有価証券報告書-第52期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況の概要
<当連結会計年度の業績概要>
当連結会計年度における我が国経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい経済環境が続き、その対応として様々な政策が実施されましたが、変異株による感染の再拡大が見られるなど、事態収束の兆しは見えず、依然として先行き不透明な状況となっています。一方、世界経済においても、同感染症の影響は大きく、一部地域でワクチン接種が開始されたものの、感染再拡大の流れを止めるには至らず、今後の景気への影響が懸念されます。
情報サービス産業では、社会的に深刻化する人手不足を背景に、企業による合理化・省力化に向けた情報化投資が続いておりましたが、企業収益悪化の懸念から投資は弱い動きとなっています。
このような状況の下、当社グループにおいても、営業面等で新型コロナウイルス感染症の影響があったものの、拠点分散型カンパニー制をスケールメリットとした地域密着型の事業展開及びマーケットニーズに沿った高品質のソリューションを全国で同質に提供する業務体制の2つの特長を最大限活かし、ソリューションメーカーとして新たな価値を創造するビジネスを推進してまいりました。
セグメント別の動向としましては、ソリューションビジネスでは、「コアビジネス(※1)」として掲げるメディア、公共、医療、GNSS、IoT(AI)の5つにエネルギー、DXインサイト(※2)の2つの事業分野を加えて規模を拡大し、各分野間の連携強化により顧客にとっての付加価値の最大化と事業の更なる拡大を図ってまいりました。
また、SIビジネスでは、選択と集中を行い重点的に推進する6分野(車載、デジタルテクノロジー、金融、社会基盤、農業、クラウド)において、地域拠点毎に定めた戦略をもとに顧客満足度の向上に努め、業務ノウハウを蓄積して特化技術を洗練し、各々の特長を伸ばしてまいりました。
そして、従来より基本戦略の一つとして推し進めているSIビジネスからソリューションビジネスへのビジネスモデルの転換も徐々に進みつつあります。
この結果、当連結会計年度の売上高は20,785百万円(前連結会計年度比1.0%減)、営業利益は2,032百万円(同12.8%増)、経常利益は2,114百万円(同14.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,423百万円(同21.4%増)となりました。
当社グループのセグメントの経営成績は次のとおりです。
① ソリューションビジネス
コアビジネスが総じて伸長し順調に推移しました。特にメディアが引き続き堅調だったことに加え、今期より新たにコアビジネスに加わったエネルギーが売上高に寄与しました。また、自社ソリューションを活かした提案型ビジネスも堅調に推移しており、その結果、売上高は10,521百万円(前連結会計年度比10.6%増)、営業利益は1,791百万円(同16.0%増)となりました。
② SIビジネス
金融分野におけるシステム開発及びクラウドシステム等のWeb関連開発が堅調に推移しました。一方、組込み系SIの車載、携帯端末及び情報家電分野においては、顧客側の開発案件計画の見直し等、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による投資抑制の影響もあったことから、売上高は10,195百万円(前連結会計年度比10.7%減)、営業利益は214百万円(同8.7%減)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 外注実績
当連結会計年度の生産実績に含まれる外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
④ 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
⑤ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。
また、新型コロナウイルスの影響につきましては、2021年夏頃にはある程度まで収束し、当社グループの施策を推進できる環境が整ってくることを前提としております。他方、一旦感染が収束したとしても、感染が広がることで、世界経済の低迷が長期化した場合は、当社グループの製品、サービスの需要減少をもたらし、翌年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下の通りであります。
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ374百万円増加し、10,103百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が400百万円、仕掛品が555百万円減少しましたが、現金及び預金が1,162百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ185百万円減少し、8,329百万円となりました。これは主に、建物及び構築物が81百万円、投資有価証券が92百万円減少したことなどによるものです。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ188百万円増加し、18,433百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ232百万円減少し、5,491百万円となりました。これは主に、未払法人税等が161百万円、受注損失引当金が78百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ741百万円減少し、622百万円となりました。これは主に、長期借入金が601百万円、リース債務が136百万円減少したことなどによるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ973百万円減少し、6,114百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,161百万円増加し、12,318百万円となりました。これは配当金の支払い382百万円がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が1,423百万円となったことなどによるものです。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は66.6%となり、当連結会計年度末の1株当たり純資産額は865円3銭となりました。
キャッシュ・フローの状況は、以下の通りであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ977百万円増加し、3,636百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,851百万円の増加(前連結会計年度比525百万円増)となりました。これは主に、法人税等の支払額が799百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益が2,071百万円、たな卸資産の減少497百万円があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、48百万円の増加(前連結会計年度比397百万円増)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出350百万円がありましたが、有価証券の償還による収入400百万円があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、922百万円の減少(前連結会計年度比9百万円増)となりました。これは主に、短期借入金の減少106百万円、長期借入金の返済による支出が376百万円、配当金の支払382百万円があったことなどによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、営業活動によって獲得した現金と金融機関からの借入金によって、必要となる運転資金の確保と事業拡大の為の設備投資を行っています。
また、当社グループは精緻に策定した資金計画に基づき、新型コロナウイルスの影響を受ける期間においても適切に運転資金を確保する計画を実行してまいります。
当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移は次のとおりであります。
④ 経営戦略の現状と見通し
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの普及や各国の経済対策等、明るい兆しが見受けられるものの、感染力が強い変異株の感染拡大など新たな問題により先行きは不透明であり、内外経済が下振れするリスクがあることから予断を許さない状況が続くことが見込まれます。
情報サービス産業においては、業務効率化ニーズの高まりやデジタルトランスフォーメーションに向けた戦略的投資など、潜在的な企業のIT投資意欲はあるものの、先行きが見通せないことから、投資に対する慎重姿勢が見込まれます。
このような背景の下、当社グループは、特長を最大限生かし、新たな価値を創造するビジネスを推進することで顧客課題を解決し、理想の実現を共創する「ソリューションメーカー」として事業の拡大を図ってまいります。
拠点分散型カンパニー制をスケールメリットとした地域密着型の特長により、これまで培ってきた業務ノウハウと先端技術を用いたソリューションを全国で同質に提供し、マーケットニーズに沿って品質の向上を図ることで競争力を高める好循環プロセスを実践してまいります。
また、現場力の強い事業基盤を確立するため、顧客の課題に対し適切な解決策を提案・実行できる上流工程を担う人材の育成や、製品・サービスの品質・競争力強化に向けた研究開発投資等の戦略投資を行うとともに、SDGsへの取り組みなどを通じて社会貢献に寄与してまいります。
事業セグメント毎の成長戦略として、ソリューションビジネスでは、コアビジネスとして掲げるメディア、公共、医療、GNSS、IoT(AI)、エネルギー、DXインサイトの7つの事業分野において、各分野間の連携強化と規模拡大を図り、顧客にとって価値のあるソリューションを提供することで、事業の更なる発展を目指してまいります。
SIビジネスでは、選択と集中を行い重点的に推進する6分野(車載、デジタルテクノロジー、金融、社会基盤、農業、クラウド)において、地域拠点毎に定めた戦略をもとに顧客満足度の向上に努め、業務ノウハウを蓄積して特化技術を洗練し、各々の特長を伸ばしてまいります。
環境が大きく変化する中、その流れに適応する事業展開を行い、高い競争力をもつソリューションの全国展開によるマーケット獲得と地域に根差した丁寧な対応による顧客からの信頼獲得の両輪により事業規模の拡大を図ってまいります。
以上により2022年3月期につきましては、売上高は22,000百万円(前連結会計年度比5.8%増)を見込み、営業利益は2,200百万円(同8.3%増)、経常利益は2,250百万円(同6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,550百万円(同8.9%増)を見込んでおります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況の概要
<当連結会計年度の業績概要>
| 連結業績 | 増減 (B)-(A) | 増減率 (B)/(A)-1 | ||
| 2020年3月期(A) | 2021年3月期(B) | |||
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | % | |
| 売上高 | 20,997 | 20,785 | △212 | △1.0 |
| 営業利益 | 1,800 | 2,032 | 231 | 12.8 |
| 経常利益 | 1,852 | 2,114 | 261 | 14.1 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,172 | 1,423 | 250 | 21.4 |
当連結会計年度における我が国経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい経済環境が続き、その対応として様々な政策が実施されましたが、変異株による感染の再拡大が見られるなど、事態収束の兆しは見えず、依然として先行き不透明な状況となっています。一方、世界経済においても、同感染症の影響は大きく、一部地域でワクチン接種が開始されたものの、感染再拡大の流れを止めるには至らず、今後の景気への影響が懸念されます。
情報サービス産業では、社会的に深刻化する人手不足を背景に、企業による合理化・省力化に向けた情報化投資が続いておりましたが、企業収益悪化の懸念から投資は弱い動きとなっています。
このような状況の下、当社グループにおいても、営業面等で新型コロナウイルス感染症の影響があったものの、拠点分散型カンパニー制をスケールメリットとした地域密着型の事業展開及びマーケットニーズに沿った高品質のソリューションを全国で同質に提供する業務体制の2つの特長を最大限活かし、ソリューションメーカーとして新たな価値を創造するビジネスを推進してまいりました。
セグメント別の動向としましては、ソリューションビジネスでは、「コアビジネス(※1)」として掲げるメディア、公共、医療、GNSS、IoT(AI)の5つにエネルギー、DXインサイト(※2)の2つの事業分野を加えて規模を拡大し、各分野間の連携強化により顧客にとっての付加価値の最大化と事業の更なる拡大を図ってまいりました。
また、SIビジネスでは、選択と集中を行い重点的に推進する6分野(車載、デジタルテクノロジー、金融、社会基盤、農業、クラウド)において、地域拠点毎に定めた戦略をもとに顧客満足度の向上に努め、業務ノウハウを蓄積して特化技術を洗練し、各々の特長を伸ばしてまいりました。
そして、従来より基本戦略の一つとして推し進めているSIビジネスからソリューションビジネスへのビジネスモデルの転換も徐々に進みつつあります。
この結果、当連結会計年度の売上高は20,785百万円(前連結会計年度比1.0%減)、営業利益は2,032百万円(同12.8%増)、経常利益は2,114百万円(同14.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,423百万円(同21.4%増)となりました。
当社グループのセグメントの経営成績は次のとおりです。
| セグメント別 | 2020年3月期(A) | 2021年3月期(B) | 増減率 (B)/(A)-1 | |||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |||
| 百万円 | % | 百万円 | % | % | ||
| ソリューションビジネス | 9,511 | 45.3 | 10,521 | 50.6 | 10.6 | |
| 売上高 | SIビジネス | 11,418 | 54.4 | 10,195 | 49.1 | △10.7 |
| その他 | 67 | 0.3 | 67 | 0.3 | 1.2 | |
| 計 | 20,997 | 100.0 | 20,785 | 100.0 | △1.0 | |
| 営業利益 | ソリューションビジネス | 1,544 | 85.8 | 1,791 | 88.2 | 16.0 |
| SIビジネス | 234 | 13.0 | 214 | 10.5 | △8.7 | |
| その他 | 21 | 1.2 | 26 | 1.3 | 21.8 | |
| 計 | 1,800 | 100.0 | 2,032 | 100.0 | 12.8 | |
① ソリューションビジネス
コアビジネスが総じて伸長し順調に推移しました。特にメディアが引き続き堅調だったことに加え、今期より新たにコアビジネスに加わったエネルギーが売上高に寄与しました。また、自社ソリューションを活かした提案型ビジネスも堅調に推移しており、その結果、売上高は10,521百万円(前連結会計年度比10.6%増)、営業利益は1,791百万円(同16.0%増)となりました。
② SIビジネス
金融分野におけるシステム開発及びクラウドシステム等のWeb関連開発が堅調に推移しました。一方、組込み系SIの車載、携帯端末及び情報家電分野においては、顧客側の開発案件計画の見直し等、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による投資抑制の影響もあったことから、売上高は10,195百万円(前連結会計年度比10.7%減)、営業利益は214百万円(同8.7%減)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 増減率(%) |
| ソリューションビジネス | 7,105,088 | 12.5 |
| SIビジネス | 8,089,546 | △11.6 |
| その他 | 44,708 | △10.2 |
| 合計 | 15,239,343 | △1.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 外注実績
当連結会計年度の生産実績に含まれる外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 外注高(千円) | 増減率(%) |
| ソリューションビジネス | 1,529,796 | △8.4 |
| SIビジネス | 3,241,921 | △7.9 |
| 合計 | 4,771,717 | △8.1 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 商品仕入高(千円) | 増減率(%) |
| ソリューションビジネス | 287,719 | 7.3 |
| その他 | 13 | 100.0 |
| 合計 | 287,732 | 7.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
④ 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 増減率(%) | 受注残高(千円) | 増減率(%) |
| ソリューションビジネス | 12,235,787 | 12.8 | 4,542,735 | 9.1 |
| SIビジネス | 9,650,293 | △12.9 | 2,189,573 | △8.4 |
| その他 | 73,191 | △0.1 | 74,787 | △1.2 |
| 合計 | 21,959,271 | △0.2 | 6,807,096 | 2.7 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
⑤ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 増減率(%) |
| ソリューションビジネス | 10,521,594 | 10.6 |
| SIビジネス | 10,195,843 | △10.7 |
| その他 | 67,824 | 1.2 |
| 合計 | 20,785,262 | △1.0 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。
また、新型コロナウイルスの影響につきましては、2021年夏頃にはある程度まで収束し、当社グループの施策を推進できる環境が整ってくることを前提としております。他方、一旦感染が収束したとしても、感染が広がることで、世界経済の低迷が長期化した場合は、当社グループの製品、サービスの需要減少をもたらし、翌年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下の通りであります。
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ374百万円増加し、10,103百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が400百万円、仕掛品が555百万円減少しましたが、現金及び預金が1,162百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ185百万円減少し、8,329百万円となりました。これは主に、建物及び構築物が81百万円、投資有価証券が92百万円減少したことなどによるものです。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ188百万円増加し、18,433百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ232百万円減少し、5,491百万円となりました。これは主に、未払法人税等が161百万円、受注損失引当金が78百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ741百万円減少し、622百万円となりました。これは主に、長期借入金が601百万円、リース債務が136百万円減少したことなどによるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ973百万円減少し、6,114百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,161百万円増加し、12,318百万円となりました。これは配当金の支払い382百万円がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が1,423百万円となったことなどによるものです。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は66.6%となり、当連結会計年度末の1株当たり純資産額は865円3銭となりました。
キャッシュ・フローの状況は、以下の通りであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ977百万円増加し、3,636百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,851百万円の増加(前連結会計年度比525百万円増)となりました。これは主に、法人税等の支払額が799百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益が2,071百万円、たな卸資産の減少497百万円があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、48百万円の増加(前連結会計年度比397百万円増)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出350百万円がありましたが、有価証券の償還による収入400百万円があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、922百万円の減少(前連結会計年度比9百万円増)となりました。これは主に、短期借入金の減少106百万円、長期借入金の返済による支出が376百万円、配当金の支払382百万円があったことなどによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、営業活動によって獲得した現金と金融機関からの借入金によって、必要となる運転資金の確保と事業拡大の為の設備投資を行っています。
また、当社グループは精緻に策定した資金計画に基づき、新型コロナウイルスの影響を受ける期間においても適切に運転資金を確保する計画を実行してまいります。
当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移は次のとおりであります。
| 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 53.1 | 56.2 | 58.8 | 61.0 | 66.6 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 116.5 | 120.7 | 94.9 | 92.1 | 116.4 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 4.6 | 2.3 | 2.9 | 2.0 | 1.1 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 34.7 | 59.4 | 58.4 | 77.8 | 121.5 |
④ 経営戦略の現状と見通し
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの普及や各国の経済対策等、明るい兆しが見受けられるものの、感染力が強い変異株の感染拡大など新たな問題により先行きは不透明であり、内外経済が下振れするリスクがあることから予断を許さない状況が続くことが見込まれます。
情報サービス産業においては、業務効率化ニーズの高まりやデジタルトランスフォーメーションに向けた戦略的投資など、潜在的な企業のIT投資意欲はあるものの、先行きが見通せないことから、投資に対する慎重姿勢が見込まれます。
このような背景の下、当社グループは、特長を最大限生かし、新たな価値を創造するビジネスを推進することで顧客課題を解決し、理想の実現を共創する「ソリューションメーカー」として事業の拡大を図ってまいります。
拠点分散型カンパニー制をスケールメリットとした地域密着型の特長により、これまで培ってきた業務ノウハウと先端技術を用いたソリューションを全国で同質に提供し、マーケットニーズに沿って品質の向上を図ることで競争力を高める好循環プロセスを実践してまいります。
また、現場力の強い事業基盤を確立するため、顧客の課題に対し適切な解決策を提案・実行できる上流工程を担う人材の育成や、製品・サービスの品質・競争力強化に向けた研究開発投資等の戦略投資を行うとともに、SDGsへの取り組みなどを通じて社会貢献に寄与してまいります。
事業セグメント毎の成長戦略として、ソリューションビジネスでは、コアビジネスとして掲げるメディア、公共、医療、GNSS、IoT(AI)、エネルギー、DXインサイトの7つの事業分野において、各分野間の連携強化と規模拡大を図り、顧客にとって価値のあるソリューションを提供することで、事業の更なる発展を目指してまいります。
SIビジネスでは、選択と集中を行い重点的に推進する6分野(車載、デジタルテクノロジー、金融、社会基盤、農業、クラウド)において、地域拠点毎に定めた戦略をもとに顧客満足度の向上に努め、業務ノウハウを蓄積して特化技術を洗練し、各々の特長を伸ばしてまいります。
環境が大きく変化する中、その流れに適応する事業展開を行い、高い競争力をもつソリューションの全国展開によるマーケット獲得と地域に根差した丁寧な対応による顧客からの信頼獲得の両輪により事業規模の拡大を図ってまいります。
以上により2022年3月期につきましては、売上高は22,000百万円(前連結会計年度比5.8%増)を見込み、営業利益は2,200百万円(同8.3%増)、経常利益は2,250百万円(同6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,550百万円(同8.9%増)を見込んでおります。