有価証券報告書-第44期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで。以下、「当期」という。)におけるわが国経済は、堅調なインバウンド需要の継続や、高水準の賃上げ回答に伴う所得環境の改善に支えられ、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、地政学リスクの長期化に伴うエネルギー価格の高止まりや、為替市場のボラティリティ(変動幅)の大きさが、依然として企業のコスト負担や家計の購買力に影を落とし続けました。また、米国の新政権発足に伴う具体的な通商政策の動向や世界的なサプライチェーンの再構築など、先行きは引き続き不透明な状況が続いています。
このような状況のもと、当社グループは収益構造の深化と生産性の向上に努めました。収益基盤のさらなる安定化に向けては、景気変動の影響を受けにくいストック型ビジネスの積み上げを継続し、収益構成の多角化を推進しました。
また、データ経営の実践により、プロジェクトごとの稼働率や収益性をリアルタイムに可視化・分析し、迅速な意思決定と最適なリソース配分を推進することで、グループ全体の高収益率を維持できる体制を通期にわたって運用・定着させてまいりました。高付加価値領域への注力として、ソフトウェア開発ビジネスを中心に受注を拡大させ、生成AIの実装支援や企業のDX推進、高度なマネジメントが求められるPMO案件など、利益率の高い領域にリソースを集中させています。
人材戦略については、これまで拡充してきた若手層が、技術者教育の内製化プログラムを通じて着実に戦力化したことで、組織の実行力が大幅に向上しました。この基盤構築の成功を糧に、組織は現在、さらなる成長段階へと移行しています。育成された若手層が中堅層へと厚みを増す中、次なる課題である高度な専門性を備えた上位層の即時補強についても、「若手育成」を継続しつつ「経験者採用」を強化することで、育成人材と即戦力人材の最適な組み合わせを実現してまいりました。特に、PM(プロジェクトマネジメント)を軸としたビジネスモデル転換では、豊富な知見を有するシニア層の相乗効果を最大化させ、「次世代モビリティ事業」に続き「プロジェクトマネジメントデザイン事業」が当社グループの成長を力強く牽引する強固な体制を確立いたしました。
また、将来的な成長可能性を追求する準備段階として、2026年1月に「AIデータセンター推進室」を新設いたしました。当期においては、事業化に向けた市場環境の調査や技術的要件の検証など、具体的な検討を引き続き進めております。
以上の結果、当期の連結業績は、売上高94,400百万円(前期比12.9%増)、営業利益15,367百万円(同27.3%増)、経常利益16,145百万円(同36.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益11,312百万円(同33.4%増)となりました。
各セグメントの事業内容や主力分野の変化に伴い、当期において「報告セグメント」の組替と一部名称の変更を行いました。セグメント別の業績は、次の通りであります。なお、各セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高または振替高を含めております。
a.次世代モビリティ事業
自動車業界におけるSDV化の加速を背景に、ソフトウェア開発需要が拡大しました。当期を通じて国内主要完成車メーカーとの直接取引が順調に推移したほか、米国子会社を通じた北米市場での案件創出も着実に進展しました。UXデザインやアジャイル開発の強みを活かし、最上流の企画・要件定義段階から一貫して支援できる体制を構築したことで、高い稼働水準を維持し、通期での受注と稼働の安定化を実現しました。
これらの結果、売上高は7,569百万円(前期比36.6%増)、営業利益は3,219百万円(同63.9%増)となりました。
b.プロジェクトマネジメントデザイン事業
次世代通信およびAI領域において、実行体制の強化に向けたリソース再配置を実施しました。通信分野ではシステムインフラ基盤の刷新に伴う移行支援を継続し、AI分野では生成AIを活用したプラットフォーム再構築やPoC(概念実証)といった上流工程への関与を拡大しました。戦略策定から現場での実務完遂までを一気通貫で支援する「実行型」の推進体制が評価され、当期を通じて収益性は高水準で推移しました。
これらの結果、売上高は15,296百万円(前期比2.4%減)、営業利益は3,342百万円(同29.4%増)となりました。
c.デジタルインテグレーション事業
金融・公共・法人の各分野において、既存顧客との強固な信頼関係を背景にDXニーズを確実に捕捉しました。金融分野では、保険領域を中心に基幹システムのモダナイズ案件が通期にわたって拡大し、セグメント全体の売上成長を力強く牽引しました。公共および法人分野についても、既存顧客からの追加案件を中心に堅調に推移しました。当期は生成AI等を活用した高度な開発案件や、高単価なDX支援領域へのリソースシフトを重点的に推進しており、この収益構造の転換により、セグメント全体の利益率は向上し、事業ポートフォリオの安定感は一層高まっております。また、AI駆動開発による生産性向上にも着手し、来期に向けた技術競争力の強化を推進しました。
これらの結果、売上高は10,406百万円(前期比18.1%増)、営業利益は2,476百万円(同26.7%増)となりました。
d.IT&DXサービス事業
企業のデジタルビジネス化に向けた投資意欲の高まりを受け、業務プロセスの最適化や「伴走型PMOサービス」への引き合いが年間を通じて継続しました。DX検証サービスにおいてはエンタープライズ領域へのシフトを完遂させました。また、BPO業務においては、特例子会社を含む3社が有機的に連携し、適材適所でのリソース配分を徹底したことにより受注が拡大し、グループ全体の基盤強化に大きく寄与しました。
これらの結果、売上高は22,356百万円(前期比7.7%増)、営業利益は3,146百万円(同10.5%増)となりました。
e.ビジネスソリューション事業
2025年10月のWindows 10サポート終了に伴うPCリプレース案件が、第3四半期連結会計期間にかけて集中的に発生し、売上高を大きく押し上げました。
当該特需は第3四半期をもって概ね一巡しましたが、並行して注力してきたクラウドへのリフト&シフト案件をはじめ、クラウドの利活用案件の増大、更にはマネージドサービスの拡大、またゼロトラスト等のセキュリティ関連SI受注が年度末にかけても堅調に推移しました。これらにより、特需後の反動を吸収し、通期での増収増益に大きく寄与しました。
これらの結果、売上高は35,584百万円(前期比19.4%増)、営業利益は2,957百万円(同30.0%増)となりました。
f.DX&ストック型ビジネス事業
ノーコードDXプラットフォーム『Canbus.』において、大手企業からの導入が好調に推移したほか、医療業界向けパッケージの受注も年間を通じて着実に積み上がりました。利益面につきましては、将来の契約数拡大を見据えた開発機能の強化や、顧客基盤の拡充に伴うサポート体制の維持・強化を優先的に進めた結果、先行投資が嵩み前期比で減益となりました。
これらの結果、売上高は2,892百万円(前期比3.9%増)、営業利益は251百万円(同45.3%減)となりました。
g.その他事業
米国子会社における車載関連の開発受注が年間を通じて着実に増加したほか、株式会社GaYaでは『競馬伝説』シリーズの運営活性化に向けた施策が奏功しました。グループ全体のシナジー強化と受託開発のPMO支援が安定して推移したことで、セグメント全体の損益は前期比で大幅な改善が見られました。
これらの結果、売上高は1,001百万円(前期比25.5%増)、営業損失は26百万円(前期は営業損失19百万円)となりました。
②財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は61,079百万円(前期末は51,762百万円)となり、前期末と比較して9,317百万円の増加となりました。
流動資産は54,118百万円(前期末は44,184百万円)となり前期末と比較して9,934百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金5,517百万円の増加、有価証券1,522百万円の増加によるものであります。
固定資産は6,961百万円(前期末は7,578百万円)となり前期末と比較して616百万円の減少となりました。有形固定資産は1,327百万円(前期末は1,321百万円)となり前期末と比較して6百万円の増加となりました。無形固定資産は176百万円(前期末は169百万円)となり前期末と比較して7百万円の増加となりました。投資その他の資産は5,457百万円(前期末は6,087百万円)となり前期末と比較して630百万円の減少となりました。これは主に投資有価証券1,378百万円の減少によるものであります。
負債の合計額は20,858百万円(前期末は18,812百万円)となり前期末と比較して2,045百万円の増加となりました。これは主に未払法人税等1,417百万円の増加、未払消費税等395百万円の増加、賞与引当金289百万円の増加によるものであります。
純資産は40,221百万円(前期末は32,950百万円)となり前期末と比較して7,271百万円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益11,312百万円、剰余金の配当4,308百万円によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は前期末と比較して2.2ポイント上昇し64.9%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末と比較して8,355百万円増加し、29,819百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は13,283百万円(前年同期は7,979百万円の獲得)となりました。この主な増加要因は、税金等調整前当期純利益16,173百万円、棚卸資産の減少額859百万円、減価償却費452百万円、賞与引当金の増加額273百万円によるものであり、主な減少要因は、売上債権の増加額327百万円、仕入債務の減少額338百万円、法人税等の支払額3,701百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は896百万円(前年同期は2,576百万円の使用)となりました。この主な減少要因は、有価証券の取得による支出10,977百万円、投資有価証券の取得による支出113百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出486百万円によるものであり、主な増加要因は、有価証券の売却による収入9,636百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は4,316百万円(前年同期は14,024百万円の使用)となりました。この主な減少要因は、配当金の支払額4,310百万円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度のセグメント別生産実績は次のとおりであります。
(注)1.当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
2.上記の金額は、製造原価で記載しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
c.販売実績
当連結会計年度のセグメント別販売実績は次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績の分析・検討につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
売上高及び営業利益につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
経常利益につきましては、営業利益は前期比27.3%増の15,367百万円でありましたが、営業外収益に有価証券売却益134百万円、投資有価証券売却益395百万円等を計上したことにより、前期比36.2%増の16,145百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比33.4%増の11,312百万円となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金・設備資金につきましては、自己資金および借入金により充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は29,819百万円であり、当座貸越契約も含め十分な資金の流動性を確保しております。
当社グループの資金の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しており、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで。以下、「当期」という。)におけるわが国経済は、堅調なインバウンド需要の継続や、高水準の賃上げ回答に伴う所得環境の改善に支えられ、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、地政学リスクの長期化に伴うエネルギー価格の高止まりや、為替市場のボラティリティ(変動幅)の大きさが、依然として企業のコスト負担や家計の購買力に影を落とし続けました。また、米国の新政権発足に伴う具体的な通商政策の動向や世界的なサプライチェーンの再構築など、先行きは引き続き不透明な状況が続いています。
このような状況のもと、当社グループは収益構造の深化と生産性の向上に努めました。収益基盤のさらなる安定化に向けては、景気変動の影響を受けにくいストック型ビジネスの積み上げを継続し、収益構成の多角化を推進しました。
また、データ経営の実践により、プロジェクトごとの稼働率や収益性をリアルタイムに可視化・分析し、迅速な意思決定と最適なリソース配分を推進することで、グループ全体の高収益率を維持できる体制を通期にわたって運用・定着させてまいりました。高付加価値領域への注力として、ソフトウェア開発ビジネスを中心に受注を拡大させ、生成AIの実装支援や企業のDX推進、高度なマネジメントが求められるPMO案件など、利益率の高い領域にリソースを集中させています。
人材戦略については、これまで拡充してきた若手層が、技術者教育の内製化プログラムを通じて着実に戦力化したことで、組織の実行力が大幅に向上しました。この基盤構築の成功を糧に、組織は現在、さらなる成長段階へと移行しています。育成された若手層が中堅層へと厚みを増す中、次なる課題である高度な専門性を備えた上位層の即時補強についても、「若手育成」を継続しつつ「経験者採用」を強化することで、育成人材と即戦力人材の最適な組み合わせを実現してまいりました。特に、PM(プロジェクトマネジメント)を軸としたビジネスモデル転換では、豊富な知見を有するシニア層の相乗効果を最大化させ、「次世代モビリティ事業」に続き「プロジェクトマネジメントデザイン事業」が当社グループの成長を力強く牽引する強固な体制を確立いたしました。
また、将来的な成長可能性を追求する準備段階として、2026年1月に「AIデータセンター推進室」を新設いたしました。当期においては、事業化に向けた市場環境の調査や技術的要件の検証など、具体的な検討を引き続き進めております。
以上の結果、当期の連結業績は、売上高94,400百万円(前期比12.9%増)、営業利益15,367百万円(同27.3%増)、経常利益16,145百万円(同36.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益11,312百万円(同33.4%増)となりました。
各セグメントの事業内容や主力分野の変化に伴い、当期において「報告セグメント」の組替と一部名称の変更を行いました。セグメント別の業績は、次の通りであります。なお、各セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高または振替高を含めております。
a.次世代モビリティ事業
自動車業界におけるSDV化の加速を背景に、ソフトウェア開発需要が拡大しました。当期を通じて国内主要完成車メーカーとの直接取引が順調に推移したほか、米国子会社を通じた北米市場での案件創出も着実に進展しました。UXデザインやアジャイル開発の強みを活かし、最上流の企画・要件定義段階から一貫して支援できる体制を構築したことで、高い稼働水準を維持し、通期での受注と稼働の安定化を実現しました。
これらの結果、売上高は7,569百万円(前期比36.6%増)、営業利益は3,219百万円(同63.9%増)となりました。
b.プロジェクトマネジメントデザイン事業
次世代通信およびAI領域において、実行体制の強化に向けたリソース再配置を実施しました。通信分野ではシステムインフラ基盤の刷新に伴う移行支援を継続し、AI分野では生成AIを活用したプラットフォーム再構築やPoC(概念実証)といった上流工程への関与を拡大しました。戦略策定から現場での実務完遂までを一気通貫で支援する「実行型」の推進体制が評価され、当期を通じて収益性は高水準で推移しました。
これらの結果、売上高は15,296百万円(前期比2.4%減)、営業利益は3,342百万円(同29.4%増)となりました。
c.デジタルインテグレーション事業
金融・公共・法人の各分野において、既存顧客との強固な信頼関係を背景にDXニーズを確実に捕捉しました。金融分野では、保険領域を中心に基幹システムのモダナイズ案件が通期にわたって拡大し、セグメント全体の売上成長を力強く牽引しました。公共および法人分野についても、既存顧客からの追加案件を中心に堅調に推移しました。当期は生成AI等を活用した高度な開発案件や、高単価なDX支援領域へのリソースシフトを重点的に推進しており、この収益構造の転換により、セグメント全体の利益率は向上し、事業ポートフォリオの安定感は一層高まっております。また、AI駆動開発による生産性向上にも着手し、来期に向けた技術競争力の強化を推進しました。
これらの結果、売上高は10,406百万円(前期比18.1%増)、営業利益は2,476百万円(同26.7%増)となりました。
d.IT&DXサービス事業
企業のデジタルビジネス化に向けた投資意欲の高まりを受け、業務プロセスの最適化や「伴走型PMOサービス」への引き合いが年間を通じて継続しました。DX検証サービスにおいてはエンタープライズ領域へのシフトを完遂させました。また、BPO業務においては、特例子会社を含む3社が有機的に連携し、適材適所でのリソース配分を徹底したことにより受注が拡大し、グループ全体の基盤強化に大きく寄与しました。
これらの結果、売上高は22,356百万円(前期比7.7%増)、営業利益は3,146百万円(同10.5%増)となりました。
e.ビジネスソリューション事業
2025年10月のWindows 10サポート終了に伴うPCリプレース案件が、第3四半期連結会計期間にかけて集中的に発生し、売上高を大きく押し上げました。
当該特需は第3四半期をもって概ね一巡しましたが、並行して注力してきたクラウドへのリフト&シフト案件をはじめ、クラウドの利活用案件の増大、更にはマネージドサービスの拡大、またゼロトラスト等のセキュリティ関連SI受注が年度末にかけても堅調に推移しました。これらにより、特需後の反動を吸収し、通期での増収増益に大きく寄与しました。
これらの結果、売上高は35,584百万円(前期比19.4%増)、営業利益は2,957百万円(同30.0%増)となりました。
f.DX&ストック型ビジネス事業
ノーコードDXプラットフォーム『Canbus.』において、大手企業からの導入が好調に推移したほか、医療業界向けパッケージの受注も年間を通じて着実に積み上がりました。利益面につきましては、将来の契約数拡大を見据えた開発機能の強化や、顧客基盤の拡充に伴うサポート体制の維持・強化を優先的に進めた結果、先行投資が嵩み前期比で減益となりました。
これらの結果、売上高は2,892百万円(前期比3.9%増)、営業利益は251百万円(同45.3%減)となりました。
g.その他事業
米国子会社における車載関連の開発受注が年間を通じて着実に増加したほか、株式会社GaYaでは『競馬伝説』シリーズの運営活性化に向けた施策が奏功しました。グループ全体のシナジー強化と受託開発のPMO支援が安定して推移したことで、セグメント全体の損益は前期比で大幅な改善が見られました。
これらの結果、売上高は1,001百万円(前期比25.5%増)、営業損失は26百万円(前期は営業損失19百万円)となりました。
②財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は61,079百万円(前期末は51,762百万円)となり、前期末と比較して9,317百万円の増加となりました。
流動資産は54,118百万円(前期末は44,184百万円)となり前期末と比較して9,934百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金5,517百万円の増加、有価証券1,522百万円の増加によるものであります。
固定資産は6,961百万円(前期末は7,578百万円)となり前期末と比較して616百万円の減少となりました。有形固定資産は1,327百万円(前期末は1,321百万円)となり前期末と比較して6百万円の増加となりました。無形固定資産は176百万円(前期末は169百万円)となり前期末と比較して7百万円の増加となりました。投資その他の資産は5,457百万円(前期末は6,087百万円)となり前期末と比較して630百万円の減少となりました。これは主に投資有価証券1,378百万円の減少によるものであります。
負債の合計額は20,858百万円(前期末は18,812百万円)となり前期末と比較して2,045百万円の増加となりました。これは主に未払法人税等1,417百万円の増加、未払消費税等395百万円の増加、賞与引当金289百万円の増加によるものであります。
純資産は40,221百万円(前期末は32,950百万円)となり前期末と比較して7,271百万円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益11,312百万円、剰余金の配当4,308百万円によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は前期末と比較して2.2ポイント上昇し64.9%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末と比較して8,355百万円増加し、29,819百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は13,283百万円(前年同期は7,979百万円の獲得)となりました。この主な増加要因は、税金等調整前当期純利益16,173百万円、棚卸資産の減少額859百万円、減価償却費452百万円、賞与引当金の増加額273百万円によるものであり、主な減少要因は、売上債権の増加額327百万円、仕入債務の減少額338百万円、法人税等の支払額3,701百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は896百万円(前年同期は2,576百万円の使用)となりました。この主な減少要因は、有価証券の取得による支出10,977百万円、投資有価証券の取得による支出113百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出486百万円によるものであり、主な増加要因は、有価証券の売却による収入9,636百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は4,316百万円(前年同期は14,024百万円の使用)となりました。この主な減少要因は、配当金の支払額4,310百万円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度のセグメント別生産実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) |
| 次世代モビリティ事業 | 3,397 | 123.3 |
| プロジェクトマネジメントデザイン事業 | 10,301 | 92.8 |
| デジタルインテグレーション事業 | 7,041 | 115.4 |
| IT&DXサービス事業 | 15,531 | 105.8 |
| ビジネスソリューション事業 | 1,664 | 126.0 |
| その他事業 | 117 | - |
| 合計 | 38,053 | 105.8 |
(注)1.当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
2.上記の金額は、製造原価で記載しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 次世代モビリティ事業 | 8,600 | 114.5 | 4,082 | 133.8 |
| プロジェクトマネジメントデザイン事業 | 15,597 | 93.8 | 6,163 | 105.1 |
| デジタルインテグレーション事業 | 11,145 | 123.8 | 4,430 | 120.0 |
| IT&DXサービス事業 | 22,464 | 109.0 | 7,838 | 108.0 |
| ビジネスソリューション事業 | 2,215 | 133.3 | 994 | 115.4 |
| その他事業 | 497 | - | 276 | - |
| 合計 | 60,521 | 109.2 | 23,785 | 114.8 |
(注)当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
c.販売実績
当連結会計年度のセグメント別販売実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) |
| 次世代モビリティ事業 | 7,569 | 136.6 |
| プロジェクトマネジメントデザイン事業 | 15,295 | 97.7 |
| デジタルインテグレーション事業 | 10,406 | 118.1 |
| IT&DXサービス事業 | 21,882 | 107.1 |
| ビジネスソリューション事業 | 35,564 | 119.5 |
| DX&ストック型ビジネス事業 | 2,838 | 104.2 |
| その他事業 | 842 | 126.3 |
| 合計 | 94,400 | 112.9 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績の分析・検討につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
売上高及び営業利益につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
経常利益につきましては、営業利益は前期比27.3%増の15,367百万円でありましたが、営業外収益に有価証券売却益134百万円、投資有価証券売却益395百万円等を計上したことにより、前期比36.2%増の16,145百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比33.4%増の11,312百万円となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金・設備資金につきましては、自己資金および借入金により充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は29,819百万円であり、当座貸越契約も含め十分な資金の流動性を確保しております。
当社グループの資金の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
| 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 70.5 | 62.7 | 64.9 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 195.0 | 249.3 | 241.7 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 17.2 | 19.4 | 11.7 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 1,244.4 | 682.7 | 779.9 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しており、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。