有価証券報告書-第12期(平成30年6月1日-令和1年5月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
(2)経営成績
①当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、不安定な国際情勢の中において輸出や生産の弱さが続いており景況感には一部慎重さが見られたものの、雇用情勢の着実な改善等により緩やかな回復基調が継続しました。当社グループを取り巻く環境としては、労働者派遣法をはじめとする労働関連諸法令の改正への対応や今後の動向が注目された一方で、長期的な人手不足に加え、企業での働き方改革の推進や生産性向上を目的として、BPOサービスの活用が拡大しました。
このような環境の中、当社グループは時代の変革期と捉え、当期は「産業構造の変化に対応する事業基盤の確立」、「事業効率の推進と収益力強化」、「地方創生事業の更なる推進」を重点戦略に掲げ、日本が直面する課題の解決をテーマにグループの持続的な成長に向けた多様な事業活動に取り組みました。
産業構造の変化に対応する事業開発として、構造的な人手不足と「人生100年時代」に対応するシニア人材の就労機会を促進するべく、シニア層の人材サービスを強化したほか、定年退職後の人材を採用する「エルダーシャイン(社員/Shine)制度」を開始し注目を集めました。事業効率と収益力強化については、特にBPO事業において、更なる効率性と品質向上を目指した管理プラットフォームの開発推進やオペレーションのデジタル化をはじめ、グループ各社において体制やプロセスの見直しを実施し、収益力の向上を図りました。そして地方創生事業においては、新たな施設を開設したほか、地域活性に繋がる多数の仕掛けや活動を展開し、人材誘致や地域での就労機会の創出に努めました。
当期は、エキスパートサービス(人材派遣)において改正派遣法等の対応により売上が前年を下回ったものの、インソーシング事業やアウトソーシング事業のBPOサービスが売上、利益ともに伸長し、業績を牽引した結果、売上高は326,984百万円(前期比5.0%増)となりました。
売上総利益は特にBPOサービスにおいて、増収に加えて効率化も進み粗利率が改善したこと、派遣スタッフの派遣先企業への直接雇用による紹介手数料の増加も寄与し、74,710百万円(前期比11.5%増)となり、営業利益は9,465百万円(前期比44.7%増)と拡大しました。また第1四半期に子会社株式の一部売却に伴う支払手数料を営業外費用に計上したものの、経常利益は9,237百万円(前期比39.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,975百万円(前期比53.4%増)と利益拡大しました。
■連結業績
②事業別の状況(セグメント間取引消去前)
※当連結会計年度より、一部の事業のセグメント区分を変更しております。前期比については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
HRソリューション
エキスパートサービス(人材派遣)、インソーシング(委託・請負)他
売上高 272,309百万円 営業利益 7,316百万円
[エキスパートサービス] 売上高 158,601百万円
当期は改正派遣法や労働契約法の影響により派遣スタッフの派遣先企業への直接雇用等が進み、稼働者数が減少することになりました。売上が前年を下回るなか、利益確保に向け、料金改定や体制の見直し等、事業基盤の強化に取り組みました。登録はプロセスの見直しにより改善が図れ、また受注数も維持しているため、成約率向上に向け営業体制の改善・強化を継続してまいります。業界専門誌の派遣スタッフ満足度調査では第1位※を獲得し、スタッフに寄り添い、働く人々それぞれのライフステージにあった働き方を提案できる会社として、同事業の再構築に取り組んでいきます。
結果、当期は三菱重工業グループより株式取得した長崎ダイヤモンドスタッフ株式会社が売上寄与するなどしましたが、売上高は158,601百万円(前期比0.8%減)となりました。
※「月刊人材ビジネス」2019年6月号 第31回派遣スタッフ満足度調査。総合指標である口コミ率、再就業率にて株式会社パソナが第1位。
[インソーシング] 売上高 97,234百万円
業務の効率化や人材に関わる管理コストの軽減等の企業ニーズが広まり、事業は成長を続けました。コンタクトセンター等を運営するビーウィズ株式会社では、AI技術とオペレーションノウハウを活かし、既存・新規顧客の需要に対応して大きく業績を伸ばしたほか、特許・知財分野では株式会社パソナナレッジパートナーが本格始動しました。その他各社においても、事業拡大とともに案件のノウハウ蓄積や、更なる効率性を目指した体制の見直しにより、収益性の改善が進みました。またパブリック分野では、中央省庁からの大型案件等により業績が伸長したほか、自治体の行政事務代行も堅調に拡大しました。これらの結果、売上高は97,234百万円(前期比12.0%増)と増収となりました。
[HRコンサルティング、教育・研修、その他] 売上高 8,508百万円
教育・研修事業を展開するキャプラン株式会社では、グループシナジーを活かした大型の官公庁案件等が売上に貢献したほか、主力の新人研修、階層別やLGBT、女性活躍といったトレンドテーマの新領域においても受注を伸ばしました。また英国ロンドンのWSET※本校から世界のBEST7に選出されたワインアカデミーのワイン講座や日本酒講座も伸長しました。加えて労働関連法の改正に係る対応として、派遣スタッフの派遣先企業への直接雇用による紹介手数料も増加し、売上高は8,508百万円(前期比10.4%増)となりました。
※「Wine & Spirit Education Trust(略称:WSET)」。ロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関。世界70カ国以上、年間約85,000名が学ぶ。
[グローバルソーシング(海外人材サービス)] 売上高 7,965百万円
経済が好調な北米ではBPOや紹介の需要が増加したほか、営業力を強化したインドネシアのPT. Dutagriya Sarana(デュータグリヤ サラナ)も大きく売上を伸ばしました。またベトナムでは現地大学との産学連携でエンジニアを育成・派遣するプロジェクトが好調で、当期は新たにダナン市等への拡大を図りました。国内では、改正出入国管理法の施行により外国籍人材の受入が拡大することに伴い、「外国籍人材定着支援サービス」を4月よりスタートし、海外で35年の実績を持つ当社グループの豊富なノウハウを提供しています。結果、当期の売上高は7,965百万円(前期比10.4%増)となりました。
以上の事業から構成されるセグメントの売上高は272,309百万円(前期比4.1%増)となりました。利益面ではインソーシング事業での増収及びノウハウ蓄積や体制見直しによる利益率の向上、派遣スタッフの派遣先企業への直接雇用による紹介手数料の増加等により、営業利益は7,316百万円(前期比42.5%増)と拡大しました。
キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) 売上高 15,377百万円 営業利益 3,510百万円
構造的な人手不足を背景に転職市場は活況を呈しており、人材紹介事業は特にIT業界や地方での展開が進み増収となりました。更なる売上拡大のため、現在、コンサルタント育成の効率化や顧客の利便性を向上するためのシステム改善に取り組んでいます。また転職エージェントとして顧客満足度総合第1位※という外部評価もいただき、引き続き質の高いサービスを提供してまいります。
再就職支援においては、早期の構造改革に着手する企業や人生100年時代を見据えた人生設計を後押しする企業からのニーズが増えており、3期ぶりに増収となりました。また前期から取り組む全国拠点の効率的運営への転換により、原価抑制が図れ収益性も向上しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は15,377百万円(前期比10.4%増)、営業利益は3,510百万円(前期比19.1%増)と増益となりました。
※2019年、転職エージェントのオリコン顧客満足度ランキングにて、株式会社パソナのパソナキャリアが総合第1位。
アウトソーシング 売上高 35,188百万円 営業利益 7,719百万円
当社子会社で福利厚生アウトソーシングサービスを手がける株式会社ベネフィット・ワンでは、働き方改革や同一労働同一賃金、健康経営等への関心の高まりを背景に、生産性向上や従業員のエンゲージメント向上施策へのニーズが増大したことで、福利厚生事業とヘルスケア事業が拡大し、業績を牽引しました。個人会員向けに提携先の割引サービスメニューを提供するパーソナル事業では、主要顧客との取引が計画未達となるなかで、新規顧客との取引拡大等、再成長に向けた基盤づくりに取り組みました。これらの結果、売上高は35,188百万円(前期比7.8%増)、営業利益は7,719百万円(前期比24.3%増)と8期連続での増益となりました。
ライフソリューション 売上高 5,660百万円 営業利益 168百万円
介護分野の株式会社パソナライフケアでは、介護施設の運営に加え家事代行サービスや仕事と介護の両立支援に関するサービスを伸ばし、保育分野の株式会社パソナフォスターでも企業内保育や学童等の子育て支援施設・案件を拡大し売上を伸ばしました。一方、利益面では、社会的に保育士不足の状況が続いており、保育士の処遇向上や採用費用が増加したほか、新規の企業内保育等における立上げ時のコスト負担がありました。これらの結果、売上高は5,660百万円(前期比10.4%増)と伸長したものの、営業利益は168百万円(前期比37.3%減)と減益となりました。
パブリックソリューション 売上高 3,082百万円 営業損失 1,279百万円
西日本最大級の道の駅を運営する株式会社丹後王国では、施設の運営に留まらず地域商社として地元特産品の販路拡大、商材のブランド化など様々な施策に取り組み、売上拡大、収益改善を着々と進めています。また淡路島では、自然豊かな兵庫県立淡路島公園内の体験型エンターテインメント「ニジゲンノモリ」で、当期は宿泊施設「グランシャリオ 北斗七星135°」や新アトラクション「NARUTO & BORUTO 忍里」がオープンしたほか、インバウンド観光客にも人気のハローキティをモチーフにしたレストラン「HELLO KITTY SMILE」が本格稼動し、体験から飲食、宿泊までが一体となり、各施設を連動させた集客が可能になりました。また4月には関西三空港と淡路島間を結ぶバスが運行開始するなど、交通手段も広がりアクセスがよくなりました。
当セグメントは季節や天候等の影響も伴いますが、売上高は3,082百万円(前期比35.3%増)と増収し、営業損失1,279百万円(前期は営業損失1,536百万円)と赤字幅は縮小しています。
消去又は全社 売上高 △4,634百万円 営業利益 △7,970百万円
グループ間取引消去とグループシナジーの最大化のためのコストや新規事業のインキュベーションコスト、持株会社としての管理コストが含まれています。当期は前期に計上していた東京のグループ総合拠点への移転に伴う一時費用が減少した一方で、大阪拠点の移転、東京オリンピック・パラリンピックの協賛金や新規事業開発にかかる初期コストが増加しました。
■セグメント別業績
※当連結会計年度より、一部の事業のセグメント区分を変更しております。前連結会計年度の数値は、変更後のセグメント区分に組み替えた数値を記載しております。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当社グループは、人材派遣、委託・請負、人材紹介、再就職支援、福利厚生アウトソーシングなどの人材関連事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
②受注実績
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
上記に記載した当連結会計年度における売上高を地域別に示すと、次のとおりとなります。
(4)財政状態
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて6,982百万円増加(6.2%増)し、119,459百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加6,926百万円、有形固定資産の増加1,334百万円、無形固定資産の減少1,302百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて618百万円増加(0.8%増)し、79,206百万円となりました。これは主に、未払費用の減少1,493百万円、短期借入金の増加3,172百万円、長期借入金の減少1,309百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて6,363百万円増加(18.8%増)し、40,253百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,975百万円、子会社株式の一部売却による増加3,344百万円、配当金の支払514百万円、非支配株主持分の増加1,636百万円等によるものであります。
以上の結果、財務指標としては、自己資本比率が前連結会計年度末と比べて2.7ポイント改善し、23.7%となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(5)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比して6,739百万円増加し、31,793百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、9,186百万円(前連結会計年度9,505百万円の増加)となりました。
資金増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益8,894百万円(同6,735百万円)、減価償却費4,303百万円(同3,804百万円)、のれん償却額963百万円(同993百万円)、売上債権の減少737百万円(同3,053百万円の増加)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、法人税等の支払額4,175百万円(同3,345百万円)、営業債務の減少1,524百万円(同1,854百万円の増加)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、6,519百万円(前連結会計年度11,977百万円の減少)となりました。
資金減少の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出3,628百万円(同8,592百万円)、無形固定資産の取得による支出1,577百万円(同2,012百万円)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、3,962百万円(前連結会計年度6,496百万円の増加)となりました。
資金増加の主な内訳は、長期借入れによる収入5,328百万円(同9,118百万円)、連結の範囲の変更を伴わない
子会社株式の売却による収入4,899百万円(前連結会計年度は発生なし)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、長期借入金の返済による支出6,541百万円(前連結会計年度6,078百万円)等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
5 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
6 2016年5月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率は、2015年5月期と比較して大きく変動しております。これは営業キャッシュ・フロー項目の未払消費税等の増減額が減少したことが主な要因となっております。2015年5月期末日において消費税率上昇により未払消費税残高が大きく増加しておりましたが、2016年5月期においてこれを納付したことにより、営業キャッシュ・フローは大きく減少しております。
(6)資本の財源及び資金の流動性
①財務戦略の考え方
当社グループは、財務体質の強化と資金効率の向上を両立しつつ、企業価値の向上のために資金を適切に調達・配分することを財務戦略の基本方針としております。当社グループの重点戦略として掲げている地方創生事業に対する設備投資や、HRソリューション領域におけるデジタル化推進のためのIT関連投資、拠点関連投資など、当社グループの成長、企業価値の向上に必要な資金及び経常の運転資金を効率的に確保しております。さらに、グループ会社との間ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、グループ各社における余剰資金の有効活用に努めております。
②資金調達の基本方針
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的、かつ機動的に確保するため、内部資金及び外部資金の有効活用に努めております。月中の短期運転資金需要に対しては、金融機関との間に設定しているコミットメントラインや当座借越枠を機動的に活用しています。長期借入については、約定返済額や投資計画等を勘案しながら、年度の資金調達計画を策定し、取引金融機関からの調達を実施しています。資金調達にあたっては、財務体質や資本コストにも留意しながら、その可否を判断しています。自己資本比率やEBITDA有利子負債倍率等を見据えつつ、銀行借入をはじめとした負債を有効に活用することで、資本コストの低減及び資本効率の向上に努めております。
③資金配分についての考え方
当社グループ全体として得られた資金は、成長投資、株主還元、手元資金に振り分けています。成長投資については、経営戦略を踏まえたグループとしての投資意義や、投資資金の回収可能性や期待されるリターン等を吟味し、投資の可否を判断しています。また、業績に応じた株主還元を実施することを基本方針としており、配当政策については、連結配当性向30%を目途とするとともに、継続的かつ安定的な配当の維持にも努めてまいります。手元資金については、金融機関との間に設定しているコミットメントライン等を活用し、適切な水準に抑えることで、グループ全体の資金効率を高めていくよう努めております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
(2)経営成績
①当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、不安定な国際情勢の中において輸出や生産の弱さが続いており景況感には一部慎重さが見られたものの、雇用情勢の着実な改善等により緩やかな回復基調が継続しました。当社グループを取り巻く環境としては、労働者派遣法をはじめとする労働関連諸法令の改正への対応や今後の動向が注目された一方で、長期的な人手不足に加え、企業での働き方改革の推進や生産性向上を目的として、BPOサービスの活用が拡大しました。
このような環境の中、当社グループは時代の変革期と捉え、当期は「産業構造の変化に対応する事業基盤の確立」、「事業効率の推進と収益力強化」、「地方創生事業の更なる推進」を重点戦略に掲げ、日本が直面する課題の解決をテーマにグループの持続的な成長に向けた多様な事業活動に取り組みました。
産業構造の変化に対応する事業開発として、構造的な人手不足と「人生100年時代」に対応するシニア人材の就労機会を促進するべく、シニア層の人材サービスを強化したほか、定年退職後の人材を採用する「エルダーシャイン(社員/Shine)制度」を開始し注目を集めました。事業効率と収益力強化については、特にBPO事業において、更なる効率性と品質向上を目指した管理プラットフォームの開発推進やオペレーションのデジタル化をはじめ、グループ各社において体制やプロセスの見直しを実施し、収益力の向上を図りました。そして地方創生事業においては、新たな施設を開設したほか、地域活性に繋がる多数の仕掛けや活動を展開し、人材誘致や地域での就労機会の創出に努めました。
当期は、エキスパートサービス(人材派遣)において改正派遣法等の対応により売上が前年を下回ったものの、インソーシング事業やアウトソーシング事業のBPOサービスが売上、利益ともに伸長し、業績を牽引した結果、売上高は326,984百万円(前期比5.0%増)となりました。
売上総利益は特にBPOサービスにおいて、増収に加えて効率化も進み粗利率が改善したこと、派遣スタッフの派遣先企業への直接雇用による紹介手数料の増加も寄与し、74,710百万円(前期比11.5%増)となり、営業利益は9,465百万円(前期比44.7%増)と拡大しました。また第1四半期に子会社株式の一部売却に伴う支払手数料を営業外費用に計上したものの、経常利益は9,237百万円(前期比39.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,975百万円(前期比53.4%増)と利益拡大しました。
■連結業績
| 2018年5月期 | 2019年5月期 | 増減率 | ||||
| 売上高 | 311,410 | 百万円 | 326,984 | 百万円 | +5.0 | % |
| 営業利益 | 6,539 | 百万円 | 9,465 | 百万円 | +44.7 | % |
| 経常利益 | 6,631 | 百万円 | 9,237 | 百万円 | +39.3 | % |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,288 | 百万円 | 1,975 | 百万円 | +53.4 | % |
②事業別の状況(セグメント間取引消去前)
※当連結会計年度より、一部の事業のセグメント区分を変更しております。前期比については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
HRソリューション
エキスパートサービス(人材派遣)、インソーシング(委託・請負)他
売上高 272,309百万円 営業利益 7,316百万円
[エキスパートサービス] 売上高 158,601百万円
当期は改正派遣法や労働契約法の影響により派遣スタッフの派遣先企業への直接雇用等が進み、稼働者数が減少することになりました。売上が前年を下回るなか、利益確保に向け、料金改定や体制の見直し等、事業基盤の強化に取り組みました。登録はプロセスの見直しにより改善が図れ、また受注数も維持しているため、成約率向上に向け営業体制の改善・強化を継続してまいります。業界専門誌の派遣スタッフ満足度調査では第1位※を獲得し、スタッフに寄り添い、働く人々それぞれのライフステージにあった働き方を提案できる会社として、同事業の再構築に取り組んでいきます。
結果、当期は三菱重工業グループより株式取得した長崎ダイヤモンドスタッフ株式会社が売上寄与するなどしましたが、売上高は158,601百万円(前期比0.8%減)となりました。
※「月刊人材ビジネス」2019年6月号 第31回派遣スタッフ満足度調査。総合指標である口コミ率、再就業率にて株式会社パソナが第1位。
[インソーシング] 売上高 97,234百万円
業務の効率化や人材に関わる管理コストの軽減等の企業ニーズが広まり、事業は成長を続けました。コンタクトセンター等を運営するビーウィズ株式会社では、AI技術とオペレーションノウハウを活かし、既存・新規顧客の需要に対応して大きく業績を伸ばしたほか、特許・知財分野では株式会社パソナナレッジパートナーが本格始動しました。その他各社においても、事業拡大とともに案件のノウハウ蓄積や、更なる効率性を目指した体制の見直しにより、収益性の改善が進みました。またパブリック分野では、中央省庁からの大型案件等により業績が伸長したほか、自治体の行政事務代行も堅調に拡大しました。これらの結果、売上高は97,234百万円(前期比12.0%増)と増収となりました。
[HRコンサルティング、教育・研修、その他] 売上高 8,508百万円
教育・研修事業を展開するキャプラン株式会社では、グループシナジーを活かした大型の官公庁案件等が売上に貢献したほか、主力の新人研修、階層別やLGBT、女性活躍といったトレンドテーマの新領域においても受注を伸ばしました。また英国ロンドンのWSET※本校から世界のBEST7に選出されたワインアカデミーのワイン講座や日本酒講座も伸長しました。加えて労働関連法の改正に係る対応として、派遣スタッフの派遣先企業への直接雇用による紹介手数料も増加し、売上高は8,508百万円(前期比10.4%増)となりました。
※「Wine & Spirit Education Trust(略称:WSET)」。ロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関。世界70カ国以上、年間約85,000名が学ぶ。
[グローバルソーシング(海外人材サービス)] 売上高 7,965百万円
経済が好調な北米ではBPOや紹介の需要が増加したほか、営業力を強化したインドネシアのPT. Dutagriya Sarana(デュータグリヤ サラナ)も大きく売上を伸ばしました。またベトナムでは現地大学との産学連携でエンジニアを育成・派遣するプロジェクトが好調で、当期は新たにダナン市等への拡大を図りました。国内では、改正出入国管理法の施行により外国籍人材の受入が拡大することに伴い、「外国籍人材定着支援サービス」を4月よりスタートし、海外で35年の実績を持つ当社グループの豊富なノウハウを提供しています。結果、当期の売上高は7,965百万円(前期比10.4%増)となりました。
以上の事業から構成されるセグメントの売上高は272,309百万円(前期比4.1%増)となりました。利益面ではインソーシング事業での増収及びノウハウ蓄積や体制見直しによる利益率の向上、派遣スタッフの派遣先企業への直接雇用による紹介手数料の増加等により、営業利益は7,316百万円(前期比42.5%増)と拡大しました。
キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) 売上高 15,377百万円 営業利益 3,510百万円
構造的な人手不足を背景に転職市場は活況を呈しており、人材紹介事業は特にIT業界や地方での展開が進み増収となりました。更なる売上拡大のため、現在、コンサルタント育成の効率化や顧客の利便性を向上するためのシステム改善に取り組んでいます。また転職エージェントとして顧客満足度総合第1位※という外部評価もいただき、引き続き質の高いサービスを提供してまいります。
再就職支援においては、早期の構造改革に着手する企業や人生100年時代を見据えた人生設計を後押しする企業からのニーズが増えており、3期ぶりに増収となりました。また前期から取り組む全国拠点の効率的運営への転換により、原価抑制が図れ収益性も向上しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は15,377百万円(前期比10.4%増)、営業利益は3,510百万円(前期比19.1%増)と増益となりました。
※2019年、転職エージェントのオリコン顧客満足度ランキングにて、株式会社パソナのパソナキャリアが総合第1位。
アウトソーシング 売上高 35,188百万円 営業利益 7,719百万円
当社子会社で福利厚生アウトソーシングサービスを手がける株式会社ベネフィット・ワンでは、働き方改革や同一労働同一賃金、健康経営等への関心の高まりを背景に、生産性向上や従業員のエンゲージメント向上施策へのニーズが増大したことで、福利厚生事業とヘルスケア事業が拡大し、業績を牽引しました。個人会員向けに提携先の割引サービスメニューを提供するパーソナル事業では、主要顧客との取引が計画未達となるなかで、新規顧客との取引拡大等、再成長に向けた基盤づくりに取り組みました。これらの結果、売上高は35,188百万円(前期比7.8%増)、営業利益は7,719百万円(前期比24.3%増)と8期連続での増益となりました。
ライフソリューション 売上高 5,660百万円 営業利益 168百万円
介護分野の株式会社パソナライフケアでは、介護施設の運営に加え家事代行サービスや仕事と介護の両立支援に関するサービスを伸ばし、保育分野の株式会社パソナフォスターでも企業内保育や学童等の子育て支援施設・案件を拡大し売上を伸ばしました。一方、利益面では、社会的に保育士不足の状況が続いており、保育士の処遇向上や採用費用が増加したほか、新規の企業内保育等における立上げ時のコスト負担がありました。これらの結果、売上高は5,660百万円(前期比10.4%増)と伸長したものの、営業利益は168百万円(前期比37.3%減)と減益となりました。
パブリックソリューション 売上高 3,082百万円 営業損失 1,279百万円
西日本最大級の道の駅を運営する株式会社丹後王国では、施設の運営に留まらず地域商社として地元特産品の販路拡大、商材のブランド化など様々な施策に取り組み、売上拡大、収益改善を着々と進めています。また淡路島では、自然豊かな兵庫県立淡路島公園内の体験型エンターテインメント「ニジゲンノモリ」で、当期は宿泊施設「グランシャリオ 北斗七星135°」や新アトラクション「NARUTO & BORUTO 忍里」がオープンしたほか、インバウンド観光客にも人気のハローキティをモチーフにしたレストラン「HELLO KITTY SMILE」が本格稼動し、体験から飲食、宿泊までが一体となり、各施設を連動させた集客が可能になりました。また4月には関西三空港と淡路島間を結ぶバスが運行開始するなど、交通手段も広がりアクセスがよくなりました。
当セグメントは季節や天候等の影響も伴いますが、売上高は3,082百万円(前期比35.3%増)と増収し、営業損失1,279百万円(前期は営業損失1,536百万円)と赤字幅は縮小しています。
消去又は全社 売上高 △4,634百万円 営業利益 △7,970百万円
グループ間取引消去とグループシナジーの最大化のためのコストや新規事業のインキュベーションコスト、持株会社としての管理コストが含まれています。当期は前期に計上していた東京のグループ総合拠点への移転に伴う一時費用が減少した一方で、大阪拠点の移転、東京オリンピック・パラリンピックの協賛金や新規事業開発にかかる初期コストが増加しました。
■セグメント別業績
| 売上高 | 2018年5月期 | 2019年5月期 | 増減率 | |||||
| HRソリューション | 308,194 | 百万円 | 322,876 | 百万円 | +4.8 | % | ||
| エキスパートサービス(人材派遣) インソーシング(委託・請負)他 | 261,614 | 百万円 | 272,309 | 百万円 | +4.1 | % | ||
| エキスパートサービス(人材派遣) | 159,850 | 百万円 | 158,601 | 百万円 | △0.8 | % | ||
| インソーシング(委託・請負) | 86,843 | 百万円 | 97,234 | 百万円 | +12.0 | % | ||
| HRコンサルティング、教育・研修、その他 | 7,703 | 百万円 | 8,508 | 百万円 | +10.4 | % | ||
| グローバルソーシング(海外人材サービス) | 7,216 | 百万円 | 7,965 | 百万円 | +10.4 | % | ||
| キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) | 13,923 | 百万円 | 15,377 | 百万円 | +10.4 | % | ||
| アウトソーシング | 32,656 | 百万円 | 35,188 | 百万円 | +7.8 | % | ||
| ライフソリューション | 5,129 | 百万円 | 5,660 | 百万円 | +10.4 | % | ||
| パブリックソリューション | 2,277 | 百万円 | 3,082 | 百万円 | +35.3 | % | ||
| 消去又は全社 | △4,190 | 百万円 | △4,634 | 百万円 | ― | |||
| 合計 | 311,410 | 百万円 | 326,984 | 百万円 | +5.0 | % | ||
| 営業損益 | 2018年5月期 | 2019年5月期 | 増減率 | |||||
| HRソリューション | 14,294 | 百万円 | 18,547 | 百万円 | +29.7 | % | ||
| エキスパートサービス(人材派遣) インソーシング(委託・請負)他 | 5,135 | 百万円 | 7,316 | 百万円 | +42.5 | % | ||
| エキスパートサービス(人材派遣) | 5,135 | 百万円 | 7,316 | 百万円 | +42.5 | % | ||
| インソーシング(委託・請負) | ||||||||
| HRコンサルティング、教育・研修、その他 | ||||||||
| グローバルソーシング(海外人材サービス) | ||||||||
| キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) | 2,947 | 百万円 | 3,510 | 百万円 | +19.1 | % | ||
| アウトソーシング | 6,211 | 百万円 | 7,719 | 百万円 | +24.3 | % | ||
| ライフソリューション | 268 | 百万円 | 168 | 百万円 | △37.3 | % | ||
| パブリックソリューション | △1,536 | 百万円 | △1,279 | 百万円 | ― | |||
| 消去又は全社 | △6,487 | 百万円 | △7,970 | 百万円 | ― | |||
| 合計 | 6,539 | 百万円 | 9,465 | 百万円 | +44.7 | % | ||
※当連結会計年度より、一部の事業のセグメント区分を変更しております。前連結会計年度の数値は、変更後のセグメント区分に組み替えた数値を記載しております。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当社グループは、人材派遣、委託・請負、人材紹介、再就職支援、福利厚生アウトソーシングなどの人材関連事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
②受注実績
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
| セグメントの名称 | 2019年5月期 | |||||
| 売上高(百万円) | 構成比(%) | 前期比(%) | ||||
| HRソリューション | 319,788 | 97.8 | 104.8 | |||
| エキスパートサービス(人材派遣)、 インソーシング(委託・請負)他 | 270,285 | 82.6 | 105.2 | |||
| エキスパートサービス(人材派遣) | 158,070 | 48.3 | 99.2 | |||
| インソーシング(委託・請負) | 96,475 | 29.5 | 115.4 | |||
| HRコンサルティング、教育・研修、その他 | 7,924 | 2.4 | 117.8 | |||
| グローバルソーシング(海外人材サービス) | 7,814 | 2.4 | 110.1 | |||
| キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援) | 15,271 | 4.7 | 92.2 | |||
| アウトソーシング | 34,231 | 10.5 | 107.6 | |||
| ライフソリューション | 5,502 | 1.7 | 109.5 | |||
| パブリックソリューション | 1,693 | 0.5 | 144.1 | |||
| 合計 | 326,984 | 100.0 | 105.0 | |||
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
上記に記載した当連結会計年度における売上高を地域別に示すと、次のとおりとなります。
| 区分 | 2019年5月期 | ||
| 売上高(百万円) | 構成比(%) | 前期比(%) | |
| 北海道・東北 | 12,467 | 3.8 | 113.4 |
| 関東(東京以外) | 32,765 | 10.0 | 108.8 |
| 東京 | 156,295 | 47.8 | 103.7 |
| 東海・北信越 | 23,752 | 7.3 | 100.8 |
| 関西 | 62,624 | 19.2 | 103.4 |
| 中国・四国・九州 | 30,964 | 9.5 | 109.8 |
| 海外 | 8,113 | 2.4 | 111.2 |
| 合計 | 326,984 | 100.0 | 105.0 |
(4)財政状態
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて6,982百万円増加(6.2%増)し、119,459百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加6,926百万円、有形固定資産の増加1,334百万円、無形固定資産の減少1,302百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて618百万円増加(0.8%増)し、79,206百万円となりました。これは主に、未払費用の減少1,493百万円、短期借入金の増加3,172百万円、長期借入金の減少1,309百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて6,363百万円増加(18.8%増)し、40,253百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,975百万円、子会社株式の一部売却による増加3,344百万円、配当金の支払514百万円、非支配株主持分の増加1,636百万円等によるものであります。
以上の結果、財務指標としては、自己資本比率が前連結会計年度末と比べて2.7ポイント改善し、23.7%となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(5)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比して6,739百万円増加し、31,793百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、9,186百万円(前連結会計年度9,505百万円の増加)となりました。
資金増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益8,894百万円(同6,735百万円)、減価償却費4,303百万円(同3,804百万円)、のれん償却額963百万円(同993百万円)、売上債権の減少737百万円(同3,053百万円の増加)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、法人税等の支払額4,175百万円(同3,345百万円)、営業債務の減少1,524百万円(同1,854百万円の増加)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、6,519百万円(前連結会計年度11,977百万円の減少)となりました。
資金減少の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出3,628百万円(同8,592百万円)、無形固定資産の取得による支出1,577百万円(同2,012百万円)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、3,962百万円(前連結会計年度6,496百万円の増加)となりました。
資金増加の主な内訳は、長期借入れによる収入5,328百万円(同9,118百万円)、連結の範囲の変更を伴わない
子会社株式の売却による収入4,899百万円(前連結会計年度は発生なし)等によるものであります。
資金減少の主な内訳は、長期借入金の返済による支出6,541百万円(前連結会計年度6,078百万円)等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 項目 | 2015年 5月期 | 2016年 5月期 | 2017年 5月期 | 2018年 5月期 | 2019年 5月期 |
| 自己資本比率 | 24.1% | 22.2% | 20.1% | 21.0% | 23.7% |
| 時価ベースの自己資本比率 | 35.0% | 32.2% | 35.8% | 58.9% | 54.8% |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 1.6年 | 32.3年 | 2.9年 | 2.5年 | 2.7年 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 49.5 | 3.0 | 43.0 | 51.1 | 41.9 |
(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
5 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
6 2016年5月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率は、2015年5月期と比較して大きく変動しております。これは営業キャッシュ・フロー項目の未払消費税等の増減額が減少したことが主な要因となっております。2015年5月期末日において消費税率上昇により未払消費税残高が大きく増加しておりましたが、2016年5月期においてこれを納付したことにより、営業キャッシュ・フローは大きく減少しております。
(6)資本の財源及び資金の流動性
①財務戦略の考え方
当社グループは、財務体質の強化と資金効率の向上を両立しつつ、企業価値の向上のために資金を適切に調達・配分することを財務戦略の基本方針としております。当社グループの重点戦略として掲げている地方創生事業に対する設備投資や、HRソリューション領域におけるデジタル化推進のためのIT関連投資、拠点関連投資など、当社グループの成長、企業価値の向上に必要な資金及び経常の運転資金を効率的に確保しております。さらに、グループ会社との間ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、グループ各社における余剰資金の有効活用に努めております。
②資金調達の基本方針
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的、かつ機動的に確保するため、内部資金及び外部資金の有効活用に努めております。月中の短期運転資金需要に対しては、金融機関との間に設定しているコミットメントラインや当座借越枠を機動的に活用しています。長期借入については、約定返済額や投資計画等を勘案しながら、年度の資金調達計画を策定し、取引金融機関からの調達を実施しています。資金調達にあたっては、財務体質や資本コストにも留意しながら、その可否を判断しています。自己資本比率やEBITDA有利子負債倍率等を見据えつつ、銀行借入をはじめとした負債を有効に活用することで、資本コストの低減及び資本効率の向上に努めております。
③資金配分についての考え方
当社グループ全体として得られた資金は、成長投資、株主還元、手元資金に振り分けています。成長投資については、経営戦略を踏まえたグループとしての投資意義や、投資資金の回収可能性や期待されるリターン等を吟味し、投資の可否を判断しています。また、業績に応じた株主還元を実施することを基本方針としており、配当政策については、連結配当性向30%を目途とするとともに、継続的かつ安定的な配当の維持にも努めてまいります。手元資金については、金融機関との間に設定しているコミットメントライン等を活用し、適切な水準に抑えることで、グループ全体の資金効率を高めていくよう努めております。