有価証券報告書-第17期(2023/06/01-2024/05/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
①当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、社会経済活動が正常化に向かったことから、個人消費や雇用情勢は改善したものの、期末にかけては足踏みがみられるようになりました。また、世界的な金融引締めや物価上昇等によって景気の先行きは不透明な状態が続いています。
当社事業の環境としては、企業の業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、BPOサービスの需要が底堅く推移しました。また景気回復を背景に人材需要は堅調に推移したほか、アフターコロナへと社会環境が移行する中で、インバウンドを含む観光客数が増加し観光需要も回復が続きました。
こうした中、当社グループにおいては、前期の新型コロナウイルス感染症の対策に係る特需が減少した結果、エキスパートサービス、アウトソーシング、またライフソリューションの一部でそれぞれマイナス影響を受け、売上高が減少しました。BPOサービスについては新規受託の積み上げにより減収を吸収し、売上高は前期より増加しました。
これらの結果、当連結会計年度の連結売上高は356,733百万円(前期比4.3%減)となり、売上総利益は84,825百万円(前期比7.3%減)となりました。販管費は、成長分野での人員強化や先行投資等で人件費が増加したことから78,030百万円(前期比1.1%増)と増加し、結果、営業利益は6,794百万円(前期比52.7%減)、経常利益は7,152百万円(前期比53.5%減)となりました。
また、当期に連結子会社であった株式会社ベネフィット・ワンの株式を売却したことから、連結決算においては112,040百万円の関係会社株式売却益を特別利益として計上し、株式売却に係る一連の取引に必要となった関係会社株式売却関連費用1,164百万円を特別損失として計上しております。一方、主に地方創生ソリューションセグメントに属する商業施設等において、事業環境や足もとの業績動向を踏まえて、今後の事業計画を見直した結果、一部の固定資産について回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、当第4四半期連結会計期間において固定資産に係る減損損失10,811百万円を計上いたしました。あわせて、将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性について検討した結果、当連結会計年度に法人税等調整額1,886百万円を計上いたしました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は95,891百万円(前期比1,472.1%増)となりました。
■連結業績
②事業別の状況(セグメント間取引消去前)
※当連結会計年度における子会社再編に伴い、「BPOサービス」及び「HRコンサルティング、教育・研修、その他」に該当する一部事業を見直し、セグメント区分を変更しております。また、前連結会計年度の数値は、変更後の区分に組み替えた数値で比較しております。
HRソリューション
エキスパートサービス(人材派遣)、BPOサービス(委託・請負)他
売上高 297,085百万円 営業利益 11,770百万円
[エキスパートサービス] 売上高 134,534百万円
当該事業では、オフィスワークを中心に事務職から高度な専門スキルを備えた人材やエンジニア、営業・販売職、また若年層からシニアまで幅広い世代、職種のエキスパートサービス(人材派遣)を展開しています。
当期においては、前期に全国で対応した新型コロナウイルス感染症に係る業務が概ね終了したことにより、稼働者数は年間を通じて減少が続きました。一方で、派遣料金の料金改定により派遣単価は上昇し、派遣スタッフへの処遇改善も進めました。しかしながら、特需のマイナスは埋めきれず、売上高は134,534百万円(前期比8.6%減)となりました。次期に向けて、高度事務職の受注拡大及び人材育成を目的に、株式会社パソナはMicrosoft社と「Code; Without Barriers in Japan」の提供を開始し、派遣スタッフ1万人を対象にデジタル人材の育成に取り組むなど事業基盤の強化を図っています。
[BPOサービス] 売上高 142,854百万円
当該事業では、顧客から煩雑な事務作業を集約し効率化する総務・庶務や繁閑に応じた経費精算等に対応する経理・財務をはじめ、受付、営業事務・受発注、人事・労務・給与計算などの業務を当社グループが受託しBPOサービスを提供しています。
当期は、前期までの特需案件が減少したものの、民間企業及びパブリックセクターともに新たな需要を獲得しました。民間企業からは、人事や経理、総務領域でコア業務への集中化支援や、生産性向上に向けたRPA導入・運用支援が増加したほか、新型コロナウイルス感染症の収束に伴って企業の海外展開が活発化したことから海外人事支援などのニーズも拡大しました。パブリックセクターからは、リスキリングや行政事務代行の受託が広がりました。また戦略的に取り組んでいる「X-TECH BPO」においては、民間、パブリック共にDX人材育成に向けた内製化支援や、従業員のオンライン健康増進支援なども拡大しました。
個社別では、自社開発のクラウド型PBX「Omnia LINK」等のデジタル技術を活用したコンタクトセンター・BPOサービスを提供するビーウィズ株式会社及び総務領域に特化したBPOサービスを提供する株式会社パソナ日本総務部(2024年4月1日社名変更、旧:パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社)において、堅調に新規案件の獲得が進みました。
これらの結果、新型コロナウイルス感染症の対策に係る特需の減収を吸収し、売上高は142,854百万円(前期比0.4%増)となりました。
[HRコンサルティング、教育・研修、その他] 売上高 8,673百万円
当該事業では、フリーランスや上場企業の元役員などのプロフェッショナル人材によるコンサルティングや経営支援を行う顧問コンサルティング事業のほか、企業やパブリックセクターから受託している教育・研修事業を行っています。
顧問コンサルティング事業では、人的資本経営や統合報告書の作成に係る専門領域でのプロフェッショナル人材の需要が増加したほか、女性取締役を求める企業から採用需要が増加しました。リクルーティング事業は、人材需要が堅調に推移する中で、最適な人材を確保するため、採用コンサルティングの需要がさらに拡大しました。教育・研修事業では、女性社員の活躍を推進する企業から専門研修等のニーズが増加、新入社員研修では対面型の研修が大半となり前期からは需要が拡大しました。
これらの結果、売上高は8,673百万円(前期比4.0%増)となりました。
[グローバルソーシング] 売上高 11,024百万円 営業利益 270百万円
当該事業では、海外において、人材紹介、人材派遣・請負、給与計算、教育・研修などのフルラインの人材関連サービスを提供しています。
アジア地域においては、台湾では半導体や製造業からの人材需要が増加したほか、ベトナムでは日系企業からのIT分野の開発業務の受託が拡大しました。また、経済成長が続くインドネシアでも人材サービスが拡大し、東南アジア各国は増収となりました。北米地域では、労働市場がひっ迫したことから人材紹介は拡大したものの、企業による直接雇用が増加したため人材派遣は減収となりました。また費用面では、米国を中心に多くの拠点で人員強化のための採用や処遇改善を先行して行ったことに加え、研修や出張等の実施も活発であったことから販管費が増加しました。
これらの結果、円安進行による為替影響もあり、売上高は11,024百万円(前期比12.1%増)、営業利益は270百万円(前期比56.2%減)となりました。
以上の事業から構成されるセグメントの売上高は297,085百万円(前期比3.4%減)となりました。利益面では、主にエキスパートサービスにおいて、稼働者数が減少したことによる売上高の減少に加え、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い医療専門職種の派遣が減少したことから粗利率も低下しました。これらの結果、営業利益は11,770百万円(前期比22.2%減)となりました。
キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) 売上高 13,054百万円 営業利益 4,042百万円
当該事業は、企業の中途採用活動を支援し、転職希望者とのマッチングを行う人材紹介事業と、企業の人事戦略にもとづいて転身を支援する再就職支援事業を行っています。
人材紹介事業では、一部の業界で採用意欲の減少が見られたものの当社グループが戦略的に注力するハイキャリア領域では安定した需要が継続し、期初からは成約単価も上昇しました。一方で、転職希望者の退職慰留が増加したことから成約数は前期と比べ減少しました。
再就職支援事業では、当期は国内企業の早期・希望退職者の募集人数が過去十数年間で最小規模になったことから、期初から需要の減少が続きました。しかしながら、足もとでは、ビジネス環境の変化や企業の構造改革の動きから早期・希望退職者の募集をする企業が増加しています。また、ベテラン人材へのリスキリングや企業の人的資本経営の高まりから、従業員の自律的なキャリア形成を支援する「セーフプレースメント・トータルサービス」が順調に拡大しました。
これらの結果、売上高は13,054百万円(前期比6.2%減)、人員配置を中心に見直しを行い販管費の抑制に努めるも売上減少分を埋めるには至らず、営業利益は4,042百万円(前期比1.1%減)となりました。
アウトソーシング 売上高 38,962百万円 営業利益 7,615百万円
当該事業は、当社連結子会社であった株式会社ベネフィット・ワンが提供していた、企業や官公庁・自治体の福利厚生業務を中心にしたアウトソーシングサービスが計上されています。
福利厚生事業では、売上高の大半を占める会費収入は前期比で増加した一方、旧JTBベネフィット特有の取引などが減少しました。経費面では、中長期成長に向けた人材やシステムへの投資による費用が前期比で増加しましたが、旧JTBベネフィットのサービス統合による重複コスト削減効果などもあり、収益性が改善しました。
ヘルスケア事業のうちコロナワクチン接種支援事業の売上高は業務の縮小により前期比で減収となりました。保健指導事業は新規受注獲得に遅れがあったものの、前期比で増収増益となりました。健診事業は概ね計画どおりに進捗しました。
これらの結果、売上高は38,962百万円(前期比8.1%減)となり、販管費率は前年同水準であったものの、期末にかけて福利厚生サービスの利用増加により補助金支出が増加したことや、システム関連費用の償却等が増えたため粗利率が低下し、営業利益は7,615百万円(前期比27.4%減)となりました。
ライフソリューション 売上高 7,792百万円 営業利益 128百万円
当該事業では、認可・認証保育所、企業内保育施設、学童保育施設の運営、児童教育などの子育て支援事業、デイサービス、訪問介護などを行う介護事業、家事代行などのライフサポート事業を行っています。
保育事業では、認可保育園や学童クラブの新規開設をはじめ、既存保育施設の受入れ児童数も前期からは増加したものの、新規開設の費用先行や人件費などの運営費等の増加により売上総利益は減少しました。
ライフサポート事業では、前期まで新型コロナウイルス感染症の拡大対策として病院や宿泊施設から受託していた除菌消毒サービスが減少したほか、感染者療養施設への介護人材の派遣需要が減少しました。また、子育て家庭を対象にした家事代行サービスなどの自治体からの受託事業が順調に拡大したものの、複数地域に分散したため人件費を中心に販管費が増加しました。
これらの結果、売上高は7,792百万円(前期比5.0%減)、営業利益は128百万円(前期比64.8%減)となりました。
地方創生ソリューション 売上高 6,223百万円 営業利益 △2,588百万円
当該事業では、地域住民や地域企業、地方自治体と協力、連携しながら、地方に新たな産業と雇用を創出する地方創生事業に取り組んでいます。
兵庫県立淡路島公園アニメパーク「ニジゲンノモリ」では、海外でも人気が高い「NARUTO」のアトラクション「NARUTO&BORUTO 忍里」をはじめ、2024年アカデミー賞の受賞により国内外で関心が高まったゴジラのアトラクション「ゴジラ迎撃作戦」にはインバウンドの来場者が大きく増加しました。また、淡路島の地元食材を使った地産地消の料理を提供する畑の中のレストラン「陽・燦燦(はる・さんさん)」は、大自然の魅力を存分に楽しむことができる施設として多くの方々にお越しいただきました。
一方、当期は夏季の猛暑や週末の悪天候による影響を受けたほか、国内では観光地の分散化の影響もあり、来場者数が期初予想に至らない施設もありました。また、レストランなどの飲食事業を提供する施設では、原材料の高騰によって原価率が上昇し、処遇改善により人件費も増加しました。これらの事業環境や足もとの業績動向を踏まえて、今後の事業計画を見直した結果、一部の商業施設等の固定資産について回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、当第4四半期連結会計期間において固定資産に係る減損損失を計上いたしました。
これらの結果、売上高は6,223百万円(前期比10.2%減)となり、赤字幅はやや改善したものの、営業利益は△2,588百万円(前期は営業利益△2,877百万円)となりました。なお、前期においては、一部子会社で決算期を3月から5月に変更したため14ヶ月決算となっており、そのテクニカルな影響を除くと売上は前期よりも増加しています。
消去又は全社 売上高 △6,385百万円 営業利益 △14,174百万円
グループ間取引消去とグループシナジーの最大化のためのコストや新規事業のインキュベーションコスト、持株会社としての管理コストが含まれています。
当期は、人件費やDXを推進するIT関連費用が増加したほか、2025年大阪・関西万博に出展するパビリオン関連費用が一部発生しています。これらの結果、グループ間取引消去の売上高は△6,385百万円(前期は△6,539百万円)、営業利益は△14,174百万円(前期は△12,819百万円)となりました。
■セグメント別業績
※当連結会計年度における子会社再編に伴い、「BPOサービス」及び「HRコンサルティング、教育・研修、その他」に該当する一部事業を見直し、セグメント区分を変更しております。また、前連結会計年度の数値は、変更後の区分に組み替えた数値で比較しております。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当社グループは、人材派遣、委託・請負、人材紹介、再就職支援、アウトソーシング、保育・介護、地方創生などの事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
②受注実績
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
上記に記載した当連結会計年度における売上高を地域別に示すと、次のとおりとなります。
(3)財政状態
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産及び負債には、当社グループによる使用が制限されている受託案件に係る顧客からの一時的な「預り金」とそれに見合う「現金及び預金」が54,975百万円(前連結会計年度末74,869百万円)計上されております。
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べて25,585百万円増加(9.3%増)し、301,090百万円となりました。上記の「預り金」の減少、固定資産の取得及び長期借入金の返済などもありましたが、当社連結子会社であった株式会社ベネフィット・ワン(以下「ベネフィット・ワン」という。)の株式売却等により現金及び預金が69,214百万円増加、地方創生事業等の建設仮勘定が11,977百万円増加した一方で、ベネフィット・ワンの連結除外等により売掛金が7,379百万円減少、その他流動資産が7,692百万円減少、無形固定資産が21,570百万円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて57,451百万円減少(28.2%減)し、146,428百万円となりました。上記の受託案件等により預り金が22,316百万円減少、借入金の返済により長期借入金が14,077百万円減少、ベネフィット・ワンの連結除外等により契約負債が5,377百万円減少、買掛金が4,003百万円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて83,037百万円増加(115.9%増)し、154,661百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益が95,891百万円となったことにより利益剰余金が94,507百万円増加、ベネフィット・ワンの連結除外等により、非支配株主持分が11,451百万円減少したことなどによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、49.3%(前連結会計年度末19.6%)となりました。なお、受託案件に係る「預り金」に伴う「現金及び預金」を控除した総資産は、246,115百万円(同200,634百万円)であり、自己資本比率は60.3%(同26.9%)となります。
(4)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて、89,127百万円増加し、137,047百万円となりました。なお、「資金」には、受託案件に係る顧客からの一時的な「預り金」に見合う「現金及び預金」は含まれておりません。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、7,397百万円(前連結会計年度5,961百万円の増加)となり、前連結会計年度より1,435百万円の増加となりました。
資金増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益106,251百万円(同16,766百万円)、減価償却費5,569百万円(同5,126百万円)、減損損失10,811百万円(前連結会計年度は発生なし)等によるものであります。
なお、株式会社ベネフィット・ワンの株式売却によるキャッシュ・フローについては、投資活動によるキャッシュ・フローに計上するため、営業活動によるキャッシュ・フローから関係会社株式売却益112,040百万円を控除しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、94,252百万円(前連結会計年度12,502百万円の減少)となり、前連結会計年度より106,754百万円の増加となりました。
資金増加の主な内訳は、株式会社ベネフィット・ワンの株式売却による、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入115,228百万円(前連結会計年度は発生なし)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、淡路島の地方創生事業における商業施設や全社セグメントでの事業用施設の新設に伴う有形固定資産の取得による支出15,244百万円(同9,029百万円)、システム投資に伴う無形固定資産の取得による支出4,905百万円(同4,591百万円)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、12,879百万円(前連結会計年度2,292百万円の減少)となり、前連結会計年度より10,586百万円の増加となりました。
資金増加の主な内訳は、長期運転資金の確保を目的とした、長期借入れによる収入2,500百万円(同15,727百万円)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、長期借入金の返済による支出10,325百万円(同10,339百万円)、配当金の支払4,568百万円(同5,169百万円)等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
5 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
6 当社グループによる使用が制限されている受託案件に係る顧客からの一時的な「預り金」とそれに見合う「現金及び預金」を控除した自己資本比率は、前項「(3) 財政状態 資産、負債及び純資産の状況」に記載のとおりであり、また、時価ベースの自己資本比率は、34.8%(前連結会計年度末33.9%)となります。
(5)資本の財源及び資金の流動性
①財務戦略の考え方
当社グループは、財務体質の強化と資金効率の向上を両立しつつ、企業価値の向上のために資金を適切に調達・配分することを財務戦略の基本方針としております。HRソリューション領域における業務プロセス最適化のためのIT関連投資、地方創生・観光ソリューションの収益力向上に資する設備投資、DX人材の育成等の人的資本投資など、当社グループの成長、企業価値の向上に必要な資金及び経常の運転資金を効率的に確保しております。さらに、グループ会社との間ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、グループ各社における余剰資金の有効活用に努めております。
②資金調達の基本方針
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的、かつ機動的に確保するため、内部資金及び外部資金の有効活用に努めております。月中の短期運転資金需要に対しては、金融機関との間に設定しているコミットメントラインや当座借越枠を機動的に活用しています。長期借入については、約定返済額や投資計画等を勘案しながら、年度の資金調達計画を策定し、取引金融機関からの調達を実施しています。資金調達にあたっては、財務体質や資本コストにも留意しながら、その可否を判断しています。自己資本比率やEBITDA有利子負債倍率等を見据えつつ、銀行借入、社債をはじめとした負債を有効に活用することで、資本コストの低減及び資本効率の向上に努めております。
③資金配分についての考え方
当社グループ全体として得られた資金は、成長投資、株主還元、手元資金に振り分けています。成長投資については、経営戦略を踏まえたグループとしての投資意義や、投資資金の回収可能性や期待されるリターン等を吟味し、投資の可否を判断しています。また、業績に応じた株主還元を実施することを基本方針に、配当政策については、これまで連結配当性向30%を目途としておりましたが、株主への還元をさらに充実させるため、2025年5月期より連結配当性向を40%に引き上げて、継続的かつ安定的な配当の維持に努めてまいります。手元資金については、金融機関との間に設定しているコミットメントライン等を活用することで、グループ全体の資金効率を高めていくよう努めております。
(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての会計方針は、80ページ「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
また、この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表を作成するにあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、83ページ「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
①当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、社会経済活動が正常化に向かったことから、個人消費や雇用情勢は改善したものの、期末にかけては足踏みがみられるようになりました。また、世界的な金融引締めや物価上昇等によって景気の先行きは不透明な状態が続いています。
当社事業の環境としては、企業の業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、BPOサービスの需要が底堅く推移しました。また景気回復を背景に人材需要は堅調に推移したほか、アフターコロナへと社会環境が移行する中で、インバウンドを含む観光客数が増加し観光需要も回復が続きました。
こうした中、当社グループにおいては、前期の新型コロナウイルス感染症の対策に係る特需が減少した結果、エキスパートサービス、アウトソーシング、またライフソリューションの一部でそれぞれマイナス影響を受け、売上高が減少しました。BPOサービスについては新規受託の積み上げにより減収を吸収し、売上高は前期より増加しました。
これらの結果、当連結会計年度の連結売上高は356,733百万円(前期比4.3%減)となり、売上総利益は84,825百万円(前期比7.3%減)となりました。販管費は、成長分野での人員強化や先行投資等で人件費が増加したことから78,030百万円(前期比1.1%増)と増加し、結果、営業利益は6,794百万円(前期比52.7%減)、経常利益は7,152百万円(前期比53.5%減)となりました。
また、当期に連結子会社であった株式会社ベネフィット・ワンの株式を売却したことから、連結決算においては112,040百万円の関係会社株式売却益を特別利益として計上し、株式売却に係る一連の取引に必要となった関係会社株式売却関連費用1,164百万円を特別損失として計上しております。一方、主に地方創生ソリューションセグメントに属する商業施設等において、事業環境や足もとの業績動向を踏まえて、今後の事業計画を見直した結果、一部の固定資産について回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、当第4四半期連結会計期間において固定資産に係る減損損失10,811百万円を計上いたしました。あわせて、将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性について検討した結果、当連結会計年度に法人税等調整額1,886百万円を計上いたしました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は95,891百万円(前期比1,472.1%増)となりました。
■連結業績
| 2023年5月期 | 2024年5月期 | 増減率 | ||||
| 売上高 | 372,579 | 百万円 | 356,733 | 百万円 | △4.3 | % |
| 営業利益 | 14,377 | 百万円 | 6,794 | 百万円 | △52.7 | % |
| 経常利益 | 15,366 | 百万円 | 7,152 | 百万円 | △53.5 | % |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 6,099 | 百万円 | 95,891 | 百万円 | +1,472.1 | % |
②事業別の状況(セグメント間取引消去前)
※当連結会計年度における子会社再編に伴い、「BPOサービス」及び「HRコンサルティング、教育・研修、その他」に該当する一部事業を見直し、セグメント区分を変更しております。また、前連結会計年度の数値は、変更後の区分に組み替えた数値で比較しております。
HRソリューション
エキスパートサービス(人材派遣)、BPOサービス(委託・請負)他
売上高 297,085百万円 営業利益 11,770百万円
[エキスパートサービス] 売上高 134,534百万円
当該事業では、オフィスワークを中心に事務職から高度な専門スキルを備えた人材やエンジニア、営業・販売職、また若年層からシニアまで幅広い世代、職種のエキスパートサービス(人材派遣)を展開しています。
当期においては、前期に全国で対応した新型コロナウイルス感染症に係る業務が概ね終了したことにより、稼働者数は年間を通じて減少が続きました。一方で、派遣料金の料金改定により派遣単価は上昇し、派遣スタッフへの処遇改善も進めました。しかしながら、特需のマイナスは埋めきれず、売上高は134,534百万円(前期比8.6%減)となりました。次期に向けて、高度事務職の受注拡大及び人材育成を目的に、株式会社パソナはMicrosoft社と「Code; Without Barriers in Japan」の提供を開始し、派遣スタッフ1万人を対象にデジタル人材の育成に取り組むなど事業基盤の強化を図っています。
[BPOサービス] 売上高 142,854百万円
当該事業では、顧客から煩雑な事務作業を集約し効率化する総務・庶務や繁閑に応じた経費精算等に対応する経理・財務をはじめ、受付、営業事務・受発注、人事・労務・給与計算などの業務を当社グループが受託しBPOサービスを提供しています。
当期は、前期までの特需案件が減少したものの、民間企業及びパブリックセクターともに新たな需要を獲得しました。民間企業からは、人事や経理、総務領域でコア業務への集中化支援や、生産性向上に向けたRPA導入・運用支援が増加したほか、新型コロナウイルス感染症の収束に伴って企業の海外展開が活発化したことから海外人事支援などのニーズも拡大しました。パブリックセクターからは、リスキリングや行政事務代行の受託が広がりました。また戦略的に取り組んでいる「X-TECH BPO」においては、民間、パブリック共にDX人材育成に向けた内製化支援や、従業員のオンライン健康増進支援なども拡大しました。
個社別では、自社開発のクラウド型PBX「Omnia LINK」等のデジタル技術を活用したコンタクトセンター・BPOサービスを提供するビーウィズ株式会社及び総務領域に特化したBPOサービスを提供する株式会社パソナ日本総務部(2024年4月1日社名変更、旧:パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社)において、堅調に新規案件の獲得が進みました。
これらの結果、新型コロナウイルス感染症の対策に係る特需の減収を吸収し、売上高は142,854百万円(前期比0.4%増)となりました。
[HRコンサルティング、教育・研修、その他] 売上高 8,673百万円
当該事業では、フリーランスや上場企業の元役員などのプロフェッショナル人材によるコンサルティングや経営支援を行う顧問コンサルティング事業のほか、企業やパブリックセクターから受託している教育・研修事業を行っています。
顧問コンサルティング事業では、人的資本経営や統合報告書の作成に係る専門領域でのプロフェッショナル人材の需要が増加したほか、女性取締役を求める企業から採用需要が増加しました。リクルーティング事業は、人材需要が堅調に推移する中で、最適な人材を確保するため、採用コンサルティングの需要がさらに拡大しました。教育・研修事業では、女性社員の活躍を推進する企業から専門研修等のニーズが増加、新入社員研修では対面型の研修が大半となり前期からは需要が拡大しました。
これらの結果、売上高は8,673百万円(前期比4.0%増)となりました。
[グローバルソーシング] 売上高 11,024百万円 営業利益 270百万円
当該事業では、海外において、人材紹介、人材派遣・請負、給与計算、教育・研修などのフルラインの人材関連サービスを提供しています。
アジア地域においては、台湾では半導体や製造業からの人材需要が増加したほか、ベトナムでは日系企業からのIT分野の開発業務の受託が拡大しました。また、経済成長が続くインドネシアでも人材サービスが拡大し、東南アジア各国は増収となりました。北米地域では、労働市場がひっ迫したことから人材紹介は拡大したものの、企業による直接雇用が増加したため人材派遣は減収となりました。また費用面では、米国を中心に多くの拠点で人員強化のための採用や処遇改善を先行して行ったことに加え、研修や出張等の実施も活発であったことから販管費が増加しました。
これらの結果、円安進行による為替影響もあり、売上高は11,024百万円(前期比12.1%増)、営業利益は270百万円(前期比56.2%減)となりました。
以上の事業から構成されるセグメントの売上高は297,085百万円(前期比3.4%減)となりました。利益面では、主にエキスパートサービスにおいて、稼働者数が減少したことによる売上高の減少に加え、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い医療専門職種の派遣が減少したことから粗利率も低下しました。これらの結果、営業利益は11,770百万円(前期比22.2%減)となりました。
キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) 売上高 13,054百万円 営業利益 4,042百万円
当該事業は、企業の中途採用活動を支援し、転職希望者とのマッチングを行う人材紹介事業と、企業の人事戦略にもとづいて転身を支援する再就職支援事業を行っています。
人材紹介事業では、一部の業界で採用意欲の減少が見られたものの当社グループが戦略的に注力するハイキャリア領域では安定した需要が継続し、期初からは成約単価も上昇しました。一方で、転職希望者の退職慰留が増加したことから成約数は前期と比べ減少しました。
再就職支援事業では、当期は国内企業の早期・希望退職者の募集人数が過去十数年間で最小規模になったことから、期初から需要の減少が続きました。しかしながら、足もとでは、ビジネス環境の変化や企業の構造改革の動きから早期・希望退職者の募集をする企業が増加しています。また、ベテラン人材へのリスキリングや企業の人的資本経営の高まりから、従業員の自律的なキャリア形成を支援する「セーフプレースメント・トータルサービス」が順調に拡大しました。
これらの結果、売上高は13,054百万円(前期比6.2%減)、人員配置を中心に見直しを行い販管費の抑制に努めるも売上減少分を埋めるには至らず、営業利益は4,042百万円(前期比1.1%減)となりました。
アウトソーシング 売上高 38,962百万円 営業利益 7,615百万円
当該事業は、当社連結子会社であった株式会社ベネフィット・ワンが提供していた、企業や官公庁・自治体の福利厚生業務を中心にしたアウトソーシングサービスが計上されています。
福利厚生事業では、売上高の大半を占める会費収入は前期比で増加した一方、旧JTBベネフィット特有の取引などが減少しました。経費面では、中長期成長に向けた人材やシステムへの投資による費用が前期比で増加しましたが、旧JTBベネフィットのサービス統合による重複コスト削減効果などもあり、収益性が改善しました。
ヘルスケア事業のうちコロナワクチン接種支援事業の売上高は業務の縮小により前期比で減収となりました。保健指導事業は新規受注獲得に遅れがあったものの、前期比で増収増益となりました。健診事業は概ね計画どおりに進捗しました。
これらの結果、売上高は38,962百万円(前期比8.1%減)となり、販管費率は前年同水準であったものの、期末にかけて福利厚生サービスの利用増加により補助金支出が増加したことや、システム関連費用の償却等が増えたため粗利率が低下し、営業利益は7,615百万円(前期比27.4%減)となりました。
ライフソリューション 売上高 7,792百万円 営業利益 128百万円
当該事業では、認可・認証保育所、企業内保育施設、学童保育施設の運営、児童教育などの子育て支援事業、デイサービス、訪問介護などを行う介護事業、家事代行などのライフサポート事業を行っています。
保育事業では、認可保育園や学童クラブの新規開設をはじめ、既存保育施設の受入れ児童数も前期からは増加したものの、新規開設の費用先行や人件費などの運営費等の増加により売上総利益は減少しました。
ライフサポート事業では、前期まで新型コロナウイルス感染症の拡大対策として病院や宿泊施設から受託していた除菌消毒サービスが減少したほか、感染者療養施設への介護人材の派遣需要が減少しました。また、子育て家庭を対象にした家事代行サービスなどの自治体からの受託事業が順調に拡大したものの、複数地域に分散したため人件費を中心に販管費が増加しました。
これらの結果、売上高は7,792百万円(前期比5.0%減)、営業利益は128百万円(前期比64.8%減)となりました。
地方創生ソリューション 売上高 6,223百万円 営業利益 △2,588百万円
当該事業では、地域住民や地域企業、地方自治体と協力、連携しながら、地方に新たな産業と雇用を創出する地方創生事業に取り組んでいます。
兵庫県立淡路島公園アニメパーク「ニジゲンノモリ」では、海外でも人気が高い「NARUTO」のアトラクション「NARUTO&BORUTO 忍里」をはじめ、2024年アカデミー賞の受賞により国内外で関心が高まったゴジラのアトラクション「ゴジラ迎撃作戦」にはインバウンドの来場者が大きく増加しました。また、淡路島の地元食材を使った地産地消の料理を提供する畑の中のレストラン「陽・燦燦(はる・さんさん)」は、大自然の魅力を存分に楽しむことができる施設として多くの方々にお越しいただきました。
一方、当期は夏季の猛暑や週末の悪天候による影響を受けたほか、国内では観光地の分散化の影響もあり、来場者数が期初予想に至らない施設もありました。また、レストランなどの飲食事業を提供する施設では、原材料の高騰によって原価率が上昇し、処遇改善により人件費も増加しました。これらの事業環境や足もとの業績動向を踏まえて、今後の事業計画を見直した結果、一部の商業施設等の固定資産について回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、当第4四半期連結会計期間において固定資産に係る減損損失を計上いたしました。
これらの結果、売上高は6,223百万円(前期比10.2%減)となり、赤字幅はやや改善したものの、営業利益は△2,588百万円(前期は営業利益△2,877百万円)となりました。なお、前期においては、一部子会社で決算期を3月から5月に変更したため14ヶ月決算となっており、そのテクニカルな影響を除くと売上は前期よりも増加しています。
消去又は全社 売上高 △6,385百万円 営業利益 △14,174百万円
グループ間取引消去とグループシナジーの最大化のためのコストや新規事業のインキュベーションコスト、持株会社としての管理コストが含まれています。
当期は、人件費やDXを推進するIT関連費用が増加したほか、2025年大阪・関西万博に出展するパビリオン関連費用が一部発生しています。これらの結果、グループ間取引消去の売上高は△6,385百万円(前期は△6,539百万円)、営業利益は△14,174百万円(前期は△12,819百万円)となりました。
■セグメント別業績
| 売上高 | 2023年5月期 | 2024年5月期 | 増減率 | |||||
| HRソリューション | 363,987 | 百万円 | 349,102 | 百万円 | △4.1 | % | ||
| エキスパートサービス(人材派遣) BPOサービス(委託・請負)他 | 307,687 | 百万円 | 297,085 | 百万円 | △3.4 | % | ||
| エキスパートサービス(人材派遣) | 147,188 | 百万円 | 134,534 | 百万円 | △8.6 | % | ||
| BPOサービス(委託・請負) | 142,327 | 百万円 | 142,854 | 百万円 | +0.4 | % | ||
| HRコンサルティング、教育・研修、その他 | 8,340 | 百万円 | 8,673 | 百万円 | +4.0 | % | ||
| グローバルソーシング(海外人材サービス) | 9,831 | 百万円 | 11,024 | 百万円 | +12.1 | % | ||
| キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) | 13,923 | 百万円 | 13,054 | 百万円 | △6.2 | % | ||
| アウトソーシング | 42,376 | 百万円 | 38,962 | 百万円 | △8.1 | % | ||
| ライフソリューション | 8,200 | 百万円 | 7,792 | 百万円 | △5.0 | % | ||
| 地方創生ソリューション | 6,931 | 百万円 | 6,223 | 百万円 | △10.2 | % | ||
| 消去又は全社 | △6,539 | 百万円 | △6,385 | 百万円 | ― | |||
| 合計 | 372,579 | 百万円 | 356,733 | 百万円 | △4.3 | % | ||
| 営業利益 | 2023年5月期 | 2024年5月期 | 増減率 | |||||
| HRソリューション | 29,709 | 百万円 | 23,428 | 百万円 | △21.1 | % | ||
| エキスパートサービス(人材派遣) BPOサービス(委託・請負)他 | 15,132 | 百万円 | 11,770 | 百万円 | △22.2 | % | ||
| エキスパートサービス(人材派遣) | 14,515 | 百万円 | 11,499 | 百万円 | △20.8 | % | ||
| BPOサービス(委託・請負) | ||||||||
| HRコンサルティング、教育・研修、その他 | ||||||||
| グローバルソーシング(海外人材サービス) | 617 | 百万円 | 270 | 百万円 | △56.2 | % | ||
| キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) | 4,089 | 百万円 | 4,042 | 百万円 | △1.1 | % | ||
| アウトソーシング | 10,487 | 百万円 | 7,615 | 百万円 | △27.4 | % | ||
| ライフソリューション | 364 | 百万円 | 128 | 百万円 | △64.8 | % | ||
| 地方創生ソリューション | △2,877 | 百万円 | △2,588 | 百万円 | ― | |||
| 消去又は全社 | △12,819 | 百万円 | △14,174 | 百万円 | ― | |||
| 合計 | 14,377 | 百万円 | 6,794 | 百万円 | △52.7 | % | ||
※当連結会計年度における子会社再編に伴い、「BPOサービス」及び「HRコンサルティング、教育・研修、その他」に該当する一部事業を見直し、セグメント区分を変更しております。また、前連結会計年度の数値は、変更後の区分に組み替えた数値で比較しております。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当社グループは、人材派遣、委託・請負、人材紹介、再就職支援、アウトソーシング、保育・介護、地方創生などの事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
②受注実績
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
| セグメントの名称 | 2024年5月期 | |||||
| 売上高(百万円) | 構成比(%) | 前期比(%) | ||||
| HRソリューション | 343,839 | 96.4 | 95.8 | |||
| エキスパートサービス(人材派遣)、 BPOサービス(委託・請負)他 | 292,376 | 82.0 | 96.4 | |||
| エキスパートサービス(人材派遣) | 133,964 | 37.6 | 91.3 | |||
| BPOサービス(委託・請負) | 140,144 | 39.3 | 100.6 | |||
| HRコンサルティング、教育・研修、その他 | 7,476 | 2.1 | 98.8 | |||
| グローバルソーシング(海外人材サービス) | 10,791 | 3.0 | 111.8 | |||
| キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) | 13,031 | 3.6 | 93.8 | |||
| アウトソーシング | 38,431 | 10.8 | 92.0 | |||
| ライフソリューション | 7,229 | 2.0 | 94.1 | |||
| 地方創生ソリューション | 5,663 | 1.6 | 93.5 | |||
| 合計 | 356,733 | 100.0 | 95.7 | |||
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
上記に記載した当連結会計年度における売上高を地域別に示すと、次のとおりとなります。
| 区分 | 2024年5月期 | ||
| 売上高(百万円) | 構成比(%) | 前期比(%) | |
| 北海道・東北 | 13,377 | 3.8 | 95.1 |
| 関東(東京以外) | 38,112 | 10.7 | 92.4 |
| 東京 | 168,369 | 47.2 | 94.6 |
| 東海・北信越 | 19,999 | 5.6 | 98.4 |
| 関西 | 72,818 | 20.4 | 103.8 |
| 中国・四国・九州 | 32,761 | 9.2 | 85.0 |
| 海外 | 11,293 | 3.1 | 110.0 |
| 合計 | 356,733 | 100.0 | 95.7 |
(3)財政状態
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産及び負債には、当社グループによる使用が制限されている受託案件に係る顧客からの一時的な「預り金」とそれに見合う「現金及び預金」が54,975百万円(前連結会計年度末74,869百万円)計上されております。
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べて25,585百万円増加(9.3%増)し、301,090百万円となりました。上記の「預り金」の減少、固定資産の取得及び長期借入金の返済などもありましたが、当社連結子会社であった株式会社ベネフィット・ワン(以下「ベネフィット・ワン」という。)の株式売却等により現金及び預金が69,214百万円増加、地方創生事業等の建設仮勘定が11,977百万円増加した一方で、ベネフィット・ワンの連結除外等により売掛金が7,379百万円減少、その他流動資産が7,692百万円減少、無形固定資産が21,570百万円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて57,451百万円減少(28.2%減)し、146,428百万円となりました。上記の受託案件等により預り金が22,316百万円減少、借入金の返済により長期借入金が14,077百万円減少、ベネフィット・ワンの連結除外等により契約負債が5,377百万円減少、買掛金が4,003百万円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて83,037百万円増加(115.9%増)し、154,661百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益が95,891百万円となったことにより利益剰余金が94,507百万円増加、ベネフィット・ワンの連結除外等により、非支配株主持分が11,451百万円減少したことなどによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、49.3%(前連結会計年度末19.6%)となりました。なお、受託案件に係る「預り金」に伴う「現金及び預金」を控除した総資産は、246,115百万円(同200,634百万円)であり、自己資本比率は60.3%(同26.9%)となります。
(4)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて、89,127百万円増加し、137,047百万円となりました。なお、「資金」には、受託案件に係る顧客からの一時的な「預り金」に見合う「現金及び預金」は含まれておりません。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、7,397百万円(前連結会計年度5,961百万円の増加)となり、前連結会計年度より1,435百万円の増加となりました。
資金増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益106,251百万円(同16,766百万円)、減価償却費5,569百万円(同5,126百万円)、減損損失10,811百万円(前連結会計年度は発生なし)等によるものであります。
なお、株式会社ベネフィット・ワンの株式売却によるキャッシュ・フローについては、投資活動によるキャッシュ・フローに計上するため、営業活動によるキャッシュ・フローから関係会社株式売却益112,040百万円を控除しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、94,252百万円(前連結会計年度12,502百万円の減少)となり、前連結会計年度より106,754百万円の増加となりました。
資金増加の主な内訳は、株式会社ベネフィット・ワンの株式売却による、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入115,228百万円(前連結会計年度は発生なし)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、淡路島の地方創生事業における商業施設や全社セグメントでの事業用施設の新設に伴う有形固定資産の取得による支出15,244百万円(同9,029百万円)、システム投資に伴う無形固定資産の取得による支出4,905百万円(同4,591百万円)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、12,879百万円(前連結会計年度2,292百万円の減少)となり、前連結会計年度より10,586百万円の増加となりました。
資金増加の主な内訳は、長期運転資金の確保を目的とした、長期借入れによる収入2,500百万円(同15,727百万円)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、長期借入金の返済による支出10,325百万円(同10,339百万円)、配当金の支払4,568百万円(同5,169百万円)等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 項目 | 2020年 5月期 | 2021年 5月期 | 2022年 5月期 | 2023年 5月期 | 2024年 5月期 |
| 自己資本比率 | 22.7% | 25.2% | 24.5% | 19.6% | 49.3% |
| 時価ベースの自己資本比率 | 35.7% | 49.0% | 40.3% | 24.7% | 28.4% |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 3.2年 | 1.8年 | 5.3年 | 9.9年 | 5.8年 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 57.9 | 64.5 | 35.4 | 15.9 | 16.6 |
(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
5 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
6 当社グループによる使用が制限されている受託案件に係る顧客からの一時的な「預り金」とそれに見合う「現金及び預金」を控除した自己資本比率は、前項「(3) 財政状態 資産、負債及び純資産の状況」に記載のとおりであり、また、時価ベースの自己資本比率は、34.8%(前連結会計年度末33.9%)となります。
(5)資本の財源及び資金の流動性
①財務戦略の考え方
当社グループは、財務体質の強化と資金効率の向上を両立しつつ、企業価値の向上のために資金を適切に調達・配分することを財務戦略の基本方針としております。HRソリューション領域における業務プロセス最適化のためのIT関連投資、地方創生・観光ソリューションの収益力向上に資する設備投資、DX人材の育成等の人的資本投資など、当社グループの成長、企業価値の向上に必要な資金及び経常の運転資金を効率的に確保しております。さらに、グループ会社との間ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、グループ各社における余剰資金の有効活用に努めております。
②資金調達の基本方針
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的、かつ機動的に確保するため、内部資金及び外部資金の有効活用に努めております。月中の短期運転資金需要に対しては、金融機関との間に設定しているコミットメントラインや当座借越枠を機動的に活用しています。長期借入については、約定返済額や投資計画等を勘案しながら、年度の資金調達計画を策定し、取引金融機関からの調達を実施しています。資金調達にあたっては、財務体質や資本コストにも留意しながら、その可否を判断しています。自己資本比率やEBITDA有利子負債倍率等を見据えつつ、銀行借入、社債をはじめとした負債を有効に活用することで、資本コストの低減及び資本効率の向上に努めております。
③資金配分についての考え方
当社グループ全体として得られた資金は、成長投資、株主還元、手元資金に振り分けています。成長投資については、経営戦略を踏まえたグループとしての投資意義や、投資資金の回収可能性や期待されるリターン等を吟味し、投資の可否を判断しています。また、業績に応じた株主還元を実施することを基本方針に、配当政策については、これまで連結配当性向30%を目途としておりましたが、株主への還元をさらに充実させるため、2025年5月期より連結配当性向を40%に引き上げて、継続的かつ安定的な配当の維持に努めてまいります。手元資金については、金融機関との間に設定しているコミットメントライン等を活用することで、グループ全体の資金効率を高めていくよう努めております。
(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての会計方針は、80ページ「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
また、この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表を作成するにあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、83ページ「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。