有価証券報告書-第26期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/12/16 15:05
【資料】
PDFをみる
【項目】
110項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2020年10月1日から2021年9月30日まで)においては、新型コロナウイルス感染症の拡大が収まらず、企業活動や経済活動への制限を余儀なくされるような厳しい状況が続きました。感染拡大の防止策を講じ、ワクチン接種の促進などにより、社会、経済活動が正常化へ進むことが期待されているものの、新型コロナウイルス感染症の収束の目途は立っておらず、先行きは依然として不透明な状況にあります。
こうした状況の中、当社は、前事業年度より引き続き、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」による法的枠組みの下、新たなビジネス展開による事業拡大に向けた取り組みを進めるとともに収益構造の改善に注力しております。新型コロナウイルス感染症の拡大と長期化による影響は、経済活動の停滞や個人消費の低迷等広範囲に表れておりますが、その影響は当社の取引先医療機関等にも及んでおり、患者数の回復の見通しも不透明であり、当社の事業も依然として厳しい状況にあります。そのような状況の中でも、当社はCDMO事業の拡大に努め、かねてより進めていたヤンセンファーマ株式会社の治験製品製造における技術移転が完了し、2021年5月には、ヤンセンファーマ株式会社と治験製品受託製造に関する契約を締結いたしました。この契約に基づき、当社は、ヤンセンファーマ株式会社が実施する国際共同治験(第三相臨床試験:CARTITUDE-4)の日本国内での試験に用いる治験製品製造工程の一部を受託し、2021年6月には、製造を開始いたしました。
当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大による取引先医療機関でのインバウンドの患者数の低迷等が続き、細胞加工売上が前年度よりも減少したこと等により、売上高は683百万円(前期比12.8%減)となりました。損益面につきましては、売上高の減少等により、売上総利益は180百万円(前期比38.1%減)となり、販売費及び一般管理費は1,261百万円(前期比3.6%増)となったことにより、営業損失は1,080百万円(前期は営業損失926百万円)となりました。また、投資事業組合運用益206百万円を営業外収益に計上したこと等により、経常損失は870百万円(前期は経常損失836百万円)となり、固定資産売却益8百万円、新株予約権戻入益24百万円を特別利益に計上したこと等により、当期純損失は843百万円(前期は当期純損失842百万円)となりました。
報告セグメント別の業績の概況は、以下のとおりであります。
Ⅰ 細胞加工業
細胞加工業については、細胞加工業の3つのビジネス領域(「特定細胞加工物製造業」・「バリューチェーン事業」・「CDMO事業」)の拡大に向けて積極的な活動を展開しております。当事業年度においては、CDMO事業において、かねてより進めていたヤンセンファーマ株式会社の治験製品製造における技術移転が完了し、2021年5月には、ヤンセンファーマ株式会社と治験製品受託製造に関する契約を締結、2021年6月には、ヤンセンファーマ株式会社が実施する国際共同治験の日本国内での試験に用いる治験製品製造工程の一部について製造を開始いたしました。一方、新型コロナウイルス感染症の拡大による取引先医療機関でのインバウンドの患者数の低迷等が続き、細胞加工売上が前期と比べ減少したこと等により、売上高は682百万円(前期比12.7%減)となり、売上高の減少等による売上総利益の減少等により、セグメント損失は132百万円(前期はセグメント損失33百万円)となりました。
Ⅱ 再生医療等製品事業
再生医療等製品事業については、再生医療等製品の開発を加速し、早期の収益化を目指すとともに、国内外で行われている再生医療等製品の開発動向にも注目し、それらのパイプライン取得、拡充を視野に入れた活動を行っております。当事業年度においては、売上高は0.2百万円(前期比68.3%減)となり、セグメント損失は450百万円(前期はセグメント損失392百万円)となりました。
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて128百万円増加し、5,377百万円となりました。流動資産は4,404百万円と前事業年度末に比べ471百万円増加しており、主な要因は、現金及び預金の増加451百万円です。固定資産は972百万円と前事業年度末に比べ343百万円減少しており、主な要因は、投資有価証券の減少262百万円、有形固定資産の減少94百万円、無形固定資産の増加12百万円によるものです。
(負債)
当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べて31百万円増加し、474百万円となりました。流動負債は275百万円で前事業年度末に比べて1百万円増加しております。主な要因は、賞与引当金の増加18百万円、未払金の増加16百万円、未払法人税等の減少33百万円です。固定負債は199百万円と前事業年度末に比べて30百万円増加しており、主な要因は、繰延税金負債の増加31百万円です。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、株主資本257百万円の増加の一方、その他有価証券評価差額金137百万円の減少及び新株予約権24百万円の減少により、前事業年度末に比べて96百万円増加し、4,902百万円となりました。株主資本のうち、利益剰余金が6,509百万円増加、資本金3,767百万円及び資本剰余金2,483百万円がそれぞれ減少しました。
この結果、自己資本比率は、前事業年度末の90.7%から90.8%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ451百万円増加し、当事業年度末には4,095百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動に使用した資金は974百万円(前期は632百万円の使用)となりました。
主な増加は、減価償却費114百万円であり、主な減少は、税引前当期純損失838百万円、投資事業組合運用益206百万円、破産更生債権等の増加額28百万円、新株予約権戻入益24百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって獲得した資金は344百万円(前期は86百万円の獲得)となりました。
主な収入は、投資事業組合からの分配による収入362百万円、主な支出は、有形固定資産の取得による支出21百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって獲得した資金は1,082百万円(前期は2,786百万円の獲得)となりました。
収入は、株式の発行による収入1,072百万円、新株予約権の発行による収入18百万円であり、支出は、リース債務の返済による支出8百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
前期比(%)
細胞加工業(千円)682,82687.3
再生医療等製品事業(千円)20631.7
合計(千円)683,03387.2

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
当事業年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
医療法人社団滉志会604,90477.3453,82366.4
ヤンセンファーマ株式会社--102,69915.0

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当社の当事業年度の売上高は683百万円(前期比100百万円減、12.8%減)となりました。
(細胞加工業)
細胞加工業の売上高は、682百万円(前期比99百万円減、12.7%減)となりました。当事業年度の売上高の減少は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、取引先医療機関でのインバウンドの患者数の低迷が続いたことが主な要因であります。インバウンドの患者数の回復の見通しは不透明であることから、既存の細胞加工に加え、新たな細胞加工の拡充やCDMOの展開等に注力し、収益の拡大を図ってまいります。
(再生医療等製品事業)
再生医療等製品事業の売上高は、0.2百万円(前期比0.4百万円減、68.3%減)となりました。再生医療等製品事業の売上高は、現時点では上市できている再生医療等製品がないため、ライセンス収入に留まっており、再生医療等製品の製造販売に向けて、研究開発投資が先行している状況にあります。
当事業年度の営業損失は1,080百万円(前期は営業損失926百万円)となり、前期に比べて154百万円損失が増加しました。これは、売上高の減少等により売上総利益は180百万円(前期比110百万円減、38.1%減)となったことに加え、事業構造改革の徹底・強化による経費の効率化等により一般管理費は減少した一方で、コロナ禍で研究開発活動が停滞した前事業年度からの回復に伴う研究開発費の増加等により、販売費及び一般管理費は1,261百万円(前期比43百万円増、3.6%増)となったことによるものです。その内訳は、研究開発費は325百万円(前期比75百万円増、30.3%増)、販売費は125百万円(前期比6百万円増、5.7%増)、一般管理費は810百万円(前期比38百万円減、4.6%減)となりました。
(細胞加工業)
当事業年度においては、前事業年度に引き続き、セグメント利益の計上を目指してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による売上高の減少等により、当事業年度ではセグメント損失132百万円(前期はセグメント損失33百万円)となりました。今後は、多種多様な細胞の培養・加工に対応する製造体制の強化を図り、事業の拡大を図ることにより、早期の黒字回復を目指してまいります。
(再生医療等製品事業)
当事業年度においては、コロナ禍で研究開発活動が停滞した前事業年度からの回復に伴う研究開発費の増加等により、セグメント損失は450百万円(前期はセグメント損失392百万円)となりました。今後は、現在進めている再生医療等製品の開発を加速し、早期の製造販売承認の獲得を目指してまいります。
(財政状態の分析)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて128百万円増加し、5,377百万円となりました。これは主に現金及び預金の増加451百万円、投資有価証券の減少262百万円、有形固定資産の減少94百万円、無形固定資産の増加12百万円によるものです。
このうち、現金及び預金は主に第17回及び第18回新株予約権の行使による増加、投資有価証券は出資している投資事業組合の清算等により減少したものです。
当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べて31百万円増加し、474百万円となりました。これは主に賞与引当金の増加18百万円、未払金の増加16百万円、未払法人税等の減少33百万円、繰延税金負債の増加31百万円によるものです。このうち、未払金は主に販売費及び一般管理費の増加によるものです。
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べて96百万円増加し、4,902百万円となりました。これは主に利益剰余金6,509百万円の増加、第17回及び第18回の新株予約権の行使並びに欠損填補による資本金3,767百万円及び資本剰余金2,483百万円の減少、出資している投資事業組合の時価評価によるその他有価証券評価差額金137百万円の減少、新株予約権24百万円の減少によるものです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(資金の需要)
当社の資金需要の主なものは、製造費用や販売費及び一般管理費等の営業費用による運転資金と品川CPF等への設備投資及び再生医療等製品の研究開発投資等によるものであります。
(資金の源泉及び資金の流動性)
当社の資金の源泉の主なものは、運転資金については自己資金と金融機関からの借入により、設備投資や研究開発投資については、新株予約権の発行による資金調達であります。
当事業年度末におけるリース債務による有利子負債残高は7百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は4,095百万円となっております。
資金の流動性については、当事業年度においては、第17回及び第18回の新株予約権の行使により資金を調達しております。今後も細胞加工の新規顧客の獲得や研究開発の効率化等によりキャッシュ・フローの改善を図り、資金の流動性の確保に努めてまいります。
なお、当面の資金繰りのための資金は十分に確保していると判断しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、会計上の見積りを行うに際しての新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。