四半期報告書-第8期第3四半期(令和3年1月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1) 業績の状況
① 経営環境に関する説明
当第3四半期連結累計期間(2020年7月1日~2021年3月31日)における世界経済は、一部の国や地域で新型コロナウイルス感染症のワクチンの接種など、その影響の縮小を目指した動きが見られるものの、その状況は地域により異なり、再び経済活動を規制する動きもあるなど、引き続き先行きが不透明な状況が継続しています。日本経済においても、新型コロナウイルス感染症の再拡大を受け、2021年1月には感染症拡大地域において2度目の緊急事態宣言が発出され経済活動が制限されるなど未だ終息時期の見通しが立っておらず、マイナス影響の長期化が懸念されています。
こうした中で、グローバルなマーケティング・リサーチ市場は464億米ドル、そのうち当社グループが主に手掛けるオンライン・マーケティング・リサーチ市場は205億米ドルに達し(注1)、日本のマーケティング・リサーチ市場は2,291億円、そのうちオンライン・マーケティング・リサーチ市場は761億円に達する(注2)規模になったと認識しています。新型コロナウイルス感染症の拡大による影響から、この先、市場規模が縮小する懸念がありますが、中期的にはマーケティング・リサーチ市場のオンライン化が一段と進むなど、想定される悪影響が軽減される可能性もあると考えています。
このような経済・市場環境の下で、当社グループの業績も、新型コロナウイルス感染症の拡大によるマイナスの影響を受ける状況が継続していますが、その影響は徐々に縮小しており、回復傾向が強まっています。当社グループでは、顧客、消費者パネル、社員をはじめとするステークホルダーの皆さまの安全・健康を守ることを第一に考え、各地域における政府の指針に沿って感染拡大防止に向けた対応策を実施しています。一方で、当社グループの強みであるオンライン・マーケティング・リサーチの活用機会を増加させるべく、顧客企業への新たな提案活動、及びリモートワークを通じたリサーチ体制の強化など、環境変化に対応した施策を積極的に推進しています。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響以外でも、当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しています。具体的には、消費者接点(タッチ・ポイント)の増加や、様々なビッグデータやAI、マーケティング・ツールの利活用が進展し、顧客企業のマーケティング課題の高度化、多様化が進んでいます。特に、デジタル関連領域においては、世界的に個人情報の取扱いに関する規制強化が進んでおり、日本でも改正個人情報保護法の施行が予定されているなど、事業環境の変化が加速しています。これにより、大手プラットフォーマーが個人情報の取扱いをより慎重に行う傾向にあり、その流れは今後も継続することが見込まれます。このため、特に顧客企業におけるデジタル広告の配信や運営に影響が出ている事例も見られます。
短期的にこうした事業環境の変化は、当社グループの業績に向かい風となるような状況を作り出すことがあります。しかし、顧客企業にとってマーケティング活動は必要不可欠であり、足許では新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた消費者の意識や行動の変化を把握したいという新しいニーズも生まれています。加えて、中長期的な視点でみれば、顧客企業におけるマーケティング活動のデジタル化は止まることのない潮流であり、顧客企業におけるDX化の推進の動きなどを含め、新型コロナウイルス感染症の拡大がもたらす「ニュー・ノーマル」な世界は、それをより推し進めるものだと考えています。
当社グループは、顧客企業のマーケティング活動のデジタル化を積極的に支援しており、当社が独自に保有する消費者パネルとの関係性は強固であり、デジタル化の流れの中でも引き続き高い付加価値を生む源泉になると考えています。当社グループは、消費者パネルから得られる多種多様で膨大なデータ(属性、消費・購買、行動、意識、生体情報等)を統合的に扱い、そこで得られる新しい消費者インサイトを独自のサービスとして積極的に顧客企業に提供することで、こうした事業環境の変化への対応を進めています。
② 経営成績に関する説明
当社グループの経営成績の概要は以下のとおりです。
当第3四半期連結累計期間の売上収益は、日本及び韓国事業セグメント、その他の海外事業セグメントが共に、引き続き新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けているものの、顧客企業のマーケティング・リサーチ需要は回復傾向にあり、第3四半期は両セグメントにおいて増収となりました。その結果、連結売上収益は33,105百万円(前年同期比1.3%減)となりました(セグメント別の業績の概要は、次節「③ セグメント業績に関する説明」をご参照下さい。)。
費用面では、移動制限に伴い旅費交通費等のその他の費用が減少する一方、売上収益の回復、及び受注体制の強化に伴い外注費及び人件費が増加したことに加えて、過年度に実施したシステム投資に伴う減価償却費が増加しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の営業利益に減価償却費等を加えたEBITDA(利払・税引・償却前利益)(注3)は7,554百万円(同7.2%減)、営業利益は5,147百万円(同14.9%減)、税引前四半期利益は4,789百万円(同17.4%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は2,734百万円(同21.3%減)となりました。
なお、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE、直近12ヶ月で算定)は△9.2%(前年同期間比22.2ポイント減)、2020年6月期第4四半期に計上したのれんの減損損失を除いた場合は7.1%(前年同期間比6.0ポイント減)となりました。インタレスト・カバレッジ・レシオ(直近12ヶ月で算定、注4)は△1.3倍(前年同期間17.5倍)、2020年6月期第4四半期に計上したのれんの減損損失を除いた場合は12.7倍となりました。
③ セグメント業績に関する説明
当社グループのセグメント業績の概要は以下のとおりです。
(日本及び韓国事業)
日本においては、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けつつも、徐々に経済活動が再開されており、顧客企業のマーケティング・リサーチ需要も回復傾向にあります。当社グループでは、顧客ニーズに対応した製販一体での機動的な営業施策の実施や、引き続きDMP Solution(注5)を含むデジタル・マーケティング商材の販売に注力しました。第3四半期においては、緊急事態宣言の再発出を受け、一部のオフライン・リサーチサービスの提供を中止しました。このため、オフライン・リサーチ領域では依然として前年の売上を下回っているものの、オンライン・リサーチやデジタル領域の売上が伸長し前年を上回ったため、第3四半期の日本事業の売上収益は、第2四半期に続き増収を継続することができました。この結果、日本事業の第3四半期累計の売上収益の前年同期比の減少幅は縮小しました。
韓国においては、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、オフライン・リサーチをオンライン・リサーチで代替する動きが加速しています。オンライン・リサーチに強みを持つ当社グループは、その商機を最大限に捉え、オンライン・リサーチの売上を拡大していることに加えて、パネル・ビッグデータ・サービスを含むデジタル領域の営業活動が順調に進展しています。これらを受けて、新型コロナウイルス感染症の影響がある中でも、韓国事業の第3四半期累計の売上収益は前年同期比で二桁成長を実現しました。
以上の結果、日本及び韓国事業セグメントの当第3四半期連結累計期間の売上収益は26,568百万円(前年同期比0.4%減)となりました。また、費用面では、足許のリサーチ需要の増加のため外注費が増加したことに加えて減価償却費及びその他の費用に含まれるシステム関連費用の増加の影響が大きく、セグメント利益は5,182百万円(同9.4%減)となりました。
(その他の海外事業)
その他の海外事業セグメントでは、北米、欧州、中南米、中東及び、日本と韓国等を除く一部アジア地域で事業を営んでいます。世界的に新型コロナウイルス感染症の影響が継続している中、当社グループも地域によりその影響を大きく受けていますが、一部のグローバル・キー・アカウント(注6)におけるシェアの拡大及び新規案件の獲得が進み、第3四半期の売上収益は前年同期比で増収に転換することができました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上収益は6,649百万円(前年同期比4.6%減)となり、セグメント損失は売上収益の減少及び新規案件獲得のために外注費及びパネル費が増加したことにより△34百万円(同△110.5%減)となりました。
なお、日本及び韓国事業内のMACROMILL EMBRAIN CO., LTD.の収益及び業績についてはウォン建てで管理し、その他の海外事業の収益及び業績についてはユーロ建てで管理しています。それぞれの換算レートは以下のとおりです。
売上収益に基づき算定した当第3四半期連結会計期間の換算レートは下記の通りです。
注:
(1) 2020年9月にESOMAR(European Society for Opinion and Marketing Research) が発表した「ESOMAR Global Market Research 2020」による。なお、同2020年版レポートに示された2019年のグローバルなマーケティング・リサーチ市場の規模は、業界定義の拡大により昨年対比で1.6倍程度に拡大した数値(シナリオ1)や、同1.9倍程度に拡大した数値(シナリオ3)も提示されているが、ここでは従来の市場規模に最も近い数値(シナリオ2)に基づいた記載を行っている。
(2) 2020年9月に一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が発表した「第45回 経営業務実態調査」による。
(3) EBITDA:Earnings Before Interest, Tax, Depreciation and Amortizationの略。当社ではEBITDA = 営業利益+減価償却費及び償却費+固定資産除却損+減損損失と定義しており、各事業から生み出されるキャッシュ・フローの規模をより適切に把握することができるため、各事業の収益性を測るための主要な経営指標として用いている。
(4) インタレスト・カバレッジ・レシオ =(営業利益+受取利息+受取配当金)/ 支払利息
(5) DMP:Data Management Platformの略。インターネット上の様々なサーバーに蓄積されるビッグデータや自社サイトのログデータなどを一元管理、分析し、最終的に広告配信や商品開発などマーケティング活動のアクションプランの最適化を実現するためのプラットフォームのこと。DMP Solutionとは、顧客のDMPの構築支援や、顧客の保有するDMPに当社の自社パネルの各種データを定期的に提供すること、DMPに収納されたデータを拡張・補完するための追加的な調査を行うことなど、当社が行う顧客のDMPの活用可能性を高める一連のサービスのこと。
(6) グローバルに事業を展開し、調査・マーケティング予算を多額に有する顧客企業のうち、当社グループのさらなる成長の鍵となる顧客(キー・アカウント)として、グローバルに営業強化の対象としている企業群のこと。
(2)財政状態に関する説明
①資産、負債及び資本の状況
当第3四半期連結会計期間の資産は、79,302百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,151百万円増加しました。これは主に、現金及び現金同等物の減少1,222百万円、使用権資産の減少757百万円がありましたが、営業債権及びその他の債権の増加3,835百万円等の増加要因があったためです。
負債は、45,784百万円となり、前連結会計年度末に比べ629百万円減少しています。これは主に、社債及び借入金の減少1,469百万円等の減少要因があったためです。
資本は、33,517百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,781百万円増加しました。これは主に、配当金の支払額690百万円がありましたが、四半期利益3,337百万円の発生等があったためです。
②キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,222百万円減少し、12,088百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、2,770百万円(前年同期比1,194百万円減少)となりました。
これは主に、税引前四半期利益4,789百万円、減価償却費及び償却費2,249百万円がありましたが、営業債権及びその他の債権の増加3,932百万円、法人所得税の支払額1,353百万円等があったためです。
営業債権の回転期間は94.5日(前年同期比0.6日長期化)、営業債務及びパネルポイント引当金の回転期間は54.8日(前年同期比7.3日長期化)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、953百万円(前年同期比920百万円減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出253百万円、無形資産の取得による支出644百万円等があったためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、3,273百万円(前年同期比82百万円増加)となりました。
これは主に長期借入金の返済による支出1,652百万円、リース負債の返済による支出1,001百万円、配当金の支払額442百万円等があったためです。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
最近の業績動向を踏まえ、2020年8月31日に公表した2021年6月期(2020年7月1日~2021年6月30日)の通期連結業績予想及び配当予想を下記のとおり修正しました。
1.2021年6月期 通期連結業績予想数値の修正(2020年7月1日~2021年6月30日)
(単位: 百万円、別記ある場合を除く)
2.配当予想の修正(2020年7月1日~2021年6月30日)
3.修正の理由
新型コロナウイルス感染症の影響により、対面で実施するオフライン・リサーチ案件の中止等による影響は継続していますが、オンライン・リサーチ及びデジタル領域における顧客企業からのリサーチ需要は当初想定していたよりも早いペースで回復しています。このため、当社の2021/6期の売上収益は、期初に公表した予想値を上回る見込みです。また、売上収益の増加により、EBITDA、営業利益、税引前利益、当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益についても期初予想を上回る見通しです。
配当については、安定的かつ継続的な増配を実現する形で剰余金の配当を行うことを基本方針としています。但し、今期は、期初より新型コロナウイルス感染症拡大の影響が見込まれたため、増配を見合わせ、一株当たり配当額は前期の実績額である11円を据え置く予想としていました。しかし、上記の通り2021年6月期の業績見通しを上方修正することを受けて、期末配当予想を期初予想から2円増の1株当たり13円へ修正します。
(注)1.上記業績見通しの前提となる2021年6月期第4四半期における為替レートは1ユーロ130.00円、1ウォン0.0970円を想定しています。
2.当社は2021年5月13日開催の取締役会において、自己株式の取得を決議しました。業績予想の「基本的一株当たり当期利益」については、自己株式の取得の影響を考慮しております。
3.本業績予想は、現時点において当社が入手可能な情報に基づき作成しており、実際の業績は様々な要因により本業績予想数値と大きく異なる場合があります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、6百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1) 業績の状況
① 経営環境に関する説明
当第3四半期連結累計期間(2020年7月1日~2021年3月31日)における世界経済は、一部の国や地域で新型コロナウイルス感染症のワクチンの接種など、その影響の縮小を目指した動きが見られるものの、その状況は地域により異なり、再び経済活動を規制する動きもあるなど、引き続き先行きが不透明な状況が継続しています。日本経済においても、新型コロナウイルス感染症の再拡大を受け、2021年1月には感染症拡大地域において2度目の緊急事態宣言が発出され経済活動が制限されるなど未だ終息時期の見通しが立っておらず、マイナス影響の長期化が懸念されています。
こうした中で、グローバルなマーケティング・リサーチ市場は464億米ドル、そのうち当社グループが主に手掛けるオンライン・マーケティング・リサーチ市場は205億米ドルに達し(注1)、日本のマーケティング・リサーチ市場は2,291億円、そのうちオンライン・マーケティング・リサーチ市場は761億円に達する(注2)規模になったと認識しています。新型コロナウイルス感染症の拡大による影響から、この先、市場規模が縮小する懸念がありますが、中期的にはマーケティング・リサーチ市場のオンライン化が一段と進むなど、想定される悪影響が軽減される可能性もあると考えています。
このような経済・市場環境の下で、当社グループの業績も、新型コロナウイルス感染症の拡大によるマイナスの影響を受ける状況が継続していますが、その影響は徐々に縮小しており、回復傾向が強まっています。当社グループでは、顧客、消費者パネル、社員をはじめとするステークホルダーの皆さまの安全・健康を守ることを第一に考え、各地域における政府の指針に沿って感染拡大防止に向けた対応策を実施しています。一方で、当社グループの強みであるオンライン・マーケティング・リサーチの活用機会を増加させるべく、顧客企業への新たな提案活動、及びリモートワークを通じたリサーチ体制の強化など、環境変化に対応した施策を積極的に推進しています。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響以外でも、当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しています。具体的には、消費者接点(タッチ・ポイント)の増加や、様々なビッグデータやAI、マーケティング・ツールの利活用が進展し、顧客企業のマーケティング課題の高度化、多様化が進んでいます。特に、デジタル関連領域においては、世界的に個人情報の取扱いに関する規制強化が進んでおり、日本でも改正個人情報保護法の施行が予定されているなど、事業環境の変化が加速しています。これにより、大手プラットフォーマーが個人情報の取扱いをより慎重に行う傾向にあり、その流れは今後も継続することが見込まれます。このため、特に顧客企業におけるデジタル広告の配信や運営に影響が出ている事例も見られます。
短期的にこうした事業環境の変化は、当社グループの業績に向かい風となるような状況を作り出すことがあります。しかし、顧客企業にとってマーケティング活動は必要不可欠であり、足許では新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた消費者の意識や行動の変化を把握したいという新しいニーズも生まれています。加えて、中長期的な視点でみれば、顧客企業におけるマーケティング活動のデジタル化は止まることのない潮流であり、顧客企業におけるDX化の推進の動きなどを含め、新型コロナウイルス感染症の拡大がもたらす「ニュー・ノーマル」な世界は、それをより推し進めるものだと考えています。
当社グループは、顧客企業のマーケティング活動のデジタル化を積極的に支援しており、当社が独自に保有する消費者パネルとの関係性は強固であり、デジタル化の流れの中でも引き続き高い付加価値を生む源泉になると考えています。当社グループは、消費者パネルから得られる多種多様で膨大なデータ(属性、消費・購買、行動、意識、生体情報等)を統合的に扱い、そこで得られる新しい消費者インサイトを独自のサービスとして積極的に顧客企業に提供することで、こうした事業環境の変化への対応を進めています。
② 経営成績に関する説明
当社グループの経営成績の概要は以下のとおりです。
| 連結経営成績 (単位:百万円、別記ある場合を除く) | 2020年6月期 第3四半期 連結累計期間 | 2021年6月期 第3四半期 連結累計期間 | 増減額 | 増減率 |
| 売上収益 | 33,552 | 33,105 | △446 | △1.3% |
| 日本及び韓国事業セグメント | 26,680 | 26,568 | △111 | △0.4% |
| その他の海外事業セグメント | 6,971 | 6,649 | △321 | △4.6% |
| EBITDA | 8,141 | 7,554 | △587 | △7.2% |
| 営業利益 | 6,049 | 5,147 | △902 | △14.9% |
| 税引前利益 | 5,798 | 4,789 | △1,008 | △17.4% |
| 親会社の所有者に帰属する四半期利益 | 3,475 | 2,734 | △741 | △21.3% |
当第3四半期連結累計期間の売上収益は、日本及び韓国事業セグメント、その他の海外事業セグメントが共に、引き続き新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けているものの、顧客企業のマーケティング・リサーチ需要は回復傾向にあり、第3四半期は両セグメントにおいて増収となりました。その結果、連結売上収益は33,105百万円(前年同期比1.3%減)となりました(セグメント別の業績の概要は、次節「③ セグメント業績に関する説明」をご参照下さい。)。
費用面では、移動制限に伴い旅費交通費等のその他の費用が減少する一方、売上収益の回復、及び受注体制の強化に伴い外注費及び人件費が増加したことに加えて、過年度に実施したシステム投資に伴う減価償却費が増加しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の営業利益に減価償却費等を加えたEBITDA(利払・税引・償却前利益)(注3)は7,554百万円(同7.2%減)、営業利益は5,147百万円(同14.9%減)、税引前四半期利益は4,789百万円(同17.4%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は2,734百万円(同21.3%減)となりました。
なお、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE、直近12ヶ月で算定)は△9.2%(前年同期間比22.2ポイント減)、2020年6月期第4四半期に計上したのれんの減損損失を除いた場合は7.1%(前年同期間比6.0ポイント減)となりました。インタレスト・カバレッジ・レシオ(直近12ヶ月で算定、注4)は△1.3倍(前年同期間17.5倍)、2020年6月期第4四半期に計上したのれんの減損損失を除いた場合は12.7倍となりました。
③ セグメント業績に関する説明
当社グループのセグメント業績の概要は以下のとおりです。
(日本及び韓国事業)
日本においては、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けつつも、徐々に経済活動が再開されており、顧客企業のマーケティング・リサーチ需要も回復傾向にあります。当社グループでは、顧客ニーズに対応した製販一体での機動的な営業施策の実施や、引き続きDMP Solution(注5)を含むデジタル・マーケティング商材の販売に注力しました。第3四半期においては、緊急事態宣言の再発出を受け、一部のオフライン・リサーチサービスの提供を中止しました。このため、オフライン・リサーチ領域では依然として前年の売上を下回っているものの、オンライン・リサーチやデジタル領域の売上が伸長し前年を上回ったため、第3四半期の日本事業の売上収益は、第2四半期に続き増収を継続することができました。この結果、日本事業の第3四半期累計の売上収益の前年同期比の減少幅は縮小しました。
韓国においては、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、オフライン・リサーチをオンライン・リサーチで代替する動きが加速しています。オンライン・リサーチに強みを持つ当社グループは、その商機を最大限に捉え、オンライン・リサーチの売上を拡大していることに加えて、パネル・ビッグデータ・サービスを含むデジタル領域の営業活動が順調に進展しています。これらを受けて、新型コロナウイルス感染症の影響がある中でも、韓国事業の第3四半期累計の売上収益は前年同期比で二桁成長を実現しました。
以上の結果、日本及び韓国事業セグメントの当第3四半期連結累計期間の売上収益は26,568百万円(前年同期比0.4%減)となりました。また、費用面では、足許のリサーチ需要の増加のため外注費が増加したことに加えて減価償却費及びその他の費用に含まれるシステム関連費用の増加の影響が大きく、セグメント利益は5,182百万円(同9.4%減)となりました。
(その他の海外事業)
その他の海外事業セグメントでは、北米、欧州、中南米、中東及び、日本と韓国等を除く一部アジア地域で事業を営んでいます。世界的に新型コロナウイルス感染症の影響が継続している中、当社グループも地域によりその影響を大きく受けていますが、一部のグローバル・キー・アカウント(注6)におけるシェアの拡大及び新規案件の獲得が進み、第3四半期の売上収益は前年同期比で増収に転換することができました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上収益は6,649百万円(前年同期比4.6%減)となり、セグメント損失は売上収益の減少及び新規案件獲得のために外注費及びパネル費が増加したことにより△34百万円(同△110.5%減)となりました。
なお、日本及び韓国事業内のMACROMILL EMBRAIN CO., LTD.の収益及び業績についてはウォン建てで管理し、その他の海外事業の収益及び業績についてはユーロ建てで管理しています。それぞれの換算レートは以下のとおりです。
| 算定期間 (9ヶ月) | 2020年6月期第3四半期 連結累計期間 | 2021年6月期第3四半期 連結累計期間 | 増減率 |
| JPY/EUR(円) | 120.34 | 125.37 | +4.2% |
| JPY/KRW(円) | 0.0917 | 0.0925 | +0.9% |
売上収益に基づき算定した当第3四半期連結会計期間の換算レートは下記の通りです。
| 算定期間 (3ヶ月) | 2020年6月期第3四半期 連結会計期間 | 2021年6月期第3四半期 連結会計期間 | 増減率 |
| JPY/EUR(円) | 120.56 | 127.91 | +6.1% |
| JPY/KRW(円) | 0.0911 | 0.0966 | +6.0% |
注:
(1) 2020年9月にESOMAR(European Society for Opinion and Marketing Research) が発表した「ESOMAR Global Market Research 2020」による。なお、同2020年版レポートに示された2019年のグローバルなマーケティング・リサーチ市場の規模は、業界定義の拡大により昨年対比で1.6倍程度に拡大した数値(シナリオ1)や、同1.9倍程度に拡大した数値(シナリオ3)も提示されているが、ここでは従来の市場規模に最も近い数値(シナリオ2)に基づいた記載を行っている。
(2) 2020年9月に一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が発表した「第45回 経営業務実態調査」による。
(3) EBITDA:Earnings Before Interest, Tax, Depreciation and Amortizationの略。当社ではEBITDA = 営業利益+減価償却費及び償却費+固定資産除却損+減損損失と定義しており、各事業から生み出されるキャッシュ・フローの規模をより適切に把握することができるため、各事業の収益性を測るための主要な経営指標として用いている。
(4) インタレスト・カバレッジ・レシオ =(営業利益+受取利息+受取配当金)/ 支払利息
(5) DMP:Data Management Platformの略。インターネット上の様々なサーバーに蓄積されるビッグデータや自社サイトのログデータなどを一元管理、分析し、最終的に広告配信や商品開発などマーケティング活動のアクションプランの最適化を実現するためのプラットフォームのこと。DMP Solutionとは、顧客のDMPの構築支援や、顧客の保有するDMPに当社の自社パネルの各種データを定期的に提供すること、DMPに収納されたデータを拡張・補完するための追加的な調査を行うことなど、当社が行う顧客のDMPの活用可能性を高める一連のサービスのこと。
(6) グローバルに事業を展開し、調査・マーケティング予算を多額に有する顧客企業のうち、当社グループのさらなる成長の鍵となる顧客(キー・アカウント)として、グローバルに営業強化の対象としている企業群のこと。
(2)財政状態に関する説明
①資産、負債及び資本の状況
当第3四半期連結会計期間の資産は、79,302百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,151百万円増加しました。これは主に、現金及び現金同等物の減少1,222百万円、使用権資産の減少757百万円がありましたが、営業債権及びその他の債権の増加3,835百万円等の増加要因があったためです。
負債は、45,784百万円となり、前連結会計年度末に比べ629百万円減少しています。これは主に、社債及び借入金の減少1,469百万円等の減少要因があったためです。
資本は、33,517百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,781百万円増加しました。これは主に、配当金の支払額690百万円がありましたが、四半期利益3,337百万円の発生等があったためです。
②キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,222百万円減少し、12,088百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、2,770百万円(前年同期比1,194百万円減少)となりました。
これは主に、税引前四半期利益4,789百万円、減価償却費及び償却費2,249百万円がありましたが、営業債権及びその他の債権の増加3,932百万円、法人所得税の支払額1,353百万円等があったためです。
営業債権の回転期間は94.5日(前年同期比0.6日長期化)、営業債務及びパネルポイント引当金の回転期間は54.8日(前年同期比7.3日長期化)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、953百万円(前年同期比920百万円減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出253百万円、無形資産の取得による支出644百万円等があったためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、3,273百万円(前年同期比82百万円増加)となりました。
これは主に長期借入金の返済による支出1,652百万円、リース負債の返済による支出1,001百万円、配当金の支払額442百万円等があったためです。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
最近の業績動向を踏まえ、2020年8月31日に公表した2021年6月期(2020年7月1日~2021年6月30日)の通期連結業績予想及び配当予想を下記のとおり修正しました。
1.2021年6月期 通期連結業績予想数値の修正(2020年7月1日~2021年6月30日)
(単位: 百万円、別記ある場合を除く)
| 売上収益 | EBITDA | 営業利益 | 税引前 利益 | 当期利益 | 親会社の 所有者に 帰属する 当期利益 | 基本的一株 当たり 当期利益(円) | ||
| 前回発表予想 (a) | 40,000 | 6,500 | 3,400 | 3,000 | 1,950 | 1,600 | 39.74 | |
| 今回修正予想 (b) | 42,500 | 7,900 | 4,700 | 4,200 | 2,900 | 2,300 | 57.09 | |
| 増減額 (b-a) | 2,500 | 1,400 | 1,300 | 1,200 | 950 | 700 | 17.34 | |
| % 増減率 (b/a) | 6.3% | 21.5% | 38.2% | 40.0% | 48.7% | 43.8% | 43.6% | |
| (参考) | 2020/6期 実績 (c) | 41,270 | 8,651 | 396 | 8 | △1,685 | △2,131 | △52.94 |
| % 増減率 (b/c) | 3.0% | △8.7% | 1084.0% | - | - | - | - | |
2.配当予想の修正(2020年7月1日~2021年6月30日)
| 年間配当金(円 銭) | |||
| 基準日 | 第2四半期末 | 期末 | 合計 |
| 前回発表予想 (2020年8月31日公表) | - | 11.00 | 11.00 |
| 今回修正予想 | - | 13.00 | 13.00 |
| 当期実績 | 0.00 | - | - |
| (参考)前期実績 (2020/6期) | 0.00 | 11.00 | 11.00 |
3.修正の理由
新型コロナウイルス感染症の影響により、対面で実施するオフライン・リサーチ案件の中止等による影響は継続していますが、オンライン・リサーチ及びデジタル領域における顧客企業からのリサーチ需要は当初想定していたよりも早いペースで回復しています。このため、当社の2021/6期の売上収益は、期初に公表した予想値を上回る見込みです。また、売上収益の増加により、EBITDA、営業利益、税引前利益、当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益についても期初予想を上回る見通しです。
配当については、安定的かつ継続的な増配を実現する形で剰余金の配当を行うことを基本方針としています。但し、今期は、期初より新型コロナウイルス感染症拡大の影響が見込まれたため、増配を見合わせ、一株当たり配当額は前期の実績額である11円を据え置く予想としていました。しかし、上記の通り2021年6月期の業績見通しを上方修正することを受けて、期末配当予想を期初予想から2円増の1株当たり13円へ修正します。
(注)1.上記業績見通しの前提となる2021年6月期第4四半期における為替レートは1ユーロ130.00円、1ウォン0.0970円を想定しています。
2.当社は2021年5月13日開催の取締役会において、自己株式の取得を決議しました。業績予想の「基本的一株当たり当期利益」については、自己株式の取得の影響を考慮しております。
3.本業績予想は、現時点において当社が入手可能な情報に基づき作成しており、実際の業績は様々な要因により本業績予想数値と大きく異なる場合があります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、6百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。