有価証券報告書-第31期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/21 12:12
【資料】
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【項目】
145項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当社グループは、インターネットサービス市場において、電子認証や電子印鑑を中心とした、認証技術を活用したトラストサービスをグローバルに提供する「電子認証・印鑑事業」、27年を超える運用実績とノウハウを生かしたホスティングサービスおよびマネージドクラウドサービスを提供する「クラウドインフラ事業」、DX化により業務効率化・高付加価値化を図り、様々な課題解決を支援する「DX事業」を展開しております。また、これらの事業を通じて、利便性と安心・信頼を兼ね備えたインターネットサービスを提供し、多くの企業のインターネットビジネスを支えるべく事業を展開しております。
当社グループの成長・収益基盤の柱である、自社運営の認証局で認証する「GlobalSign」ブランドの電子証明書発行サービスがアジア地域を中心に堅調に伸長いたしました。また、注力商材として位置づけている電子契約サービス※1「電子印鑑GMOサイン」の導入企業数及び契約送信数は順調に拡大しており、引き続き中長期的な成長を図るべく戦略的投資を実施してまいりました。さらにDXの進展や多様な働き方の広まりに伴いクラウド利用が拡大したことにより、シングルサインオンサービス「GMOトラスト・ログイン」やマネージドクラウドサービスの販売も好調に伸長いたしました。
当連結会計年度は、さらなる市場拡大を見込む電子契約をはじめとした電子署名サービスへの戦略的投資及びクラウドサービスやO2Oサービス、IDaaS※2等の成長市場へ経営資源を集中し一層の事業拡大を推進してまいりました。
このような状況下、当連結会計年度の業績は、売上高17,499,962千円(前年同期比9.6%増)、営業利益1,289,099千円(同13.0%増)、経常利益1,316,237千円(同8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は739,693千円(同12.6%減)となりました。
※1: 電子契約サービスとは、これまでの「紙+印鑑」の契約に代わり、「電子データ+電子署名」による契約形態のこと。印紙税課税対象外などのメリットがある。
※2: IDaaSとは、Identity as a Serviceの略称で、IDの管理をクラウド上で行うサービス。
セグメント別の概況は以下のとおりであります。
(電子認証・印鑑事業)
電子認証・印鑑事業においては、電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」を注力商材として位置づけ、人材投資およびマーケティング活動の強化による認知度向上を図ることで、中長期的な事業拡大を目指しております。
当連結会計年度においては、戦略的投資を継続している「電子印鑑GMOサイン」の販売が堅調に推移しており、契約社数および契約送信件数は引き続き順調に増加しております。地方自治体における業務のデジタル化を通じた行政サービスの利便性向上と職員の働き方改革を目的とした「さよなら印鑑~1億総デジタル化プロジェクト~」においては、代理店戦略の強化を推進しているほか、官公庁・自治体における処分通知等を電子化する『GMOサイン電子交付』の提供を強化するなど全国各地の自治体DXに努めております。最近では、北海道や、愛知県知多市、福岡県北九州市、岩手県北上市への導入が決定いたしました。『GMOサイン電子交付』においても、大阪府東大阪市をはじめ、関東2県で導入されるなど、72の公共団体への導入が決定しております。
売上においては、SSLサーバ証明書をはじめとした電子証明書発行サービスが、中国をはじめアジア地域を中心にグローバルで伸長いたしました。また、電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」では、有料化強化に向けた営業体制・カスタマーサクセスの強化に取り組み、有料顧客数および有料送信数の拡大に努めました。さらに、国内IDaaSソリューションのシングルサインオンサービス「GMOトラスト・ログイン」では、営業体制の強化により順調に事業拡大いたしました。一方で費用においては、「電子印鑑GMOサイン」への戦略的投資による広告宣伝費の増加、海外拠点における物価上昇および為替変動に伴う費用増加ならびに認証局の開発投資に伴う減価償却費の増加がありました。
以上の結果、当連結会計年度における電子認証・印鑑事業の売上高は10,849,041千円(前年同期比14.6%増)、セグメント利益は1,374,483千円(同0.7%増)となりました。
(クラウドインフラ事業)
クラウドインフラ事業においては、クラウドの導入支援及び設計・構築、監視・運用などを代行するマネージドクラウドサービス「CloudCREW byGMO」が、クラウドの安全性を高めるセキュリティ対策を特徴としたサービスと27年以上にわたるインフラ運用実績及びAWS認定資格等の高い技術力による強みを活かし順調に事業を拡大しております。当連結会計年度においては、企業のDX推進等による需要拡大やパブリッククラウド市場の成長により、良好な受注環境を維持しています。売上においては「CloudCREW byGMO」が、成長を続ける国内クラウド市場の需要を確実に捉えるべく組織体制の強化およびカスタマーサクセス強化等のサービス向上に努めたことで好調に進捗いたしました。一方で費用においては、ホスティングサービスのエネルギー等のコスト上昇によりデータセンター費用が増加するなか、価格転嫁にタイムラグが生じたことに加え、BCP対策を目的としたデータセンター移転(2024年度上期頃に完了予定)により費用が増加し営業利益に影響を与えました。
以上の結果、当連結会計年度におけるクラウドインフラ事業の売上高は、6,066,953千円(前年同期比1.8%増)、セグメント利益は986,256千円(同22.2%減)となりました。
(DX事業)
DX事業においては、電子認証・印鑑事業とクラウドインフラ事業で培ったノウハウを生かし、DX化による業務効率化・高付加価値化を図ることで、企業の様々な課題解決を支援しております。当連結会計年度においては、「GMOおみせアプリ」が大手顧客への導入が引き続き順調に伸長いたしました。
GMOデジタルラボ社が提供する企業・店舗専用の集客支援アプリ「GMOおみせアプリ」においては、企業のDX需要を促進すべく、協業によるプロダクト連携を展開することで業容拡大に努めております。GMOフィナンシャルゲート社との協業で展開している、決済端末搭載の会員証アプリ「おみせポケット」は、キャッシュレス化の進展により引き続き導入店舗数を順調に伸ばしており、導入店舗数は、前年同期に比べ79%増加の15,693店舗となりました。また、自治体や事業者が発行する紙の商品券をデジタル化するサービス「モバイル商品券プラットフォーム byGMO」においても、引き続き全国の自治体および大手顧客への導入が好調に進捗いたしました。今後においては、グループシナジーのみならず、他業種とのシステム連携を推し進めることで新たなサービスを創出し業容の拡大に努めてまいります。
以上の結果、当連結会計年度におけるDX事業の売上高は1,148,809千円(前年同期比2.2%増)、セグメント損失は51,446千円(前年同期は290,919千円のセグメント損失)となりました。
(2) 財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,119,201千円増加し、15,693,505千円となりました。主な増加要因は、売掛金及び契約資産の増加205,412千円、前払費用の増加77,069千円、リース資産(純額)の増加142,122千円、ソフトウエアの増加864,778千円、長期前払費用の増加56,651千円によるものであります。主な減少要因は、投資有価証券の減少58,945千円、繰延税金資産の減少115,162千円によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ409,828千円増加し、7,028,032千円となりました。主な増加要因は、1年内返済予定の長期借入金の増加240,000千円、契約負債の増加231,758千円、長期借入金の増加675,000千円、長期リース債務の増加100,990千円、繰延税金負債の増加145,587千円によるものであります。主な減少要因は、短期借入金の減少1,000,000千円、未払金の減少157,245千円によるものであります
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ709,372千円増加し、8,665,473千円となりました。主な増加要因は、利益剰余金の増加289,746千円及び為替換算調整勘定の増加440,038千円によるものであります。減少要因は、その他有価証券評価差額金の減少25,898千円によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、期首残高に比べ14,027千円減少し、当連結会計年度末には6,645,490千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は2,203,836千円となりました。これは主に売上債権の増加41,676千円、仕入債務の減少61,648千円、未払金の減少91,831千円、法人税等の支払額が329,271千円といった支出要因を、税金等調整前当期純利益1,340,815千円、減価償却費1,231,625千円、未払消費税等の増加77,274千円といった収入要因が上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は1,799,859千円となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入24,578千円、投資事業組合からの分配による収入119,117千円といった収入要因を、有形固定資産の取得による支出370,105千円、無形固定資産の取得による支出1,566,548千円といった支出要因が上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は645,925千円となりました。これは主に短期借入金の返済による支出1,000,000千円、長期借入金の返済による支出285,000千円、配当金の支払による支出449,671千円が、長期借入による収入1,200,000千円を上回ったことによるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当社グループは、電子認証・印鑑事業、クラウドインフラ事業及びDX事業を行っており、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
(2) 受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
前年同期比(%)
電子認証・印鑑事業(千円)10,643,813115.2
クラウドインフラ事業(千円)5,739,425102.1
DX事業(千円)1,116,724101.3
合計(千円)17,499,962109.6

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「売上高」、「売上高経常利益率」、「ROE(自己資本利益率)」を重要な経営指標と位置づけております。
2023年12月期の計画に対する達成状況においては、売上高は17,499,962千円となり、計画値を419,962千円上回りました。売上高経常利益率は7.5%となり計画値の8.8%を1.3ポイント下回りました。また、ROE(自己資本利益率)は8.9%となり、計画値の10.9%より2.0ポイント下回りました。
この要因は以下の通りであります。
売上高
電子認証・印鑑事業において、電子証明書発行サービスがグローバルで堅調な成長をしていること、クラウドインフラ事業において、マネージドクラウドサービス「CloudCREW byGMO」の売上が堅調に拡大したことによるものであります。
売上高経常利益率
クラウドインフラ事業において、BCP対策を目的としたデータセンター移転により費用が増加したこと、電子認証・印鑑事業における電子証明書の高速大量発行システムへの投資継続による減価償却費の増加、「電子印鑑GMOサイン」への積極的な投資による広告宣伝費等の増加によるものであります。
ROE(自己資本利益率)
上記の要因に伴い、計画値を下回った結果によるものであります。
経営指標(連結)2023年12月期
(計画)
2023年12月期
(実績)
計画比
売上高(千円)17,080,000千円17,499,962千円419,962千円(2.5%)
売上高経常利益率(%)8.8%7.5%△1.3ポイント
ROE(自己資本利益率)(%)10.9%8.9%△2.0ポイント

(2) 財政状態
財政状態につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (2) 財政状態」に記載しております。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金及び設備投資資金は、営業キャッシュフローより調達しております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (3) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
なお、当社グループは、運転資金及び設備投資資金の調達に際しては自己資金を基本としておりますが、安定的な資金確保のために、金融機関と当座貸越契約を締結し、財源及び流動性を確保しております。
(4) 重要な会計上の見積もり及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、財政状態及び経営成績に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。当社はこの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(5) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、電子認証・印鑑事業において電子証明書発行サービス並びに、クラウドインフラ事業の「CloudCREW byGMO」の売上が順調に推移した結果、17,499,962千円(前年同期比9.6%増)となりました。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価は、6,562,675千円(前年同期比4.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、減価償却費の増加、広告宣伝費等の増加により、9,648,188千円(前年同期比12.9%増)となりました。
(営業外収益)
当連結会計年度における営業外収益は、主として受取利息の計上17,519千円、受取配当金の計上38,023千円及び投資事業組合運用益の計上96,343千円により、175,407千円(前年同期比82.6%増)となりました。
(営業外費用)
当連結会計年度における営業外費用は、主として支払利息の計上14,285千円、投資事業組合運用損の計上10,020千円及び為替差損の計上121,974千円により、148,269千円(前年同期比582.5%増)となりました。
(特別利益)
当連結会計年度における特別利益は、投資有価証券売却益の計上24,578千円により、24,578千円(前年同期は217,181千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、税金等調整前当期純利益は1,340,815千円となり、法人税、住民税及び事業税352,687千円、法人税等調整額230,744千円、非支配株主に帰属する当期純利益17,690千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は739,693千円(前年同期比12.6%減)となりました。

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