有価証券報告書-第30期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、感染症の影響により、依然として厳しい状況にあります。感染症の拡大による社会経済活動への影響が内外経済を下振れさせるリスクおよび金融資本市場の変動等には、引き続き留意する必要があるものと考えられます。
当社グループの主な事業分野である携帯電話等販売市場では、感染症の拡大により2020年4月に一度目の緊急事態宣言が発令され、店舗では時短営業や休業および一部業務の取扱制限等の措置が講じられました。その後、同宣言の解除に伴い、同年6月以降、店舗は順次通常営業に戻りました。なお、2021年1月に発令された二度目の緊急事態宣言においては、時短営業や休業等の対象事業に該当しておらず、当社業績への影響は軽微でした。当社は、引き続きお客様に安心してご来店いただけるよう、事前予約制をはじめとした感染症対策を継続してまいります。
一方で、通信事業者はポイントサービスやコンテンツの充実、スマートフォンを利用した決済サービスを通じて、長期的な顧客基盤の維持・拡大に、引き続き注力しております。2020年9月には、各通信事業者の5G(第5世代移動通信システム)商用サービスが出そろい、同年12月には日本電信電話㈱により㈱NTTドコモの完全子会社化がなされました。また、政府による更なる通信料金の値下げ要請に対応した新料金プランおよびオンライン専用プランのサービス提供が開始されるなど、引き続き競争環境に大きな変化が起こっております。
このような事業環境下、当社は2020年11月2日付で、㈱富士通パーソナルズの携帯電話等販売事業を承継するパーソナルズモバイル事業分割準備㈱(同日に㈱TFモバイルソリューションズへ商号変更。以下、「TFM」といいます。)の全株式を取得し、連結子会社としました。さらに、2021年2月1日を効力発生日として同社を吸収合併しております。引き続き業界No.1のポジションを堅持し、サービスの高度化・生産性の向上を図ってまいります。
当社グループの当連結会計年度の携帯電話等販売台数(以下、「販売台数」といいます。)は、357万台と前期を下回りました。売上高については、販売台数の減少および携帯電話端末の平均販売価格が前期に比べ下落した影響を受けましたが、売上総利益をはじめ各段階利益においては、ソリューション事業および決済サービス事業他の好調を受け前期を上回りました。
この結果、当社グループの当連結会計年度における業績につきましては、売上高4,508億63百万円(前期比4.9%減)、営業利益140億50百万円(同2.4%増)となりました。
さらに、営業外収益にカード退蔵益59億26百万円(同10.4%増)を計上した結果、経常利益は198億1百万円(同3.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は130億42百万円(同3.3%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの業績については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、2,338億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ524億48百万円増加いたしました。主な増減要因は次のとおりであります。
イ. 項目別の増減要因
ロ. 報告セグメント別の増減要因
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、1,698億円となり、前連結会計年度末に比べ435億24百万円増加いたしました。主な増減要因は次のとおりであります。
イ. 項目別の増減要因
ロ. 報告セグメント別の増減要因
負債は報告セグメント単位での作成をしておりません。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は640億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ89億23百万円増加いたしました。主な増減要因は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財連結務諸表 ③連結株主資本等変動計算書」をご参照ください。この結果、自己資本比率は27.4%(前連結会計年度末は30.4%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ44億76百万円増加し、当連結会計年度末には476億1百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、193億38百万円(前連結会計年度は309億98百万円の獲得)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益200億7百万円計上したことによるものであります。税金等調整前当期純利益についての詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、327億11百万円(前連結会計年度は46億42百万円の使用)となりました。当社グループは事業価値を高めるため、直営ショップの移転・改装、太陽光パネルの設置(ESG投資)および社内システムのリプレイスや拡充等に投資しており、有形固定資産の取得による支出で9億47百万円、ソフトウエアの取得による支出で28億77百万円を使用しております。
また、事業拡大のためM&Aを含む投資を進めた結果、投資有価証券の取得による支出で5億29百万円、関係会社株式の取得による支出で5億41百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出で279億28百万円を使用しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、178億49百万円(前連結会計年度は88億68百万円の使用)となりました。新規借入れによる長期借入れで240億円調達し、配当金を41億71百万円支払っております。
④ 仕入および販売の実績
a.商品等仕入実績
当連結会計年度の商品等仕入実績(商品仕入高および支払手数料等)をセグメントごとに示すと以下のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売等実績
当連結会計年度の販売等実績(商品売上高および受取手数料等)をセグメントごとに示すと以下のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況、および②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、通信事業者の事業方針変更、人財の確保、企業買収等があります。
通信事業者の事業方針については、客獲得競争や販売ボリューム重視の施策から、既存のお客様に長くご利用いただけるよう長期契約者の優遇や応対品質重視の施策へ転換が進んでおります。また、各通信事業者が既存料金プランの値下げやオンライン専用プランの提供を開始したことなどにより、事業方針・取引条件の変更が生じた場合には、当社グループの業績に影響が出る可能性があります。これに対し当社グループでは、積極的な教育投資、戦略的な店舗投資を引き続き行い、応対品質および生産性の向上に取り組んでおります。
人財の確保については、特に人材不足と採用難を課題とする企業が増える中、当社では正社員化と新卒採用に力を入れてまいりました。具体的には、感染症が拡大する中、安定的な職場を提供することで離職率も低減しており、2021年4月1日には152名の新卒社員を迎えることができました。
企業買収等については、当連結会計年度に携帯電話販売代理店として質・量ともにNo.1を堅持すべく、TFMを子会社化・吸収合併いたしました。引き続き多彩なビジネスモデル、広範な取引関係、全国にある営業拠点等の当社の強みを複合的に活用できる、決済サービス事業、ソリューション事業および新事業の拡大に資する企業買収等に取り組んでまいります。
その他の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(モバイル事業)
モバイル事業においては、感染症の影響により販売台数は前期を下回りましたが、第4四半期連結会計期間においては、通信事業者各社が新料金プランを発表したことなどにより、市場が活性化しました。TFMの子会社化により新たに加わった店舗では、当社独自の商材の販売を開始するなど、統合シナジーも発揮し始めております。
また、第1四半期連結会計期間において通信事業者から感染症対策に関連した特別支援を受けたこと、および年度を通じて販売費及び一般管理費を抑制できたことにより、利益への影響を最小限に留めることができました。
この結果、売上高は3,554億68百万円(前期比9.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は73億26百万円(同 6.3%減)となりました。
(ソリューション事業)
法人向けモバイルソリューションにおける販売台数は、TFMの子会社化の影響もあり前期を大きく上回りました。
また、働き方改革によるICT投資の追い風に加え、感染症の拡大が企業のテレワーク導入を前倒しさせる要因となっております。当社グループでは、パソコンまで含めたスマートデバイスの調達・提案、導入支援から、環境構築、保守、運用、アップデートまでの一連のライフサイクルを管理・サポートするLCM(Life Cycle Management)事業を強化するなど、引き続き企業がICT化を進めることで顕在化した社会ニーズに応えております。
固定回線系商材においては、独自ブランドの光アクセスサービス「TG光」の再卸先・顧客に対するサポート品質の向上、システム導入による業務効率化に引き続き取り組み、法人顧客の累計回線数は引き続き堅調に増加しました。
一方で、持分法適用会社において、一過性の損失を計上しました。
この結果、売上高は323億45百万円(前期比7.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億35百万円(同9.1%増)となりました。
(決済サービス事業他)
決済サービス事業他においては、在宅時間が増えたことで、ゲームや音楽・動画配信等の様々なデジタルコンテンツの需要は引き続き高い水準にあり、関連するギフトカード・PIN商材の取扱高が前期に比べ増加しました。また、当社販路のコンビニエンスストアでは、リモートワークに必要なイヤホンマイクやUSBケーブルの販売が引き続き好調に推移しました。
その他の新規事業に関しては、小学生向けICTスクールのオンライン開校、eスポーツ事業のオンラインイベント開催など、感染症に対応した新たな形式での取り組みに引き続き注力しました。
海外での決済サービス事業においては、シンガポールでのギフトカード事業およびハウスカード事業が底堅く推移しました。ベトナム進出についても引き続き準備中です。
連結子会社である㈱クオカードでは、「QUOカード」および「QUOカードPay」が自治体等による医療従事者支援等を中心に引き続き多数採用され、発行額が前期に比べ増加しました。「QUOカードPay」は、飲食・ドラッグストア・ファッション等の新たな業態を中心に、順調に加盟店を拡大しております。
この結果、売上高は630億50百万円(前期比18.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は37億80百万円(同24.5%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
イ.財務に関する経営者の考え方
当社グループは、資金調達の考え方として内部資金または金融機関等からの借入をすることとしております。このうち、借入による資金調達に関しては、金融環境、金利動向等に応じて必要な資金量に見合う金額を調達しております。これらの資金基盤を背景に、企業価値の持続的向上に努めるとともに株主還元にも積極的に取り組んでまいります。
(配当について)
持続的な成長を実現するための事業展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しながら、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、安定的かつ持続的な配当に努めてまいります。
(配当性向について)
親会社株主に帰属する当期純利益をベースに、30%以上を目途として利益還元を実施することを基本方針としております。
なお、配当性向に対する経営者の考え方に感染症の影響はありません。
ロ.資金調達に関する経営者の考え方
当社グループの運転資金および投資資金の確保については、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金で充当することを基本としています。更なる資金需要が生じた場合の資金調達に関しては、必要な資金量に見合う金額を適宜判断し、金融機関等からの資金調達を想定しております。
(社債による資金調達について)
現時点では想定しておりません。
(新株発行による増資について)
現時点では想定しておりません。
(グループ会社の資金調達について)
資金調達の安定化と調達コストの低減を図るため、原則としてグループファイナンスにて対応しておりますが、金利水準によっては金融機関より資金調達をしております。
ハ.主な資金使途
各事業セグメントにおけるM&A、携帯電話端末等の棚卸資産の購入、販売費及び一般管理費の支払い、資産取得等による外部資源の獲得や設備投資、借入の返済および利息の支払い、配当金の支払い等に資金を充当しています。
感染症の発生により、当社グループはキャリアショップの重要性を再認識いたしました。引き続きモバイル事業を強化しつつ、その他事業においても将来の成長分野への投資を拡大してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しており、この連結財務諸表の作成にあたっては、重要な会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の金額および開示に影響を与える見積りや判断を必要としています。
この見積りを検討または決定するにあたっては、過去の実績、将来の見通し、発生可能性および金額の合理性その他様々な要素を考慮して、その時点の状況として合理的と考えられる最適な見積りを行っていますが、実際の結果は見積り特有の不確実性(経営環境の変化や見積もった時点での前提条件等)があるため、将来においてこの見積りとは異なる場合があります。
上記の仮定等のもとで、当連結会計年度末の連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては以下のとおりであります。
イ.カード退蔵益の見積り
ロ.固定資産の減損
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
ハ.繰延税金資産の回収可能性
当社グループにおいて、繰延税金資産の回収可能性の判断を行うにあたっては、税効果会計に係る会計基準および繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号)に準拠して評価を行っております。しかしながら、繰延税金資産の回収可能性の評価は、将来の業績や課税所得の見積りに依存する部分もあり、以下の事象の発生や状況となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
・当社または連結子会社の業績が著しく悪化した場合
・税率変更を含む税制の改正等があった場合
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、当社グループの2021
年3月期計画の達成状況は以下のとおりです。
なお、当社グループの当連結会計年度の経営成績の前期対比は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
売上高は計画どおりに推移しました。営業利益は計画比10.6%増、経常利益は計画比6.5%増、親会社株主に帰属する当期純利益は計画比4.3%増となりました。これは主にソリューション事業および決済サービス事業他において、感染症の影響が追い風に働いたこともあり、各事業の取り扱い商材の販売が増加したことによるものであります。
(単位:百万円)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、感染症の影響により、依然として厳しい状況にあります。感染症の拡大による社会経済活動への影響が内外経済を下振れさせるリスクおよび金融資本市場の変動等には、引き続き留意する必要があるものと考えられます。
当社グループの主な事業分野である携帯電話等販売市場では、感染症の拡大により2020年4月に一度目の緊急事態宣言が発令され、店舗では時短営業や休業および一部業務の取扱制限等の措置が講じられました。その後、同宣言の解除に伴い、同年6月以降、店舗は順次通常営業に戻りました。なお、2021年1月に発令された二度目の緊急事態宣言においては、時短営業や休業等の対象事業に該当しておらず、当社業績への影響は軽微でした。当社は、引き続きお客様に安心してご来店いただけるよう、事前予約制をはじめとした感染症対策を継続してまいります。
一方で、通信事業者はポイントサービスやコンテンツの充実、スマートフォンを利用した決済サービスを通じて、長期的な顧客基盤の維持・拡大に、引き続き注力しております。2020年9月には、各通信事業者の5G(第5世代移動通信システム)商用サービスが出そろい、同年12月には日本電信電話㈱により㈱NTTドコモの完全子会社化がなされました。また、政府による更なる通信料金の値下げ要請に対応した新料金プランおよびオンライン専用プランのサービス提供が開始されるなど、引き続き競争環境に大きな変化が起こっております。
このような事業環境下、当社は2020年11月2日付で、㈱富士通パーソナルズの携帯電話等販売事業を承継するパーソナルズモバイル事業分割準備㈱(同日に㈱TFモバイルソリューションズへ商号変更。以下、「TFM」といいます。)の全株式を取得し、連結子会社としました。さらに、2021年2月1日を効力発生日として同社を吸収合併しております。引き続き業界No.1のポジションを堅持し、サービスの高度化・生産性の向上を図ってまいります。
当社グループの当連結会計年度の携帯電話等販売台数(以下、「販売台数」といいます。)は、357万台と前期を下回りました。売上高については、販売台数の減少および携帯電話端末の平均販売価格が前期に比べ下落した影響を受けましたが、売上総利益をはじめ各段階利益においては、ソリューション事業および決済サービス事業他の好調を受け前期を上回りました。
この結果、当社グループの当連結会計年度における業績につきましては、売上高4,508億63百万円(前期比4.9%減)、営業利益140億50百万円(同2.4%増)となりました。
さらに、営業外収益にカード退蔵益59億26百万円(同10.4%増)を計上した結果、経常利益は198億1百万円(同3.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は130億42百万円(同3.3%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの業績については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、2,338億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ524億48百万円増加いたしました。主な増減要因は次のとおりであります。
イ. 項目別の増減要因
| 分類項目 | 前連結会計年度比増減額 | 主な要因 | |
| 流動資産 | 237億11百万円の増加 | 現金及び預金43億76百万円の増加は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財連結務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書」をご参照下さい。当連結会計年度においては、事業会社の買収等や、前連結会計年度末に比して販売台数の増加や仕入台数の増加があり、受取手形及び売掛金が68億32百万円、棚卸資産が32億57百万円、未収入金が10億53百万円増加いたしました。また、連結子会社においてカード預り金の増加に伴う供託金の増加もあり、差入保証金が85億60百万円増加いたしました。 | |
| 固定資産 | 287億36百万円の増加 | 事業会社の買収等により、店舗等の増加やのれんの発生もあったこと、システムリプレイスのための投資も増加したことから、有形固定資産及び無形固定資産が201億50百万円増加いたしました。また、M&A等による投資有価証券の増加や買収スキームに基づく繰延税金資産も増加したため、投資その他の資産が85億85百万円増加いたしました。 | |
ロ. 報告セグメント別の増減要因
| 報告セグメント | 前連結会計年度比増減額 | 主な要因 | |
| モバイル事業 | 189億26百万円の増加 | 事業会社の買収等によるのれんの発生、および買収等や仕入台数が前連結会計年度に比して増加したことにより棚卸資産が増加したこと等によるものであります。 | |
| ソリューション事業 | 36億81百万円の増加 | 事業会社の買収等によるのれんの発生、および買収等や仕入台数が前連結会計年度に比して増加したことにより棚卸資産が増加したこと等によるものであります。 | |
| 決済サービス事業他 | 87億97百万円の増加 | 主として連結子会社のカード預り金の増加に伴う供託金の増加によるものであります。 | |
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、1,698億円となり、前連結会計年度末に比べ435億24百万円増加いたしました。主な増減要因は次のとおりであります。
イ. 項目別の増減要因
| 分類項目 | 前連結会計年度比増減額 | 主な要因 | |
| 流動負債 | 247億81百万円の増加 | 当連結会計年度においては、事業会社の買収等による従業者の増加や、前連結会計年度末に比して販売台数の増加や仕入台数の増加等があり、人件費関連の負債の増加ならびに買掛金が17億94百万円、未払金が28億74百万円増加いたしました。また、2022年3月期において金融機関に返済する借入金37億51百万円を流動負債に振り替えております。 さらに、連結子会社の2020年度におけるカード発行金額が、2019年度におけるカード発行額を上回ったことにより、カード預り金が131億52百万円増加いたしました。 | |
| 固定負債 | 187億42百万円の増加 | 当連結会計年度においては、感染症対策のための資金確保や事業会社の買収等のために金融機関より資金調達を行った結果、長期借入金が183億73百万円増加いたしました。 | |
ロ. 報告セグメント別の増減要因
負債は報告セグメント単位での作成をしておりません。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は640億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ89億23百万円増加いたしました。主な増減要因は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財連結務諸表 ③連結株主資本等変動計算書」をご参照ください。この結果、自己資本比率は27.4%(前連結会計年度末は30.4%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ44億76百万円増加し、当連結会計年度末には476億1百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、193億38百万円(前連結会計年度は309億98百万円の獲得)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益200億7百万円計上したことによるものであります。税金等調整前当期純利益についての詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、327億11百万円(前連結会計年度は46億42百万円の使用)となりました。当社グループは事業価値を高めるため、直営ショップの移転・改装、太陽光パネルの設置(ESG投資)および社内システムのリプレイスや拡充等に投資しており、有形固定資産の取得による支出で9億47百万円、ソフトウエアの取得による支出で28億77百万円を使用しております。
また、事業拡大のためM&Aを含む投資を進めた結果、投資有価証券の取得による支出で5億29百万円、関係会社株式の取得による支出で5億41百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出で279億28百万円を使用しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、178億49百万円(前連結会計年度は88億68百万円の使用)となりました。新規借入れによる長期借入れで240億円調達し、配当金を41億71百万円支払っております。
④ 仕入および販売の実績
a.商品等仕入実績
当連結会計年度の商品等仕入実績(商品仕入高および支払手数料等)をセグメントごとに示すと以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 区分 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | ||
| モバイル事業 | 移動体通信機器等 | 215,439 | 92.7 |
| 支払手数料 | 88,047 | 96.7 | |
| 小計 | 303,487 | 93.9 | |
| ソリューション事業 | 移動体通信機器等 | 15,664 | 95.7 |
| 支払手数料 | 6,632 | 151.3 | |
| 小計 | 22,297 | 107.4 | |
| 決済サービス事業他 | プリペイドカード等 | 47,960 | 123.5 |
| 支払手数料 | 9,321 | 108.3 | |
| その他 | 79 | 38.9 | |
| 小計 | 57,362 | 120.4 | |
| 合計 | 383,147 | 97.8 | |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売等実績
当連結会計年度の販売等実績(商品売上高および受取手数料等)をセグメントごとに示すと以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 区分 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | ||
| モバイル事業 | 移動体通信機器等 | 210,558 | 86.6 |
| 受取手数料 | 144,909 | 98.1 | |
| 小計 | 355,468 | 90.9 | |
| ソリューション事業 | 移動体通信機器等 | 15,262 | 102.0 |
| 受取手数料 | 17,082 | 112.4 | |
| 小計 | 32,345 | 107.3 | |
| 決済サービス事業他 | プリペイドカード等 | 51,150 | 122.0 |
| 受取手数料 | 11,738 | 109.0 | |
| その他 | 160 | 45.0 | |
| 小計 | 63,050 | 118.9 | |
| 合計 | 450,863 | 95.1 | |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| KDDI㈱ | 64,209 | 13.5 | 50,692 | 11.2 |
| ㈱NTTドコモ | 54,770 | 11.6 | 60,562 | 13.4 |
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況、および②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、通信事業者の事業方針変更、人財の確保、企業買収等があります。
通信事業者の事業方針については、客獲得競争や販売ボリューム重視の施策から、既存のお客様に長くご利用いただけるよう長期契約者の優遇や応対品質重視の施策へ転換が進んでおります。また、各通信事業者が既存料金プランの値下げやオンライン専用プランの提供を開始したことなどにより、事業方針・取引条件の変更が生じた場合には、当社グループの業績に影響が出る可能性があります。これに対し当社グループでは、積極的な教育投資、戦略的な店舗投資を引き続き行い、応対品質および生産性の向上に取り組んでおります。
人財の確保については、特に人材不足と採用難を課題とする企業が増える中、当社では正社員化と新卒採用に力を入れてまいりました。具体的には、感染症が拡大する中、安定的な職場を提供することで離職率も低減しており、2021年4月1日には152名の新卒社員を迎えることができました。
企業買収等については、当連結会計年度に携帯電話販売代理店として質・量ともにNo.1を堅持すべく、TFMを子会社化・吸収合併いたしました。引き続き多彩なビジネスモデル、広範な取引関係、全国にある営業拠点等の当社の強みを複合的に活用できる、決済サービス事業、ソリューション事業および新事業の拡大に資する企業買収等に取り組んでまいります。
その他の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(モバイル事業)
モバイル事業においては、感染症の影響により販売台数は前期を下回りましたが、第4四半期連結会計期間においては、通信事業者各社が新料金プランを発表したことなどにより、市場が活性化しました。TFMの子会社化により新たに加わった店舗では、当社独自の商材の販売を開始するなど、統合シナジーも発揮し始めております。
また、第1四半期連結会計期間において通信事業者から感染症対策に関連した特別支援を受けたこと、および年度を通じて販売費及び一般管理費を抑制できたことにより、利益への影響を最小限に留めることができました。
この結果、売上高は3,554億68百万円(前期比9.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は73億26百万円(同 6.3%減)となりました。
(ソリューション事業)
法人向けモバイルソリューションにおける販売台数は、TFMの子会社化の影響もあり前期を大きく上回りました。
また、働き方改革によるICT投資の追い風に加え、感染症の拡大が企業のテレワーク導入を前倒しさせる要因となっております。当社グループでは、パソコンまで含めたスマートデバイスの調達・提案、導入支援から、環境構築、保守、運用、アップデートまでの一連のライフサイクルを管理・サポートするLCM(Life Cycle Management)事業を強化するなど、引き続き企業がICT化を進めることで顕在化した社会ニーズに応えております。
固定回線系商材においては、独自ブランドの光アクセスサービス「TG光」の再卸先・顧客に対するサポート品質の向上、システム導入による業務効率化に引き続き取り組み、法人顧客の累計回線数は引き続き堅調に増加しました。
一方で、持分法適用会社において、一過性の損失を計上しました。
この結果、売上高は323億45百万円(前期比7.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億35百万円(同9.1%増)となりました。
(決済サービス事業他)
決済サービス事業他においては、在宅時間が増えたことで、ゲームや音楽・動画配信等の様々なデジタルコンテンツの需要は引き続き高い水準にあり、関連するギフトカード・PIN商材の取扱高が前期に比べ増加しました。また、当社販路のコンビニエンスストアでは、リモートワークに必要なイヤホンマイクやUSBケーブルの販売が引き続き好調に推移しました。
その他の新規事業に関しては、小学生向けICTスクールのオンライン開校、eスポーツ事業のオンラインイベント開催など、感染症に対応した新たな形式での取り組みに引き続き注力しました。
海外での決済サービス事業においては、シンガポールでのギフトカード事業およびハウスカード事業が底堅く推移しました。ベトナム進出についても引き続き準備中です。
連結子会社である㈱クオカードでは、「QUOカード」および「QUOカードPay」が自治体等による医療従事者支援等を中心に引き続き多数採用され、発行額が前期に比べ増加しました。「QUOカードPay」は、飲食・ドラッグストア・ファッション等の新たな業態を中心に、順調に加盟店を拡大しております。
この結果、売上高は630億50百万円(前期比18.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は37億80百万円(同24.5%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
イ.財務に関する経営者の考え方
当社グループは、資金調達の考え方として内部資金または金融機関等からの借入をすることとしております。このうち、借入による資金調達に関しては、金融環境、金利動向等に応じて必要な資金量に見合う金額を調達しております。これらの資金基盤を背景に、企業価値の持続的向上に努めるとともに株主還元にも積極的に取り組んでまいります。
(配当について)
持続的な成長を実現するための事業展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しながら、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、安定的かつ持続的な配当に努めてまいります。
(配当性向について)
親会社株主に帰属する当期純利益をベースに、30%以上を目途として利益還元を実施することを基本方針としております。
なお、配当性向に対する経営者の考え方に感染症の影響はありません。
ロ.資金調達に関する経営者の考え方
当社グループの運転資金および投資資金の確保については、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金で充当することを基本としています。更なる資金需要が生じた場合の資金調達に関しては、必要な資金量に見合う金額を適宜判断し、金融機関等からの資金調達を想定しております。
(社債による資金調達について)
現時点では想定しておりません。
(新株発行による増資について)
現時点では想定しておりません。
(グループ会社の資金調達について)
資金調達の安定化と調達コストの低減を図るため、原則としてグループファイナンスにて対応しておりますが、金利水準によっては金融機関より資金調達をしております。
ハ.主な資金使途
各事業セグメントにおけるM&A、携帯電話端末等の棚卸資産の購入、販売費及び一般管理費の支払い、資産取得等による外部資源の獲得や設備投資、借入の返済および利息の支払い、配当金の支払い等に資金を充当しています。
感染症の発生により、当社グループはキャリアショップの重要性を再認識いたしました。引き続きモバイル事業を強化しつつ、その他事業においても将来の成長分野への投資を拡大してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しており、この連結財務諸表の作成にあたっては、重要な会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の金額および開示に影響を与える見積りや判断を必要としています。
この見積りを検討または決定するにあたっては、過去の実績、将来の見通し、発生可能性および金額の合理性その他様々な要素を考慮して、その時点の状況として合理的と考えられる最適な見積りを行っていますが、実際の結果は見積り特有の不確実性(経営環境の変化や見積もった時点での前提条件等)があるため、将来においてこの見積りとは異なる場合があります。
上記の仮定等のもとで、当連結会計年度末の連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては以下のとおりであります。
イ.カード退蔵益の見積り
ロ.固定資産の減損
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
ハ.繰延税金資産の回収可能性
当社グループにおいて、繰延税金資産の回収可能性の判断を行うにあたっては、税効果会計に係る会計基準および繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号)に準拠して評価を行っております。しかしながら、繰延税金資産の回収可能性の評価は、将来の業績や課税所得の見積りに依存する部分もあり、以下の事象の発生や状況となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
・当社または連結子会社の業績が著しく悪化した場合
・税率変更を含む税制の改正等があった場合
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、当社グループの2021
年3月期計画の達成状況は以下のとおりです。
なお、当社グループの当連結会計年度の経営成績の前期対比は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
売上高は計画どおりに推移しました。営業利益は計画比10.6%増、経常利益は計画比6.5%増、親会社株主に帰属する当期純利益は計画比4.3%増となりました。これは主にソリューション事業および決済サービス事業他において、感染症の影響が追い風に働いたこともあり、各事業の取り扱い商材の販売が増加したことによるものであります。
(単位:百万円)
| 2020年 3月期 実績 | 2021年 3月期 実績 | 2021年 3月期計画 | 前期比 | 計画比 | |
| 売上高 | 474,150 | 450,863 | 451,000 | △4.9% | △0.0% |
| 営業利益 | 13,726 | 14,050 | 12,700 | 2.4% | 10.6% |
| 経常利益 | 19,194 | 19,801 | 18,600 | 3.2% | 6.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 12,628 | 13,042 | 12,500 | 3.3% | 4.3% |