有価証券報告書-第23期(2021/12/01-2022/11/30)
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による行動制限の緩和を受け、経済活動が正常化に向かう兆しがあるものの、ウクライナ情勢等の影響から世界的なエネルギー供給不足を原因とする物価の上昇が強まっており、依然として先行きは不透明な状況にあります。
そのような中、当社グループは、領域の異なる事業を複数展開するポートフォリオ経営を推進したことにより、外部環境変動のリスクを最小限に抑え、売上、営業利益、経常利益がいずれも過去最高を更新しました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券評価損の計上等により減益となりました。
事業別では、ビジネスソリューション事業において、主力の障がい者雇用支援サービスが、設備販売、管理収入ともに順調な伸びとなり、グループ業績をけん引しました。また、新規事業も好調な立ち上がりを見せており、新たな収益の柱として貢献するまでに成長しました。環境支援サービスについては、コンサルティング業務が大きく伸びたほか、広域行政のBPOサービスにおいては、計画を上回るペースで拠点開設を進め、大幅な増収増益となりました。
一方、人材アウトソーシングサービスについては長らく増収基調が続いていましたが、当連結会計年度は、コールセンター業務のスポット案件が第3四半期以降大きく縮小しており、売上が伸び悩む結果となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は26,650百万円(前連結会計年度比7.2%増)、営業利益は3,091百万円(前連結会計年度比15.9%増)、経常利益は3,118百万円(前連結会計年度比16.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,809百万円(前連結会計年度比3.8%減)となりました。
当連結会計年度のセグメント業績(セグメント間内部取引消去前)は以下のとおりであります。
(ビジネスソリューション事業)
[事業概要]
ビジネスソリューション事業では、シニアや障がい者など潜在労働力の活用を支援するサービスや、企業の業務の一部を受託するアウトソーシングサービスを提供しています。前者においては、株式会社エスプールプラスが、障がい者の就労に適した農園を企業に貸し出し、主に知的障がい者の採用・教育から定着化までを支援するサービスを行っています。株式会社エスプールでは、様々な経験やノウハウを有するシニアを企業の経営課題や業務課題の解決に役立てるサービスを提供しています。
後者のアウトソーシングサービスでは、株式会社エスプールロジスティクスが、通販商品の発送を代行する物流サービスを行っています。株式会社エスプールリンクでは、アルバイトやパートの求人応募の受付を代行する採用支援サービスを提供しており、株式会社エスプールセールスサポートでは、対面型の会員獲得業務や販売促進業務を行っています。ブルードットグリーン株式会社は、CO2の排出量算出や環境情報の開示に関するコンサルティング、カーボンオフセット仲介など環境経営の支援に関するサービスを提供しています。また、2021年12月に新設した株式会社エスプールグローカルでは、複数の自治体の行政業務を一括で受託する広域行政BPOサービスを行っています。
[当連結会計年度の経営成績]
主力事業である障がい者雇用支援サービスにおいては、企業の障がい者雇用に対する意識がESG経営の浸透に伴い一段と高まっており、営業活動が好調に推移しました。その結果、設備販売が期初計画を大きく上回り、ストック収入となる管理料も順調な伸びとなりました。ロジスティクスアウトソーシングサービスについては、低採算案件の整理等により収益の安定化が進んでおり復調の兆しが見えてきました。環境経営支援サービスにおいては、コンサルティング業務が大きく伸びたことで大幅な増収増益となりました。CDPの回答支援業務が前期から倍増となったほか、新たに開始したTCFD提言に沿った情報開示の支援業務も大きな伸びとなりました。広域行政BPOサービスについては、自治体からの引き合いが非常に強く、計画を上回るペースで拠点開設を進めることができました。オンライン窓口の導入も急ピッチで進んでおり、約半年で30の自治体に導入するに至りました。一方、採用支援サービスにおいては、新型コロナウイルスの感染が再拡大するたびに飲食業を中心に採用が抑制されることとなり、減収減益となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は10,202百万円(前連結会計年度比32.6%増)、営業利益は2,921百万円(前連結会計年度比37.7%増)となりました。
(人材ソリューション事業)
[事業概要]
人材ソリューション事業は、人材派遣サービスを主力とする株式会社エスプールヒューマンソリューションズが提供するサービスで、コールセンター等のオフィスサポート業務とスマートフォンや家電製品等の店頭販売支援業務に関する人材サービスを展開しています。サービスの特徴は、フィールドコンサルタント(FC)と呼ばれる同社の従業員と派遣スタッフをチームで派遣する「グループ型派遣」の形態を採用している点になります。派遣先に常駐するFCが派遣スタッフを現場で手厚くフォローすることで、未経験者を短期間で育成できるだけでなく定着率の向上にもつながり、顧客満足度の向上とシェア拡大につながっています。
[当連結会計年度の経営成績]
主力のコールセンター業務については、新型コロナウイルス感染症対策に関連したスポット業務が縮小となる一方で、新たな案件の獲得が遅れており売上が伸び悩む結果となりました。また、販売支援業務についても、一部の業務において再開の兆しが見えてきたものの、通信キャリア関連の人材ニーズが弱く本格的な需要回復には至りませんでした。その一方で、売上減に対応するため支店の統廃合や人員体制の見直しなど販売費及び一般管理費の削減に取り組みましたが、その本格的な効果は来期以降になる見込みで当期については限定的となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は16,577百万円(前連結会計年度比3.8%減)、営業利益は1,669百万円(前連結会計年度比12.7%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物は725百万円減少し、3,212百万円となりました。各活動によるキャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比666百万円増加の2,862百万円の収入(前連結会計年度は2,195百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度と比較し268百万円増加して2,908百万円であったのに加え、減価償却費が868百万円、未払費用の減少が136百万円、及び法人税等の支払額が787百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比336百万円増加の2,850百万円の支出(前連結会計年度は2,514百万円の支出)となりました。これは、主に株式会社エスプールプラスの新農園建設等による有形固定資産の取得による支出2,763百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、737百万円の支出(前連結会計年度は1,742百万円の収入)となりました。収入及び支出の内訳は、長期借入金の返済による支出228百万円、配当金の支払額472百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社グループは、主に人材派遣・業務請負を中心とした人材関連アウトソーシング事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
(b)受注実績
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項の全ての財務情報は、本書に記載している連結財務諸表及び財務諸表に基づいております。また、本項に記載した将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針並びに重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
② 財政状態
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末から660百万円減少し、7,056百万円となりました。業容拡大及び設備投資を実施したため、現金及び預金が725百万円減少しております。また、ビジネスソリューション事業を中心とした継続的な売上の増加に伴い、売上債権が29百万円増加しております。
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末から2,370百万円増加し、9,973百万円となりました。障がい者雇用支援サービス拡大のため、株式会社エスプールプラスにて、新規農園の建設や既存農園の増設をしており、有形固定資産が2,490百万円増加しました。また、ビジネスソリューション事業の拡大に対応するため、株式会社エスプールプラス及び株式会社エスプールグローカルの新拠点開設により敷金及び保証金が110百万円増加しました。一方、出資先の超過収益力が減少したと判断されたことによる減損処理の結果、投資有価証券が198百万円減少しております。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末から208百万円増加し、7,176百万円となりました。新規事業を含む業容拡大に伴い、買掛金が42百万円、未払金が279百万円、それぞれ増加しております。一方、未払給与を含む未払費用が136百万円減少しております。
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末から178百万円増加し、2,424百万円となりました。借入金の返済により長期借入金が228百万円減少しております。一方、農園の新規建設等により資産除去債務が389百万円増加しております。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益により1,809百万円増加し、一方、第22期期末配当により474百万円減少し、7,429百万円となりました。また、有利子負債自己資本比率は63.3%でありました。
③ 経営成績
当連結会計年度における売上高は26,650百万円(前連結会計年度比1,788百万円増)、売上総利益は8,741百万円(前連結会計年度比1,210百万円増)、販売費及び一般管理費は5,649百万円(前連結会計年度比786百万円増)、営業利益は3,091百万円(前連結会計年度比423百万円増)、経常利益は3,118百万円(前連結会計年度比445百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,809百万円(前連結会計年度比71百万円減)となっております。
イ 売上高
事業別の外部顧客に対する売上高の増減は以下のとおりです。
事業別でみると、ビジネスソリューション事業が10期連続で前連結会計年度比二桁成長を達成しました。人材ソリューション事業は、前連結会計年度比4.0%減少となり、減収減益となりました。
ビジネスソリューション事業では、主力の障がい者雇用支援サービスは、新農園の建設が順調に進み、増収に大きく貢献しました。また、2021年6月に事業を開始した広域行政BPOサービスが、急成長して計画を大きく上回りました。その結果、ビジネスソリューション事業全体では32.4%の増収となりました。障がい者雇用支援サービスでは、既存農園の増設の他に新たに7農園を開設して1,316区画の設備を販売し、参画企業は35社増加して512社となりました。当連結会計年度末での稼働農園数は37農園、管理区画数は6,211区画、農園で働く障がい者の人数は3,100名を超え、事業開始以来の雇用定着率は92%を維持しております。
一方、人材ソリューション事業は、コールセンター業務のスポット案件の縮小により、下期に売上が大きく減少しました。また、販売支援業務も需要の回復が追いつかず、苦戦を強いられる結果となりました。これらにより、人材ソリューション事業全体では4.0%の減収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比1,788百万円増の26,650百万円と増収を達成することができました。
ロ 売上総利益
売上総利益率は、前連結会計年度から2.5ポイント増加して32.8%となりました。ビジネスソリューション事業においては、相対的に利益率の高い障がい者雇用支援サービス及び環境経営支援サービスの売上高が増加したことに加え、新規事業である広域行政BPOサービスの高い利益率が貢献し、売上高総利益率は前連結会計年度から1.2ポイント増加しております。一方、人材ソリューション事業においては、売上減に対応するためコスト削減に努めましたが力及ばず、売上高総利益率が前連結会計年度から0.2ポイント減少しております。
ハ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から786百万円増加し、5,649百万円となりました。主な費目別の内訳は以下のとおりです。
前連結会計年度と比較して、販売費及び一般管理費は786百万円増加しておりますが、その主な要因は、事業拡大に向けた人員の積極的な採用であります。人件費の増加だけで312百万円と増加額の約4割を占めます。その他、事業の拡大に伴った拠点の拡大移転・新設により地代家賃及び賃借料が増加しております。事業別の販売費及び一般管理費の内訳は以下のとおりです。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度比423百万円増の3,091百万円となりました。
ニ 営業外損益等
営業外損益項目では、採用支援サービス及び広域行政BPOサービスに係る助成金57百万円を営業外収益に計上しており、経常利益は前連結会計年度比445百万円増の3,118百万円となりました。また、投資有価証券売却益30百万円を特別利益に、固定資産除却損47百万円及び投資有価証券評価損193百万円を特別損失に計上しており、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比71百万円減の1,809百万円となりました。
ホ 次期の見通し
今後のわが国経済の見通しについては、新型コロナウイルス感染症による影響は、ワクチン接種の普及やウイルス変異による重症化リスクの減少等により、社会経済活動の更なる正常化が見込まれるものの、世界的なインフレに伴う金融引き締めや資源価格の高止まり、長期的な円安も重なり、景気の先行きについては予断を許さぬ状況となっています。
このような環境の中で、当社グループは中長期的な視点のもと、①「環境変化に合わせた既存事業の継続的な発展」、②「次の10年を見据えた新たな成長機会の獲得」、③「ESGを軸とした経営基盤の強化」に取り組み、持続的な成長を実現してまいります。
① 環境変化に合わせた既存事業の継続的な発展
人材アウトソーシングサービスにおいては、コールセンター業務の売上回復を最優先に取り組んでまいります。レギュラー案件の積み上げを図っていくとともに、新規出店も人材需要の強い地方から再開してまいります。好調が続く障がい者雇用支援サービスについては、企業向けの貸し農園サービスが引き続き事業の中心となりますが、中長期的な成長を視野に新サービスの開発にも取り組んでまいります。
② 次の10年を見据えた新たな成長機会の獲得
市場成長が見込まれる環境ビジネス及びBPOビジネスの領域を重点注力分野に据え、新事業の開発に取り組んでまいります。環境経営支援サービスについては、コンサルティングサービスのメニュー拡充を図るとともに、企業のCO2削減を支援する脱炭素化技術や環境技術のシェアリングプログラムの開発を進めてまいります。広域行政BPOサービスでは、全国50拠点体制の早期実現を目指してセンターの開設を加速してまいります。
③ ESGを軸とした経営基盤の強化
環境面においては、事業活動を通じた環境課題の解決に貢献するだけでなく、自らの環境負荷の軽減にも取り組んでまいります。社会面については、企業理念の実現に向けて、社会変化や課題を敏感に察知し主体的に解決に取り組むことのできる人材の採用・育成に特に注力してまいります。ガバナンス面では、高い経営の透明性と適切な情報開示を継続してまいります。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フローは2,862百万円の収入(前連結会計年度は2,195百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べて268百万円増加して2,908百万円になったことに加え、減価償却費が868百万円、未払費用の減少が136百万円、及び法人税等の支払額が787百万円発生した結果、営業キャッシュ・フローの収入は前連結会計年度に比べて666百万円増加することとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは2,850百万円の支出(前連結会計年度は2,514百万円の支出)となりました。これは、拡大が続く障がい者雇用支援サービスを中心に、積極的に実施した設備投資等に伴う有形固定資産の取得による支出2,763百万円によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは737百万円の支出(前連結会計年度は1,742百万円の収入)となりました。これは、配当金の支払472百万円を実施したことに加え、長期借入金228百万円を返済したことによるものです。その結果、有利子負債残高は前連結会計年度末比で239百万円減少し、4,705百万円となりました。
当連結会計年度末時点での現金及び現金同等物の残高は3,212百万円であります。今後も、障がい者雇用支援サービスを中心として当連結会計年度以上の投資を予定しております。中期的には現状の利益率が維持できれば、営業キャッシュ・フローの収入によって投資活動によるキャッシュ・フローによる支出を賄えるものと考えておりますが、短期的には営業活動によるキャッシュ・フローの収入が投資活動によるキャッシュ・フローの支出を下回ることもあるものと思われます。しかし、コミットメントライン契約の借入未実行残高も含め、本報告書提出日現在ではこの投資活動を含めた事業遂行に必要な流動性が確保されていると考えております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、事業投資資金と経常運転資金の2つであります。事業投資資金には、障がい者雇用支援サービスのための農園建設資金、事業買収に係る資金、拠点開設や移転・増床のための資金及びサーバーやソフトウエア等のIT関連投資資金があります。これらのうち、前者の事業投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金及び長期借入金による調達を基本とし、状況に応じて銀行からの短期借入金にて対応する等柔軟な調達を行っております。一方、後者の経常運転資金については、自己資金を基本としつつ必要に応じて銀行からの短期借入金により調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は4,705百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,212百万円となっております。
株主還元につきましては、事業投資資金(成長投資)及び経常運転資金(手許現金)を優先させた上で、2025年11月期までに連結配当性向を30%以上とすることを目標に、安定的な株主還元に努めてまいります。
⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するために収益性を重視しております。その指標としましては、連結売上高営業利益率10%以上の継続的な維持を目指しています。
当連結会計年度における売上高営業利益率は、前連結会計年度から0.9ポイント改善して11.6%であり、引き続き当該指標の維持・改善に邁進していく所存でございます。
また、中期経営計画(2020年12月~2025年11月)においては、2025年11月期に売上高41,000百万円、営業利益5,000百万円を計上することを数値計画として掲げております。3年目にあたる2023年11月期の目標値は、売上高28,288百万円、営業利益3,620百万円であります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による行動制限の緩和を受け、経済活動が正常化に向かう兆しがあるものの、ウクライナ情勢等の影響から世界的なエネルギー供給不足を原因とする物価の上昇が強まっており、依然として先行きは不透明な状況にあります。
そのような中、当社グループは、領域の異なる事業を複数展開するポートフォリオ経営を推進したことにより、外部環境変動のリスクを最小限に抑え、売上、営業利益、経常利益がいずれも過去最高を更新しました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券評価損の計上等により減益となりました。
事業別では、ビジネスソリューション事業において、主力の障がい者雇用支援サービスが、設備販売、管理収入ともに順調な伸びとなり、グループ業績をけん引しました。また、新規事業も好調な立ち上がりを見せており、新たな収益の柱として貢献するまでに成長しました。環境支援サービスについては、コンサルティング業務が大きく伸びたほか、広域行政のBPOサービスにおいては、計画を上回るペースで拠点開設を進め、大幅な増収増益となりました。
一方、人材アウトソーシングサービスについては長らく増収基調が続いていましたが、当連結会計年度は、コールセンター業務のスポット案件が第3四半期以降大きく縮小しており、売上が伸び悩む結果となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は26,650百万円(前連結会計年度比7.2%増)、営業利益は3,091百万円(前連結会計年度比15.9%増)、経常利益は3,118百万円(前連結会計年度比16.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,809百万円(前連結会計年度比3.8%減)となりました。
当連結会計年度のセグメント業績(セグメント間内部取引消去前)は以下のとおりであります。
(ビジネスソリューション事業)
[事業概要]
ビジネスソリューション事業では、シニアや障がい者など潜在労働力の活用を支援するサービスや、企業の業務の一部を受託するアウトソーシングサービスを提供しています。前者においては、株式会社エスプールプラスが、障がい者の就労に適した農園を企業に貸し出し、主に知的障がい者の採用・教育から定着化までを支援するサービスを行っています。株式会社エスプールでは、様々な経験やノウハウを有するシニアを企業の経営課題や業務課題の解決に役立てるサービスを提供しています。
後者のアウトソーシングサービスでは、株式会社エスプールロジスティクスが、通販商品の発送を代行する物流サービスを行っています。株式会社エスプールリンクでは、アルバイトやパートの求人応募の受付を代行する採用支援サービスを提供しており、株式会社エスプールセールスサポートでは、対面型の会員獲得業務や販売促進業務を行っています。ブルードットグリーン株式会社は、CO2の排出量算出や環境情報の開示に関するコンサルティング、カーボンオフセット仲介など環境経営の支援に関するサービスを提供しています。また、2021年12月に新設した株式会社エスプールグローカルでは、複数の自治体の行政業務を一括で受託する広域行政BPOサービスを行っています。
[当連結会計年度の経営成績]
主力事業である障がい者雇用支援サービスにおいては、企業の障がい者雇用に対する意識がESG経営の浸透に伴い一段と高まっており、営業活動が好調に推移しました。その結果、設備販売が期初計画を大きく上回り、ストック収入となる管理料も順調な伸びとなりました。ロジスティクスアウトソーシングサービスについては、低採算案件の整理等により収益の安定化が進んでおり復調の兆しが見えてきました。環境経営支援サービスにおいては、コンサルティング業務が大きく伸びたことで大幅な増収増益となりました。CDPの回答支援業務が前期から倍増となったほか、新たに開始したTCFD提言に沿った情報開示の支援業務も大きな伸びとなりました。広域行政BPOサービスについては、自治体からの引き合いが非常に強く、計画を上回るペースで拠点開設を進めることができました。オンライン窓口の導入も急ピッチで進んでおり、約半年で30の自治体に導入するに至りました。一方、採用支援サービスにおいては、新型コロナウイルスの感染が再拡大するたびに飲食業を中心に採用が抑制されることとなり、減収減益となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は10,202百万円(前連結会計年度比32.6%増)、営業利益は2,921百万円(前連結会計年度比37.7%増)となりました。
(人材ソリューション事業)
[事業概要]
人材ソリューション事業は、人材派遣サービスを主力とする株式会社エスプールヒューマンソリューションズが提供するサービスで、コールセンター等のオフィスサポート業務とスマートフォンや家電製品等の店頭販売支援業務に関する人材サービスを展開しています。サービスの特徴は、フィールドコンサルタント(FC)と呼ばれる同社の従業員と派遣スタッフをチームで派遣する「グループ型派遣」の形態を採用している点になります。派遣先に常駐するFCが派遣スタッフを現場で手厚くフォローすることで、未経験者を短期間で育成できるだけでなく定着率の向上にもつながり、顧客満足度の向上とシェア拡大につながっています。
[当連結会計年度の経営成績]
主力のコールセンター業務については、新型コロナウイルス感染症対策に関連したスポット業務が縮小となる一方で、新たな案件の獲得が遅れており売上が伸び悩む結果となりました。また、販売支援業務についても、一部の業務において再開の兆しが見えてきたものの、通信キャリア関連の人材ニーズが弱く本格的な需要回復には至りませんでした。その一方で、売上減に対応するため支店の統廃合や人員体制の見直しなど販売費及び一般管理費の削減に取り組みましたが、その本格的な効果は来期以降になる見込みで当期については限定的となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は16,577百万円(前連結会計年度比3.8%減)、営業利益は1,669百万円(前連結会計年度比12.7%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物は725百万円減少し、3,212百万円となりました。各活動によるキャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比666百万円増加の2,862百万円の収入(前連結会計年度は2,195百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度と比較し268百万円増加して2,908百万円であったのに加え、減価償却費が868百万円、未払費用の減少が136百万円、及び法人税等の支払額が787百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比336百万円増加の2,850百万円の支出(前連結会計年度は2,514百万円の支出)となりました。これは、主に株式会社エスプールプラスの新農園建設等による有形固定資産の取得による支出2,763百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、737百万円の支出(前連結会計年度は1,742百万円の収入)となりました。収入及び支出の内訳は、長期借入金の返済による支出228百万円、配当金の支払額472百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社グループは、主に人材派遣・業務請負を中心とした人材関連アウトソーシング事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
(b)受注実績
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| ビジネスソリューション事業 | 10,202 | 132.6 |
| 人材ソリューション事業 | 16,577 | 96.2 |
| 調整額 | △128 | - |
| 合計 | 26,650 | 107.2 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (2020年12月1日から 2021年11月30日まで) | 当連結会計年度 (2021年12月1日から 2022年11月30日まで) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ㈱ベルシステム24 | 3,213 | 12.9 | 2,710 | 10.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項の全ての財務情報は、本書に記載している連結財務諸表及び財務諸表に基づいております。また、本項に記載した将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針並びに重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
② 財政状態
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末から660百万円減少し、7,056百万円となりました。業容拡大及び設備投資を実施したため、現金及び預金が725百万円減少しております。また、ビジネスソリューション事業を中心とした継続的な売上の増加に伴い、売上債権が29百万円増加しております。
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末から2,370百万円増加し、9,973百万円となりました。障がい者雇用支援サービス拡大のため、株式会社エスプールプラスにて、新規農園の建設や既存農園の増設をしており、有形固定資産が2,490百万円増加しました。また、ビジネスソリューション事業の拡大に対応するため、株式会社エスプールプラス及び株式会社エスプールグローカルの新拠点開設により敷金及び保証金が110百万円増加しました。一方、出資先の超過収益力が減少したと判断されたことによる減損処理の結果、投資有価証券が198百万円減少しております。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末から208百万円増加し、7,176百万円となりました。新規事業を含む業容拡大に伴い、買掛金が42百万円、未払金が279百万円、それぞれ増加しております。一方、未払給与を含む未払費用が136百万円減少しております。
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末から178百万円増加し、2,424百万円となりました。借入金の返済により長期借入金が228百万円減少しております。一方、農園の新規建設等により資産除去債務が389百万円増加しております。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益により1,809百万円増加し、一方、第22期期末配当により474百万円減少し、7,429百万円となりました。また、有利子負債自己資本比率は63.3%でありました。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 自己資本比率 | 39.7% | 43.7% |
| 有利子負債自己資本比率 | 81.4% | 63.3% |
③ 経営成績
当連結会計年度における売上高は26,650百万円(前連結会計年度比1,788百万円増)、売上総利益は8,741百万円(前連結会計年度比1,210百万円増)、販売費及び一般管理費は5,649百万円(前連結会計年度比786百万円増)、営業利益は3,091百万円(前連結会計年度比423百万円増)、経常利益は3,118百万円(前連結会計年度比445百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,809百万円(前連結会計年度比71百万円減)となっております。
イ 売上高
事業別の外部顧客に対する売上高の増減は以下のとおりです。
| 前連結会計年度(百万円) | 構成比(%) | 当連結会計年度(百万円) | 構成比(%) | 増減 (百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
| ビジネスソリューション事業 | 7,663 | 30.8 | 10,145 | 38.1 | 2,481 | 132.4 |
| 人材ソリューション事業 | 17,199 | 69.2 | 16,505 | 61.9 | △693 | 96.0 |
| 合計 | 24,862 | 100.0 | 26,650 | 100.0 | 1,788 | 107.2 |
事業別でみると、ビジネスソリューション事業が10期連続で前連結会計年度比二桁成長を達成しました。人材ソリューション事業は、前連結会計年度比4.0%減少となり、減収減益となりました。
ビジネスソリューション事業では、主力の障がい者雇用支援サービスは、新農園の建設が順調に進み、増収に大きく貢献しました。また、2021年6月に事業を開始した広域行政BPOサービスが、急成長して計画を大きく上回りました。その結果、ビジネスソリューション事業全体では32.4%の増収となりました。障がい者雇用支援サービスでは、既存農園の増設の他に新たに7農園を開設して1,316区画の設備を販売し、参画企業は35社増加して512社となりました。当連結会計年度末での稼働農園数は37農園、管理区画数は6,211区画、農園で働く障がい者の人数は3,100名を超え、事業開始以来の雇用定着率は92%を維持しております。
一方、人材ソリューション事業は、コールセンター業務のスポット案件の縮小により、下期に売上が大きく減少しました。また、販売支援業務も需要の回復が追いつかず、苦戦を強いられる結果となりました。これらにより、人材ソリューション事業全体では4.0%の減収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比1,788百万円増の26,650百万円と増収を達成することができました。
ロ 売上総利益
売上総利益率は、前連結会計年度から2.5ポイント増加して32.8%となりました。ビジネスソリューション事業においては、相対的に利益率の高い障がい者雇用支援サービス及び環境経営支援サービスの売上高が増加したことに加え、新規事業である広域行政BPOサービスの高い利益率が貢献し、売上高総利益率は前連結会計年度から1.2ポイント増加しております。一方、人材ソリューション事業においては、売上減に対応するためコスト削減に努めましたが力及ばず、売上高総利益率が前連結会計年度から0.2ポイント減少しております。
ハ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から786百万円増加し、5,649百万円となりました。主な費目別の内訳は以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (百万円) | 売上に対する比率(%) | 当連結会計年度 (百万円) | 売上に対する比率(%) | 前連結会計年度比 (%) | |
| 人件費 | 2,786 | 11.2 | 3,099 | 11.6 | 111.2 |
| 地代家賃 | 436 | 1.8 | 535 | 2.0 | 122.5 |
| 減価償却費 | 75 | 0.3 | 95 | 0.4 | 126.7 |
| 登録スタッフ募集費 | 300 | 1.2 | 316 | 1.2 | 105.2 |
| その他 | 1,262 | 5.1 | 1,602 | 6.0 | 126.9 |
| 合計 | 4,862 | 19.6 | 5,649 | 21.2 | 116.2 |
前連結会計年度と比較して、販売費及び一般管理費は786百万円増加しておりますが、その主な要因は、事業拡大に向けた人員の積極的な採用であります。人件費の増加だけで312百万円と増加額の約4割を占めます。その他、事業の拡大に伴った拠点の拡大移転・新設により地代家賃及び賃借料が増加しております。事業別の販売費及び一般管理費の内訳は以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 前連結会計年度比 (%) | |
| ビジネスソリューション事業 | 1,912 | 2,548 | 133.2 |
| 人材ソリューション事業 | 1,652 | 1,722 | 104.2 |
| 調整額 | 1,296 | 1,377 | 106.2 |
| 合計 | 4,862 | 5,649 | 116.2 |
以上の結果、営業利益は前連結会計年度比423百万円増の3,091百万円となりました。
ニ 営業外損益等
営業外損益項目では、採用支援サービス及び広域行政BPOサービスに係る助成金57百万円を営業外収益に計上しており、経常利益は前連結会計年度比445百万円増の3,118百万円となりました。また、投資有価証券売却益30百万円を特別利益に、固定資産除却損47百万円及び投資有価証券評価損193百万円を特別損失に計上しており、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比71百万円減の1,809百万円となりました。
ホ 次期の見通し
今後のわが国経済の見通しについては、新型コロナウイルス感染症による影響は、ワクチン接種の普及やウイルス変異による重症化リスクの減少等により、社会経済活動の更なる正常化が見込まれるものの、世界的なインフレに伴う金融引き締めや資源価格の高止まり、長期的な円安も重なり、景気の先行きについては予断を許さぬ状況となっています。
このような環境の中で、当社グループは中長期的な視点のもと、①「環境変化に合わせた既存事業の継続的な発展」、②「次の10年を見据えた新たな成長機会の獲得」、③「ESGを軸とした経営基盤の強化」に取り組み、持続的な成長を実現してまいります。
① 環境変化に合わせた既存事業の継続的な発展
人材アウトソーシングサービスにおいては、コールセンター業務の売上回復を最優先に取り組んでまいります。レギュラー案件の積み上げを図っていくとともに、新規出店も人材需要の強い地方から再開してまいります。好調が続く障がい者雇用支援サービスについては、企業向けの貸し農園サービスが引き続き事業の中心となりますが、中長期的な成長を視野に新サービスの開発にも取り組んでまいります。
② 次の10年を見据えた新たな成長機会の獲得
市場成長が見込まれる環境ビジネス及びBPOビジネスの領域を重点注力分野に据え、新事業の開発に取り組んでまいります。環境経営支援サービスについては、コンサルティングサービスのメニュー拡充を図るとともに、企業のCO2削減を支援する脱炭素化技術や環境技術のシェアリングプログラムの開発を進めてまいります。広域行政BPOサービスでは、全国50拠点体制の早期実現を目指してセンターの開設を加速してまいります。
③ ESGを軸とした経営基盤の強化
環境面においては、事業活動を通じた環境課題の解決に貢献するだけでなく、自らの環境負荷の軽減にも取り組んでまいります。社会面については、企業理念の実現に向けて、社会変化や課題を敏感に察知し主体的に解決に取り組むことのできる人材の採用・育成に特に注力してまいります。ガバナンス面では、高い経営の透明性と適切な情報開示を継続してまいります。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フローは2,862百万円の収入(前連結会計年度は2,195百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べて268百万円増加して2,908百万円になったことに加え、減価償却費が868百万円、未払費用の減少が136百万円、及び法人税等の支払額が787百万円発生した結果、営業キャッシュ・フローの収入は前連結会計年度に比べて666百万円増加することとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは2,850百万円の支出(前連結会計年度は2,514百万円の支出)となりました。これは、拡大が続く障がい者雇用支援サービスを中心に、積極的に実施した設備投資等に伴う有形固定資産の取得による支出2,763百万円によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは737百万円の支出(前連結会計年度は1,742百万円の収入)となりました。これは、配当金の支払472百万円を実施したことに加え、長期借入金228百万円を返済したことによるものです。その結果、有利子負債残高は前連結会計年度末比で239百万円減少し、4,705百万円となりました。
当連結会計年度末時点での現金及び現金同等物の残高は3,212百万円であります。今後も、障がい者雇用支援サービスを中心として当連結会計年度以上の投資を予定しております。中期的には現状の利益率が維持できれば、営業キャッシュ・フローの収入によって投資活動によるキャッシュ・フローによる支出を賄えるものと考えておりますが、短期的には営業活動によるキャッシュ・フローの収入が投資活動によるキャッシュ・フローの支出を下回ることもあるものと思われます。しかし、コミットメントライン契約の借入未実行残高も含め、本報告書提出日現在ではこの投資活動を含めた事業遂行に必要な流動性が確保されていると考えております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、事業投資資金と経常運転資金の2つであります。事業投資資金には、障がい者雇用支援サービスのための農園建設資金、事業買収に係る資金、拠点開設や移転・増床のための資金及びサーバーやソフトウエア等のIT関連投資資金があります。これらのうち、前者の事業投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金及び長期借入金による調達を基本とし、状況に応じて銀行からの短期借入金にて対応する等柔軟な調達を行っております。一方、後者の経常運転資金については、自己資金を基本としつつ必要に応じて銀行からの短期借入金により調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は4,705百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,212百万円となっております。
株主還元につきましては、事業投資資金(成長投資)及び経常運転資金(手許現金)を優先させた上で、2025年11月期までに連結配当性向を30%以上とすることを目標に、安定的な株主還元に努めてまいります。
⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するために収益性を重視しております。その指標としましては、連結売上高営業利益率10%以上の継続的な維持を目指しています。
当連結会計年度における売上高営業利益率は、前連結会計年度から0.9ポイント改善して11.6%であり、引き続き当該指標の維持・改善に邁進していく所存でございます。
また、中期経営計画(2020年12月~2025年11月)においては、2025年11月期に売上高41,000百万円、営業利益5,000百万円を計上することを数値計画として掲げております。3年目にあたる2023年11月期の目標値は、売上高28,288百万円、営業利益3,620百万円であります。