有価証券報告書-第22期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善が続くなか緩やかな回復基調が続いているものの、米中貿易摩擦の深刻化に伴う海外経済の減速懸念や不安定な国際情勢から先行き不透明な状況が続いており、期末にかけての新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による影響から世界全体の経済活動の停滞が懸念される状況が続いております。
このような状況のなか、学び直しが必要と考えるあらゆる年齢層に対し生涯にわたるリカレント教育を提供する当社グループは、「世界で活躍するグローバルリーダーの育成」をミッションとして、1歳から、幼小中高、大学、大学院、ビジネスパーソン、起業家、経営者に至るあらゆるセグメントに対して「答えの無い21世紀の社会をブレークスルーする」ための教育・学びを提供する「生涯学習のプラットフォーム」の展開に取り組んでまいりました。
当連結会計年度につきましては、中期的な成長に向けて戦略的な先行投資を推進した結果、当連結会計年度における売上高は5,600百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益は160百万円(同65.1%減)、経常利益は186百万円(同59.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は43百万円(同81.7%減)となり、売上高は過去最高を9期連続で更新する一方、利益面については当初の計画どおり必要な先行投資・支出を行ったことから減益となっております。
(リカレント教育)
BtoB向け教育サービスにおいては、2019年4月の組織変更により法人営業体制の更なる強化を行い企業の人材教育におけるソリューション提供に注力した結果、新規顧客企業の開拓が進むなど順調に推移いたしました。
第4四半期においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため、政府より外出自粛、在宅勤務要請が出されるなか、国内の法人/企業を対象に、BBT大学・大学院、オープンカレッジの講座のなかから約190時間のオンライン講座を無償提供いたしました。この無償提供には、約5,000人の方々にご受講いただきました。また、当社独自のオンライン学習プラットフォーム「AirCampus®」の機能を活用し、申込後に即時受講が開始できるなど、約5,000人の受講者に対してもスムーズに受講できる環境を提供いたしました。
加えて、同時期に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で集合型の新入社員研修ができないとの相談が相次ぎ、当社では約2週間で新入社員研修のオンライン化を実現し、複数社への提供を行いました。その後も階層別研修など従来集合型で行われていた企業研修のオンライン化の相談が相次いでおり、当社が創業以来20年をかけて作り上げてきた教育コンテンツや当社独自の遠隔教育システム「AirCampus®」のみならずZoom、Skype、GoogleMeet等のオンラインツールを組み合わせた法人研修や教育プログラムの注目は高まっております。
また、2019年7月よりリカレント・スタートアップ・プログラムを立上げ大きな反響を得ました。当社の保有する6,000時間超のライブラリから選定し、一人ひとりに最適なコンテンツを提案することにより、現在需要が高まっている個別教育(アダプティブラーニング)にも対応できるようになりました。その結果、リカレント教育の価値、必要性に気付き、その後当社の他のプログラムを継続受講する受講生が相次ぎました。その他、日本経済新聞社とタイアップし、同社にとっては初のオンライン型での研修プログラムが提供され、期待以上の集客も得ることができました。
2019年7月に教育事業会社・ITサービスプロバイダー・ITコンサルティング会社など50社以上の企業と幅広く事業を展開し、ITマネジメント領域の教育に特化した㈱ITプレナーズジャパン・アジアパシフィック(以下「ITPJ」という。)を子会社化し、同社の業績を計上いたしました。ITPJの子会社化により、顧客企業のデジタル・トランスフォーメーションやアジャイル組織への変容の支援、同社保有コンテンツのビジネス・ブレークスルー大学(以下「BBT大学」という。)等のカリキュラムへの適用、同社の保有するICT領域における専門性の高い教育・研修プログラムを当社グループの顧客企業へ提供するなど、教育領域の拡充と法人企業の開拓と深耕を図るべく具体的な施策検討するなか、第1ステップとしてITPJの提供する一部研修をオンライン化し提供を開始いたしました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による社会変化を契機に、デジタル・トランスフォーメーション推進のニーズが日本企業の中で急速に高まりつつあり、DXの推進や組織的なアジリティを高められる「アジャイル」や「スクラム」、「DevOps」といった領域は、ITPJの持つコンテンツ領域とも重なるものであり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)収束後の変化が求められる時代においても、更にITPJが提供する教育サービスへの関心が高まることが予想されます。ITPJではDX領域のコンテンツ強化に加え、講師リソースの確保、研修のブレンディング化など体制の強化を進め、幅広い業種・業態の当社グループの法人顧客企業へも訴求し受注増加に努めてまいります。また、2021年度以降でBBT大学経営学部ITソリューション学科のカリキュラムに対して、ITPJのデジタル・トランスフォーメーションに向けたコンテンツ拡充を行い、IT領域の講座の最新化を図ってまいります。
BtoC向けのリカレント教育サービスにつきましては、2019年4月より社内に専門部署を設置しプロモーションを強化しております。また、学び直しを目的とする社会人に向けたリカレント教育プログラム拡充の一環として、2019年7月に「リカレントスタートプログラム」、「BBTルーティン」のサービス提供を開始し受講生の学びの習慣化に取り組みながら、同サービスの継続受講のみならず他の既存教育プログラム等への継続受講を促進すべく取り組んでおります。
豪州でAACSB/Equisの両認証を取得するビジネススクール3校のうちの1つであるBOND大学との共同MBAプログラム「Bond-BBT MBA」では、年3回のいずれの入学期においても30名以上の学生が入学するなど好調に推移いたしました。
BBT大学経営学部並びに大学院は、2005年に開学した15年前から春期(4月)と秋期(10月)の年2回の入学期を設けております。今年度の春期・秋期とも入学者数は概ね前年同期並みであったものの、2020年度春期の入学者が前年同期と比べ、経営学部は約5%増、大学院は大幅増の約60%増の学生が入学するなど学生数純増に向けた転換の兆しが見え始めました。また、2019年4月にBBT大学全体としての大学機関別認証評価に適合認定を受けるとともに、2020年3月にはBBT大学大学院においても経営系専門職大学院認証評価は「適合」と判定されました。
2020年3月の卒業式においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予防のため、ANAホールディング社の普及型コミュニケーションアバター「newme(ニューミー)」を導入し卒業式を開催いたしました。
式典では、卒業生代表が遠隔地から自らの分身として、アバターロボットを操作して参加し、他の卒業生についてもWeb会議ツールによるオンラインで参加いたしました。この式典の様子は、国内のみならず米国、豪州、中国、イタリア、トルコ、中東などを含む30以上の国と地域において、NHK、NBC News、BBC Newsなど40以上の国内外のメディアに幅広く取り上げられ、コロナ禍においても平時と同様に学生が卒業式に参加できる最先端の卒業式として紹介されました。
同様に、これまでに約3,000名の経営人材を輩出している「大前経営塾」においても、今回は、オンラインを利用した卒塾式を2020年4月に開催し、卒塾式では、教育機関として国内で初めて導入したブロックチェーン修了証書の授与がありました。ブロックチェーン修了証書は、従来の紙からデジタルへ移行したことによる発行、管理といった時間・資源の削減に留まらず、受講生の履修履歴がブロックチェーンにより記録されるため、修了生の修了実績や能力情報が所属企業の人事部門等への共有も可能となり、将来的に修了生のキャリアパスの最適化の一助となるべく導入に至りました。この「大前経営塾」においては、オンラインで経営幹部候補生の育成ができることが評判となり2019年度は受講生が倍増いたしました。今後も更なる増加を見込んでおります。
BBT大学オープンカレッジでは、「実践ビジネス英語講座(PEGL)」において、6か月で英語の発言力を身につけるビジネス英語トレーニング「ビジネス即戦力トレーニングコースB」を2019年11月に開講いたしました。なお、2020年7月には、「BBTオンライン英会話」を提供する㈱BBTオンラインを当社に吸収合併し、同社のオンライン英会話サービスと当社のPEGL部門とをより一体的に運営する体制を整え、通学型の英会話サービスの市場からの需要シフトを積極的に獲得してまいります。
「株式資産形成実践講座」においては、2019年12月に開講した老後資金の2,000万円問題に焦点をあて7名の金融分野の専門家から各年代別に投資手法等を学ぶ「年代別に考える2,000万円問題対策講座」が好評を得ております。2020年3月には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による世界経済・金融市場への影響、対策に関する緊急講義を数百名の受講生の方々に配信し積極的な情報提供に努めるとともに、世界経済の変動を受け金融市場に対する影響の最新レポート講座の申込みが好調に推移いたしました。
「問題解決トレーニングプログラム」では、法人向けの問題解決力研修のカリキュラムを強化し、eラーニング、集合研修、アセスメントを一気通貫で提供できることが高く評価され、大手企業を中心に研修の導入が好調に推移し、前期比約50%増の年間100日以上の集合研修を実施いたしました。
(プラットフォームサービス)
日本国内で5校目の国際バカロレア(IB)の全教育プログラムの認定校である「アオバジャパン・インターナショナルスクール」(以下「AJIS」という。)では、本年度スクールイヤー(2019年8月下旬~翌年7月上旬)を開始して以降も着実に生徒数が増加しております。「AJIS光が丘キャンパス」においては、こうした生徒数増により収容定員をほぼ充足したことから、今後も生徒の受入れができるよう、2~3年をかけて改装・改修するなどの設備投資を計画し準備を進めております。
第4四半期における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため、AJISでは、初等部以上の生徒を対象に、2020年2月よりオンラインによる授業に切替え授業を継続しております。AJISにおいては、3年前より教室(集合型)と遠隔(オンライン型)のブレンディング授業のトライアルを継続しており、これまでの取組みが功を奏し、休校することなく授業が行われ生徒の学びが継続できております。
バイリンガル幼児教育を展開する「アオバジャパン・バイリンガルプリスクール(以下「AJB」という。)」の各キャンパスにおいても在校生数は概ね順調に推移しております。幼児教育拠点の増設をこれまでの各年度1拠点のペースから加速する計画のなか9拠点目となる「AJB中野キャンパス」の2020年春の開設に向けて引き続き施設面の先行投資を実施し、生徒募集活動などの先行費用を投下いたしました。更に、2020年度下半期以降での開設予定の拠点についても開設準備を開始いたしました。
一方、1~5歳を対象に通学を伴う認可外保育園であるAJBは、政府の緊急事態宣言に伴う全国学校閉鎖及びSocial Distancing等の要請に応じて、2020年2月末から5月末までの間、規模を大幅に縮小した運営を余儀なくされました。特に2020年4月に開校したAJB中野キャンパスは、2019年末までは計画通りの生徒募集が進捗しておりましたが、開校直前となる2020年1~3月において募集活動の大幅な制約を余儀なくされました。
2019年5月より運営を開始したケンブリッジ大学国際教育機構認定校である「リトルエンジェルス・インターナショナルスクール(以下「LAIS」という。)」では、これまでの収容定員の増加を図るため校舎改装などの設備投資を実施し、収容定員を200名程度まで拡張いたしました。
上記のとおり順調な生徒数の増加を背景に収容定員の増加と教育上の更なる質向上を目的に設備等の充実を図るため、将来の事業拡大に向けた先行投資を継続して実施いたしました。
セグメントの業績につきましては、以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
ⅰ リカレント教育
リカレント教育事業の売上高は2,904百万円(前年同期比1.6%増)、セグメント利益は47百万円(同76.5%減)となりました。法人向け教育サービスにおいて、前期に引き続き大型案件を継続受注できたほか、新規取引先の獲得など順調に推移したこと、及びITPJを新規に連結したことに伴う影響があったものの、一部の個人向け教育サービスにおいて軟調に推移した結果、増収減益となりました。
ⅱ プラットフォームサービス
プラットフォームサービス事業の売上高は2,527百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益は104百万円(同59.1%減)となりました。AJISの安定成長に加え、近年拠点を拡大してきたAJBも開業時の投資負担が和らぎ安定軌道に乗り始めた一方、新拠点の「AJB中野キャンパス」の開業準備費用やLAISの校舎の改装費用等が生じた結果、増収減益となりました。
(ご参考)
・国際バカロレア(IB)
インターナショナルスクールの卒業生に、国際的に認められる大学入学資格を与えるとともに、学生の柔軟な知性の育成と、国際理解教育の促進に資することを目的として1968年に国際バカロレア機構が発足されました。国際バカロレア機構は、スイスのジュネーブに本部を置き、認定校に対する共通カリキュラムの作成や国際バカロレア試験の実施及び国際バカロレア資格の授与などを行っています。
国際バカロレアには、3歳~19歳の子どもの年齢に応じて3つのプログラムがあります。
(1)PYP(Primary Years Programme:初等教育プログラム) 3歳~12歳
(2)MYP(Middle Years Programme:中等教育プログラム) 11歳~16歳
(3)DP(Diploma Programme:ディプロマ資格プログラム) 16歳~19歳
DPの課程を修了し、ディプロマ資格取得のための統一試験に合格することで、国際バカロレア資格を取得することができます。国際バカロレア資格は、国際的に認められている大学入学資格の1つであり、日本においても1979年に「スイス民法典に基づく財団法人である国際バカロレア事務局が授与する国際バカロレア資格を有する者で18歳に達したもの」について、大学入学に関し高等学校を卒業したものと同等以上の学力があると認められる者として指定されています。また、政府の「教育再生実行会議」においてもグローバル人材育成の環境整備のために、国際バカロレア認定校を200校まで大幅な増加を図る旨の提言がなされています。
(ご参考2)
アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 三鷹キャンパスは、国際バカロレア(IB)「初等教育プログラム」(PYP)の候補校(※)です。
本校はIBワールドスクール(IB認定校)としての認定に向けた申請段階にあります。このIBワールドスクールとは、「質の高い、チャレンジに満ちた国際教育に信念をもって取り組むことにコミットする」という理念を共有する学校です。アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 三鷹キャンパスも、このような教育に取り組むことが、生徒にとって重要なことであると信じています。
※IBの「初等教育プログラム」(PYP)、「中等教育プログラム」(MYP)、「ディプロマ資格プログラム」(DP)の3つのプログラム(及び「IBキャリア関連サーティフィケイト」)を実施することができるのは、国際バカロレア機構に認定された学校のみです。候補校であることは、IBワールドスクールとして認定されることを保証するものではありません。IB及びIBのプログラムの詳細については、ウェブサイト(http://www.ibo.org)をご覧ください。
(ご参考3)
ケンブリッジ大学国際教育機構(Cambridge Assessment International Education)は、英ケンブリッジ大学傘下の団体で、5~19歳を対象とする国際教育プログラム及び資格試験(IGCSE、Aレベル等)を提供する、世界最大の国際教育プログラム提供機関です。現在、世界で160か国以上、1万校以上においてそのカリキュラムが学ばれています。(ご参考ウェブサイト https://www.cambridgeinternational.org/)
②財政状態に関する分析
(資産)
当連結会計年度末の流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ308百万円減少し、1,874百万円となりました。主な要因は、前払費用が7百万円増加したものの、現金及び預金が267百万円及び売掛金が2百万円減少したことによるものであります。固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ759百万円増加し、5,991百万円となりました。主な要因は、Little Angels学園㈱及び㈱ITプレナーズジャパン・アジアパシフィックを新規に連結したことに伴い、土地等の増加により有形固定資産が336百万円、のれん等の増加により無形固定資産が425百万円増加したことによるものであります。
これらの結果、総資産は前連結会計年度末に比べ451百万円増加し、7,866百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ624百万円増加し、3,292百万円となりました。主な要因は、研修所の建設に係る借入金の返済で長期借入金が50百万円及び短期借入金が100百万円減少したものの、M&A資金として調達した長期借入金が599百万円、繰延税金負債が112百万円及び前受金が29百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ172百万円減少し、4,574百万円となりました。主な要因は、株主資本が剰余金の配当154百万円及び自己株式の取得71百万円が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上43百万円を上回ったことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ267百万円減少し、当連結会計年度末には1,345百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は328百万円(前年同期比52.3%減)となりました。主な要因は、減価償却費255百万円、税金等調整前当期純利益186百万円及びのれん償却費97百万円が、法人税等の支払額197百万円による支出を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は971百万円(同178.3%増)となりました。主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出620百万円、有形固定資産の取得による支出251百万円及び差入保証金の差入による支出73百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は329百万円(前年同期は420百万円の使用)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入620百万円及び短期借入による収入78百万円が、配当金の支払額154百万円、短期借入金の返済による支出100百万円、長期借入金の返済による支出91百万円及び自己株式の取得による支出71百万円を上回ったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
各指標の算出は以下の算式を使用しております。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ 生産実績及び受注実績
当社グループは、遠隔型マネジメント教育及びインターナショナルスクールの運営等を主たる事業としており、提供するサービスの性格上、生産及び受注という形態をとっていないため、記載しておりません。
ⅱ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 相手先別の販売実績は、総販売実績に対し10%以上のものはありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点によるグループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ4.5%増の5,600百万円となりました。主な要因は、プラットフォームサービス事業においてAJIS及びAJBの生徒数が順調に推移したことに加え、ケンブリッジ大学国際教育機構認定校であるLAISを2019年5月に運営を開始したことで、同事業の売上高が前連結会計年度を上回り2,527百万円(前年同期比9.6%増)となったためであります。また、リカレント教育事業においても、一部の教育プログラムが軟調に推移したものの、リカレント教育へのニーズが高まるなか、法人営業体制の更なる強化を行い企業の人材教育におけるソリューション提供に注力した結果、前期に引き続き大型案件を継続受注できたほか、新規取引先の獲得などが順調に推移したこと及び2019年7月に子会社化したITPJの業績を計上したことにより2,904百万円(同1.6%増)と堅調に推移いたしました。
(営業費用及び営業利益)
売上原価及び販売費及び一般管理費を合計した営業費用は、前連結会計年度に比べ11.0%増の5,440百万円となりました。プラットフォームサービス事業において幼児教育拠点の拡大(10~15箇所)の一環として新拠点の「AJB中野キャンパス」の開業準備費用等により幼児園の運営費が増加したこと、当社連結グループ拡大に伴うLAIS及びITPJの子会社化による増加であります。また、株式取得関連費用及びのれん償却額に加え、取得原価の配分(PPA)により認識した契約関連資産の償却が新たに発生することとなりました。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ65.1%減の160百万円となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益の合計額は、前連結会計年度に比べ168.0%増の45百万円となりました。主な要因は、「AJB芝浦キャンパス」の移転に伴う固定資産受贈益23百万円を計上したためであります。
営業外費用の合計額は、前連結会計年度に比べ38.7%増の19百万円となりました。主な要因は前連結会計年度に比べ事業創出を後押しするために出資を行うスタートアップ起業家支援プロジェクト、「背中をポンと押すファンド(SPOF)」銘柄の投資有価証券評価損は減少したものの、支払利息の増加に加え、貸倒引当金繰入額及びLAISの校舎改装に伴い固定資産処分損を計上したためであります。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ59.7%減の186百万円となりました。
(特別損益及び税金等調整前当期純利益)
特別利益及び特別損失は、当連結会計年度の計上はありませんでした。なお、前連結会計年度の特別利益は、AJISのスクールバスの処分に伴う固定資産売却益3百万円であります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ60.0%減の186百万円となりました。
(税金費用、非支配株主に帰属する当期純損失および親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額を合計した税金費用は、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ減益となったため前連結会計年度に比べ31.3%減の154百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純損失は、2019年7月に新設分割した連結子会社である㈱ABSの非支配株主に帰属する損失△12百万円であります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ81.7%減の43百万円となりました。
財政状態については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態に関する分析」に記載しています。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
・資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要については、リカレント教育事業に関わる講師料、ロイヤリティ、コンテンツ制作費とプラットフォームサービス事業に関わる各インターナショナルスクールの教員人件費、教材費、生徒の送迎費用、給食費、衛生管理費、各事業に関わる広告宣伝費等の販売費及び一般管理費等があります。また、設備資金需要については、リカレント教育事業に関わる「AirCampus®」の機能強化、その他全社に関わる研修施設の維持・修繕とプラットフォームサービス事業に関わる新規拠点開発等があります。
また、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入、新株式の発行等により資金調達を行っております。運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入しており、有利子負債の調達に頼らない経営を行っております。投資資金につきましては、投資案件に応じて、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の返済状況等を考慮のうえで、金融機関からの借入や新株式の発行等から、調達手段・規模を適宜判断して実施しております。
加えて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の環境下においても安定的な経常運転資金枠を確保するため、取引金融機関2行と6億円(うち1億円使用)の当座貸越契約を締結し、必要に応じて資金調達を行っております。
自己株式につきましては、事業計画の進捗状況、当社グループの業績見通し、株価動向、財政状態及び金融市場等を総合的に勘案し取得をしていくこととしております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、連結決算日現在における財政状態並びに報告期間における経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える見積り及び判断を行う必要があります。当社グループでは、過去の実績や状況等を総合的に判断したうえで、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大は経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、当社グループではセグメントごとに一定の仮定に基づいて繰延税金資産の回収可能性やのれんの減損損失等の会計上の見積りを行っております。
リカレント教育事業においては、クライアント企業のコロナ禍対応の一環として、従来の集合型研修からオンライン研修への切り替えによる新規受注が増加する一方、業種・業態に応じて、集合型企業研修、及び、オンラインと集合を組合わせたブレンド型企業研修の一部中止や延期等の影響も発生しています。集合型研修案件の受注においては2021年3月期の一定期間に亘って新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響が継続するものと想定しております。
プラットフォームサービス事業においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により、1~5歳を対象に通学を伴う認可外保育園であるAJBにおいて、政府の緊急事態宣言に伴う全国学校閉鎖及びSocial Distancing等の要請に応じて、2020年2月末以降、2020年5月末まで規模を大幅に縮小した運営を行いました。2020年6月から、概ね通常の運営を再開しました。業績における影響は、2020年6月から徐々に回復すると想定しております。
事業全般において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の与える影響は不確実かつ不透明な要素が多く、翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、特に以下の会計方針が、報告期間における連結財務諸表の作成において使用される重要な見積りであるとともに、判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
ⅰ たな卸資産
たな卸資産の会計方針は、以下のとおりであります。
通常の販売目的で保有するたな卸資産
評価基準は原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっております。
仕掛品 番組制作仕掛品・コンテンツ制作品…個別法
コンテンツの二次利用による制作品…先入先出法
なお、当社グループは、コンテンツを利用した事業活動を行っており、コンテンツ制作費については、原則として全額費用化することとしておりますが、一部のコンテンツについては資産計上を行っております。
ⅱ 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の個別債権については個別に回収可能性等を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
ⅲ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合には、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上いたします。
ⅳ のれん
当社グループは、のれんについて、その効果の発現する期間を見積り、20年以内で定額償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益等が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれんの減損処理を行う可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善が続くなか緩やかな回復基調が続いているものの、米中貿易摩擦の深刻化に伴う海外経済の減速懸念や不安定な国際情勢から先行き不透明な状況が続いており、期末にかけての新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による影響から世界全体の経済活動の停滞が懸念される状況が続いております。
このような状況のなか、学び直しが必要と考えるあらゆる年齢層に対し生涯にわたるリカレント教育を提供する当社グループは、「世界で活躍するグローバルリーダーの育成」をミッションとして、1歳から、幼小中高、大学、大学院、ビジネスパーソン、起業家、経営者に至るあらゆるセグメントに対して「答えの無い21世紀の社会をブレークスルーする」ための教育・学びを提供する「生涯学習のプラットフォーム」の展開に取り組んでまいりました。
当連結会計年度につきましては、中期的な成長に向けて戦略的な先行投資を推進した結果、当連結会計年度における売上高は5,600百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益は160百万円(同65.1%減)、経常利益は186百万円(同59.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は43百万円(同81.7%減)となり、売上高は過去最高を9期連続で更新する一方、利益面については当初の計画どおり必要な先行投資・支出を行ったことから減益となっております。
(リカレント教育)
BtoB向け教育サービスにおいては、2019年4月の組織変更により法人営業体制の更なる強化を行い企業の人材教育におけるソリューション提供に注力した結果、新規顧客企業の開拓が進むなど順調に推移いたしました。
第4四半期においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため、政府より外出自粛、在宅勤務要請が出されるなか、国内の法人/企業を対象に、BBT大学・大学院、オープンカレッジの講座のなかから約190時間のオンライン講座を無償提供いたしました。この無償提供には、約5,000人の方々にご受講いただきました。また、当社独自のオンライン学習プラットフォーム「AirCampus®」の機能を活用し、申込後に即時受講が開始できるなど、約5,000人の受講者に対してもスムーズに受講できる環境を提供いたしました。
加えて、同時期に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で集合型の新入社員研修ができないとの相談が相次ぎ、当社では約2週間で新入社員研修のオンライン化を実現し、複数社への提供を行いました。その後も階層別研修など従来集合型で行われていた企業研修のオンライン化の相談が相次いでおり、当社が創業以来20年をかけて作り上げてきた教育コンテンツや当社独自の遠隔教育システム「AirCampus®」のみならずZoom、Skype、GoogleMeet等のオンラインツールを組み合わせた法人研修や教育プログラムの注目は高まっております。
また、2019年7月よりリカレント・スタートアップ・プログラムを立上げ大きな反響を得ました。当社の保有する6,000時間超のライブラリから選定し、一人ひとりに最適なコンテンツを提案することにより、現在需要が高まっている個別教育(アダプティブラーニング)にも対応できるようになりました。その結果、リカレント教育の価値、必要性に気付き、その後当社の他のプログラムを継続受講する受講生が相次ぎました。その他、日本経済新聞社とタイアップし、同社にとっては初のオンライン型での研修プログラムが提供され、期待以上の集客も得ることができました。
2019年7月に教育事業会社・ITサービスプロバイダー・ITコンサルティング会社など50社以上の企業と幅広く事業を展開し、ITマネジメント領域の教育に特化した㈱ITプレナーズジャパン・アジアパシフィック(以下「ITPJ」という。)を子会社化し、同社の業績を計上いたしました。ITPJの子会社化により、顧客企業のデジタル・トランスフォーメーションやアジャイル組織への変容の支援、同社保有コンテンツのビジネス・ブレークスルー大学(以下「BBT大学」という。)等のカリキュラムへの適用、同社の保有するICT領域における専門性の高い教育・研修プログラムを当社グループの顧客企業へ提供するなど、教育領域の拡充と法人企業の開拓と深耕を図るべく具体的な施策検討するなか、第1ステップとしてITPJの提供する一部研修をオンライン化し提供を開始いたしました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による社会変化を契機に、デジタル・トランスフォーメーション推進のニーズが日本企業の中で急速に高まりつつあり、DXの推進や組織的なアジリティを高められる「アジャイル」や「スクラム」、「DevOps」といった領域は、ITPJの持つコンテンツ領域とも重なるものであり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)収束後の変化が求められる時代においても、更にITPJが提供する教育サービスへの関心が高まることが予想されます。ITPJではDX領域のコンテンツ強化に加え、講師リソースの確保、研修のブレンディング化など体制の強化を進め、幅広い業種・業態の当社グループの法人顧客企業へも訴求し受注増加に努めてまいります。また、2021年度以降でBBT大学経営学部ITソリューション学科のカリキュラムに対して、ITPJのデジタル・トランスフォーメーションに向けたコンテンツ拡充を行い、IT領域の講座の最新化を図ってまいります。
BtoC向けのリカレント教育サービスにつきましては、2019年4月より社内に専門部署を設置しプロモーションを強化しております。また、学び直しを目的とする社会人に向けたリカレント教育プログラム拡充の一環として、2019年7月に「リカレントスタートプログラム」、「BBTルーティン」のサービス提供を開始し受講生の学びの習慣化に取り組みながら、同サービスの継続受講のみならず他の既存教育プログラム等への継続受講を促進すべく取り組んでおります。
豪州でAACSB/Equisの両認証を取得するビジネススクール3校のうちの1つであるBOND大学との共同MBAプログラム「Bond-BBT MBA」では、年3回のいずれの入学期においても30名以上の学生が入学するなど好調に推移いたしました。
BBT大学経営学部並びに大学院は、2005年に開学した15年前から春期(4月)と秋期(10月)の年2回の入学期を設けております。今年度の春期・秋期とも入学者数は概ね前年同期並みであったものの、2020年度春期の入学者が前年同期と比べ、経営学部は約5%増、大学院は大幅増の約60%増の学生が入学するなど学生数純増に向けた転換の兆しが見え始めました。また、2019年4月にBBT大学全体としての大学機関別認証評価に適合認定を受けるとともに、2020年3月にはBBT大学大学院においても経営系専門職大学院認証評価は「適合」と判定されました。
2020年3月の卒業式においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予防のため、ANAホールディング社の普及型コミュニケーションアバター「newme(ニューミー)」を導入し卒業式を開催いたしました。
式典では、卒業生代表が遠隔地から自らの分身として、アバターロボットを操作して参加し、他の卒業生についてもWeb会議ツールによるオンラインで参加いたしました。この式典の様子は、国内のみならず米国、豪州、中国、イタリア、トルコ、中東などを含む30以上の国と地域において、NHK、NBC News、BBC Newsなど40以上の国内外のメディアに幅広く取り上げられ、コロナ禍においても平時と同様に学生が卒業式に参加できる最先端の卒業式として紹介されました。
同様に、これまでに約3,000名の経営人材を輩出している「大前経営塾」においても、今回は、オンラインを利用した卒塾式を2020年4月に開催し、卒塾式では、教育機関として国内で初めて導入したブロックチェーン修了証書の授与がありました。ブロックチェーン修了証書は、従来の紙からデジタルへ移行したことによる発行、管理といった時間・資源の削減に留まらず、受講生の履修履歴がブロックチェーンにより記録されるため、修了生の修了実績や能力情報が所属企業の人事部門等への共有も可能となり、将来的に修了生のキャリアパスの最適化の一助となるべく導入に至りました。この「大前経営塾」においては、オンラインで経営幹部候補生の育成ができることが評判となり2019年度は受講生が倍増いたしました。今後も更なる増加を見込んでおります。
BBT大学オープンカレッジでは、「実践ビジネス英語講座(PEGL)」において、6か月で英語の発言力を身につけるビジネス英語トレーニング「ビジネス即戦力トレーニングコースB」を2019年11月に開講いたしました。なお、2020年7月には、「BBTオンライン英会話」を提供する㈱BBTオンラインを当社に吸収合併し、同社のオンライン英会話サービスと当社のPEGL部門とをより一体的に運営する体制を整え、通学型の英会話サービスの市場からの需要シフトを積極的に獲得してまいります。
「株式資産形成実践講座」においては、2019年12月に開講した老後資金の2,000万円問題に焦点をあて7名の金融分野の専門家から各年代別に投資手法等を学ぶ「年代別に考える2,000万円問題対策講座」が好評を得ております。2020年3月には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による世界経済・金融市場への影響、対策に関する緊急講義を数百名の受講生の方々に配信し積極的な情報提供に努めるとともに、世界経済の変動を受け金融市場に対する影響の最新レポート講座の申込みが好調に推移いたしました。
「問題解決トレーニングプログラム」では、法人向けの問題解決力研修のカリキュラムを強化し、eラーニング、集合研修、アセスメントを一気通貫で提供できることが高く評価され、大手企業を中心に研修の導入が好調に推移し、前期比約50%増の年間100日以上の集合研修を実施いたしました。
(プラットフォームサービス)
日本国内で5校目の国際バカロレア(IB)の全教育プログラムの認定校である「アオバジャパン・インターナショナルスクール」(以下「AJIS」という。)では、本年度スクールイヤー(2019年8月下旬~翌年7月上旬)を開始して以降も着実に生徒数が増加しております。「AJIS光が丘キャンパス」においては、こうした生徒数増により収容定員をほぼ充足したことから、今後も生徒の受入れができるよう、2~3年をかけて改装・改修するなどの設備投資を計画し準備を進めております。
第4四半期における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため、AJISでは、初等部以上の生徒を対象に、2020年2月よりオンラインによる授業に切替え授業を継続しております。AJISにおいては、3年前より教室(集合型)と遠隔(オンライン型)のブレンディング授業のトライアルを継続しており、これまでの取組みが功を奏し、休校することなく授業が行われ生徒の学びが継続できております。
バイリンガル幼児教育を展開する「アオバジャパン・バイリンガルプリスクール(以下「AJB」という。)」の各キャンパスにおいても在校生数は概ね順調に推移しております。幼児教育拠点の増設をこれまでの各年度1拠点のペースから加速する計画のなか9拠点目となる「AJB中野キャンパス」の2020年春の開設に向けて引き続き施設面の先行投資を実施し、生徒募集活動などの先行費用を投下いたしました。更に、2020年度下半期以降での開設予定の拠点についても開設準備を開始いたしました。
一方、1~5歳を対象に通学を伴う認可外保育園であるAJBは、政府の緊急事態宣言に伴う全国学校閉鎖及びSocial Distancing等の要請に応じて、2020年2月末から5月末までの間、規模を大幅に縮小した運営を余儀なくされました。特に2020年4月に開校したAJB中野キャンパスは、2019年末までは計画通りの生徒募集が進捗しておりましたが、開校直前となる2020年1~3月において募集活動の大幅な制約を余儀なくされました。
2019年5月より運営を開始したケンブリッジ大学国際教育機構認定校である「リトルエンジェルス・インターナショナルスクール(以下「LAIS」という。)」では、これまでの収容定員の増加を図るため校舎改装などの設備投資を実施し、収容定員を200名程度まで拡張いたしました。
上記のとおり順調な生徒数の増加を背景に収容定員の増加と教育上の更なる質向上を目的に設備等の充実を図るため、将来の事業拡大に向けた先行投資を継続して実施いたしました。
セグメントの業績につきましては、以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
ⅰ リカレント教育
リカレント教育事業の売上高は2,904百万円(前年同期比1.6%増)、セグメント利益は47百万円(同76.5%減)となりました。法人向け教育サービスにおいて、前期に引き続き大型案件を継続受注できたほか、新規取引先の獲得など順調に推移したこと、及びITPJを新規に連結したことに伴う影響があったものの、一部の個人向け教育サービスにおいて軟調に推移した結果、増収減益となりました。
ⅱ プラットフォームサービス
プラットフォームサービス事業の売上高は2,527百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益は104百万円(同59.1%減)となりました。AJISの安定成長に加え、近年拠点を拡大してきたAJBも開業時の投資負担が和らぎ安定軌道に乗り始めた一方、新拠点の「AJB中野キャンパス」の開業準備費用やLAISの校舎の改装費用等が生じた結果、増収減益となりました。
(ご参考)
・国際バカロレア(IB)
インターナショナルスクールの卒業生に、国際的に認められる大学入学資格を与えるとともに、学生の柔軟な知性の育成と、国際理解教育の促進に資することを目的として1968年に国際バカロレア機構が発足されました。国際バカロレア機構は、スイスのジュネーブに本部を置き、認定校に対する共通カリキュラムの作成や国際バカロレア試験の実施及び国際バカロレア資格の授与などを行っています。
国際バカロレアには、3歳~19歳の子どもの年齢に応じて3つのプログラムがあります。
(1)PYP(Primary Years Programme:初等教育プログラム) 3歳~12歳
(2)MYP(Middle Years Programme:中等教育プログラム) 11歳~16歳
(3)DP(Diploma Programme:ディプロマ資格プログラム) 16歳~19歳
DPの課程を修了し、ディプロマ資格取得のための統一試験に合格することで、国際バカロレア資格を取得することができます。国際バカロレア資格は、国際的に認められている大学入学資格の1つであり、日本においても1979年に「スイス民法典に基づく財団法人である国際バカロレア事務局が授与する国際バカロレア資格を有する者で18歳に達したもの」について、大学入学に関し高等学校を卒業したものと同等以上の学力があると認められる者として指定されています。また、政府の「教育再生実行会議」においてもグローバル人材育成の環境整備のために、国際バカロレア認定校を200校まで大幅な増加を図る旨の提言がなされています。
(ご参考2)
アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 三鷹キャンパスは、国際バカロレア(IB)「初等教育プログラム」(PYP)の候補校(※)です。
本校はIBワールドスクール(IB認定校)としての認定に向けた申請段階にあります。このIBワールドスクールとは、「質の高い、チャレンジに満ちた国際教育に信念をもって取り組むことにコミットする」という理念を共有する学校です。アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 三鷹キャンパスも、このような教育に取り組むことが、生徒にとって重要なことであると信じています。
※IBの「初等教育プログラム」(PYP)、「中等教育プログラム」(MYP)、「ディプロマ資格プログラム」(DP)の3つのプログラム(及び「IBキャリア関連サーティフィケイト」)を実施することができるのは、国際バカロレア機構に認定された学校のみです。候補校であることは、IBワールドスクールとして認定されることを保証するものではありません。IB及びIBのプログラムの詳細については、ウェブサイト(http://www.ibo.org)をご覧ください。
(ご参考3)
ケンブリッジ大学国際教育機構(Cambridge Assessment International Education)は、英ケンブリッジ大学傘下の団体で、5~19歳を対象とする国際教育プログラム及び資格試験(IGCSE、Aレベル等)を提供する、世界最大の国際教育プログラム提供機関です。現在、世界で160か国以上、1万校以上においてそのカリキュラムが学ばれています。(ご参考ウェブサイト https://www.cambridgeinternational.org/)
②財政状態に関する分析
(資産)
当連結会計年度末の流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ308百万円減少し、1,874百万円となりました。主な要因は、前払費用が7百万円増加したものの、現金及び預金が267百万円及び売掛金が2百万円減少したことによるものであります。固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ759百万円増加し、5,991百万円となりました。主な要因は、Little Angels学園㈱及び㈱ITプレナーズジャパン・アジアパシフィックを新規に連結したことに伴い、土地等の増加により有形固定資産が336百万円、のれん等の増加により無形固定資産が425百万円増加したことによるものであります。
これらの結果、総資産は前連結会計年度末に比べ451百万円増加し、7,866百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ624百万円増加し、3,292百万円となりました。主な要因は、研修所の建設に係る借入金の返済で長期借入金が50百万円及び短期借入金が100百万円減少したものの、M&A資金として調達した長期借入金が599百万円、繰延税金負債が112百万円及び前受金が29百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ172百万円減少し、4,574百万円となりました。主な要因は、株主資本が剰余金の配当154百万円及び自己株式の取得71百万円が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上43百万円を上回ったことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ267百万円減少し、当連結会計年度末には1,345百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は328百万円(前年同期比52.3%減)となりました。主な要因は、減価償却費255百万円、税金等調整前当期純利益186百万円及びのれん償却費97百万円が、法人税等の支払額197百万円による支出を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は971百万円(同178.3%増)となりました。主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出620百万円、有形固定資産の取得による支出251百万円及び差入保証金の差入による支出73百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は329百万円(前年同期は420百万円の使用)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入620百万円及び短期借入による収入78百万円が、配当金の支払額154百万円、短期借入金の返済による支出100百万円、長期借入金の返済による支出91百万円及び自己株式の取得による支出71百万円を上回ったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 64.0 | 57.7 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 72.6 | 60.3 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 1.3 | 4.5 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 150.9 | 26.2 |
各指標の算出は以下の算式を使用しております。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ 生産実績及び受注実績
当社グループは、遠隔型マネジメント教育及びインターナショナルスクールの運営等を主たる事業としており、提供するサービスの性格上、生産及び受注という形態をとっていないため、記載しておりません。
ⅱ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| リカレント教育 | (千円) | 2,904,705 | 1.6 |
| プラットフォームサービス | (千円) | 2,527,334 | 9.6 |
| その他 | (千円) | 168,949 | △13.7 |
| 合計 | (千円) | 5,600,989 | 4.5 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 相手先別の販売実績は、総販売実績に対し10%以上のものはありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点によるグループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ4.5%増の5,600百万円となりました。主な要因は、プラットフォームサービス事業においてAJIS及びAJBの生徒数が順調に推移したことに加え、ケンブリッジ大学国際教育機構認定校であるLAISを2019年5月に運営を開始したことで、同事業の売上高が前連結会計年度を上回り2,527百万円(前年同期比9.6%増)となったためであります。また、リカレント教育事業においても、一部の教育プログラムが軟調に推移したものの、リカレント教育へのニーズが高まるなか、法人営業体制の更なる強化を行い企業の人材教育におけるソリューション提供に注力した結果、前期に引き続き大型案件を継続受注できたほか、新規取引先の獲得などが順調に推移したこと及び2019年7月に子会社化したITPJの業績を計上したことにより2,904百万円(同1.6%増)と堅調に推移いたしました。
(営業費用及び営業利益)
売上原価及び販売費及び一般管理費を合計した営業費用は、前連結会計年度に比べ11.0%増の5,440百万円となりました。プラットフォームサービス事業において幼児教育拠点の拡大(10~15箇所)の一環として新拠点の「AJB中野キャンパス」の開業準備費用等により幼児園の運営費が増加したこと、当社連結グループ拡大に伴うLAIS及びITPJの子会社化による増加であります。また、株式取得関連費用及びのれん償却額に加え、取得原価の配分(PPA)により認識した契約関連資産の償却が新たに発生することとなりました。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ65.1%減の160百万円となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益の合計額は、前連結会計年度に比べ168.0%増の45百万円となりました。主な要因は、「AJB芝浦キャンパス」の移転に伴う固定資産受贈益23百万円を計上したためであります。
営業外費用の合計額は、前連結会計年度に比べ38.7%増の19百万円となりました。主な要因は前連結会計年度に比べ事業創出を後押しするために出資を行うスタートアップ起業家支援プロジェクト、「背中をポンと押すファンド(SPOF)」銘柄の投資有価証券評価損は減少したものの、支払利息の増加に加え、貸倒引当金繰入額及びLAISの校舎改装に伴い固定資産処分損を計上したためであります。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ59.7%減の186百万円となりました。
(特別損益及び税金等調整前当期純利益)
特別利益及び特別損失は、当連結会計年度の計上はありませんでした。なお、前連結会計年度の特別利益は、AJISのスクールバスの処分に伴う固定資産売却益3百万円であります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ60.0%減の186百万円となりました。
(税金費用、非支配株主に帰属する当期純損失および親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額を合計した税金費用は、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ減益となったため前連結会計年度に比べ31.3%減の154百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純損失は、2019年7月に新設分割した連結子会社である㈱ABSの非支配株主に帰属する損失△12百万円であります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ81.7%減の43百万円となりました。
財政状態については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態に関する分析」に記載しています。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
・資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要については、リカレント教育事業に関わる講師料、ロイヤリティ、コンテンツ制作費とプラットフォームサービス事業に関わる各インターナショナルスクールの教員人件費、教材費、生徒の送迎費用、給食費、衛生管理費、各事業に関わる広告宣伝費等の販売費及び一般管理費等があります。また、設備資金需要については、リカレント教育事業に関わる「AirCampus®」の機能強化、その他全社に関わる研修施設の維持・修繕とプラットフォームサービス事業に関わる新規拠点開発等があります。
また、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入、新株式の発行等により資金調達を行っております。運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入しており、有利子負債の調達に頼らない経営を行っております。投資資金につきましては、投資案件に応じて、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の返済状況等を考慮のうえで、金融機関からの借入や新株式の発行等から、調達手段・規模を適宜判断して実施しております。
加えて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の環境下においても安定的な経常運転資金枠を確保するため、取引金融機関2行と6億円(うち1億円使用)の当座貸越契約を締結し、必要に応じて資金調達を行っております。
自己株式につきましては、事業計画の進捗状況、当社グループの業績見通し、株価動向、財政状態及び金融市場等を総合的に勘案し取得をしていくこととしております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、連結決算日現在における財政状態並びに報告期間における経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える見積り及び判断を行う必要があります。当社グループでは、過去の実績や状況等を総合的に判断したうえで、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大は経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、当社グループではセグメントごとに一定の仮定に基づいて繰延税金資産の回収可能性やのれんの減損損失等の会計上の見積りを行っております。
リカレント教育事業においては、クライアント企業のコロナ禍対応の一環として、従来の集合型研修からオンライン研修への切り替えによる新規受注が増加する一方、業種・業態に応じて、集合型企業研修、及び、オンラインと集合を組合わせたブレンド型企業研修の一部中止や延期等の影響も発生しています。集合型研修案件の受注においては2021年3月期の一定期間に亘って新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響が継続するものと想定しております。
プラットフォームサービス事業においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により、1~5歳を対象に通学を伴う認可外保育園であるAJBにおいて、政府の緊急事態宣言に伴う全国学校閉鎖及びSocial Distancing等の要請に応じて、2020年2月末以降、2020年5月末まで規模を大幅に縮小した運営を行いました。2020年6月から、概ね通常の運営を再開しました。業績における影響は、2020年6月から徐々に回復すると想定しております。
事業全般において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の与える影響は不確実かつ不透明な要素が多く、翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、特に以下の会計方針が、報告期間における連結財務諸表の作成において使用される重要な見積りであるとともに、判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
ⅰ たな卸資産
たな卸資産の会計方針は、以下のとおりであります。
通常の販売目的で保有するたな卸資産
評価基準は原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっております。
仕掛品 番組制作仕掛品・コンテンツ制作品…個別法
コンテンツの二次利用による制作品…先入先出法
なお、当社グループは、コンテンツを利用した事業活動を行っており、コンテンツ制作費については、原則として全額費用化することとしておりますが、一部のコンテンツについては資産計上を行っております。
ⅱ 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の個別債権については個別に回収可能性等を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
ⅲ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合には、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上いたします。
ⅳ のれん
当社グループは、のれんについて、その効果の発現する期間を見積り、20年以内で定額償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益等が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれんの減損処理を行う可能性があります。