四半期報告書-第21期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/02/08 10:14
【資料】
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【項目】
13項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は305,712百万円(前連結会計年度末比38,897百万円減)となりまし た。
流動資産は151,348百万円(同5,757百万円減)となりました。主な減少要因は売掛金及びその他の短期債権が 5,848百万円減少したこと等によるものであります。
非流動資産は154,364百万円(同33,140百万円減)となりました。主な減少要因はその他の長期金融資産が 34,088百万円減少したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は52,524百万円(同20,936百万円減)となりました。
流動負債は48,343百万円(同11,060百万円減)となりました。主な減少要因は買掛金及びその他の短期債務が 3,907百万円減少したこと、その他の流動負債が9,312百万円減少したこと等によるものであります。
非流動負債は4,181百万円(同9,875百万円減)となりました。主な減少要因は繰延税金負債が9,705百万円減少 したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、253,188百万円(同17,961百万円減)となりました。主な減少要因 はその他の資本の構成要素が21,590百万円減少したこと等によるものであります。
流動性に関する指標としては、当第3四半期連結会計期間末において流動比率313.1%、親会社所有者帰属持分 比率80.2%となっております。
(2)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2018年4月1日から2018年12月31日まで)におけるわが国経済は、緩やかに回復しました。
このような状況の下、当連結会計年度において当社グループは、中長期で企業価値を向上させるべく、主力のゲーム事業においては健全な収益性の確保や新規ヒットタイトルの創出、加えて、長期的に複数の収益の柱を育てていくことを見据えた成長へ向けた事業ポートフォリオの強化に取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間において、売上収益は、ゲーム事業の減収や、株式会社DeNAトラベルの全株式譲渡によって当該事業が連結の範囲外になったこと等により、前年同期比で減少いたしました。
売上原価・販売費及び一般管理費は、合計では、前年同期比で減少となりました。ゲーム内課金の決済等に関するものをはじめ、支払手数料が減少したほか、販売促進費・広告宣伝費等、各種費用の適正化に努めました。
その他の費用は、ゲーム事業における固定資産の除却が増加したことにより、前年同期比で増加いたしました。
なお、前第3四半期連結累計期間においては、当社海外子会社であったDeNA Global, Inc. 及び ngmoco, LLC の清算手続が完了したことに伴い、連結財政状態計算書の資本におけるその他の資本の構成要素に累積されてきた当該海外子会社に係る為替換算差額の累計額を、資本から損益に振り替えた結果、その他の収益に10,656百万円を計上しております。
以上の結果、当社グループの売上収益は94,646百万円(前年同期比10.8%減)、営業利益は8,583百万円(同67.3%減)、税引前四半期利益は11,595百万円(同60.3%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は8,007百万円(同64.8%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
① ゲーム事業
ゲーム事業の売上収益は62,483百万円(前年同期比14.3%減)、セグメント利益は13,199百万円(同31.0%減)となりました。
ユーザ消費額は前年同期比で減少いたしましたが、費用面では、販売促進費・広告宣伝費や業務委託費等を中心に筋肉質化を図ったほか、さらなる固定費の最適化を継続的に行い、健全な収益性確保に向けた取り組みを推進しております。
② EC事業
EC事業の売上収益は8,944百万円(前年同期比24.0%減)、セグメント利益は953百万円(同1,361.5%増)となりました。
売上収益は主に、2018年5月31日付で行った株式会社DeNAトラベルの全株式譲渡に伴い、前年同期比で減少いたしました。なお、前年同期には、同社において判明した2017年3月期以前における一部取引に係る原価計上漏れ等の修正を行っております。
③ スポーツ事業
スポーツ事業の売上収益は15,792百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益は3,025百万円(同10.9%減)となりました。
株式会社横浜DeNAベイスターズの主催試合の平均観客動員数が好調に推移したことに加え、入場料以外の収入も順調に推移しました。
④ 新規事業・その他
新規事業・その他の売上収益は8,018百万円(前年同期比14.5%増)、セグメント損失は5,439百万円(前年同期は3,664百万円の損失)となりました。
当区分には、中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組みを含んでおりますが、当連結会計年度においては、オートモーティブ事業やヘルスケア事業、ネットサービスインキュベーション事業における一部のサービスにおいて成長投資を積極化しております。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ 5,295百万円増加し、108,963百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は20,120百万円(前年同期は30,258百万円の収入)となりました。主な収入要因は税引前四半期利益11,595百万円、減価償却費及び償却費8,277百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は11,264百万円(前年同期は11,620百万円の支出)となりました。主な支出要因は無形資産の取得10,731百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4,021百万円(前年同期は6,289百万円の支出)となりました。主な支出要因は配当金支払額4,642百万円であります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、インターネットサービスをはじめとする当社グループの事業の全体に係る幅広い知識と豊富な経験を有し、また当社を支える株主、従業員、ユーザ、取引先、地域社会等の様々なステークホルダーとの信頼関係を十分に理解した上で、企業価値及び株主共同の利益を中長期的に最大化できる者が望ましいと考えております。
上場会社である当社の株主は、当社株式の自由な取引を通じて決定されるものである以上、特定の買付者等による買付等に応じるか否かについても、最終的には株主の判断に委ねられるべきものです。しかしながら、株式の大量買付等の中には、企業価値及び株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付等の行為について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値及び株主共同の利益に必ずしも資さないと評価されるべきものもあります。
当社は、このような大量買付等を行う買付者等は、例外的に当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると判断し、法令及び定款によって許容される限度において、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資する相当の措置を講じてまいります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
主力のゲーム事業においては、国内では、既存有力タイトルの強化と新規タイトルの投入に引き続き取り組んでまいります。また、海外向けでは、任天堂株式会社との業務・資本提携に基づくタイトルの展開や、中国市場における有力IPを用いたタイトルの展開等、外部パートナーとの協業タイトルを主軸とした取り組みを進めてまいります。
一方で、新規事業・その他では、オートモーティブ事業やヘルスケア事業、ネットサービスインキュベーション事業における一部のサービスに対し、積極的に投資してまいります。