有価証券報告書-第29期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/24 13:03
【資料】
PDFをみる
【項目】
148項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、第3四半期までは、設備投資の緩やかな増加基調が続き、さらには雇用・所得環境の改善が持続し、個人消費にも持ち直しの動きがみられるなど緩やかながら回復基調で推移しました。一方で、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中東情勢の緊迫化など地政学リスクの不確実性が増し、また消費税率の引き上げに対する心理的影響など、景気の下振れリスクに一層留意する中、新型コロナウイルス感染症が第4四半期に感染拡大し、わが国のみならず世界活動の停滞等により景気減速が懸念され、予断を許さない状況となっております。
国内の介護業界におきましては、高齢社会の進行に伴い介護サービスの需要は高まっているものの、サービスを担う人材を、適時適切に確保することは、非常に難しく、人件費と採用コストの上昇が続く状況から、介護人材の管理と定着が引き続き介護事業者の大きな課題となっております。
また2018年4月に施行された介護報酬と診療報酬の同時改定によって、全体的にサービス単価が引き下げられたことや、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い各行政からの外出自粛要請などによってサービス利用を一時的に控える兆候が見られ、介護業界を取り巻く環境は依然厳しい状況が続いております。
このような状況の下、当期を中長期的な成長に向けた筋肉質な収益基盤の土台作りとする準備期間と位置づけ、国内外において「介護からエンゼルケアまで一貫したサービスを提供する」ための基盤構築を引き続き図りました。
国内の既存事業では、各サービスの品質向上に不可欠かつ基礎となる人材への投資と育成を積極的に図りました。
また、中核となる在宅介護事業の東京23区を中心としたドミナント戦略を加速するために、事業所の新規開設をはじめ、2019年7月22日付で、東京都江東区にて居宅介護支援事業および訪問介護事業を展開する株式会社ひだまりの株式を取得し完全子会社化し、また2020年2月1日付で株式会社クレアバーグが運営する江戸川区、墨田区の訪問看護事業を譲り受け、近隣のデイサービス、訪問介護、居宅支援サービスとの相互活性化を図り、在宅介護事業の事業基盤の深耕拡大を推進いたしました。
一方、事業の選択と集中として2019年12月1日付けでサービス付き高齢者向け住宅事業を株式会社関東サンガへ譲渡いたしました。
それにより、当連結会計年度までの国内の既存事業所数は、新規増店6(エンゼルケア1、訪問介護1、居宅支援2、訪問看護2)、譲渡による減店4(フォーライフ4)の合計106事業所となりました。
なお第3四半期連結累計期間において台風19号をはじめとする秋季の天候不順により、短期的な介護事業の稼働率低下と、エンゼルケア事業のサービス施行件数の減少による影響を一部受けました。また、介護事業売上に関する消費税区分の確認を行った結果、消費税の追加納付が一部発生しております。
海外事業においては、「上海福原護理服務有限公司」によって介護サービスとエンゼルケアサービスを提供しております。経済成長と高齢化が進む中国において、在宅介護およびエンゼルケアサービスに対する需要は確実に存在し、第3四半期連結累計期間は中国でのエンゼルケアサービスの受注件数が順調に増加した兆候からも今後とも市場は拡大するものと認識しております。しかしながら、第4四半期においては新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、現地では厳格な外出自粛、一定期間の営業停止措置などもあり事業停滞を余儀なくされました。
その他の事業では当社グループの人材事業子会社である「株式会社ケアサービスヒューマンキャピタル」において開始した介護業界を対象とする人材紹介サービスでは、登録者数の増加に伴い、担当スタッフを拡充し精鋭化を早期に進め、今後の事業拡大に向けた体制強化を図りました。
また多様な介護サービスおよび介護施設を必要とされるお客様へは、これまで培った介護ノウハウを活かしご要望に叶う介護サービスおよび介護施設の紹介サービスとして「住まいの架け橋」を開始しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は9,055百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益は122百万円(前年同期比45.6%減)、経常利益は124百万円(前年同期比46.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は242百万円(前年同期比155.4%増)となりました。なお、サービス付き高齢者向け住宅事業の譲渡により、199百万円を事業譲渡益として計上しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(介護事業)
当事業におきましては、前期に行った既存事業所の統廃合よる収入減を、訪問入浴事業の利用件数の増加によって補い、また、2019年7月22日より株式会社ひだまりを連結子会社化したことと、2020年2月1日の株式会社クレアバーグからの訪問看護事業の譲受により前年同期比で増収となりました。
一方で、今後の利用者件数の増加に備え人材採用及び教育を強化したことにより販売費及び一般管理費の増加や、秋季には台風19号をはじめとする天候不順の影響及び、デイサービスでは3月は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、首都圏の各行政から外出自粛を要請された情勢下でお客様が一時的にご利用を控えたことなどにより前年同期比で減益となりました。
なお当連結会計年度での事業所数の推移は、前期末比で新規増店5(訪問介護1、居宅支援2、訪問看護2)となり、5事業所の増加となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,556百万円(前年同期比3.7%増)、セグメント利益は589百万円(前年同期比14.1%減)となりました。
(エンゼルケア事業)
当事業におきましては、当連結会計年度での事業所数の推移は、前期末比で新規出店1(エンゼルケア1)を行い、1事業所の増加となりました。主力のエンゼルケアサービスは記録的な暖冬や新型コロナウイルス感染症の感染拡大などにより葬儀件数の減少が見られる環境下で、事業所の新規出店による施行件数の増加により、前年同期比で増収となりました。一方で、人材投資を積極化したことと台風19号をはじめとする天候不順の影響により、前年同期比で減益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,055百万円(前年同期比3.1%増)、セグメント利益は377百万円(前年同期比14.0%減)となりました。
(サービス付き高齢者向け住宅事業)
当事業におきましては、既存の4施設に対して地域に根差した営業展開と入居者の獲得を強化し、セグメント利益は黒字に転換いたしました。なお2019年12月1日に当事業を事業譲渡いたしております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は444百万円(前年同期比24.9%減)、セグメント利益は17百万円(前年同期は13百万円のセグメント損失)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より105百万円増加し、3,213百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、2,359百万円(前連結会計年度末2,206百万円)となり、152百万円増加しました。現金及び預金の増加188百万円、売掛金の減少24百万円が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、853百万円(前連結会計年度末901百万円)となり、47百万円減少しました。有形リース資産(純額)の増加33百万円、のれんの増加55百万円、建物(純額)の減少37百万円、無形リース資産の減少23百万円、敷金及び保証金の減少79百万円が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、1,079百万円(前連結会計年度末1,148百万円)となり、69百万円減少しました。1年内返済予定の長期借入金の増加25百万円、流動負債その他の増加34百万円、未払金の減少82百万円、未払法人税等の減少61百万円が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、437百万円(前連結会計年度末479百万円)となり、42百万円減少しました。長期借入金の減少45百万円が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、1,696百万円(前連結会計年度末1,480百万円)となり、216百万円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加242百万円、配当金の支払いによる減少25百万円が主な要因であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して188百万円増加し、957百万円(前連結会計年度末比24.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、126百万円(前年同期は301百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益324百万円、減価償却費107百万円に対し、事業譲渡益の減少199百万円、法人税等の支払額122百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、獲得した資金は、165百万円(前年同期は130百万円の使用)となりました。これは、主に事業譲渡による収入200百万円に対し、事業譲受による支出47百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、104百万円(前年同期は139百万円の使用)となりました。これは、主に長期借入れによる収入200百万円に対し、長期借入金の返済による支出248百万円、並びにリース債務の返済による支出29百万円、配当金の支払額25百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
介護事業(千円)6,556,126+3.7
エンゼルケア事業(千円)2,055,175+3.1
サービス付き高齢者向け住宅事業(千円)444,280△24.9
合計(千円)9,055,582+1.7

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
東京都国民健康保険団体連合会5,115,88957.45,157,11256.9

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、2019年5月15日付公表予想値との比較で、以下のとおりとなりました。
売上高は、予想値9,143百万円に対して実績値9,055百万円と88百万円(1.0%)の未達となりました。これは介護事業が予想値6,436百万円に対して実績値6,556百万円と120百万円(1.9%)の超過達成、エンゼルケア事業が予想値2,076百万円に対して実績値2,055百万円と21百万円(1.0%)の未達、サービス付き高齢者向け住宅事業が予想値630百万円に対して実績値444百万円と186百万円(29.6%)の未達となったことによるものです。なお、サービス付き高齢者向け住宅事業の売上高が大幅に未達となった要因は、在宅介護事業への集中と選択を進めるため、2019年12月に当該事業を譲渡したことによるものです。
利益面については、売上高の未達による影響を補うため、経費削減に努めましたが、人件費の増加、消費税の追加納付及び期首に計画していなかったM&A費用の発生等により、営業利益が予想値270百万円に対して実績値122百万円と147百万円(54.6%)の未達、経常利益が予想値274百万円に対して実績値124百万円と149百万円(54.5%)の未達となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、サービス付き高齢者向け住宅事業の譲渡による事業譲渡益199百万円を特別利益に計上したため、予想値157百万円に対して実績値242百万円と84百万円(53.7%)の超過達成となりました。
なお、当連結会計年度の新型コロナウイルス感染症の影響は限定的でありましたが、今後一定期間は、当該影響が継続するものと考えております。従いまして、当社グループでは「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題 (4)経営環境及び優先的に対処すべき課題」に記載しております方針等により当社グループの事業への影響を最小限とすべく、経営陣が一丸となって取り組む所存でございます。
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」 に記載のとおりであります。
なお、当社グループは、施設の出店に際しては賃借によることを原則としており、重要な資本的支出の予定はないため、当面の設備投資、成長分野への投資並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた資金対応等については、「第2 事業の状況 2事業等のリスク (16)新型コロナウイルス感染症について」に記載のとおりであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りであります。この連結財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、一定の仮定を置き合理的な基準に基づいて実施しておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。