有価証券報告書-第30期(2024/01/01-2024/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(以下「当期」という。)におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大、雇用・所得環境を改善するための各種政策の効果もあって、景気面は緩やかな回復が期待されています。一方で、世界経済は、米国の政策動向の影響に加え、中国経済の先行き懸念やウクライナ・中東問題などが続いていることから、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクが存在しております。これに加え、資源・物価上昇、為替変動等の影響に引き続き十分に注意する状況が続いており、依然として不確実性は高く、国内外の先行き景気には留意する必要があります。
当社グループの主要顧客が属する製薬業界においては、大型薬剤の特許切れや薬価制度の変更、ジェネリック医薬品の使用促進などに直面し、製薬企業の営業環境は、依然として厳しい状況が続いております。そのため、製薬企業は、新薬の研究開発や営業・適性普及活動におけるさらなる生産性向上を求めております。また、上市される新薬の中心が、より医薬品情報の専門性の高いスペシャリティ医薬品になるなかで、製薬企業はスペシャリティ医薬品に合った新たな適性普及支援を必要としております。
なお、製薬企業のMRの削減が一層進む状況にあって、当社グループの医薬DX事業の各種サービスに対する製薬企業からのニーズの高まりが続いていることにより、当社グループのeプロモーション事業及びCSO事業の受注は引き続き増加いたしました。
この結果、当期においては、売上高11,182百万円(前期比9.3%増)、売上総利益6,824百万円(前期比5.2%増)となりました。一方で、事業拡大のための先行投資の一環として、従業員の積極的な新規採用を進める方針とし、人件費を中心とした販管費を増やす計画としていたため、業務改善によるコスト削減努力を行ったものの、販管費が前期を上回り、それに伴い営業利益2,361百万円(前期比2.8%減)、経常利益2,367百万円(前期比4.0%減)となりました。また、買収したグループ会社の一部事業計画の見直しにより、のれんの一部減損を行ったため、親会社株主に帰属する当期純利益は1,139百万円(前期比24.5%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前連結会計期間の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で分析しております。報告セグメントの区分変更について、詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
a.医薬DX事業
当事業においては、既存サービスの販売体制強化及び販売管理費のコスト削減や効率化等の諸施策などの取り組みを進めるなか、売上高は9,880百万円(前期比7.7%増)、営業利益は3,763百万円(前期比4.5%減)となりました。
b.メディカルプラットフォーム事業
当事業においては、医師向け転職支援サービス「キャリア」等の売上高は698百万円(前期比4.9%増)となりました。一方、医療教育動画及びその他サービスについては、株式会社メディカルクリエイトの新規連結に伴い、売上高は613百万円(前期比56.9%増)となりました。
この結果、メディカルプラットフォーム事業の売上高は1,312百万円(前期比24.1%増)、営業利益は274百万円(前期比3.8%増)となりました。
また、医師・医療従事者向け医療専門サイト「ケアネット・ドットコム(CareNet.com)」においては、医師会員獲得及び維持を目的に、前期に引き続き積極的に投資を行っております。これにより、当期末の医師会員数は23万5千人(前期比4.9%増)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ55百万円減少の14,113百万円となりました。
流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,301百万円減少の10,464百万円となりました。これは主に、現金及び預金1,496百万円、電子記録債権302百万円の減少、売掛金及び契約資産408百万円の増加によるものであります。
また、固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,245百万円増加の3,648百万円となりました。これは主に投資有価証券852百万円、関係会社株式792百万円の増加、のれん479百万円の減少によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ116百万円増加の2,783百万円となりました。
流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ69百万円増加の2,518百万円となりました。これは主に、前受金59百万円、未払費用58百万円、未払法人税等54百万円の増加によるものであります。
また、固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ46百万円増加の265百万円となりました。これは主に、長期借入金28百万円、役員株式給付引当金21百万円の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ171百万円減少の11,329百万円となりました。これは主に、利益剰余金600百万円の増加、自己株式806百万円の増加に伴う株主資本の減少によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、7,166百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,823百万円(前年同期は1,722百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,013百万円の計上、減損損失306百万円、のれん償却額193百万円の計上などによる資金の増加と、法人税等の支払額800百万円などによる資金の減少との差引によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、1,767百万円(前年同期は431百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,018百万円、持分法適用関連会社株式取得による支出650百万円などによる資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、1,573百万円(前年同期は287百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出1,002百万円、配当金の支払額537百万円などによる資金の減少によるものであります。
④生産、受注及び販売の状況
a.外注実績
当社グループにおいては、外注実績の画一的表示が困難かつ重要性が低いため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの受注実績は、販売実績と近似しているため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて判断したものであります。なお、今後の予測しえない経済状況の変化等様々な要因があるため、その結果について当社が保証するものではありません。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは過去の実績や取引状況、経済等の事象及び状況並びにその他の要因を勘案し、会計基準の範囲内で且つ合理的に算定しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることがあります。
当社グループの重要な会計方針のうち、見積り、判断及び仮定による算定が含まれる重要な項目は以下の通りであります。
固定資産の減損
当社グループの保有する固定資産について、減損の兆候がある場合には、減損の要否を検討しております。この検討は一定の仮定に基づき見積もった将来キャッシュ・フロー等をもとに行っております。対象となる資産又は資産グループの帳簿価額に減損が生じていると判断した場合、その帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額)まで減額し、当該減少額を減損損失として計上します。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、次の3つの視点から経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況を分析しております。
a.成長性の視点:売上高及び成長の鍵となる医師会員数の推移
b.収益性の視点:売上総利益率、販売費及び一般管理費比率及び営業利益率の状況
c.健全性の視点:自己資本比率、流動比率、流動資産比率の水準、営業活動によるキャッシュ・フロー及び有利子負債残高の状況
a.成長性
当社グループは、医師会員の協力を得ることにより、製薬会社向けの医薬DX事業を行い、一方で医師・医療従事者向けのメディカルプラットフォーム事業を行っております。
これら事業別の売上高と売上構成比の推移の状況及び医師会員数の推移は、次のとおりであります。
当連結会計年度においては、医師会員獲得及び維持を目的に、前期に引き続き積極的に投資をした結果、医師会員は前年同期比4.9%増となり、医薬DX事業の売上高の伸長に繋がっております。
b.収益性
(注)1.売上総利益率は、売上総利益を売上高で除して算出しております。
2.販売費及び一般管理費比率は、販売費及び一般管理費を売上高で除して算出しております。
3.営業利益率は、営業利益を売上高で除して、算出しております。
当連結会計年度においては、売上高11,182百万円(前年同期比9.3%増)、売上総利益率は61.0%(前年同期比2.4ポイント悪化)、販売費及び一般管理費率は39.9%(前年同期比0.2ポイント悪化)となり、営業利益は2,361百万円(前年同期は営業利益2,428百万円)、営業利益率は21.1%(前年同期比2.6ポイント悪化)となりました。
c.健全性
(注)1.流動比率は、流動資産合計額を流動負債合計額で除して算出しております。
2.流動資産比率は、流動資産合計額を総資産額で除して算出しております。
当連結会計年度末時点での現金及び現金同等物残高7,166百万円、自己資本比率79.0%の水準と各指標から健全性を確保していると判断しております。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資及びM&Aであります。当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達によっております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(以下「当期」という。)におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大、雇用・所得環境を改善するための各種政策の効果もあって、景気面は緩やかな回復が期待されています。一方で、世界経済は、米国の政策動向の影響に加え、中国経済の先行き懸念やウクライナ・中東問題などが続いていることから、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクが存在しております。これに加え、資源・物価上昇、為替変動等の影響に引き続き十分に注意する状況が続いており、依然として不確実性は高く、国内外の先行き景気には留意する必要があります。
当社グループの主要顧客が属する製薬業界においては、大型薬剤の特許切れや薬価制度の変更、ジェネリック医薬品の使用促進などに直面し、製薬企業の営業環境は、依然として厳しい状況が続いております。そのため、製薬企業は、新薬の研究開発や営業・適性普及活動におけるさらなる生産性向上を求めております。また、上市される新薬の中心が、より医薬品情報の専門性の高いスペシャリティ医薬品になるなかで、製薬企業はスペシャリティ医薬品に合った新たな適性普及支援を必要としております。
なお、製薬企業のMRの削減が一層進む状況にあって、当社グループの医薬DX事業の各種サービスに対する製薬企業からのニーズの高まりが続いていることにより、当社グループのeプロモーション事業及びCSO事業の受注は引き続き増加いたしました。
この結果、当期においては、売上高11,182百万円(前期比9.3%増)、売上総利益6,824百万円(前期比5.2%増)となりました。一方で、事業拡大のための先行投資の一環として、従業員の積極的な新規採用を進める方針とし、人件費を中心とした販管費を増やす計画としていたため、業務改善によるコスト削減努力を行ったものの、販管費が前期を上回り、それに伴い営業利益2,361百万円(前期比2.8%減)、経常利益2,367百万円(前期比4.0%減)となりました。また、買収したグループ会社の一部事業計画の見直しにより、のれんの一部減損を行ったため、親会社株主に帰属する当期純利益は1,139百万円(前期比24.5%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前連結会計期間の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で分析しております。報告セグメントの区分変更について、詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
a.医薬DX事業
当事業においては、既存サービスの販売体制強化及び販売管理費のコスト削減や効率化等の諸施策などの取り組みを進めるなか、売上高は9,880百万円(前期比7.7%増)、営業利益は3,763百万円(前期比4.5%減)となりました。
b.メディカルプラットフォーム事業
当事業においては、医師向け転職支援サービス「キャリア」等の売上高は698百万円(前期比4.9%増)となりました。一方、医療教育動画及びその他サービスについては、株式会社メディカルクリエイトの新規連結に伴い、売上高は613百万円(前期比56.9%増)となりました。
この結果、メディカルプラットフォーム事業の売上高は1,312百万円(前期比24.1%増)、営業利益は274百万円(前期比3.8%増)となりました。
また、医師・医療従事者向け医療専門サイト「ケアネット・ドットコム(CareNet.com)」においては、医師会員獲得及び維持を目的に、前期に引き続き積極的に投資を行っております。これにより、当期末の医師会員数は23万5千人(前期比4.9%増)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ55百万円減少の14,113百万円となりました。
流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,301百万円減少の10,464百万円となりました。これは主に、現金及び預金1,496百万円、電子記録債権302百万円の減少、売掛金及び契約資産408百万円の増加によるものであります。
また、固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,245百万円増加の3,648百万円となりました。これは主に投資有価証券852百万円、関係会社株式792百万円の増加、のれん479百万円の減少によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ116百万円増加の2,783百万円となりました。
流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ69百万円増加の2,518百万円となりました。これは主に、前受金59百万円、未払費用58百万円、未払法人税等54百万円の増加によるものであります。
また、固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ46百万円増加の265百万円となりました。これは主に、長期借入金28百万円、役員株式給付引当金21百万円の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ171百万円減少の11,329百万円となりました。これは主に、利益剰余金600百万円の増加、自己株式806百万円の増加に伴う株主資本の減少によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、7,166百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,823百万円(前年同期は1,722百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,013百万円の計上、減損損失306百万円、のれん償却額193百万円の計上などによる資金の増加と、法人税等の支払額800百万円などによる資金の減少との差引によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、1,767百万円(前年同期は431百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,018百万円、持分法適用関連会社株式取得による支出650百万円などによる資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、1,573百万円(前年同期は287百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出1,002百万円、配当金の支払額537百万円などによる資金の減少によるものであります。
④生産、受注及び販売の状況
a.外注実績
当社グループにおいては、外注実績の画一的表示が困難かつ重要性が低いため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループの受注実績は、販売実績と近似しているため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
医薬DX事業(千円) | 9,178,800 | 9,880,730 |
メディカルプラットフォーム事業(千円) | 1,057,056 | 1,312,056 |
合計(千円) | 10,235,856 | 11,192,787 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて判断したものであります。なお、今後の予測しえない経済状況の変化等様々な要因があるため、その結果について当社が保証するものではありません。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは過去の実績や取引状況、経済等の事象及び状況並びにその他の要因を勘案し、会計基準の範囲内で且つ合理的に算定しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることがあります。
当社グループの重要な会計方針のうち、見積り、判断及び仮定による算定が含まれる重要な項目は以下の通りであります。
固定資産の減損
当社グループの保有する固定資産について、減損の兆候がある場合には、減損の要否を検討しております。この検討は一定の仮定に基づき見積もった将来キャッシュ・フロー等をもとに行っております。対象となる資産又は資産グループの帳簿価額に減損が生じていると判断した場合、その帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額)まで減額し、当該減少額を減損損失として計上します。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、次の3つの視点から経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況を分析しております。
a.成長性の視点:売上高及び成長の鍵となる医師会員数の推移
b.収益性の視点:売上総利益率、販売費及び一般管理費比率及び営業利益率の状況
c.健全性の視点:自己資本比率、流動比率、流動資産比率の水準、営業活動によるキャッシュ・フロー及び有利子負債残高の状況
a.成長性
当社グループは、医師会員の協力を得ることにより、製薬会社向けの医薬DX事業を行い、一方で医師・医療従事者向けのメディカルプラットフォーム事業を行っております。
これら事業別の売上高と売上構成比の推移の状況及び医師会員数の推移は、次のとおりであります。
回次 | 第26期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | ||||||
決算年月 | 2020年12月 | 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 | ||||||
売上高 (千円) | 構成比 (%) | 売上高 (千円) | 構成比 (%) | 売上高 (千円) | 構成比 (%) | 売上高 (千円) | 構成比 (%) | 売上高 (千円) | 構成比 (%) | ||
医薬DX事業 | 4,816,704 | 90.8 | 7,425,894 | 92.8 | 8,473,481 | 90.8 | 9,178,800 | 89.7 | 9,880,730 | 88.3 | |
メディカルプラットフォーム事業 | 487,668 | 9.2 | 578,121 | 7.2 | 854,394 | 9.2 | 1,057,056 | 10.3 | 1,312,056 | 11.7 | |
合計 | 5,304,372 | 100.0 | 8,004,016 | 100.0 | 9,327,876 | 100.0 | 10,235,856 | 100.0 | 11,192,787 | 100.0 |
回次 | 第26期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | ||||||
決算年月 | 2020年12月 | 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 | ||||||
前年同期比(%) | 前年同期比(%) | 前年同期比(%) | 前年同期比(%) | 前年同期比(%) | |||||||
医師会員数(千人) | 180 | +17.6 | 193 | +7.2 | 209 | +8.0 | 224 | +7.2 | 235 | +4.9 |
当連結会計年度においては、医師会員獲得及び維持を目的に、前期に引き続き積極的に投資をした結果、医師会員は前年同期比4.9%増となり、医薬DX事業の売上高の伸長に繋がっております。
b.収益性
回次 | 第26期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | |||||||
決算年月 | 2020年12月 | 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 | |||||||
前年同期比(%) | 前年同期比(%) | 前年同期比(%) | 前年同期比(%) | 前年同期比(%) | ||||||||
売上総利益率(%)(注)1 | 70.0 | +2.5 | 69.4 | △0.5 | 68.7 | △0.7 | 63.4 | △5.3 | 61.0 | △2.4 | ||
販売費及び一般管理費比率(%)(注)2 | 41.5 | △7.4 | 37.8 | △3.7 | 38.2 | +0.4 | 39.7 | +1.5 | 39.9 | +0.2 | ||
営業利益(千円) | 1,510,077 | - | 2,532,400 | - | 2,851,510 | - | 2,428,700 | - | 2,361,302 | - | ||
営業利益率(%)(注)3 | 28.5 | +10.0 | 31.6 | +3.2 | 30.6 | △1.1 | 23.7 | △6.8 | 21.1 | △2.6 |
(注)1.売上総利益率は、売上総利益を売上高で除して算出しております。
2.販売費及び一般管理費比率は、販売費及び一般管理費を売上高で除して算出しております。
3.営業利益率は、営業利益を売上高で除して、算出しております。
当連結会計年度においては、売上高11,182百万円(前年同期比9.3%増)、売上総利益率は61.0%(前年同期比2.4ポイント悪化)、販売費及び一般管理費率は39.9%(前年同期比0.2ポイント悪化)となり、営業利益は2,361百万円(前年同期は営業利益2,428百万円)、営業利益率は21.1%(前年同期比2.6ポイント悪化)となりました。
c.健全性
回次 | 第26期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | |
決算年月 | 2020年12月 | 2021年12月 | 2022年12月 | 2023年12月 | 2024年12月 | |
総資産額(千円) | 5,319,411 | 10,742,650 | 13,071,397 | 14,168,782 | 14,113,026 | |
純資産額(千円) | 3,085,357 | 8,138,635 | 10,020,043 | 11,501,516 | 11,329,679 | |
自己資本比率(%) | 57.8 | 75.6 | 76.4 | 79.3 | 79.0 | |
現金及び現金同等物(千円) | 2,306,402 | 7,210,273 | 7,665,911 | 8,672,022 | 7,166,081 | |
営業活動によるキャッシュ・フロー(千円) | 1,358,138 | 1,756,822 | 1,779,744 | 1,722,577 | 1,823,903 | |
流動比率(%)(注)1 | 195.8 | 381.4 | 384.1 | 480.6 | 415.6 | |
流動資産比率(%)(注)2 | 81.3 | 89.4 | 82.9 | 83.0 | 74.1 | |
有利子負債残高(千円) | 10,000 | 10,000 | 140,692 | 104,634 | 135,422 |
(注)1.流動比率は、流動資産合計額を流動負債合計額で除して算出しております。
2.流動資産比率は、流動資産合計額を総資産額で除して算出しております。
当連結会計年度末時点での現金及び現金同等物残高7,166百万円、自己資本比率79.0%の水準と各指標から健全性を確保していると判断しております。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資及びM&Aであります。当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達によっております。