有価証券報告書-第39期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで。以下、「当期」という。)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた2020年4月の政府の緊急事態宣言発令に伴う経済活動の制限により、全国的に大きく落ち込んだものの、緊急事態宣言解除後は政府・日銀の大規模な景気支援策により回復傾向にありました。しかしながら、感染状況の悪化を受け、2021年1月に再び緊急事態宣言が発令されると、景気回復が足踏み状態となり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような中、当社グループはWeb会議システムの導入によるテレワーク営業、テレワークによるITサポートやソフトウェア開発支援にて、事業活動を推進しました。しかしながら、複雑で詳細レベルの打ち合わせは対面に頼らざるを得ないため、新型コロナウイルス変異株による感染拡大も重なり、未だ新規案件立ち上がりは足踏み状態が続いております。この状況を打開するため、新規開発や新規顧客よりも、既存顧客の囲い込みと既存システムの再利用等に重点をおいた営業展開を積極的に進めております。
ソリューションデザイン事業は、引き続き大きな成長が見込まれる、車載、ネットビジネス、IoT、ロボット/AI、業務システムの分野の拡大に注力し、ニアショア開発・オフショア開発の一層の活用による更なる受注拡大と収益性の向上に取り組みました。
フレームワークデザイン事業は、基幹システムの刷新に伴う開発、基盤構築、業務自動化に伴うライセンス販売、導入支援、開発支援などを軸に、テレワークへの移管、営業のWeb対応、遠隔サポートの充実を進めました。
ITサービス事業およびソリューション営業は、「テレワーク支援」をキーワードとした機器販売、セキュアでシームレスなインフラ環境の構築およびシステムサポート業務等を積極的に受注しました。
クラウド事業とサブスクリプションビジネスモデルの推進を担う新企隊本部は、自社商材『Canbus.\キャンバスドット』、『Cloudstep』の機能拡張を実施、Webマーケティングによる販売促進を積極的に展開しております。また、IoT、セキュリティ、ブロックチェーンをキーワードとした商材開発と、国内外の子会社やベンチャー企業との協業を推進して、グローバルでの販売に取り組みました。
以上の結果、当期の連結業績は、売上高60,871百万円(前期比5.7%減)、営業利益8,006百万円(同1.9%減)、経常利益7,507百万円(同4.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,974百万円(同9.1%減)となりました。
なお、持分法適用会社であるStrongKey,Inc.について、米国内の新型コロナウイルス感染拡大の影響で販売活動が困難となっており、景気減退による消費の冷え込みも重なり、将来の事業計画を見直すこととなりました。これにより投資価値の再評価を行った結果、547百万円の投資の減損処理を行いました。
また、当社グループでは、2019年に策定した、2024年3月期を最終年度とする「中期5カ年計画」を推進中でありますが、当期は新型コロナウイルスによる経済活動の停滞などの影響で、減収を余儀なくされました。
このような状況を鑑み、中期計画の達成年度を1年延ばし、新たに2025年3月期を最終年度として取り組んでまいります。
計画目標である、売上高1,010億円、営業利益152億円に変更はありません。
この目標達成に向けて、営業強化、自社商材・自社サービスの拡充、成長分野への集中投資、既存事業のスクラップアンドビルドを経営方針とし、積極展開してまいります。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高または振替高を含めております。
a.ソリューションデザイン事業
ソリューションデザイン事業は、「車載」、「社会インフラ」、「ネットビジネス」、「スマートデバイス/ロボット/AI」および「業務システム」の5つのカテゴリーに区分しており、当事業の売上高は23,819百万円(前期比4.0%増)、営業利益は4,099百万円(同1.0%増)となりました。
(車載)
自動運転、車載インフォテインメント、テレマティクス(*1)およびECU(電子制御ユニット)の開発といった分野では、得意とする車載インフォテインメント関連は順調に推移したほか、車載および通信分野での経験を駆使した技術力が競合他社との差別化となり、モビリティサービス関連での受注が伸張しております。また一時的に鈍化傾向にあったECUの開発案件も回復傾向となっております。当分野は業界の変革期でもあり、当事業の中でも長期的な重点注力分野として更なる付加価値の向上を目指してまいります。
(*1)テレマティクス(Telematics)とは、テレコミュニケーション(Telecommunication)とインフォマティクス(Informatics)から作られた造語で、自動車などの移動体に携帯電話などの移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称。
(社会インフラ)
電力、交通、航空、宇宙、防衛、通信など、生活を支えるシステムに関わる分野では、5G関連案件で売上を大きく伸ばしました。特に5Gのインフラ整備の引き合いは増加傾向にあり、また5G関連の付加価値を模索するPoCの引き合いも堅調でした。
(ネットビジネス)
通信キャリア、eコマース、教育など、ネットビジネスに関わる分野では、通信キャリアでの5Gに向けたサービスの構築、eコマースや個人データの利活用に関連するシステム開発・検証が堅調に推移しました。特にeコマースでは、キャッシュレス決済システム開発案件の引き合いを多くいただき、受注が拡大しました。また、教育分野についてはGIGAスクール構想実現に向けたサービス強化の引き合いが旺盛でした。
(スマートデバイス/ロボット/AI)
スマートフォン、家電、ロボットなど、プロダクト開発に関わる分野では、IoTでのPoC案件の引き合いが増加傾向にあります。他社にはない当社のスマートデバイスでの開発、品質検証のノウハウに加え、「IoT」、「AI」などの技術要素を強みにした事業推進を継続しております。
(業務システム)
業務システムの分野は、デジタルトランスフォーメーション(DX:ITの浸透により生活やビジネスなどあらゆる面が向上するという概念)の実現に向け需要が増加する中、顧客課題を柔軟に解決することで売上を伸ばしております。新型コロナウイルス感染症により働き方の急速な変化が求められる中で、システム対応に迫られた企業からの引き合いが旺盛でした。引き続き、オフショア開発やOSS(Open Source Software)の活用、自社商材や自動化・AIなどの独自サービスを駆使し、短納期・低コストのサービスを提供してまいります。
b.フレームワークデザイン事業
当事業は、既存顧客を中心とした金融分野と、業務自動化(RPA)ソリューションを中心とした新規サービス分野にカテゴライズし、双方の顧客ニーズを捉えて受注に繋げております。
既存金融分野は、新規案件の引き合いの減少、延伸、中断が継続しておりますが、一部公共系案件、保守案件等では受注、増員もあり回復基調は続いております。また、新規顧客に対してもWeb営業を強化、Webセミナー等を活用しながら受注活動を推進した結果、新規の開発、運用、基盤構築案件等の受注増加に繋がっております。
新規サービス分野では、業務自動化(RPA)ソリューションのライセンス販売を軸にしたプロダクトベンダーとの協業、関連する開発支援・運用支援の受注に向けた営業活動に注力しました。展示会やセミナーを中心とした対面営業からWebセミナー、専用サイトの開設、ホワイトペーパー対応等を活用したWeb営業への切り替え、セキュリティ、BIツール、業務フロー、遠隔制御、音声認識等のサービス拡充も引き続き実施しました。お客様先対応の導入支援については苦戦しておりますが、公共系入札も含めた新規のライセンス販売、開発支援、運用等については受注増加に繋がっております。
しかしながら、既存金融分野、新規サービス分野ともに、新型コロナウイルス感染拡大による営業機会の減少、新規案件の延伸・中断のカバーには至らず、当事業の売上高は5,105百万円(前期比11.5%減)、営業利益は860百万円(同18.6%減)となりました。
c.ITサービス事業
DX促進や新型コロナウイルス対応に取り組む企業が業界を問わず増加する中、新たな働き方を推進するテレワーク環境構築といった積極的なIT導入が進んでおります。
このような状況の中で当事業は、従来の人員動員型のサービス提供から培ったノウハウを基に、高付加価値で、より顧客の事業方針に直結した一括請負型のITサポートサービスの提供にシフトし、更なる事業の拡大と収益性の向上を図ってまいりました。
新型コロナウイルス対策としては、従来の常駐型中心のワークスタイルからリモートでのサービス提供も含め、柔軟に対応ができる体制の構築を進めてまいりました。事業活動においては、新たな市場、ニーズに対応する商材や強みを持つ協力会社各社とのアライアンスをさらに強化し、プロモーション活動強化・インサイドセールス等の活用を通じて、サービスの展開を促進することで顧客数と売上を拡大しました。
また、事業拡大に不可欠な人材の拡充に関しても、Webと対面での面接の併用により採用活動は順調に進み、コロナ禍でも対応可能なWeb社内研修や資格取得推進により、サービス強化に直結する人材育成に注力しました。
これらの結果、当事業の売上高は9,384百万円(前期比8.5%増)、営業利益は1,417百万円(同12.1%増)となりました。
d.ソリューション営業
IT関連商品の法人向け販売および外資・中堅企業向けを中心としたシステムインテグレーションを主な業務とする当事業は、新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークが進む中、テレワーク環境の整備を支援すべくテレワークに必要な機器の販売、構築、導入支援など、幅広いサービスを提供してまいりました。
特に、テレワークの常態化に伴うセキュリティリスクを回避する多要素認証ソリューションの提案、クラウドとオンプレミスを併用したバックアップシステムの見直しなど、セキュアな環境を積極的に提案しサポートしました。
また、デスクトップ環境をクラウドのサーバーから提供するWVD環境(Windows Virtual Desktop)の構築、更にはHCI構成(次世代仮想インフラ)などの提案を進めたことにより、システムインテグレーション事業は数多くの案件を受注することができました。
しかしながら、前年に高い伸びとなったWindows7搭載PCの更新需要の反動減があり、当事業の売上高は21,432百万円(前期比17.2%減)、営業利益は1,392百万円(同14.2%減)となりました。
e.クラウド事業
企業等にクラウドソリューションや自社開発商品を提供する当事業は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け新規案件受注活動が一時的に停滞したものの、テレワークなど働き方改革が急務の企業から、DXを実現するビジネスアプリプラットフォーム『Canbus.\キャンバスドット(*2)』の引き合いを多くいただき、受注が堅調に推移しました。特に、データドリブンな業務にシフトしようとする企業からはライセンスの販売だけでなく、業務系システムのリプレースやシステム連携などインテグレーションを受注しました。このような状況を受け、より多くの企業のDXを実現させるべく新機能提供やアライアンスを加速させました。今後も注力商材として積極投資と営業強化を推進してまいります。
また、「G Suite」や「Microsoft 365」と連携するグループウェア『Cloudstep(*2)』においても、Googleが「G Suite」を「Google Workspace」へリブランドすることを発表したことから、システムの刷新や見直しにより引き合いが増加しております。そのような中で、当社の強みの一つであるシステムインテグレーションが、競合他社との差別化要因となり受注に至っております。
これらの結果、当事業の売上高は1,484百万円(前期比5.7%増)、営業利益は300百万円(同43.5%増)となりました。
(*2)『Cloudstep』、『Canbus.\キャンバスドット』は、システナの自社開発商品です。
f.海外事業
米国子会社は、日系既存顧客からの継続受注をベースに、コロナ禍でも積極的な営業によりAIやIoT案件、特に日系企業からスタートアップ企業の要素技術を使ったPoC開発の新規受注が継続し、当期の営業黒字化を達成しました。
また、同社の出資先である米国ONE Tech社は、独自開発の『MicroAI™』を複数のチップセットメーカーに提供しております。これにより、民生機器、産業機器、車載関連などで数多く普及している各種デバイスやセンサーに『MicroAI™』を使ってエンドユーザのIoTアプリケーションに機械学習のメリットを提供することができます。ONE Tech社はこうした独自開発のAIソリューション普及に向けて、複数のMCUメーカーとアライアンスを組み、共同営業展開などを活発に行っております。
当事業は未だ投資の段階であり、売上高は188百万円(前期比27.7%増)、営業利益は7百万円(前期は営業損失16百万円)となりました。
g.投資育成事業
株式会社ONE Tech Japanは、米国ONE Tech社のIoTエッジコンピューティングAI技術『MicroAI™』を使ったIoTソリューションの開発を行っております。当期は米国ONE Tech社と連携して、日本国内のチップベンダーのエコシステムへのAI技術の展開に取組みました。
スマートフォン向けゲームコンテンツの開発・運営を行う株式会社GaYaは、自社開発したSNSゲームの運営やスマホ・タブレット向け業務アプリの設計・開発を行っております。業務アプリの開発は順調に推移しており、今後は海外オフショア開発も視野に入れながら拡大へ向け進めてまいります。ゲーム事業においては計画通り新規タイトル2本をリリースしましたが、いずれも売上が伸びなかったことに加え、3Dグラフィック等の制作コスト増により、費用先行となりました。
これらの結果、当事業の売上高は178百万円(前期比16.5%減)、営業損失は71百万円(前期は営業損失33百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末と比較して3,653百万円増加し、18,875百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は7,205百万円となりました。この主な増加要因は、税金等調整前当期純利益7,507百万円、売上債権の減少額1,147百万円、持分法による投資損益748百万円、減価償却費356百万円、たな卸資産の減少額292百万円、未払消費税等の増加額109百万円、によるものであり、主な減少要因は、法人税等の支払額2,339百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は1,562百万円となりました。この主な減少要因は、投資有価証券の取得による支出20,839百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出442百万円、定期預金の預入による支出323百万円によるものであり、主な増加要因は、投資有価証券の売却による収入20,055百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は1,983百万円となりました。この主な減少要因は、配当金の支払額1,951百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度のセグメント別生産実績は次のとおりであります。
(注)1.当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額は、製造原価で記載しております。
(2)受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度のセグメント別販売実績は次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は38,886百万円(前期末は35,956百万円)となり、前期末と比較して2,930百万円の増加となりました。
流動資産は33,420百万円(前期末は30,840百万円)となり前期末と比較して2,580百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金4,112百万円の増加、受取手形及び売掛金1,057百万円の減少、商品292百万円の減少によるものであります。
固定資産は5,465百万円(前期末は5,115百万円)となり前期末と比較して350百万円の増加となりました。有形固定資産は917百万円(前期末は836百万円)となり前期末と比較して81百万円の増加となりました。無形固定資産は307百万円(前期末は303百万円)となり前期末と比較して4百万円の増加となりました。投資その他の資産は4,240百万円(前期末は3,976百万円)となり前期末と比較して264百万円の増加となりました。これは主に投資有価証券246百万円の増加によるものであります。
負債の合計額は12,889百万円(前期末は13,000百万円)となり前期末と比較して111百万円の減少となりました。これは主に買掛金611百万円の減少、未払法人税等250百万円の増加、未払消費税等109百万円の増加によるものであります。
純資産は25,996百万円(前期末は22,955百万円)となり前期末と比較して3,041百万円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益4,974百万円、剰余金の配当1,945百万円によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は前期末と比較して2.9ポイント上がって65.9%となりました。
②当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
また、当社グループでは、2019年に策定した、2024年3月期を最終年度とする「中期5カ年計画」を推進中でありますが、当期は新型コロナウイルスによる経済活動の停滞などの影響で、減収を余儀なくされました。その結果、当連結会計年度の売上高は60,871百万円(前年同期比5.7%減)となりました。このような状況を鑑み、中期計画の達成年度を1年延ばし、新たに2025年3月期を最終年度として取り組んでまいります。
なお、事業部門別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」の項目をご参照ください。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」において詳細に記載しております。
⑤経営戦略の現状と見通し
当社グループは、安定した高配当、株主資本利益率と売上高営業利益率を目標としております。そのために、安定と成長のバランスを重視した経営の基本方針に則り、高収益体質を目指してまいります。
なお、2025年3月期に向けて売上高営業利益率15%、株主資本利益率25%を目標としており、関連指標の推移は以下のとおりであります。
⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金・設備資金につきましては、自己資金および借入金により充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は18,875百万円であり、当座貸越契約も含め十分な資金の流動性を確保しております。
当社グループの資金の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しており、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
⑦経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループにおける問題と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」において詳細に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで。以下、「当期」という。)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた2020年4月の政府の緊急事態宣言発令に伴う経済活動の制限により、全国的に大きく落ち込んだものの、緊急事態宣言解除後は政府・日銀の大規模な景気支援策により回復傾向にありました。しかしながら、感染状況の悪化を受け、2021年1月に再び緊急事態宣言が発令されると、景気回復が足踏み状態となり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような中、当社グループはWeb会議システムの導入によるテレワーク営業、テレワークによるITサポートやソフトウェア開発支援にて、事業活動を推進しました。しかしながら、複雑で詳細レベルの打ち合わせは対面に頼らざるを得ないため、新型コロナウイルス変異株による感染拡大も重なり、未だ新規案件立ち上がりは足踏み状態が続いております。この状況を打開するため、新規開発や新規顧客よりも、既存顧客の囲い込みと既存システムの再利用等に重点をおいた営業展開を積極的に進めております。
ソリューションデザイン事業は、引き続き大きな成長が見込まれる、車載、ネットビジネス、IoT、ロボット/AI、業務システムの分野の拡大に注力し、ニアショア開発・オフショア開発の一層の活用による更なる受注拡大と収益性の向上に取り組みました。
フレームワークデザイン事業は、基幹システムの刷新に伴う開発、基盤構築、業務自動化に伴うライセンス販売、導入支援、開発支援などを軸に、テレワークへの移管、営業のWeb対応、遠隔サポートの充実を進めました。
ITサービス事業およびソリューション営業は、「テレワーク支援」をキーワードとした機器販売、セキュアでシームレスなインフラ環境の構築およびシステムサポート業務等を積極的に受注しました。
クラウド事業とサブスクリプションビジネスモデルの推進を担う新企隊本部は、自社商材『Canbus.\キャンバスドット』、『Cloudstep』の機能拡張を実施、Webマーケティングによる販売促進を積極的に展開しております。また、IoT、セキュリティ、ブロックチェーンをキーワードとした商材開発と、国内外の子会社やベンチャー企業との協業を推進して、グローバルでの販売に取り組みました。
以上の結果、当期の連結業績は、売上高60,871百万円(前期比5.7%減)、営業利益8,006百万円(同1.9%減)、経常利益7,507百万円(同4.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,974百万円(同9.1%減)となりました。
なお、持分法適用会社であるStrongKey,Inc.について、米国内の新型コロナウイルス感染拡大の影響で販売活動が困難となっており、景気減退による消費の冷え込みも重なり、将来の事業計画を見直すこととなりました。これにより投資価値の再評価を行った結果、547百万円の投資の減損処理を行いました。
また、当社グループでは、2019年に策定した、2024年3月期を最終年度とする「中期5カ年計画」を推進中でありますが、当期は新型コロナウイルスによる経済活動の停滞などの影響で、減収を余儀なくされました。
このような状況を鑑み、中期計画の達成年度を1年延ばし、新たに2025年3月期を最終年度として取り組んでまいります。
計画目標である、売上高1,010億円、営業利益152億円に変更はありません。
この目標達成に向けて、営業強化、自社商材・自社サービスの拡充、成長分野への集中投資、既存事業のスクラップアンドビルドを経営方針とし、積極展開してまいります。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高または振替高を含めております。
a.ソリューションデザイン事業
ソリューションデザイン事業は、「車載」、「社会インフラ」、「ネットビジネス」、「スマートデバイス/ロボット/AI」および「業務システム」の5つのカテゴリーに区分しており、当事業の売上高は23,819百万円(前期比4.0%増)、営業利益は4,099百万円(同1.0%増)となりました。
(車載)
自動運転、車載インフォテインメント、テレマティクス(*1)およびECU(電子制御ユニット)の開発といった分野では、得意とする車載インフォテインメント関連は順調に推移したほか、車載および通信分野での経験を駆使した技術力が競合他社との差別化となり、モビリティサービス関連での受注が伸張しております。また一時的に鈍化傾向にあったECUの開発案件も回復傾向となっております。当分野は業界の変革期でもあり、当事業の中でも長期的な重点注力分野として更なる付加価値の向上を目指してまいります。
(*1)テレマティクス(Telematics)とは、テレコミュニケーション(Telecommunication)とインフォマティクス(Informatics)から作られた造語で、自動車などの移動体に携帯電話などの移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称。
(社会インフラ)
電力、交通、航空、宇宙、防衛、通信など、生活を支えるシステムに関わる分野では、5G関連案件で売上を大きく伸ばしました。特に5Gのインフラ整備の引き合いは増加傾向にあり、また5G関連の付加価値を模索するPoCの引き合いも堅調でした。
(ネットビジネス)
通信キャリア、eコマース、教育など、ネットビジネスに関わる分野では、通信キャリアでの5Gに向けたサービスの構築、eコマースや個人データの利活用に関連するシステム開発・検証が堅調に推移しました。特にeコマースでは、キャッシュレス決済システム開発案件の引き合いを多くいただき、受注が拡大しました。また、教育分野についてはGIGAスクール構想実現に向けたサービス強化の引き合いが旺盛でした。
(スマートデバイス/ロボット/AI)
スマートフォン、家電、ロボットなど、プロダクト開発に関わる分野では、IoTでのPoC案件の引き合いが増加傾向にあります。他社にはない当社のスマートデバイスでの開発、品質検証のノウハウに加え、「IoT」、「AI」などの技術要素を強みにした事業推進を継続しております。
(業務システム)
業務システムの分野は、デジタルトランスフォーメーション(DX:ITの浸透により生活やビジネスなどあらゆる面が向上するという概念)の実現に向け需要が増加する中、顧客課題を柔軟に解決することで売上を伸ばしております。新型コロナウイルス感染症により働き方の急速な変化が求められる中で、システム対応に迫られた企業からの引き合いが旺盛でした。引き続き、オフショア開発やOSS(Open Source Software)の活用、自社商材や自動化・AIなどの独自サービスを駆使し、短納期・低コストのサービスを提供してまいります。
b.フレームワークデザイン事業
当事業は、既存顧客を中心とした金融分野と、業務自動化(RPA)ソリューションを中心とした新規サービス分野にカテゴライズし、双方の顧客ニーズを捉えて受注に繋げております。
既存金融分野は、新規案件の引き合いの減少、延伸、中断が継続しておりますが、一部公共系案件、保守案件等では受注、増員もあり回復基調は続いております。また、新規顧客に対してもWeb営業を強化、Webセミナー等を活用しながら受注活動を推進した結果、新規の開発、運用、基盤構築案件等の受注増加に繋がっております。
新規サービス分野では、業務自動化(RPA)ソリューションのライセンス販売を軸にしたプロダクトベンダーとの協業、関連する開発支援・運用支援の受注に向けた営業活動に注力しました。展示会やセミナーを中心とした対面営業からWebセミナー、専用サイトの開設、ホワイトペーパー対応等を活用したWeb営業への切り替え、セキュリティ、BIツール、業務フロー、遠隔制御、音声認識等のサービス拡充も引き続き実施しました。お客様先対応の導入支援については苦戦しておりますが、公共系入札も含めた新規のライセンス販売、開発支援、運用等については受注増加に繋がっております。
しかしながら、既存金融分野、新規サービス分野ともに、新型コロナウイルス感染拡大による営業機会の減少、新規案件の延伸・中断のカバーには至らず、当事業の売上高は5,105百万円(前期比11.5%減)、営業利益は860百万円(同18.6%減)となりました。
c.ITサービス事業
DX促進や新型コロナウイルス対応に取り組む企業が業界を問わず増加する中、新たな働き方を推進するテレワーク環境構築といった積極的なIT導入が進んでおります。
このような状況の中で当事業は、従来の人員動員型のサービス提供から培ったノウハウを基に、高付加価値で、より顧客の事業方針に直結した一括請負型のITサポートサービスの提供にシフトし、更なる事業の拡大と収益性の向上を図ってまいりました。
新型コロナウイルス対策としては、従来の常駐型中心のワークスタイルからリモートでのサービス提供も含め、柔軟に対応ができる体制の構築を進めてまいりました。事業活動においては、新たな市場、ニーズに対応する商材や強みを持つ協力会社各社とのアライアンスをさらに強化し、プロモーション活動強化・インサイドセールス等の活用を通じて、サービスの展開を促進することで顧客数と売上を拡大しました。
また、事業拡大に不可欠な人材の拡充に関しても、Webと対面での面接の併用により採用活動は順調に進み、コロナ禍でも対応可能なWeb社内研修や資格取得推進により、サービス強化に直結する人材育成に注力しました。
これらの結果、当事業の売上高は9,384百万円(前期比8.5%増)、営業利益は1,417百万円(同12.1%増)となりました。
d.ソリューション営業
IT関連商品の法人向け販売および外資・中堅企業向けを中心としたシステムインテグレーションを主な業務とする当事業は、新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークが進む中、テレワーク環境の整備を支援すべくテレワークに必要な機器の販売、構築、導入支援など、幅広いサービスを提供してまいりました。
特に、テレワークの常態化に伴うセキュリティリスクを回避する多要素認証ソリューションの提案、クラウドとオンプレミスを併用したバックアップシステムの見直しなど、セキュアな環境を積極的に提案しサポートしました。
また、デスクトップ環境をクラウドのサーバーから提供するWVD環境(Windows Virtual Desktop)の構築、更にはHCI構成(次世代仮想インフラ)などの提案を進めたことにより、システムインテグレーション事業は数多くの案件を受注することができました。
しかしながら、前年に高い伸びとなったWindows7搭載PCの更新需要の反動減があり、当事業の売上高は21,432百万円(前期比17.2%減)、営業利益は1,392百万円(同14.2%減)となりました。
e.クラウド事業
企業等にクラウドソリューションや自社開発商品を提供する当事業は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け新規案件受注活動が一時的に停滞したものの、テレワークなど働き方改革が急務の企業から、DXを実現するビジネスアプリプラットフォーム『Canbus.\キャンバスドット(*2)』の引き合いを多くいただき、受注が堅調に推移しました。特に、データドリブンな業務にシフトしようとする企業からはライセンスの販売だけでなく、業務系システムのリプレースやシステム連携などインテグレーションを受注しました。このような状況を受け、より多くの企業のDXを実現させるべく新機能提供やアライアンスを加速させました。今後も注力商材として積極投資と営業強化を推進してまいります。
また、「G Suite」や「Microsoft 365」と連携するグループウェア『Cloudstep(*2)』においても、Googleが「G Suite」を「Google Workspace」へリブランドすることを発表したことから、システムの刷新や見直しにより引き合いが増加しております。そのような中で、当社の強みの一つであるシステムインテグレーションが、競合他社との差別化要因となり受注に至っております。
これらの結果、当事業の売上高は1,484百万円(前期比5.7%増)、営業利益は300百万円(同43.5%増)となりました。
(*2)『Cloudstep』、『Canbus.\キャンバスドット』は、システナの自社開発商品です。
f.海外事業
米国子会社は、日系既存顧客からの継続受注をベースに、コロナ禍でも積極的な営業によりAIやIoT案件、特に日系企業からスタートアップ企業の要素技術を使ったPoC開発の新規受注が継続し、当期の営業黒字化を達成しました。
また、同社の出資先である米国ONE Tech社は、独自開発の『MicroAI™』を複数のチップセットメーカーに提供しております。これにより、民生機器、産業機器、車載関連などで数多く普及している各種デバイスやセンサーに『MicroAI™』を使ってエンドユーザのIoTアプリケーションに機械学習のメリットを提供することができます。ONE Tech社はこうした独自開発のAIソリューション普及に向けて、複数のMCUメーカーとアライアンスを組み、共同営業展開などを活発に行っております。
当事業は未だ投資の段階であり、売上高は188百万円(前期比27.7%増)、営業利益は7百万円(前期は営業損失16百万円)となりました。
g.投資育成事業
株式会社ONE Tech Japanは、米国ONE Tech社のIoTエッジコンピューティングAI技術『MicroAI™』を使ったIoTソリューションの開発を行っております。当期は米国ONE Tech社と連携して、日本国内のチップベンダーのエコシステムへのAI技術の展開に取組みました。
スマートフォン向けゲームコンテンツの開発・運営を行う株式会社GaYaは、自社開発したSNSゲームの運営やスマホ・タブレット向け業務アプリの設計・開発を行っております。業務アプリの開発は順調に推移しており、今後は海外オフショア開発も視野に入れながら拡大へ向け進めてまいります。ゲーム事業においては計画通り新規タイトル2本をリリースしましたが、いずれも売上が伸びなかったことに加え、3Dグラフィック等の制作コスト増により、費用先行となりました。
これらの結果、当事業の売上高は178百万円(前期比16.5%減)、営業損失は71百万円(前期は営業損失33百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末と比較して3,653百万円増加し、18,875百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は7,205百万円となりました。この主な増加要因は、税金等調整前当期純利益7,507百万円、売上債権の減少額1,147百万円、持分法による投資損益748百万円、減価償却費356百万円、たな卸資産の減少額292百万円、未払消費税等の増加額109百万円、によるものであり、主な減少要因は、法人税等の支払額2,339百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は1,562百万円となりました。この主な減少要因は、投資有価証券の取得による支出20,839百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出442百万円、定期預金の預入による支出323百万円によるものであり、主な増加要因は、投資有価証券の売却による収入20,055百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は1,983百万円となりました。この主な減少要因は、配当金の支払額1,951百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度のセグメント別生産実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) |
| ソリューションデザイン事業 | 16,588 | 103.8 |
| フレームワークデザイン事業 | 3,635 | 89.2 |
| ITサービス事業 | 6,768 | 108.9 |
| 合計 | 26,993 | 102.7 |
(注)1.当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額は、製造原価で記載しております。
(2)受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| ソリューションデザイン事業 | 25,107 | 111.5 | 7,069 | 125.7 |
| フレームワークデザイン事業 | 5,057 | 87.4 | 2,419 | 98.3 |
| ITサービス事業 | 9,504 | 107.9 | 4,942 | 110.1 |
| 合計 | 39,668 | 106.9 | 14,430 | 114.8 |
(注)1.当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度のセグメント別販売実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) |
| ソリューションデザイン事業 | 23,660 | 103.6 |
| フレームワークデザイン事業 | 5,098 | 88.4 |
| ITサービス事業 | 9,050 | 107.4 |
| ソリューション営業 | 21,413 | 82.8 |
| クラウド事業 | 1,461 | 105.5 |
| 海外事業 | 95 | 114.6 |
| 投資育成事業 | 90 | 51.9 |
| 合計 | 60,871 | 94.3 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は38,886百万円(前期末は35,956百万円)となり、前期末と比較して2,930百万円の増加となりました。
流動資産は33,420百万円(前期末は30,840百万円)となり前期末と比較して2,580百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金4,112百万円の増加、受取手形及び売掛金1,057百万円の減少、商品292百万円の減少によるものであります。
固定資産は5,465百万円(前期末は5,115百万円)となり前期末と比較して350百万円の増加となりました。有形固定資産は917百万円(前期末は836百万円)となり前期末と比較して81百万円の増加となりました。無形固定資産は307百万円(前期末は303百万円)となり前期末と比較して4百万円の増加となりました。投資その他の資産は4,240百万円(前期末は3,976百万円)となり前期末と比較して264百万円の増加となりました。これは主に投資有価証券246百万円の増加によるものであります。
負債の合計額は12,889百万円(前期末は13,000百万円)となり前期末と比較して111百万円の減少となりました。これは主に買掛金611百万円の減少、未払法人税等250百万円の増加、未払消費税等109百万円の増加によるものであります。
純資産は25,996百万円(前期末は22,955百万円)となり前期末と比較して3,041百万円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益4,974百万円、剰余金の配当1,945百万円によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は前期末と比較して2.9ポイント上がって65.9%となりました。
②当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
また、当社グループでは、2019年に策定した、2024年3月期を最終年度とする「中期5カ年計画」を推進中でありますが、当期は新型コロナウイルスによる経済活動の停滞などの影響で、減収を余儀なくされました。その結果、当連結会計年度の売上高は60,871百万円(前年同期比5.7%減)となりました。このような状況を鑑み、中期計画の達成年度を1年延ばし、新たに2025年3月期を最終年度として取り組んでまいります。
なお、事業部門別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」の項目をご参照ください。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」において詳細に記載しております。
⑤経営戦略の現状と見通し
当社グループは、安定した高配当、株主資本利益率と売上高営業利益率を目標としております。そのために、安定と成長のバランスを重視した経営の基本方針に則り、高収益体質を目指してまいります。
なお、2025年3月期に向けて売上高営業利益率15%、株主資本利益率25%を目標としており、関連指標の推移は以下のとおりであります。
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | |
| 株主資本利益率(%) | 24.6 | 25.5 | 20.6 |
| 売上高営業利益率(%) | 11.6 | 12.6 | 13.2 |
| 1株当たり配当額(円) | 16 | 20 | 20 |
⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金・設備資金につきましては、自己資金および借入金により充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は18,875百万円であり、当座貸越契約も含め十分な資金の流動性を確保しております。
当社グループの資金の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 59.9 | 63.0 | 65.9 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 345.8 | 394.8 | 550.9 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 22.1 | 32.1 | 21.5 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 1,007.7 | 663.8 | 1,022.4 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しており、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
⑦経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループにおける問題と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」において詳細に記載しております。