させたソリューション、Zoom等のWeb会議システム、クラウドストレージやバックアップソリューションの提案を進めてまいりました。
しかしながら、対面機会が制限される中、前年に高い伸びとなったWindows7搭載PCの更新需要の反動減があり、当事業の売上高は5,380百万円(前年同期比9.7%減)、営業利益は471百万円(同15.1%増)となりました。
⑤クラウド事業
企業等にクラウドソリューションや自社開発商品を提供する当事業は、テレワークなど働き方改革が急務の企業から、DXを実現するビジネスアプリプラットフォーム『Canbus.\キャンバスドット(*3)』の引き合いを多くいただき、受注が堅調に推移しました。特に、データドリブンな業務にシフトしようとする企業からはライセンスの販売だけでなく、業務系システムのリプレースやシステム連携などインテグレーションを数多く受注しました。今後も注力商材として積極投資と営業強化を推進してまいります。
また、「G Suite」や「Microsoft Office 365」と連携するグループウェア『Cloudstep(*3)』においても、テレワーク環境の整備が急務となる企業から、オンライン会議やコミュニケーション基盤の構築の引き合いをいただき、当社の強みの一つであるシステムインテグレーションが競合他社との差別化ポイントとなり、受注に至っております。
当第1四半期においては、新型コロナウイルス感染拡大により新規案件受注活動は一時的に停滞したものの、緊急事態宣言解除とともに第二波に備えたテレワーク環境の実現を検討している企業から『Canbus.\キャンバスドット(*3)』、「G Suite」、『Cloudstep(*3)』の引き合いが増加してきております。
これらの結果、当事業の売上高は272百万円(前年同期比3.5%減)、営業利益は24百万円(同33.9%増)となりました。
(*3)『Cloudstep』、『Canbus.\キャンバスドット』は、システナの自社開発商品です。
⑥海外事業
米国子会社は、日系既存顧客からの継続受注をベースに、コロナ禍でも積極的な営業によりAIやIoT案件、PMO案件などの新規受注や引合いが増加し、昨年9月から単月営業黒字が継続しております。
また、同社の投資先であるONE Tech社は、ルネサスエレクトロニクス株式会社の子会社Integrated Device Technology,Inc.や在米日系製造業から数多くの新規IoT案件を受注するだけでなく、日系企業のデバイスやセンサーにONE Tech社の『MicroAI™』を載せ、アライアンスによる共同営業展開などを活発に行っております。
さらに、世界各国の中央銀行、大手金融機関、軍事機関など、グローバルで多くの導入実績があるStrongKey社の「暗号化と次世代認証セキュリティ・ソリューション『Tellaro』」に関しては、CCPA(*4)の2020年7月1日執行開始を前に問い合わせが増え、日本での販売本格化に向けて、販売代理店との契約締結や戦略的パートナーシップの構築など、マーケティング活動に注力しております。これらをテコとして、日本のみならず、アジア・米国での共同ビジネスに弾みをつけてまいります。
当事業は未だ投資の段階であり、売上高は49百万円(前年同期比119.7%増)、営業利益は5百万円(前年同期は営業損失18百万円)となりました。
(*4)CCPAとは「California Consumer Privacy Act」の略で、消費者に自身の個人情報の取扱いをコントロールする権利を与えるためのカリフォルニアの州法。対象はカリフォルニア内の企業だけにとどまらず、一定の売上($25百万)を上げており、かつカリフォルニア州民の個人情報(名刺やメールアドレスなどを含む)などを取得したことのある企業も含みます。
新型コロナウイルス感染症への対応状況や事業活動への影響につきましては、①米国のオフィス内勤務の制限による従業員、顧客、投資先とのコミュニケーションロス、②顧客の事業活動中断や先行き不透明感による営業活動の停滞、③受注済み案件における納品の延期、④収束までの案件の一時的な中断、等が生じました。対策として、セキュリティを確保したうえでWeb会議、コミュニケーションツール、開発環境共有ツール等を利用し、平常時よりも従業員、顧客、投資先企業との連携を密に取ることで、品質問題・開発遅延の防止、継続受注への取組み、投資先企業との新規営業情報の共有と共同営業を行っております。また、全ての受注済みIoT案件の納品については顧客と合意のうえ徐々に再開しております。一部案件が一時的に中断しましたが、顧客からの要望も強いことから、現在は再開しております。新規案件受注は顧客により濃淡はあるものの、引き合い自体は活性化されつつあります。さらに、新型コロナ収束後の顧客要求に対応すべく、コスト削減型や需要予測型のIoTラインナップの強化と営業強化を行っております。
⑦投資育成事業
株式会社ONE Tech Japanは米国ONE Tech社のIoTエッジコンピューティングAI技術『MicroAI™』の販売に向けて、従来当社グループで取り組んでいたIoTソリューションと合わせて商用実績の第一弾となる開発を行っております。米国子会社、ONE Tech社と連携して導入を推進しており、並行して、販売促進のためのオンラインセミナー企画やWeb媒体の活用を準備しております。
PC・スマートフォン向けゲームコンテンツの企画・開発・運営を行う株式会社GaYaは、大手プラットフォームでのゲーム配信を行っております。また、前期からゲーム以外のアプリシステム設計・開発にも事業領域を拡大し、システナのソリューションデザイン本部と共に要件定義・開発支援を行いました。
当第1四半期においては、今夏リリース予定のスマートフォン向けゲームアプリ『競馬伝説NextBlood!』の発表、βテストおよび広告による露出を行ったことで、投資が先行しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響につきましては、既存ゲーム運営においてはテレワークでの対応が可能であり、影響は軽微であります。新規ゲーム開発においては、Web会議によるメンバー間のコミュニケーション強化と進捗管理を行い、出社する場合は時差出勤、マスク着用の他、社内デスクの間引きとアクリル板の仕切りを配置し、影響を最小限に抑えるよう対応しております。また、非ゲーム案件においてはお客様と納期・開発スケジュールを調整したことで、影響は軽微となっております。
これらの結果、当事業の売上高は45百万円(前年同期比28.3%減)、営業損失は15百万円(前年同期は営業利益1百万円)となりました。
(2)財政状態に関する説明
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産は33,026百万円(前期末は35,956百万円)となり、前期末と比較して2,929百万円の減少となりました。流動資産は27,573百万円(前期末は30,840百万円)となり、前期末と比較して3,267百万円の減少となりました。これは主に受取手形及び売掛金2,762百万円の減少、現金及び預金176百万円の減少、商品166百万円の減少によるものであります。固定資産は5,453百万円(前期末は5,115百万円)となり、前期末と比較して337百万円の増加となりました。有形固定資産は841百万円(前期末は836百万円)となり、前期末と比較して4百万円の増加となりました。無形固定資産は312百万円(前期末は303百万円)となり、前期末と比較して9百万円の増加となりました。投資その他の資産は4,298百万円(前期末は3,976百万円)となり、前期末と比較して322百万円の増加となりました。これは主に投資有価証券642百万円の増加、繰延税金資産279百万円の減少によるものであります。
(負債)
負債の合計は9,822百万円(前期末は13,000百万円)となり、前期末と比較して3,178百万円の減少となりました。これは主に買掛金1,859百万円の減少、未払法人税等1,074百万円の減少、賞与引当金665百万円の減少によるものであります。
(純資産)
純資産は23,204百万円(前期末は22,955百万円)となり、前期末と比較して248百万円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益1,246百万円、剰余金の配当972百万円によるものであります。自己資本比率につきましては、前期末と比較して6.3ポイント上昇し69.3%となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、19百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1)財政状態および経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2020年4月1日から2020年6月30日まで。以下、「当第1四半期」という。)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた政府の緊急事態宣言の発令により全国的に大きく落ち込んだものの、緊急事態宣言解除後は政府・日銀の大規模な景気支援策により持ち直しの動きが見られました。
緊急事態宣言により対面での事業活動が制限される中、当社グループはWeb会議システム導入やテレワーク環境整備によるリモート営業、テレワークによるITサポートおよびソフトウェア開発支援にて、総稼働率90%以上を目標とし、事業活動を推進しました。
ソリューションデザイン事業は、引き続き大きな成長が見込まれる、車載、ネットビジネス、IoT、ロボット/AI、業務システムの分野の拡大に注力し、地方拠点を活用したニアショア開発およびベトナムでのオフショア開発の一層の活用による更なる受注拡大と収益性の向上に取り組みました。
フレームワークデザイン事業は、基幹システムの刷新に伴う開発や業務自動化に伴うライセンス販売、導入支援、開発支援などを軸に、テレワークへの移管、営業のWeb対応、遠隔サポートの充実を進めました。
ITサービス事業およびソリューション営業は、「テレワーク支援」をキーワードとした機器販売、セキュアでシームレスなインフラ環境の構築およびシステムサポート業務等を積極的に受注しました。
サブスクリプションビジネスモデルの推進を担う新企隊本部は、自社商材『Canbus.\キャンバスドット』、『Cloudstep』の機能拡張を実施、Webマーケティングによる販売促進を積極的に展開しました。また、IoT、セキュリティ、ブロックチェーンをキーワードとした商材開発と国内外の子会社やベンチャー企業との協業を推進して、グローバルでの販売に取り組んでおります。
以上の結果、当第1四半期の連結業績は、売上高14,856百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益1,765百万円(同5.3%減)、経常利益1,831百万円(同0.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,246百万円(同1.3%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高または振替高を含めております。
①ソリューションデザイン事業
ソリューションデザイン事業は、「車載」、「社会インフラ」、「ネットビジネス」、「スマートデバイス/ロボット/AI」および「業務システム」の5つのカテゴリーに区分しており、当事業の売上高は5,739百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益は752百万円(同22.5%減)となりました。
(車載)
自動運転、車載インフォテインメント、テレマティクス(*1)およびECU(電子制御ユニット)の開発といった車載分野では、得意とする車載インフォテインメント関連が順調に推移したほか、車載事業の経験と通信事業の経験を駆使した技術力が競合他社との差別化となりモビリティサービス関連での受注を獲得しております。
車載インフォテインメント、テレマティクスは一時的に冷え込みが予想されるものの、モビリティサービス関連での需要は伸張していくと予想されます。当分野は長期的な重点注力分野として、MONETコンソーシアム(*2)への参加を通じてモビリティ分野での更なる存在価値の向上を目指してまいります。
(*1)テレマティクス(Telematics)とは、テレコミュニケーション(Telecommunication)とインフォマティクス(Informatics)から作られた造語で、自動車などの移動体に携帯電話などの移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称。
(*2)MONETコンソーシアムとは、次世代モビリティサービスの推進と移動における社会課題の解決や新たな価値創造を目的にソフトバンク株式会社とトヨタ自動車株式会社の共同出資会社であるMONET Technologies株式会社が設立したコンソーシアムのこと。
(社会インフラ)
電力、交通、航空、宇宙、防衛、通信など、生活を支えるシステムに関わる分野では、5G通信のインフラ整備に関わる業務で売上を大きく伸ばしました。また、5G通信と社会インフラに関するサービス開発の引き合いを多くいただいており、今後さらに注力してまいります。
(ネットビジネス)
通信キャリア、eコマース、教育など、ネットビジネスに関わる分野では、通信キャリアの5Gに向けたサービス改修や、eコマースに関わるキャッシュレス決済、個人データの利活用に関連するシステム開発・検証で堅調に推移しております。特にeコマースでは、サービス強化を図る企業からの引き合いを多くいただき、受注が旺盛な状況でした。また、教育分野では、GIGAスクール構想実現に向けたサービス強化の引き合いが旺盛な状況でした。
(スマートデバイス/ロボット/AI)
スマートフォン、家電、ロボットなど、プロダクト開発に関わる分野では、スマートフォンの開発業務は「ロボット・情報家電」、「人工知能(AI)」、「IoT関連機器」へのシフト、品質検証業務は収益性の高いネットビジネス、社会インフラへのシフトを推進しております。特に、「ロボット・情報家電」に関わる分野では、得意とするコミュニケーションロボットの開発・検証に加え、省人力化に向けた業務用途ロボットなど新分野で受注を拡大しております。
(業務システム)
業務システムの分野は、デジタルトランスフォーメーション(DX:ITの浸透により生活やビジネスなどあらゆる面が向上するという概念)の実現に向け需要が増加する中、顧客課題を柔軟に解決することで売上を伸ばしております。当第1四半期においては、テレワークへの対応やオフピーク通勤など働き方の急速な変化を求められる中で、システム対応に迫られる企業からの引き合いが旺盛な状況でした。引き続き、オフショア開発やOSS(Open Source Software)を駆使し、短納期・低コストのサービスで当分野を推進してまいります。
当事業における新型コロナウイルス感染症への対応状況や事業活動への影響につきましては、多くの事業分野でテレワークでの業務にシフトしたことにより、事業活動の継続に向けてリスクを低減できている状況です。
しかしながら、テレワークでは難しい業務支援においては、引き続き一時的に受注延伸が発生しうる状況にあり、特に車載分野、社会インフラ分野、ロボット/AI分野の一部の業務において懸念されます。このような事業分野においては、ソーシャルディスタンス確保やオフピーク通勤など感染症リスクを低減する取り組みを行い事業推進しております。また、顧客の経費削減や投資抑制の影響による受注延伸も短期的には懸念される状況であります。
一方、ネットビジネスや5G通信関連業務では、今日の状況においても引き合いは堅調に推移しております。
このような状況の中、当事業では選択と集中を行い、より需要の大きい分野へのシフトを目指してまいります。
②フレームワークデザイン事業
当事業は、既存顧客を中心とした金融分野と、業務自動化(RPA)ソリューションを中心とした新規サービス分野にカテゴライズし、双方の顧客ニーズを捉えて受注に繋げております。
既存金融分野は、生損保、銀行の保守開発プロジェクトが体制維持で進むものの、新型コロナウイルス感染拡大により、新規案件については延伸、中断が発生したため、営業方針を訪問営業、対面営業からWeb営業に切り替え、新規業務系開発、基盤構築(クラウド)を中心にWebセミナー等を活用しながら受注活動を推進しました。
新規サービス分野では、前期に続き業務自動化(RPA)ソリューションのライセンス販売を軸にしたプロダクトベンダーとの協業に注力しました。新型コロナウイルス感染拡大を受け、展示会やセミナーを中心とした対面営業からWebセミナー、専用サイトの開設、ホワイトペーパー対応等を活用したWeb営業への切り替えを実施するともに、セキュリティ、BIツール、業務フロー、遠隔制御等のプロダクトを追加しサービスを拡充しました。
しかしながら、既存金融分野、新規サービス分野ともに新型コロナウイルス感染拡大による営業機会の減少、2020年度の新卒の研修・配属の遅れが影響し、減収減益となりました。
これらの結果、当事業の売上高は1,279百万円(前年同期比5.2%減)、営業利益は183百万円(同20.1%減)となりました。
③ITサービス事業
ITサービス事業は、DX促進や新型コロナウイルス対応に取り組む企業が業界を問わず増加する中、「働き方改革」の推進を背景としたテレワーク環境構築やBCP対策など短期間での積極的なIT導入が進んでいます。
このような状況の中で当事業は、従来の人員動員型のサービスの提供から培ったノウハウをもとに、高い付加価値を有したITサポートの一括請負型サービスで、より顧客の事業継続に直結したサービスの提供にシフトし、更なる事業の拡大と収益性の向上を図ってまいりました。
新型コロナウイルス感染拡大への対応状況につきましては、常駐型中心のワークスタイルからテレワークやリモートでのサービス提供へと迅速かつ柔軟に対応ができる体制を構築し進めてまいりました。事業活動においては、新たな働き方や業務フロー、セキュリティ意識の変革が見込まれる中、アライアンスの強化、場所に依存しないオフサイトやリモートサービスの強化を行うことで、顧客のテレワーク推進等に関するソリューションの更なる拡充を図ってまいりました。
また、事業拡大に不可欠な人材の拡充に関しても、早期の取組みと採用手法の多様化により順調に推移しました。
これらの結果、当事業の売上高は2,245百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益は341百万円(同35.4%増)となりました。
④ソリューション営業
IT関連商品の法人向け販売および外資・中堅企業向けを中心としたシステムインテグレーションを主な業務とする当事業は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言の発令により、テレワーク環境の整備が急務となったお客様を支援すべく、テレワークに必要な機器の販売、構築、導入支援など、幅広いサービスを提供してまいりました。
具体的には、モバイルPCとマイクロソフト365を連携させたソリューション、Zoom等のWeb会議システム、クラウドストレージやバックアップソリューションの提案を進めてまいりました。
しかしながら、対面機会が制限される中、前年に高い伸びとなったWindows7搭載PCの更新需要の反動減があり、当事業の売上高は5,380百万円(前年同期比9.7%減)、営業利益は471百万円(同15.1%増)となりました。
⑤クラウド事業
企業等にクラウドソリューションや自社開発商品を提供する当事業は、テレワークなど働き方改革が急務の企業から、DXを実現するビジネスアプリプラットフォーム『Canbus.\キャンバスドット(*3)』の引き合いを多くいただき、受注が堅調に推移しました。特に、データドリブンな業務にシフトしようとする企業からはライセンスの販売だけでなく、業務系システムのリプレースやシステム連携などインテグレーションを数多く受注しました。今後も注力商材として積極投資と営業強化を推進してまいります。
また、「G Suite」や「Microsoft Office 365」と連携するグループウェア『Cloudstep(*3)』においても、テレワーク環境の整備が急務となる企業から、オンライン会議やコミュニケーション基盤の構築の引き合いをいただき、当社の強みの一つであるシステムインテグレーションが競合他社との差別化ポイントとなり、受注に至っております。
当第1四半期においては、新型コロナウイルス感染拡大により新規案件受注活動は一時的に停滞したものの、緊急事態宣言解除とともに第二波に備えたテレワーク環境の実現を検討している企業から『Canbus.\キャンバスドット(*3)』、「G Suite」、『Cloudstep(*3)』の引き合いが増加してきております。
これらの結果、当事業の売上高は272百万円(前年同期比3.5%減)、営業利益は24百万円(同33.9%増)となりました。
(*3)『Cloudstep』、『Canbus.\キャンバスドット』は、システナの自社開発商品です。
⑥海外事業
米国子会社は、日系既存顧客からの継続受注をベースに、コロナ禍でも積極的な営業によりAIやIoT案件、PMO案件などの新規受注や引合いが増加し、昨年9月から単月営業黒字が継続しております。
また、同社の投資先であるONE Tech社は、ルネサスエレクトロニクス株式会社の子会社Integrated Device Technology,Inc.や在米日系製造業から数多くの新規IoT案件を受注するだけでなく、日系企業のデバイスやセンサーにONE Tech社の『MicroAI™』を載せ、アライアンスによる共同営業展開などを活発に行っております。
さらに、世界各国の中央銀行、大手金融機関、軍事機関など、グローバルで多くの導入実績があるStrongKey社の「暗号化と次世代認証セキュリティ・ソリューション『Tellaro』」に関しては、CCPA(*4)の2020年7月1日執行開始を前に問い合わせが増え、日本での販売本格化に向けて、販売代理店との契約締結や戦略的パートナーシップの構築など、マーケティング活動に注力しております。これらをテコとして、日本のみならず、アジア・米国での共同ビジネスに弾みをつけてまいります。
当事業は未だ投資の段階であり、売上高は49百万円(前年同期比119.7%増)、営業利益は5百万円(前年同期は営業損失18百万円)となりました。
(*4)CCPAとは「California Consumer Privacy Act」の略で、消費者に自身の個人情報の取扱いをコントロールする権利を与えるためのカリフォルニアの州法。対象はカリフォルニア内の企業だけにとどまらず、一定の売上($25百万)を上げており、かつカリフォルニア州民の個人情報(名刺やメールアドレスなどを含む)などを取得したことのある企業も含みます。
新型コロナウイルス感染症への対応状況や事業活動への影響につきましては、①米国のオフィス内勤務の制限による従業員、顧客、投資先とのコミュニケーションロス、②顧客の事業活動中断や先行き不透明感による営業活動の停滞、③受注済み案件における納品の延期、④収束までの案件の一時的な中断、等が生じました。対策として、セキュリティを確保したうえでWeb会議、コミュニケーションツール、開発環境共有ツール等を利用し、平常時よりも従業員、顧客、投資先企業との連携を密に取ることで、品質問題・開発遅延の防止、継続受注への取組み、投資先企業との新規営業情報の共有と共同営業を行っております。また、全ての受注済みIoT案件の納品については顧客と合意のうえ徐々に再開しております。一部案件が一時的に中断しましたが、顧客からの要望も強いことから、現在は再開しております。新規案件受注は顧客により濃淡はあるものの、引き合い自体は活性化されつつあります。さらに、新型コロナ収束後の顧客要求に対応すべく、コスト削減型や需要予測型のIoTラインナップの強化と営業強化を行っております。
⑦投資育成事業
株式会社ONE Tech Japanは米国ONE Tech社のIoTエッジコンピューティングAI技術『MicroAI™』の販売に向けて、従来当社グループで取り組んでいたIoTソリューションと合わせて商用実績の第一弾となる開発を行っております。米国子会社、ONE Tech社と連携して導入を推進しており、並行して、販売促進のためのオンラインセミナー企画やWeb媒体の活用を準備しております。
PC・スマートフォン向けゲームコンテンツの企画・開発・運営を行う株式会社GaYaは、大手プラットフォームでのゲーム配信を行っております。また、前期からゲーム以外のアプリシステム設計・開発にも事業領域を拡大し、システナのソリューションデザイン本部と共に要件定義・開発支援を行いました。
当第1四半期においては、今夏リリース予定のスマートフォン向けゲームアプリ『競馬伝説NextBlood!』の発表、βテストおよび広告による露出を行ったことで、投資が先行しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響につきましては、既存ゲーム運営においてはテレワークでの対応が可能であり、影響は軽微であります。新規ゲーム開発においては、Web会議によるメンバー間のコミュニケーション強化と進捗管理を行い、出社する場合は時差出勤、マスク着用の他、社内デスクの間引きとアクリル板の仕切りを配置し、影響を最小限に抑えるよう対応しております。また、非ゲーム案件においてはお客様と納期・開発スケジュールを調整したことで、影響は軽微となっております。
これらの結果、当事業の売上高は45百万円(前年同期比28.3%減)、営業損失は15百万円(前年同期は営業利益1百万円)となりました。
(2)財政状態に関する説明
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産は33,026百万円(前期末は35,956百万円)となり、前期末と比較して2,929百万円の減少となりました。流動資産は27,573百万円(前期末は30,840百万円)となり、前期末と比較して3,267百万円の減少となりました。これは主に受取手形及び売掛金2,762百万円の減少、現金及び預金176百万円の減少、商品166百万円の減少によるものであります。固定資産は5,453百万円(前期末は5,115百万円)となり、前期末と比較して337百万円の増加となりました。有形固定資産は841百万円(前期末は836百万円)となり、前期末と比較して4百万円の増加となりました。無形固定資産は312百万円(前期末は303百万円)となり、前期末と比較して9百万円の増加となりました。投資その他の資産は4,298百万円(前期末は3,976百万円)となり、前期末と比較して322百万円の増加となりました。これは主に投資有価証券642百万円の増加、繰延税金資産279百万円の減少によるものであります。
(負債)
負債の合計は9,822百万円(前期末は13,000百万円)となり、前期末と比較して3,178百万円の減少となりました。これは主に買掛金1,859百万円の減少、未払法人税等1,074百万円の減少、賞与引当金665百万円の減少によるものであります。
(純資産)
純資産は23,204百万円(前期末は22,955百万円)となり、前期末と比較して248百万円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益1,246百万円、剰余金の配当972百万円によるものであります。自己資本比率につきましては、前期末と比較して6.3ポイント上昇し69.3%となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、19百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。