四半期報告書-第13期第3四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/10 15:00
【資料】
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの影響が継続している中で、社会経済活動の再開や各種政策の効果もあり、徐々に持ち直しの動きがみられております。しかしながら、国内外での新型コロナウイルスの動向や金融資本市場での影響を引き続き注視していく必要があり、先行きは依然として不透明であります。
このような状況のなか、当社は、「あしたの流通を創造する」をブランドステートメントと掲げ、①次世代の情報流通・新サービスの創造、②競合を凌駕するサービス徹底強化、③海外事業モデルの確立・事業展開等の改革を推進し、社会的価値、経済的価値の更なる向上に努めております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は15,763,930千円(前年同期比6.5%増)、営業利益は2,760,193千円(前年同期比50.7%増)、経常利益は2,746,528千円(前年同期比47.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,619,870千円(前年同期比69.0%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(イ)四輪事業
当事業は、中古車オークション(※1)、共有在庫市場(※2)、ライブ中継オークション(※3)、落札代行サービス(※4)及び車両検査サービス(※5)等で構成されています。
当事業と関連の深い自動車業界では、当第3四半期連結累計期間の新車登録台数(※6)は、前年同期比19.8%減の220万台、中古車の登録台数(※7)は、同4.8%減の346万台、中古車オークション市場の出品台数(※8)は、同7.8%減の367万台、成約台数(※8)は、同13.0%減の220万台となりました。
新型コロナウイルスの影響による厳しい状況が続く中で、当社の中古車オークションでも、流通の大幅な減少等により出品台数は前年同期を下回りましたが、市場動向が緩やかに回復してきたことで、上期よりも状況は改善されてきております。共有在庫市場では、市場動向に加え、中古車オークションの供給不足等も一因となり、取引が増加し、成約台数が急伸しました。また、ライブ中継オークション及び落札代行サービスにおいても、新型コロナウイルス感染拡大に伴う輸出の一部制限により、輸出業者の利用が減少している傾向にあったものの、リモートでの参加ニーズの高まりから落札台数、落札シェアは前年並みを維持しました。一方、車両検査サービスでは、新車、中古車販売の不振の影響から、受託検査台数が減少し、前年同期を下回りました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は(セグメント間の内部売上高を含む)8,703,172千円(前年同期比6.2%減)、営業利益は2,624,994千円(前年同期比9.9%減)となりました。
(※1)中古車オークションとは、当社が主催するオンラインで行う会員制のリアルタイム中古車オークションのことです。
(※2)共有在庫市場とは、当社の会員ネットワークを活用し、会員が所有する中古車店頭在庫の情報を会員間で共有し取引する市場のことです。
(※3)ライブ中継オークションとは、当社が業者間取引の市場である現車オークション会場と提携し、現車オークション会場が主催するオークションを中継するサービスのことです。
(※4)落札代行サービスとは、株式会社アイオークが業者間取引の市場である現車オークション会場等に出品される中古車の落札・出品・決済・輸送の代行を行うサービスのことです。
(※5)車両検査サービスとは、株式会社AISが出品車両の検査及び車両検査技能に関する研修を行うサービスのことです。
(※6)一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計資料より
(※7)一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計資料及び一般社団法人全国軽自動車協会連合会の統計資料より
(※8)ユーストカー総合版+輸出相場版より
(ロ)デジタルプロダクツ事業
当事業は、中古スマートフォン・中古PC等の中古デジタル機器のオークション及び流通に付随するサービスで構成されています。
国内事業では、スマートフォン及びPCの入庫、販売が好調に推移したことにより、前年同期より大幅な増収、増益となりました。スマートフォン市場は好調に推移、海外バイヤー網の拡大に伴い、オークションへの参加が活発になり販売単価が上昇したこと、加えて、販売費及び一般管理費の削減や業務効率化の対応を積極的に行ったことで、業績を大幅に改善することができました。また、PC関連事業においては、テレワークの広がりにより、中古流通市場が好調に推移したことが業績に寄与しました。一方、米国事業では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う在宅命令等により経済活動が停止していた状況から事業が再開され、徐々に取扱台数が増加し始めております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は4,283,272千円(前年同期比56.6%増)、営業利益は1,806,484千円(前年同期比301.5%増)となりました。
(ハ)その他情報流通事業
当事業は、ブランド品、中古バイク、花き(切花・鉢物)のオークション及び流通に付随するサービスで構成されています。
ブランド品は、国内の現物会場で休催が続いた中、会員へのフォローアップを通したオークションへの参加促進施策や国内外の新規会員拡大等の施策を継続的に行い、オンラインオークションとしての優位性が最大限に発揮され、オークション利用の活性化につながり、取扱高、成約数が前年同期を大幅に上回りました。また、海外落札額が米国・欧州を中心に好調であり、前年同期を大幅に上回りました。中古バイクは、新車市場動向は復調傾向であるものの、中古車の玉不足が続き、出品台数の獲得に苦戦しました。しかし、高い成約率を維持することができ、前年並みの利益水準となりました。花き(切花・鉢物)は、新型コロナウイルスの影響によるイベント自粛傾向が続いており、集荷数が軟調に推移していたものの、リモートで仕入れを行うユーザーが増加したことで、会員数が前年同期を大幅に上回り、オークションが再び活性化してきております。また、株式会社東京砧花き園芸市場の買収を行っております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,200,003千円(前年同期比7.6%増)、営業利益は544,826千円(前年同期比5.5%増)となりました。
(ニ)その他事業
当事業は、システム開発及び提供、通信及び運営保守サービスの提供、中古医療機器関連事業、海外事業等で構成されています。当第3四半期連結累計期間の売上高は(セグメント間の内部売上高を含む)1,058,832千円(前年同期比18.6%減)、営業損失は378,134千円(前年同期は営業損失228,620千円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて5,812,539千円増加し、35,137,188千円となりました。これは主に、現金及び預金が1,247,271千円、受取手形及び売掛金が314,831千円、オークション貸勘定が1,242,090千円、たな卸資産が1,013,620千円、有形固定資産が168,726千円、無形固定資産が692,983千円、投資その他の資産が27,619千円増加したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,804,315千円増加し、15,795,410千円となりました。これは主に、買掛金が154,535千円、オークション借勘定が1,680,638千円、短期借入金が1,470,000千円、1年内返済予定の長期借入金が363,247千円、未払法人税等が85,520千円、株式給付引当金が31,422千円、退職給付に係る負債が99,656千円増加したことによるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,008,223千円増加し、19,341,778千円となりました。これは主に、資本金が29,979千円、資本剰余金が26,821千円、利益剰余金が980,647千円、非支配株主持分が29,296千円増加したものの、その他有価証券評価差額金が40,330千円、為替換算調整勘定が10,599千円、退職給付に係る調整累計額が7,591千円減少したことによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 従業員数
当第3四半期連結累計期間において、当社グループはさらなる収益力の向上や競争力の強化を目指し、株式会社東京砧花き園芸市場及び株式会社ギャラリーレアの全株式の取得による子会社化により、従業員数は154名、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員等を含む。)は53名増加しております。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
(7) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動はありません。