四半期報告書-第23期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/04 10:55
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【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期累計期間(2021年4月1日~2021年12月31日)におけるわが国経済は、10月の緊急事態宣言解除後も新規感染者数が低位で推移しており、飲食や宿泊など外出関連業種も含め、国内経済活動の再開が進んでおります。海外では金融の量的緩和縮小が加速し利上げの見通しを大きく前進させたこともわが国への金融政策に大きな影響を与えることが予想されます。12月に入りオミクロン株の感染が国内でも拡大しつつありますが、ワクチンの定期的な接種や治療薬の開発などと並行し医療供給体制を強化することで医療逼迫を回避し、各種政策の実行により今後の経済活動が正常化に向かい最終的に政権が掲げる「成長と分配の好循環」、「新しい資本主義」の実現につながることが期待されております。
一方当社が属するヘルスケア分野は、高齢化や健康・医療ニーズの多様化を背景に需要期待が高まっております。政府も成長戦略の一つと位置付けており、ヘルスケア産業の活性化は今後も引き続き見込まれております。
バイオ業界では、がんゲノム医療時代の幕開けと言える話題として、2019年6月に患者のがん細胞の遺伝子変異を調べて、最適な薬を選ぶ「がんゲノム医療」の遺伝子検査システムに公的医療保険が適用になりました。対象になるのは、原発不明がん、標準治療を終えたがんや希少がんの患者で、これまでは限られた医療機関において、自費で高額の費用をかけ、わずかな可能性にかけて検査を受け、使える薬を探っていたものが、公的医療保険を利用して全国の医療機関で広く検査を受けられるようになりました。
このような環境下において、当社は、経営方針を「開発力強化と事業化加速」と定め、既存の研究受託事業の成長と、新しい診断事業におけるEGFRリキッド及び肺がんコンパクトパネルのオンコロジー分野でのコンパニオン診断の事業化に取り組んでおります。現在、血液を用いて肺がんの遺伝子変異検査を行う、EGFRリキッドをコンパニオン診断として、2019年7月10日に厚生労働省へ承認申請を行い、2020年7月31日に高度管理医療機器製造販売承認(以降薬事承認といいます)を取得し、2021年5月21日に未固定組織を対象とした検査を、同年8月1日には血漿を対象とした検査の保険算定が開始となりました。薬事試験・申請・承認プロセスにおける経験・ノウハウを活かし、オンコロジーを中心とした診断分野での検査開発をさらに加速していきます。また、次の主力検査として、複数の肺がんドライバー遺伝子変異を、高感度かつ一括で検査可能な肺がんコンパクトパネルを開発し、薬事試験を進めてきており、2021年10月28日に薬事申請を行いました。当社は、EGFRリキッドの市場への普及、及び肺がんコンパクトパネルの薬事承認・公的医療保険適用による早期事業化を最優先事項として取り組んでおります。
これらの結果、経営成績におきましては、当第3四半期累計期間の売上高は、219百万円(前年同四半期比135.3%)となりました。利益面では、営業損失187百万円(前年同四半期営業損失178百万円)、経常損失187百万円(前年同四半期経常損失180百万円)、第3四半期純損失171百万円(前年同四半期四半期純損失179百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
① 研究事業
研究事業におきましては、主な事業として受託解析サービスを行っております。大学や公的研究機関、製薬会社等の企業を主要な顧客として、遺伝子関連解析のサービスや解析結果の統計処理のサービスを提供しております。主なサービスは、マイクロアレイ受託解析サービスと次世代シークエンス受託解析サービスがあります。両サービスのどちらも大学や公的研究機関、製薬会社等の企業に対し積極的な提案型営業を行い、きめ細やかなフォローを推進しております。また、各種受託解析の実績から顧客の目的に合わせた実験デザインの提案、データ解析及びサポートに力を入れるとともに、顧客ニーズに合わせた新規サービスメニューの拡充を図っております。
国の施策としても注目されている次世代シークエンスを活用した、「がんゲノム解析」や「網羅的な遺伝子解析」を行う受託サービスにも注力しております。また「デジタルPCR受託サービス」等、研究ニーズに合わせた遺伝子解析の新規サービスを展開しております。
いずれのサービスにつきましても、他社との差別化を意識し、クオリティの高い内容をお客様に提供すべく取り組んでおります。
当第3四半期累計期間の売上高は204百万円(前年同四半期比129.6%)、セグメント損失は8百万円(前年同四半期セグメント損失は31百万円)となりました。
② 診断事業
診断事業におきましては、血液を用いて肺がんの遺伝子変異を検査する、EGFRリキッド及び肺がんの分子標的薬の適用となる遺伝子異常を一括検査可能な肺がんコンパクトパネルの市場への普及を当社の最優先事項として取り組んでおります。EGFRリキッドは、2020年7月31日に薬事承認を取得し、2021年5月21日に未固定組織を対象とした検査を、同年8月1日には血漿を対象とした検査の保険算定が開始となりました。この検査は、低侵襲的な血液遺伝子検査により、血中に微量に存在する血中腫瘍DNA上のEGFR変異を次世代シークエンス法により高感度に検出するリキッドバイオプシー検査です。肺がん組織の生検(気管支鏡検査、CTガイド化生検)は、侵襲性が高く患者さんへの負担も大きいことから、リキッドバイオプシー検査への期待が高まっています。また、EGFRリキッドに続いて、肺がん組織検査に特化した高感度な一括遺伝子検査パネル(肺がんコンパクトパネル)を開発し、2021年10月28日に薬事申請を行いました。肺がんコンパクトパネルは、EGFR・ALK・ROS1・BRAF・MET の薬剤適用の対象となっている遺伝子変異に加え、ごく最近に上市されたRET融合遺伝子、さらには近い将来分子標的治療薬の上市が見込まれているKRAS、HER2などのターゲット遺伝子の変異を検出します。今回の申請ではまず、EGFR・ALK・ROS1・METの4つの遺伝子変異に対応する分子標的治療薬のコンパニオン診断システムとして薬事申請を行いました。今後さらにBRAF、RET及びKRAS遺伝子への適用を追加申請していく予定です。薬事承認・保険収載に向けて準備を進めております。
診断事業の新規検査メニューとして、今年度より着床前胚染色体検査(PGT-A/PGT-SR)の準備を開始しております。「反復体外受精・胚移植(ART)不成功例、習慣流産例(反復流産を含む)、染色体構造異常例を対象とした着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)の有用性に関する多施設共同研究」における研究分担施設(解析実施施設)として日本産科婦人科学会倫理委員会により承認されております。
また、希少変異検出の技術を発展させたNOIR-SS技術(分子バーコード技術を用いて高感度かつ正確な分子数測定が可能となる超低頻度変異DNAの検出技術)により、高感度に複数遺伝子を一括解析可能なリキッドバイオプシー検査サービスを研究用検査として提供しております。希少変異検出の独自特許技術及び薬事試験を通して培ったノウハウ、クリニカルシークエンスグレードでの精度管理・レポートシステムを活用し、リキッドバイオプシー分野での研究推進・医療現場での遺伝子解析の普及促進に貢献してまいります。また、大規模な解析結果から有益な情報を効率的に導き出すビッグデータ解析、AI技術開発も進めており、次世代型診断技術開発への応用やシーズ探索の効率化、検査系システムの頑健化・効率化に繋げていきます。
その他の検査メニューとして、遺伝子解析を用いた関節リウマチの薬剤効果予測検査、うつ病を含む精神疾患の診断技術の開発も積極的に進めております。また、乳癌手術後の再発リスクを測定し情報を提供するMammaPrint及び、長期的な予後や全身療法の感受性の情報を提供するBluePrintのサービスを病院・クリニック向けに展開しております。
以上のように診断事業は肺がんコンパクトパネルの事業化に注力するとともに、他サービスにも力をいれたため、当第3四半期累計期間の売上高は、15百万円(前年同四半期比331.5%)、セグメント損失は74百万円(前年同四半期セグメント損失は55百万円)となりました。
当第3四半期会計期間末における財政状態につきましては、総資産が844百万円となり、前事業年度末に比べ176百万円減少しております。主な要因は次のとおりであります。
(流動資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産の残高は648百万円で、前事業年度末に比べ175百万円減少しております。
主な要因は、現金及び預金が170百万円、受取手形及び売掛金が35百万円それぞれ減少し、貯蔵品が22百万円増加したことなどによるものです。
(固定資産)
当第3四半期会計期間末における固定資産の残高は195百万円で、前事業年度末に比べて微減しております。
主な要因は、有形固定資産が2百万円、投資その他の資産が37百万円それぞれ減少し、将来の事業化に資する無形固定資産であるソフトウェア制作による費用45百万円の増加及び無形固定資産に係る減価償却費6百万円の減少などによるものです。
(流動負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債の残高は91百万円で、前事業年度末に比べ10百万円増加しております。
主な要因は、買掛金の増加8百万円によるものです。
(固定負債)
当第3四半期会計期間末における固定負債の残高は9百万円で、前事業年度末に比べ微増となっております。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産の残高は742百万円で、前事業年度末に比べ187百万円減少しております。
これは、四半期純損失による利益剰余金171百万円の減少によるものです。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は、49百万円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)従業員数
当第3四半期累計期間において、従業員数の重要な変動はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期累計期間における生産、受注及び販売の実績は、ほぼ予定通りとなっており、著しい変動はありません。
(6)主要な設備
当第3四半期累計期間において、主要な設備に重要な変動はありません。

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