有価証券報告書-第41期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで。以下、「当期」という。)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス禍からの経済社会活動の正常化が進む中、個人消費を中心に緩やかな回復基調となりました。しかしながら、資源・原材料高による世界的なインフレに対応した各国の中央銀行の急速な利上げにより、グローバルな景気後退への懸念が高まっております。
このような中、当社グループは経営の基本方針である事業のスクラップ&ビルドを更に加速し、成長分野の中でも強みを活かし、勝てるマーケットへの経営資源の迅速な投入を行いました。
また、自前の営業力強化だけでなく、営業力のあるパートナーとのアライアンスを積極的に推進し、自社商材と自社サービスの販売強化を図りました。さらに、新卒の積極採用の継続やオフィスの増床など、規模拡大のための投資を行いました。
ソリューションデザイン事業は、大きな成長が見込まれる、車載、ネットビジネス、プロダクト、DXの分野の拡大に引き続き注力し、更なる受注拡大と収益性の向上を図っております。
フレームワークデザイン事業は、金融分野でのシステム開発ノウハウを、公共、流通/サービス分野のお客様に展開し、業務アプリケーション開発とインフラ(クラウド)構築の業務で受注拡大に取り組みました。
ITサービス事業は、新たなビジネスモデルを創造する企業や、働き方改革に取り組む企業からのITアウトソーシング需要に対して、各種ツール導入やビジネスプロセス改善に関するPMOサービスの提供に注力しました。
ビジネスソリューション事業は、モノありきのビジネスではなくサービスビジネスに注力し、サブスクリプションビジネスとシステム開発+サポート業務を中心としたストック型ビジネスの更なる強化を図りました。
サブスクリプションビジネスモデルの推進を担うクラウド事業は、自社商材『Canbus.\キャンバスドット(*1)』(以下、『Canbus.』)、『Cloudstep(*1)』の新機能をリリース、Webマーケティングによる販売促進を積極的に展開しました。
以上の結果、当期の連結業績は、売上高74,526百万円(前期比14.2%増)、営業利益9,844百万円(同8.1%増)、経常利益9,955百万円(同16.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,317百万円(同22.1%増)となりました。
(*1)『Canbus. \キャンバスドット』、『Cloudstep』は、システナの自社オリジナルサービスです。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高または振替高を含めております。
a.ソリューションデザイン事業
ソリューションデザイン事業は、「車載」、「社会インフラ」、「ネットビジネス」、「プロダクト」および「DXサービス」の5つのカテゴリーに区分しております。当期は新卒大量採用により当事業全体の人員は増加したものの、中堅層の技術者の退職増により採算の良い新規プロジェクトの立ち上げが不足したことに加え、オフィス増床による固定費の増加などの影響により、売上高は22,375百万円(前期比8.3%増)、営業利益は3,926百万円(同5.0%減)となりました。
(車載)
MaaS(Mobility as a Service)、自動運転、車載インフォテインメント、テレマティクス(*2)およびECU(電子制御ユニット)の開発といった車載分野では、得意とする車載インフォテインメント関連で大型案件の受注を獲得するなど順調に推移しました。大型案件での実績が認められ通信事業の経験も合わさり更なる受注も獲得しております。今後もMaaS関連での需要の伸張が予想されるため、MONETコンソーシアム(*3)への参加を通じてモビリティ領域での更なる存在価値の向上を目指してまいります。
(*2)テレマティクス(Telematics)とは、テレコミュニケーション(Telecommunication)とインフォマティクス(Informatics)から作られた造語で、自動車などの移動体に携帯電話などの移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称。
(*3)MONETコンソーシアムとは、次世代モビリティサービスの推進と移動における社会課題の解決や新たな価値創造を目的にソフトバンク株式会社とトヨタ自動車株式会社の共同出資会社であるMONET Technologies株式会社が設立したコンソーシアムのこと。
(社会インフラ)
通信インフラ、決済インフラ、交通インフラ、電力など、社会のしくみを支え生活を豊かにする社会インフラ分野では、車載分野で培ったMaaSの経験を駆使して、スマートシティ関連の受注を獲得しております。
(ネットビジネス)
インターネットサービス、eコマースなど、インターネットビジネスに関わる分野は、インターネットサービスでの5Gを活かして、特に大容量な情報を扱うサービス開発など当社の強みである通信事業での経験と技術力が認められ受注が旺盛となりました。eコマースでのキャッシュレス決済、データの利活用に関連するシステム開発・品質検証業務が堅調に推移しております。また、ITコンサルやITサービスの受注も順調に推移しておりトータルソリューションを強みに注力してまいります。
(プロダクト)
スマートフォン、家電、ロボット、PC、決済端末、FA機器など、プロダクト開発に関わる分野では、プロダクトの開発・品質検証だけでなく、当社の強みである「AI」・「IoT」・「クラウド」・「モバイル」を活かした環境構築やサポートなど、プロダクトのライフサイクルをワンストップで支援できることも高く評価いただき、受注が拡大しております。今後も、競合他社との差別化を図りながら受注を拡大してまいります。
(DXサービス)
DXサービスの分野は、企業における基幹システムのライフサイクルが変化する中、そのライフサイクルを把握し、顧客の顕在的・潜在的な課題に対して提案することで受注が拡大しております。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり人材不足によりITコンサルやPMO案件の引き合いが増えております。さらに、様々な分野で培った業務経験やトータルソリューションの強みを活かした『Remo-oTe』、クラウド勤怠管理の『TimeTapps』、関係の質を高めるグループウェア『Palette.Link』など自社サービスの引き合いも増加しているため、今後も自社サービスの開発を積極的に推進してまいります。
b.フレームワークデザイン事業
当事業は金融分野でのアプリケーション開発実績を基に、公共、流通/サービス、社会インフラ等の企業に提案範囲を広げ、システム開発案件の受注拡大に繋げております。
金融分野では生損保、銀行業の顧客に向けた、基幹システム開発業務を行っております。契約管理システム、勘定系システムなどの長期の開発業務に加え、基幹システムのクラウド移行、ホストマイグレーションなど、DX関連の引合いが増加して売上が拡大しております。
公共分野では中央省庁関連の案件を中心に新規プロジェクトの受注が進んでおります。システム開発、インフラ構築、運用保守それぞれの業務領域が堅調に推移しております。今後は地方自治体や公共団体に向けた展開を積極的に行い、当事業の柱の一つとして更なる拡大を図ってまいります。
また、一般企業に向けては、DXソリューションを活用した業務改善案件と、システムマイグレーションの提案を推進しております。システム企画段階におけるPoC支援からシステム開発後の運用まで、システムのトータルサポート提案をラボ体制で実現することよって、受注の増加に繋げております。
これらの結果、当事業の売上高は6,095百万円(前期比18.5%増)、営業利益は1,279百万円(同26.1%増)となりました。
c.ITサービス事業
システムの運用・保守、ヘルプデスク・ユーザーサポート、品質評価など、ITに関する様々なアウトソーシングサービスを主な業務とする当事業は、新たなビジネスモデルを創造する企業や、働き方改革に取り組む企業からのITアウトソーシング需要に対して、ヘルプデスクやIT資産管理を行うITビジネスサービスに加えて、各種ツール導入やビジネスプロセス改善に関するプロジェクトマネジメントサポートを行うPMOサービスの提供に注力しました。
ソフトウェアテストサービス事業においては、消費者向けにWebコンテンツ/アプリ/モバイルゲームを提供する顧客および法人向けに業務システムを提供する顧客に対し、上流の品質管理工程のコンサルティングから下流のデバッグ業務までの各工程で積んだサービス実績を基に受注拡大と収益性の向上に取り組みました。
また、障がい者活躍については、成長を実感できる制度構築や環境整備に注力することで、得意を活かせる適材適所化が進み、BPO業務を中心に幅広いサービス案件の受注に繋がりました。
これらの結果、当事業の売上高は17,753百万円(前期比13.1%増)、営業利益は2,521百万円(同14.7%増)となりました。
d.ビジネスソリューション事業
IT関連商品の法人向け販売および外資・中堅企業向けを中心としたシステムインテグレーションを主な業務とする当事業は、資源高や物価高など先行き不透明感はあるものの、行動制限の緩和からウィズコロナに向けた新たな働き方への取り組み、DXによる生産性の向上やコスト削減、競争力強化に向けた案件も徐々に活性化しております。
具体的には、クラウドマイグレーションの一つでもあるリフト&シフト案件をはじめサーバーの移設など、システムインテグレーション事業は数多くの案件を受注することができました。
また、RPAやデータ連携ツールを活用した、企業のデジタル化に向けたシステム開発、保守運用案件も受注することができました。
さらには当期リリースしたセキュリティ診断やカテゴリー別セキュリティサービスについても多くの引き合いをいただき、受注も徐々に増えております。
これらの結果、当事業の売上高は26,510百万円(前期比18.9%増)、営業利益は1,760百万円(同22.5%増)となりました。
e.クラウド事業
企業等にクラウドソリューションや自社サービスを提供し、サブスクリプションモデルの推進を担う当事業は、テレワークなど働き方改革が急務の企業から、DXプラットフォーム『Canbus.』の引き合いを多く受け、特に、データドリブンな業務にシフトしようとする企業からはライセンスの販売だけでなく、業務系システムのリプレースやシステム連携などのインテグレーションを数多く受注しました。こうした状況を踏まえ、より多くの企業のDXを実現させるべく、新機能のリリースや高額になりがちなDX推進のPMOを手軽に利用できる『DXデザインラボ』を提供し、引き合いが増加しました。今後も注力商材として積極投資と営業強化を推進してまいります。
また、「Google Workspace」や「Microsoft365」と連携するグループウェア『Cloudstep』においても、現在の働き方に適したグループウェアの再構築の引き合いが増えております。そのような中で、当社の強みの一つであるシステムインテグレーションが、競合他社との差別化要因となり受注に至っております。
これらの結果、当事業の売上高は2,007百万円(前期比11.2%増)、営業利益は386百万円(同4.9%減)となりました。
なお、2022年6月1日に設立した株式会社ミンガルは、報告セグメントを当事業に区分しております。
f.海外事業
米国では、テック系業界での大規模レイオフやシリコンバレー銀行などの経営破綻などが起こり、テック系業界を取り巻く環境が厳しくなっておりますが、米国子会社では、既存プロジェクトの継続、新規プロジェクトの獲得が着々と進んでおります。当社エンジニアリング品質に対する顧客からの信頼が高く、自動車関連をはじめとした製造業からのシステム開発・検証業務を安定して継続受注する中で、既存顧客からの紹介により新規企業とのシステム開発の取引も始まりました。在シリコンバレーの日系企業からも、スタートアップ企業の要素技術の有効性を確認するPoC開発検証の業務を繰り返し受注しております。加えて、日本で多くの導入実績がある『Canbus.』を業務効率化のために導入する米国企業が増えております。
また、米国子会社の出資先である米国ONE Tech社は、独自開発したAIの『MicroAI™』の販売に注力しました。
もう一つの出資先である米国StrongKey社は、データの暗号化とFIDO認証によるセキュリティ対策サービスを世界各地の大手企業に展開中ですが、インターネット通信を安全に行うためのPKIサービス(Public Key Infrastructure、公開鍵暗号基盤)を、スマートホームの新通信規格「Matter」に対応させてリリースした後、スマートホームIoTデバイスなどの関連企業からの引き合いが急速に増えております。
当事業は未だ投資の段階であり、売上高は134百万円(前期比23.8%減)、営業損失は29百万円(前期は営業損失9百万円)となりました。
g.投資育成事業
自社開発したSNSゲームの運営やスマホ・タブレット向け業務アプリの設計・開発を行う株式会社GaYaは、2022年6月末に新規ゲームアプリ『競馬伝説PRIDE』をリリースし、ゲーム内イベントや追加開発を行いました。また、業務アプリの受託開発においては開発工程から運営工程に移行しており、今後は横展開を推進してまいります。
これらの結果、当事業の売上高は309百万円(前期比80.2%増)、営業損失は0百万円(前期は営業損失72百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末と比較して2,827百万円増加し、24,792百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は7,648百万円(前年同期は5,544百万円の獲得)となりました。この主な増加要因は、税金等調整前当期純利益9,955百万円、減価償却費478百万円、未払金及び未払費用の増加418百万円、仕入債務の増加額398百万円によるものであり、主な減少要因は、法人税等の支払額2,683百万円、売上債権の増加額672百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は2,016百万円(前年同期は559百万円の使用)となりました。この主な減少要因は、投資有価証券の取得による支出19,745百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出1,158百万円、定期預金の預入による支出386百万円によるものであり、主な増加要因は、投資有価証券の売却による収入19,300百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は2,854百万円(前年同期は1,905百万円の使用)となりました。この主な減少要因は、配当金の支払額2,908百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
2022年6月1日に設立した株式会社ミンガルは、報告セグメントを「クラウド事業」に区分しております。
(1)生産実績
当連結会計年度のセグメント別生産実績は次のとおりであります。
(注)1.当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
2.上記の金額は、製造原価で記載しております。
(2)受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
(3)販売実績
当連結会計年度のセグメント別販売実績は次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は48,879百万円(前期末は43,477百万円)となり、前期末と比較して5,401百万円の増加となりました。
流動資産は42,275百万円(前期末は38,002百万円)となり前期末と比較して4,273百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金3,375百万円の増加、売掛金738百万円の増加、商品349百万円の増加によるものであります。
固定資産は6,603百万円(前期末は5,475百万円)となり前期末と比較して1,128百万円の増加となりました。有形固定資産は1,622百万円(前期末は1,058百万円)となり前期末と比較して563百万円の増加となりました。無形固定資産は317百万円(前期末は278百万円)となり前期末と比較して39百万円の増加となりました。投資その他の資産は4,663百万円(前期末は4,138百万円)となり前期末と比較して525百万円の増加となりました。これは主に投資有価証券360百万円の増加によるものであります。
負債の合計額は14,228百万円(前期末は13,303百万円)となり前期末と比較して925百万円の増加となりました。これは主に買掛金399百万円の増加、未払金及び未払費用382百万円の増加によるものであります。
純資産は34,650百万円(前期末は30,173百万円)となり前期末と比較して4,476百万円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益7,317百万円、剰余金の配当2,917百万円によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は前期末と比較して1.4ポイント上昇し69.9%となりました。
②当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当社グループは経営の基本方針である事業のスクラップ&ビルドを更に加速し、成長分野の中でも強みを活かし、勝てるマーケットへの経営資源の迅速な投入を行いました。
また、自前の営業力強化だけでなく、営業力のあるパートナーとのアライアンスを積極的に推進し、自社商材と自社サービスの販売強化を図りました。さらに、新卒の積極採用の継続やオフィスの増床など、規模拡大のための投資を行いました。その結果、当連結会計年度の売上高は74,526百万円(前期比14.2%増)となりました。
なお、事業部門別の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」の項目をご参照ください。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」において詳細に記載しております。
⑤経営戦略の現状と見通し
当社グループは、安定した高配当、株主資本利益率と売上高営業利益率を目標としております。そのために、安定と成長のバランスを重視した経営の基本方針に則り、高収益体質を目指してまいります。
なお、2025年3月期に向けて売上高営業利益率15%、株主資本利益率25%を目標としており、関連指標の推移は以下のとおりであります。
(注) 当社は2021年12月1日を効力発生日として、普通株式1株につき4株の割合で株式分割を実施しております。
⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金・設備資金につきましては、自己資金および借入金により充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は24,792百万円であり、当座貸越契約も含め十分な資金の流動性を確保しております。
当社グループの資金の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しており、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
⑦経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループにおける問題と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」において詳細に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで。以下、「当期」という。)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス禍からの経済社会活動の正常化が進む中、個人消費を中心に緩やかな回復基調となりました。しかしながら、資源・原材料高による世界的なインフレに対応した各国の中央銀行の急速な利上げにより、グローバルな景気後退への懸念が高まっております。
このような中、当社グループは経営の基本方針である事業のスクラップ&ビルドを更に加速し、成長分野の中でも強みを活かし、勝てるマーケットへの経営資源の迅速な投入を行いました。
また、自前の営業力強化だけでなく、営業力のあるパートナーとのアライアンスを積極的に推進し、自社商材と自社サービスの販売強化を図りました。さらに、新卒の積極採用の継続やオフィスの増床など、規模拡大のための投資を行いました。
ソリューションデザイン事業は、大きな成長が見込まれる、車載、ネットビジネス、プロダクト、DXの分野の拡大に引き続き注力し、更なる受注拡大と収益性の向上を図っております。
フレームワークデザイン事業は、金融分野でのシステム開発ノウハウを、公共、流通/サービス分野のお客様に展開し、業務アプリケーション開発とインフラ(クラウド)構築の業務で受注拡大に取り組みました。
ITサービス事業は、新たなビジネスモデルを創造する企業や、働き方改革に取り組む企業からのITアウトソーシング需要に対して、各種ツール導入やビジネスプロセス改善に関するPMOサービスの提供に注力しました。
ビジネスソリューション事業は、モノありきのビジネスではなくサービスビジネスに注力し、サブスクリプションビジネスとシステム開発+サポート業務を中心としたストック型ビジネスの更なる強化を図りました。
サブスクリプションビジネスモデルの推進を担うクラウド事業は、自社商材『Canbus.\キャンバスドット(*1)』(以下、『Canbus.』)、『Cloudstep(*1)』の新機能をリリース、Webマーケティングによる販売促進を積極的に展開しました。
以上の結果、当期の連結業績は、売上高74,526百万円(前期比14.2%増)、営業利益9,844百万円(同8.1%増)、経常利益9,955百万円(同16.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,317百万円(同22.1%増)となりました。
(*1)『Canbus. \キャンバスドット』、『Cloudstep』は、システナの自社オリジナルサービスです。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高または振替高を含めております。
a.ソリューションデザイン事業
ソリューションデザイン事業は、「車載」、「社会インフラ」、「ネットビジネス」、「プロダクト」および「DXサービス」の5つのカテゴリーに区分しております。当期は新卒大量採用により当事業全体の人員は増加したものの、中堅層の技術者の退職増により採算の良い新規プロジェクトの立ち上げが不足したことに加え、オフィス増床による固定費の増加などの影響により、売上高は22,375百万円(前期比8.3%増)、営業利益は3,926百万円(同5.0%減)となりました。
(車載)
MaaS(Mobility as a Service)、自動運転、車載インフォテインメント、テレマティクス(*2)およびECU(電子制御ユニット)の開発といった車載分野では、得意とする車載インフォテインメント関連で大型案件の受注を獲得するなど順調に推移しました。大型案件での実績が認められ通信事業の経験も合わさり更なる受注も獲得しております。今後もMaaS関連での需要の伸張が予想されるため、MONETコンソーシアム(*3)への参加を通じてモビリティ領域での更なる存在価値の向上を目指してまいります。
(*2)テレマティクス(Telematics)とは、テレコミュニケーション(Telecommunication)とインフォマティクス(Informatics)から作られた造語で、自動車などの移動体に携帯電話などの移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称。
(*3)MONETコンソーシアムとは、次世代モビリティサービスの推進と移動における社会課題の解決や新たな価値創造を目的にソフトバンク株式会社とトヨタ自動車株式会社の共同出資会社であるMONET Technologies株式会社が設立したコンソーシアムのこと。
(社会インフラ)
通信インフラ、決済インフラ、交通インフラ、電力など、社会のしくみを支え生活を豊かにする社会インフラ分野では、車載分野で培ったMaaSの経験を駆使して、スマートシティ関連の受注を獲得しております。
(ネットビジネス)
インターネットサービス、eコマースなど、インターネットビジネスに関わる分野は、インターネットサービスでの5Gを活かして、特に大容量な情報を扱うサービス開発など当社の強みである通信事業での経験と技術力が認められ受注が旺盛となりました。eコマースでのキャッシュレス決済、データの利活用に関連するシステム開発・品質検証業務が堅調に推移しております。また、ITコンサルやITサービスの受注も順調に推移しておりトータルソリューションを強みに注力してまいります。
(プロダクト)
スマートフォン、家電、ロボット、PC、決済端末、FA機器など、プロダクト開発に関わる分野では、プロダクトの開発・品質検証だけでなく、当社の強みである「AI」・「IoT」・「クラウド」・「モバイル」を活かした環境構築やサポートなど、プロダクトのライフサイクルをワンストップで支援できることも高く評価いただき、受注が拡大しております。今後も、競合他社との差別化を図りながら受注を拡大してまいります。
(DXサービス)
DXサービスの分野は、企業における基幹システムのライフサイクルが変化する中、そのライフサイクルを把握し、顧客の顕在的・潜在的な課題に対して提案することで受注が拡大しております。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり人材不足によりITコンサルやPMO案件の引き合いが増えております。さらに、様々な分野で培った業務経験やトータルソリューションの強みを活かした『Remo-oTe』、クラウド勤怠管理の『TimeTapps』、関係の質を高めるグループウェア『Palette.Link』など自社サービスの引き合いも増加しているため、今後も自社サービスの開発を積極的に推進してまいります。
b.フレームワークデザイン事業
当事業は金融分野でのアプリケーション開発実績を基に、公共、流通/サービス、社会インフラ等の企業に提案範囲を広げ、システム開発案件の受注拡大に繋げております。
金融分野では生損保、銀行業の顧客に向けた、基幹システム開発業務を行っております。契約管理システム、勘定系システムなどの長期の開発業務に加え、基幹システムのクラウド移行、ホストマイグレーションなど、DX関連の引合いが増加して売上が拡大しております。
公共分野では中央省庁関連の案件を中心に新規プロジェクトの受注が進んでおります。システム開発、インフラ構築、運用保守それぞれの業務領域が堅調に推移しております。今後は地方自治体や公共団体に向けた展開を積極的に行い、当事業の柱の一つとして更なる拡大を図ってまいります。
また、一般企業に向けては、DXソリューションを活用した業務改善案件と、システムマイグレーションの提案を推進しております。システム企画段階におけるPoC支援からシステム開発後の運用まで、システムのトータルサポート提案をラボ体制で実現することよって、受注の増加に繋げております。
これらの結果、当事業の売上高は6,095百万円(前期比18.5%増)、営業利益は1,279百万円(同26.1%増)となりました。
c.ITサービス事業
システムの運用・保守、ヘルプデスク・ユーザーサポート、品質評価など、ITに関する様々なアウトソーシングサービスを主な業務とする当事業は、新たなビジネスモデルを創造する企業や、働き方改革に取り組む企業からのITアウトソーシング需要に対して、ヘルプデスクやIT資産管理を行うITビジネスサービスに加えて、各種ツール導入やビジネスプロセス改善に関するプロジェクトマネジメントサポートを行うPMOサービスの提供に注力しました。
ソフトウェアテストサービス事業においては、消費者向けにWebコンテンツ/アプリ/モバイルゲームを提供する顧客および法人向けに業務システムを提供する顧客に対し、上流の品質管理工程のコンサルティングから下流のデバッグ業務までの各工程で積んだサービス実績を基に受注拡大と収益性の向上に取り組みました。
また、障がい者活躍については、成長を実感できる制度構築や環境整備に注力することで、得意を活かせる適材適所化が進み、BPO業務を中心に幅広いサービス案件の受注に繋がりました。
これらの結果、当事業の売上高は17,753百万円(前期比13.1%増)、営業利益は2,521百万円(同14.7%増)となりました。
d.ビジネスソリューション事業
IT関連商品の法人向け販売および外資・中堅企業向けを中心としたシステムインテグレーションを主な業務とする当事業は、資源高や物価高など先行き不透明感はあるものの、行動制限の緩和からウィズコロナに向けた新たな働き方への取り組み、DXによる生産性の向上やコスト削減、競争力強化に向けた案件も徐々に活性化しております。
具体的には、クラウドマイグレーションの一つでもあるリフト&シフト案件をはじめサーバーの移設など、システムインテグレーション事業は数多くの案件を受注することができました。
また、RPAやデータ連携ツールを活用した、企業のデジタル化に向けたシステム開発、保守運用案件も受注することができました。
さらには当期リリースしたセキュリティ診断やカテゴリー別セキュリティサービスについても多くの引き合いをいただき、受注も徐々に増えております。
これらの結果、当事業の売上高は26,510百万円(前期比18.9%増)、営業利益は1,760百万円(同22.5%増)となりました。
e.クラウド事業
企業等にクラウドソリューションや自社サービスを提供し、サブスクリプションモデルの推進を担う当事業は、テレワークなど働き方改革が急務の企業から、DXプラットフォーム『Canbus.』の引き合いを多く受け、特に、データドリブンな業務にシフトしようとする企業からはライセンスの販売だけでなく、業務系システムのリプレースやシステム連携などのインテグレーションを数多く受注しました。こうした状況を踏まえ、より多くの企業のDXを実現させるべく、新機能のリリースや高額になりがちなDX推進のPMOを手軽に利用できる『DXデザインラボ』を提供し、引き合いが増加しました。今後も注力商材として積極投資と営業強化を推進してまいります。
また、「Google Workspace」や「Microsoft365」と連携するグループウェア『Cloudstep』においても、現在の働き方に適したグループウェアの再構築の引き合いが増えております。そのような中で、当社の強みの一つであるシステムインテグレーションが、競合他社との差別化要因となり受注に至っております。
これらの結果、当事業の売上高は2,007百万円(前期比11.2%増)、営業利益は386百万円(同4.9%減)となりました。
なお、2022年6月1日に設立した株式会社ミンガルは、報告セグメントを当事業に区分しております。
f.海外事業
米国では、テック系業界での大規模レイオフやシリコンバレー銀行などの経営破綻などが起こり、テック系業界を取り巻く環境が厳しくなっておりますが、米国子会社では、既存プロジェクトの継続、新規プロジェクトの獲得が着々と進んでおります。当社エンジニアリング品質に対する顧客からの信頼が高く、自動車関連をはじめとした製造業からのシステム開発・検証業務を安定して継続受注する中で、既存顧客からの紹介により新規企業とのシステム開発の取引も始まりました。在シリコンバレーの日系企業からも、スタートアップ企業の要素技術の有効性を確認するPoC開発検証の業務を繰り返し受注しております。加えて、日本で多くの導入実績がある『Canbus.』を業務効率化のために導入する米国企業が増えております。
また、米国子会社の出資先である米国ONE Tech社は、独自開発したAIの『MicroAI™』の販売に注力しました。
もう一つの出資先である米国StrongKey社は、データの暗号化とFIDO認証によるセキュリティ対策サービスを世界各地の大手企業に展開中ですが、インターネット通信を安全に行うためのPKIサービス(Public Key Infrastructure、公開鍵暗号基盤)を、スマートホームの新通信規格「Matter」に対応させてリリースした後、スマートホームIoTデバイスなどの関連企業からの引き合いが急速に増えております。
当事業は未だ投資の段階であり、売上高は134百万円(前期比23.8%減)、営業損失は29百万円(前期は営業損失9百万円)となりました。
g.投資育成事業
自社開発したSNSゲームの運営やスマホ・タブレット向け業務アプリの設計・開発を行う株式会社GaYaは、2022年6月末に新規ゲームアプリ『競馬伝説PRIDE』をリリースし、ゲーム内イベントや追加開発を行いました。また、業務アプリの受託開発においては開発工程から運営工程に移行しており、今後は横展開を推進してまいります。
これらの結果、当事業の売上高は309百万円(前期比80.2%増)、営業損失は0百万円(前期は営業損失72百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末と比較して2,827百万円増加し、24,792百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は7,648百万円(前年同期は5,544百万円の獲得)となりました。この主な増加要因は、税金等調整前当期純利益9,955百万円、減価償却費478百万円、未払金及び未払費用の増加418百万円、仕入債務の増加額398百万円によるものであり、主な減少要因は、法人税等の支払額2,683百万円、売上債権の増加額672百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は2,016百万円(前年同期は559百万円の使用)となりました。この主な減少要因は、投資有価証券の取得による支出19,745百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出1,158百万円、定期預金の預入による支出386百万円によるものであり、主な増加要因は、投資有価証券の売却による収入19,300百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は2,854百万円(前年同期は1,905百万円の使用)となりました。この主な減少要因は、配当金の支払額2,908百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
2022年6月1日に設立した株式会社ミンガルは、報告セグメントを「クラウド事業」に区分しております。
(1)生産実績
当連結会計年度のセグメント別生産実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) |
| ソリューションデザイン事業 | 15,004 | 109.4 |
| フレームワークデザイン事業 | 4,236 | 117.5 |
| ITサービス事業 | 12,479 | 110.5 |
| ビジネスソリューション事業 | 1,248 | 156.0 |
| 合計 | 32,968 | 112.1 |
(注)1.当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
2.上記の金額は、製造原価で記載しております。
(2)受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| ソリューションデザイン事業 | 22,770 | 106.9 | 7,849 | 106.4 |
| フレームワークデザイン事業 | 6,755 | 123.3 | 3,113 | 126.9 |
| ITサービス事業 | 17,900 | 112.1 | 6,525 | 109.1 |
| ビジネスソリューション事業 | 1,581 | 115.4 | 504 | 108.1 |
| 合計 | 49,009 | 111.1 | 17,992 | 110.5 |
(注)当社グループ内において、サービスの性格上受注生産活動を伴うセグメントのみ示しております。
(3)販売実績
当連結会計年度のセグメント別販売実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) |
| ソリューションデザイン事業 | 22,300 | 108.2 |
| フレームワークデザイン事業 | 6,095 | 118.5 |
| ITサービス事業 | 17,357 | 113.3 |
| ビジネスソリューション事業 | 26,475 | 119.1 |
| クラウド事業 | 1,942 | 109.4 |
| 海外事業 | 71 | 69.0 |
| 投資育成事業 | 282 | 285.7 |
| 合計 | 74,526 | 114.2 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は48,879百万円(前期末は43,477百万円)となり、前期末と比較して5,401百万円の増加となりました。
流動資産は42,275百万円(前期末は38,002百万円)となり前期末と比較して4,273百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金3,375百万円の増加、売掛金738百万円の増加、商品349百万円の増加によるものであります。
固定資産は6,603百万円(前期末は5,475百万円)となり前期末と比較して1,128百万円の増加となりました。有形固定資産は1,622百万円(前期末は1,058百万円)となり前期末と比較して563百万円の増加となりました。無形固定資産は317百万円(前期末は278百万円)となり前期末と比較して39百万円の増加となりました。投資その他の資産は4,663百万円(前期末は4,138百万円)となり前期末と比較して525百万円の増加となりました。これは主に投資有価証券360百万円の増加によるものであります。
負債の合計額は14,228百万円(前期末は13,303百万円)となり前期末と比較して925百万円の増加となりました。これは主に買掛金399百万円の増加、未払金及び未払費用382百万円の増加によるものであります。
純資産は34,650百万円(前期末は30,173百万円)となり前期末と比較して4,476百万円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益7,317百万円、剰余金の配当2,917百万円によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は前期末と比較して1.4ポイント上昇し69.9%となりました。
②当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当社グループは経営の基本方針である事業のスクラップ&ビルドを更に加速し、成長分野の中でも強みを活かし、勝てるマーケットへの経営資源の迅速な投入を行いました。
また、自前の営業力強化だけでなく、営業力のあるパートナーとのアライアンスを積極的に推進し、自社商材と自社サービスの販売強化を図りました。さらに、新卒の積極採用の継続やオフィスの増床など、規模拡大のための投資を行いました。その結果、当連結会計年度の売上高は74,526百万円(前期比14.2%増)となりました。
なお、事業部門別の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」の項目をご参照ください。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」において詳細に記載しております。
⑤経営戦略の現状と見通し
当社グループは、安定した高配当、株主資本利益率と売上高営業利益率を目標としております。そのために、安定と成長のバランスを重視した経営の基本方針に則り、高収益体質を目指してまいります。
なお、2025年3月期に向けて売上高営業利益率15%、株主資本利益率25%を目標としており、関連指標の推移は以下のとおりであります。
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | |
| 株主資本利益率(%) | 20.6 | 21.6 | 22.9 |
| 売上高営業利益率(%) | 13.2 | 14.0 | 13.2 |
| 1株当たり配当額(円) | 20 | 6 | 8 |
(注) 当社は2021年12月1日を効力発生日として、普通株式1株につき4株の割合で株式分割を実施しております。
⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金・設備資金につきましては、自己資金および借入金により充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は24,792百万円であり、当座貸越契約も含め十分な資金の流動性を確保しております。
当社グループの資金の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 65.9 | 68.5 | 69.9 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 550.9 | 384.0 | 229.9 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 21.5 | 28.0 | 20.3 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 1,022.4 | 777.6 | 1,077.8 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しており、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
⑦経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループにおける問題と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」において詳細に記載しております。