有価証券報告書-第29期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/07/31 11:30
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策、日銀の金融緩和策の継続等を背景に、雇用・所得環境の緩やかな改善がみられていたものの、米中の貿易摩擦や原油価格の低下が世界経済に与える影響等により、先行き不透明な状況が続いておりました。さらに、今後は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて国内景気は急速に悪化しており、極めて厳しい状況にあるものと思われます。
当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の主な事業分野である携帯電話等販売市場では、2019年10月施行の改正電気通信事業法(以下、「改正法」)への対応として各通信事業者から新たな料金プランの発表・提供がなされました。改正法下では、10月以降通信料金と端末代金の完全分離と端末代金値引きの規制がなされ、通信事業者間の競争が鈍化しました。一方で、通信事業者はポイントサービスやコンテンツの充実、スマートフォンを利用した決済サービスへの参入等、長期的な顧客基盤の維持・拡大に、より一層注力しております。また、通信事業者は3G(第3世代移動通信システム)サービス終了に伴う4G(第4世代移動通信システム)回線への切り替え促進にも注力し、利用者の3Gから4Gへの移行が加速しています。加えて、2020年3月に各通信事業者が5G(第5世代移動通信システム)商用サービスの提供を開始し、2020年4月には遅れていた楽天モバイル㈱がMNO(移動体通信事業者)へ本格参入するなど、競争環境の変化が起こり始めております。
このような事業環境下、当社グループの携帯電話等販売台数は、以下のような要因により370万台と前期を下回りました。
イ.改正法の施行に伴い、料金プラン・販売方法が変更されたことや端末代金の値引きに上限が設定されたこと
などにより、端末代金の割高感が増したことによる買い控え。
ロ.5G商用サービスの提供開始や、楽天モバイル㈱のMNO本格参入を期待した消費者の様子見。
ハ.料金プラン・販売方法の変更前、また、消費税率引き上げ前の駆け込み購入の反動。
二.短期間ながらも、新型コロナウイルス感染症拡大による商戦期の販売機会損失。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大によるモバイル事業における販売機会損失は、一部店舗の時短営業や臨時休業および来客数の減少によるものです。また、ソリューション事業における販売機会損失は、感染症拡大によりテレワーク関連の需要が急速に拡大する中、一部サプライチェーンの乱れに伴う端末調達のストップなどによるものです。
また、販売費及び一般管理費につきましては、改正法の施行に伴う端末代金の値引きに上限が設定されたことなどにより、2019年10月以降は、前期に比べ販売促進費が減少いたしました。
当社グループの当連結会計年度における業績につきましては、売上高4,741億50百万円(前期比10.0%減)、営業利益137億26百万円(同10.8%減)となりました。また、営業外収益にカード退蔵益53億68百万円(同5.5%増)を計上した結果、経常利益は191億94百万円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は126億28百万円(同8.8%減)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの業績については、第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)連結財務諸表 [注記事項] (セグメント情報等) に記載のとおりであります。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、1,813億78百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億84百万円増加いたしました。主な増減要因は次のとおりであります。
イ. 項目別の増減要因
増減項目前連結会計年度比増減額主な要因
現金及び預金173億53百万円の増加第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)連結財務諸表④連結キャッシュ・フロー計算書をご参照ください。
受取手形及び売掛金89億44百万円の減少2019年10月施行の改正電気通信事業法(以下、「改正法」)の施行に伴う通信料金と端末代金の完全分離と端末代金値引きの規制による売上高の減少によるものであります。
商品142億58百万円の減少改正法の施行に伴う通信料金と端末代金の完全分離と端末代金値引きの規制により販売台数が減少したことで、仕入を抑制したことによるものであります。
差入保証金51億80百万円の増加連結子会社のカード預り金の増加に伴う供託金の増加によるものであります。

ロ. 報告セグメント別の増減要因
報告セグメント前連結会計年度比増減額主な要因
モバイル事業143億73百万円の減少改正法の施行に伴う通信料金と端末代金の完全分離と端末代金値引きの規制により販売台数が減少し仕入を抑制したことで、商品が減少したことによるものであります。
ソリューション事業11億36百万円の増加M&Aを行い、投資有価証券が増加したことによるものであります。
決済サービス事業他80億64百万円の増加連結子会社のカード預り金の増加に伴う供託金の増加によるものであります。

(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、1,262億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ59億73百万円減少いたしました。主な増減要因は次のとおりであります。
イ. 項目別の増減要因
増減項目前連結会計年度比増減額主な要因
買掛金20億46百万円の減少改正法の施行に伴う通信料金と端末代金の完全分離と端末代金値引きの規制による販売台数の減少に伴う仕入の抑制によるものであります。
1年内返済予定の長期借入金46億16百万円の減少金融機関との金銭消費貸借契約に基づく約定返済によるものであります。
カード預り金56億96百万円の増加連結子会社の2019年度におけるカード発行金額が、2018年度におけるカード発行額を上回ったことによるものであります。

ロ. 報告セグメント別の増減要因
負債は報告セグメント単位での作成をしておりません。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は551億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ83億57百万円増加いたしました。主な増減要因は、第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)連結財連結務諸表 ③連結株主資本等変動計算書をご参照ください。この結果、自己資本比率は30.4%(前連結会計年度末は26.1%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
0102010_004.jpg当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ176億43百万円増加し、当連結会計年度末には431億25百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、309億98百万円(前期比51.3%増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益188億66百万円の計上、売上債権の減少額89億44百万円、たな卸資産の減少額142億87百万円、カード預り金の増加額56億96百万円等となります。税金等調整前当期純利益についての詳細は、第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況をご参照ください。売上債権およびたな卸資産の減少額ならびにカード預り金の増加額についての詳細は、第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況をご参照ください。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、46億42百万円(前期比33.4%増)となりました。当社グループは事業価値を高めるため、直営ショップの移転・改装、太陽光パネルの設置(ESG投資)、および社内システムの拡充等に投資しており、有形固定資産の取得による支出は15億46百万円、ソフトウエアの取得による支出は9億55百万円となりました。また、事業拡大のため、事業投資やM&Aを進めており、投資有価証券および関係会社株式の取得による支出は20億80百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、88億68百万円(前期比6.9%増)となりました。新規の借入はなく約定弁済のみであり、借入金の返済による支出が46億16百万円、この他、配当金の支払いを42億44百万円行いました。
④ 仕入および販売の実績
a.商品等仕入実績
当連結会計年度の商品等仕入実績(商品仕入高および支払手数料等)をセグメントごとに示すと以下のとおりであります。
セグメントの名称区分当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
モバイル事業移動体通信機器等232,34778.7
支払手数料91,01393.6
小計323,36182.4
ソリューション事業移動体通信機器等16,371117.4
支払手数料4,384103.5
小計20,755114.2
決済サービス事業他プリペイドカード等38,836112.0
支払手数料8,610115.3
その他20525.5
小計47,651110.9
合計391,76986.3

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売等実績
当連結会計年度の販売等実績(商品売上高および受取手数料等)をセグメントごとに示すと以下のとおりであります。
セグメントの名称区分当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
モバイル事業移動体通信機器等243,24782.4
受取手数料147,70593.8
小計390,95286.4
ソリューション事業移動体通信機器等14,958109.7
受取手数料15,197117.9
小計30,156113.7
決済サービス事業他プリペイドカード等41,915112.5
受取手数料10,767112.3
その他35738.9
小計53,041111.0
合計474,15090.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
KDDI㈱72,02113.764,20913.5
㈱NTTドコモ54,23810.354,77011.6

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況、および②財政状態の状況 に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、関連法令の改正、通信事業者の事業方針変更、人財の確保、企業買収等があります。
関連法令の改正については、2019年10月施行の改正電気通信事業法により、販売環境が変化し、販売台数が減少いたしました。これに対し、当社グループでは引き続き販売スタッフの教育制度など人財投資を通じ、「サービス価値提案の場」としての店舗力を強化しております。さらに、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題]に記載した通り、現在掲げている「ICT周辺総合事業会社」への変革を進めております。全国にある直営キャリアショップ・営業拠点、多彩なビジネスモデル、広範な取引関係といった、アナログの強みを最大限活かしつつ、5G時代を見据えた自社サービスへの投資も加速し、グループ内事業の連携を図りながら、総合力を発揮してまいります。
通信事業者の事業方針については、顧客獲得競争や販売ボリューム重視の施策から、既存のお客様に長くご利用いただけるよう長期契約者の優遇や応対品質重視の施策へ転換が進んでおります。これに対し当社グループでは大型化を伴う移転や改装等、店舗拡充に努めるとともに、人財の確保・育成に注力し、応対品質および提案力の向上に取り組んでおります。
人財の確保については、特に人材不足と採用難を課題とする企業が増える中、当社では正社員化と新卒採用に力を入れてまいりました。具体的には、2020年4月1日には157名の新卒社員を迎えることができました。正社員化により定着率が向上した結果、店頭での提案力強化に繋がりました。
企業買収等については、モバイル事業の拡大を目的とした買収等に加え、当社グループ内でのソフトウエア開発やネットワークの構築などを進めるべく、当連結会計年度において、ポピュラーソフト㈱、インフィニティコミュニケーション㈱を子会社化いたしました。引き続き多彩なビジネスモデル、広範な取引関係、全国にある営業拠点等の当社の強みを複合的に活用できる、決済サービス事業、ソリューション事業の拡大に資する企業買収等に取り組んでまいります。
その他の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2[事業の状況] 2[事業等のリスク]に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(モバイル事業)
モバイル事業においては、上記のとおり、販売台数は前期を下回りました。
キャリアショップにおいては、移転・改装等の店舗への投資と社員の採用・教育等、将来を見据えた人財投資を推進し、店舗力強化を図りました。併せて、スマホ教室を積極的に実施し、キャリアショップの役割を販売拠点にとどまらず地域のICT拠点へと発展させ、お客様に活用いただけるよう取り組んでおります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、2020年3月に予定されていたスマホ教室は中止せざるを得なくなりました。しかし、キャリアショップは「社会インフラ」としての携帯電話の保守拠点としても重要な役割を担っております。各通信事業者と引き続き協力し、お客様、スタッフの安全を最優先に配慮しながら運営を行ってまいります。
この結果、売上高は3,909億52百万円(前期比13.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は78億15百万円(同11.9%減)となりました。
(ソリューション事業)
法人向けモバイルソリューションにおいては、企業の積極的なICT投資の追い風を受け、業務効率化につながるスマートデバイスの導入・活用方法を積極的に提案し、前期に比べ携帯電話等販売台数は増加いたしました。当社では、グループ各社と連携し、パソコンまで含めたスマートデバイスの調達・提案、導入支援から、環境構築、保守、運用、アップデートまでの一連のライフサイクルを管理・サポートするLCM(Life Cycle Management)事業招集ご通知株主総会参考書類事業報告連結計算書類計算書類監査報告の強化に取り組んでおります。加えて、人手不足に対応した店舗・事務所の効率化のためのIoTを活用したソリューションを提供するベンチャー企業等に出資するなど、顧客層の拡大を図っております。
固定回線系商材においては、独自ブランドの光アクセスサービス「TG光」の新たなパートナー企業の発掘や既存再卸先の育成等、販売力を強化いたしました。また、再卸先・顧客へのサポート品質の向上、システム導入による業務効率化にも取り組んでおります。法人顧客の累計回線数は堅調に増加しております。
この結果、売上高は301億56百万円(前期比13.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億75百万円(同5.1%増)となりました。
(決済サービス事業他)
決済サービス事業においては、コンビニエンスストア等の既存販路の再編による影響が終息し、また、前第2四半期連結会計期間より大手販路と新たにギフトカード商材の取引を開始したことなどにより、前連結会計年度に比べ取扱高が増加いたしました。
海外での決済サービス事業においては、シンガポールでのギフトカード事業およびハウスカード事業が底堅く推移しております。
連結子会社である㈱クオカードでは、前期に比べ「QUOカード」の発行額が増加いたしました。また、同社では2019年3月よりサービスを開始したデジタル版QUOカード「QUOカードPay」の発行拡大を図るため、様々なキャンペーンを実施いたしました。当該キャンペーンや加盟店拡大に伴い販売費及び一般管理費が大幅に増加したことにより、営業減益となりました。
その他、当第1四半期連結会計期間より開始している、㈱セブン‐イレブン・ジャパンに対するApple製アクセサリの卸売り販売において、取り扱い店舗が拡大し、販売は好調に推移しております。
この結果、売上高は530億41百万円(前期比11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は30億37百万円(同7.6%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。
イ.財務に関する経営者の考え方
当社グループは、資金調達の考え方として内部資金または金融機関等からの借入をすることとしております。このうち、借入による資金調達に関しては、金融環境、金利動向等に応じて必要な資金量に見合う金額を調達しております。これらの資金基盤を背景に、企業価値の持続的向上に努めるとともに株主還元にも積極的に取り組んでまいります。
(配当について)
持続的な成長を実現するための事業展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しながら、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、安定的かつ持続的な配当に努めてまいります。
(配当性向について)
親会社株主に帰属する当期純利益をベースに、おおむね30%以上を目安としております。
なお、配当性向に対する経営者の考え方に新型コロナウイルス感染症の影響はありません。
ロ.資金調達に関する経営者の考え方
当社グループの運転資金および投資資金の確保については、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金で充当することを基本としています。更なる資金需要が生じた場合の資金調達に関しては、必要な資金量に見合う金額を適宜判断し、金融機関等からの資金調達を想定しております。
(社債による資金調達について)
現時点では想定しておりません。
(新株発行による増資について)
現時点では想定しておりません。
(グループ会社の資金調達について)
資金調達の安定化と調達コストの低減を図るため、原則としてグループファイナンスにて対応しておりますが、金利水準によっては金融機関より資金調達をしております。
(新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた資金繰りについて)
当連結会計年度末の現金及び預金は連結ベースで450億円の残高があり、借入金の残高はありません。不測の事態に対応するべく、2021年3月期第1四半期連結会計期間において、金融機関から資金を調達し、手許資金を厚くいたしました。
ハ.主な資金使途
各事業セグメントにおけるM&A、携帯電話端末等の棚卸資産の購入、販売費及び一般管理費の支払い、資産取得等による外部資源の獲得や設備投資、借入の返済および利息の支払い、配当金の支払い等に資金を充当しています。
新型コロナウイルス感染症の発生により、当社グループはキャリアショップの重要性を再認識いたしました。引き続きモバイル事業を強化しつつ、その他事業においても5G時代を見据えた投資を拡大してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しており、この連結財務諸表の作成にあたっては、重要な会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の金額および開示に影響を与える見積りや判断を必要としています。
この見積りを検討または決定するにあたっては、過去の実績、将来の見通し、発生可能性および金額の合理性その他様々な要素を考慮して、その時点の状況として合理的と考えられる最適な見積りを行っていますが、実際の結果は見積り特有の不確実性(経営環境の変化や見積もった時点での前提条件等)があるため、将来においてこの見積りとは異なる場合があります。
上記の仮定等のもとで、当連結会計年度末の連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、経営者が特に重要と認識している項目は以下のとおりであります。
イ.投融資に対する回収可能性の評価
当連結会計年度末時点における当社グループの保有する債権または関係会社を含む投融資(のれんを含みます。)の回収可能性の評価については、その時点において入手可能な情報に基づいて適切に評価ならびに判断を行っております。特に、新型コロナウイルス感染症の拡大が、企業業績に及ぼす影響も加味した上で回収可能性に疑義が見込まれる場合には、損失として計上すべき必要額を合理的に見積もっております。
また、投資先等への投融資の回収可能性の評価については、事業環境に基づく合理的な事業計画等に依存する場合があります。したがって、投融資の実行時点または評価の時点では判断できない不確実な事象の顕在化により見積りに用いた仮定が変化し、投資先等の経営成績および財政状態がさらに悪化した場合、あるいは経営環境の変化や見積もった時点での前提条件が大きく変化した場合には、追加の損失が発生する可能性があります。
ロ.固定資産の減損について
当社グループが有する固定資産のうち、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる事業用資産等については、当社直営ショップ店舗や連結子会社の事業用資産等の資産グルーピングに基づく損益報告や経営計画などの企業内部の情報、経営環境等の企業外部の要因に関する情報に基づいて減損の兆候を判定しております。減損の兆候があると判定した場合、グルーピング単位の損益計画等による将来キャッシュ・フローを合理的に見積り、その帳簿価額の回収可能性を判定しております。
しかしながら、経営環境の変化や事業計画からの実績との乖離により、評価の時点では判断できない不確実な事象の顕在化により、将来キャッシュ・フローの見積り算定に用いた仮定が変化し、回収可能価額が変更された場合には、減損損失が認識される可能性があります。
ハ.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループにおいて、繰延税金資産の回収可能性の判断を行うにあたっては、税効果会計に係る会計基準および繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号)に準拠して評価を行っております。しかしながら、繰延税金資産の回収可能性の評価は、将来の業績や課税所得の見積りに依存する部分もあり、以下の事象の発生や状況となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
・当社または連結子会社の業績が著しく悪化した場合
・税率変更を含む税制の改正等があった場合
ニ.カード退蔵益の見積り
当社の一部連結子会社は、前払式支払手段に関するサービスを提供する主体(発行者:第三者型)として、プリペイドカードの発行、精算等を営んでおります。
当該プリペイドカードの特性としては、利便性・匿名性が高い前払式支払手段として広く多くの方に認知されていること、有効期限を設定していないため半永久的に使用できる決済手段となっていること等でありますが、必ずしもその券面に記載された金額の全てが消費者によって使用されていない傾向も見受けられます。
顧客から預かる金銭(カード預り金)は金融負債に該当いたしますが、使用される見込みが限りなく低いと判断されるカード預り金については、定着した実務慣行に基づき、長期間にわたって集計・計算した過去の利用実績を勘案してその一部を営業外収益(カード退蔵益)に振り替えております。
しかしながら、利用実績に基づくカード預り金のカード退蔵益への振替額等は、以下の観点から財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるものと認識しております。
・利用実績算定に用いる仮定が消費者の利用状況を前提としているため、利用状況の著しい変動により想定する
利用額と実際の利用額が著しく乖離する可能性。
・各種法令、規制等による金融負債の取扱いの変更による影響
なお、新型コロナウイルス感染症の状況下における当該プリペイドカードの2020年4月以降の利用実績については、過年度の利用実績から比較すると著しい変動は見受けられず、経営成績に生じる影響は軽微であるものと認識しております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、当社グループの2020年3月期計画の達成状況は以下のとおりです。
なお、当社グループの当連結会計年度の経営成績の前期対比は、第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況に記載のとおりであります。
売上高は計画比9.8%増となりました。これは、改正法の施行に伴う端末代金値引きの規制により、低~中価格帯の端末販売が増加すると予想しておりましたが、想定を上回る価格帯の需要が中心なったことによるものであります。
営業利益は計画比4.8%増、経常利益は計画比3.8%増、親会社株主に帰属する当期純利益は計画比1.8%増となりました。これは主にソリューション事業において、企業のICT周辺投資の増加および、働き方改革等の追い風を受け、携帯端末及び周辺サービスの販売が増加したことによるものであります。
(単位:百万円)
2019年
3月期
実績
2020年
3月期
実績
2020年
3月期計画
前期比計画比
売上高526,929474,150432,000△10.0%9.8%
営業利益15,38213,72613,000△10.8%4.8%
経常利益20,59319,19418,500△6.8%3.8%
親会社株主に帰属する当期純利益13,84212,62812,400△8.8%1.8%

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