有価証券報告書-第52期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の概要
(単位:百万円)
(注)売上総利益、営業利益又は営業損失、経常利益又は経常損失及び親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失の下段に記載している数値は、それぞれ売上高に対する割合を示しております。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境は、年間を通じて新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響により、行政機関よりイベント開催等の自粛要請が続き、また企業も広告宣伝費の抑制に動いたことから、大変厳しい事業環境となりました。電通「日本の広告費2020」(2021年2月25日発表)によると、国内のプロモーションメディア広告費は前年比75.4%で、特にイベント領域では前年比60.4%と大幅に減少し、当社事業も大きく影響を受ける結果となりました。このような厳しい事業環境ではありましたが、下記の重点分野に取り組みました。
1.リアルとデジタルのハイブリッド型のコミュニケーション・デザインの確立
2.新規開拓のための組織体制・施策の強化
3.制作部門の内製領域の拡大(デジタル、商環境分野)
具体的には、社会のオンライン活用へのシフトをいち早く捉え、顧客ニーズとマーケット拡大が見込まれるオンラインを活用したイベントプロモーションサービスを提供すべく、社内に配信スタジオを設置し、2020年6月より配信サービスの提供を開始いたしました。そしてコロナ禍を経験し、イベントの在り方も変わりゆく中、リアルとデジタルを統合した最適なコミュニケーション・デザインを提供すべく、今後のデジタル領域のサービス拡大とリアルイベントの価値向上に努めてまいりました。また、近年重点分野と位置付け、拡大傾向にあった商環境分野へ経営リソースを配分したことで、次年度以降に繋がる当社事業の成長の兆しを見出すことができました。
このような取り組みの結果、当連結会計年度における売上高は、72億72百万円(前年同期比43.7%減)となりました。
各商材カテゴリー別の売上高の状況は、次のとおりです。
(単位:百万円)
展示会出展、商談会・プライベートショー、イベントプロモーション、カンファレンス・セミナーというリアルイベント分野においては、新型コロナウイルスによる開催自粛・縮小の影響を受け、売上高が大きく減少しました。その中でも、イベントプロモーションにおいては、顧客がブランド体験の場としてリアルイベントを重要視しており、当社独自の感染防止ガイドラインに即した形でのイベントを提案し実現したことから、他分野に比べ少ない影響にとどまりました。一方で、前年同期より売上高が大きく伸長した商環境では、大手企業のミュージアムや自治体の公共事業等、新たな領域のサービスを拡大しております。デジタル・コンテンツ&マーケティングにおいては、リアルイベントの代替としてオンラインイベントの需要が伸びることを早期に見込み、グループ会社のスプラシアと連携を図り、配信プラットフォームの整備と本社内にスタジオを開設する等のサービス提供体制を整えたことで、顧客のニーズを取り込み売上高が大きく増加しました。商環境とデジタル・コンテンツ&マーケティングについては、引き続き成長領域と位置づけ、戦略的に施策の強化を図ってまいります。
売上総利益は売上高の大幅な減少が影響し、22億4百万円(前年同期比39.4%減)となりましたが、内製化に積極的に取り組み、外注コントロールに努めたことで前年同期比で売上総利益率は2.1ポイント向上し30.3%となりました。
販売費及び一般管理費は、27億92百万円(前年同期比6.7%減)、販売費及び一般管理費率が38.4%(前年同期は23.2%)となり、この結果、営業損失は5億87百万円(前年同期は営業利益6億45百万円)となりました。
また、営業外収益に雇用調整助成金等の収入2億38百万円を計上し、旧製作スタジオの売却による固定資産売却益75百万円、基幹システム開発の見直しに伴う減損損失60百万円、法人税等還付税額1億30百万円等をそれぞれ計上しました。この結果、経常損失3億12百万円(前年同期は経常利益6億49百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失1億89百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益4億9百万円)となりました。
当連結会計年度における報告セグメントの業績は、次のとおりです。
a.リアルエクスペリエンス&コミュニケーション事業 ※1
当連結会計年度におけるリアルエクスペリエンス&コミュニケーション事業の売上高は、64億93百万円(前年同期比45.7%減)、セグメント損失は6億31百万円(前年同期はセグメント利益5億41百万円)となりました。
これは、前述のとおり、新型コロナウイルスの影響により、展示会出展、商談会・プライベートショー、イベントプロモーション、カンファレンス・セミナーの売上高が大幅に減少したことによります。
b.デジタルエクスペリエンス&コミュニケーション事業 ※2
当連結会計年度におけるデジタルエクスペリエンス&コミュニケーション事業の売上高は、7億78百万円(前年同期比18.2%減)、セグメント利益は43百万円(前年同期比61.3%減)となりました。
これは、当事業を構成するグループ会社において、前年同期にあった大型プロジェクトに見合う受注がなかったことから売上高が減少したことによります。
※1:展示会・イベント等、人と人とが直接出会う“場”・“空間”において、様々な体験価値を通じて提供される製品・サービスの宣伝・販売活動を「Experience マーケティング」と位置付け、“コミュニケーション”に関わるあらゆる「表現」「手段」「環境」を最適化し“デザイン”することで、サービスを展開しております。
※2:インターネットを活用したビジネスモデルの策定から戦略的なWebサイト構築やアプリケーション制作をはじめとし、ビジネス向けアプリ制作・配信・管理プラットフォームやAI・コグニティブ領域など、最先端のデジタル・テクノロジーを集積し“デザイン”することでサービスを提供しています。
② 財政状態の概要
当社グループは、持続的成長の実現を可能とし、長期にわたり企業価値を向上させるために、事業活動により創出した営業キャッシュ・フローを、規律ある成長投資の実行や、株主の皆様への長期的かつ安定的な利益還元に充てながら、健全で強固な財務基盤を確立することを財務方針としています。
当連結会計年度におきましては、資金サイクルの向上やコスト削減等を通じて、更なるキャッシュ・フローの改善に努めてまいりました。また、第1四半期に手元流動性を高め財務安定化を図るべく、運転資金等の確保を目的に取引金融機関より20億円の借入を実行しました。
この結果、当連結会計年度末における資産は、44億47百万円(前連結会計年度末比74百万円増)となりました。これは、前述のとおり現金及び預金が20億13百万円と11億76百万円増加した一方で、減収により受取手形及び売掛金が7億94百万円、仕掛品が1億29百万円減少したこと、組織変更に伴う基幹システムの開発の見直し等によりソフトウエア仮勘定70百万円が減少したこと等によります。
負債は、34億73百万円(前連結会計年度末比3億55百万円増)となりました。これは、有利子負債が9億86百万円増加となった一方で、買掛金が2億21百万円、前受金が2億66百万円減少したことに加え、人事制度の変更もあり賞与引当金が2億40百万円減少したこと等によります。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失1億89百万円の計上と、配当金支払に85百万円を充てたこと等により9億73百万円(前連結会計年度末比2億81百万円減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1億67百万円の獲得(前年同期は4億5百万円の獲得)となりました。これは、事業活動の結果、税金等調整前当期純損失3億2百万円及び減価償却費を1億63百万円計上したほか、売上債権の回収によって7億94百万円の収入があった一方で、前受金の減少2億66百万円、賞与引当金の減少2億40百万円があったこと等によります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億8百万円の収入(前年同期は1億83百万円の使用)となりました。これは、新製作スタジオの設備工事等の有形固定資産取得等に62百万円使用した一方、旧製作スタジオの売却収入1億37百万円と、リモートワークの活用による本社オフィスの縮小に伴う敷金及び保証金の回収による収入44百万円があったこと等によります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、9億1百万円の獲得(前年同期は12百万円の使用)となりました。これは、主に手元流動性向上と新スタジオ投資関連などのために有利子負債が9億86百万円増加したこと等によります。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、20億13百万円(前年同期は8億37百万円)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
1.生産実績
当社グループは、企業や団体の広告活動・販促活動に伴う、情報伝達を目的とした各種イベント及びマーケティングツールの企画・制作・運営を主たる業務として行っており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
2.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、これらの記載には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断しております。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5「経理の状況」 1「連結財務諸表等」「注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績等
a.経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の概要」に記載のとおりであります。
b.財政状態
当連結会計年度の財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の概況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、第2「事業の状況」 2「事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、設備投資に必要な資金及びその他の所有資金には手元資金を充当することを基本的な方針とし、グループ内ファイナンスの活用による効率的な資金運用を行っております。また、資金運用の柔軟性を保つため、必要な都度、借入等による資金調達を行うこととしております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、中期経営計画の達成に向けて、毎事業年度の計画達成を重要視しております。しかしながら、当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、行政機関によるイベント開催の自粛要請が続く等、大変厳しい事業環境におかれたことで、中期経営計画の見直しを余儀なくされました。
そのような環境の中、当社は、リアルとデジタルを掛け合わせたハイブリッド型コミュニケーションデザインの確立を推進するべく、昨年6月に自社配信スタジオを開設しオンライン配信の需要を取り込むと共に、近年拡大傾向にあった商環境分野へ経営リソースを配分いたしました。また、制作部門の内製領域拡大に努め、外注コストの抑制に注力いたしました。
「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の概要」に記載のとおり、売上高はリソースを集中させた商環境とデジタル&コンテンツ・マーケティングにおいては、対前年比で増加しましたが、リアルイベント分野においては開催自粛・縮小の影響が大きく、対前年比で大幅に減少しました。また、利益面につきましては、内製率の向上により外注費を抑制する等の施策に取り組むとともに、雇用調整助成金等の収入や旧制作スタジオの売却、法人税等還付税の計上など、財務や税務面でも赤字幅を縮小すべく取り組みましたが、売上高の大幅減少が影響し、当期純利益はマイナスとなりました。
2022年3月期の連結業績の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は、現在の状況が継続するものの、ワクチン接種の普及により緩やかに好転していくことと想定のうえ、業績回復のための取り組みを更に推し進めることで黒字転換を見込んでおります。なお、2021年4月15日付「子会社の異動(株式譲渡)及び特別利益の計上に関するお知らせ」にて公表したとおり、当社完全子会社であった株式会社アイアクトの株式売却益として、2022年3月期の第1四半期に特別利益4億25百万円を計上する見込みであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の概要
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 12,921 | 7,272 | △5,649 | △43.7 |
| 売上総利益 (%) | 3,638 (28.2) | 2,204 (30.3) | △1,433 | △39.4 |
| 営業利益又は営業損失(△) (%) | 645 (5.0) | △587 (△8.1) | △1,233 | - |
| 経常利益又は経常損失(△) (%) | 649 (5.0) | △312 (△4.3) | △961 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は 親会社株主に帰属する当期純損失(△) (%) | 409 (3.2) | △189 (△2.6) | △599 | - |
(注)売上総利益、営業利益又は営業損失、経常利益又は経常損失及び親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失の下段に記載している数値は、それぞれ売上高に対する割合を示しております。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境は、年間を通じて新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響により、行政機関よりイベント開催等の自粛要請が続き、また企業も広告宣伝費の抑制に動いたことから、大変厳しい事業環境となりました。電通「日本の広告費2020」(2021年2月25日発表)によると、国内のプロモーションメディア広告費は前年比75.4%で、特にイベント領域では前年比60.4%と大幅に減少し、当社事業も大きく影響を受ける結果となりました。このような厳しい事業環境ではありましたが、下記の重点分野に取り組みました。
1.リアルとデジタルのハイブリッド型のコミュニケーション・デザインの確立
2.新規開拓のための組織体制・施策の強化
3.制作部門の内製領域の拡大(デジタル、商環境分野)
具体的には、社会のオンライン活用へのシフトをいち早く捉え、顧客ニーズとマーケット拡大が見込まれるオンラインを活用したイベントプロモーションサービスを提供すべく、社内に配信スタジオを設置し、2020年6月より配信サービスの提供を開始いたしました。そしてコロナ禍を経験し、イベントの在り方も変わりゆく中、リアルとデジタルを統合した最適なコミュニケーション・デザインを提供すべく、今後のデジタル領域のサービス拡大とリアルイベントの価値向上に努めてまいりました。また、近年重点分野と位置付け、拡大傾向にあった商環境分野へ経営リソースを配分したことで、次年度以降に繋がる当社事業の成長の兆しを見出すことができました。
このような取り組みの結果、当連結会計年度における売上高は、72億72百万円(前年同期比43.7%減)となりました。
各商材カテゴリー別の売上高の状況は、次のとおりです。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 (%) | |
| 展示会出展 | 3,558 | 607 | △2,950 | △82.9 |
| イベントプロモーション | 2,910 | 2,069 | △841 | △28.9 |
| 商談会・プライベートショー | 2,863 | 428 | △2,434 | △85.0 |
| カンファレンス・セミナー | 690 | 97 | △593 | △85.9 |
| 商環境 | 1,705 | 2,018 | 313 | 18.4 |
| デジタル・コンテンツ&マーケティング | 1,104 | 1,907 | 802 | 72.6 |
| その他 | 87 | 143 | 55 | 62.9 |
| 売上高合計 | 12,921 | 7,272 | △5,649 | △43.7 |
展示会出展、商談会・プライベートショー、イベントプロモーション、カンファレンス・セミナーというリアルイベント分野においては、新型コロナウイルスによる開催自粛・縮小の影響を受け、売上高が大きく減少しました。その中でも、イベントプロモーションにおいては、顧客がブランド体験の場としてリアルイベントを重要視しており、当社独自の感染防止ガイドラインに即した形でのイベントを提案し実現したことから、他分野に比べ少ない影響にとどまりました。一方で、前年同期より売上高が大きく伸長した商環境では、大手企業のミュージアムや自治体の公共事業等、新たな領域のサービスを拡大しております。デジタル・コンテンツ&マーケティングにおいては、リアルイベントの代替としてオンラインイベントの需要が伸びることを早期に見込み、グループ会社のスプラシアと連携を図り、配信プラットフォームの整備と本社内にスタジオを開設する等のサービス提供体制を整えたことで、顧客のニーズを取り込み売上高が大きく増加しました。商環境とデジタル・コンテンツ&マーケティングについては、引き続き成長領域と位置づけ、戦略的に施策の強化を図ってまいります。
売上総利益は売上高の大幅な減少が影響し、22億4百万円(前年同期比39.4%減)となりましたが、内製化に積極的に取り組み、外注コントロールに努めたことで前年同期比で売上総利益率は2.1ポイント向上し30.3%となりました。
販売費及び一般管理費は、27億92百万円(前年同期比6.7%減)、販売費及び一般管理費率が38.4%(前年同期は23.2%)となり、この結果、営業損失は5億87百万円(前年同期は営業利益6億45百万円)となりました。
また、営業外収益に雇用調整助成金等の収入2億38百万円を計上し、旧製作スタジオの売却による固定資産売却益75百万円、基幹システム開発の見直しに伴う減損損失60百万円、法人税等還付税額1億30百万円等をそれぞれ計上しました。この結果、経常損失3億12百万円(前年同期は経常利益6億49百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失1億89百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益4億9百万円)となりました。
当連結会計年度における報告セグメントの業績は、次のとおりです。
a.リアルエクスペリエンス&コミュニケーション事業 ※1
当連結会計年度におけるリアルエクスペリエンス&コミュニケーション事業の売上高は、64億93百万円(前年同期比45.7%減)、セグメント損失は6億31百万円(前年同期はセグメント利益5億41百万円)となりました。
これは、前述のとおり、新型コロナウイルスの影響により、展示会出展、商談会・プライベートショー、イベントプロモーション、カンファレンス・セミナーの売上高が大幅に減少したことによります。
b.デジタルエクスペリエンス&コミュニケーション事業 ※2
当連結会計年度におけるデジタルエクスペリエンス&コミュニケーション事業の売上高は、7億78百万円(前年同期比18.2%減)、セグメント利益は43百万円(前年同期比61.3%減)となりました。
これは、当事業を構成するグループ会社において、前年同期にあった大型プロジェクトに見合う受注がなかったことから売上高が減少したことによります。
※1:展示会・イベント等、人と人とが直接出会う“場”・“空間”において、様々な体験価値を通じて提供される製品・サービスの宣伝・販売活動を「Experience マーケティング」と位置付け、“コミュニケーション”に関わるあらゆる「表現」「手段」「環境」を最適化し“デザイン”することで、サービスを展開しております。
※2:インターネットを活用したビジネスモデルの策定から戦略的なWebサイト構築やアプリケーション制作をはじめとし、ビジネス向けアプリ制作・配信・管理プラットフォームやAI・コグニティブ領域など、最先端のデジタル・テクノロジーを集積し“デザイン”することでサービスを提供しています。
② 財政状態の概要
当社グループは、持続的成長の実現を可能とし、長期にわたり企業価値を向上させるために、事業活動により創出した営業キャッシュ・フローを、規律ある成長投資の実行や、株主の皆様への長期的かつ安定的な利益還元に充てながら、健全で強固な財務基盤を確立することを財務方針としています。
当連結会計年度におきましては、資金サイクルの向上やコスト削減等を通じて、更なるキャッシュ・フローの改善に努めてまいりました。また、第1四半期に手元流動性を高め財務安定化を図るべく、運転資金等の確保を目的に取引金融機関より20億円の借入を実行しました。
この結果、当連結会計年度末における資産は、44億47百万円(前連結会計年度末比74百万円増)となりました。これは、前述のとおり現金及び預金が20億13百万円と11億76百万円増加した一方で、減収により受取手形及び売掛金が7億94百万円、仕掛品が1億29百万円減少したこと、組織変更に伴う基幹システムの開発の見直し等によりソフトウエア仮勘定70百万円が減少したこと等によります。
負債は、34億73百万円(前連結会計年度末比3億55百万円増)となりました。これは、有利子負債が9億86百万円増加となった一方で、買掛金が2億21百万円、前受金が2億66百万円減少したことに加え、人事制度の変更もあり賞与引当金が2億40百万円減少したこと等によります。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失1億89百万円の計上と、配当金支払に85百万円を充てたこと等により9億73百万円(前連結会計年度末比2億81百万円減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1億67百万円の獲得(前年同期は4億5百万円の獲得)となりました。これは、事業活動の結果、税金等調整前当期純損失3億2百万円及び減価償却費を1億63百万円計上したほか、売上債権の回収によって7億94百万円の収入があった一方で、前受金の減少2億66百万円、賞与引当金の減少2億40百万円があったこと等によります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億8百万円の収入(前年同期は1億83百万円の使用)となりました。これは、新製作スタジオの設備工事等の有形固定資産取得等に62百万円使用した一方、旧製作スタジオの売却収入1億37百万円と、リモートワークの活用による本社オフィスの縮小に伴う敷金及び保証金の回収による収入44百万円があったこと等によります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、9億1百万円の獲得(前年同期は12百万円の使用)となりました。これは、主に手元流動性向上と新スタジオ投資関連などのために有利子負債が9億86百万円増加したこと等によります。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、20億13百万円(前年同期は8億37百万円)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
1.生産実績
当社グループは、企業や団体の広告活動・販促活動に伴う、情報伝達を目的とした各種イベント及びマーケティングツールの企画・制作・運営を主たる業務として行っており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
2.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高(千円) | 前年同期比 (%) |
| リアルエクスペリエンス& コミュニケーション事業 | 5,024,749 | 39.5 | 1,809,514 | 55.2 |
| デジタルエクスペリエンス& コミュニケーション事業 | 825,282 | 86.7 | 344,749 | 115.7 |
| 合計 | 5,850,031 | 42.8 | 2,154,264 | 60.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| リアルエクスペリエンス& コミュニケーション事業 | 6,493,798 | 54.3 |
| デジタルエクスペリエンス& コミュニケーション事業 | 778,418 | 81.8 |
| 合計 | 7,272,217 | 56.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、これらの記載には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断しております。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5「経理の状況」 1「連結財務諸表等」「注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績等
a.経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の概要」に記載のとおりであります。
b.財政状態
当連結会計年度の財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の概況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、第2「事業の状況」 2「事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、設備投資に必要な資金及びその他の所有資金には手元資金を充当することを基本的な方針とし、グループ内ファイナンスの活用による効率的な資金運用を行っております。また、資金運用の柔軟性を保つため、必要な都度、借入等による資金調達を行うこととしております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、中期経営計画の達成に向けて、毎事業年度の計画達成を重要視しております。しかしながら、当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、行政機関によるイベント開催の自粛要請が続く等、大変厳しい事業環境におかれたことで、中期経営計画の見直しを余儀なくされました。
そのような環境の中、当社は、リアルとデジタルを掛け合わせたハイブリッド型コミュニケーションデザインの確立を推進するべく、昨年6月に自社配信スタジオを開設しオンライン配信の需要を取り込むと共に、近年拡大傾向にあった商環境分野へ経営リソースを配分いたしました。また、制作部門の内製領域拡大に努め、外注コストの抑制に注力いたしました。
「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の概要」に記載のとおり、売上高はリソースを集中させた商環境とデジタル&コンテンツ・マーケティングにおいては、対前年比で増加しましたが、リアルイベント分野においては開催自粛・縮小の影響が大きく、対前年比で大幅に減少しました。また、利益面につきましては、内製率の向上により外注費を抑制する等の施策に取り組むとともに、雇用調整助成金等の収入や旧制作スタジオの売却、法人税等還付税の計上など、財務や税務面でも赤字幅を縮小すべく取り組みましたが、売上高の大幅減少が影響し、当期純利益はマイナスとなりました。
2022年3月期の連結業績の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は、現在の状況が継続するものの、ワクチン接種の普及により緩やかに好転していくことと想定のうえ、業績回復のための取り組みを更に推し進めることで黒字転換を見込んでおります。なお、2021年4月15日付「子会社の異動(株式譲渡)及び特別利益の計上に関するお知らせ」にて公表したとおり、当社完全子会社であった株式会社アイアクトの株式売却益として、2022年3月期の第1四半期に特別利益4億25百万円を計上する見込みであります。