有価証券報告書-第20期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
1.業績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、人手不足を背景とした効率化への投資や企業業績は堅調に推移していたものの、米中の貿易摩擦の長期化や新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大などの影響による国内外の経済活動の停滞を背景に、今後も引き続き、お客様のサービス選別が厳しくなることが考えられます。
こうした状況の下、当社グループは、2016年4月に制定した2016年度から2020年度までの長期ビジョン「RismonG-20」、その達成に向けたマイルストーンである2019年4月にスタートした2ヶ年計画「第6次中期経営計画(2019~2020年度)」の基本方針に沿い、以下のような取り組みを実施いたしました。
・自己株式の取得(4月)
・商談管理・日報管理システム「ハッスルモンスター」スマートフォンアプリ(iOS版)提供開始(4月)
・テクマトリックス株式会社と共同で人工知能(AI)活用によるRM格付精度向上の実証実験実施を公表(4月)
・業務拡大のため大阪支社を移転(5月)
・格付ロジック改定(定性項目の評価にAIを導入し、ビッグデータの分析をさらに多面化)(6月)
・公開研修講師陣が出演する動画eラーニングコースを提供開始(6月)
・株式会社TKCと大学向けWeb学習システム 「ビジネス実務与信管理学習ツール」を共同開発(7月)
・譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分を実施(7月)
・株主優待制度の拡充を決定(8月)
・自己株式の消却(9月)
・「RM格付 APIサービス」提供開始(11月)
・自己株式の取得(11月)
・与信先モニタリングサービスにおけるA~D格の「お見舞金制度」開始(11月)
・「与信管理論(第3版)」出版(12月)
・与信先モニタリングサービスにおけるE、F格の「リスクモンスター見舞金共済サービス」提供開始(12月)
・格付ロジック改定(ビッグデータを多面的に分析し、さらに格付精度を向上)(12月)
・自己株式の消却(3月)
・当連結会計年度に発表したリスモン調べ
「お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業」調査結果(4月)
「仕事・会社に対する満足度」調査結果(5月)
「この企業に勤める人と結婚したいランキング」調査結果(6月)
「金持ち企業ランキング」調査結果(7月)
「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査結果(7月)
「100年後も生き残ると思う平成生まれの日本企業」調査結果(8月)
「隣の芝生(企業)は青い」調査結果(9月)
「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査結果(10月)
「令和に飛躍が期待される新進気鋭企業ランキング」調査結果(11月)
「合コンしたいと思う企業ランキング」調査結果(12月)
「企業の取引リスクに対する意識」調査結果(12月)
「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査結果(1月)
「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査結果(1月)
「就職したい企業・業種ランキング」調査結果(2月)
「離婚したくなる亭主の仕事」調査結果(3月)
・当連結会計年度に発表したリスモン業界レポート
「非鉄金属製造業(2019年改訂版)」(4月)
「繊維・衣服等卸売業」(5月)
「情報サービス業」(6月)
「総合工事業」(7月)
「化学工業」(8月)
「不動産賃貸・管理業」(9月)
「道路貨物運送業」(10月)
「機械器具卸売業」(11月)
「飲食店(改訂版)」(12月)
「映像・音声・文字情報制作業」(12月)
「生産用機械器具製造業(改訂版)」(12月)
「石油製品・石炭製品製造業」(12月)
「社会保険・社会福祉・介護事業」(1月)
「医療業」(1月)
「不動産取引業」(1月)
「飲食料品卸売業」(1月)
「水運業」(2月)
「金属製品製造業」(2月)
「鉄鋼業」(2月)
「パルプ・紙・紙加工品製造業」(2月)
「設備工事業」(3月)
<連結業績について>当連結会計年度の業績は、次のとおりであります。
(注)会員数は登録されているID数
なお、上記においては当社グループの各サービスに重複登録している会員が一部おります。
(売上高)
主力の与信管理サービス、BPOサービス、その他サービスの教育関連事業及び中国におけるサービス等の売上高が順調に増加し、連結の売上高は3,150,052千円(前連結会計年度比106.3%)となりました。
(利益)
利益率の高いサービスの売上高が増加したこと等により、営業利益は507,088千円(前連結会計年度比110.2%)、経常利益は547,983千円(前連結会計年度比117.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は305,885千円(前連結会計年度比108.9%)となりました。
(会員数合計)
当連結会計年度末における会員数は13,002会員と順調に増加いたしました。
<セグメント別の業績について>セグメント別の売上高につきましては、セグメント間取引消去前の売上高で記載しております。
ア)与信管理サービス事業について
与信管理サービスの業績は、次のとおりであります。
(注)サービス相互提携を行う会員を含む
当連結会計年度の与信管理サービス事業の売上高の合計は2,044,021千円(前連結会計年度比107.9%)、セグメント利益は377,401千円(前連結会計年度比108.0%)となりました。
利益率の高いASP・クラウドサービスは、会員数が増加し定額の利用料が積み上がったことに加え、従量制サービスの利用が順調だったことに伴い、1,592,040千円(前連結会計年度比106.3%)となりました。
ポートフォリオサービス及びマーケティングサービスは、ポートフォリオサービスの受注件数と受注単価が増加し314,445千円(前連結会計年度比110.7%)となりました。また、反社・与信管理体制の構築支援等が好調で、その他の売上高が137,535千円(前連結会計年度比121.4%)となりました。その結果、コンサルティングサービスの売上高の合計は451,980千円(前連結会計年度比113.7%)となりました。
セグメント利益につきましても、サービス提供体制強化による人件費が増加したものの、売上高が増加したこと等により前連結会計年度を上回りました。
イ)ビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)について
ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)の業績は、次のとおりであります。
(注)( )は外数でユーザー数
当連結会計年度のビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)の売上高の合計は533,687千円(前連結会計年度比97.1%)、セグメント利益は148,255千円(前連結会計年度比90.6%)となりました。
会員数及びユーザー数が増加し定額の利用料が積み上がったものの、ディスク容量の利用が減少したため、売上高が減少しました。
セグメント利益につきましては、利益率が高いディスク容量の利用が減少したことや、サービスシステムのパブリッククラウド(注)への移行に伴う費用を計上したこと等により、前連結会計年度を下回りました。
(注)クラウドプロバイダー等が、広く一般のユーザーや企業向けにクラウドコンピューティング環境をインターネット経由で提供するサービス
ウ)BPOサービス事業について
BPOサービスの業績は、次のとおりであります。
当連結会計年度のBPOサービス事業の売上高は386,962千円(前連結会計年度比104.9%)、セグメント損失は6,992千円(前連結会計年度はセグメント損失20,758千円)となり、損失額が減少しました。
エ)その他サービスについて
「教育関連事業」等を含むその他サービスの業績は、次のとおりであります。
(注)定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」または中国における与信管理及びグループウェアサービス等を利用できる会員
当連結会計年度のその他サービスの売上高は368,594千円(前連結会計年度比120.1%)、セグメント利益は72,374千円(前連結会計年度比177.9%)となりました。
当連結会計年度の教育関連事業は、定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」の会員数が2,614会員に増加し、定額の利用料が積み上がったことや、その他の売上高が増加したこと等により、売上高は好調に推移しました。
また、当社グループ商材の海外展開(中国)を事業とする利墨(上海)商務信息咨詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)は、中国における信用調査レポートの需要が伸び、売上高、利益ともに前連結会計年度を上回りました。
セグメント利益につきましては、売上高増加が寄与し、前連結会計年度を大きく上回りました。
なお、当社グループのセグメントを、法人会員向けビジネスとその他ビジネスに分類した場合の業績は、以下のとおりであります。
1.法人会員向けビジネス
法人会員向けビジネスに含まれるセグメントは、ア)与信管理サービス事業、イ)ビジネスポータルサイト事業及び エ)その他サービスのうちの教育関連事業であります。
法人会員向けビジネスの業績は、次のとおりであります。
(注)( )は外数でユーザー数
2.その他ビジネス
その他ビジネスに含まれるセグメントは、ウ)BPOサービス事業及び エ)その他サービスのうちのその他であります。
その他ビジネスの業績は、次のとおりであります。なお、中国における与信管理及びグループウェアサービス等の会員数は、633会員となりました。
2.財政状態の状況
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べ74,722千円減少し、2,574,739千円となりました。これは主に、現金及び預金ならびに有価証券が減少したことによるものです。固定資産は前連結会計年度末と比べ95,788千円増加し、2,960,219千円となりました。これは主に、無形固定資産の増加や投資有価証券の時価評価等によるものです。その結果、資産合計は前連結会計年度末と比べ21,065千円増加し、5,534,958千円となりました。
流動負債は前連結会計年度末と比べ41,123千円減少し514,646千円となりました。これは主に未払金や未払法人税等が減少したことによるものです。固定負債は28,995千円減少し387,947千円となりました。その結果、負債合計は前連結会計年度末と比べ70,119千円減少し、902,593千円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末と比べ91,184千円増加し、4,632,365千円となりました。また、自己資本比率は82.1%となりました。
3.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ132,346千円減少し、期末残高は1,967,596千円(前連結会計年度比93.7%)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、710,944千円(前連結会計年度比96.2%)となりました。増加要因として主に税金等調整前当期純利益が482,121千円、減価償却費が334,833千円であったこと、減少要因として主に法人税等の支払額が177,136千円であったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、467,578千円(前連結会計年度比183.2%)となりました。増加要因として主にシステムサーバーの増強等に伴う有形固定資産の取得による支出が72,426千円、サービスシステムの増強等に伴う無形固定資産の取得による支出が411,771千円であったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、372,970千円(前連結会計年度比191.1%)となりました。減少要因として主に自己株式の取得による支出が246,362千円、長期借入金の返済による支出が60,160千円、配当金の支払額が65,665千円であったこと等によるものです。
4.生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
② 受注実績
当社グループでは、概ね受注から納品までの期間が短く、受注管理を行う必要性が乏しいため記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.インターネットを活用したグループウェアを中心として提供する中堅・中小企業向けビジネスポータルサイト「J-MOTTO(ジェイモット)」を利用できる会員向けサービス
4.デジタルデータ化サービス等を中心としたビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)サービス
5.「教育関連事業」等を含むその他サービス
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
1.財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高の分析
主力の与信管理サービスは、利益率の高いASP・クラウドサービスの会員数が増加し定額の利用料が積み上がったことに加え、従量制サービスの利用が順調だったこと、ポートフォリオサービスの受注件数と受注単価が増加したことに伴い2,044,021千円(前連結会計年度比107.9%)となりました。
ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)は、会員数及びユーザー数が増加し定額の利用料が積み上がったものの、ディスク容量の利用が減少したため、533,687千円(前連結会計年度比97.1%)となりました。
BPOサービスは、主力のデジタルデータ化等BPOサービスが堅調に推移したため、386,962千円(前連結会計年度比104.9%)となりました。
教育関連事業を含むその他サービスは、労働者派遣法の改正による教育訓練の義務化等が追い風となったこと等から、368,594千円(前連結会計年度比120.1%)となりました。
その結果、当連結会計年度の全体の売上高は3,150,052千円(前連結会計年度比106.3%)となりました。
② 収益の分析
主力の与信管理サービス、その他サービスの教育関連事業及び中国におけるサービス等の売上高が順調であったため、当連結会計年度の売上総利益は1,730,870千円(前連結会計年度比105.3%)となりました。一方、サービス提供体制強化による人件費が増加したため対売上比54.9%(前連結会計年度は55.5%)となりました。主力の与信管理サービスの利益の増加が寄与し、営業利益は507,088千円(前連結会計年度比110.2%)、対売上比16.1%(前連結会計年度は15.5%)、経常利益は547,983千円(前連結会計年度比117.3%)、対売上比17.4%(前連結会計年度は15.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は305,885千円(前連結会計年度比108.9%)、対売上比9.7%(前連結会計年度は9.5%)となりました。
③ セグメント別の分析
セグメント別の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 1.業績の状況」に記載のとおりであります。
④ 財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 2.財政状態の状況」に記載のとおりであります。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、後述の「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 4.経営戦略の現状と見通し」に記載のとおりであります。
2.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 3.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を利用しております。
5.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期に係る数値については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値となっております。
② 契約債務
2020年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
③ 財務政策
当社グループは、運転資金及び恒常的な設備投資資金につきましては、原則として、「営業活動によるキャッシュ・フロー」で得られる資金の範囲内で運用する方針であります。
2015年5月の本社移転に伴う土地及び建物等の購入にあたっての設備資金に関しましては、金融機関との友好的な関係を維持するために、当社において長期借入金として調達しております。
2020年3月31日現在、長期借入金の残高は275,800千円であります。
なお、当社は、運転資金としての借入を必要としない安定的な財務基盤を保持しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化、または想定以上に深刻化した場合の不測の事態に備えるため、十分な手元流動性の確保を目的として、資金繰りの万全を期すことができるように検討してまいります。
3.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。これらの判断及び見積りを過去の実績や状況に応じ合理的に行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成において用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 投資有価証券の減損
当社グループは、投資有価証券の減損にあたり市場価格又は合理的に算定された価額のあるものについては、個々の銘柄の時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、著しく下落し、回復可能性がないものと判定し処理しております。個々の銘柄の時価が取得原価に比べ30%以上50%未満下落した場合も「著しく下落した」とする判定基準を設け、この場合の時価の回復可能性について過去の時価の推移に基づく一定の形式基準により判定し処理しております。また、時価を把握することが極めて困難と認められるものについては、個々の銘柄の1株当たり簿価純資産額が帳簿価額を50%以上下回っている場合及び保有資産に大幅な含み損がある可能性のある場合について、当該会社の資産の時価額を加味及び業績見通し等を斟酌したうえで減損処理の要否を決定しております。
② 固定資産の減損
当社グループは、各事業に供している事業用資産については、事業単位を基準とした管理会計上の区分に従ってグルーピングを行っております。固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
③ 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額に影響を与える要因が発生した場合は、回収可能性の判断を見直し繰延税金資産の修正を行うため、それに伴い税金費用が変動する可能性があります。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、2021年3月期第2四半期以降は、新型コロナウイルス感染症に社会全体が順応していき、第3、第4四半期は、緩やかに回復していくことを前提に会計上の見積りを行った結果、当連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響、および2021年3月期連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響は軽微なものと判断しております。
4.経営戦略の現状と見通し
当社グループは、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえ、2016年4月に2016年度から2020年度までの長期ビジョン「RismonG-20」、その達成に向けたマイルストーンとして、「第5次中期経営計画(2016~2018年度)」を制定し、鋭意取り組んでまいりました。その結果、利益につきましては目標を1年前倒しで達成いたしました。
2019年4月にスタートした「第6次中期経営計画(2019~2020年度)」は、第5次中期経営計画を継承し、長期ビジョン「RismonG-20」の利益目標を1年前倒しに設定いたしました。主力の与信管理サービスを中心に順調に推移した結果、売上高、利益ともに目標を達成いたしました。引き続き、事業をビジネスモデル別に管理し、各事業の役割を明確にすることで、グループ全体の安定成長を目指します。
一方で、世界的に広がる新型コロナウィルス感染症の影響により、国内外の経済は大きく減速しており、今後の世界経済の先行きは不透明な状況です。日本経済につきましても、インバウンドの減少や営業、外出自粛等の経済活動の制限により大幅な経済の落ち込みが想定されておりますが、2021年3月期第2四半期以降は、新型コロナウイルス感染症に社会全体が順応していき、第3、第4四半期は、緩やかに回復をしていくことを前提にしております。
また、当社の売上の83.2%は法人会員向けビジネスとなっており、下振れリスクが比較的低いことを前提に考えております。これらを踏まえたセグメントごとの経営成績の見通しは、次のとおりであります。
ア)与信管理サービス事業
倒産件数の増加に対する警戒感が高まり、企業において与信管理のニーズも高まることが予想されます。さらに債権の保全を検討する企業が増加するものの、取引信用保険や保証ファクタリングの新規及び増額の受入れは厳しいため、より明確でわかりやすい判断指標による取引先モニタリングの需要や、当社が提供する低格付のモニタリング登録企業の倒産が支払いの対象となる「見舞金共済サービス」等の債権保全サービスが増加するものと見込まれます。
また、テレワークの普及など急速な社会情勢の変化に即した与信管理ルールの見直しや、ワークフローとの連携を提案していきます。一方で、景気の低迷が長期間にわたって継続する場合には、大幅な業績悪化に伴うコスト削減により、ポートフォリオサービスの減少や、一時的に退会数が増加することも考えられます。
イ)ビジネスポータルサイト事業
テレワークの普及等により、社内の情報共有ツールとしてのニーズが高まり、入会件数は前年度平均に比べ増加しており、登録ユーザー数やディスク容量の増加が期待されます。
しかしながら、感染症拡大の影響を大きく受けている旅行業界等の会員様については、登録ユーザー数縮小の動きも生じております。また、小規模企業の会員も多いことから、企業におけるコスト削減の煽りを受け、会員の退会率は増加傾向と予想されます。
ウ)BPOサービス事業
イベントやレジャー自粛の影響を受け、これらに係わる案件や処理件数が大幅に減少しており、国内外のデータセンターの稼働率は平常時と比べ7割程度で推移しており、足元の売上高は減少が見込まれます。
一方で、テレワークの普及等に伴い企業内の業務フローの見直しが急務になっており、紙媒体のデータ化やアウトソーシング需要は高まるものと思われ、積極的に提案してまいります。また、グループ連携を強化し、好調な反社チェックサービス等を積極的に展開してまいります。
エ)その他サービス
教育関連事業につきましては、集合型研修が軒並み中止となっているものの、新入社員を対象とした講座を中心にeラーニングサービスの申込みが大幅に増加しており、売上高は増加する見込みです。引き続き需要が見込まれる講座を中心に、コンテンツの充実化やWEBセミナーの推進を図ってまいります。
一方で、景気の低迷が長期間にわたって継続する場合には、大幅な業績悪化に伴うコスト削減により、企業における社員教育への意欲が低下し、退会数も増加する恐れがあります。
また、当社グループ商材の海外展開(中国)を事業とする利墨(上海)商務信息諮詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)は、旧正月からの1ヶ月間は稼働することが出来ませんでしたが、徐々に稼働し、5月の連休明けより通常稼働しております。中国の経済活動が再開し、信用調査レポートの需要も引き続き堅調に推移することが見込まれます。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
1.業績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、人手不足を背景とした効率化への投資や企業業績は堅調に推移していたものの、米中の貿易摩擦の長期化や新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大などの影響による国内外の経済活動の停滞を背景に、今後も引き続き、お客様のサービス選別が厳しくなることが考えられます。
こうした状況の下、当社グループは、2016年4月に制定した2016年度から2020年度までの長期ビジョン「RismonG-20」、その達成に向けたマイルストーンである2019年4月にスタートした2ヶ年計画「第6次中期経営計画(2019~2020年度)」の基本方針に沿い、以下のような取り組みを実施いたしました。
・自己株式の取得(4月)
・商談管理・日報管理システム「ハッスルモンスター」スマートフォンアプリ(iOS版)提供開始(4月)
・テクマトリックス株式会社と共同で人工知能(AI)活用によるRM格付精度向上の実証実験実施を公表(4月)
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・自己株式の消却(3月)
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「100年後も生き残ると思う平成生まれの日本企業」調査結果(8月)
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「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査結果(10月)
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「非鉄金属製造業(2019年改訂版)」(4月)
「繊維・衣服等卸売業」(5月)
「情報サービス業」(6月)
「総合工事業」(7月)
「化学工業」(8月)
「不動産賃貸・管理業」(9月)
「道路貨物運送業」(10月)
「機械器具卸売業」(11月)
「飲食店(改訂版)」(12月)
「映像・音声・文字情報制作業」(12月)
「生産用機械器具製造業(改訂版)」(12月)
「石油製品・石炭製品製造業」(12月)
「社会保険・社会福祉・介護事業」(1月)
「医療業」(1月)
「不動産取引業」(1月)
「飲食料品卸売業」(1月)
「水運業」(2月)
「金属製品製造業」(2月)
「鉄鋼業」(2月)
「パルプ・紙・紙加工品製造業」(2月)
「設備工事業」(3月)
<連結業績について>当連結会計年度の業績は、次のとおりであります。
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前連結 会計年度比(%) | |||
| 対売上比 (%) | 対売上比 (%) | ||||
| 売上高(千円) | 2,962,616 | 100.0 | 3,150,052 | 100.0 | 106.3 |
| 営業利益(千円) | 459,946 | 15.5 | 507,088 | 16.1 | 110.2 |
| 経常利益(千円) | 467,197 | 15.8 | 547,983 | 17.4 | 117.3 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(千円) | 280,818 | 9.5 | 305,885 | 9.7 | 108.9 |
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 増減数 | |
| 会員数合計(注) | 12,158 | 13,002 | 844 |
(注)会員数は登録されているID数
なお、上記においては当社グループの各サービスに重複登録している会員が一部おります。
(売上高)
主力の与信管理サービス、BPOサービス、その他サービスの教育関連事業及び中国におけるサービス等の売上高が順調に増加し、連結の売上高は3,150,052千円(前連結会計年度比106.3%)となりました。
(利益)
利益率の高いサービスの売上高が増加したこと等により、営業利益は507,088千円(前連結会計年度比110.2%)、経常利益は547,983千円(前連結会計年度比117.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は305,885千円(前連結会計年度比108.9%)となりました。
(会員数合計)
当連結会計年度末における会員数は13,002会員と順調に増加いたしました。
<セグメント別の業績について>セグメント別の売上高につきましては、セグメント間取引消去前の売上高で記載しております。
ア)与信管理サービス事業について
与信管理サービスの業績は、次のとおりであります。
| サービス分野別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結 会計年度比 (%) | ||
| ASP・クラウドサービス(千円) | 1,497,667 | 1,592,040 | 106.3 | ||
| ポートフォリオサービス及び マーケティングサービス(千円) | 284,135 | 314,445 | 110.7 | ||
| その他(千円) | 113,258 | 137,535 | 121.4 | ||
| コンサルティングサービス売上高合計(千円) | 397,394 | 451,980 | 113.7 | ||
| 売上高合計(千円) | 1,895,061 | 2,044,021 | 107.9 | ||
| セグメント利益(千円) | 349,405 | 377,401 | 108.0 | ||
| 会員数 | 前連結 会計年度末 | 当連結 会計年度末 | 増減数 |
| 与信管理サービス(注) | 6,195 | 6,527 | 332 |
(注)サービス相互提携を行う会員を含む
当連結会計年度の与信管理サービス事業の売上高の合計は2,044,021千円(前連結会計年度比107.9%)、セグメント利益は377,401千円(前連結会計年度比108.0%)となりました。
利益率の高いASP・クラウドサービスは、会員数が増加し定額の利用料が積み上がったことに加え、従量制サービスの利用が順調だったことに伴い、1,592,040千円(前連結会計年度比106.3%)となりました。
ポートフォリオサービス及びマーケティングサービスは、ポートフォリオサービスの受注件数と受注単価が増加し314,445千円(前連結会計年度比110.7%)となりました。また、反社・与信管理体制の構築支援等が好調で、その他の売上高が137,535千円(前連結会計年度比121.4%)となりました。その結果、コンサルティングサービスの売上高の合計は451,980千円(前連結会計年度比113.7%)となりました。
セグメント利益につきましても、サービス提供体制強化による人件費が増加したものの、売上高が増加したこと等により前連結会計年度を上回りました。
イ)ビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)について
ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)の業績は、次のとおりであります。
| サービス分野別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結 会計年度比 (%) | |
| ASP・クラウドサービス(千円) | 503,636 | 498,775 | 99.0 | |
| その他(千円) | 46,164 | 34,912 | 75.6 | |
| 売上高合計(千円) | 549,800 | 533,687 | 97.1 | |
| セグメント利益(千円) | 163,603 | 148,255 | 90.6 | |
| 会員数 | 前連結 会計年度末 | 当連結 会計年度末 | 増減数 |
| ビジネスポータルサイト (グループウェアサービス等)(注) | 3,135 (139,113) | 3,228 (142,995) | 93 (3,882) |
(注)( )は外数でユーザー数
当連結会計年度のビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)の売上高の合計は533,687千円(前連結会計年度比97.1%)、セグメント利益は148,255千円(前連結会計年度比90.6%)となりました。
会員数及びユーザー数が増加し定額の利用料が積み上がったものの、ディスク容量の利用が減少したため、売上高が減少しました。
セグメント利益につきましては、利益率が高いディスク容量の利用が減少したことや、サービスシステムのパブリッククラウド(注)への移行に伴う費用を計上したこと等により、前連結会計年度を下回りました。
(注)クラウドプロバイダー等が、広く一般のユーザーや企業向けにクラウドコンピューティング環境をインターネット経由で提供するサービス
ウ)BPOサービス事業について
BPOサービスの業績は、次のとおりであります。
| サービス分野別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結 会計年度比 (%) |
| BPOサービス売上高合計(千円) | 368,754 | 386,962 | 104.9 |
| セグメント損失(千円) | 20,758 | 6,992 | - |
当連結会計年度のBPOサービス事業の売上高は386,962千円(前連結会計年度比104.9%)、セグメント損失は6,992千円(前連結会計年度はセグメント損失20,758千円)となり、損失額が減少しました。
エ)その他サービスについて
「教育関連事業」等を含むその他サービスの業績は、次のとおりであります。
| サービス分野別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結 会計年度比 (%) |
| その他サービス売上高合計(千円) | 306,817 | 368,594 | 120.1 |
| セグメント利益(千円) | 40,694 | 72,374 | 177.9 |
| 会員数 | 前連結 会計年度末 | 当連結 会計年度末 | 増減数 |
| その他サービス(注) | 2,828 | 3,247 | 419 |
(注)定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」または中国における与信管理及びグループウェアサービス等を利用できる会員
当連結会計年度のその他サービスの売上高は368,594千円(前連結会計年度比120.1%)、セグメント利益は72,374千円(前連結会計年度比177.9%)となりました。
当連結会計年度の教育関連事業は、定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」の会員数が2,614会員に増加し、定額の利用料が積み上がったことや、その他の売上高が増加したこと等により、売上高は好調に推移しました。
また、当社グループ商材の海外展開(中国)を事業とする利墨(上海)商務信息咨詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)は、中国における信用調査レポートの需要が伸び、売上高、利益ともに前連結会計年度を上回りました。
セグメント利益につきましては、売上高増加が寄与し、前連結会計年度を大きく上回りました。
なお、当社グループのセグメントを、法人会員向けビジネスとその他ビジネスに分類した場合の業績は、以下のとおりであります。
1.法人会員向けビジネス
法人会員向けビジネスに含まれるセグメントは、ア)与信管理サービス事業、イ)ビジネスポータルサイト事業及び エ)その他サービスのうちの教育関連事業であります。
法人会員向けビジネスの業績は、次のとおりであります。
| 事業別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結 会計年度比(%) | |
| 与信管理サービス(千円) | 1,895,061 | 2,044,021 | 107.9 | |
| ビジネスポータルサイト(千円) | 549,800 | 533,687 | 97.1 | |
| 教育関連(千円) | 161,818 | 195,844 | 121.0 | |
| 法人会員向けビジネス売上高合計(千円) | 2,606,680 | 2,773,552 | 106.4 | |
| 与信管理サービス(千円) | 349,405 | 377,401 | 108.0 | |
| ビジネスポータルサイト(千円) | 163,603 | 148,255 | 90.6 | |
| 教育関連(千円) | 39,045 | 57,272 | 146.7 | |
| 法人会員向けビジネス利益合計(千円) | 552,053 | 582,930 | 105.6 | |
| 会員数 | 前連結 会計年度末 | 当連結 会計年度末 | 増減数 | |
| 与信管理サービス | 6,195 | 6,527 | 332 | |
| ビジネスポータルサイト(注) | 3,135 (139,113) | 3,228 (142,995) | 93 (3,882) | |
| 教育関連 | 2,249 | 2,614 | 365 | |
| 法人会員向けビジネス会員数合計 | 11,579 | 12,369 | 790 | |
(注)( )は外数でユーザー数
2.その他ビジネス
その他ビジネスに含まれるセグメントは、ウ)BPOサービス事業及び エ)その他サービスのうちのその他であります。
その他ビジネスの業績は、次のとおりであります。なお、中国における与信管理及びグループウェアサービス等の会員数は、633会員となりました。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結 会計年度比 (%) | |
| その他ビジネス売上高合計(千円) | 513,753 | 559,712 | 108.9 |
| その他ビジネス損益(△は損失)(千円) | △19,109 | 8,109 | - |
2.財政状態の状況
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | ||
| 流動資産(千円) | 2,649,461 | 2,574,739 | △74,722 | |
| 固定資産(千円) | 2,864,431 | 2,960,219 | 95,788 | |
| 資産合計(千円) | 5,513,893 | 5,534,958 | 21,065 | |
| 流動負債(千円) | 555,769 | 514,646 | △41,123 | |
| 固定負債(千円) | 416,943 | 387,947 | △28,995 | |
| 負債合計(千円) | 972,712 | 902,593 | △70,119 | |
| 純資産(千円) | 4,541,180 | 4,632,365 | 91,184 | |
| 負債純資産合計(千円) | 5,513,893 | 5,534,958 | 21,065 | |
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べ74,722千円減少し、2,574,739千円となりました。これは主に、現金及び預金ならびに有価証券が減少したことによるものです。固定資産は前連結会計年度末と比べ95,788千円増加し、2,960,219千円となりました。これは主に、無形固定資産の増加や投資有価証券の時価評価等によるものです。その結果、資産合計は前連結会計年度末と比べ21,065千円増加し、5,534,958千円となりました。
流動負債は前連結会計年度末と比べ41,123千円減少し514,646千円となりました。これは主に未払金や未払法人税等が減少したことによるものです。固定負債は28,995千円減少し387,947千円となりました。その結果、負債合計は前連結会計年度末と比べ70,119千円減少し、902,593千円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末と比べ91,184千円増加し、4,632,365千円となりました。また、自己資本比率は82.1%となりました。
3.キャッシュ・フローの状況
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結 会計年度比 (%) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー(千円) | 738,703 | 710,944 | 96.2 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー(千円) | △255,171 | △467,578 | 183.2 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー(千円) | △195,150 | △372,970 | 191.1 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少)(千円) | 287,197 | △132,346 | - |
| 現金及び現金同等物の期末残高(千円) | 2,099,943 | 1,967,596 | 93.7 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ132,346千円減少し、期末残高は1,967,596千円(前連結会計年度比93.7%)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、710,944千円(前連結会計年度比96.2%)となりました。増加要因として主に税金等調整前当期純利益が482,121千円、減価償却費が334,833千円であったこと、減少要因として主に法人税等の支払額が177,136千円であったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、467,578千円(前連結会計年度比183.2%)となりました。増加要因として主にシステムサーバーの増強等に伴う有形固定資産の取得による支出が72,426千円、サービスシステムの増強等に伴う無形固定資産の取得による支出が411,771千円であったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、372,970千円(前連結会計年度比191.1%)となりました。減少要因として主に自己株式の取得による支出が246,362千円、長期借入金の返済による支出が60,160千円、配当金の支払額が65,665千円であったこと等によるものです。
4.生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
② 受注実績
当社グループでは、概ね受注から納品までの期間が短く、受注管理を行う必要性が乏しいため記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 与信管理サービス(千円) | 2,040,475 | 107.8 |
| ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)(千円)(注)3 | 531,972 | 97.0 |
| BPOサービス(千円)(注)4 | 331,399 | 102.5 |
| 報告セグメント計(千円) | 2,903,846 | 105.0 |
| その他(千円)(注)5 | 246,206 | 124.4 |
| 合計(千円) | 3,150,052 | 106.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.インターネットを活用したグループウェアを中心として提供する中堅・中小企業向けビジネスポータルサイト「J-MOTTO(ジェイモット)」を利用できる会員向けサービス
4.デジタルデータ化サービス等を中心としたビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)サービス
5.「教育関連事業」等を含むその他サービス
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
1.財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高の分析
主力の与信管理サービスは、利益率の高いASP・クラウドサービスの会員数が増加し定額の利用料が積み上がったことに加え、従量制サービスの利用が順調だったこと、ポートフォリオサービスの受注件数と受注単価が増加したことに伴い2,044,021千円(前連結会計年度比107.9%)となりました。
ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)は、会員数及びユーザー数が増加し定額の利用料が積み上がったものの、ディスク容量の利用が減少したため、533,687千円(前連結会計年度比97.1%)となりました。
BPOサービスは、主力のデジタルデータ化等BPOサービスが堅調に推移したため、386,962千円(前連結会計年度比104.9%)となりました。
教育関連事業を含むその他サービスは、労働者派遣法の改正による教育訓練の義務化等が追い風となったこと等から、368,594千円(前連結会計年度比120.1%)となりました。
その結果、当連結会計年度の全体の売上高は3,150,052千円(前連結会計年度比106.3%)となりました。
② 収益の分析
主力の与信管理サービス、その他サービスの教育関連事業及び中国におけるサービス等の売上高が順調であったため、当連結会計年度の売上総利益は1,730,870千円(前連結会計年度比105.3%)となりました。一方、サービス提供体制強化による人件費が増加したため対売上比54.9%(前連結会計年度は55.5%)となりました。主力の与信管理サービスの利益の増加が寄与し、営業利益は507,088千円(前連結会計年度比110.2%)、対売上比16.1%(前連結会計年度は15.5%)、経常利益は547,983千円(前連結会計年度比117.3%)、対売上比17.4%(前連結会計年度は15.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は305,885千円(前連結会計年度比108.9%)、対売上比9.7%(前連結会計年度は9.5%)となりました。
③ セグメント別の分析
セグメント別の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 1.業績の状況」に記載のとおりであります。
④ 財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 2.財政状態の状況」に記載のとおりであります。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、後述の「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 4.経営戦略の現状と見通し」に記載のとおりであります。
2.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 3.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 81.1 | 79.1 | 81.3 | 81.0 | 82.1 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 49.1 | 76.8 | 106.0 | 84.0 | 91.1 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 1.2 | 0.6 | 0.9 | 0.5 | 0.4 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 73.7 | 145.9 | 107.5 | 204.0 | 231.9 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を利用しております。
5.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期に係る数値については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値となっております。
② 契約債務
2020年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(千円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 長期借入金 | 275,800 | 60,160 | 120,320 | 95,320 | - |
| リース債務 | 4,665 | 809 | 1,687 | 1,784 | 384 |
③ 財務政策
当社グループは、運転資金及び恒常的な設備投資資金につきましては、原則として、「営業活動によるキャッシュ・フロー」で得られる資金の範囲内で運用する方針であります。
2015年5月の本社移転に伴う土地及び建物等の購入にあたっての設備資金に関しましては、金融機関との友好的な関係を維持するために、当社において長期借入金として調達しております。
2020年3月31日現在、長期借入金の残高は275,800千円であります。
なお、当社は、運転資金としての借入を必要としない安定的な財務基盤を保持しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化、または想定以上に深刻化した場合の不測の事態に備えるため、十分な手元流動性の確保を目的として、資金繰りの万全を期すことができるように検討してまいります。
3.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。これらの判断及び見積りを過去の実績や状況に応じ合理的に行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成において用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 投資有価証券の減損
当社グループは、投資有価証券の減損にあたり市場価格又は合理的に算定された価額のあるものについては、個々の銘柄の時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、著しく下落し、回復可能性がないものと判定し処理しております。個々の銘柄の時価が取得原価に比べ30%以上50%未満下落した場合も「著しく下落した」とする判定基準を設け、この場合の時価の回復可能性について過去の時価の推移に基づく一定の形式基準により判定し処理しております。また、時価を把握することが極めて困難と認められるものについては、個々の銘柄の1株当たり簿価純資産額が帳簿価額を50%以上下回っている場合及び保有資産に大幅な含み損がある可能性のある場合について、当該会社の資産の時価額を加味及び業績見通し等を斟酌したうえで減損処理の要否を決定しております。
② 固定資産の減損
当社グループは、各事業に供している事業用資産については、事業単位を基準とした管理会計上の区分に従ってグルーピングを行っております。固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
③ 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額に影響を与える要因が発生した場合は、回収可能性の判断を見直し繰延税金資産の修正を行うため、それに伴い税金費用が変動する可能性があります。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、2021年3月期第2四半期以降は、新型コロナウイルス感染症に社会全体が順応していき、第3、第4四半期は、緩やかに回復していくことを前提に会計上の見積りを行った結果、当連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響、および2021年3月期連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響は軽微なものと判断しております。
4.経営戦略の現状と見通し
当社グループは、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえ、2016年4月に2016年度から2020年度までの長期ビジョン「RismonG-20」、その達成に向けたマイルストーンとして、「第5次中期経営計画(2016~2018年度)」を制定し、鋭意取り組んでまいりました。その結果、利益につきましては目標を1年前倒しで達成いたしました。
2019年4月にスタートした「第6次中期経営計画(2019~2020年度)」は、第5次中期経営計画を継承し、長期ビジョン「RismonG-20」の利益目標を1年前倒しに設定いたしました。主力の与信管理サービスを中心に順調に推移した結果、売上高、利益ともに目標を達成いたしました。引き続き、事業をビジネスモデル別に管理し、各事業の役割を明確にすることで、グループ全体の安定成長を目指します。
一方で、世界的に広がる新型コロナウィルス感染症の影響により、国内外の経済は大きく減速しており、今後の世界経済の先行きは不透明な状況です。日本経済につきましても、インバウンドの減少や営業、外出自粛等の経済活動の制限により大幅な経済の落ち込みが想定されておりますが、2021年3月期第2四半期以降は、新型コロナウイルス感染症に社会全体が順応していき、第3、第4四半期は、緩やかに回復をしていくことを前提にしております。
また、当社の売上の83.2%は法人会員向けビジネスとなっており、下振れリスクが比較的低いことを前提に考えております。これらを踏まえたセグメントごとの経営成績の見通しは、次のとおりであります。
ア)与信管理サービス事業
倒産件数の増加に対する警戒感が高まり、企業において与信管理のニーズも高まることが予想されます。さらに債権の保全を検討する企業が増加するものの、取引信用保険や保証ファクタリングの新規及び増額の受入れは厳しいため、より明確でわかりやすい判断指標による取引先モニタリングの需要や、当社が提供する低格付のモニタリング登録企業の倒産が支払いの対象となる「見舞金共済サービス」等の債権保全サービスが増加するものと見込まれます。
また、テレワークの普及など急速な社会情勢の変化に即した与信管理ルールの見直しや、ワークフローとの連携を提案していきます。一方で、景気の低迷が長期間にわたって継続する場合には、大幅な業績悪化に伴うコスト削減により、ポートフォリオサービスの減少や、一時的に退会数が増加することも考えられます。
イ)ビジネスポータルサイト事業
テレワークの普及等により、社内の情報共有ツールとしてのニーズが高まり、入会件数は前年度平均に比べ増加しており、登録ユーザー数やディスク容量の増加が期待されます。
しかしながら、感染症拡大の影響を大きく受けている旅行業界等の会員様については、登録ユーザー数縮小の動きも生じております。また、小規模企業の会員も多いことから、企業におけるコスト削減の煽りを受け、会員の退会率は増加傾向と予想されます。
ウ)BPOサービス事業
イベントやレジャー自粛の影響を受け、これらに係わる案件や処理件数が大幅に減少しており、国内外のデータセンターの稼働率は平常時と比べ7割程度で推移しており、足元の売上高は減少が見込まれます。
一方で、テレワークの普及等に伴い企業内の業務フローの見直しが急務になっており、紙媒体のデータ化やアウトソーシング需要は高まるものと思われ、積極的に提案してまいります。また、グループ連携を強化し、好調な反社チェックサービス等を積極的に展開してまいります。
エ)その他サービス
教育関連事業につきましては、集合型研修が軒並み中止となっているものの、新入社員を対象とした講座を中心にeラーニングサービスの申込みが大幅に増加しており、売上高は増加する見込みです。引き続き需要が見込まれる講座を中心に、コンテンツの充実化やWEBセミナーの推進を図ってまいります。
一方で、景気の低迷が長期間にわたって継続する場合には、大幅な業績悪化に伴うコスト削減により、企業における社員教育への意欲が低下し、退会数も増加する恐れがあります。
また、当社グループ商材の海外展開(中国)を事業とする利墨(上海)商務信息諮詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)は、旧正月からの1ヶ月間は稼働することが出来ませんでしたが、徐々に稼働し、5月の連休明けより通常稼働しております。中国の経済活動が再開し、信用調査レポートの需要も引き続き堅調に推移することが見込まれます。