四半期報告書-第23期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/08/06 9:25
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【項目】
40項目
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期(2021年4月1日~2021年6月30日)におけるわが国経済は、海外経済の回復を背景に製造業では輸出や設備投資が堅調に推移し、プラス成長に転じたものの、3度目の新型コロナウイルス感染症の影響による緊急事態宣言の発令などが個人消費を下押しし、1~3月期の落ち込みはすぐには取り戻せない見通しとなっております。4月には高齢者層を皮切りに国内でのワクチン接種が開始されましたが、景気の持ち直しが明確化するのは、若年層にもワクチンの普及が進む秋以降になると予想されます。一方で今夏開催予定の東京オリンピック・パラリンピックを巡り感染対策に関する課題も浮上、緊急事態宣言が解除された6月下旬以降は感染者数が再び増加しつつあり依然として先行き不透明な状態にあります。
一方当社が属するヘルスケア分野は、高齢化や健康・医療ニーズの多様化を背景に需要期待が高まっております。政府も成長戦略の一つと位置付けており、ヘルスケア産業の活性化は今後も引き続き見込まれております。
バイオ業界では、がんゲノム医療時代の幕開けと言える話題として、2019年6月に患者のがん細胞の遺伝子変異を調べて、最適な薬を選ぶ「がんゲノム医療」の遺伝子検査システムに公的医療保険が適用になりました。対象になるのは、原発不明がん、標準治療を終えたがんや希少がんの患者で、これまでは限られた医療機関において、自費で高額の費用をかけ、わずかな可能性にかけて検査を受け、使える薬を探っていたものが、公的医療保険を利用して全国の医療機関で広く検査を受けられるようになりました。
このような環境下において、当社は、経営方針を「開発力強化と事業化加速」と定め、既存の研究受託事業の成長と、新しい診断事業におけるEGFRリキッド及び肺がんコンパクトパネルのオンコロジー分野でのコンパニオン診断の事業化に取り組んでおります。現在、血液を用いて肺がんの遺伝子変異検査を行う、EGFRリキッドをコンパニオン診断として、2019年7月10日に厚生労働省へ承認申請を行い、2020年7月31日に高度管理医療機器製造販売承認(以降薬事承認といいます)を取得し、2021年5月21日に未固定組織を対象とした検査を、同年8月1日には血漿を対象とした検査の保険算定が開始となりました。薬事試験・申請・承認プロセスにおける経験・ノウハウを活かし、オンコロジーを中心とした診断分野での検査開発をさらに加速していきます。また、次の主力検査として、複数の肺がんドライバー遺伝子変異を、高感度かつ一括で検査可能な肺がんコンパクトパネルを開発し、薬事試験を進めております。当社は、EGFRリキッドの市場への普及、および肺がんコンパクトパネルの薬事承認・公的医療保険適用による早期事業化を最優先事項として取り組んでおります。
これらの結果、経営成績におきましては、当第1四半期累計期間の売上高は、39百万円(前年同四半期比142.7%)となりました。利益面では、営業損失73百万円(前年同四半期営業損失70百万円)、経常損失73百万円(前年同四半期経常損失70百万円)、第1四半期純損失73百万円(前年同四半期四半期純損失70百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
①研究事業
研究事業におきましては、主な事業として受託解析サービスを行っております。大学や公的研究機関、製薬会社等の企業を主要な顧客として、遺伝子関連解析のサービスや解析結果の統計処理のサービスを提供しております。主なサービスは、マイクロアレイ受託解析サービスと次世代シークエンス受託解析サービスがあります。共に大学や公的研究機関、製薬会社等の企業に対し積極的な提案型営業を行うとともに、きめ細かなフォローを推進しております。また各種受託解析の実績から顧客の目的に合わせた実験デザインの提案、データ解析及びサポートに力を入れると共に、顧客ニーズに合わせた新規サービスメニューの拡充を図っております。
次世代シークエンスと並び注目を集める遺伝子解析として「デジタルPCR受託サービス」や独自の「再生医療研究分野に向けた間葉系幹細胞の品質評価解析サービス(C3チェックサービス)」等新規サービスを展開しております。
いずれのサービスにつきましても、他社との差別化を意識し、クオリティの高い内容をお客様に提供すべく取り組んでおります。
マイクロアレイ受託解析サービスならびに次世代シークエンス受託解析サービスは、前年度と比較し受託件数が伸びました。この分野において当社が重要な位置づけとなり、お客様の研究に貢献いたしました。その結果、当事業年度の研究事業の売上高は35百万円(前年同期比134.6%)となりました。
②診断事業
診断事業におきましては、血液を用いて肺がんの遺伝子変異を検査する、EGFRリキッドおよび、肺がんの分子標的薬の適用となる遺伝子異常を一括検査可能な肺がんコンパクトパネルの市場への普及を当社の最優先事項として取り組んでおります。EGFRリキッドは、2020年7月31日に薬事承認を取得し、2021年5月21日に保険収載いたしました。この検査は、低侵襲的な血液遺伝子検査により、血中に微量に存在する血中腫瘍DNA上のEGFR変異を次世代シークエンス法により高感度に検出するリキッドバイオプシー検査です。肺がん組織の生検(気管支鏡検査、CTガイド化生検)は、侵襲性が高く患者さんへの負担も大きいことから、リキッドバイオプシー検査への期待が高まっています。また、EGFRリキッドに続いて、肺がん組織検査に特化した高感度な一括遺伝子検査パネル(肺がんコンパクトパネル)を開発中です。コンパクトパネルは、EGFR・ALK・ROS1・BRAF・MET の5つのコンパニオン診断可能な遺伝子と近い将来分子標的治療薬の上市が予定されているいくつかのターゲット遺伝子が対象です。薬事申請に向けて開発を進めております。
また、希少変異検出の技術を発展させたNOIR-SS技術(分子バーコード技術を用いて高感度かつ正確な分子数測定が可能となる超低頻度変異DNAの検出技術)により、高感度に複数遺伝子を一括解析可能なリキッドバイオプシー検査サービスを研究用検査として提供しております。希少変異検出の独自特許技術及び薬事試験を通して培ったノウハウ、クリニカルシークエンスグレードでの精度管理・レポートシステムを活用し、リキッドバイオプシー分野での研究推進・医療現場での遺伝子解析の普及促進に貢献してまいります。NOIR-SSのみならず、診断技術・検査開発を通して得られた実験解析技術とノウハウが多数集積してきております。これらの経験と独自技術を活かし、リキッドバイオプシー分野を中心に臨床研究をサポートする研究用検査サービスを強化して参ります。また、大規模な解析結果から有益な情報を効率的に導き出すビッグデータ解析、AI技術開発も進めており、次世代型診断技術開発への応用やシーズ探索の効率化、検査系システムの頑健化・効率化に繋げていきます。
その他の検査メニューとして、遺伝子解析を用いた関節リウマチの薬剤効果予測検査、うつ病を含む精神疾患の診断技術の開発も積極的に進めております。また、乳癌手術後の再発リスクを測定し情報を提供するMammaPrintのサービスを病院・クリニック向けに展開しております。
当事業年度の診断事業はEGFRリキッドの販売開始及び間近に控えた肺がんコンパクトパネルの申請準備を行うとともに、MammaPrintの拡販、他解析案件により売上高は3百万円(前年同期比459.1%)となりました。
当第1四半期会計期間末における財政状態につきましては、総資産が933百万円となり、前事業年度末に比べ87百万円減少しております。主な要因は次のとおりです。
(流動資産)
当第1四半期会計期間末における流動資産の残高は736百万円で、前事業年度末に比べ88百万円減少しております。
主な要因は現金及び預金が40百万円減少、受取手形及び売掛金が71百万円減少、貯蔵品が15百万円増加したことなどによります。
(固定資産)
当第1四半期会計期間末における固定資産の残高は196百万円で、前事業年度末に比べ微増となっております。
主な要因は、投資その他の資産が12百万円減少、将来の事業化に資する無形固定資産であるソフトウェア制作による費用15百万円の増加及び減価償却費2百万円の減少などによるものです。
(流動負債)
当第1四半期会計期間末における流動負債の残高は66百万円で、前事業年度末に比べ14百万円減少しております。
主な要因は買掛金の減少11百万円によるものです。
(固定負債)
当第1四半期会計期間末における固定負債の残高は9百万円で、前事業年度末に比べ微増であります。

(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産の残高は857百万円で、前事業年度末に比べ73百万円減少しております。
これは、四半期純損失による利益剰余金73百万円の減少によるものです。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は、12百万円であります。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 従業員数
当第1四半期累計期間において、従業員数の重要な変動はありません。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期累計期間における生産、受注及び販売の実績は、ほぼ予定通りとなっており、著しい変動はありません。
(6) 主要な設備
当第1四半期累計期間において、主要な設備に重要な変動はありません。

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