有価証券報告書-第29期(2023/10/01-2024/09/30)

【提出】
2024/12/18 15:35
【資料】
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【項目】
119項目
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2023年10月1日から2024年9月30日まで)においては、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大等により、景気は緩やかな回復基調となりましたが、一方では不安定な国際情勢や円安の進行に伴う物価の上昇等により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
こうした状況の中、当社は引き続き、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」による法的枠組みの下、新たなビジネス展開による事業拡大に向けた取り組みを進めるとともに収益構造の改善に注力しております。当社を取り巻く事業環境は依然として厳しさが続いておりますが、特定細胞加工物の受託拡大やCDMO事業の基盤強化に注力しております。
当事業年度においては、前事業年度と比べ特定細胞加工物製造業やCDMO事業の売上が増加したことにより、売上高は768百万円(前期比16.2%増)となりました。損益面につきましては、売上高の増加等により、売上総利益は112百万円(前期比14.7%増)、研究開発費の減少により販売費及び一般管理費は1,497百万円(前期比1.8%減)となり、営業損失は1,384百万円(前期は営業損失1,425百万円)となりました。また、加工中断収入10百万円(前期比13.1%減)、投資事業組合運用益73百万円(前期は投資事業組合運用損10百万円)、貸倒引当金戻入額37百万円(前期比500.0%増)等の営業外損益により、経常損失は1,261百万円(前期は経常損失1,419百万円)となり、投資有価証券評価損10百万円を特別損失に計上したこと等により、当期純損失は1,276百万円(前期は当期純損失1,437百万円)となりました。
報告セグメント別の業績の概況は、以下のとおりであります。
Ⅰ 細胞加工業
細胞加工業については、細胞加工業の3つのビジネス領域(「特定細胞加工物製造業」・「CDMO事業」・「バリューチェーン事業」)の拡大に向けて積極的な活動を展開しております。当事業年度においては、「特定細胞加工物製造業」では、一部取引先との価格改定、製造受託に向けた技術移転による一時金等により、「CDMO事業」では製造受託料の価格改定を伴う安定受注等により、売上高が増加しております。その結果、売上高は768百万円(前期比16.2%増)となりましたが、細胞加工受託の拡大に向けた体制整備に係る先行投資や販売費等が増加したことにより、セグメント損失は373百万円(前期はセグメント損失346百万円)となりました。
Ⅱ 再生医療等製品事業
再生医療等製品事業については、再生医療等製品の早期の収益化を目指すとともに、国内外で行われている再生医療等製品の開発動向にも注目し、それらのパイプライン取得、拡充を視野に入れた活動を行っております。当事業年度においては、売上高は0百万円(前期比47.5%減)、研究開発費の減少等によりセグメント損失は434百万円(前期はセグメント損失496百万円)となりました。
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて65百万円増加し、5,700百万円となりました。流動資産は5,013百万円と前事業年度末に比べ244百万円増加しており、主な要因は現金及び預金の増加254百万円、売掛金の増加10百万円によるものです。固定資産は686百万円と前事業年度末に比べ178百万円減少しており、主な要因は、投資有価証券の減少110百万円、建物(純額)の減少64百万円によるものです。
(負債)
当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べて80百万円減少し、509百万円となりました。流動負債は268百万円で前事業年度末に比べて77百万円減少しており、主な要因は、契約負債の減少57百万円によるものです。固定負債は240百万円と前事業年度末に比べて3百万円減少しており、主な要因は、株式報酬引当金の増加24百万円、繰延税金負債の減少28百万円によるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べて146百万円増加し、5,190百万円となりました。主な要因は、新株予約権の行使等による資本金749百万円及び資本剰余金749百万円の増加、並びに当期純損失計上に伴う利益剰余金1,276百万円の減少、その他有価証券評価差額金54百万円の減少、新株予約権20百万円の減少等によるものです。
以上の結果、自己資本比率は、前事業年度末の89.2%から91.1%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ254百万円増加し、当事業年度末には4,651百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動に使用した資金は1,271百万円(前期は1,263百万円の使用)となりました。
主な増加は、減価償却費114百万円であり、主な減少は、税引前当期純損失1,273百万円、投資事業組合運用益73百万円、貸倒引当金の減少額40百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって獲得した資金は65百万円(前期は3百万円の獲得)となりました。
主な収入は、投資事業組合からの分配金による収入77百万円、長期貸付金の回収による収入36百万円、主な支出は、有形固定資産の取得による支出53百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって獲得した資金は1,460百万円(前期は1,157百万円の獲得)となりました。
収入は、株式の発行による収入1,462百万円、支出は、リース債務の返済による支出1百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2023年10月1日
至 2024年9月30日)
前期比(%)
細胞加工業(千円)768,255116.2
再生医療等製品事業(千円)24552.5
合計(千円)768,501116.2

(注)1.最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
当事業年度
(自 2023年10月1日
至 2024年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
医療法人社団滉志会398,84560.3459,69759.8
ヤンセンファーマ株式会社69,64210.5100,32813.1
株式会社資生堂--84,90911.0

2.前事業年度の株式会社資生堂の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当社の当事業年度の売上高は768百万円(前期比106百万円増、16.2%増)となりました。
(細胞加工業)
細胞加工業の売上高は、768百万円(前期比107百万円増、16.2%増)となりました。当事業年度の売上高の増加は、特定細胞加工物製造業での価格改定、技術移転による一時金に加え、CDMO事業の製造受託料の価格改定や安定受注等が主な要因であります。今後も引き続き、既存の細胞加工に加え、新たな細胞加工の拡充やCDMOの展開等に注力し、収益の拡大を図ってまいります。
(再生医療等製品事業)
再生医療等製品事業の売上高は、0百万円(前期比47.5%減)となりました。再生医療等製品事業の売上高は、現時点では上市できている再生医療等製品がないため、ライセンス収入に留まっており、再生医療等製品の製造販売に向けて、研究開発投資が先行している状況にあります。
当事業年度の営業損失は1,384百万円(前期は営業損失1,425百万円)となり、前期に比べて41百万円損失が減少しました。これは、売上高の増加の一方、原材料・労務費等の高騰に加え、細胞加工受託の新規案件の受託に向け、細胞加工技術者を先行して獲得したことによる一時的な原価率の増加等により、売上総利益は112百万円(前期比14百万円増、14.7%増)となったことに対して、販売費及び一般管理費は、研究開発費の支出時期の遅れによる支払手数料の減少等により、1,497百万円(前期比26百万円減、1.8%減)となったことによるものです。その内訳は、研究開発費は452百万円(前期比43百万円減、8.8%減)、販売費は174百万円(前期比6百万円増、3.6%増)、一般管理費は870百万円(前期比11百万円増、1.3%増)となりました。
(細胞加工業)
当事業年度においては、前事業年度に引き続き、セグメント利益の計上を目指してまいりましたが、特定細胞加工物製造業やCDMO事業の売上が増加したこと等により、売上高は増加となった一方、原材料・労務費等の高騰に加え、細胞加工技術者を先行して獲得したこと等により、セグメント損失373百万円(前期はセグメント損失346百万円)となりました。今後は、多種多様な細胞の培養・加工に対応する製造体制の強化を図り、事業の拡大を図ることにより、早期の黒字回復を目指してまいります。
(再生医療等製品事業)
当事業年度においては、研究開発費の支出時期の遅れによる支払手数料の減少等により、セグメント損失は434百万円(前期はセグメント損失496百万円)となりました。今後は、現在進めている再生医療等製品の開発を加速し、早期の製造販売承認の獲得を目指してまいります。
(財政状態の分析)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて65百万円増加し、5,700百万円となりました。これは主に現金及び預金の増加254百万円、投資有価証券の減少110百万円、建物(純額)の減少64百万円によるものです。
当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べて80百万円減少し、509百万円となりました。これは主に契約負債の減少57百万円、株式報酬引当金の増加24百万円、繰延税金負債の減少28百万円によるものです。
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べて146百万円増加し、5,190百万円となりました。主な要因は新株予約権の行使等による資本金749百万円及び資本剰余金749百万円の増加、新株予約権20百万円の減少、並びに当期純損失計上に伴う利益剰余金1,276百万円の減少、その他有価証券評価差額金54百万円の減少等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(資金の需要)
当社の資金需要の主なものは、製造費用や販売費及び一般管理費等の営業費用による運転資金と品川CPF等への設備投資及び再生医療等製品の研究開発投資等によるものであります。
(資金の源泉及び資金の流動性)
当社の資金の源泉の主なものは、運転資金については自己資金と金融機関からの借入により、設備投資や研究開発投資については、新株予約権の発行による資金調達であります。
当事業年度末におけるリース債務による有利子負債残高は0百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は4,651百万円となっております。
資金の流動性については、当事業年度においては、第19回の新株予約権の行使により資金を調達しております。今後も細胞加工の新規顧客の獲得や研究開発の効率化等によりキャッシュ・フローの改善を図り、資金の流動性の確保に努めてまいります。
なお、当面の資金繰りのための資金は十分に確保していると判断しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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