有価証券報告書-第20期(平成30年12月1日-令和1年11月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、米中の貿易摩擦や英国のEU離脱の行方など海外経済の動向に加え、消費税率引上げの影響などが懸念されたものの、企業収益や設備投資は堅調に推移しており、国内景気については緩やかな回復基調が続きました。また、雇用情勢についても着実に改善が続いており、人手不足を背景とした企業からの人材ニーズは引き続き堅調に推移しました。
当社グループでは、このような雇用情勢を背景に人材派遣サービスが順調に拡大したほか、障がい者雇用支援サービスについても農園の設備販売及び管理区画数が大きく増加したことで、大幅な増収となりました。損益面においては、主力の人材派遣サービス、障がい者雇用支援サービスの売上増に伴う利益増に加え、ロジスティクスアウトソーシングサービスの収支が大きく改善したことにより、営業利益も大幅増となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は17,522百万円(前連結会計年度比18.4%増)、営業利益は1,604百万円(前連結会計年度比63.1%増)、経常利益は1,626百万円(前連結会計年度比61.4%増)と、過去最高の売上高、営業利益、経常利益を計上いたしました。また、子会社の台風15号被害に伴う受取保険金157百万円を特別利益に、あわせて子会社の台風15号被害に伴う災害による損失100百万円を特別損失に計上しており、親会社株主に帰属する当期純利益は1,082百万円(前連結会計年度比74.7%増)と過去最高を更新いたしました。
当連結会計年度のセグメント業績(セグメント間内部取引消去前)は以下のとおりであります。
(ビジネスソリューション事業)
ビジネスソリューション事業では、シニアや障がい者など潜在労働力の活用を支援するサービスや、企業の業務の一部を受託するアウトソーシングサービスを提供しています。前者においては、株式会社エスプールプラスが、障がい者雇用を希望する企業に同社が運営する農園を貸し出し、主に知的障がい者を企業が直接雇用し、収穫した野菜を従業員の健康促進に役立てる福利厚生プログラムの提供を行っています。また、株式会社エスプールでは、様々な経験やノウハウを有するシニアを企業の経営課題や業務課題の解決に役立てるプロフェッショナル人材サービスを提供しています。
後者のアウトソーシングサービスでは、株式会社エスプールロジスティクスが、通販企業の商品の発送代行サービスを提供しています。また、株式会社エスプールセールスサポートでは、対面型の会員獲得業務やキャンペーンやラウンダー等の販売促進業務を行っています。その他、株式会社エスプールでは、アルバイトやパートの求人応募の対応を代行する採用支援サービスを行っております。
当連結会計年度は、障がい者雇用支援サービスにおいて、企業の障がい者雇用の意識の高まりを背景に農園の設備販売と管理収入が大きく増加したほか、採用支援サービスについても、応募受付数が順調に伸びたことで売上増につながりました。損益面では、障がい者雇用支援サービスが、設備販売による利益増により大幅増益となったほか、ロジスティクスアウトソーシングサービスについても、収益改善の効果により黒字転換することができました。その結果、当連結会計年度の売上高は5,043百万円(前連結会計年度比12.5%増)、営業利益は1,514百万円(前連結会計年度比76.5%増)となりました。
(人材ソリューション事業)
人材ソリューション事業は、人材派遣サービスを主力とする株式会社エスプールヒューマンソリューションズが提供するサービスで、コールセンターや事務センター等のオフィスサポート業務と、スマートフォンや家電製品等の店頭販売支援業務に関する人材サービスを展開しています。
当連結会計年度においては、企業の人材不足が高い水準で続いており、コールセンター業務、店頭販売支援業務ともに、未経験者の活用を得意とするグループ型派遣が順調に拡大しました。また、地域別では、支店を集中的に展開している東京、大阪、博多エリアで高い伸びを示しました。損益面においては、効率的な支店運営やスタッフ採用に取り組んだことで販売費及び一般管理費の増加をある程度抑制することができました。その結果、当連結会計年度の売上高は12,516百万円(前連結会計年度比20.5%増)、営業利益は1,183百万円(前連結会計年度比17.8%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物は1,031百万円増加し、2,119百万円となりました。各活動によるキャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比971百万円増加の1,696百万円の収入(前連結会計年度は724百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度と比較し681百万円増加して1,680百万円であったことに加え、減価償却費が368百万円、未払費用の増加が161百万円、売上債権の増加が534百万円、並びに法人税等の支払額が468百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比596百万円増加の1,474百万円の支出(前連結会計年度は878百万円の支出)となりました。これは、主に株式会社エスプールプラスの新農園建設等による有形固定資産の取得による支出1,384百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、809百万円の収入(前連結会計年度は1百万円の収入)となりました。収入及び支出の主な内訳は、短期借入金の増加350百万円、長期借入れによる収入600百万円及び長期借入金の返済による支出62百万円、配当金の支払額78百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社グループは、主に人材派遣・業務請負を中心とした人材関連アウトソーシング事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
(b)受注実績
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項の全ての財務情報は、本書に記載している連結財務諸表及び財務諸表に基づいております。また、本項に記載した将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。
② 財政状態
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末から1,722百万円増加し、5,034百万円となりました。人材ソリューション事業を中心とした継続的な売上の増加に伴い、売上債権が534百万円増加しております。また、短期及び長期借入金の増加により、現金及び預金が1,031百万円増加しております。
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末から1,183百万円増加し、3,625百万円となりました。障がい者雇用支援サービス拡大のため、株式会社エスプールプラスにて、新規農園の建設や既存農園の増設をしており、有形固定資産が1,103百万円増加しました。また、ビジネスソリューション事業の拡大に対応するため、株式会社エスプール、株式会社エスプールプラス及び株式会社エスプールセールスサポートの新拠点開設により敷金及び保証金が40百万円増加しました。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末から1,241百万円増加し、4,605百万円となりました。業容の拡大に伴って、未払給与を中心とした未払費用が194百万円、未払金が141百万円、未払法人税等が153百万円、未払消費税等が82百万円、それぞれ増加しております。また、業容拡大に伴う運転資本の増加等に対応するため、短期借入金が350百万円、1年内返済予定の長期借入金が65百万円、それぞれ増加しております。
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末から660百万円増加し、1,018百万円となりました。農園の新規建設等により資産除去債務が152百万円増加しております。また、投資活動による支出に備えて長期借入金が472百万円増加しております。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益により1,082百万円増加し、一方、第19期期末配当により78百万円減少し、3,035百万円となりました。また、有利子負債自己資本比率は70.3%でありました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
③ 経営成績
当連結会計年度における売上高は17,522百万円(前連結会計年度比2,724百万円増)、売上総利益は5,214百万円(前連結会計年度比1,192百万円増)、販売費及び一般管理費は3,610百万円(前連結会計年度比571百万円増)、営業利益は1,604百万円(前連結会計年度比620百万円増)、経常利益は1,626百万円(前連結会計年度比618百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,082百万円(前連結会計年度比462百万円増)となっております。
イ 売上高
事業別の外部顧客に対する売上高の増減は以下のとおりです。
事業別でみると、ビジネスソリューション事業が7期連続で前連結会計年度比二桁成長を達成しました。人材ソリューション事業は、前連結会計年度比20.6%増加となり、過年度と比べるとやや成長率は鈍化しておりますが、5期連続で増収増益を達成しました。
ビジネスソリューション事業では、主力の障がい者雇用支援サービスが引き続き大きく拡大しましたが、ロジスティクスアウトソーシングの収益構造改善に伴う一時的な減収もあり、ビジネスソリューション事業全体では13.4%の増収となりました。障がい者雇用支援サービスでは、既存農園の増設の他に新たに5農園を開設して922区画の設備を販売し、参画企業は67社増加して259社となりました。当連結会計年度末での稼働農園数は18農園、管理区画数は2,961区画、農園で働く障がい者の人数は1,400名を超え、事業開始以来の雇用定着率は92%を維持しております。
一方、人材ソリューション事業は、主力のコールセンター向けの派遣が引き続き大きく増加するとともに販売支援業務も順調に拡大しました。有効求人倍率が高止まる中、企業の人材ニーズは高水準で推移し、特にコールセンターにおいて、当社グループの社員を現場配置し教育や定着化支援を行うグループ型派遣が拡大しました。このグループ型派遣を行っている案件では、現場配置している社員が196名から249名に増加しています。エリア別では、東京、大阪、博多エリアでの売上増加が顕著でありました。また、人材需要の拡大に対応するために、当連結会計年度には横浜で新規拠点の開設を行っております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比2,724百万円増の17,522百万円と増収を達成することができました。
ロ 売上総利益
売上総利益率は、前連結会計年度から2.6ポイント改善して29.8%となりました。ビジネスソリューション事業においては、相対的に利益率の高い障がい者雇用支援サービスの売上占有率が44%から54%に大幅に増加したことに加え、収益構造の改善効果によりロジスティクスアウトソーシングの利益率が回復してきたため、売上高総利益率が10.1ポイント改善しております。一方、人材ソリューション事業においては、需給のひっ迫により引き続き請求単価は上昇したものの、グループ型派遣の拡大に伴って派遣社員の定着率が向上した結果、社会保険料・雇用保険料負担や有給休暇取得日数が増加しており、売上高総利益率は前連結会計年度から0.2ポイント低下しております。
ハ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から571百万円増加し、3,610百万円となりました。主な費目別の内訳は以下のとおりです。
前連結会計年度と比較して、販売費及び一般管理費は571百万円増加しておりますが、その主な要因は、事業拡大に向けた人員の積極的な採用であります。また、当連結会計年度においては好業績に対応して特別賞与を引当計上しており、人件費の増加だけで382百万円と増加額の半分以上を占めます。その他、事業の拡大に伴って人材ソリューション事業の登録スタッフ募集費や従業員の採用費、拠点の拡大移転・新設により地代家賃が増加しております。事業別の販売費及び一般管理費の内訳は以下のとおりです。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度比620百万円増の1,604百万円となりました。
ニ 営業外損益等
営業外損益項目では、宮崎県に設置している採用支援サービスのコールセンターに係る助成金42百万円を営業外収益に計上しており、経常利益は前連結会計年度比618百万円増の1,626百万円となりました。また、子会社の台風15号被害に伴う受取保険金157百万円を特別利益に、あわせて子会社の台風15号被害に伴う災害による損失100百万円を特別損失に計上しており、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比462百万円増の1,082百万円となりました。
ホ 次期の見通し
次期の経済環境は、海外経済の不確実性に留意する必要性はあるものの、労働力人口の減少による人材不足が構造的な問題となっているだけでなく、政府が主導する働き方改革の推進によって労働時間削減の流れが強まっており、人材派遣サービスやアウトソーシングサービスの利用を検討する企業が増加しております。
このような環境の下、当社グループは、①安定収益基盤の底上げ、②新たな収益機会の獲得、③外部連携強化によるイノベーションの加速に取り組み、グループの持続的な成長を目指してまいります。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,696百万円の収入(前連結会計年度は724百万円の収入)となりました。売上高がビジネスソリューション事業、人材ソリューション事業で、ともに伸張したため売上債権が増加しましたが、これに伴う未払費用や未払金、未払消費税等の増加が売上債権の増加を上回り、運転資本が71百万円減少する結果となりました。一方、法人税等の支払額が大幅に増加しましたが、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べて681百万円増加して1,680百万円になったことに加え、前述の運転資本減少の影響により、営業キャッシュ・フローの収入は前連結会計年度に比べて971百万円増加することとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、拡大が続く障がい者雇用支援サービスを中心に積極投資を行い1,474百万円の支出(前連結会計年度は878百万円の支出)となりました。当連結会計年度においては、営業キャッシュ・フローの収入が前連結会計年度比で大幅に増加したため、営業キャッシュ・フローの収入でこれらの投資資金を賄うことができました。
財務活動によるキャッシュ・フローは809百万円の収入(前連結会計年度は1百万円の収入)となりました。障がい者雇用支援サービスへの継続的な投資を行い、事業をより拡大させるために短期借入金および長期借入金による借入を実施しました。そのため、有利子負債残高は前連結会計年度末比で924百万円増加し、2,132百万円となりました。
当連結会計年度末時点での現金及び現金同等物の残高は2,119百万円であります。今後も、障がい者雇用支援サービスを中心として当連結会計年度以上の投資を予定しております。中期的には現状の利益率が維持できれば、営業キャッシュ・フローの収入によって投資活動によるキャッシュ・フローによる支出を賄えるものと考えておりますが、短期的には営業活動によるキャッシュ・フローの収入が投資活動によるキャッシュ・フローの支出を下回ることもあるものと思われます。しかし、コミットメントライン契約の借入未実行残高も含め、本報告書提出日現在ではこの投資活動を含めた事業遂行に必要な流動性が確保されていると考えております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、事業投資資金と経常運転資金の2つであります。事業投資資金には、障がい者雇用支援サービスのための農園建設資金、事業買収に係る資金、拠点開設や移転・増床のための資金及びサーバーやソフトウエア等のIT関連投資資金があります。これらのうち、前者の事業投資資金については、自己資金及び長期借入金による調達を基本とし、状況に応じて銀行からの短期借入金にて対応する等柔軟な調達を行っております。一方、後者の経常運転資金については、自己資金を基本としつつ必要に応じて銀行からの短期借入金により調達しております。
⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高営業利益率を、重要な経営指標と位置付けており、売上高営業利益率10%の達成を中期的な目標としております。
当連結会計年度における売上高営業利益率は、前連結会計年度から2.5ポイント改善して9.2%であり、引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。
① 経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、米中の貿易摩擦や英国のEU離脱の行方など海外経済の動向に加え、消費税率引上げの影響などが懸念されたものの、企業収益や設備投資は堅調に推移しており、国内景気については緩やかな回復基調が続きました。また、雇用情勢についても着実に改善が続いており、人手不足を背景とした企業からの人材ニーズは引き続き堅調に推移しました。
当社グループでは、このような雇用情勢を背景に人材派遣サービスが順調に拡大したほか、障がい者雇用支援サービスについても農園の設備販売及び管理区画数が大きく増加したことで、大幅な増収となりました。損益面においては、主力の人材派遣サービス、障がい者雇用支援サービスの売上増に伴う利益増に加え、ロジスティクスアウトソーシングサービスの収支が大きく改善したことにより、営業利益も大幅増となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は17,522百万円(前連結会計年度比18.4%増)、営業利益は1,604百万円(前連結会計年度比63.1%増)、経常利益は1,626百万円(前連結会計年度比61.4%増)と、過去最高の売上高、営業利益、経常利益を計上いたしました。また、子会社の台風15号被害に伴う受取保険金157百万円を特別利益に、あわせて子会社の台風15号被害に伴う災害による損失100百万円を特別損失に計上しており、親会社株主に帰属する当期純利益は1,082百万円(前連結会計年度比74.7%増)と過去最高を更新いたしました。
当連結会計年度のセグメント業績(セグメント間内部取引消去前)は以下のとおりであります。
(ビジネスソリューション事業)
ビジネスソリューション事業では、シニアや障がい者など潜在労働力の活用を支援するサービスや、企業の業務の一部を受託するアウトソーシングサービスを提供しています。前者においては、株式会社エスプールプラスが、障がい者雇用を希望する企業に同社が運営する農園を貸し出し、主に知的障がい者を企業が直接雇用し、収穫した野菜を従業員の健康促進に役立てる福利厚生プログラムの提供を行っています。また、株式会社エスプールでは、様々な経験やノウハウを有するシニアを企業の経営課題や業務課題の解決に役立てるプロフェッショナル人材サービスを提供しています。
後者のアウトソーシングサービスでは、株式会社エスプールロジスティクスが、通販企業の商品の発送代行サービスを提供しています。また、株式会社エスプールセールスサポートでは、対面型の会員獲得業務やキャンペーンやラウンダー等の販売促進業務を行っています。その他、株式会社エスプールでは、アルバイトやパートの求人応募の対応を代行する採用支援サービスを行っております。
当連結会計年度は、障がい者雇用支援サービスにおいて、企業の障がい者雇用の意識の高まりを背景に農園の設備販売と管理収入が大きく増加したほか、採用支援サービスについても、応募受付数が順調に伸びたことで売上増につながりました。損益面では、障がい者雇用支援サービスが、設備販売による利益増により大幅増益となったほか、ロジスティクスアウトソーシングサービスについても、収益改善の効果により黒字転換することができました。その結果、当連結会計年度の売上高は5,043百万円(前連結会計年度比12.5%増)、営業利益は1,514百万円(前連結会計年度比76.5%増)となりました。
(人材ソリューション事業)
人材ソリューション事業は、人材派遣サービスを主力とする株式会社エスプールヒューマンソリューションズが提供するサービスで、コールセンターや事務センター等のオフィスサポート業務と、スマートフォンや家電製品等の店頭販売支援業務に関する人材サービスを展開しています。
当連結会計年度においては、企業の人材不足が高い水準で続いており、コールセンター業務、店頭販売支援業務ともに、未経験者の活用を得意とするグループ型派遣が順調に拡大しました。また、地域別では、支店を集中的に展開している東京、大阪、博多エリアで高い伸びを示しました。損益面においては、効率的な支店運営やスタッフ採用に取り組んだことで販売費及び一般管理費の増加をある程度抑制することができました。その結果、当連結会計年度の売上高は12,516百万円(前連結会計年度比20.5%増)、営業利益は1,183百万円(前連結会計年度比17.8%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物は1,031百万円増加し、2,119百万円となりました。各活動によるキャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比971百万円増加の1,696百万円の収入(前連結会計年度は724百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度と比較し681百万円増加して1,680百万円であったことに加え、減価償却費が368百万円、未払費用の増加が161百万円、売上債権の増加が534百万円、並びに法人税等の支払額が468百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比596百万円増加の1,474百万円の支出(前連結会計年度は878百万円の支出)となりました。これは、主に株式会社エスプールプラスの新農園建設等による有形固定資産の取得による支出1,384百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、809百万円の収入(前連結会計年度は1百万円の収入)となりました。収入及び支出の主な内訳は、短期借入金の増加350百万円、長期借入れによる収入600百万円及び長期借入金の返済による支出62百万円、配当金の支払額78百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社グループは、主に人材派遣・業務請負を中心とした人材関連アウトソーシング事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
(b)受注実績
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| ビジネスソリューション事業 | 5,043 | 112.5 |
| 人材ソリューション事業 | 12,516 | 120.5 |
| 調整額 | △37 | - |
| 合計 | 17,522 | 118.4 |
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (2017年12月1日から 2018年11月30日まで) | 当連結会計年度 (2018年12月1日から 2019年11月30日まで) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ㈱ベルシステム24 | 2,495 | 16.9 | 3,536 | 20.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項の全ての財務情報は、本書に記載している連結財務諸表及び財務諸表に基づいております。また、本項に記載した将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。
② 財政状態
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末から1,722百万円増加し、5,034百万円となりました。人材ソリューション事業を中心とした継続的な売上の増加に伴い、売上債権が534百万円増加しております。また、短期及び長期借入金の増加により、現金及び預金が1,031百万円増加しております。
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末から1,183百万円増加し、3,625百万円となりました。障がい者雇用支援サービス拡大のため、株式会社エスプールプラスにて、新規農園の建設や既存農園の増設をしており、有形固定資産が1,103百万円増加しました。また、ビジネスソリューション事業の拡大に対応するため、株式会社エスプール、株式会社エスプールプラス及び株式会社エスプールセールスサポートの新拠点開設により敷金及び保証金が40百万円増加しました。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末から1,241百万円増加し、4,605百万円となりました。業容の拡大に伴って、未払給与を中心とした未払費用が194百万円、未払金が141百万円、未払法人税等が153百万円、未払消費税等が82百万円、それぞれ増加しております。また、業容拡大に伴う運転資本の増加等に対応するため、短期借入金が350百万円、1年内返済予定の長期借入金が65百万円、それぞれ増加しております。
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末から660百万円増加し、1,018百万円となりました。農園の新規建設等により資産除去債務が152百万円増加しております。また、投資活動による支出に備えて長期借入金が472百万円増加しております。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益により1,082百万円増加し、一方、第19期期末配当により78百万円減少し、3,035百万円となりました。また、有利子負債自己資本比率は70.3%でありました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 自己資本比率 | 35.2% | 35.1% |
| 有利子負債自己資本比率 | 59.7% | 70.3% |
③ 経営成績
当連結会計年度における売上高は17,522百万円(前連結会計年度比2,724百万円増)、売上総利益は5,214百万円(前連結会計年度比1,192百万円増)、販売費及び一般管理費は3,610百万円(前連結会計年度比571百万円増)、営業利益は1,604百万円(前連結会計年度比620百万円増)、経常利益は1,626百万円(前連結会計年度比618百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,082百万円(前連結会計年度比462百万円増)となっております。
イ 売上高
事業別の外部顧客に対する売上高の増減は以下のとおりです。
| 前連結会計年度(百万円) | 構成比(%) | 当連結会計年度(百万円) | 構成比(%) | 増減 (百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
| ビジネスソリューション事業 | 4,429 | 29.9 | 5,023 | 28.7 | 593 | 113.4 |
| 人材ソリューション事業 | 10,367 | 70.1 | 12,498 | 71.3 | 2,131 | 120.6 |
| 合計 | 14,797 | 100.0 | 17,522 | 100.0 | 2,724 | 118.4 |
事業別でみると、ビジネスソリューション事業が7期連続で前連結会計年度比二桁成長を達成しました。人材ソリューション事業は、前連結会計年度比20.6%増加となり、過年度と比べるとやや成長率は鈍化しておりますが、5期連続で増収増益を達成しました。
ビジネスソリューション事業では、主力の障がい者雇用支援サービスが引き続き大きく拡大しましたが、ロジスティクスアウトソーシングの収益構造改善に伴う一時的な減収もあり、ビジネスソリューション事業全体では13.4%の増収となりました。障がい者雇用支援サービスでは、既存農園の増設の他に新たに5農園を開設して922区画の設備を販売し、参画企業は67社増加して259社となりました。当連結会計年度末での稼働農園数は18農園、管理区画数は2,961区画、農園で働く障がい者の人数は1,400名を超え、事業開始以来の雇用定着率は92%を維持しております。
一方、人材ソリューション事業は、主力のコールセンター向けの派遣が引き続き大きく増加するとともに販売支援業務も順調に拡大しました。有効求人倍率が高止まる中、企業の人材ニーズは高水準で推移し、特にコールセンターにおいて、当社グループの社員を現場配置し教育や定着化支援を行うグループ型派遣が拡大しました。このグループ型派遣を行っている案件では、現場配置している社員が196名から249名に増加しています。エリア別では、東京、大阪、博多エリアでの売上増加が顕著でありました。また、人材需要の拡大に対応するために、当連結会計年度には横浜で新規拠点の開設を行っております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比2,724百万円増の17,522百万円と増収を達成することができました。
ロ 売上総利益
売上総利益率は、前連結会計年度から2.6ポイント改善して29.8%となりました。ビジネスソリューション事業においては、相対的に利益率の高い障がい者雇用支援サービスの売上占有率が44%から54%に大幅に増加したことに加え、収益構造の改善効果によりロジスティクスアウトソーシングの利益率が回復してきたため、売上高総利益率が10.1ポイント改善しております。一方、人材ソリューション事業においては、需給のひっ迫により引き続き請求単価は上昇したものの、グループ型派遣の拡大に伴って派遣社員の定着率が向上した結果、社会保険料・雇用保険料負担や有給休暇取得日数が増加しており、売上高総利益率は前連結会計年度から0.2ポイント低下しております。
ハ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から571百万円増加し、3,610百万円となりました。主な費目別の内訳は以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (百万円) | 売上に対する比率(%) | 当連結会計年度 (百万円) | 売上に対する比率(%) | 前連結会計年度比 (%) | |
| 人件費 | 1,656 | 11.2 | 2,039 | 11.6 | 123.1 |
| 地代家賃 | 194 | 1.3 | 262 | 1.5 | 134.8 |
| 減価償却費 | 51 | 0.3 | 55 | 0.3 | 107.6 |
| 登録スタッフ募集費 | 252 | 1.7 | 293 | 1.7 | 116.3 |
| その他 | 883 | 6.0 | 959 | 5.5 | 108.6 |
| 合計 | 3,038 | 20.5 | 3,610 | 20.6 | 118.8 |
前連結会計年度と比較して、販売費及び一般管理費は571百万円増加しておりますが、その主な要因は、事業拡大に向けた人員の積極的な採用であります。また、当連結会計年度においては好業績に対応して特別賞与を引当計上しており、人件費の増加だけで382百万円と増加額の半分以上を占めます。その他、事業の拡大に伴って人材ソリューション事業の登録スタッフ募集費や従業員の採用費、拠点の拡大移転・新設により地代家賃が増加しております。事業別の販売費及び一般管理費の内訳は以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 前連結会計年度比 (%) | |
| ビジネスソリューション事業 | 1,071 | 1,163 | 108.7 |
| 人材ソリューション事業 | 1,149 | 1,385 | 120.6 |
| 調整額 | 818 | 1,060 | 129.6 |
| 合計 | 3,038 | 3,610 | 118.8 |
以上の結果、営業利益は前連結会計年度比620百万円増の1,604百万円となりました。
ニ 営業外損益等
営業外損益項目では、宮崎県に設置している採用支援サービスのコールセンターに係る助成金42百万円を営業外収益に計上しており、経常利益は前連結会計年度比618百万円増の1,626百万円となりました。また、子会社の台風15号被害に伴う受取保険金157百万円を特別利益に、あわせて子会社の台風15号被害に伴う災害による損失100百万円を特別損失に計上しており、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比462百万円増の1,082百万円となりました。
ホ 次期の見通し
次期の経済環境は、海外経済の不確実性に留意する必要性はあるものの、労働力人口の減少による人材不足が構造的な問題となっているだけでなく、政府が主導する働き方改革の推進によって労働時間削減の流れが強まっており、人材派遣サービスやアウトソーシングサービスの利用を検討する企業が増加しております。
このような環境の下、当社グループは、①安定収益基盤の底上げ、②新たな収益機会の獲得、③外部連携強化によるイノベーションの加速に取り組み、グループの持続的な成長を目指してまいります。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,696百万円の収入(前連結会計年度は724百万円の収入)となりました。売上高がビジネスソリューション事業、人材ソリューション事業で、ともに伸張したため売上債権が増加しましたが、これに伴う未払費用や未払金、未払消費税等の増加が売上債権の増加を上回り、運転資本が71百万円減少する結果となりました。一方、法人税等の支払額が大幅に増加しましたが、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べて681百万円増加して1,680百万円になったことに加え、前述の運転資本減少の影響により、営業キャッシュ・フローの収入は前連結会計年度に比べて971百万円増加することとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、拡大が続く障がい者雇用支援サービスを中心に積極投資を行い1,474百万円の支出(前連結会計年度は878百万円の支出)となりました。当連結会計年度においては、営業キャッシュ・フローの収入が前連結会計年度比で大幅に増加したため、営業キャッシュ・フローの収入でこれらの投資資金を賄うことができました。
財務活動によるキャッシュ・フローは809百万円の収入(前連結会計年度は1百万円の収入)となりました。障がい者雇用支援サービスへの継続的な投資を行い、事業をより拡大させるために短期借入金および長期借入金による借入を実施しました。そのため、有利子負債残高は前連結会計年度末比で924百万円増加し、2,132百万円となりました。
当連結会計年度末時点での現金及び現金同等物の残高は2,119百万円であります。今後も、障がい者雇用支援サービスを中心として当連結会計年度以上の投資を予定しております。中期的には現状の利益率が維持できれば、営業キャッシュ・フローの収入によって投資活動によるキャッシュ・フローによる支出を賄えるものと考えておりますが、短期的には営業活動によるキャッシュ・フローの収入が投資活動によるキャッシュ・フローの支出を下回ることもあるものと思われます。しかし、コミットメントライン契約の借入未実行残高も含め、本報告書提出日現在ではこの投資活動を含めた事業遂行に必要な流動性が確保されていると考えております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、事業投資資金と経常運転資金の2つであります。事業投資資金には、障がい者雇用支援サービスのための農園建設資金、事業買収に係る資金、拠点開設や移転・増床のための資金及びサーバーやソフトウエア等のIT関連投資資金があります。これらのうち、前者の事業投資資金については、自己資金及び長期借入金による調達を基本とし、状況に応じて銀行からの短期借入金にて対応する等柔軟な調達を行っております。一方、後者の経常運転資金については、自己資金を基本としつつ必要に応じて銀行からの短期借入金により調達しております。
⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高営業利益率を、重要な経営指標と位置付けており、売上高営業利益率10%の達成を中期的な目標としております。
当連結会計年度における売上高営業利益率は、前連結会計年度から2.5ポイント改善して9.2%であり、引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。